JP2008034077A - 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スロートハイトを正確に決め、コイルが発生する熱によってシールドの媒体対向面側の端部が突出することを抑制し、且つ広範囲隣接トラック消去の発生を抑制する。
【解決手段】シールド13は、第1層13A1、第2層13A2、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dを有している。第1層13A1は、媒体対向面において磁極層12の端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された第1の面、磁極層12に対向する第2の面、および第2の面とは反対側の第3の面を有している。第2層13A2は第3の面に接している。第3層13Bは、磁極層12を第1層13A1との間で挟む位置に配置されている。第1の連結部13Cは、磁極層12に接触せずに第1層13A1と第3層13Bとを連結する。第2の連結部13Dは、第1の連結部13Cよりも媒体対向面から遠い位置において磁極層12と第3層13Bとを連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直磁気記録方式によって記録媒体に情報を記録するために用いられる垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法に関する。
磁気記録再生装置における記録方式には、信号磁化の向きを記録媒体の面内方向(長手方向)とする長手磁気記録方式と、信号磁化の向きを記録媒体の面に対して垂直な方向とする垂直磁気記録方式とがある。垂直磁気記録方式は、長手磁気記録方式に比べて、記録媒体の熱揺らぎの影響を受けにくく、高い線記録密度を実現することが可能であると言われている。
一般的に、垂直磁気記録用の磁気ヘッドとしては、長手磁気記録用の磁気ヘッドと同様に、読み出し用の磁気抵抗効果素子(以下、MR(Magnetoresistive)素子とも記す。)を有する再生ヘッドと、書き込み用の誘導型電磁変換素子を有する記録ヘッドとを、基板上に積層した構造のものが用いられる。記録ヘッドは、記録媒体の面に対して垂直な方向の磁界を発生する磁極層を備えている。
垂直磁気記録方式において、記録密度の向上に寄与するのは、主に、記録媒体の改良と記録ヘッドの改良である。高記録密度化のために記録ヘッドに要求されることは、特に、トラック幅の縮小と、記録特性の向上である。一方、トラック幅が小さくなると、記録特性、例えば重ね書きの性能を表わすオーバーライト特性は低下する。従って、トラック幅が小さくなるほど、記録特性の一層の向上が必要となる。
ところで、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドは、一般的に、スライダに設けられる。スライダは、記録媒体に対向する媒体対向面を有している。この媒体対向面は、空気流入側の端部と空気流出側の端部とを有している。そして、空気流入側の端部から媒体対向面と記録媒体との間に流入する空気流によって、スライダは記録媒体の表面からわずかに浮上するようになっている。このスライダにおいて、一般的に、磁気ヘッドは媒体対向面における空気流出側の端部近傍に配置される。磁気ディスク装置において、磁気ヘッドの位置決めは、例えばロータリーアクチュエータによって行なわれる。この場合、磁気ヘッドは、ロータリーアクチュエータの回転中心を中心とした円軌道に沿って記録媒体上を移動する。このような磁気ディスク装置では、磁気ヘッドのトラック横断方向の位置に応じて、スキューと呼ばれる、円形のトラックの接線に対する磁気ヘッドの傾きが生じる。
特に、長手磁気記録方式に比べて記録媒体への書き込み能力が高い垂直磁気記録方式の磁気ディスク装置では、上述のスキューが生じると、あるトラックへの情報の書き込み時に隣接トラックの情報が消去される現象(以下、隣接トラック消去と言う。)が生じたり、隣り合う2つのトラックの間において不要な書き込みが行なわれたりするという問題が生じる。高記録密度化のためには、隣接トラック消去を抑制する必要がある。また、隣り合う2つのトラックの間における不要な書き込みは、磁気ヘッドの位置決め用のサーボ信号の検出や再生信号の信号対雑音比に悪影響を及ぼす。
上述のようなスキューに起因した問題の発生を防止する技術としては、例えば特許文献1に記載されているように、媒体対向面における磁極層の端面の形状を、記録媒体の進行方向の後側(スライダにおける空気流入端側)に配置される辺が反対側の辺よりも短い形状とする技術が知られている。
また、垂直磁気記録用の磁気ヘッドとしては、例えば特許文献2に記載されているように、磁極層とシールドとを備えた磁気ヘッドも知られている。この磁気ヘッドでは、媒体対向面において、シールドの端面は、磁極層の端面に対して、所定の小さな間隔を開けて記録媒体の進行方向の前側に配置されている。以下、このような磁気ヘッドをシールド型ヘッドと呼ぶ。このシールド型ヘッドにおいて、シールドは、磁極層の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束が記録媒体に達することを阻止する機能を有している。また、シールドは、磁極層の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束を還流させる機能も有している。このシールド型ヘッドによれば、線記録密度のより一層の向上が可能になる。
また、特許文献3には、磁極層となる中央の磁性層に対する記録媒体の進行方向の前側と後側にそれぞれ磁性層を設け、中央の磁性層と前側の磁性層との間と、中央の磁性層と後側の磁性層との間に、それぞれコイルを配置した構造の磁気ヘッドが記載されている。この磁気ヘッドによれば、中央の磁性層の媒体対向面側の端部より発生される磁界のうち、記録媒体の面に垂直な方向の成分を大きくすることができる。
米国特許第6,504,675B1号明細書 米国特許第4,656,546号明細書 米国特許第4,672,493号明細書
ここで、図44を参照して、シールド型ヘッドの基本的な構成について説明する。図44は、シールド型ヘッドの一例における主要部を示す断面図である。このシールド型ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面100と、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイル101と、媒体対向面100に配置された端部を有し、コイル101によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層102と、媒体対向面100に配置された端部を有し、媒体対向面100から離れた位置において磁極層102に連結されたシールド層103と、磁極層102とシールド層103との間に設けられたギャップ層104と、コイル101を覆う絶縁層105とを備えている。磁極層102の周囲には絶縁層106が配置されている。また、シールド層103は、保護層107によって覆われている。
媒体対向面100において、シールド層103の端部は、磁極層102の端部に対して、ギャップ層104の厚みによる所定の間隔を開けて記録媒体の進行方向Tの前側に配置されている。コイル101の少なくとも一部は、磁極層102とシールド層103との間に、磁極層102およびシールド層103に対して絶縁された状態で配置されている。
コイル101は、銅等の導電性の材料によって形成されている。磁極層102およびシールド層103は磁性材料によって形成されている。ギャップ層104は、アルミナ(Al23)等の絶縁材料によって形成されている。絶縁層105は、例えばフォトレジストによって形成されている。
図44に示したヘッドでは、磁極層102の上にギャップ層104が配置され、ギャップ層104の上にコイル101が配置されている。コイル101は、絶縁層105によって覆われている。絶縁層105の媒体対向面100側の端部は、媒体対向面100から離れた位置に配置されている。絶縁層105の媒体対向面100側の端部から媒体対向面100までの領域において、シールド層103はギャップ層104を介して磁極層102と対向している。磁極層102とシールド層103がギャップ層104を介して対向する部分の、媒体対向面100側の端部から反対側の端部までの長さ(高さ)THは、スロートハイトと呼ばれる。このスロートハイトTHは、媒体対向面100において磁極層102から発生される磁界の強度や分布に影響を与える。
例えば図44に示したようなシールド型ヘッドにおいて、オーバーライト特性を向上させるためには、スロートハイトTHを小さくすることが好ましい。スロートハイトTHの値としては、例えば0.1〜0.3μmが要求される。このようにスロートハイトTHの値として小さな値が要求される場合、図44に示したヘッドでは、以下のような2つの問題が発生する。
図44に示したヘッドにおける第1の問題は、スロートハイトTHを正確に決めることが難しいということである。以下、この第1の問題について詳しく説明する。図44に示したヘッドでは、スロートハイトTHは、シールド層103のうちの絶縁層105と媒体対向面100との間に存在する部分の厚みによって決まる。また、スロートハイトTHは、媒体対向面100を研磨する際の研磨量によって制御される。ところが、絶縁層105を構成するフォトレジストは、比較的熱膨張率が大きいと共に比較的柔らかい。そのため、例えば研磨時の熱によって絶縁層105は膨張する。また、特にスロートハイトTHが小さい場合には、シールド層103のうちの絶縁層105と媒体対向面100との間に存在する部分は薄くなっている。更に、媒体対向面において、シールド層103の端面は広い範囲にわたって露出している。これらのことから、特にスロートハイトTHが小さい場合には、媒体対向面100の研磨時に、絶縁層105が膨張して、シールド層103の媒体対向面100側の端部が突出しやすくなる。そのため、媒体対向面100の研磨時に、シールド層103のうちの絶縁層105と媒体対向面100との間に存在する部分の厚みが変動して、その結果、媒体対向面100の研磨後におけるスロートハイトTHにばらつきが生じてしまう。
図44に示したヘッドにおける第2の問題は、ヘッドの使用時に、コイル101が発生する熱によって絶縁層105が膨張し、その結果、シールド層103の媒体対向面100側の端部が突出するということである。ヘッドの使用時におけるシールド層103の端部の突出は、スライダと記録媒体との衝突を生じやすくする。
また、例えば図44に示したようなシールド型ヘッドでは、トラック幅方向の広い範囲にわたって、記録または再生の対象となっているトラックに隣接する1以上のトラックに記録された信号が減衰する現象(以下、広範囲隣接トラック消去という。)が顕著に生じる場合があった。シールド型ヘッドにおいて広範囲隣接トラック消去が生じる原因の一つとしては、以下で説明するように、磁極層102の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側(磁極層102の端面に対してシールド層103の端面とは反対側)にはシールド層が存在していないことが考えられる。
