JP2008036934A - 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2008036934A
JP2008036934A JP2006213217A JP2006213217A JP2008036934A JP 2008036934 A JP2008036934 A JP 2008036934A JP 2006213217 A JP2006213217 A JP 2006213217A JP 2006213217 A JP2006213217 A JP 2006213217A JP 2008036934 A JP2008036934 A JP 2008036934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
carbon atoms
color
reversible thermosensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006213217A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Furuya
浩美 古屋
Satoshi Yamamoto
諭 山本
Noritomo Okada
経智 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2006213217A priority Critical patent/JP2008036934A/ja
Publication of JP2008036934A publication Critical patent/JP2008036934A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)

Abstract

【課題】サーマルヘッド消去に対応可能な高速消去性を有する実用性の高い可逆性感熱記録媒体を提供すること。
【解決手段】電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/又は加熱後の冷却速度の違いにより、相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうる可逆性感熱発色組成物において、発色消色制御剤として分子内の総電荷が0であるようなZwitterイオンを有する化合物の少なくとも1種と、炭素数6から24の脂肪族炭化水素基とカルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはこれらの組合せからなるヘテロ基を少なくとも1つ以上有するヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする可逆性感熱発色組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆性感熱発色組成物を用い、熱エネルギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能な可逆性感熱記録媒体に関する。
従来、電子供与性呈色性化合物(以下、発色剤またはロイコ染料ともいう)と電子受容性化合物(以下、顕色剤ともいう)との間の発色反応を利用した感熱記録媒体は広く知られており、OA化の進展と共にファクシミリ、ワードプロセッサ、科学計測機などの出力用紙として、また最近ではプリペイドカードやポイントカードなどの磁気感熱カードとしても広く使用されている。しかし、これら実用化されている従来の記録媒体は環境問題上、リサイクルや使用量の減量化などの見直しが迫られているが、不可逆的な発色であるため、一度記録した画像を消去して繰り返し使用することはできないし、新しい情報は画像が記録されていない部分に追記されるぐらいで記録可能な部分の面積は限られている。そのため、記録する情報量を減らしたり、記録エリアがなくなった時点でカードを作り直したりしているのが実状である。そこで、近年盛んに論じられているゴミ問題や森林破壊問題を背景に、何度でも書き換え可能な可逆性感熱記録媒体の開発が望まれていた。
ところで、これらの要求から様々な可逆性感熱記録媒体が提案されてきた。例えば、透明・白濁という物理的変化を利用した高分子タイプの可逆性感熱記録媒体が開示されている(特許文献1、2参照)。また、新たに化学的変化を利用した染料タイプの可逆性感熱記録媒体も提案されている。具体的には、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールの組み合わせを用いるもの(例えば、特許文献3参照)、顕色剤にフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いるもの(例えば、特許文献4参照)、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有するもの(例えば、特許文献5、6、7参照)、顕色剤にアスコルビン酸誘導体を用いたもの(例えば、特許文献8参照)、顕色剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いるもの(例えば、特許文献9、10参照)などが開示されている。
さらに本発明者らは、先に特許文献11において顕色剤として長鎖脂肪族炭化水素基を持つ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール化合物を用い、これと発色剤であるロイコ染料とを組み合わせることによって、発色と消色を加熱冷却条件により容易に行なわせることができ、その発色状態と消色状態を常温において安定に保持させることが可能であり、しかも発色と消色を繰り返すことが可能な可逆性感熱発色組成物およびこれを記録層に用いた可逆性感熱記録媒体を提案した。またその後、長鎖脂肪族炭化水素基を持つフェノール化合物について特定の構造のものを使用することが提案されている(例えば、特許文献12参照)。
しかし、このような材料を用いた記録媒体では、消色速度が遅く書き替えに時間がかかる、消色が不充分、あるいは発色画像の熱安定性が低いなどの問題を有していた。
そこで、可逆性感熱記録媒体の実用性をより高めるため、さらに小型・省エネルギープリンタでの書き替えに対応するため、印字と消去を同時に行なうサーマルヘッドオーバーライトに対応した記録媒体が望まれてきた。これらの実現のために、消色性の向上と画像安定性の向上を狙いとした発色消色制御剤や、消色促進剤が検討されており、特許文献15、16、17などに記載の長鎖アルキル化合物を用いることで、消去性が向上して、熱スタンプなどによる消し残りがほとんど発生しなく、さらには特に特許文献17記載の長鎖アルキル化合物を用いることで、消色性の向上と共に発色画像が安定なものとなった。さらに、特許文献18で記載されているような、消色促進剤として、脂肪酸類、ワックス、高級アルコール、リン酸、安息香酸、フタル酸またはオキシ酸の各種エステル類、シリコーンオイル、液晶性化合物、界面活性剤及び炭素数10以上の脂肪酸飽和炭化水素等が開示されている。これらの記録媒体ではサーマルヘッド消去といった高速消去では消し残りが多いといった問題があり、未だ検討の余地はあった。さらに、特許文献19から26では、4級アンモニウム塩やアミン化合物、アミノ酸に代表される酸性基と塩基を持った消色促進剤と特定の顕色剤を組み合わせたものが種々提案されている。しかしながら、これらの記録媒体は消去性が向上するものの、サーマルヘッドでの書き変えに対応可能なものではなかった。
