JP2008036992A - 画像書き込み装置、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数ビームによる画像形成において、ビームの重畳にかかわらず、相反則不軌の影響なく、高画質、高解像度画像を形成することを可能にする。
【解決手段】複数の光ビームを同時に走査して感光体を露光し、画像形成を行う画像書き込み装置において、副走査方向に隣接した周辺画素の書き込み状況を判断し、書き込もうとする画像が副走査方向における孤立画像と判断すると光ビームによる書き込み密度を増加させる。すなわち同時書込み時の周辺画素を必ず同時書込みとすることによって、走査によって、順次露光と、同時露光が混ざった場合においてもあまり差異のない画像を形成することが可能である。よって、書込み時に副走査方向に孤立画像ではなく、必ず同時露光を行うことにより、ムラのない安定な書込みを行うことが可能となる。そしてムラがなくなることから、トナーの消費量が安定し、無駄なトナー消費を低減する。
【選択図】図13

Description

本発明は、露光手段として複数本の光ビームを感光体上で各々走査させることで画像を形成する画像書き込み装置、及びこれを用いた画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置において、画像形成の高速化、高解像度化等に対応するべく、像担持体を露光するための光ビームとしてレーザビームを複数本射出するようにしたマルチビーム記録ヘッド及びそのマルチビーム記録ヘッドを具備する画像形成装置が提案されている。
すなわち近年のデジタル電子写真装置(以下画像形成装置と称す)では高解像度、高速印字出力のために感光体は高線速で回転される必要があるが、これに応じて、レーザビーム走査露光系もポリゴンミラーの回転を上げ、副走査方向の走査周波数を上げる必要がある。しかしながら、ポリゴンミラーの回転数は現状、40、000回転(rpm)前後であり、これ以上の回転数を得るためには、ポリゴンミラーの軸受の改良等の困難な課題がある。
そのため、ポリゴンミラーの回転数を上げずに、高解像度及び高速印字出力を達成するため、副走査方向にビーム光源を複数並べ、主走査方向1回の走査で複数ビームの走査を行うマルチビーム走査露光方法が採用されている。この方法によれば、例えば2ビームで露光を行った場合、1ビーム光源のみの場合に必要となるポリゴンミラー回転数が2ビーム光源になることで1/2の回転数でよくなり、1ビームの場合には不可能であった露光走査が可能になると共に、1ビームでの露光走査が可能であっても回転に余裕が生じることになる。よって、その分感光体の線速を上げ、すなわちポリゴンミラーの回転数を上げて印字の高速出力が可能になる。
また、複数本のレーザ光を各々偏向して感光体等の被走査体上で同時に走査させ、1回の主走査で複数本の走査線の走査を行う手段として、アレイ化が容易な面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)等を光源として用い、同時に走査させるレーザ光の本数(レーザ光によって同時に走査される走査線の本数)を増加させることで、画像形成速度の高速化を実現することができる。
図1はVCSELの概略図を示す。以下、VCSELを簡単に説明する。半導体基板表面に対し垂直に光を取り出せる面発光レーザは、従来の端面発光レーザと比べて、次のような利点をもっている。すなわち、活性層体積を小さくできることから、低いしきい値電流、低い消費電力で駆動できる。また、共振器のモード体積が小さいため、数十GHzの変調が可能であり、高速伝送に向いている。また、出射光の広がり角が小さく、光ファイバへの結合が容易である。さらに、面発光レーザは作製にへき開を必要とせず、素子面積も小さいので、並列化及び2次元高密度アレイ化が可能である。そして、これらの利点のため、伝送速度と伝送容量の急激な増大が必要となっている光通信システムや、コンピューター間、チップ間、チップ内の光インターコネクションや、光コンピューティングにおいて、面発光レーザはキーデバイスとして盛んに研究開発されている。