磁極層102の端面より発生されて記録媒体を磁化した磁束はヘッドに還流する。このとき、磁極層102の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側では、シールド層103によって磁束が吸い込まれるため、磁束の広がりが抑制される。しかし、磁極層102の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側では、シールド層が存在しないために磁束が広がり、このことが、広範囲隣接トラック消去が生じる原因になると考えられる。
また、磁極層102のうち、媒体対向面100の近傍の部分は、トラック幅を規定するため、他の部分に比べて幅が小さくなっている。そのため、磁極層102を通過する磁束の一部は、磁極層102の端面に達する前に磁極層102から漏れるおそれがある。磁極層102の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側では、シールド層103によって漏れ磁束が吸い込まれるため、漏れ磁束が記録媒体に達することが抑制される。しかし、磁極層102の端面に対して記録媒体の進行方向Tの後側では、シールド層が存在しないため、漏れ磁束が記録媒体に達し、このことも、広範囲隣接トラック消去が生じる原因になると考えられる。
特許文献3に記載された構造の磁気ヘッドによれば、上記の原因による広範囲隣接トラック消去を抑制することができると考えられる。しかしながら、特許文献3に記載された構造の磁気ヘッドでは、前述の、スロートハイトを正確に決めることが難しいという第1の問題と、コイルが発生する熱によってシールド層の媒体対向面側の端部が突出するという第2の問題を解決することはできない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、媒体対向面において磁極層の端面とシールドの端面がギャップ層を介して隣接する構造の垂直磁気記録用磁気ヘッドであって、スロートハイトを正確に決めることができ、コイルが発生する熱によってシールドの媒体対向面側の端部が突出することを抑制でき、且つ広範囲隣接トラック消去の発生を抑制することができるようにした垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、
記録媒体に対向する媒体対向面と、
記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
媒体対向面に配置された端面を有し、コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
シールドとを備えている。
シールドは、媒体対向面において磁極層の端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された第1の面、磁極層に近い第2の面、および第2の面とは反対側の第3の面を有する第1層と、第1層における磁極層とは反対側に配置され、媒体対向面に配置された端面を有し、第1層の第3の面に接する第2層と、磁極層を第1層との間で挟む位置に配置された第3層と、磁極層に接触せずに第1層と第3層とを連結する第1の連結部と、第1の連結部よりも媒体対向面から遠い位置において磁極層と第3層とを連結する第2の連結部とを有している。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、磁極層と第1層との間に設けられたギャップ層を備えている。媒体対向面において、第1層の第1の面は、磁極層の端面に対して、ギャップ層の厚みによる所定の間隔を開けて配置されている。磁極層の端面は、ギャップ層に隣接する辺を有し、この辺はトラック幅を規定している。コイルの一部は、磁極層、第3層、第1の連結部および第2の連結部によって囲まれた空間を通過している。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、
第3層を形成する工程と、
コイルを形成する工程と、
第1および第2の連結部を形成する工程と、
磁極層を形成する工程と、
磁極層の上にギャップ層を形成する工程と、
ギャップ層の上に第1層を形成する工程と、
第1層の上に第2層を形成する工程とを備えている。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法では、シールドの第1層と第3層は、磁極層を間に挟む位置に配置される。また、第1の連結部によって第1層と第3層が連結され、第2の連結部によって磁極層と第3層が連結される。コイルの一部は、磁極層、第3層、第1の連結部および第2の連結部によって囲まれた空間を通過する。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、磁極層の端面と交差し、媒体対向面および第3の面に垂直な断面において、媒体対向面に垂直な方向についての第2層の長さは、媒体対向面に垂直な方向についての第1層の長さよりも大きくてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、ギャップ層の厚みは5〜60nmの範囲内であってもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、第3層および第1の連結部は、それぞれ、媒体対向面に配置された端面を有していてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、第3層は、媒体対向面に近い端面を有し、この端面は媒体対向面から離れた位置に配置されていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、第1の連結部は、媒体対向面に近い端面を有し、この端面は媒体対向面から離れた位置に配置されていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、第1の連結部は、磁極層のトラック幅方向の両側において第1層と第3層とを連結してもよい。この場合、第1の連結部は、磁極層のトラック幅方向の両側に配置され、第1層に接続された第1および第2の部分と、媒体対向面とコイルの一部との間に配置され、第1および第2の部分と第3層とを連結する第3の部分とを有していてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、シールドは、更に、磁極層のトラック幅方向の両側に配置され、第1層に接続された第1および第2のサイドシールド層を有し、第1および第2のサイドシールド層は、それぞれ、媒体対向面に配置された端面を有していてもよい。この場合、垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、第3層を形成する工程とギャップ層を形成する工程との間において第1および第2のサイドシールド層を形成する工程を備えていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、コイルは、第2の連結部の少なくとも一部を中心として巻回された平面渦巻き形状をなしていてもよいし、磁極層を中心として巻回された螺旋形状をなしていてもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、磁極層における第2の連結部とは反対側に配置され、磁極層に接する上部ヨーク層を備えていてもよい。この場合、垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、第1層を形成する工程は、同時に上部ヨーク層を形成してもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、磁極層における第2の連結部とは反対側に配置され、磁極層に接する第1の上部ヨーク層と、第1の上部ヨーク層における磁極層とは反対側に配置され、第1の上部ヨーク層に接する第2の上部ヨーク層とを備えていてもよい。この場合、垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法において、第1層を形成する工程は、同時に第1の上部ヨーク層を形成し、第2層を形成する工程は、同時に第2の上部ヨーク層を形成してもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、第2の連結部は、第3層に接続された連結層と、連結層と磁極層とを連結する下部ヨーク層とを有していてもよい。この場合、媒体対向面に垂直な方向についての下部ヨーク層の長さは、媒体対向面に垂直な方向についての連結層の長さよりも大きい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、第1層は、ギャップ層を介して磁極層に対向する部分を含む中央部分と、中央部分のトラック幅方向の外側に配置された2つの側方部分とを有していてもよい。媒体対向面に垂直な方向についての側方部分の最大の長さは、媒体対向面に垂直な方向についての中央部分の長さよりも大きい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口し磁極層の少なくとも一部を収容する溝部を有する収容層と、非磁性導電材料よりなり、収容層の溝部内において、収容層と磁極層との間に配置された非磁性導電層とを備えていてもよい。また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、収容層を形成する工程と、非磁性導電層を形成する工程とを備えていてもよい。この場合、非磁性導電層は、1原子層毎の成膜を繰り返す化学的気相成長法を用いて形成されてもよい。また、非磁性導電材料は、TaまたはRuであってもよい。
また、本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法において、磁極層は、ギャップ層に接すると共に屈曲した面を有し、ギャップ層は、磁極層の屈曲した面に沿って屈曲していてもよい。この場合、ギャップ層は、1原子層毎の成膜を繰り返す化学的気相成長法を用いて形成されてもよい。また、ギャップ層を構成する非磁性材料は、Ta、RuまたはAl23であってもよい。
本発明の垂直磁気記録用磁気ヘッドまたはその製造方法では、シールドの第1層と第3層は、磁極層を間に挟む位置に配置される。これにより、本発明によれば、広範囲隣接トラック消去の発生を抑制することができるという効果を奏する。また、本発明では、コイルの一部は、磁極層、第3層、第1の連結部および第2の連結部によって囲まれた空間を通過する。そのため、本発明によれば、コイルの周囲に配置された絶縁層の膨張に伴って第1層の媒体対向面側の端部が突出することが抑制される。その結果、本発明によれば、スロートハイトを正確に決めることができ、且つコイルが発生する熱によってシールドの媒体対向面側の端部が突出することを抑制することができるという効果を奏する。