特開昭63−107584号公報 特開平4−78573号公報 特開昭60−193691号公報 特開昭61−237684号公報 特開昭62−138556号公報 特開昭62−138568号公報 特開昭62−140881号公報 特開昭63−173684号公報 特開平2−188293号公報 特開平2−188294号公報 特開平5−124360号公報 特開平6−210954号公報 特開平10−95175号公報 特開平10−67177号公報 特開平9−48175号公報 特開平9−290563号公報 特開平11−70731号公報 特開平5−294063号公報 特開平8−108627号公報 特開平6−300820号公報 特開平10−44607号公報 特開2000−263946号公報 特開2000−313171号公報 特開2001−47749号公報 特開平7−285270号公報 特開平7−285271号公報
従って、本発明の目的はサーマルヘッド消去に対応可能な高速消去性を有する実用性の高い可逆性感熱記録媒体を提供することである。
本発明者らは、このような発色剤と顕色剤の組成物の可逆的な発色消色現象の消色過程では、発色状態を形成する長鎖脂肪族基を有する顕色剤とロイコ染料および発色消色制御剤または消色促進剤の分子間凝集力およびそれぞれ互いに及ぼす分子間相互作用が重要であると考え種々の検討を行なってきた。その中で本発明者らは、イオン性化合物について着目し、それらが発色過程、消色過程に及ぼす影響を検討してきた。通常、このようなイオン性化合物を用いる場合、アニオン性化合物では、良好な発色性を確保できるものはあるものの、発色剤がアニオン性化合物によって発色してしまい、消去性の低下、地肌の着色の原因となり、実用上用いることが出来ない。カチオン性化合物では、消去性を向上するものは見られるけれどもその効果とともに低温での消去が開始されるので、耐熱保存性を確保することが出来ないことが大きな問題であった。これらはイオン性化合物が持つ酸性・塩基性の効果によるものが大きいと考えられる。これらの問題を克服するために、本発明者らは、単純にアニオン種やカチオン種を使うことによって生じる酸・塩基の効果を除外させ、分子内に存在する極性や永久双極子の効果を積極的に用いる検討を行ない、分子内の総電荷が0であるようなZwitterイオンを有する化合物を発色消色制御剤に用いた場合に、高い発色性を有しながら、高速で良好な消去性と耐熱保存性を確保できることを発見した。
またさらに、炭素数6〜24の脂肪族炭化水素基と特定のヘテロ原子を持つ基を持った化合物を併用することで、消色温度領域が拡大してよりいっそう高速消去性が増し、高速なサーマルヘッド書き変えに対応が可能となり、実用性の高い可逆性感熱記録媒体得られることがわかった。
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/又は加熱後の冷却速度の違いにより、相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうる可逆性感熱発色組成物において、発色消色制御剤として分子内の総電荷が0であるようなZwitterイオンを有する化合物の少なくとも1種と、炭素数6から24の脂肪族炭化水素基とカルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはこれらの組合せからなるヘテロ基を少なくとも1つ以上有するヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする可逆性感熱発色組成物」、
(2)「前記発色消色制御剤のうちのZwitterイオンを有する化合物が、下記一般式(1)で示す化合物であり、前記ヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物が下記一般式(3)で示される脂肪族炭化水素基含有化合物の少なくとも1種であることを特徴とする前記第(1)項に記載の可逆性感熱発色組成物:
Figure 2008036934
(式中、R1、R2、及びR3は同義であり互いに同じであっても異なっていても良い炭素数1から22の飽和または不飽和炭化水素基、または下記式(2)の構造を有する基で、R1、R2、及びR3は互いに結合して、環を形成していても良い。R4は1価の水酸基を有しても良い炭素数1から18の飽和、不飽和炭化水素基を示す。Aは1価のアニオンであり、O、COO、SO のいずれかを示す。)
Figure 2008036934
(式中、R5は炭素数1から22の飽和または不飽和炭化水素基を示す。R6は2価の炭素数1〜18の飽和または不飽和炭化水素基を示す。Xはカルバモイル基、アミド基、尿素基、ジアシルヒドラジン基、エーテル基、エステル基の単独またはこれらの組合せからなる基を示し、nは1から3の整数を示し、nが2以上の場合にくり返されるR6およびXは同一であっても異なっていても良い。)
Figure 2008036934
(式中、R7およびR8はそれぞれ独立に、炭素数1から24の飽和または不飽和の一価の炭化水素基および置換可能な複素環を示し、R9は直接結合手、炭素数1から24の飽和または不飽和の二価の炭化水素基および置換可能な複素環を示す。ただし、R7,R8,R9のうちひとつは炭素数6から24の脂肪族炭化水素基を示す。また、Y1,Y2はそれぞれ独立に、カルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはこれらの組合せからなる基を示し、pは0から4の整数を示す。pが2以上のときにくり返されるR9およびY2は同一であっても、異なっていてもよい。)」、
(3)「前記電子受容性化合物として、下記式(4)で示す化合物を少なくとも含有することを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の可逆性感熱発色組成物。
Figure 2008036934
(式中、Z1及びZ2は直接結合手または、カルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはその組合せからなる2価の基を示す。ただし、Z1及びZ2は同時に直接結合手であることはない。R10は炭素数1から22の2価の炭化水素基を表し、R11は炭素数8から30の炭化水素基を表す。pは1から3の整数を表す。また、rは0から4の整数を表しrが2から4の時繰り返されるR10およびZ2は同一でも、異なっていても良い。)」、
(4)「支持体上に、前記第(1)項乃至第(3)項の何れかに記載の可逆性感熱発色組成物を含有する記録層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒」により達成される。
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、発色消色制御剤としてZwitterイオンを有する化合物と、特定なヘテロ基を持つ脂肪族化合物を用いることで、高い発色性を有しながら、高速で良好な消去性と耐熱保存性を有する実用性の高い可逆性感熱組成物及び可逆性感熱記録媒体を提供することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の可逆的感熱記録媒体は、加熱温度および/または加熱後の冷却速度により相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうるものである。この基本的な発色・消色現象を説明する。
