JP2008035802A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】 刈取り部の地面への突っ込みを良好に抑制しながら刈取り部を接地追従させることも、高刈りを発生しにくくしながら刈取り部を接地追従させることも可能なコンバインを提供する。
【解決手段】 自走機体の前部に揺動昇降自在に連結された刈取り部10に設けた接地部と、刈取り部10の接地部での接地圧が減少するよう刈取り部に支持作用するバランスバネ21とを備えている。バランスバネ22は、刈取り部10の荷重による弾性変形操作の限界に至ることによって刈取り部10の自走機体に対する下降限界を設定する。刈取り部10のバランスバネ21によって設定される下降限界を変更する下限調節手段31を備えてある。下限調節手段31は、刈取り部10が上昇ストロークエンドから下降するに伴ってバランスバネ21が刈取り部に10対する支持作用を開始するときの刈取り部13の自走機体に対する連結高さを変更し、これによって刈取り部10の下降限界を変更する。
【選択図】 図13
【解決手段】 自走機体の前部に揺動昇降自在に連結された刈取り部10に設けた接地部と、刈取り部10の接地部での接地圧が減少するよう刈取り部に支持作用するバランスバネ21とを備えている。バランスバネ22は、刈取り部10の荷重による弾性変形操作の限界に至ることによって刈取り部10の自走機体に対する下降限界を設定する。刈取り部10のバランスバネ21によって設定される下降限界を変更する下限調節手段31を備えてある。下限調節手段31は、刈取り部10が上昇ストロークエンドから下降するに伴ってバランスバネ21が刈取り部に10対する支持作用を開始するときの刈取り部13の自走機体に対する連結高さを変更し、これによって刈取り部10の下降限界を変更する。
【選択図】 図13
Description
本発明は、自走機体の前部に刈取り部を揺動昇降自在に連結するとともに、前記刈取り部に設けた接地部と、刈取り部の前記接地部での接地圧が減少するよう刈取り部に支持作用するバランスバネとを備えたコンバインに関する。
上記のコンバインは、接地部とバランスバネとの作用により、刈取り部の地面への突っ込みを抑制した状態で刈取り部を接地部によって接地追従させることが可能になったものである。
この種のコンバインとして、従来、たとえば特許文献1に示されるものがあった。
特許文献1に示されたものは、走行機体の前部に揺動昇降自在に連結された刈取り部、刈取り部のデバイダ支持杆に固定された接地体(接地部に相当)、刈取り部主フレームを揺動操作する油圧シリンダに装着された圧縮コイルバネ(バランスバネに相当)を備えている。圧縮コイルバネは、刈取り部が刈取り作業高さ範囲に下降されていると、油圧シリンダのピストンロッドに装着された接当部材に支持作用し、油圧シリダに作用する荷重を軽減する。
この種のコンバインとして、従来、たとえば特許文献1に示されるものがあった。
特許文献1に示されたものは、走行機体の前部に揺動昇降自在に連結された刈取り部、刈取り部のデバイダ支持杆に固定された接地体(接地部に相当)、刈取り部主フレームを揺動操作する油圧シリンダに装着された圧縮コイルバネ(バランスバネに相当)を備えている。圧縮コイルバネは、刈取り部が刈取り作業高さ範囲に下降されていると、油圧シリンダのピストンロッドに装着された接当部材に支持作用し、油圧シリダに作用する荷重を軽減する。
この種のコンバインにおいて、刈取り部が接地部によって接地追従する際、刈取り部の自走機体に対する下降限界が低くなっていると、たとえば接地部が凹部に入り込んだ際、刈取り部が自走機体に対して低く下降し、刈取り部が地面深くに入り込む事態が発生しやすくなる。これにより、刈取り部の地面への突っ込みを抑制する信頼性が悪くなる。刈取り部の自走機体に対する下降限界が高くなっていると、自走機体が前上がり傾斜した際、刈取り部の自走機体に対する下降ストロークが不十分になり、刈取り部の対地高さが高くなって高刈りになる事態が発生しやすくなる。
本発明の目的は、刈取り部の地面への突っ込みを良好に抑制しながら刈取り部を接地追従させることも、上記した高刈りを発生しにくくしながら刈取り部を接地追従させることも可能なコンバインを提供することにある。
本第1発明は、自走機体の前部に刈取り部を揺動昇降自在に連結するとともに、前記刈取り部に設けた接地部と、刈取り部の前記接地部での接地圧が減少するよう刈取り部に支持作用するバランスバネとを備えたコンバインにおいて、
