JP4464848B2 - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆性感熱発色組成物を用いた可逆性感熱記録層を有し、熱エネルギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能な可逆性感熱記録媒体、該可逆性感熱記録媒体と情報記憶部を有する部材、該可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録ラベル、これらを用いた画像処理方法及び画像処理装置に関する。
従来、電子供与性呈色性化合物(以下、発色剤またはロイコ染料ともいう)と電子受容性化合物(以下、顕色剤ともいう)との間の発色反応を利用した感熱記録媒体は広く知られており、OA化の進展と共にファクシミリ、ワードプロセッサー、科学計測機などの出力用紙として、また最近ではプリペイドカードやポイントカードなどの磁気感熱カードとしても広く使用されている。しかし、これら実用化されている従来の記録媒体は環境問題上、リサイクルや使用量の減量化などの見直しが迫られているが、不可逆的な発色であるため、一度記録した画像を消去して繰り返し使用することはできないし、新しい情報は画像が記録されていない部分に追記されるぐらいで記録可能な部分の面積は限られている。そのため、記録する情報量を減らしたり、記録エリアがなくなった時点でカードを作り直しているのが実状である。そこで、近年盛んに論じられているゴミ問題や森林破壊問題を背景に、何度でも書き換え可能な可逆性感熱記録媒体の開発が望まれていた。
ところで、これらの要求から様々な可逆性感熱記録媒体が提案されてきた。例えば、透明・白濁という物理的変化を利用した高分子タイプの可逆性感熱記録媒体が開示されている(特許文献1、2参照)。また、新たに化学的変化を利用した染料タイプの可逆性感熱記録媒体も提案されている。具体的には、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールの組み合わせを用いるもの(例えば、特許文献3参照)、顕色剤にフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いるもの(例えば、特許文献4参照)、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有するもの(例えば、特許文献5、6、7参照)、顕色剤にアスコルビン酸誘導体を用いたもの(例えば、特許文献8参照)、顕色剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いるもの(例えば、特許文献9、10参照)などが開示されている。
さらに本発明者らは、先に特許文献11において顕色剤として長鎖脂肪族炭化水素基をもつ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール化合物を用い、これと発色剤であるロイコ染料とを組み合わせることによって、発色と消色を加熱冷却条件により容易に行なわせることができ、その発色状態と消色状態を常温において安定に保持させることが可能であり、しかも発色と消色を繰り返すことが可能な可逆性感熱発色組成物およびこれを記録層に用いた可逆性感熱記録媒体を提案した。またその後、長鎖脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物について特定の構造のものを使用することが提案されている(例えば、特許文献12、13参照)。
しかし、このような材料を用いた記録媒体では、消色速度が遅く書き替えに時間がかかる、消色が不充分、あるいは発色画像の熱安定性が低いなどの問題を有していた。
そこで、さらに本発明者らは特許文献14に記載のフェノール化合物を用いることで、発色と消色のコントラストが高く、高速消去が可能であり、画像部の発色安定性に優れる記録媒体を提案した。このフェノール性化合物を用いた記録媒体は、ホットスタンプやヒートローラー、セラミックヒーターなどの加熱部材による消去が可能であり実用性に優れるものであった。
さらに、これらのフェノール化合物を用いた記録媒体は高速消去性に優れたもので、常温常湿環境ではサーマルヘッドによる加熱での消去も可能であり、サーマルヘッドオーバーライトの可能性を持つものであった。しかしながら特許文献14に例示されている化合物を用いた場合には、特に低温低湿環境での消去性が悪化して充分に消去ができないものであった。
特開昭63−107584号公報 特開平4−78573号公報 特開昭60−193691号公報 特開昭61−237684号公報 特開昭62−138556号公報 特開昭62−138568号公報 特開昭62−140881号公報 特開昭63−173684号公報 特開平2−188293号公報 特開平2−188294号公報 特開平5−124360号公報 特開平6−210954号公報 特開平10−95175号公報 特開平10−67177号公報
本発明の第一の目的は、繰り返し使用によっても記録媒体への打こんの発生や濃度変化の少ない、耐久性に優れたものであり、広い環境範囲でサーマルヘッド消去が可能な高速消色性に優れた、発色保存性の高い可逆性感熱記録媒体を提供することである。
また、本発明の第二の目的は、該可逆性感熱記録媒体と情報記憶部を有する部材、該可逆性感熱記録媒体の記録層を有する可逆性感熱記録ラベル、これらを用いた画像処理方法及び画像処理装置を提供することである。
本発明者らは、このような発色剤と顕色剤の組成物の可逆的な発色消色現象では、長鎖脂肪族基をもつ顕色剤の発色剤を発色させる能力と分子間の凝集力のバランスが重要であると考え、種々の構造の化合物を検討した。その結果、特定の構造を有するフェノール化合物を顕色剤として用いることにより上記の課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題は、本発明の下記(1)〜(17)により解決される。
(1)「支持体上に電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうる可逆性感熱組成物を含有する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録媒体において、該電子受容性化合物として下記一般式(1)で表わされるフェノール化合物の少なくとも1種を用いることを特徴とする可逆性感熱記録媒体:
Figure 0004464848
(式中、R は炭素数2以上の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化水素基で、R とR は同一でも異なっていてもよく、R は炭素数8以上の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、また、X、Yは、−CONH−を示し、lは1〜3の整数を示す。)」
