JP4653628B2 - コンバイン - Google Patents
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Description
すなわち、自走機体2のフレーム2Aに軸芯P2まわりで揺動自在に支持されるアーム部材7が油圧シリンダ8によって下降揺動操作されて刈取フレーム3aを軸芯P1まわりで下降揺動操作し、これによって刈取部3(刈取り前処理部に相当)が昇降範囲の下方の範囲A(下降作業状態に相当)に下降すると、スプリング受け14がバランススプリング13に当接してバランススプリング13が刈取り部3に上昇操作力を付与するようにバランス機構を構成したものである。
前記バランス機構によって前記上昇操作力が付与される刈取り前処理部の分草杆先端側の昇降範囲を水平面の上側と下側とに亘って設定し、前記昇降範囲の中心が、前記自走機体が前記水平面上に位置した状態で前記水平面よりも低く位置するように、前記昇降範囲を設定し、機体フレームを構成する主フレームから下方に延出された下側フレームにシリンダブラケットを設け、前記刈取り前処理部の前処理部フレームに設けられた取り付け部材と前記シリンダブラケットとに亘って、前記刈取り前処理部を前記機体フレームに対して上下に揺動操作する油圧シリンダを配備し、前記主フレームの上側に設けられた上側フレームに前記バランスバネを支持するバネ受け台を固定し、前記取り付け部材における前記油圧シリンダの接続箇所よりも上側に前記バネ当て部を設けて、前記油圧シリンダよりも上方側の部位で前記バネ受け台と前記バネ当て部とに亘って前記バランスバネを配備してあることにある。
本第3発明にあっては、本第1又は第2発明の構成において、前記バネ受け台に2個の前記バランスバネを横方向に並べて支持してある。
本第4発明にあっては、本第1又は第2発明の構成において、前記バネ受け台に2個の前記バランスバネを同心状に内外2重に支持してある。
本第5発明にあっては、本第1又は第2発明の構成において、前記バランスバネを前記バネ受け台にバネホルダーを介して支持し、前記バネホルダーにバネ座屈防止に兼用の係止筒部を設けて、前記バランスバネに前記係止筒部を入り込ませて係止してある。
刈取り走行を行う際、分草杆先端側が前下がり姿勢になっていると、自走機体が前下がり傾斜した際に分草杆の先端が地面に突入することを回避しやすくするには、橇などの接地体を分草杆先端よりも先に接地するように分草杆先端より下方に大きく突出したものにする必要が生じる。また、刈取り走行を行う際、分草杆先端側が前上がり姿勢になっていると、分草杆先端での対地高さが高くなり、倒伏穀稈の場合、稈身が分草杆の下方に入り込みやすくなる。本第6発明にあっては、分草杆先端側が前記水平面から設定刈り高さに浮上するとともに水平姿勢になった状態での分草杆先端側の連結高さが前記昇降範囲中心よりも高い箇所に位置するものだから、分草杆先端側を水平姿勢にしながら刈取り走行を行い、比較的小型の接地体を採用しても、かつ、自走機体が前下がり傾斜しても、接地体が分草杆先端よりも先に接地して分草杆先端が地面に突入しにくいようにすることができ、さらに、分草杆先端の対地高さが比較的低くなり、倒伏穀稈の場合でも稈身が分草杆の下方に入り込みにくいようにすることができる。
図1,2に示すように、クローラ式の走行装置1、運転座席2が装備された運転部などを備えた自走機体の機体フレーム3の前部に位置する支持台4に、刈取り前処理部10の前処理部フレーム11の基部を回動自在に連結するとともに、自走機体の運転座席2の下方に設けたエンジン(図示せず)の駆動力を刈取り前処理部10の伝動ケースに兼用の前記前処理部フレーム11に入力して刈取り前処理部10を駆動するように構成し、前記機体フレーム3の後部側に、脱穀装置5及び穀粒タンク6を設けて、コンバインを構成してある。機体フレーム3には、主フレーム3Aから下方に延出された下側フレーム3Bと、主フレーム3Aの上側に設けられた上側フレーム3Cとが備えられている。
尚、各バランスバネ21は、油圧シリンダ8が下降側のストローク限界になっても、弾性変形の限界に達しておらず、まだ短縮側に弾性変形し得る状態にして組み付けられている。