図1はこの記録媒体の発色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある記録媒体を昇温していくと、溶融し始める温度T1でロイコ染料と顕色剤が溶融混合し、発色が起こり溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると発色状態のまま室温に下げることができ、固定された発色状態(C)となる。この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめと同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと発色温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここから降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組合せにより変化するので目的に合わせて選択できる。また溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
本発明の記録媒体では、溶融状態から急冷して得た発色状態(C)は顕色剤と発色剤が分子どうしで接触反応しうる状態で混合された状態であり、これは固体状態を形成していることが多い。この状態は顕色剤と発色剤が凝集して発色を保持した状態であり、この凝集構造の形成により発色が安定化していると考えられる。一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成した結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると考えられる。本発明では多くの場合、両者が相分離し顕色剤が結晶化することによってより完全な消色が起きる。図1に示した溶融状態から徐冷による消色および発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し、相分離や顕色剤の結晶化が起きている。
本発明の記録媒体では、発色状態の凝集構造が安定であるほど画像濃度の安定性は高まり、消色過程では発色時の凝集構造から顕色剤の結晶化がより高速に起きることで良好な消去性が得られると考えられる。そのため、発色消色制御剤としては長鎖アルキルを持った分子構造中に水素結合性の会合基を導入することによって、発色状態の安定化と消去性の向上を検討してきた。
このような従来技術として報告されている発色消色制御剤は熱スタンプを用いた静的消去やサーマルヘッドを用いた高速消去特性を満足させる一方、発色特性や保存性が低下することが大半であり、実用的に、発色特性、消色特性、高速消去性、耐熱保存性すべてを満足しうるものは報告されていない。
本発明の可逆性感熱組成物および可逆性感熱記録媒体において、発色消色制御剤の分子構造中にZwitterイオンを有する場合、高い発色性を有しながら、高速で良好な消去性と耐熱保存性を確保できることが発見された。ここで、本発明で述べるZwitterイオンを有する化合物とは、共有結合を介して、カチオン(陽イオン)とアニオン(陰イオン)の両イオンが共存し、且つ、共有結合で会された一分子の電荷の総量が0である化合物のことを意味し、4級アンモニウム塩などで代表されるカチオン性化合物、スルホニウム塩で代表されるアニオン性化合物のようなカチオンまたはアニオンが、カウンタイオンとイオン結合し見た目の電荷が0であるようなイオン化合物とは大きく異なり、加えて、イオン化されていない共有結合の化合物、例えばアミノ酸のようなカルボン酸酸性基とアミン塩基を持った化合物とも大きく異なる。本発明で用いられる発色消色制御剤の大きな特徴は、Zwitterイオンを有することであり、これはカチオンからアニオンへの永久双極子が存在していることを意味している。この永久双極子が極めて重要な役割を果たしていると考えている。
種々の実験結果から、発色した状態や消色した状態のような静的な状態(定常状態)では、発色成分との相互作用があまり認められず、動的な状態にのみ効果が現れ、特に発色状態から消色状態へ変移を容易にすることが示唆されている。つまり、Zwitterイオンを有する化合物は、発色状態から消色状態への変移を容易にすることにより、その分離速度を高め(高速消去)、静的な状態には影響がない(発色濃度、耐熱保存性の低下がほとんど見られない)ことが明らかとなっている。これらの実験的事実は、分子内の永久双極子のためであると考えている。ここで、「動的な状態」、「静的な状態」とは、それぞれ、有機電子論における外的作用因子の影響による分子の誘導分極状態、外的因子なしの分子内のみでの双極子(例えば永久双極子)をいうものでは無論なく、変化(発色又は消色)しつつある状態と、変化が停止した状態とをいうものである。
また、高速なサーマルヘッド消去の場合には、サーマルヘッドに熱を加えられる時間が数ミリ秒以下と極めて短いことから、記録層中を消色温度域に均一に加熱することが困難である。つまり、サーマルヘッドに近い記録層の上部と、サーマルヘッドから離れた記録層の下部では消去時の到達温度に大きな差があり、さらに、サーマルヘッドの発熱体各ドットの中央部と周辺部でも到達温度に差が出てくる。よって、発熱体中央部の記録層上部と発熱体の周辺部の記録層下部を均一に加熱することは極めて難しいこととなる。
このように不均一に加熱された記録層全体を完全に消去するためには、消色速度が速いだけではなく、消色可能な温度領域が広いことが必要となる。
本発明においては、上記記載のZwitterイオンを有する化合物とともに、ヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物を併用することで、幅広い温度領域での高速な消去が可能となった。これは、発色成分が発色状態から消色状態への遷移開始温度を広げ、Zwitterイオンを有する化合物が発色成分と相互作用して消去を高速化する作用を、より低温で引き起こしているためと考えられる。
このような作用によって、サーマルヘッド消去で良好な消去性を有することが可能となっていると思われる。
[Zwitterイオンを有する化合物]
本発明に特に好ましいZwitterイオンを有する化合物として以下の構造のものが挙げられる。
Figure 2008036934
(式中、R1、R2、及びR3は同義であり互いに同じであっても異なっていても良い炭素数1から22の飽和または不飽和炭化水素基、または下記式(2)の構造を有する基で、R1、R2、及びR3は互いに結合して、環を形成していても良い。R4は1価の水酸基を有しても良い炭素数1から18の飽和、不飽和炭化水素基を示す。Aは1価のアニオンであり、O、COO、SO のいずれかを示す。)
Figure 2008036934
(式中、R5は炭素数1から22の飽和または不飽和炭化水素基を示す。R6は2価の炭素数1〜18の飽和または不飽和炭化水素基を示す。Xはカルバモイル基、アミド基、尿素基、ジアシルヒドラジン基、エーテル基、エステル基の単独または組合せからなる基を示し、nは1から3の整数を示し、nが2以上の場合はくり返されるR6、Xは同一であっても異なっていても良い。)