(2)「前記可逆性感熱記録層中に架橋状態にある樹脂を含有することを特徴とする前記(1)に記載の可逆性感熱記録媒体。」
(3)「前記可逆性感熱記録層中に含有される樹脂が、水酸基価70(KOHmg/g)以上であることを特徴とする前記(2)に記載の可逆性感熱記録媒体。」
(4)「前記可逆性感熱記録層中に含有される樹脂が、アクリルポリオール樹脂であることを特徴とする前記(2)又は(3)に記載の可逆性感熱記録媒体。」
(5)「前記可逆性感熱記録層上に該感熱記録層を保護するための保護層を設け、該保護層が架橋状態にある樹脂を含有することを特徴とする前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。」
(6)「前記可逆性感熱記録層上に該感熱記録層を保護するための保護層を設け、該保護層が紫外線吸収性ポリマーを含有することを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。」
(7)「前記可逆性感熱記録層上に該感熱記録層を保護するための保護層を設け、該保護層が紫外線吸収能を有する無機微粒子を含有することを特徴とする前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。」
(8)「情報記憶部と可逆表示部を有し、該可逆表示部が少なくとも前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体からなるものであることを特徴とする情報記憶部を有する部材。」
(9)「前記情報記憶部と可逆表示部を有する部材が、カード、ディスク、ディスクカートリッジ又はテープカセットのいずれかであることを特徴とする前記(8)に記載の情報記憶部を有する部材。」
(10)「前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の可逆性感熱記録層を形成する面とは反対の面に、接着剤層又は粘着剤層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録ラベル。」
(11)「前記(10)に記載の可逆性感熱記録ラベルを用いた可逆表示部が設けられているものであることを特徴とする前記(8)又は(9)に記載の情報記憶部を有する部材。」
(12)「前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、前記(10)に記載の可逆性感熱記録ラベル、又は前記(8)、(9)、(11)のいずれかに記載の情報記憶部と可逆表示部を有する部材を用い、前記可逆性感熱記録層を加熱することにより画像の形成及び/又は消去を行なうことを特徴とする画像処理方法。」
(13)「サーマルヘッドを用いて前記可逆性感熱記録層に画像を形成することを特徴とする前記(12)に記載の画像処理方法。」
(14)「サーマルヘッド又はセラミックヒータを用いて画像を消去することを特徴とする前記(12)に記載の画像処理方法。」
(15)「前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、前記(10)に記載の可逆性感熱記録ラベル又は前記(8)、(9)、(11)のいずれかに記載の情報記憶部と可逆表示部を有する部材を搭載し、画像の形成及び/又は消去を行なう手段を具備してなることを特徴とする画像処理装置。」
(16)「前記画像の形成手段がサーマルヘッドであることを特徴とする前記(15)に記載の画像処理装置。」
(17)「前記画像の消去手段がサーマルヘッド又はセラミックヒータであることを特徴とする前記(15)に記載の画像処理装置。」
本発明の可逆性感熱記録媒体は発色濃度が良好であって、かつ高速消去性に優れたものであり、さらに、高温高湿から低温低湿の広い環境範囲で良好な高速消去性を示すものであり、しかも発色保存性の高い安定なメモリー性を有する実用性の高い書き替え記録を行なうことができる。
また、本発明の情報記憶部を有する可逆性感熱記録媒体、可逆性感熱記録ラベル、これらを用いた画像処理方法及び画像処理装置も、上記同様の優れた作用効果を発揮しうるものである。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明における前記一般式(1)または(2)で表わされるフェノール化合物の少なくとも1種を用いる可逆的感熱記録媒体は、加熱温度および/または加熱後の冷却速度により相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうるものである。この基本的な発色・消色現象を説明する。
図1は本発明の可逆性感熱記録媒体の発色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある記録媒体を昇温していくと、溶融し始める温度Tでロイコ染料と顕色剤が溶融混合し、発色が起こり溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると発色状態のまま室温に下げることができ、固定された発色状態(C)となる。この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめと同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと発色温度より低い温度Tで消色が起き(DからE)、ここから降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組合せにより変化するので目的に合わせて選択できる。また溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
本発明の可逆性感熱記録媒体では、溶融状態から急冷して得た発色状態(C)は顕色剤と発色剤が分子どうしで接触反応しうる状態で混合された状態であり、これは固体状態を形成していることが多い。この状態は顕色剤と発色剤が凝集して発色を保持した状態であり、この凝集構造の形成により発色が安定化していると考えられる。一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると考えられる。本発明では多くの場合、両者が相分離し顕色剤が結晶化することによってより完全な消色が起きる。図1に示した溶融状態から徐冷による消色および発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し、相分離や顕色剤の結晶化が起きている。
本発明者らはサーマルヘッド加熱のようなきわめて短い加熱時間で消去を行なうためには、発色状態(C)から消色温度(T)に加熱した際に、顕色剤の結晶化の速さが重要であると考え、種々の検討を行なった。