また、本発明では、第1層の上に第2層が配置される。これにより、本発明によれば、磁極層の端面より発生されて、記録媒体を磁化してシールドの端面を経て磁気ヘッドに還流する磁束が、シールドの途中で飽和することが抑制される。その結果、本発明によれば、磁気ヘッドのオーバーライト特性や信号対雑音比を向上させることができるという効果を奏する。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。始めに、図1ないし図5を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成について説明する。図1は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面の近傍における一部を示す斜視図である。図2は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの構成を示す断面図である。なお、図2は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図2において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図3は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図4は図2における4−4線断面図である。図5は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドにおける磁極層とシールドを示す平面図である。
図2ないし図4に示したように、本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッド(以下、単に磁気ヘッドと記す。)は、アルミニウムオキサイド・チタニウムカーバイド(Al23・TiC)等のセラミック材料よりなる基板1と、この基板1の上に配置されたアルミナ(Al23)等の絶縁材料よりなる絶縁層2と、この絶縁層2の上に配置された磁性材料よりなる下部シールド層3と、この下部シールド層3の上に配置された絶縁膜である下部シールドギャップ膜4と、この下部シールドギャップ膜4の上に配置された再生素子としてのMR(磁気抵抗効果)素子5と、このMR素子5の上に配置された絶縁膜である上部シールドギャップ膜6と、この上部シールドギャップ膜6の上に配置された磁性材料よりなる上部シールド層7とを備えている。
MR素子5の一端部は、記録媒体に対向する媒体対向面30に配置されている。MR素子5には、AMR(異方性磁気抵抗効果)素子、GMR(巨大磁気抵抗効果)素子あるいはTMR(トンネル磁気抵抗効果)素子等の磁気抵抗効果を示す感磁膜を用いた素子を用いることができる。GMR素子としては、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ平行な方向に流すCIP(Current In Plane)タイプでもよいし、磁気的信号検出用の電流を、GMR素子を構成する各層の面に対してほぼ垂直な方向に流すCPP(Current Perpendicular to Plane)タイプでもよい。
下部シールド層3から上部シールド層7までの部分は、再生ヘッドを構成する。磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上部シールド層7の上に配置された非磁性層8と、非磁性層8の上に配置された記録ヘッドとを備えている。非磁性層8は、例えばアルミナによって形成されている。記録ヘッドは、コイル11と、磁極層12と、シールド13と、ギャップ層14とを備えている。
コイル11は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。磁極層12は、媒体対向面30に配置された端面を有し、コイル11によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。
シールド13は、第1層13A1、第2層13A2、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dを有している。第1層13A1は、媒体対向面30において磁極層12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された第1の面、磁極層12に近い第2の面、および第2の面とは反対側の第3の面を有している。第2層13A2は、第1層13A1における磁極層12とは反対側に配置され、媒体対向面30に配置された端面を有し、第1層13A1の第3の面に接している。第3層13Bは、磁極層12を第1層13A1との間で挟む位置に配置されている。第1の連結部13Cは、磁極層12に接触せずに第1層13A1と第3層13Bとを連結する。第2の連結部13Dは、第1の連結部13Cよりも媒体対向面30から遠い位置において磁極層12と第3層13Bとを連結する。第1層13A1、第2層13A2、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dは、いずれも磁性材料によって形成されている。これらの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
第3層13Bは、非磁性層8の上に配置されている。第3層13Bは、媒体対向面30に近い端面を有し、この端面は媒体対向面30から離れた位置に配置されている。磁気ヘッドは、更に、非磁性層8の上において、第3層13Bの周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層21を備えている。絶縁層21は、例えばアルミナによって形成されている。
第1の連結部13Cは、媒体対向面30の近傍において第3層13Bの上に配置されている。また、第1の連結部13Cは、媒体対向面30に近い端面を有し、この端面は媒体対向面30から離れた位置に配置されている。第2の連結部13Dは、第1の連結部13Cよりも媒体対向面30から遠い位置において第3層13Bの上に配置されている。
第1の連結部13Cは、磁極層12のトラック幅方向の両側に配置され、第1層13A1に接続された第1の部分13C1および第2の部分13C2と、媒体対向面30とコイル11の一部との間に配置され、第1の部分13C1および第2の部分13C2と第3層13Bとを連結する第3の部分13C3とを有している。これら第1ないし第3の部分13C1,13C2,13C3を有する第1の連結部13Cは、磁極層12のトラック幅方向の両側において第1層13A1と第3層13Bとを連結する。第3の部分13C3は、第3層13Bの上に配置されている。第1の部分13C1および第2の部分13C2は、第3の部分13C3の上に配置されている。
磁気ヘッドは、更に、第3層13Bの上に配置された絶縁材料よりなる絶縁層22を備えている。コイル11は、この絶縁層22の上に配置されている。コイル11は、平面渦巻き形状をなし、第2の連結部13Dを中心として巻回されている。磁気ヘッドは、更に、コイル11の巻線間および周囲に配置された絶縁材料よりなる絶縁層23と、絶縁層23、第3の部分13C3および第2の連結部13Dの周囲に配置された絶縁層24とを備えている。第3の部分13C3、第2の連結部13D、コイル11および絶縁層23,24の上面は平坦化されている。絶縁層22,24は、例えばアルミナによって形成されている。絶縁層23は、例えばフォトレジストによって形成されている。コイル11は、銅等の導電材料によって形成されている。
磁気ヘッドは、更に、平坦化された第3の部分13C3、第2の連結部13D、コイル11および絶縁層23,24の上面の上に配置された非磁性材料よりなる収容層25を備えている。収容層25は、上面で開口し、磁極層12の少なくとも一部を収容する溝部25aを有している。溝部25aの底部には、第2の連結部13Dの上面の位置においてコンタクトホールが形成されている。収容層25の材料としては、例えば、アルミナ、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)等の絶縁材料でもよいし、Ru、Ta、Mo、Ti、W、NiCu、NiB、NiPd等の非磁性金属材料でもよい。
磁気ヘッドは、更に、非磁性金属材料よりなり、収容層25の上面の上に配置された非磁性金属層26を備えている。非磁性金属層26は、貫通する開口部26aを有し、この開口部26aの縁は、収容層25の上面における溝部25aの縁の真上に配置されている。非磁性金属層26の材料としては、例えば、Ta、Mo、W、Ti、Ru、Rh、Re、Pt、Pd、Ir、NiCr、NiP、NiPd、NiB、AlCu、WSi、TaSi、TiSi、TiN、TiWのいずれかを用いることができる。
磁気ヘッドは、更に、収容層25の溝部25a内および非磁性金属層26の開口部26a内に配置された非磁性膜27および研磨停止層28を備えている。非磁性膜27は、溝部25aの表面に接するように配置されている。磁極層12は、溝部25aの表面から離れるように配置されている。研磨停止層28は、非磁性膜27と磁極層12の間に配置されている。研磨停止層28は、磁極層12をめっき法で形成する際に用いられる電極層(シード層)を兼ねている。非磁性膜27および研磨停止層28にも、第2の連結部13Dの上面の位置においてコンタクトホールが形成されている。そして、溝部25a、非磁性膜27および研磨停止層28に形成されたコンタクトホールを通して、磁極層12が第2の連結部13Dに接続されている。
非磁性膜27は、非磁性材料によって形成されている。非磁性膜27の材料としては、絶縁材料、半導体材料または導電材料を用いることができる。非磁性膜27の材料としての絶縁材料としては、例えばアルミナ、シリコン酸化物(SiO)、シリコン酸窒化物(SiON)のいずれかを用いることができる。非磁性膜27の材料としての半導体材料としては、例えば多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンを用いることができる。非磁性膜27の材料としての導電材料としては、例えば、非磁性金属層26の材料と同じものを用いることができる。
研磨停止層28は、非磁性材料によって形成されている。研磨停止層28の材料は、非磁性導電材料でもよいし、絶縁材料でもよい。研磨停止層28の材料としての非磁性導電材料としては、例えば、非磁性金属層26の材料と同じものを用いることができる。研磨停止層28の材料としての絶縁材料としては、例えば、シリコン酸化物を用いることができる。研磨停止層28の材料が非磁性導電材料である場合、研磨停止層28は、本発明における非磁性導電層に対応する。
磁極層12は、金属磁性材料によって形成されている。磁極層12の材料としては、例えば、NiFe、CoNiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
ギャップ層14は、媒体対向面30の近傍において、磁極層12の上に配置されている。ギャップ層14は、非磁性材料によって形成されている。ギャップ層14の材料は、アルミナ等の絶縁材料でもよいし、Ru、NiCu、Ta、W、NiB、NiPd等の非磁性導電材料でもよい。シールド13の第1層13A1は、ギャップ層14の上に配置されている。
媒体対向面30において、第1層13A1の第1の面は、磁極層12の端面に対して、ギャップ層14の厚みによる所定の間隔を開けて配置されている。ギャップ層14の厚みは、5〜60nmの範囲内であることが好ましく、例えば30〜60nmの範囲内である。磁極層12の端面は、ギャップ層14に隣接する辺を有し、この辺はトラック幅を規定している。コイル11の一部は、磁極層12、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dによって囲まれた空間を通過している。