以下に、本発明で用いられるZwitterイオンを有する化合物の具体的構造例を挙げるが本発明はこれらに限られるわけではない。
Figure 2008036934
Figure 2008036934
尚、式中の記号a、b、c、d、e、f、g、d’、d’’、e’は整数であり、好ましくは1から30の整数である。加えて、分子中に同一の記号がある場合は同じでも異なっていてもよい。
次に、上記の好ましい構造の一例を示すが、これらの具体例はなんら本発明を限定するものではない。
Figure 2008036934
[ヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物]
また、本発明で用いられる、ヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物としては、ヘテロ基としてカルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはこれらの組合せからなる基を有する物であり、組み合わせられた基としてはエステル基、アミド基、ウレタン基、尿素基、スルホンアミド基があり、その他に下記構造の基がある。
Figure 2008036934
また炭素数6から24の脂肪族炭化水素基としては、飽和または不飽和の分岐または直鎖の炭化水素基であって、直鎖の水炭化素基が好ましい。
さらに、本発明においては、好ましくは下記式(3)に示される構造の化合物が用いられる。
Figure 2008036934
(式中、R7およびR8はそれぞれ独立に、炭素数1から24の飽和または不飽和の一価の炭化水素基を示し、R9は炭素数1から24の飽和または不飽和の二価の炭化水素基を示す。ただし、R7,R8,R9のうちひとつは炭素数6から24の脂肪族炭化水素基を示す。また、Y1,Y2はそれぞれ独立にカルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはこれらの組合せからなる基を示し、pは0から4の整数を示す。pが2以上のときにくり返されるR9およびY2は同一であっても、異なっていてもよい。
R7およびR8の好ましい例としては、炭素数1から24のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基があり、これらは分岐していてもよい。また芳香族基でもよく低級アルキル基などで置換可能なアリール基、アラルキル基などが挙げられる。また、R9の好まし例としては炭素数1から24のアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基があり、これらは分岐していてもよい。また、芳香族基でもよく、低級アルキル基などで置換可能なアリーレン基、アラルキレン基などが挙げられる。
Y1、Y2の好ましい例としては、カルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、尿素基、スルホンアミド基があり、その他に以下のような基が挙げられる。
Figure 2008036934
さらに、下記式(5)、(6)、(7)の構造のものも好ましく用いられる。
Figure 2008036934
Figure 2008036934
Figure 2008036934
ここで、A1,A2,A3,A4は前記のY1,Y2と同様な基を示す。ただし、A1,A2,A3,A4全てが直接結合手であることはない。
また、B1,B2,B3は複素環を示し、それぞれの好ましい例としては、以下のものが挙げられる。
B1,B3の例
Figure 2008036934
B2の例
Figure 2008036934
上記式(5)、(6)、(7)中のRa〜Rfはそれぞれ独立に炭素数1から24の飽和または不飽和の二価の炭化水素基を示す。ただし、分子中にひとつは炭素数6から24の脂肪族炭化水素基を持つ。さらに、s、tは0〜4の整数を示し、sおよびtが2以上のときにくり返されるA2、A4およびRa、Rc、Reは同一であっても異なっていても良い。
上記の好ましい構造の一例を示すが、これらの具体例はなんら本発明を限定するものではない。
Figure 2008036934
Figure 2008036934
Figure 2008036934
上記W、W’,W’’は前記の炭化水素数を満足する数を表す。
[電子受容性化合物(顕色剤)]
また、記録層中に用いられる顕色剤としては、代表例として、たとえば特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報などに記載の顕色剤である。ここで用いる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能を持つ構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を一つ以上持つ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていても良い。このような可逆性顕色剤の具体例は前記の公開公報のほか、たとえば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報、特開平11−99749号公報など示されている。これらの顕色剤のうち特に好ましくい例としては、N−(4−ヒドロキシフェニル)−N’−オクタデシルウレア、N−[11−(p−ヒドロキシフェノキシ)ウンデカノ−N’−n−デカノヒドラジド、N−[3−(p−ヒドロキシフェニル)プロピオノ]−N’−n−ドコサノヒドラジドなどが用いられる。
また、本発明において顕色剤としては、下記式(4)で示される炭素数8以上の脂肪族基を有するフェノール化合物が特に好ましく用いられる。
Figure 2008036934
(式中、Z1及びZ2は直接結合手または、カルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはその組合せからなる2価の基を示す。ただし、Z1及びZ2は同時に直接結合手であることはない。R10は炭素数1から22の2価の炭化水素基を表し、R11は炭素数8から30の炭化水素基を表す。pは1から3の整数を表す。また、rは0から4の整数を表しrが2から4の時繰り返されるR10およびZ2は同一でも、異なっていても良い。)
具体的には、R10およびR11は置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、これらは脂肪族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、また、これらの両方から構成される炭化水素基でもよい。また脂肪族炭化水素基は直鎖でも分枝していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基につく置換基としては、水酸基、ハロゲン、アルコキシ基等がある。なお、R10は直接結合手でも良い。
またR8の炭素が7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、炭素数は8以上が好ましく、11以上であることがより好ましい。Z1及びZ2は直接結合手または、カルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはその組合せからなる2価の基を示す。ただし、Z1及びZ2は同時に直接結合手であることはない。