その結果、顕色剤分子構造中に水素結合性会合基を複数個導入することで、高速消去に対応できることが判った。これは消色過程での顕色剤同士の相互作用が、複数個導入された水素結合性会合基によって強くなり、顕色剤の結晶化が速くなるためと考えられる。
そこで、本発明者らは高速消去性に優れた複数個の水素結合性会合基をもったフェノール化合物として、前記のように特許文献14に記載の化合物を提案した。
しかし、このような記録媒体の実用化の際には様々な環境で使用できるのは必須のことであるが、低温低湿環境のような広い環境条件下で使用できることが望ましく、さらには発色状態の熱安定性、つまり、画像の保存性が高ければ高いほど望ましい。
本発明者らは、発色性および消去性の温湿度に対する依存性について検討した結果、下記一般式(1)および(2)で表わされるように、顕色剤としてのフェノール化合物において、ビフェニル構造のように剛直な構造を取り入れると共に複数の水素結合性会合基を取り入れることによって良好な発色特性を有し、温湿度によって影響を受けずにサーマルヘッドによる高速消去が可能であり、なおかつ高い保存性を兼ね備えることを見出した。
これらのフェノール化合物において、芳香環を連ね、かつ芳香環に水素結合性会合基を連結させることによって、そのπ−π相互作用によって発色状態および消去状態がともに安定化し、その消色状態の安定化より発色状態から消色状態に移るときの高速消去性を高め、さらに、発色状態の安定化により高い保存安定性を兼ね備えたことが考えられるが、詳細な理由は明らかではない。しかし、これはこれまでの検討では明らかになっていなかった事例であり、本検討によって初めて明らかになったことである。
Figure 0004464848
Figure 0004464848
(式中、R、Rは炭素数2以上の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化水素基で、RとRは同一でも異なっていてもよく、Rは炭素数8以上の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を示す。また、X、YおよびZは酸素原子または窒素原子を含む2価の基を示し、X、YおよびZは同一でも異なっていてもよい。lは1〜3の整数を示し、mは1〜4の整数を示す。)
上記一般式(1)および(2)において、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、これらは脂肪族炭化水素基および芳香族炭化水素基でもよく、またこれらの両方から構成される炭化水素基でもよい。また脂肪族炭化水素基は直鎖でも分岐していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。
の好ましい例としては以下の表1に示すものが挙げられる。
Figure 0004464848
これらの中でも−(CH−が特に好ましい。なお式中のn、n’、n’’、n’’’はそれぞれ前記Rの炭素数を満足する整数を示す。
またRの好ましい例としては以下の表2に示すものが挙げられる。
Figure 0004464848
これらの中でも−(CH−CHが特に好ましい。なお式中のn、n’、n’’、n’’’はそれぞれ前記Rの炭素数を満足する整数を示す。
また、X、YおよびZは酸素原子または窒素原子を含む2価の基を示し、好ましくは
Figure 0004464848
で示される基を少なくとも1個以上有する2価の基を示す。
その例としては、次の表3に示すものが挙げられる。
Figure 0004464848
一般式(2)においては、一般式(1)のYの部分が、Yにさらにアルキレン等の炭化水素基を介して、さらに前記の基を一個以上有する2価の基となる。
すなわち、以下に示される構造で表わされる。
Figure 0004464848
ここで、Rは前記Rと同様の2価の基および結合手を示し、ZはXおよびYと同様の2価の基を示す。また、mは1〜4の整数を示す。このとき繰り返されるZおよびRは同一であっても、異なっていてもよい。
本発明で用いられるフェノール化合物は、下記一般式(1)または(2)で表せられる化合物である。
Figure 0004464848
Figure 0004464848
(式中、R、Rは炭素数2以上の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化水素基で、RとRは同一でも異なっていてもよく、Rは炭素数8以上の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を示す。また、X、YおよびZは酸素原子または窒素原子を含む2価の基を示し、X、YおよびZは同一でも異なっていてもよい。lは1〜3の整数を示し、mは1〜4の整数を示す。)
なお、本発明においては、顕色剤として前記一般式(1)または(2)で表わされるフェノール化合物の少なくとも1種を用いるが、本発明の目的を損なわない範囲で可逆性感熱記録媒体の顕色剤として通常用いられている公知の顕色剤を併用してもよい。
本発明で用いられるフェノール化合物の好ましい例としては表4で示される化合物が挙げられるが、本発明を何等限定するものではない。
Figure 0004464848

式中のa、cはそれぞれ独立に2以上の整数を表わし、bは8以上の整数を表わす。mが2以上の時に繰り返されるcおよびZは同一であっても異なっていてもよい。
以下に本発明の化合物の具体的な例を表5に挙げるが、何等これに限定されるものではない。
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848
Figure 0004464848

式中のa、bはそれぞれ独にR、Rの炭素数を満足する整数を示す。
表5に示される化合物(2)のさらに具体的な例を示すが、何等これらに限定されるものではない。
Figure 0004464848
本発明においては、ロイコ染料を単独又は混合して用いることができ、たとえば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物など公知の染料前駆体である。
本発明において用いられるロイコ染料の具体例としては、以下のものが挙げられる。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、
2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、
2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、
3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、