前記バランスバネを、刈取り部の荷重による弾性変形操作の限界に至ることによって刈取り部の自走機体に対する下降限界を設定するよう構成し、
前記刈取り部が上昇ストロークエンドから下降するに伴って前記バランスバネが刈取り部に対する支持作用を開始するときの刈取り部の自走機体に対する連結高さを変更することによって刈取り部の前記バランスバネによって設定される前記下降限界を変更する下限調節手段を備えてある。
前記バランスバネを、刈取り部の荷重による弾性変形操作の限界に至ることによって刈取り部の自走機体に対する下降限界を設定するよう構成し、
前記刈取り部が上昇ストロークエンドから下降するに伴って前記バランスバネが刈取り部に対する支持作用を開始するときの刈取り部の自走機体に対する連結高さを変更することによって刈取り部の前記バランスバネによって設定される前記下降限界を変更する下限調節手段を備えてある。
本第1発明の構成によると、刈取り部のバランスバネによって設定される自走機体に対する下降限界を下限調節手段によって変更設定でき、刈取り部の下降限界を高い側に変更設定すれば、刈取り部の刈り高さでの接地状態から下限までの下降ストロークが小になる。すると、刈取り部が自走機体に対してあまり低くまで下降しなくなり、刈取り部が地面深くに入り込む事態を回避できる。一方、刈取り部の下降限界を低い側に変更設定すれば、刈取り部の刈り高さでの接地状態から下限までの下降ストロークが大になる。すると、自走機体が前上がり傾斜した際、その傾斜角が比較的大きくても刈取り部が自走機体に対して大きく下降し、刈取り部の接地状態を維持しやすくなる。
下限調節手段は、刈取り部が上昇ストロークエンドから下降するに伴ってバランスバネが刈取り部に対する支持作用を開始するときの刈取り部の自走機体に対する連結高さを変更することによって刈取り部の下降限界を変更するものだから、刈取り部の下降限界が変更設定されても、刈取り部がバランスバネによる支持作用を受けた状態で自走機体に対して昇降するストロークの大きさも、バランスバネが発揮する支持力も変化しない。
下限調節手段は、刈取り部が上昇ストロークエンドから下降するに伴ってバランスバネが刈取り部に対する支持作用を開始するときの刈取り部の自走機体に対する連結高さを変更することによって刈取り部の下降限界を変更するものだから、刈取り部の下降限界が変更設定されても、刈取り部がバランスバネによる支持作用を受けた状態で自走機体に対して昇降するストロークの大きさも、バランスバネが発揮する支持力も変化しない。
これにより、たとえば圃場が軟弱でも、刈取り部の下降限界を高い側に設定することにより、刈取り部の地面への突っ込みを良好に抑制しながら刈取り部を接地追従させることができる。たとえば圃場の起伏が多くても、刈取り部の下降限界を低い側に設定することにより、自走機体の前上がり傾斜にかかわらず刈取り部を接地状態に維持しやすくなる。また、下降限界の変更設定にかかわらず、刈取り部のバランスバネが効く昇降ストロークの大きさも、バランスバネの支持力も変化しなくてバランスバネによる刈取り部の接地圧減少を安定的に行わせ、どのような圃場においても、刈り高さが揃った良好な仕上がりの刈取り作業を楽に行うことができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係るコンバインの側面図である。図2は、本発明の実施例に係るコンバインの平面図である。これらの図に示すように、本発明の実施例に係るコンバインは、クローラ式の走行装置1によって自走し、かつ、運転座席2が装備された運転部を有した自走機体と、この自走機体の機体フレーム3の前部に連結された刈取り部10と、前記自走機体の機体フレーム3の後部側に設けた脱穀装置5および穀粒タンク6とを備えている。
図1は、本発明の実施例に係るコンバインの側面図である。図2は、本発明の実施例に係るコンバインの平面図である。これらの図に示すように、本発明の実施例に係るコンバインは、クローラ式の走行装置1によって自走し、かつ、運転座席2が装備された運転部を有した自走機体と、この自走機体の機体フレーム3の前部に連結された刈取り部10と、前記自走機体の機体フレーム3の後部側に設けた脱穀装置5および穀粒タンク6とを備えている。