電子複写機、プリンタ、ファクシミリあるいはこれらの複合機などとして構成される画像形成装置と、それらが備える画像書き込み装置は、次のような手段で像担持体上に画像を形成する。まず、コロナチャージャーや帯電ローラ等の帯電手段で帯電された像担持体表面に画像パターンに応じた領域に光ビームを照射して、その表面に潜像を形成し、現像手段により潜像にトナーを静電的に付着させてトナー像を形成する。ここで行われる像担持体上の潜像形成は、帯電させた感光体に光を露光して、像担持体内部のキャリアが生成されることにより帯電電荷が減衰し、潜像を形成するという特性を利用している。これらの露光エネルギーに対する帯電電位の減衰量を示す光減衰曲線(PIDC:Photo Induced Decay Carve)は感光体毎の特性を示す。図2にPIDCの一例を示す。
PIDCは感光体毎に決まっているが、同じ光エネルギー量の光ビームを照射しても、その照射し方によって、光ビーム照射後の感光体表面の電位が異なることがある。例えば、ある量の光エネルギーを持った光ビームを帯電後の感光体表面に一度だけ照射したときの感光体表面の電位低下と、帯電後の感光体表面の同じ個所に、前記光エネルギー量の半分の光エネルギーを持った光ビームを2回に分けて照射したときの感光体表面電位低下の程度は互いに相違し、後者の方が、感光体表面の電位の絶対値が大きく低下する。これは、「相反則不軌」として、従来より一般に知られている現象である(特許文献1参照)。
この相反則不軌現象は、高画質化や高速化を目的として、複数ビームによるマルチビーム走査方法を用いた画像形成方法及び装置でも見られる。マルチビーム走査露光方法は、LD光源を複数並べその数をNとすると、回転するポリゴンミラーの1面で1回の主走査方向の露光が行われるときN本のマルチビームラインが同時に感光体上に露光される。一つのビームは通常楕円ビーム形状であり、ビームは互いに一部オーバーラップしているので、通常より強いパワーが一度に照射されることになる。そして、ポリゴンミラーの次の面でN本のマルチビームラインが走査露光されると、一つ前の最終ライン(N本目)と今回の最初のライン(1本目)のビームが1部オーバーラップして走査露光されることになる。このときは強いパワーが2回に分けて露光されたことになる。すなわち、感光体に与えられる露光エネルギーは同じでも、マルチビーム光学系では本質的に、感光体上の1点は同じ露光エネルギーを1回で受ける場合と、2回に分けて受ける場合がある。このとき感光体によっては、同じ露光エネルギーを受け取ってもその効果が異なる、いわゆる相反則不軌現象が発現する。このときのPIDCを図3に示す。図3の実線が同じ露光エネルギーを2回に分けて露光された場合(以下順次露光という)、点線が1回で露光された場合(以下同時露光という)のPIDCを示す。
このように、複数ビームでドット(あるいはライン)の画像を形成するときに、相反則不軌の強い感光体であると、複数ビームが同時走査露光であるか、順次露光であるかで、形成されたドット(あるいはライン)の濃さ、太さが変わって画像ムラと呼ばれる不良画像が発生しまうという不具合がでることがわかった。
次に、相反則不軌が発生しやすいマルチビーム走査手段を用いた場合の課題について以下に説明する。
図4は画像形成装置の一例を示す部分断面概略図である。本発明は、現像装置や、像担持体である感光体及びその周辺機器を複数配置したカラー画像形成装置への展開も可能であるが、図ではモノクロ用の装置を示してある。この図示した画像形成装置は、ドラム状に形成された感光体1を有し、この感光体1は図4における時計方向に回転駆動され、その表面が矢印C方向に移動する。このとき、感光体1の周面が帯電装置2によって所定の極性、この例ではマイナス極性に帯電され、その帯電後の感光体表面は露光装置3によって画像露光され、感光体1に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置4によってトナー像として可視像化され、このトナー像は、図示していない給紙装置から矢印A方向に給送されてきた転写材Pに転写装置5の作用により転写される。トナー像を転写された転写材Pは定着装置6を通り、このときそのトナー像に熱と圧力が与えられ、このトナー像が転写材P上に定着される。トナー像転写後に感光体表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置7によって除去され、クリーニングされた感光体表面には除電ランプ8からの除電光が照射されて感光体の表面電位が初期化される。図4に示した装置例では、感光体1上に形成されたトナー像を直に最終的な転写材Pに転写するように構成されているが、感光体1上のトナー像を中間転写体よりなる転写材にいったん転写し、その中間転写体上のトナー像を最終転写材に転写するように構成することもできる。