3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−N−n−アミル−N−メチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−(1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、
2−(3−トルイジノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン等が挙げられる。
発色剤と顕色剤の割合は、使用する化合物の組み合わせにより適切な範囲が変化するが、おおむねモル比で発色剤1に対し顕色剤が0.1から20の範囲であり、好ましくは0.2から10の範囲である。この範囲より顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低下し問題となる。また、発色剤と顕色剤はマイクロカプセル中に内包して用いることもできる。
本発明において、ロイコ染料、顕色剤とともに可逆性感熱記録層の形成に用いられるバインダー樹脂としては、たとえばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系共重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン類などがある。これらのバインダー樹脂の役割は、組成物の各材料が記録消去の熱印加によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。たとえば、熱、紫外線、電子線などで、バインダー樹脂を架橋させてもよい。
本発明に用いられる架橋状態にある樹脂としては、具体的にはアクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または架橋剤と反応する基を持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂などが挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
更に、本発明において好ましくは、水酸基価70(KOHmg/g)以上の樹脂が含有される(当初用いられる)が、水酸基価70(KOHmg/g)以上の樹脂としては、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ポリウレタンポリオール樹脂などが用いられるが、特に発色の安定性が良好で、消色性が良好であることから、アクリルポリオール樹脂が好ましく用いられる。水酸基価としては70(KOHmg/g)以上であり、特に好ましくは90(KOHmg/g)以上である。水酸基価の大小は架橋密度に影響するため塗膜の耐化学薬品性、物性などを左右する。本発明者らは、水酸基価が70(KOHmg/g)以上で耐久性、塗膜表面硬度、ワレ抵抗性が向上することを見い出した。水酸基価70(KOHmg/g)以上の樹脂が用いられた可逆性感熱記録材料であるか否かは、残存水酸基の量やエーテル結合の量を分析すること等により確認することができる。
また、アクリルポリオール樹脂においては構成の違いによってその特性に違いがあり、水酸基モノマーとしてヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMA)、2−ヒドロキシブチルモノアクリレート(2−HBA)、1,4―ヒドロキシブチルモノアクリレート(1−HBA)などが用いられるが、特に第1級水酸基をもつモノマーを使用した方が塗膜のワレ抵抗性や耐久性が良いことから、2−ヒドロキシエチルメタクリレートが好ましく用いられる。
本発明に用いられる架橋剤としては、従来公知のイソシアネート類、アミン類、フェノール類、エポキシ化合物等が挙げられる。その中でもイソシアネート系架橋剤が好ましく用いられる。ここで用いられるイソシアネート系化合物は、公知のイソシアネート単量体のウレタン変性体、アロファネート変性体、イソシアヌレート変性体、ビュレット変性体、カルボジイミド変性体、ブロックドイソシアネートなどの変性体から選択される。また、変性体を形成するイソシアネート単量体としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ナフチレンジイソシアネートNDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、リジンジイソシアネート(LDI)、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)(IPC)、シクロヘキシルジイソシアネート(CHDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)等が挙げられるが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。架橋促進剤としては、例えば1,4−ジアザ−ビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、有機すず化合物などの金属化合物などが挙げられる。また、架橋剤は添加した全量が架橋反応をしていても、していなくても良い。すなわち、未反応架橋剤が存在していても良い。この種の架橋反応は経時的に進行するため、未反応の架橋剤が存在していることは架橋反応が全く進行していないことを示すのではなく、未反応の架橋剤が検出されたとしても、架橋状態にある樹脂が存在しないということにはならない。また、本発明におけるポリマーが架橋状態にあるのか非架橋状態にあるのかを区別する方法として、塗膜を溶解性の高い溶媒中に浸すことによって区別することができる。すなわち、非架橋状態にあるポリマーは、溶媒中に該ポリマーが溶け出し溶質中には残らなくなるため、溶質のポリマー構造の有無を分析すればよい。
また、本発明によれば、可逆性感熱記録層上に架橋状態にある樹脂を含有する保護層を設けることができる。該保護層に用いられる樹脂としては、前述の記録層と同様の熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、電子線硬化樹脂が用いられる。
該保護層中に用いる樹脂として、特に好ましくは、紫外線吸収基を分子構造中に有した紫外線吸収性ポリマーが用いられる。
紫外線吸収性ポリマーとしては紫外線吸収基を有した単量体と、架橋可能な官能基を有した単量体をもつポリマーが好ましく用いられ、紫外線吸収基を有した単量体としては、(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ω−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール骨格を有した単量体が特に好ましく用いられる。