このコンバインは、稲、麦などの収穫を行うものである。すなわち、刈取り部10は、この刈取り部10が有する前処理部フレーム11と前記機体フレーム3とにわたって設けた昇降操作機構50により、前記前処理部フレーム11の基部11bが前記機体フレーム3の前部に位置する支持体4に相対回動自在に連結している自走機体横向きの軸芯Xまわりで自走機体に対して揺動操作され、刈取り部10の前部に自走機体横方向に並べて設けてある複数の橇形の接地部18が地面に接地し、かつ、前記接地部18の後側に位置する一つの刈取り装置12が地面近くに位置した下降作業状態と、前記接地部18が地面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降操作される。刈取り部10を下降作業状態にして自走機体を走行させると、刈取り部10は、この刈取り部10の前部に自走機体横方向に並んで位置する複数の分草具14によって植立穀稈を刈り取り対象と非刈取り対象とに分草するとともに刈取り対象の植立穀稈を各分草具14の後方に位置する引き起こし経路15に案内し、各引き起こし経路15に案内された植立穀稈を引き起こし装置16によって引き起こし処理するとともにバリカン形の前記刈取り装置12によって刈取り処理し、刈取り装置12からの刈取り穀稈を供給装置17によって機体後方向きに搬送して脱穀装置5の脱穀フィードチェーン5aの始端部に供給する。脱穀装置5は、脱穀フィードチェーン5aによって刈取り穀稈の株元側を挟持して機体後方向きに搬送しながら穂先側を扱室(図示せず)に供給し、その穂先側を回動する扱胴(図示せず)によって脱穀処理する。穀粒タンク6は、脱穀装置5から搬送された脱穀粒を回収して貯留する。
図1,2,3に示すように、前記前処理部フレーム11は、前記支持体4に基部11bが前記軸芯Xまわりで回動自在に支持された伝動ケースで成るメインフレーム11aと、このメイフレーム11aの先端部の自走機体横方向に並ぶ複数箇所から機体前方向きに延出した分草杆13とを備えている。前記各分草具14は、前記分草杆13の延出端部に設けてある。前記各接地部18は、前記分草具14の後方近くで前記分草杆13の下部に設けてある。
図3は、前記昇降操作機構50の自走機体正面視での構造を示す。図4は、前記昇降操作機構50の自走機体側面視での構造を示す。これらの図に示すように、昇降操作機構50は、前記支持体4に固定された左右一対のブラケット52,52に連結軸部53bが自走機体横向きの軸芯53aまわりで回動自在に連結された揺動操作体53と、この揺動操作体53の遊端側軸部53dに固定されたブラケット58と機体フレーム3に固定されたブラケット54とにわたって連結された油圧式単動シリンダで成る昇降シリンダ51とを備えている。前記揺動操作体53の前記遊端側軸部53dと、揺動操作体53に固定された左右一対のブラケット56,56に支持された係止ロッド55とが前記メインフレーム11aを挟んでいることにより、揺動操作体53がメインフレーム11aに一体揺動自在に係止している。揺動操作体53の遊端側軸部53dは、メインフレーム11aに設けた保護プレート11cに当接してメインフレーム11aに押し上げ作用する。係止ロッド55は、仲介部材57を介してメインフレーム11aに係止作用する。図3,4に示す如く前記左右一対のブラケット56,56に回転自在に支持された螺旋軸60は、電動モータ61によって正回転方向や逆回転方向に回転操作され、横送り部材62を介してメインフレーム11aをこのメインフレーム11aと支持体4の連結軸に兼用の入力軸63に沿わせて移動操作する。すなわち、螺旋軸60は、刈取り部10を自走機体に対して中割り作業用の連結位置と回り刈り作業用の連結位置とに位置変更する。
すなわち、昇降操作機構50は、昇降シリンダ51に油圧が供給されると、昇降シリンダ51が油圧によって伸長操作されて揺動操作体53を介してメインフレーム11aを上昇揺動操作することにより、刈取り部10を上昇操作し、昇降シリンダ51から油圧が排出されると、昇降シリンダ51が刈取り部10の重量によって短縮操作されてメインフレーム11aを下降揺動操作することにより、刈取り部10を下降操作する。
図12は、昇降操作機構50の油圧回路を示す。この図に示すように、前記昇降シリンダ51の制御弁Vは、「中立」に切り換え操作されると、昇降シリンダ51に対する油圧の供給及び排出を停止する。制御弁Vが「中立」に操作された状態においても、昇降シリンダ51は、接地部18に作用する接地反力の大きさによっては、この接地反力と、バランスバネ21による上昇操作力との合力のために、かつ、圧油の気泡含有などのために若干伸長操作される。すなわち、制御弁Vが「中立」に操作された状態においても、接地部18に作用する接地反力の変化により、昇降シリンダ51が若干伸縮し、その分、刈取り部10が自走機体に対して昇降する。