その具体例としては、下記のものが挙げられる。
Figure 2008036934
本発明におけるフェノール化合物の具体的な例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、フェノール化合物を単独または混合して用いることもできる。
Figure 2008036934
(式中のq、r、sは前記のR7およびR8の炭素数を満足する整数を表す)
等が挙げられる。
また、これらの他にもたとえば特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報、特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報、特開平11−99749号などに記載の顕色剤を用いることができる。
[電子供与性呈色性化合物(ロイコ染料)]
可逆性感熱記録層に用いられるロイコ染料としては、この種の可逆性感熱記録媒体に一般的に用いられる化合物を1種または2種以上用いることができ、たとえば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物など公知の染料前駆体である。これらの化合物の例としては、特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−230680号公報などに記載のロイコ染料である。なかでも特に好ましい例としては、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリドなどが挙げられる。
[可逆性感熱発色組成物]
本発明で用いられるZwitterイオンを有する化合物は顕色剤に対し、0.1〜50重量%の割合で用いられる。0.1重量%よりも少ないときには十分な効果が得られなく、また50重量%以上の場合には発色濃度の低下があり好ましくない。さらに好ましくは1重量%〜30重量%が特に好ましく用いられる。また、ヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物は、顕色剤に対し、1〜60重量%の割合で用いられ、さらに3〜40重量%が特に好ましく用いられる。
本発明で用いる化合物を可逆性感熱記録層に含有させるための塗液作製方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散液に分散してから混合する方法、各々の化合物を混ぜ合わしてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化した後冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等が挙げられるが、特に限定されるものではない。分散時には必要なら分散剤を用いてよい。
本発明の可逆性感熱発色組成物は、樹脂成分のような他の所望成分と共に支持体上に塗工して記録層とすることができる。該記録層はサーマルヘッド等により繰返し熱及び応力を受け得るので、記録層に用いる樹脂成分は、耐熱性及び機械的強度に優れ、かつ、形成された画像の視認性を確保するため光学的特性に優れたものであることが好ましく、例えば記録層中で、架橋状態にある樹脂であることが好ましい。
本発明に用いられる架橋状態にある樹脂としては、具体的にはアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
更に、本発明において好ましくは、水酸基価70(KOHmg/g)以上の樹脂が含有される(当初用いられる)が、水酸基価70(KOHmg/g)以上の樹脂としては、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂などが用いられるが、特に発色の安定性が良好で、消色性が良好であることから、アクリルポリオール樹脂が好ましく用いられる。水酸基価としては70(KOHmg/g)以上であり、特に好ましくは90(KOHmg/g)以上である。水酸基価の大小は架橋密度に影響するため塗膜の耐化学薬品性、物性などを左右する。本発明者らは、水酸基価が70(KOHmg/g)以上で耐久性、塗膜表面硬度、ワレ抵抗性が向上することを見出した。水酸基価70(KOHmg/g)以上の樹脂が用いられた可逆性感熱記録材料であるか否かは、残存水酸基の量やエーテル結合の量を分析すること等により確認することができる
また、アクリルポリオール樹脂においては構成の違いによってその特性に違いがあり、水酸基モノマーとしてヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、2−ヒドロキシブチルモノアクリレート(2−HBA)、1,4―ヒドロキシブチルモノアクリレート(1−HBA)などが用いられるが、特に第1級水酸基を持つモノマーを使用した方が塗膜のワレ抵抗性や耐久性が良いことから、2−ヒドロキシエチルメタクリレートが好ましく用いられる。
本発明に用いられる硬化剤としては、従来公知のイソシアネート類、アミン類、フェノール類、エポキシ化合物等が挙げられる。その中でもイソシアネート系硬化剤が好ましく用いられる。ここで用いられるイソシアネート系化合物は、公知のイソシアネート単量体のウレタン変性体、アロファネート変性体、イソシアヌレート変性体、ビュレット変性体、カルボジイミド変性体、ブロックドイソシアネートなどの変性体から選択される。また、変性体を形成するイソシアネート単量体としては、トリレンジイソシアネートTDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネートNDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、イソプロピリデンビス(4 −シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、等が挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。架橋促進剤としては、例えば1,4−ジアザ−ビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、有機すず化合物などの金属化合物などが挙げられる。また、硬化剤は添加した全量が架橋反応をしていても、していなくても良い。すなわち、未反応硬化剤が存在していても良い。この種の架橋反応は経時的に進行するため、未反応の硬化剤が存在していることは架橋反応が全く進行していないことを示すのではなく、未反応の硬化剤が検出されたとしても、架橋状態にある樹脂が存在しないということにはならない。また、本発明におけるポリマーが架橋状態にあるのか非架橋状態にあるのかを区別する方法として、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことによって区別することができる。すなわち、非架橋状態にあるポリマーは、溶媒中に該ポリマーが溶け出し溶質中には残らなくなるため、溶質のポリマー構造の有無を分析すればよい。