この画像形成装置の露光部の内部構造を斜視図として図5に示す。図5では、図4に示した露光装置3のケーシング9を一点鎖線で示し、その内部の構造を示してある。図示した露光装置3は、レーザダイオードを用いたレーザ装置10を有し、そのレーザ装置10から出射した光ビーム(この例ではレーザビーム)は、シリンダレンズ11を通り、次いで第1ミラー12にて反射し、さらにケース13内に収容された図2には示していないポリゴンミラー(図6参照)のミラー面で反射した後、fθレンズ14、15とBTLレンズ16を通り、第2ミラー17及び第3ミラー17Aで反射し、防塵ガラス19を通してケーシング9外に出射し、矢印C方向に移動する感光体1の表面に照射される。
図6はレーザ装置10の拡大斜視図である。このレーザ装置10は、レーザダイオードよりなる複数の光源がアレイ状に配列されたLDアレイ20を有し、その各光源から光ビームが出射する。ここでは、第1及び第2の2つの光源が設けられていて、その各光源から光ビームLB1、LB2がそれぞれ出射するものとしてある。
図7は、ポリゴンミラー21と感光体1の相対的な位置関係を示す説明図である。ここに示したポリゴンミラー21は、第1〜第6の6つのミラーM1、M2、M3、M4、M5、M6を有する六角形状に形成され、図5に示したポリゴンモータ25よりなる駆動装置によって図中の矢印B方向に回転駆動される。レーザ装置10の各光源から出射した各光ビームLB1、LB2は、回転するポリゴンミラー21の各ミラーの面で順次反射して、矢印C方向に移動する感光体1の表面を照射する。このように、本例の露光装置3は、それぞれ光ビームLB1、LB2を出射する複数の光源を有するレーザ装置10と、その各光源から出射した光ビームLB1、LB2を反射する複数のミラーM1〜M6を備えたポリゴンミラー21と、ポリゴンミラー21を回転駆動する駆動装置とを備えており、移動する感光体1の表面に、画像データに応じてレーザ装置10の光源から光ビームを出射し、ポリゴンミラー21のミラーM1〜M6で反射した光ビームLB1、LB2を、選択的に主走査方向Xに照射し、感光体1の表面にビームスポットを形成する主走査を順次行うように構成されている。このような主走査を、副走査方向(図中矢印Y方向)に、順次行って感光体1上に静電潜像を形成する。
図8(A)、(B)は、図中矢印C方向に移動する感光体1の表面にビームスポットを形成するときの例を示す説明図である。図8(A)に示すように、図7に示したポリゴンミラー21の同一のミラーで反射した光ビームLB1、LB2によって、帯電後の感光体1の表面の主走査方向Xに、ビームスポットBS1、BS2が順次形成される。このようにして感光体1の表面に静電潜像が形成され、これがトナー像として可視像化される。
一方、図8(B)に示す例では、レーザ装置10の第2の光源から出射した光ビームLB2がポリゴンミラー21の1つのミラー(例えば、第1のミラーM1)の面で反射し、その光ビームLB2によって、帯電後の感光体1の表面に、その主走査方向XにビームスポットBS2が順次形成され、次いでレーザ装置10の第1の光源から出射した光ビームLB1がポリゴンミラー21の次のミラー(例えば、第2のミラーM2)の面で反射し、その光ビームLB1によって、帯電後の感光体1の表面にその主走査方向XにビームスポットBS1が形成される。両ビームスポットBS2、BS1によって静電潜像が形成され、これがトナー像として可視像化される。