図3,5,6,7に示すように、機体フレーム3の前部にバランス支持手段20を設けてある。図3は、バランス支持手段20の自走機体正面視での構造を示す。図5(イ)は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着されていない状態での自走機体側面視での構造を示し、図5(ロ)は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着された状態での自走機体側面視での構造を示す。図8(イ)は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着されていない状態での縦断平面図であり、図8(ロ)は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着された状態での縦断平面図である。図9は、バランス支持手段20のバランスバネ配設部の正面図である。これらの図に示すように、バランス支持手段20は、機体フレーム3に固定されたバネ受け台26と、このバネ受け台26に固定されている一対の支軸27,27に支持された基端側バネホルダ25および先端側バネホルダ28と、前記基端側バネホルダ25と前記先端側バネホルダ28とバネカバー30との内部に設けたコイルバネで成るバランスバネ21と、前記基端側バネホルダ25と先端側バネホルダ28とにわたって装着した連結杆29と、バネ受け台26のバネ受け面26aに脱着自在な前記下限調節ブロック31とを備えている。
連結杆29は、基端側バネホルダ25と先端側バネホルダ28とを設定間隔以上離れないように連結し、これによってバランスバネ21に初期弾性変形を備えさせている。一対の支軸27,27は、先端側バネホルダ28を摺動自在に支持している。連結杆29は、基端側バネホルダ25と先端側バネホルダ28とを接近自在に連結している。バネカバー30は、伸縮自在になっている。
図10に示すように、下限調節ブロック31は、貫通孔32を中央に有したバネ受け部33と、このバネ受け部33の周囲に位置した一対の取り付け孔34,34とを備えている。図6は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着されていない状態での断面図である。図7は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着された状態での断面図である。図8(イ)は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着されていない状態を示し、図8(ロ)は、バランス支持手段20の下限調節ブロック31が装着された状態を示す。これらの図に示すように、下限調節ブロック31は、基端側バネホルダ25とバネ受け台26との間で前記一対の支軸27,27に前記一対の取り付け孔34,34によって嵌め込むことにより、バネ受け台26のバネ受け面26aに装着できる。そして、下限調節ブロック31が装着されていない場合と装着された場合とを比較すると、下限調節ブロック31が装着されていない場合、バネ受け台26は、バランスバネ21を支軸27の後端側にやや寄せて支持する。下限調節ブロック31が装着された場合、バネ受け台26は、下限調節ブロック31のバネ受け部33のバランスバネ21に対する支持作用により、バランスバネ21を支軸27の先端側(メインフレーム11aが位置する側)にやや寄せて支持する。
図11は、前記メインフレーム11aの自走機体に対する連結高さを刈取り部10の自走機体に対する連結高さとして示す側面図である。図13(イ)、(ロ)、(ハ)は、前記下限調節ブロック31が装着されていない場合のバランスバネ21と、刈取り部10の自走機体に対する連結高さとの関係を示す側面図である。図13(ニ)、(ホ)、(ヘ)は、下限調節ブロック31が装着された場合のバランスバネ21と、刈取り部10の自走機体に対する連結高さとの関係を示す側面図である。