さらに、本発明によれば、上記の顕色剤、ロイコ染料とともに、直鎖の炭化水素基やアミド基や尿素基などの水素結合基などを持った発色消色制御剤を記録層中に含有させることにより、発色画像の保存安定性が良好であるとともに、消色時の消色性も向上して良好な消去性を得ることができる。
[可逆性感熱記録媒体]
また、本発明によれば、可逆性感熱記録媒体の可逆性感熱記録層上に架橋状態にある樹脂を含有する保護層を設けることができる。該保護層に用いられる樹脂としては、前述の記録層と同様の熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂が用いられる。
該保護層中に用いる樹脂として、特に好ましくは、紫外線吸収基を分子構造中に有した紫外線吸収性ポリマーが用いられる。
紫外線吸収性ポリマーとしては紫外線吸収基を有した単量体と、架橋可能な官能基を有した単量体を持つポリマーが好ましく用いられ、紫外線吸収基を有した単量体としては、(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ω−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール骨格を有した単量体が特に好ましく用いられる。
また、官能基を含む単量体としては、例えば2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、メタクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、なかでもヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレートなどが特に好ましく用いられる。
更に塗膜強度アップや耐熱性向上のために、紫外線吸収性基を含む単量体と官能基を含む単量体の共重合体に下記に示す単量体を共重合させてもよい。例えば、スチレン、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソブチレン、エチレン酢酸ビニル、酢酸ビニル、メタクリロニトリル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのモノマー群;アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ラウリルトリデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチルステアリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの官能基を含まない(メタ)アクリル酸エステル群;エチレンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブチレンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなど1分子中に2個以上の重合性2重結合を有するモノマー群などから挙げられ、特に限定されるものではないが、なかでもスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどが特に好ましく用いられる。また、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
以上より、本発明で用いられる紫外線吸収構造を有するポリマーの具体的な好ましい例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとスチレンからなる共重合体、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールとメタクリル酸−2−ヒドロキシプロピルとメタクリル酸メチルからなる共重合体などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
さらに、本発明によれば、該保護層中に紫外線吸収能を有する無機微粒子を含有することができる。
本発明に用いられる無機顔料は0.1μm以下の平均粒径を有する顔料ならば任意である。このような無機顔料としては酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化トリウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムのような金属酸化物及びこれらの複合酸化物、硫化亜鉛、硫酸バリウムのような金属硫化物あるいは硫酸化合物、チタンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバイド、タングステンカーバイド、タンタルカーバイドのような金属炭化物、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チタニウム、窒化ニオブ、窒化ガリウムのような金属窒化物等が挙げられる。
この中でも特に好ましいのは400nm以下の波長領域に吸収端を有する顔料である。
このような顔料は、紫外線UV−A領域、即ち波長320〜400nmの紫外線UV−A領域に吸収端を有する顔料(A)および紫外線UV−A領域より短波長側に吸収端を有する無機顔料(B)の2群に分類できる。本発明では無機顔料(A)あるいは無機顔料(B)を単独で用いることもできるが、無機顔料(A)と無機顔料(B)を併用することにより本発明の効果がより顕著になる。無機顔料(A)あるいは無機顔料(B)を単独で用いる場合にはこれらの顔料を中間層あるいは保護層のいずれかに含有させることができる。また無機顔料(A)と無機顔料(B)を併用する場合にはこれらの顔料を同時に中間層あるいは保護層に含有させることができるが、無機顔料(A)と無機顔料(B)を中間層と保護層に別々に含有させることもできる。この場合無機顔料(A)を中間層に含有させ、無機顔料(B)を保護層に含有させることにより、本発明の効果が一層顕著に発揮される。
無機顔料(A)の具体例としては硫化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化セリウム、酸化スズ、酸化モリブデン、酸化亜鉛、窒化ガリウム等が挙げられる。
また無機顔料(B)の具体例としてはシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、硫酸バリウム等が挙げられる。
さらに、本発明においては保護層中にこの種の記録媒体に使用される無機/有機のフィラー、滑剤などを用いても良い。
本発明の可逆性感熱記録媒体の支持体としては、紙、樹脂フィルム、PETフィルム、合成紙、金属箔、ガラスまたはこれらの複合体などであり、感熱記録層を保持できるものであればよい。また、必要に応じた厚みのものが単独あるいは貼り合わす等して用いることができる。すなわち、好ましくは60〜150μmで、数μm程度から数mm程度まで任意の厚みの支持体が用いられる。
また、これら支持体上に前記アンダー層を設ける場合、接着層を介して設けることにより、クラック発生防止やバリの発生が改善される。
該接着層は、上記の各層と同様の塗工方式等で形成することができる。
[可逆性感熱記録ラベル]
本発明の可逆性感熱記録ラベルは、上述した可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の感熱層を形成する面と反対の面に、接着剤層又は粘着剤層を設けたものである。