すなわち、図3に示す如く油圧シリンダ8の制御弁Vの電磁操作部に制御手段35を介して連係された昇降レバー36を下げ位置に切り換え操作し、制御弁Vを「下降」に切り換え操作して油圧シリンダ8を下降状態に操作し、油圧シリンダ8によって刈取り前処理部10を上昇非作業状態から下降操作させる。刈取り前処理部10が下降作業状態の最高位置まで下降すると、前処理部フレーム11のバネ当て部22が各バランスバネ21の荷重受け部(先端側ホルダー28)に当接し、この後、各バランスバネ21が下降抵抗になって刈取り前処理部10の下降速度がそれまでよりも低下する。これにより、刈取り前処理部10が下降作業状態に入ったことを容易に認識し、この後、刈取り前処理10が下がり過ぎないように注意しながら刈取り前処理部10をさらに下げ操作する。刈取り前処理部10がさらに下降して分草杆13の先端側が設定標準刈り高さh(図7参照)になった標準連結高さなど、所望の設定刈り高さになった設定連結高さになると、昇降レバー36を中立位置に切り換え操作し、制御弁Vを「中立」に切り換え操作して油圧シリンダ8を中立状態に維持操作し、油圧シリンダ8を刈取り前処理部10に対する下降ストッパーとして効かせて刈取り前処理部10を地面から設定刈り高さに浮上した設定連結高さに支持させながら収穫走行し、植立穀稈を設定刈り高さで刈り取っていく。そして、自走機体が前傾したり地面に隆起部が存在したりした場合、刈取り前処理部10が接地平面部18aによって接地して受けた地面からの接地反力と、バランス機構20の2個のバランスバネ21による上昇操作力とによって刈取り前処理部10を設定連結高さよりも高く上昇操作させ、分草具14などが地面や隆起部に突っ込むことを防止しながら収穫走行する。
すなわち、刈取り前処理部10を下降作業状態に下降操作し、刈取り前処理部10が接地平面部18aで接地するまで下降すると、昇降レバー36を中立位置に切り換え操作し、制御弁Vを「中立」に切り換え操作して油圧シリンダ8を停止状態に維持させ、刈取り前処理部10を接地平面部18aによって圃場面の起伏に接地追従させながら収穫走行する。
3A 主フレーム
3B 下側フレーム
3C 上側フレーム
3a シリンダブラケット
8 油圧シリンダ
10 刈取り前処理部
11 前処理部フレーム
20 バランス機構
21 バランスバネ
22 バネ当て部
26 バネ受け台
24 バネホルダー
25a 係止筒部
31 取り付け部材
A 昇降範囲
B 水平面
a 昇降範囲の中心
Claims (6)
- 自走機体の前部に、刈取り前処理部を下降作業状態と上昇非作業状態に上下揺動自在に連結し、前記自走機体に支持されたバランスバネと、前記刈取り前処理部に設けたバネ当て部との当接により、下降作業状態の刈取り前処理部の接地反力による上昇を軽くするように下降作業状態の刈取り前処理部に上昇操作力を付与するバランス機構を設けたコンバインであって、
前記バランス機構によって前記上昇操作力が付与される刈取り前処理部の分草杆先端側の昇降範囲を水平面の上側と下側とに亘って設定し、前記昇降範囲の中心が、前記自走機体が前記水平面上に位置した状態で前記水平面よりも低く位置するように、前記昇降範囲を設定し、
機体フレームを構成する主フレームから下方に延出された下側フレームにシリンダブラケットを設け、前記刈取り前処理部の前処理部フレームに設けられた取り付け部材と前記シリンダブラケットとに亘って、前記刈取り前処理部を前記機体フレームに対して上下に揺動操作する油圧シリンダを配備し、
前記主フレームの上側に設けられた上側フレームに前記バランスバネを支持するバネ受け台を固定し、前記取り付け部材における前記油圧シリンダの接続箇所よりも上側に前記バネ当て部を設けて、前記油圧シリンダよりも上方側の部位で前記バネ受け台と前記バネ当て部とに亘って前記バランスバネを配備してあるコンバイン。 - 前記自走機体を畦から傾斜地を自走させて圃場に進入させる際に、前記刈取り前処理部が前記昇降範囲の中心よりも下側に下降した前下がり姿勢の連結高さに前記刈取り前処理部を自重下降させることができるように構成してある請求項1記載のコンバイン。
- 前記バネ受け台に2個の前記バランスバネを横方向に並べて支持してある請求項1又は2記載のコンバイン。
- 前記バネ受け台に2個の前記バランスバネを同心状に内外2重に支持してある請求項1又は2記載のコンバイン。
- 前記バランスバネを前記バネ受け台にバネホルダーを介して支持し、前記バネホルダーにバネ座屈防止に兼用の係止筒部を設けて、前記バランスバネに前記係止筒部を入り込ませて係止してある請求項1又は2記載のコンバイン。
- 前記自走機体が水平面上に位置し、かつ、前記刈取り前処理部の分草杆先端側が前記水平面から設定刈り高さに浮上するとともに水平姿勢になった状態での前記分草杆先端側の連結高さが前記昇降範囲のうちの昇降範囲中心よりも高い箇所に位置するように設定してある請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンバイン。
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