また、官能基を含む単量体としては、例えば2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、メタクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、なかでもヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレートなどが特に好ましく用いられる。
更に塗膜強度アップや耐熱性向上のために、紫外線吸収性基を含む単量体と官能基を含む単量体の共重合体に下記に示す単量体を共重合させてもよい。例えば、スチレン、スチレン−ブタジエン、スチレン−イソブチレン、エチレン酢酸ビニル、酢酸ビニル、メタクリロニトリル、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのモノマー群;アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ラウリルトリデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチルステアリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの官能基を含まない(メタ)アクリル酸エステル群;エチレンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブチレンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなど1分子中に2個以上の重合性2重結合を有するモノマー群などから挙げられ、特に限定されるものではないが、なかでもスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどが特に好ましく用いられる。また、必要に応じて2種以上を併用することもできる。
以上より、本発明で用いられる紫外線吸収構造を有するポリマーの具体的な好ましい例としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾールとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとスチレンからなる共重合体、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールとメタクリル酸−2−ヒドロキシプロピルとメタクリル酸メチルからなる共重合体などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
さらに、本発明によれば、該保護層中に紫外線吸収能を有する無機微粒子を含有することができる。
本発明に用いられる無機顔料は0.1μm以下の平均粒径を有する顔料ならば任意である。このような無機顔料としては酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ビスマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化トリウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムのような金属酸化物及びこれらの複合酸化物、硫化亜鉛、硫酸バリウムのような金属硫化物あるいは硫酸化合物、チタンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバイド、タングステンカーバイド、タンタルカーバイドのような金属炭化物、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チタニウム、窒化ニオブ、窒化ガリウムのような金属窒化物等が挙げられる。
この中でも特に好ましいのは400nm以下の波長領域に吸収端を有する顔料である。
このような顔料は、紫外線UV−A領域、即ち波長320〜400nmの紫外線UV−A領域に吸収端を有する顔料(A)および紫外線UV−A領域より短波長側に吸収端を有する無機顔料(B)の2群に分類できる。本発明では無機顔料(A)あるいは無機顔料(B)を単独で用いることもできるが、無機顔料(A)と無機顔料(B)を併用することにより本発明の効果がより顕著になる。無機顔料(A)あるいは無機顔料(B)を単独で用いる場合にはこれらの顔料を中間層あるいは保護層のいずれかに含有させることができる。また無機顔料(A)と無機顔料(B)を併用する場合にはこれらの顔料を同時に中間層あるいは保護層に含有させることができるが、無機顔料(A)と無機顔料(B)を中間層と保護層に別々に含有させることもできる。この場合無機顔料(A)を中間層に含有させ、無機顔料(B)を保護層に含有させることにより、本発明の効果が一層顕著に発揮される。
無機顔料(A)の具体例としては硫化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化セリウム、酸化スズ、酸化モリブデン、酸化亜鉛、窒化ガリウム等が挙げられる。
また無機顔料(B)の具体例としてはシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、硫酸バリウム等が挙げられる。
さらに、本発明においては保護層中にこの種の記録媒体に使用される無機/有機のフィラー、滑剤などを用いても良い。
本発明の可逆性感熱記録媒体の支持体としては、紙、樹脂フィルム、PETフィルム、合成紙、金属箔、ガラスまたはこれらの複合体などであり、可逆性感熱記録層を保持できるものであればよい。また、必要に応じた厚みのものが単独あるいは貼り合わす等して用いることができる。すなわち、好ましくは60〜150μmで、数μm程度から数mm程度まで任意の厚みの支持体が用いられる。
また、これら支持体上にアンダー層を設ける場合、接着層を介して設けることにより、クラック発生防止やバリの発生が改善される。
該接着層は、上記の各層と同様の塗工方式等で形成することができる。
本発明の可逆性感熱記録ラベルは、上述した可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の感熱記録層を形成する面と反対の面に、接着剤層又は粘着剤層を設けたものである。
この可逆性感熱記録ラベルには、接着剤層又は粘着剤層を形成したもの(無剥離紙型)と、その接着剤層又は粘着剤層の下に剥離紙をつけるもの(剥離紙型)とがあり、接着剤層を構成する材料としては、ホットメルト型のものが通常用いられる。
接着剤層又は粘着剤層の材料は、一般的に用いられているものが使用可能である。
例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコン系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、該可逆性感熱記録媒体を構成する少なくとも感熱記録層を可逆表示部として機能し、それと情報記憶機能のある部材(情報記憶部)と合わせて作製される情報表示記憶部材として用いることができる。