これらの図に示すように、下限調節ブロック31が装着されていない場合、刈取り部10が自走機体に対する上昇ストロークエンドの連結高さUから下降操作され、連結高さH1まで下降すると、図13(ロ)の如く遊端側軸部53dが先端側バネホルダ28に当接し、バランスバネ21の刈取り部10に対する支持作用が開始し、かつ、刈取り部10の荷重がバランスバネ21に掛かり始まる。刈取り部10が連結高さH1からさらに下降操作されると、バランスバネ21が刈取り部10の荷重によって初期弾性変形状態からさらに弾性変形操作され、刈取り部10の連結高さH1からの下降量が増大するほど、バランスバネ21の弾性変形量が増大する。刈取り部10が連結高さA(分草具14の先端が地面Gよりも低く位置した連結高さ)まで下降すると、図13(ハ)の如くバランスバネ21が刈取り部10の荷重による弾性変形操作の限界に至り、バランスバネ21は、このときの刈取り部10の連結高さAを自走機体に対する下降限界として設定する。そして、刈取り部10が全昇降範囲のうちの連結高さH1から連結高さA(下降限界)までの部位に位置すると、バランスバネ21は、遊端側軸部53dを介してメインフレーム11に支持作用し、刈取り部10の接地部18での接地圧を減少させる。
これらの図に示すように、下限調節ブロック31が装着されていない場合、刈取り部10が自走機体に対する上昇ストロークエンドの連結高さUから下降操作され、連結高さH1まで下降すると、図13(ロ)の如く遊端側軸部53dが先端側バネホルダ28に当接し、バランスバネ21の刈取り部10に対する支持作用が開始し、かつ、刈取り部10の荷重がバランスバネ21に掛かり始まる。刈取り部10が連結高さH1からさらに下降操作されると、バランスバネ21が刈取り部10の荷重によって初期弾性変形状態からさらに弾性変形操作され、刈取り部10の連結高さH1からの下降量が増大するほど、バランスバネ21の弾性変形量が増大する。刈取り部10が連結高さA(分草具14の先端が地面Gよりも低く位置した連結高さ)まで下降すると、図13(ハ)の如くバランスバネ21が刈取り部10の荷重による弾性変形操作の限界に至り、バランスバネ21は、このときの刈取り部10の連結高さAを自走機体に対する下降限界として設定する。そして、刈取り部10が全昇降範囲のうちの連結高さH1から連結高さA(下降限界)までの部位に位置すると、バランスバネ21は、遊端側軸部53dを介してメインフレーム11に支持作用し、刈取り部10の接地部18での接地圧を減少させる。
一方、下限調節ブロック31が装着された場合、刈取り部10が自走機体に対する上昇ストロークエンドの連結高さUから下降操作され、前記連結高さH1よりも高い連結高さH2まで下降すると、図13(ホ)の如く遊端側軸部53dが先端側バネホルダ28に当接し、バランスバネ21の刈取り部10に対する支持作用が開始し、かつ、刈取り部10の荷重がバランスバネ21に掛かり始まる。刈取り部10が連結高さH2からさらに下降操作されると、バランスバネ21が刈取り部10の荷重によって初期弾性変形状態からさらに弾性変形操作され、刈取り部10の連結高さH2からの下降り量が増大するほど、バランスバネ21の弾性変形量が増大する。刈取り部10が前記連結高さAよりも高い連結高さB(分草具14の先端が地面Gよりも低く位置した連結高さ)まで下降すると、図13(ヘ)の如くバランスバネ21が刈取り部10の荷重による弾性変形操作の限界に至り、バランスバネ21は、このときの刈取り部10の連結高さBを自走機体に対する下降限界として設定する。そして、刈取り部10が全昇降範囲のうちの連結高さH2から連結高さB(下降限界)までの部位に位置すると、バランスバネ21は、遊端側軸部53dを介してメインフレーム11に支持作用し、刈取り部10の接地部18での接地圧を減少させる。
下限調節ブロック31が装着されない場合も装着された場合も、刈取り部10は、バランスバネ21の支持作用を受け始める前記連結高さH1,H2と、下降限界の連結高さA,Bとの間の連結高さH0に位置すると、刈取り装置12による刈り高さが標準刈り高さになる連結高さになる。
つまり、下限調節ブロック31は、刈取り部10が上昇ストロークエンドの連結高さUから下降するに伴ってバランスバネ21が刈取り部10に対する支持作用を開始するときの刈取り部10の自走機体に対する連結高さを高い側に変更し、これによって刈取り部10のバランスバネ21によって設定される下降限界を高い側に変更設定する。
下限調節ブロック31が装着されない場合と装着された場合とを比較すると、刈取り部10がバランスバネ21による支持作用を受けた状態で自走機体に対して昇降するストロークは、下限調節ブロック31が装着された場合と装着されない場合とで等しくなる。