この可逆性感熱記録ラベルには、接着剤層又は粘着剤層を形成したもの(無剥離紙型)と、その接着剤層又は粘着剤層の下に剥離紙をつけるもの(剥離紙型)とがあり、接着剤層を構成する材料としては、ホットメルト型のものが通常用いられる。
接着剤層又は粘着剤層の材料は、一般的に用いられているものが使用可能である。
例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、文中、部又は%とあるのは特に断わりのない限り重量基準である。
[感熱記録層の作成]
顕色剤 4部
Zwitterイオンを有する化合物である発色消色制御剤 0.2部
ヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物である発色消色制御剤 0.4部
アクリルポリオール樹脂 9部
(三菱レイヨン社製LR503 固形分濃度50%溶液)
メチルエチルケトン 70部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約1μmまで粉砕分散した。得られた分散液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン1.5部、日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液)2部を加え、良く攪拌し感熱記録層塗布液を調製した。
上記組成の感熱記録層塗布液を、厚さ100μmの白PETにワイヤーバーを用い塗布し、100℃2分で乾燥した後、60℃24時間加熱して、膜厚約11.0μmの記録層を設けた。
[保護層の作成]
紫外線吸収性ポリマーの40%溶液(日本触媒社製UV-G300) 10部
イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、コロネートHX) 1.4部
シリコーン系アクリル樹脂(東亞合成社製GS-1015) 0.5部
メチルエチルケトン 10部
以上の組成物を良く撹拌し、保護層塗布液を調整した。
上記組成の保護層塗布液を上記記録層上にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃2分で乾燥した後、60℃24時間加熱して、厚さ約3.5μmの保護層を設け本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
以下に、実施例に使用した発色消色制御剤(記号A−1からA−14およびB−1からB−6で示される化合物)、顕色剤((C−1)から(C−3)で示されるフェノール化合物)、とその組み合わせを表10〜12に示す。
Figure 2008036934
Figure 2008036934
Figure 2008036934
以下、実施例の発色消色制御剤及び顕色剤の組合せを表12に示す。尚、顕色剤C−3を用いた場合には、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオランに変えて2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオランを用いたほかは同様の操作で可逆性感熱記録媒体を作製した。
Figure 2008036934
次に、比較例4〜9で使用した発色消色制御剤を表13に示す。
Figure 2008036934
以下に、実施例中の制御剤の代わりに使用した発色消色制御剤1及び2、顕色剤の組み合わせを表14に示す。
Figure 2008036934
(試験1)発色特性
以上のように作製した実施例および比較例の記録媒体のうち、実施例1,3,5,6,7,8,10,11,12,14および比較例2,6,7についてビーコム社製感熱印字シミュレーターを用いてパルス幅2msecの条件13〜21Vで0.5Vきざみで印字した。そのときの最大発色濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定した。
結果を表15に示す。
Figure 2008036934
(試験2)サーマルヘッド消色特性(高速消去性)
実施例1〜14および比較例1〜9の記録媒体について、試験1で得られたビーコム社製感熱印字装置にて最大濃度を得られる条件で印字した後、印字画像上に再度9Vから17Vの条件で0.5V刻みのエネルギーで消去し、最も消色した部分の画像濃度を試験1と同様に測定し、下記式よりサーマルヘッド消去率を算出し、高速消去性を評価した。
Figure 2008036934

以上の結果を表16に示す
Figure 2008036934
(試験3)画像耐熱保存性
実施例1〜14および比較例4,6の記録媒体について、試験2で得た印字画像を50℃乾燥条件で24時間保存した。保存前後の濃度を試験1と同様にして測定した後、下記式にて画像保持率を算出し画像耐熱保存性を評価した。
Figure 2008036934
以上の結果を表17に示す
Figure 2008036934
表15の結果から、本発明の可逆性感熱記録媒体は良好な発色濃度を有していることが判り、また、表16の結果からサーマルヘッド消去が良好であって、短時間の加熱による高速消去性にも優れていることがわかる。また、さらに表17の結果から画像部の耐熱保存性にも良好であることがわかる。
本発明の可逆性感熱発色組成物の発色・消色特性を示す図である。

Claims (4)

  1. 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/又は加熱後の冷却速度の違いにより、相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうる可逆性感熱発色組成物において、発色消色制御剤として分子内の総電荷が0であるようなZwitterイオンを有する化合物の少なくとも1種と、炭素数6から24の脂肪族炭化水素基とカルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはこれらの組合せからなるヘテロ基を少なくとも1つ以上有するヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする可逆性感熱発色組成物。
  2. 前記発色消色制御剤のうちのZwitterイオンを有する化合物が、下記一般式(1)で示す化合物であり、前記ヘテロ基を持つ脂肪族炭化水素化合物が下記一般式(3)で示される脂肪族炭化水素基含有化合物の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱発色組成物。
    Figure 2008036934
    (式中、R1、R2、及びR3は同義であり互いに同じであっても異なっていても良い炭素数1から22の飽和または不飽和炭化水素基、または下記式(2)の構造を有する基で、R1、R2、及びR3は互いに結合して、環を形成していても良い。R4は1価の水酸基を有しても良い炭素数1から18の飽和、不飽和炭化水素基を示す。Aは1価のアニオンであり、O、COO、SO のいずれかを示す。)
    Figure 2008036934
    (式中、R5は炭素数1から22の飽和または不飽和炭化水素基を示す。R6は2価の炭素数1〜18の飽和または不飽和炭化水素基を示す。Xはカルバモイル基、アミド基、尿素基、ジアシルヒドラジン基、エーテル基、エステル基の単独またはこれらの組合せからなる基を示し、nは1から3の整数を示し、nが2以上の場合にくり返されるR6およびXは同一であっても異なっていても良い。)