次に、該情報表示記憶部材について説明する。
この情報記憶部と可逆表示部を有する部材としては、次の3つのものに大別できる。
(1)情報記憶機能のある部材の一部を可逆性感熱記録媒体の支持体として用い、そこに感熱記録層を直接形成したもの。
(2)情報記憶機能のある部材に、別途形成された、支持体上に感熱記録層を有する可逆性感熱記録媒体の支持体面を接着したもの。
(3)情報記憶機能のある部材に、前記可逆性感熱記録ラベルが接着剤層又は粘着剤層を介して、接着されたもの。
これら(1)、(2)、(3)の場合、情報記憶部と可逆表示部のそれぞれの機能が発揮できるよう設定されることが必要であり、そうでありさえすれば情報記憶部の設定位置は目的に応じて任意に選定でき、可逆性感熱記録媒体における支持体の感熱記録層を設けた面と反対側の面に設けることも、支持体と感熱記録層との間でも、あるいは感熱記録層上の一部に設けることもできる。
この情報記憶機能のある部材としては、特に限定されないが、一般的なカード、ディスク、ディスクカートリッジ又はテープカセットを用いることができる。
これらの例としては、ICカードや光カード等の厚手カード、フレキシブルディスク、光磁気記録ディスク(MD)やDVD−RAM等の記憶情報が書換可能なディスクを内蔵したディスクカートリッジ、CD−RW等のディスクカートリッジを用いないディスク、CD−R等の追記型ディスク、相変化形記憶材料を用いた光情報記録媒体(CD−RW)、ビデオテープカセット等を挙げることができる。図2乃至図4にその例を示す。
この可逆表示機能と情報記憶機能の双方を有する情報表示記憶部材は、例えばカードの場合で説明すると、情報記憶部に記憶された情報の一部を可逆性感熱記録層に表示することによって、カード所有者等は、特別な装置がなくてもカードを見るのみで情報を確認することができて、可逆性感熱記録媒体を適用しないカードに比べてその利便性が非常に向上することになる。
情報記憶部は、必要な情報を記憶できるものでありさえすれば特に限定されないが、例えば、磁気記録、接触型IC、非接触型ICあるいは光メモリが有用である。
磁気記録層は、通常用いられる酸化鉄、バリウムフェライト等のような金属化合物及び塩ビ系、ウレタン系及びナイロン系のような樹脂等を用いて支持体に塗工形成するか、または樹脂を用いず前記の金属化合物を用いて蒸着、スパッタリング等の方法により形成される。また、表示に用いる可逆性感熱記録媒体における可逆性感熱記録層をバーコード、2次元コード等のようなやり方で記憶部として用いることもできる。
また、前記(3)の可逆性感熱記録ラベルを用いる例として、磁気ストライプ付塩化ビニル製カード等のように、支持体として可逆性感熱記録層の塗布が困難な厚手のもの場合には、その全面又は一部に接着剤層又は粘着剤層を設けることができる。
こうすることによって、磁気に記憶された情報の一部を表示することができる等、この媒体の利便性を向上できる。
この接着剤層又は粘着剤層を設けた可逆性感熱記録ラベルとしては、上記の磁気付塩ビカードだけでなく、ICカードや光カード等の厚手カードにも適用できる。
また、この可逆性感熱記録ラベルは、フレキシブルディスク、MDやDVD−RAM等の記憶情報が書き換え可能なディスクを内蔵したディスクカートリッジ上の表示ラベルの代わりとして用いることができる。
さらに、CD−RW等のディスクカートリッジを用いないディスクの場合には、直接ディスクに可逆性感熱記録ラベルを貼ることや、直接ディスク上に可逆性感熱記録層を設けることもできる。こうすることによって、それらの記憶内容の変更に応じて自動的に表示内容を変更する等の用途への応用が可能である。
本発明の可逆性感熱記録ラベルは、CD−Rなどの追記型ディスク上に可逆性感熱記録ラベルを貼って、CD−Rに追記した記憶情報の一部を書換え表示することも可能である。
さらに、ビデオテープカセットの表示ラベルとして用いてもよい。
厚手カード、ディスクカートリッジ、ディスク上に熱可逆記録機能を設ける方法としては、上記の可逆性感熱記録ラベルを貼る方法以外に、それらの上に可逆性感熱記録層を直接塗布する方法や、予め別の支持体上に可逆性感熱記録層を形成しておき、厚手カード、ディスクカートリッジ、ディスク上に該感熱記録層を転写する方法等がある。
転写する場合には、可逆性感熱記録層上にホットメルトタイプ等の接着層や粘着層を設けておいてもよい。
厚手カード、ディスク、ディスクカートリッジ、テープカセット等のように剛直なものの上に可逆性感熱記録ラベルを貼着したり、可逆性感熱記録層を設ける場合には、サーマルヘッドとの接触性を向上させ、画像を均一に形成するために弾力があり、クッションとなる層又はシートを剛直な基体とラベル又は可逆性感熱記録層の間に設けることが好ましい。
本発明は、さらに、上記可逆性感熱記録媒体、上記情報記憶部を有する部材又は上記ラベルを用い、加熱により画像の形成及び/又は消去を行なうことを特徴とする画像処理方法を提供する。本発明の画像形成方法・装置の1例の概略図を図5に示す。
画像の形成は、サーマルヘッド、レーザ等、該媒体を画像上に部分的に加熱可能である画像記録手段が用いられる。画像の消去は、ホットスタンプ、セラミックヒータ、ヒートローラ、熱風等やサーマルヘッド、レーザ等の画像消去手段が用いられる。
この中では、セラミックヒータが好ましく用いられる。セラミックヒータを用いることにより、装置が小型化でき、かつ安定した消去状態が得られ、コントラストのよい画像が得られる。
セラミックヒータの設定温度は、100℃以上が好ましく、110℃以上がより好ましく、115℃以上がさらに好ましい。
また、画像消去手段としてサーマルヘッドを用いることにより、さらに装置全体の小型化が可能となり、また、消費電力を低減することが可能であり、バッテリー駆動のハンディタイプの装置も可能となる。形成用と消去用を兼ねて一つのサーマルヘッドとすれば、さらに小型化が可能となる。
一つのサーマルヘッドで形成と消去を行なう場合、一度前の画像を全部消去した後、あらためて新しい画像を形成してもよく、画像毎にエネルギーを変えて一度に前の画像を消去し、新しい画像を形成していくオーバーライト方式も可能である。
オーバーライト方式では、画像の形成と消去を合わせた時間が少なくなり、記録のスピードアップにつながる。可逆性感熱記録層と情報記憶部を有するカードを用いる場合、上記の装置には、情報記憶部の記憶を読み取る手段と書き換える手段も含まれる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、文中、部又は%とあるのは特に断わりのない限り重量基準である。
合成例1(下記の構造式で表わされる顕色剤の合成)
Figure 0004464848