磁気ヘッドは、更に、媒体対向面30から離れた位置で磁極層12の上に配置された第1の上部ヨーク層15Aと、媒体対向面30から離れた位置で第1の上部ヨーク層15Aの上に配置された第2の上部ヨーク層15Bと、第1層13A1と第1の上部ヨーク層15Aの周囲に配置された非磁性材よりなる非磁性層16と、第2層13A2と第2の上部ヨーク層15Bの周囲に配置された非磁性材よりなる非磁性層17とを備えている。上部ヨーク層15A,15Bは、いずれも磁性材料によって形成されている。これらの材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。また、上部ヨーク層15A,15Bは、それぞれ、媒体対向面30に近い端面を有している。上部ヨーク層15A,15Bの媒体対向面30に近い端面は、いずれも媒体対向面30から離れた位置に配置されている。また、第2の上部ヨーク層15Bの媒体対向面30に近い端面は、第1の上部ヨーク層15Aの媒体対向面30に近い端面よりも媒体対向面30から遠い位置に配置されている。非磁性層16,17は、例えばアルミナによって形成されている。第1層13A1、第1の上部ヨーク層15Aおよび非磁性層16の上面は平坦化されている。第2層13A2、第2の上部ヨーク層15Bおよび非磁性層17の上面も平坦化されている。
磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、第2層13A2、第2の上部ヨーク層15Bおよび非磁性層17の上面の上に配置された保護層18を備えている。保護層18は、例えば、アルミナ等の無機絶縁材料によって形成されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、記録媒体に対向する媒体対向面30と再生ヘッドと記録ヘッドとを備えている。再生ヘッドと記録ヘッドは、基板1の上に積層されている。再生ヘッドは記録媒体の進行方向Tの後側(スライダにおける空気流入端側)に配置され、記録ヘッドは記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。
再生ヘッドは、再生素子としてのMR素子5と、媒体対向面30側の一部がMR素子5を挟んで対向するように配置された、MR素子5をシールドするための下部シールド層3および上部シールド層7と、MR素子5と下部シールド層3との間に配置された下部シールドギャップ膜4と、MR素子5と上部シールド層7との間に配置された上部シールドギャップ膜6とを備えている。
記録ヘッドは、コイル11と、磁極層12と、シールド13と、ギャップ層14とを備えている。
磁極層12は、収容層25の溝部25a内および非磁性金属層26の開口部26a内に、非磁性膜27および研磨停止層28を介して配置されている。非磁性膜27の厚みは、例えば10〜40nmの範囲内である。しかし、この範囲内に限らず、非磁性膜27の厚みは、トラック幅に応じて任意に設定することができる。研磨停止層28の厚みは、例えば30〜100nmの範囲内である。
磁極層12は、媒体対向面30に配置された端面を有する第1の部分と、この第1の部分よりも媒体対向面30から遠い位置に配置され、第1の部分よりも大きな厚みを有する第2の部分とを有している。第1の部分は、媒体対向面30からの距離に応じて変化しない厚みを有している。第1の部分における上面は、第2の部分における上面よりも基板1に近い位置に配置されている。そのため、ギャップ層14に接する磁極層12の上面は屈曲している。ギャップ層14は、磁極層12の上面に沿って屈曲している。第1の部分における上面と第2の部分における上面との間の段差は、例えば0.1〜0.3μmの範囲内である。また、第1の部分の厚みは、例えば0.03〜0.3μmの範囲内である。
シールド13は、第1層13A1、第2層13A2、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dを有している。第1層13A1は、媒体対向面30において磁極層12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された第1の面、磁極層12に近い第2の面、および第2の面とは反対側の第3の面を有している。本実施の形態では、第1層13A1の第2の面は、ギャップ層14を介して磁極層12の第1の部分における上面に対向している。なお、第1層13A1の第2の面は、更に、ギャップ層14を介して、磁極層12の第2の部分における上面の一部にも対向していてもよい。第2層13A2は、第1層13A1における磁極層12とは反対側に配置され、媒体対向面30に配置された端面を有し、第1層13A1の第3の面に接している。第3層13Bは、磁極層12を第1層13A1との間で挟む位置に配置されている。第1の連結部13Cは、磁極層12に接触せずに第1層13A1と第3層13Bとを連結する。第2の連結部13Dは、第1の連結部13Cよりも媒体対向面30から遠い位置において磁極層12と第3層13Bとを連結する。
図5に示したように、第1層13A1は、ギャップ層14を介して磁極層12に対向する部分を含む中央部分13A1aと、この中央部分13A1aのトラック幅方向の外側に配置された2つの側方部分13A1b,13A1cとを有している。媒体対向面30に垂直な方向についての中央部分13A1aの長さは、トラック幅方向の位置によらずに一定である。本実施の形態では、媒体対向面30に垂直な方向についての中央部分13A1aの長さがスロートハイトTHとなる。中央部分13A1aの長さ、すなわちスロートハイトTHは、例えば0.1〜0.4μmの範囲内である。中央部分13A1aの幅W11は、トラック幅以上である。中央部分13A1aの幅W11は、例えば0.2〜3.0μmの範囲内である。媒体対向面30に垂直な方向についての側方部分13A1b,13A1cの最大の長さH12は、媒体対向面30に垂直な方向についての中央部分13A1aの長さよりも大きい。側方部分13A1b,13A1cの最大の長さH12は、例えば0.3〜5.0μmの範囲内である。
図2は、媒体対向面30に配置された磁極層12の端面と交差し、媒体対向面30および第1層13A1の第3の面に垂直な断面を示している。この断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さは、媒体対向面30に垂直な方向についての第1層13A1の長さよりも大きい。図2に示した断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さH2は、例えば0.5〜5.0μmの範囲内であり、1.0〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。なお、図5には、媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さが、トラック幅方向の位置によらずに一定である例を示している。しかし、第2層13A2の形状は、第1層13A1と同様に、中央部分と2つの側方部分とを有する形状であってもよい。
第1の連結部13Cは、磁極層12のトラック幅方向の両側に配置され、第1層13A1に接続された第1の部分13C1および第2の部分13C2と、媒体対向面30とコイル11の一部との間に配置され、第1の部分13C1および第2の部分13C2と第3層13Bとを連結する第3の部分13C3とを有している。第1の部分13C1は、第1層13A1の側方部分13A1bに接続されている。第2の部分13C2は、第1層13A1の側方部分13A1cに接続されている。
第1層13A1の厚みは、例えば0.3〜0.8μmの範囲内である。第2層13A2の厚みは、例えば0.5〜2.0μmの範囲内である。第3層13Bの厚みは、例えば0.5〜1.5μmの範囲内である。第1の部分13C1および第2の部分13C2の厚みは、例えば0.2〜0.5μmの範囲内である。第3の部分13C3の厚みは、例えば0.8〜3.0μmの範囲内である。第2の連結部13Dの厚みは、例えば0.8〜3.0μmの範囲内である。
第3層13Bおよび第1の連結部13Cは、それぞれ媒体対向面30に近い端面を有し、これら端面は媒体対向面30から離れた位置に配置されている。第3層13Bおよび第1の連結部13Cの各端面と媒体対向面30との間の距離は、例えば、0.1〜0.8μmである。
次に、図1および図5を参照して、磁極層12の形状について詳しく説明する。図5に示したように、磁極層12は、媒体対向面30に配置された端面を有するトラック幅規定部12Aと、このトラック幅規定部12Aよりも媒体対向面30から遠い位置に配置され、トラック幅規定部12Aよりも大きな幅を有する幅広部12Bとを有している。トラック幅規定部12Aは、媒体対向面30からの距離に応じて変化しない幅を有している。幅広部12Bの幅は、例えば、トラック幅規定部12Aとの境界位置ではトラック幅規定部12Aの幅と等しく、媒体対向面30から離れるに従って、徐々に大きくなった後、一定の大きさになっている。本実施の形態では、磁極層12のうち、媒体対向面30に配置された端面から、磁極層12の幅が大きくなり始める位置までの部分を、トラック幅規定部12Aとする。ここで、媒体対向面30に垂直な方向についてのトラック幅規定部12Aの長さをネックハイトと呼ぶ。ネックハイトは、例えば0.05〜0.3μmの範囲内である。
図3に示したように、媒体対向面30に配置された磁極層12の端面は、基板1に近い第1の辺A1と、ギャップ層14に隣接する第2の辺A2と、第1の辺A1の一端と第2の辺A2の一端とを結ぶ第3の辺A3と、第1の辺A1の他端と第2の辺A2の他端とを結ぶ第4の辺A4とを有している。第2の辺A2は、トラック幅を規定する。媒体対向面30に配置された磁極層12の端面の幅は、第1の辺A1に近づくに従って小さくなっている。また、第3の辺A3と第4の辺A4がそれぞれ基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度は、例えば、5°〜15°の範囲内とする。第2の辺A2の長さ、すなわちトラック幅は、例えば0.05〜0.20μmの範囲内である。
次に、図6ないし図17を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。図6ないし図17は、それぞれ、磁気ヘッドの製造過程における積層体を示している。なお、図6ないし図17では、上部シールド層7よりも基板1側の部分を省略している。本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、まず、図2ないし図4に示したように、基板1の上に、絶縁層2、下部シールド層3、下部シールドギャップ膜4を順に形成する。次に、下部シールドギャップ膜4の上にMR素子5と、このMR素子5に接続される図示しないリードとを形成する。次に、MR素子5およびリードを、上部シールドギャップ膜6で覆う。次に、上部シールドギャップ膜6の上に上部シールド層7を形成する。
図6は、次の工程を示す。図6において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における6B−6B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における6C−6C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、上部シールド層7の上に非磁性層8を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、非磁性層8の上に第3層13Bを形成する。次に、積層体の上面全体の上に絶縁層21を形成する。次に、例えば化学機械研磨(以下、CMPと記す。)によって、第3層13Bが露出するまで、絶縁層21を研磨する。