つまり、作業を行うに当たり、制御弁Vに制御手段70を介して連係された昇降レバー71(図12参照)によって制御弁Vを「下降」に切り換え操作する。すると、昇降シリンダ51が制御弁Vによって排油されて短縮作動し、刈取り部10が下降する。刈取り部10の下降によって接地部18が接地すると、制御弁Vを「中立」に切り換え操作する。すると、刈取り部10が接地部18によって接地支持され、標準刈り高さを現出する連結高さの状態になる。また、遊端側軸部53dと先端側バネホルダ28とが当接してバランスバネ21が刈取り部10に支持作用し、刈取り部10の接地部18での接地圧が減少される。これにより、刈取り部10は、接地部18の接地反力の変化に敏感に応答して自走機体に対して上昇する状態で、かつ、刈取り部10の自走機体に対する下降限界がバランスバネ21によって設定された状態で接地部18によって接地追従する。このため、刈取り部10は、分草具14の土中への突っ込みを抑制しながら、かつ、刈取り装置12による刈り高さを一定またはほぼ一定にしながら刈取り作業する。
このとき、下限調節ブロック31を取り外しておけば、刈取り部10のバランスバネ21によって設定される下降限界が低い側に設定される。これにより、自走機体が前上がり傾斜した際、その前上がり傾斜角が比較的大きくても、刈取り部10が自走機体に対して大きく下降し、刈取り部10を接地部18による接地状態に維持しやすくなる。一方、下限調節ブロック31を装着しておけば、刈取り部10のバランスバネ21によって設定される下降限界が高い側に変更設定される。これにより、接地部18が凹部に入り込んだ場合など、刈取り部10が自走機体に対して下降しても下降量が抑制され、刈取り部10の地面深くへの突っ込みが抑制される。
尚、下降操作される刈取り部10が接地部18によって接地した連結高さに下降した際に制御弁Vが「中立」に切り換え操作されても、接地部18の接地反力が低下した場合、刈取り部10は、下限調節ブロック31が装着されていない場合の下降限界の連結高さAあるいは下限調節ブロック31が装着されている場合の下降限界の連結高さBまでは下降し得る。すなわち、この場合、昇降シリンダ51は、刈取り部10の荷重と、圧油の気泡含有などとに起因して短縮作動する。
このとき、下限調節ブロック31を取り外しておけば、刈取り部10のバランスバネ21によって設定される下降限界が低い側に設定される。これにより、自走機体が前上がり傾斜した際、その前上がり傾斜角が比較的大きくても、刈取り部10が自走機体に対して大きく下降し、刈取り部10を接地部18による接地状態に維持しやすくなる。一方、下限調節ブロック31を装着しておけば、刈取り部10のバランスバネ21によって設定される下降限界が高い側に変更設定される。これにより、接地部18が凹部に入り込んだ場合など、刈取り部10が自走機体に対して下降しても下降量が抑制され、刈取り部10の地面深くへの突っ込みが抑制される。
尚、下降操作される刈取り部10が接地部18によって接地した連結高さに下降した際に制御弁Vが「中立」に切り換え操作されても、接地部18の接地反力が低下した場合、刈取り部10は、下限調節ブロック31が装着されていない場合の下降限界の連結高さAあるいは下限調節ブロック31が装着されている場合の下降限界の連結高さBまでは下降し得る。すなわち、この場合、昇降シリンダ51は、刈取り部10の荷重と、圧油の気泡含有などとに起因して短縮作動する。
刈取り部10を上昇させる場合、昇降レバー71によって制御弁Vを「上昇」に切換え操作する。すると、昇降シリンダ51が制御弁Vから油圧を供給されて伸長操作され、刈取り部10が上昇する。刈取り部10が上昇ストロークエンドなど所望の連結高さまで上昇すると、制御弁Vを「中立」に切換え操作する。すると、昇降シリンダ51が停止し、刈取り部10が所望の連結高さになる。
〔別実施例〕
図14は、第二実施構造を有したバランス支持手段20の側面図である。図15は、第二実施構造を有したバランス支持手段20の縦断平面図で。これらの図に示すように、第二実施構造を有したバランス支持手段20は、刈取り部10のメインフレーム11に前記遊端軸部53dを介して支持されたバランスバネ21と、自走機体の機体フレーム3に設けたバネ受け部22とを備えている。このバランス支持手段20は、刈取り部10が自走機体に対して下降操作されるに伴い、バランスバネ21がメインフレーム11と共に下降してバネホルダ25を介してバネ受け部22に当接し、この当接により、バランスバネ21がメインフレーム11に支持作用して刈取り部10の接地部18での接地圧を減少させる。