テトラヒドロフラン100mLに4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸5.2gとヒドロキシベンゾトリアゾール3.3gを加え、30分攪拌、還流した。その懸濁液にジイソプロピルカルボジイミド3.1gを加え、その懸濁液を30分攪拌、還流した。その懸濁液に6−アミノカプロン酸3.2gを加え、3時間攪拌した。室温に戻し、1N塩酸水溶液を加え、ろ過により固形物を取り出した。2−プロパノールおよび蒸留水により再結晶を行うことで化合物を得た。収量は3.5g、収率は43%であった。さらに、テトラヒドロフラン100mLに合成した化合物1.7gとヒドロキシベンゾトリアゾール0.77gを加え、1時間攪拌、還流した。その懸濁液にジイソプロピルカルボジイミド0.8gを加え、その懸濁液を30分攪拌、還流した。その懸濁液にステアリルアミン1.5gを加え、3時間攪拌した。室温に戻し、1N塩酸水溶液を加え、ろ過により固形物を取り出した。エタノールにより再結晶を行い、最終的に2−プロパノールによる熱ろ過により、上記構造式で表わされる化合物を得た。収量2.8g、収率94%であった。融点は197℃であった。
合成例2(下記の構造式で表わされる顕色剤の合成)
Figure 0004464848
テトラヒドロフラン100mLに4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸5.2gとヒドロキシベンゾトリアゾール3.3gを加え、30分攪拌、還流した。その懸濁液にジイソプロピルカルボジイミド3.1gを加え、その懸濁液を30分攪拌、還流した。その懸濁液に12−アミノラウリン酸5.5gを加え、3時間攪拌した。室温に戻し、1N塩酸水溶液を加え、ろ過により固形物を取り出した。2−プロパノールおよび蒸留水により再結晶を行うことで化合物を得た。収量は7.2g、収率は71%、融点は191℃であった。さらに、テトラヒドロフラン100mLに合成した化合物3.0gとヒドロキシベンゾトリアゾール1.1gを加え、1時間攪拌、還流した。その懸濁液にジイソプロピルカルボジイミド1gを加え、その懸濁液を30分攪拌、還流した。その懸濁液にトリデシルアミン1.5gを加え、3時間攪拌した。室温に戻し、1N塩酸水溶液を加え、ろ過により固形物を取り出した。エタノールにより再結晶を行い、最終的に2−プロパノールによる熱ろ過により、上記構造式で表わされる化合物を得た。収量3.4g、収率82%であった。融点は183℃であった。
実施例1
[可逆性感熱記録層の作成]
下記の構造式で表わされる顕色剤 4部
Figure 0004464848
アクリルポリオール樹脂
(三菱レイヨン社製LR503、固形分濃度50%溶液) 9部
メチルエチルケトン 70部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約1μmまで粉砕分散した。得られた分散液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン1部、日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液)2部を加え、良く攪拌し感熱記録層塗布液を調製した。
上記組成の感熱記録層塗布液を、厚さ188μmの白PETにワイヤーバーを用い塗布し、100℃2分で乾燥した後、60℃24時間加熱して、膜厚約8.0μmの感熱記録層を設けた。
[保護層の作成]
紫外線吸収性ポリマーの40%溶液(日本触媒社製UV−G300) 10部
イソシアネート系架橋剤(ニホンポリウレタン社製、コロネートHX) 1.4部
シリコーン系アクリル樹脂(東亞合成社製GS−1015) 0.5部
メチルエチルケトン 10部
以上の組成物を良く撹拌し、保護層塗布液を調整した。
上記組成の保護層塗布液を上記感熱記録層上にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃2分で乾燥した後、60℃24時間加熱して、厚さ約3.5μmの保護層を設け本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
実施例2
実施例1で用いた感熱記録層塗布液の代わりに、下記の塗布液を用いた以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
[感熱記録層塗布液]
下記の構造式で表わされる顕色剤 4部
Figure 0004464848
アクリルポリオール樹脂
(三菱レイヨン社製LR503、固形分濃度50%溶液) 9部
メチルエチルケトン 70部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約1μmまで粉砕分散した。得られた分散液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン1部、日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液)2部を加え、良く攪拌し感熱記録層塗布液を調製した。
比較例1
実施例1で用いた感熱記録層塗布液の代わりに、下記の塗布液を用いた以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
[感熱記録層塗布液]
下記の構造式で表わされる顕色剤 4部
Figure 0004464848
アクリルポリオール樹脂
(三菱レイヨン社製LR503、固形分濃度50%溶液) 9部
メチルエチルケトン 70部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約1μmまで粉砕分散した。得られた分散液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン1部、日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液)2部を加え、良く攪拌し感熱記録層塗布液を調製した。
比較例2
実施例1で用いた感熱記録層塗布液の代わりに、下記の塗布液を用いた以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
[感熱記録層塗布液]
下記の構造式で表わされる顕色剤 4部
Figure 0004464848
アクリルポリオール樹脂
(三菱レイヨン社製LR503、固形分濃度50%溶液) 9部
メチルエチルケトン 70部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約1μmまで粉砕分散した。得られた分散液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン1部、日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液)2部を加え、良く攪拌し感熱記録層塗布液を調製した。