図7は、次の工程を示す。図7において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における7B−7B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における7C−7C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、第3層13Bおよび絶縁層21の上面のうち、コイル11が配置される領域の上に絶縁層22を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、絶縁層22の上にコイル11を形成する。次に、例えばフレームめっき法によって、第3の部分13C3および第2の連結部13Dを形成する。なお、第3の部分13C3および第2の連結部13Dを形成した後に、コイル11を形成してもよい。
図8は、次の工程を示す。図8において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における8B−8B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における8C−8C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、コイル11の巻線間およびコイル11の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層23を選択的に形成する。次に、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に、絶縁層24を例えば3〜4μmの厚みで形成する。次に、例えばCMPによって、第3の部分13C3、第2の連結部13Dおよびコイル11が露出するまで絶縁層24を研磨して、第3の部分13C3、第2の連結部13D、コイル11、絶縁層23,24の上面を平坦化する。
図9は、次の工程を示す。図9において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における9B−9B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における9C−9C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、例えばフレームめっき法によって、第3の部分13C3の上に第1の部分13C1および第2の部分13C2を形成する。次に、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に、後に溝部25aが形成されることにより収容層25となる非磁性層25Pを形成する。次に、例えばCMPによって、第1の部分13C1および第2の部分13C2が露出するまで非磁性層25Pを研磨して、第1の部分13C1、第2の部分13C2および非磁性層25Pの上面を平坦化する。
図10は、次の工程を示す。図10において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における10B−10B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における10C−10C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、例えばスパッタ法によって、第1の部分13C1、第2の部分13C2および非磁性層25Pの上に非磁性金属層26を形成する。非磁性金属層26の厚みは、例えば40〜100nmの範囲内である。次に、非磁性金属層26の上に、例えば1.0μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、収容層25に溝部25aを形成するためのマスク31を形成する。このマスク31は、溝部25aに対応した形状の開口部を有している。
図11は、次の工程を示す。図11において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における11B−11B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における11C−11C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、マスク31を用いて、非磁性金属層26を選択的にエッチングする。これにより、非磁性金属層26に、貫通した開口部26aが形成される。この開口部26aは、後に形成される磁極層12の平面形状に対応した形状をなしている。更に、非磁性層25Pのうち非磁性金属層26の開口部26aから露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層25Pに溝部25aを形成する。更に、非磁性層25Pのうち、第2の連結部13Dの上に配置された部分を選択的にエッチングして、溝部25aの底部にコンタクトホールを形成する。次に、マスク31を除去する。溝部25aが形成されることにより、非磁性層25Pは収容層25となる。非磁性金属層26の開口部26aの縁は、収容層25の上面における溝部25aの縁の真上に配置されている。
非磁性金属層26と非磁性層25Pのエッチングは、例えば、反応性イオンエッチングまたはイオンビームエッチングを用いて行われる。非磁性層25Pに溝部25aを形成するためのエッチングの際には、磁極層12のトラック幅規定部12Aの両側部に対応する溝部25aの壁面が基板1の上面に垂直な方向に対してなす角度が、例えば5°〜15°の範囲内になるようにする。
図12は、次の工程を示す。図12において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における12B−12B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における12C−12C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、非磁性膜27を形成する。非磁性膜27は、収容層25の溝部25a内にも形成される。非磁性膜27は、例えば、スパッタ法または化学的気相成長法(以下、CVDと記す。)によって形成される。非磁性膜27の厚みは、精度よく制御することができる。これにより、トラック幅の正確な制御が可能になる。CVDを用いて非磁性膜27を形成する場合には、特に、1原子層毎の成膜を繰り返すCVD、いわゆるアトミックレイヤーCVD(以下、ALCVDと記す。)を用いることが好ましい。この場合には、非磁性膜27の厚みの制御をより精度よく行うことができる。また、ALCVDを用いて非磁性膜27を形成する場合には、非磁性膜27の材料としては、絶縁材料では特にアルミナが好ましく、導電材料では特にTaまたはRuが好ましい。半導体材料を用いて非磁性膜27を形成する場合には、特に、低温(200℃程度)でのALCVDまたは低温での低圧CVDを用いて非磁性膜27を形成することが好ましい。また、非磁性膜27の材料としての半導体材料は、不純物をドープしない多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンであることが好ましい。
次に、積層体の上面全体の上に研磨停止層28を形成する。研磨停止層28は、収容層25の溝部25a内にも形成される。研磨停止層28は、後に行われる研磨工程における研磨の停止位置を示す。なお、非磁性膜27が導電材料よりなる場合には、研磨停止層28を設けずに、非磁性膜27が研磨停止層28の機能を兼ねてもよい。この場合には、非磁性膜27が本発明における非磁性導電層に対応する。
研磨停止層28の材料が非磁性導電材料の場合には、研磨停止層28は、例えばスパッタ法またはCVDによって形成される。CVDを用いて研磨停止層28を形成する場合には、特にALCVDを用いることが好ましい。ALCVDを用いて非磁性導電材料よりなる研磨停止層28を形成する場合には、研磨停止層28の材料としては、特にTaまたはRuが好ましい。ALCVDを用いて形成される研磨停止層28は、ステップカバレージが非常によい。そのため、ALCVDを用いて研磨停止層28を形成することにより、収容層25の溝部25a内に均質な研磨停止層28を形成することができる。その結果、トラック幅の正確な制御が可能になる。また、ALCVDを用いて研磨停止層28を形成する場合には、トラック幅制御用の非磁性膜27を省くこともできる。
また、ALCVDを用いて非磁性導電材料よりなる研磨停止層28を形成した場合には、磁極層12をめっき法で形成する際に用いられる電極層(シード層)の抵抗を低減することができる。これにより、正確な厚みの磁極層12を形成することが可能になる。
次に、非磁性膜27および研磨停止層28のうち、第2の連結部13Dの上に配置された部分を選択的にエッチングして、非磁性膜27および研磨停止層28にコンタクトホールを形成する。
次に、積層体の上面全体の上に、後に磁極層12となる磁性層12Pを形成する。磁性層12Pは、例えば以下のようにして形成される。まず、積層体の上面全体の上に、めっき用の電極層(シード層)の一部となる電極膜を形成する。この電極膜は、磁性材料よりなり、後に磁極層12の一部となる。電極膜は、例えば、スパッタ法またはイオンビームデポジション法によって形成される。スパッタ法によって電極膜を形成する場合には、コリメーションスパッタやロングスロースパッタを用いることが好ましい。なお、磁性材料よりなる電極膜を形成せずに、研磨停止層28をめっき用の電極層(シード層)として用いてもよい。次に、例えばフレームめっき法によって、電極膜の上にめっき層を形成する。めっき層の厚みは、例えば0.5〜1.0μmである。このめっき層は、磁性材料よりなり、後に磁極層12の主要部分となる。めっき層は、その上面が非磁性金属層26、非磁性膜27および研磨停止層28の各上面よりも上方に配置されるように形成される。
次に、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に、例えばアルミナよりなる被覆層32を、例えば0.5〜1.2μmの厚みに形成する。
図13は、次の工程を示す。図13において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における13B−13B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における13C−13C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、例えばCMPによって、研磨停止層28が露出するまで被覆層32および磁性層12Pを研磨して、研磨停止層28および磁性層12Pの上面を平坦化する。CMPによって被覆層32および磁性層12Pを研磨する場合には、研磨停止層28が露出した時点で研磨が停止するようなスラリー、例えばアルミナ系のスラリーを用いる。