    Figure 2008036934
    (式中、R7およびR8はそれぞれ独立に、炭素数1から24の飽和または不飽和の一価の炭化水素基および置換可能な複素環を示し、R9は直接結合手、炭素数1から24の飽和または不飽和の二価の炭化水素基および置換可能な複素環を示す。ただし、R7,R8,R9のうちひとつは炭素数6から24の脂肪族炭化水素基を示す。また、Y1,Y2はそれぞれ独立に、カルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはこれらの組合せからなる基を示し、pは0から4の整数を示す。pが2以上のときにくり返されるR9およびY2は同一であっても、異なっていてもよい。)
  3. 前記電子受容性化合物として、下記式(4)で示す化合物を少なくとも含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の可逆性感熱発色組成物。
    Figure 2008036934
    (式中、Z1及びZ2は直接結合手または、カルボニル基、アミノ基、エーテル基、チオエーテル基、スルホキシド基、スルホニル基の単独またはその組合せからなる2価の基を示す。ただし、Z1及びZ2は同時に直接結合手であることはない。R10は炭素数1から22の2価の炭化水素基を表し、R11は炭素数8から30の炭化水素基を表す。pは1から3の整数を表す。また、rは0から4の整数を表しrが2から4の時繰り返されるR10およびZ2は同一でも、異なっていても良い。)
  4. 支持体上に、請求項1乃至3の何れかに記載の可逆性感熱発色組成物を含有する記録層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
JP2006213217A 2006-08-04 2006-08-04 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体 Pending JP2008036934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006213217A JP2008036934A (ja) 2006-08-04 2006-08-04 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006213217A JP2008036934A (ja) 2006-08-04 2006-08-04 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008036934A true JP2008036934A (ja) 2008-02-21

Family

ID=39172515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006213217A Pending JP2008036934A (ja) 2006-08-04 2006-08-04 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008036934A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1784387A1 (en) Phenol compound, reversible thermosensitive recording medium, reversible thermosensitive recording label, reversible thermosensitive recording member, image-processing apparatus and image-processing method
EP1854638B1 (en) Reversible thermosensitive coloring material and reversible thermosensitive recording material using the same
JP3734346B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP4849947B2 (ja) 可逆性感熱発色組成物およびこれを用いた可逆性感熱記録媒体
JP4836613B2 (ja) 新規なフェノール化合物
JP2006289958A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2007090682A (ja) 可逆性感熱記録媒体、画像処理方法並びに画像処理装置
JP4709028B2 (ja) 可逆性感熱記録材料
JP2008036934A (ja) 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体
JP4944666B2 (ja) 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体
JP4943133B2 (ja) 可逆性感熱発色組成物およびこれを用いた可逆性感熱記録媒体
JP4410704B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2008168494A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP3752623B2 (ja) 可逆性感熱発色組成物及びそれを用いた可逆性感熱記録媒体
JP2008100508A (ja) 可逆発色性多芯単皮膜マイクロカプセル微粒子および該マイクロカプセル微粒子を用いた可逆性感熱記録媒体
JP2006273846A (ja) 新規なフェノール化合物および該化合物を用いた可逆性感熱記録媒体
JP4464848B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP4879853B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP4467008B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体及びそれを用いる画像処理方法並びに画像処理装置
JP4567559B2 (ja) 可逆性感熱発色組成物およびそれを用いた可逆性感熱記録媒体
JP2004276410A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP4546891B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP4397312B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2005041087A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2007090683A (ja) 可逆性感熱記録媒体、画像処理方法並びに画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110407