上述のように、本例の露光装置3は、矢印C方向に移動する感光体1の表面に、画像データに応じて、選択的に光ビームを照射して該感光体表面にビームスポットを形成するが、その際、図8(A)及び(B)に示すように、副走査方向Yに隣接する2つのビームスポットBS1、BS2;BS2、BS1の一部が副走査方向Yにおいて互いに重なり合うようにビームスポットが形成される。図8においては、隣接する2つのビームスポットが互いに重なった部分に斜線を付してある。
ここで、図8の(A)に示した例の場合には、副走査方向Yに隣接する2つのビームスポットBS1、BS2は、ポリゴンミラー21の同じミラーの面で同時に反射した光ビームLB1、LB2により感光体表面に同時に形成されるのに対し、図8(B)に示した例では、副走査方向Yに隣接する2つのビームスポットBS2、BS1は、ポリゴンミラー21の異なったミラーの面でそれぞれ反射した光ビームLB2、LB1により形成される。図8(B)に示した隣接する2つのビームスポットBS2、BS1は、感光体1の表面にそれぞれ時間差をもって形成される。このため、従来の画像形成装置においては、図8(A)、(B)に示したビームスポットよりなる静電潜像をそれぞれトナー像として可視像化した場合、前述の相反則不軌の現象により、図8(B)に示したビームスポットよりなる静電潜像を可視像化したときのトナー画像濃度のほうが濃くなり、完成したトナー像に濃度むらが発生する。
このような現象は、トナー像を形成するときの解像度が高いほど、または複数ビームの数が多くなれば多くなるほど、ビームスポットの重なり部分が大きくもしくは多くなり、影響が大きくなる。
上述した画像形成装置において、1200dpi以上の高解像度にした場合のビームスポット照射状態について具体的に考えてみる。まず、副走査解像度が1200dpi、ビームスポット径(主走査径×副走査径)が50x65μm、線速125mm/sec、レーザーパワー0.14mWの時の2ドット縦ライン(図9参照)の露光強度分布を図10に示す。図9に示すように、2ドット縦ラインは1ドット縦ラインが主走査方向に隣接したライン画像である。図10において点線及び破線が1ドットラインの露光強度分布であり、これらを足し合わせることで2ドットラインの露光強度分布が形成される。
ここで、解像度1200dpiにおける最小単位(以下、画素と言う)は約21μmである。これに対し、ビームスポット径は50x65umと2倍以上の大きさになっており、重畳する部分の露光強度は1ドットの最大値と比較しても非常に大きくなっている。これが、2400dpi、4800dpiと高解像度になるに従い、重畳領域は大きくなっていく。これにより、前述の相反則不軌の現象が発生し、高密度書込み時のトナー画像濃度のほうが薄くなり、完成したトナー像に濃度ムラが発生する。
また、前述したVCSELのような面発光レーザアレイ等を使用すると2次元高密度アレイ化が可能なため、ビーム間距離を縮めることが可能となり、1200dpi、2400dpi、4800dpi等の高画質化はもちろん、1画素を副走査方向に複数分割し、潜像形成することも可能となる。たとえば1200dpiでは1画素は約21umであるが、これに対して、5umピッチで面発光レーザを照射すると4ドットで1画素を形成することが可能となる。
しかし、ビーム間距離と比較して、ビームスポット径を絞ることは困難であり、現状数十umのビームスポット径を照射することになるため、ビームの重なり部分が非常に大きくなってきている。ビームスポットの重なりは前述したように相反則不軌を発生させ、画像ムラの発生がより顕著に起こる。
特開2003−205642号公報
本発明は、上述のような諸問題にかんがみ、複数ビームによる画像形成において、ビームの重畳にかかわらず、相反則不軌の影響なく、高画質、高解像度画像を形成することを可能にしようとするものである。
本発明の請求項1に係る画像書き込み装置は、複数の光ビームを同時に走査して感光体を露光し、画像形成を行う画像書き込み装置において、副走査方向に隣接した周辺画素の書き込み状況を判断する判断手段と、書き込もうとする画像が副走査方向における孤立画像と前記判断手段が判断すると前記光ビームによる書き込み密度を増加させる手段を有することを特徴とする。
同請求項2に係るものは、請求項1の画像書き込み装置において、前記書き込み密度増加手段が、近接ドットに同時走査による追加書き込みを行い、画像形成を行うことものであることを特徴とする。