図14は、次の工程を示す。図14において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における14B−14B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における14C−14C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、積層体の上面全体の上にフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、磁性層12Pの一部をエッチングするためのマスク33を形成する。マスク33は、磁性層12Pの上面のうち、後に磁極層12の第2の部分の上面となる部分を覆う。次に、マスク33を用いて、例えばイオンビームエッチングによって磁性層12Pの一部をエッチングする。これにより、磁性層12Pは磁極層12となる。また、このエッチングは、媒体対向面30に配置される磁極層12の端面における第2の辺A2が、形成当初の非磁性金属層26の上面の高さと下面の高さとの間の範囲内の高さの位置に配置されるように行う。従って、非磁性金属層26は、このエッチングの停止位置の基準となる。このように磁性層12Pの一部のエッチングを行うことにより、媒体対向面30における磁極層12の厚みおよびトラック幅を、ほぼ一定になるように制御することができる。これにより、磁極層12の厚みおよびトラック幅を精度よく制御することができる。次に、マスク33を除去する。
図15は、次の工程を示す。図15において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における15B−15B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における15C−15C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層14を形成する。ギャップ層14は、例えば、スパッタ法またはCVDによって形成される。CVDを用いてギャップ層14を形成する場合には、特にALCVDを用いることが好ましい。また、ALCVDを用いてギャップ層14を形成する場合には、ギャップ層14の材料としては、絶縁材料では特にアルミナが好ましく、導電材料では特にTaまたはRuが好ましい。ALCVDを用いて形成されるギャップ層14は、ステップカバレージがよい。従って、ALCVDを用いてギャップ層14を形成することにより、屈曲した磁極層12の上面の上に薄く且つ均質なギャップ層14を形成することができる。
次に、積層体の上面全体の上にフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、マスク34を形成する。マスク34は、ギャップ層14のうちの残すべき部分を覆う。次に、マスク34を用いて、ギャップ層14、非磁性金属層26、非磁性膜27および研磨停止層28を選択的にエッチングする。これにより、第1の部分13C1および第2の部分13C2の各上面が露出すると共に、磁極層12の上面の一部が露出する。次に、マスク34を除去する。
図16は、次の工程を示す。図16において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における16B−16B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における16C−16C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、第1の部分13C1、第2の部分13C2およびギャップ層14の上に第1層13A1を形成すると共に、磁極層12の上に第1の上部ヨーク層15Aを形成する。第1層13A1と第1の上部ヨーク層15Aは、フレームめっき法によって形成してもよいし、スパッタ法によって磁性層を形成した後、この磁性層を選択的にエッチングすることによって形成してもよい。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層16を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層13A1および第1の上部ヨーク層15Aが露出するまで非磁性層16を研磨して、第1層13A1、第1の上部ヨーク層15Aおよび非磁性層16の上面を平坦化する。
図17は、次の工程を示す。図17において、(a)は、磁気ヘッドの製造過程における積層体の、媒体対向面および基板に垂直な断面を示し、(b)は、(a)における17B−17B線で切断した積層体の断面を示し、(c)は、(a)における17C−17C線で切断した積層体の断面を示している。
この工程では、まず、第1層13A1および非磁性層16の上に第2層13A2を形成すると共に、第1の上部ヨーク層15Aの上に第2の上部ヨーク層15Bを形成する。第2層13A2と第2の上部ヨーク層15Bは、フレームめっき法によって形成してもよいし、スパッタ法によって磁性層を形成した後、この磁性層を選択的にエッチングすることによって形成してもよい。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層17を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層13A2および第2の上部ヨーク層15Bが露出するまで非磁性層17を研磨して、第2層13A2、第2の上部ヨーク層15Bおよび非磁性層17の上面を平坦化する。なお、上記の第2層13A2、第2の上部ヨーク層15Bおよび非磁性層17の上面を平坦化する工程を省き、第2層13A2および第2の上部ヨーク層15Bをそれぞれ形成当初の形状のままとしてもよい。次に、積層体の上面全体を覆うように保護層18を形成する。次に、保護層18の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの作用および効果について説明する。この磁気ヘッドでは、記録ヘッドによって記録媒体に情報を記録し、再生ヘッドによって、記録媒体に記録されている情報を再生する。記録ヘッドにおいて、コイル11は、記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生する。磁極層12、シールド13および上部ヨーク層15A,15Bは、コイル11が発生する磁界に対応した磁束を通過させる磁路を形成する。磁極層12は、コイル11によって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって情報を記録媒体に記録するための記録磁界を発生する。シールド13は、磁気ヘッドの外部から磁気ヘッドに印加された外乱磁界を取り込む。これにより、外乱磁界が磁極層12に集中して取り込まれることによって記録媒体に対して誤った記録が行なわれることを防止することができる。また、シールド13は、磁極層12の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束が記録媒体に達することを阻止する機能を有している。また、シールド13は、磁極層12の端面より発生されて、記録媒体を磁化した磁束を還流させる機能も有している。
シールド13は、第1層13A1、第2層13A2、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dを有している。第1層13A1は、媒体対向面30において磁極層12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側に配置された第1の面、磁極層12に近い第2の面、および第2の面とは反対側の第3の面を有している。第2層13A2は、第1層13A1における磁極層12とは反対側に配置され、媒体対向面30に配置された端面を有し、第1層13A1の第3の面に接している。第3層13Bは、磁極層12を第1層13A1との間で挟む位置に配置されている。第1の連結部13Cは、磁極層12に接触せずに第1層13A1と第3層13Bとを連結する。第1の連結部13Cは、磁極層12のトラック幅方向の両側に配置され、第1層13A1に接続された第1の部分13C1および第2の部分13C2と、媒体対向面30とコイル11の一部との間に配置され、第1の部分13C1および第2の部分13C2と第3層13Bとを連結する第3の部分13C3とを有している。第2の連結部13Dは、第1の連結部13Cよりも媒体対向面30から遠い位置において磁極層12と第3層13Bとを連結する。
このように、本実施の形態では、シールド13の第1層13A1と第3層13Bは、磁極層12を間に挟む位置に配置される。従って、本実施の形態によれば、磁極層12の端面に対して記録媒体の進行方向Tの前側と後側の両方において、磁束の広がりを抑制することができると共に、漏れ磁束が記録媒体に達することを抑制することができる。これにより、本実施の形態によれば、広範囲隣接トラック消去の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態では、コイル11の一部は、磁極層12、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dによって囲まれた空間を通過する。そのため、本実施の形態によれば、コイル11の周囲に配置された絶縁層23の膨張に伴って、シールド13の媒体対向面30側の端部、すなわち第1層13A1および第2層13A2の媒体対向面30側の端部が突出することを防止できる。その結果、本実施の形態によれば、スロートハイトTHを正確に決めることができ、且つコイル11が発生する熱によってシールド13の媒体対向面30側の端部が突出することを抑制することができる。
また、本実施の形態では、媒体対向面30において、第1層13A1の第1の面は、磁極層12の端面に対して、ギャップ層14による所定の小さな間隔を開けて記録媒体の進行方向Tの前側(スライダにおける空気流出端側)に配置されている。記録媒体に記録されるビットパターンの端部の位置は、媒体対向面30における磁極層12のギャップ層14側の端部の位置によって決まる。第1層13A1は、磁極層12の媒体対向面30側の端面より発生されて記録媒体の面に垂直な方向以外の方向に広がる磁束を取り込むことにより、この磁束が記録媒体に達することを阻止する。これにより、記録媒体に既に記録されているビットパターンにおける磁化の方向が上記磁束の影響によって変化することを防止することができる。これにより、本実施の形態によれば、線記録密度を向上させることができる。
本実施の形態では、第3層13Bと第1の連結部13Cは、それぞれ、媒体対向面30に近い端面を有し、これらの端面は媒体対向面30から離れた位置に配置されている。第3層13Bの媒体対向面30に近い端面と媒体対向面30との間には絶縁層21が配置されている。第1の連結部13Cの媒体対向面30に近い端面と媒体対向面30との間には絶縁層24と収容層25が配置されている。従って、本実施の形態によれば、コイル11の周囲に配置された絶縁層23の膨張に伴って第3層13Bと第1の連結部13Cの各端面が突出することを防止することができる。