図14は、第二実施構造を有したバランス支持手段20の側面図である。図15は、第二実施構造を有したバランス支持手段20の縦断平面図で。これらの図に示すように、第二実施構造を有したバランス支持手段20は、刈取り部10のメインフレーム11に前記遊端軸部53dを介して支持されたバランスバネ21と、自走機体の機体フレーム3に設けたバネ受け部22とを備えている。このバランス支持手段20は、刈取り部10が自走機体に対して下降操作されるに伴い、バランスバネ21がメインフレーム11と共に下降してバネホルダ25を介してバネ受け部22に当接し、この当接により、バランスバネ21がメインフレーム11に支持作用して刈取り部10の接地部18での接地圧を減少させる。
このバランス支持手段20は、バランスバネ21に脱着自在に装着される下限調節ブロッ31を備えている。この下限調節ブロック31は、バランスバネ21に装着されることにより、刈取り部10が上昇ストロークエンドから下降するに伴って前記バランスバネ21が刈取り部10に対する支持作用を開始するときの刈取り部10の自走機体に対する連結高さを高い側に変更し、これによって刈取り部10の前記バランスバネ21によって設定される下降限界を高い側に変更設定する。
上記各実施例に示した下限調節ブロック31に替え、バランスバネ21が機体フレーム3に装着されている場合には、刈取り部10に脱着される構成を備えた下限調節ブロックを採用することによっても、また、バランスバネ21が刈取り部10に装着されている場合には、機体フレーム3に脱着される構成を備えた下限調節ブロックを採用することによっても本発明の目的を達成することができる。上記各下限調節ブロック31に替え、バランスバネ21をネジ軸などを利用して位置変更自在に支持する構成を備えた下限調節機構を採用しても本発明の目的を達成することができる。したがって、下限調節ブロック31、下限調節機構などを総称して下限調節手段31と呼称する。
上記実施例のバランスバネ21に替え、昇降シリンダ51の上方など、昇降シリンダ51の周囲の如何なる箇所に配置した構成を備えたバランスバネ21を採用しても、本発明の目的を達成することができる。
10 刈取り部
18 接地部
21 バランスバネ
31 下限調節手段
18 接地部
21 バランスバネ
31 下限調節手段
Claims (1)
- 自走機体の前部に刈取り部を揺動昇降自在に連結するとともに、前記刈取り部に設けた接地部と、刈取り部の前記接地部での接地圧が減少するよう刈取り部に支持作用するバランスバネとを備えたコンバインであって、
前記バランスバネを、刈取り部の荷重による弾性変形操作の限界に至ることによって刈取り部の自走機体に対する下降限界を設定するよう構成し、
前記刈取り部が上昇ストロークエンドから下降するに伴って前記バランスバネが刈取り部に対する支持作用を開始するときの刈取り部の自走機体に対する連結高さを変更することによって刈取り部の前記バランスバネによって設定される前記下降限界を変更する下限調節手段を備えてあるコンバイン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006215755A JP2008035802A (ja) | 2006-08-08 | 2006-08-08 | コンバイン |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006215755A JP2008035802A (ja) | 2006-08-08 | 2006-08-08 | コンバイン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008035802A true JP2008035802A (ja) | 2008-02-21 |
Family
ID=39171565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006215755A Pending JP2008035802A (ja) | 2006-08-08 | 2006-08-08 | コンバイン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008035802A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010227019A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Kubota Corp | コンバインの刈取前処理構造 |
-
2006
- 2006-08-08 JP JP2006215755A patent/JP2008035802A/ja active Pending
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