同請求項3に係るものは、請求項1の画像書き込み装置において、前記判断手段が、副走査方向に隣接した周辺画素が副走査方向における孤立画像と判断した場合、隣接画像の露光エネルギーより点灯時間を短くすることを特徴とする。
同請求項4に係るものは、請求項1の画像書き込み装置において、複数の光ビームにて1画素を形成可能で、書き込もうとする画像が副走査方向における孤立画像と前記判断手段が判断すると複数の光ビームにて書き込みを行うことを特徴とする。
同請求項5に係るものは、請求項4の画像書き込み装置において、複数個の光ビームで1画素を形成する際に、射出する光ビームの露光エネルギーの調整を書き込み時間を変えて行うことを特徴とする。
同請求項6に係るものは、請求項4の画像書き込み装置において、n(nは2以上)個の光ビームにて1画素を形成可能で、画像を書き込む光ビームの副走査方向の間隔が1/nドット以下であることを特徴とする。
同請求項7に係る画像形成装置は、請求項1から6のいずれかの画像書き込み装置を用いたことを特徴とする。
本発明は、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となるという効果を奏する。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
複数のレーザビームを同時に走査して感光体を露光し画像形成を行う画像形成装置において、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成するための手段について説明する。
既述のように、「相反則不軌」とは例えば、ある量の光エネルギーを持った光ビームを帯電後の感光体表面に一度だけ照射したときの感光体表面の電位低下(順次露光=図12(A)に相当)と、帯電後の感光体表面の同じ個所に、光ビームを2回に分けて照射したとき(同時露光=図12(B)に相当)の感光体表面電位低下の程度は互いに相違し、後者の方が、感光体表面の電位の絶対値が大きく低下する現象である。したがって、例えば4つのレーザビームを有する露光手段を使って、2ドット横ラインを形成した場合、順次露光と同時露光で潜像電位が変わり、順次露光の方がトナー付着の多い画像が形成され濃度ムラとして検出されてしまう。そのため、必ず同時露光できればよいが、走査をまたがる時等、順次走査になってしまう場合があり、画像ムラが発生してしまう。
このような問題を解決するため、図11(A)のような同時走査内に、周囲に隣接ラインがない場合のパターンと、図11(B)のように同時走査内に、隣接ラインがある場合の画像を形成した場合における画像濃度を表1に示す。
ここで図11(A)、(B)の付着量差について、図12のPIDCを使って説明する。図12(A)と(B)は、順次露光と同時露光において、単位面積及び単位時間当たりの書き込み密度が異なるためと考えられ、書き込み密度が高い同時露光の場合にはPIDCの感度が低下するのである。したがって図11のようなパターンを形成したときに、ある一定のエネルギーで書き込むと孤立パターン(図11A)と隣接パターン(図11B)では時間及び面積当たりの露光エネルギーが異なってくるため、の潜像の深さが(図11B)の方が浅く異なって形成される。これによって、像の濃度が変わり、画像ムラになる。
そこで本願発明者は、同時露光の際に孤立画像が発生しないような書込み方式を含む、図13のような4種類の書込方法を検討した。図13(A)は画像パターン(順次×2)、同(B)は画像パターン(同時+順次)、同(C)は画像パターン(同時+同時)、同(D)は画像パターン(同時)のパターン例を示す。ここで、同時露光の際に孤立画像が発生しないような書込み方式とは図13(B)、(C)のような同時露光+順次露光、もしくはすべて同時露光の方式である。この際、1ドットを2ドットで形成する場合は、露光エネルギー量を1ドット量と同等にするため、パワーを半分にして調整を行う。各書込み方式における画像濃度を表2に示す。