また、本実施の形態では、シールド13は、第1層13A1における磁極層12とは反対側に配置され、媒体対向面30に配置された端面を有し、第1層13A1の第3の面に接する第2層13A2を有している。本実施の形態において、第1層13A1の第1の面および第2層13A2の端面が、媒体対向面30に配置されたシールド13の端面となる。本実施の形態では、スロートハイトTHは、媒体対向面30に垂直な方向についての、第1層13A1の中央部分13A1aの長さによって決まる。従って、スロートハイトTHを小さくすると中央部分13A1aの体積が小さくなる。そのため、第2層13A2が設けられていない場合には、スロートハイトTHを小さくすると、中央部分13A1aにおいて磁束の飽和が生じやすくなる。これに対し、本実施の形態では、第2層13A2が設けられているため、媒体対向面30の近傍において、第1層13A1と第2層13A2の積層体の体積を大きくすることができる。そのため、本実施の形態によれば、磁極層12の端面より発生されて、記録媒体を磁化して、媒体対向面30に配置されたシールド13の端面を経て磁気ヘッドに還流する磁束が、媒体対向面30の近傍におけるシールド13の途中で飽和することが抑制される。その結果、本実施の形態によれば、磁気ヘッドのオーバーライト特性や信号対雑音比を向上させることができる。また、本実施の形態によれば、媒体対向面30の近傍におけるシールド13の途中で磁束が飽和することを防止しながら、スロートハイトTHを小さくすることができ、その結果、オーバーライト特性を向上させることができる。以上の効果は、特に、媒体対向面30に配置された磁極層12の端面と交差し、媒体対向面30および第1層13A1の第3の面に垂直な断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さが媒体対向面30に垂直な方向についての第1層13A1の長さよりも大きい場合に顕著に発揮される。
また、本実施の形態では、第1層13A1は、ギャップ層14を介して磁極層12に対向する部分を含む中央部分13A1aと、この中央部分13A1aのトラック幅方向の外側に配置された2つの側方部分13A1b,13A1cとを有している。媒体対向面30に垂直な方向についての側方部分13A1b,13A1cの最大の長さは、媒体対向面30に垂直な方向についての中央部分13A1aの長さよりも大きい。第1の連結部13Cの第1の部分13C1および第2の部分13C2は、それぞれ側方部分13A1b,13A1cに接続されている。そのため、本実施の形態によれば、スロートハイトTHを小さくしても、媒体対向面30の近傍におけるシールド13による磁路の断面積を大きくすることができる。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面30の近傍におけるシールド13の途中で磁束が飽和することを防止しながら、スロートハイトTHを小さくすることができ、その結果、オーバーライト特性を向上させることができる。
上部ヨーク層15A,15Bは、第2の連結部13Dの近傍における磁極層12および上部ヨーク層15A,15Bによる磁路の断面積を大きくして、この磁路の途中での磁束の飽和を防止する機能を有する。なお、第2の上部ヨーク層15Bを省略してもよいし、第1および第2の上部ヨーク層15A,15Bを省略してもよい。
また、本実施の形態では、図3に示したように、媒体対向面30に配置された磁極層12の端面の幅は、第1の辺A1に近づくに従って小さくなっている。これにより、本実施の形態によれば、スキューに起因した問題の発生を防止することができる。
また、本実施の形態では、非磁性材料よりなる収容層25の溝部25a内に、非磁性膜27および研磨停止層28を介して磁極層12が配置される。そのため、磁極層12の幅は溝部25aの幅よりも小さくなる。これにより、溝部25aを容易に形成することが可能になると共に、磁極層12の幅、特にトラック幅を規定するトラック幅規定部12Aの上面の幅を容易に小さくすることが可能になる。従って、本実施の形態によれば、フォトリソグラフィによって形成可能なトラック幅の下限値よりも小さなトラック幅を、容易に実現でき、且つ正確に制御することができる。
[変形例]
以下、本実施の形態における第1および第2の変形例について説明する。始めに、図18および図19を参照して、第1の変形例の磁気ヘッドについて説明する。図18は、第1の変形例の磁気ヘッドの構成を示す断面図である。なお、図18は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図18において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図19は、第1の変形例の磁気ヘッドにおける磁極層とシールドを示す平面図である。
第1の変形例では、シールド13の第2層13A2の形状が、第1層13A1の形状に近似している。すなわち、図19に示したように、第2層13A2の形状は、第1層13A1と同様に、中央部分と2つの側方部分とを有する形状になっている。また、図18に示したように、第1の変形例では、媒体対向面30に配置された磁極層12の端面と交差し、媒体対向面30および第1層13A1の第3の面に垂直な断面において、媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さは、媒体対向面30に垂直な方向についての第1層13A1の長さと等しい。
第1の変形例の磁気ヘッドでは、媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さが媒体対向面30に垂直な方向についての第1層13A1の長さよりも大きい場合に比べると小さくなるものの、第2層13A2による前述の効果は発揮される。第1の変形例の磁気ヘッドのその他の構成、作用および効果は、図1ないし図5に示した磁気ヘッドと同様である。
図20は、第2の変形例の磁気ヘッドの、媒体対向面および基板に垂直な断面を示している。この磁気ヘッドは、図2に示した平面渦巻き形状のコイル11の代わりに、磁極層12を中心として巻回された螺旋形状のコイルを備えている。このコイルは、絶縁層22の上に配置された下層45Aと、磁極層12の上方に配置された上層45Bと、下層45Aと上層45Bとを連結する、図示しない連結部とを有している。第2の変形例の磁気ヘッドでは、第2層13A2、第2の上部ヨーク層15Bおよび非磁性層17の上に絶縁層46が配置されている。上層45Bは、絶縁層46の上に配置され、保護層18によって覆われている。
第2の変形例によれば、平面渦巻き形状のコイル11の抵抗に比べて、螺旋形状のコイルの抵抗を小さくすることができる。これにより、コイルが発生する熱によって第1層13A1の媒体対向面30側の端部が突出することを、より一層抑制することができる。その結果、スライダと記録媒体との距離をより小さくして、磁気ヘッドの性能を向上させることが可能になる。第2の変形例の磁気ヘッドのその他の構成、作用および効果は、図1ないし図5に示した磁気ヘッドと同様である。
[第2の実施の形態]
次に、図21ないし図23を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。図21は本実施の形態に係る磁気ヘッドの断面図である。なお、図21は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図21において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図22は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図23は図21における23−23線断面図である。
本実施の形態に係る磁気ヘッドでは、コイル11および絶縁層23を覆うように絶縁層47が設けられている。絶縁層47は、例えばアルミナによって形成されている。
また、本実施の形態では、第2の連結部13Dは、第3層13Bに接続された連結層13D1と、この連結層13D1と磁極層12とを連結する下部ヨーク層13D2とを有している。連結層13D1の形状、配置および材料は、第1の実施の形態における第2の連結部13Dと同様である。本実施の形態におけるコイル11は、平面渦巻き形状をなし、連結層13D1を中心として巻回されている。媒体対向面30に垂直な方向についての下部ヨーク層13D2の長さは、媒体対向面30に垂直な方向についての連結層13D1の長さよりも大きい。
下部ヨーク層13D2は、媒体対向面30に近い端面と、下面と、上面とを有している。下部ヨーク層13D2の媒体対向面30に近い端面は、媒体対向面30から離れた位置に配置されている。また、下部ヨーク層13D2の下面は連結層13D1と絶縁層47に接し、下部ヨーク層13D2の上面は磁極層12に接している。下部ヨーク層13D2は磁性材料によって形成されている。下部ヨーク層13D2の材料としては、例えばCoFeN、CoNiFe、NiFe、CoFeのいずれかを用いることができる。
また、本実施の形態では、第1の実施の形態における第1および第2の上部ヨーク層15A,15Bは設けられていない。また、本実施の形態における媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さは、第1の実施の形態に比べて大きくなっている。
次に、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図7に示した工程までは、第1の実施の形態と同様である。ただし、本実施の形態では、図7に示した工程において、第1の実施の形態における第2の連結部13Dの代わりに、連結層13D1が形成される。また、本実施の形態では、図7に示した工程において、コイル11の上面の位置が、第3の部分13C3および第2の連結部13Dの上面の位置よりも低い位置(基板1に近い位置)になるように、コイル11、第3の部分13C3および連結層13D1が形成される。
本実施の形態では、次に、コイル11の巻線間およびコイル11の周囲に、例えばフォトレジストよりなる絶縁層23を選択的に形成する。次に、コイル11および絶縁層23を覆うように絶縁層47を形成する。次に、積層体の上面全体の上に、絶縁層24を形成する。次に、例えばCMPによって、第3の部分13C3、連結層13D1および絶縁層47が露出するまで絶縁層24を研磨して、第3の部分13C3、連結層13D1および絶縁層24,47の上面を平坦化する。
本実施の形態におけるその後の工程は、以下の4つの相違点を除いて、第1の実施の形態における図9ないし図17に示した工程と同様である。まず、本実施の形態では、図9に示した工程において、第1の部分13C1および第2の部分13C2を形成する際に、同時に、下部ヨーク層13D2を形成する。また、本実施の形態では、図11に示した工程において、非磁性層25Pのうち、下部ヨーク層13D2の上に配置された部分を選択的にエッチングして、溝部25aの底部にコンタクトホールを形成する。また、本実施の形態では、図16に示した工程において、第1層13A1を形成する際に、第1の上部ヨーク層15Aを形成しない。また、本実施の形態では、図17に示した工程において、第2層13A2を形成する際に、第2の上部ヨーク層15Bを形成しない。
本実施の形態では、下部ヨーク層13D2は、連結層13D1の近傍における磁極層12および下部ヨーク層13D2による磁路の断面積を大きくして、この磁路の途中での磁束の飽和を防止する機能を有する。また、本実施の形態では、第1の実施の形態における上部ヨーク層15A,15Bが設けられていないため、上部ヨーク層15A,15Bから第2層13A2への磁束の漏れが発生しない。従って、本実施の形態によれば、媒体対向面30に垂直な方向についての第2層13A2の長さを、第1の実施の形態に比べて大きくすることが可能になる。これにより、本実施の形態によれば、媒体対向面30の近傍におけるシールド13の途中での磁束の飽和をより一層抑制することが可能になる。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。始めに、図24および図25を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成について説明する。図24は本実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。図25は本実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層とシールドを示す平面図である。