各実施例及び比較例で作製した可逆性感熱記録媒体について下記の評価を行なった。結果を表7に示す。
<発色・消色濃度>
各可逆性感熱記録媒体を、気温23℃湿度50%RHの環境にてビーコム社製感熱印字シミュレーターを用いて電圧18V、パルス幅2msecの条件で印字を行い、帯状の印字サンプルを作製し、発色濃度および地肌濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定した。
得られた印字サンプルに対して、パルス幅6msecの条件で電圧6Vから13.5Vまで0.5V刻みで消去した後に濃度を同様に測定し、最も低い濃度を消色濃度とした。
つぎに、上記の発色および消色試験を気温5℃、湿度30%RHの低温低湿環境で同様に行ない発色濃度および消色濃度を測定した。
<画像保持性>
画像保存性については、試験前の発色濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定したサンプルを60℃乾燥条件下で24時間保存し、同様に、印字部の濃度を測定し、下記式により保存率を決定した。
Figure 0004464848
Figure 0004464848
本発明の可逆性感熱記録媒体の発色・消色特性を示す図である。 本発明の可逆性感熱記録ラベルをMDのディスクカートリッジ上に貼った例を示す図である。 本発明の可逆性感熱記録ラベルをCD−RW上に貼った例を示す図である。 本発明の可逆性感熱記録ラベルをビデオテープカセットの表示ラベルとして用いた例を示す図である。 本発明の画像処理方法・装置の例を示す概略図である。
符号の説明
34 磁気ヘッド
38 セラミックヒータ
40 搬送ローラ
47 搬送ローラ
53 サーマルヘッド

Claims (17)

  1. 支持体上に電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうる可逆性感熱組成物を含有する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録媒体において、該電子受容性化合物として下記一般式(1)で表わされるフェノール化合物の少なくとも1種を用いることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
    Figure 0004464848

    (式中、R 炭素数2以上の飽和もしくは不飽和脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化水素基で、RとRは同一でも異なっていてもよく、Rは炭素数8以上の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を示し、また、X、Yは、−CONH−を示し、lは1〜3の整数を示す。
  2. 前記可逆性感熱記録層中に架橋状態にある樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体。
  3. 前記可逆性感熱記録層中に含有される樹脂が、水酸基価70(KOHmg/g)以上であることを特徴とする請求項2に記載の可逆性感熱記録媒体。
  4. 前記可逆性感熱記録層中に含有される樹脂が、アクリルポリオール樹脂であることを特徴とする請求項2又は3に記載の可逆性感熱記録媒体。
  5. 前記可逆性感熱記録層上に該感熱記録層を保護するための保護層を設け、該保護層が架橋状態にある樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  6. 前記可逆性感熱記録層上に該感熱記録層を保護するための保護層を設け、該保護層が紫外線吸収性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  7. 前記可逆性感熱記録層上に該感熱記録層を保護するための保護層を設け、該保護層が紫外線吸収能を有する無機微粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  8. 情報記憶部と可逆表示部を有し、該可逆表示部が少なくとも請求項1乃至7のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体からなるものであることを特徴とする情報記憶部を有する部材。
  9. 前記情報記憶部と可逆表示部を有する部材が、カード、ディスク、ディスクカートリッジ又はテープカセットのいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の情報記憶部を有する部材。
  10. 請求項1乃至7のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体を構成する支持体の可逆性感熱記録層を形成する面とは反対の面に、接着剤層又は粘着剤層を設けたことを特徴とする可逆性感熱記録ラベル。
  11. 請求項10に記載の可逆性感熱記録ラベルを用いた可逆表示部が設けられているものであることを特徴とする請求項8又は9に記載の情報記憶部を有する部材。
  12. 請求項1乃至7のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、請求項10に記載の可逆性感熱記録ラベル、又は請求項8、9、11のいずれかに記載の情報記憶部と可逆表示部を有する部材を用い、前記可逆性感熱記録層を加熱することにより画像の形成及び/又は消去を行なうことを特徴とする画像処理方法。
  13. サーマルヘッドを用いて前記可逆性感熱記録層に画像を形成することを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  14. サーマルヘッド又はセラミックヒータを用いて画像を消去することを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  15. 請求項1乃至7のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体、請求項10に記載の可逆性感熱記録ラベル又は請求項8、9、11のいずれかに記載の情報記憶部と可逆表示部を有する部材を搭載し、画像の形成及び/又は消去を行なう手段を具備してなることを特徴とする画像処理装置。
  16. 前記画像の形成手段がサーマルヘッドであることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  17. 前記画像の消去手段がサーマルヘッド又はセラミックヒータであることを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
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