同時書込み時の周辺画素を必ず同時書込み(図13(B)、(C))とすることによって、走査によって、順次露光と、同時露光が混ざった場合においてもあまり差異のない画像を形成することが可能であることを確認した。よって、書込み時に副走査方向に孤立画像ではなく、必ず同時露光を行うことにより、ムラのない安定な書込みを行うことが可能となる。
また、露光方式におけるライン幅増加等の画像への弊害はなかった。これは、解像度における最小画素(1200dpiの場合、21um)に対し、ビームスポット径が大きいことと、書込み方式に寄らず、露光量を一定にするため、2LD同時書き込み時の1LD当たりの光量を落としていること等が影響して、2LD同時書き込み時のラインがあまり太くならなかったためと考えられる。なお本方式を実施すると、ムラがなくなることから、トナーの消費量が安定し、無駄なトナー消費を低減する。
したがって、本発明の実施例1においては、書込む画像パターンにおいて、周辺画素の書込み状況を判断し、露光条件を制御することとした。
次に、同時走査をする方式として、副走査方向に隣接した周辺画素の書き込み状況を判断する判断手段を有し、副走査方向に孤立画像と判断されると隣接のビームにて追加露光を行う方法について説明する。まず、隣接書込判定のフロー例を図14に示す。この方法は、発光位置をメモリーに記憶し(ステップ1)、前記のように副走査方向の隣接ドットの有無を判断し(ステップ2)、隣接ドットがない場合に書き込み密度増加手段を動作させる(ステップ3)ことにより、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。
また、副走査方向に孤立画像と判断された場合、書き込み密度を高くする手段として、隣接画像の露光エネルギーより点灯時間を短くしても良い。点灯時間を短くするということは、同じ書き込みエネルギーを与えるためには光量をふやすこととなり、短時間で強露光の書き込みの効果が得られる。この方法についても、実施例1と同様に書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。
前記に示すような高解像度画像の形成時のみならず、1画素を複数のビーム照射で形成する際の相反則不軌減少を低減ことも可能である。例えば、副走査解像度が1200dpiの画像形成手段において、副走査方向を4分割し、5umピッチでビームを照射するよう構成する(図15参照)。図15は、複数ビーム照射によるドット形成例を示す。
図15では、主走査方向同じ位置での書き込み例を示したが、PWM(Pulse Wide Modulation:パルス幅変調)等により、LD毎に主走査方向の点灯時間、点灯位置について変更することも可能である。このように複数ビーム照射で1画素を形成する場合、ビームが重なるため、常に同時走査でのPIDC特性(図12(B))を示すと考えられ、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。
また図16に示す複数ビーム照射によるドット形成例のように、複数n個のレーザビームにて1画素を形成するようLDを配置した際に、レーザビームの副走査方向の間隔が1/nドット以下にすることにより、レーザビーム毎の重なり領域が多くなり、書き込み密度の増加がさらに期待できる。
以上説明してきたように、本発明によれば、複数のレーザビームを同時に走査して感光体を露光し画像形成を行う画像形成装置において、副走査方向に隣接した周辺画素の書き込み状況を判断する判断手段を有し、副走査方向に孤立画像と判断されると、書き込み密度を増加させることで、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。また、書き込み密度を増加させる手段として、近接ドットに同時走査による追加書き込みを行い、画像形成を行うこととすれば、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。さらに、副走査方向に隣接した周辺画素の書き込み状況を判断する判断手段を有し、副走査方向に孤立画像と判断された場合、隣接画像の露光エネルギーより点灯時間を短くすれば、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。また副走査方向に隣接した周辺画素の書き込み状況を判断して副走査方向に孤立画像と判断したならば、複数のレーザビームにて書き込みを行うことで、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。さらに、複数個のLDで1画素を形成する際に、露光エネルギーの調整を書き込み時間を変えて行うことで、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となり、複数n個のレーザビームにて1画素を形成するのに、レーザビームの副走査方向の間隔が1/nドット以下であるようにすれば、書き込みパターンに応じた相反則不軌の影響をなくし、高画質、高解像度画像を形成することが可能となる。
面発光レーザ(VCSEL)の概略図 光減衰曲線(PIDC)の一例を示す図 光減衰曲線(PIDC)の他例を示す図 画像形成装置の一例を示す部分断面概略図 露光装置内部構造斜視図 レーザ装置拡大斜視図 ポリゴンミラーと感光体の位置図 ビーム照射時の説明図 1200dpi 2ドット縦ラインの走査状態の図 1200dpiの2ライン露光強度分布を示す図 同時走査内に周囲に隣接ラインがない場合のパターン(孤立)の画像形成例(A)と、同時走査内に隣接ラインがある場合のパターン(隣接)の画像形成例の画像濃度を示す図 順次露光の場合(A)と同時露光の場合(B)のPIDCの例を示す図 画像パターン(順次×2)の例(A)、画像パターン(同時+順次)の例(B)、画像パターン(同時+同時)の例(C)、画像パターン(同時)の例(D)を示す図 隣接書込判定例のフロー図 複数ビーム照射によるドット形成例を示す図 複数ビーム照射によるドット形成例を示す図
符号の説明
1:感光体1
2:帯電装置
3:露光装置
4:現像装置
5:転写装置
6:定着装置
7:クリーニング装置
8:除電ランプ
9:露光装置のケーシング
10:レーザ装置
11:シリンダレンズ
12:第1ミラー
13:ケース
14、15:fθレンズ
16:BTLレンズ
17:第2ミラー
17A:第3ミラー
19:防塵ガラス
20:LDアレイ
21:ポリゴンミラー
25:ポリゴンモータ
LB1、LB2:光ビーム
M1、M2、M3、M4、M5、M6:ミラー
P:転写材
X:主走査方向
Y:副走査方向

Claims (7)

  1. 複数の光ビームを同時に走査して感光体を露光し、画像形成を行う画像書き込み装置において、
    副走査方向に隣接した周辺画素の書き込み状況を判断する判断手段と、
    書き込もうとする画像が副走査方向における孤立画像と前記判断手段が判断すると前記光ビームによる書き込み密度を増加させる書き込み密度増加手段を有することを特徴とする画像書き込み装置。
  2. 請求項1の画像書き込み装置において、前記書き込み密度増加手段が、近接ドットに同時走査による追加書き込みを行い、画像形成を行うことものであることを特徴とする画像書き込み装置。
  3. 請求項1の画像書き込み装置において、前記判断手段が、副走査方向に隣接した周辺画素が副走査方向における孤立画像と判断した場合、隣接画像の露光エネルギーより点灯時間を短くすることを特徴とする画像書き込み装置。
  4. 請求項1の画像書き込み装置において、複数の光ビームにて1画素を形成可能で、書き込もうとする画像が副走査方向における孤立画像と前記判断手段が判断すると複数の光ビームにて書き込みを行うことを特徴とする画像書き込み装置。
  5. 請求項4の画像書き込み装置において、複数個の光ビームで1画素を形成する際に、射出する光ビームの露光エネルギーの調整を書き込み時間を変えて行うことを特徴とする画像書き込み装置。
  6. 請求項4の画像書き込み装置において、n(nは2以上)個の光ビームにて1画素を形成可能で、画像を書き込む光ビームの副走査方向の間隔が1/nドット以下であることを特徴とする画像書き込み装置。
  7. 請求項1から6のいずれかの画像書き込み装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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