図24および図25に示したように、本実施の形態に係る磁気ヘッドにおけるシールド13は、第1層13A1、第2層13A2、第3層13B、第1の連結部13Cおよび第2の連結部13Dに加え、第1のサイドシールド層13Eと第2のサイドシールド層13Fを有している。このサイドシールド層13E,13Fは、磁極層12のトラック幅方向の両側に配置され、第1層13A1に接続されている。また、サイドシールド層13E,13Fは、それぞれ、媒体対向面30に配置された端面を有している。サイドシールド層13E,13Fは、いずれも磁性材料によって形成されている。サイドシールド層13E,13Fの材料は、磁極層12の材料と同じであってもよい。
本実施の形態では、収容層25は、溝部25aの他に、それぞれ上面で開口し、サイドシールド層13E,13Fを収容する溝部25b,25cを有している。また、非磁性金属層26は、開口部26aの他に、開口部26b,26cを有している。開口部26b,26cの縁は、それぞれ、収容層25の上面における溝部25b,25cの縁の真上に配置されている。非磁性膜27および研磨停止層28は、溝部25aおよび開口部26a内の他に、溝部25bおよび開口部26b内と、溝部25cおよび開口部26c内にも配置されている。非磁性膜27は、溝部25b,25cの表面に接するように配置されている。サイドシールド層13E,13Fは、それぞれ溝部25b,25cの表面から離れるように配置されている。研磨停止層28は、非磁性膜27とサイドシールド層13E,13Fの間に配置されている。
次に、図26ないし図30を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。図26ないし図30は、それぞれ、磁気ヘッドの製造過程における積層体の断面図である。なお、図26ないし図30は、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。また、図26ないし図30では、上部シールド層7よりも基板1側の部分を省略している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図9に示したように、第1の部分13C1、第2の部分13C2および非磁性層25Pの上面を平坦化する工程までは、第1の実施の形態と同様である。
図26は、次の工程を示す。この工程では、まず、第1の実施の形態と同様に、例えばスパッタ法によって、第1の部分13C1、第2の部分13C2および非磁性層25Pの上に非磁性金属層26を形成する。次に、非磁性金属層26の上に、例えば1.0μmの厚みのフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、収容層25に溝部25a,25b,25cを形成するためのマスク31を形成する。このマスク31は、それぞれ溝部25a,25b,25cに対応した形状の3つの開口部を有している。
次に、マスク31を用いて、非磁性金属層26を選択的にエッチングする。これにより、非磁性金属層26に、貫通した開口部26a,26b,26cが形成される。開口部26a,26b,26cは、それぞれ後に形成される磁極層12、サイドシールド層13E,13Fの平面形状に対応した形状をなしている。更に、非磁性層25Pのうち非磁性金属層26の開口部26a,26b,26cから露出する部分を選択的にエッチングすることによって、非磁性層25Pに溝部25a,25b,25cを形成する。更に、非磁性層25Pのうち、第2の連結部13Dの上に配置された部分を選択的にエッチングして、溝部25aの底部にコンタクトホールを形成する。次に、マスク31を除去する。溝部25a,25b,25cが形成されることにより、非磁性層25Pは収容層25となる。非磁性金属層26の開口部26a,26b,26cの縁は、それぞれ収容層25の上面における溝部25a,25b,25cの縁の真上に配置されている。非磁性金属層26と非磁性層25Pのエッチングの方法は、第1の実施の形態と同様である。
図27は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、非磁性膜27を形成する。非磁性膜27は、収容層25の溝部25a,25b,25c内にも形成される。次に、積層体の上面全体の上に研磨停止層28を形成する。研磨停止層28は、収容層25の溝部25a,25b,25c内にも形成される。研磨停止層28は、後に行われる研磨工程における研磨の停止位置を示す。非磁性膜27および研磨停止層28の形成方法は、第1の実施の形態と同様である。次に、非磁性膜27および研磨停止層28のうち、第2の連結部13Dの上に配置された部分を選択的にエッチングして、非磁性膜27および研磨停止層28にコンタクトホールを形成する。
次に、積層体の上面全体の上に、後に磁極層12となる磁性層12Pを形成する。磁性層12Pの形成方法は、第1の実施の形態と同様である。次に、積層体の上面全体の上に、例えばアルミナよりなる被覆層32を、例えば0.5〜1.2μmの厚みに形成する。
図28は、次の工程を示す。この工程では、まず、例えばCMPによって、研磨停止層28が露出するまで被覆層32および磁性層12Pを研磨して、研磨停止層28、磁性層12Pの上面を平坦化する。CMPによって被覆層32および磁性層12Pを研磨する場合には、研磨停止層28が露出した時点で研磨が停止するようなスラリー、例えばアルミナ系のスラリーを用いる。次に、第1の実施の形態における図14に示した工程と同様にして、磁性層12Pの一部をエッチングする。これにより、磁性層12Pは、磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fとなる。
図29は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に、ギャップ層14を形成する。ギャップ層14の形成方法は、第1の実施の形態と同様である。次に、積層体の上面全体の上にフォトレジスト層を形成する。次に、このフォトレジスト層をパターニングして、マスク34を形成する。マスク34は、ギャップ層14のうちの残すべき部分を覆う。本実施の形態におけるマスク34は、サイドシールド層13E,13Fに対応した形状の2つの開口部を有している。次に、マスク34を用いて、ギャップ層14、非磁性金属層26、非磁性膜27および研磨停止層28を選択的にエッチングする。これにより、第1の部分13C1、第2の部分13C2およびサイドシールド層13E,13Fの各上面が露出すると共に、磁極層12の上面の一部が露出する。次に、マスク34を除去する。
図30は、次の工程を示す。この工程では、まず、第1の実施の形態における図16に示した工程と同様に、第1の部分13C1、第2の部分13C2およびギャップ層14の上に第1層13A1を形成すると共に、磁極層12の上に第1の上部ヨーク層15Aを形成する。本実施の形態では、第1層13A1は、サイドシールド層13E,13Fの各上面に接する。次に、図16に示した工程と同様に、積層体の上面全体の上に、非磁性層16を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層13A1および第1の上部ヨーク層15Aが露出するまで非磁性層16を研磨して、第1層13A1、第1の上部ヨーク層15Aおよび非磁性層16の上面を平坦化する。
次に、第1の実施の形態における図17に示した工程と同様に、第1層13A1および非磁性層16の上に第2層13A2を形成すると共に、第1の上部ヨーク層15Aの上に第2の上部ヨーク層15Bを形成する。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層17を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層13A2および第2の上部ヨーク層15Bが露出するまで非磁性層17を研磨して、第2層13A2、第2の上部ヨーク層15Bおよび非磁性層17の上面を平坦化する。次に、積層体の上面全体を覆うように保護層18を形成する。次に、保護層18の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
本実施の形態におけるシールド13は、サイドシールド層13E,13Fを有している。これにより、本実施の形態によれば、磁極層12の端面に対してトラック幅方向の両側において、磁束の広がりをより抑制することができると共に、漏れ磁束が記録媒体に達することをより抑制することができる。従って、本実施の形態によれば、広範囲隣接トラック消去の発生をより抑制することができる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[変形例]
以下、本実施の形態における変形例について説明する。図31は、変形例の磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。この変形例では、溝部25b,25cは、収容層25を貫通している。この溝部25b,25cの底部において、非磁性膜27は除去され、研磨停止層28が第3の部分13C3(図示せず)および絶縁層24の上面に接している。変形例の磁気ヘッドのその他の構成、作用および効果は、図24および図25に示した磁気ヘッドと同様である。
この変形例の磁気ヘッドの製造方法では、非磁性層25Pを選択的にエッチングして溝部25a,25b,25cを形成する際に、溝部25b,25cについては収容層25を貫通するように形成する。また、変形例の磁気ヘッドの製造方法では、非磁性膜27を形成した後、溝部25b,25cの底部において、エッチングによって非磁性膜27を除去する。変形例の磁気ヘッドの製造方法におけるその他の工程は、図26ないし図30に示した製造方法と同様である。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における各変形例と同様の変形も可能である。
[第4の実施の形態]
次に、図32ないし図34を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。図32は本実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面の近傍における一部を示す斜視図である。図33は本実施の形態に係る磁気ヘッドの断面図である。なお、図33は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図33において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図34は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。
本実施の形態では、第3層13Bの端面および第1の連結部13C(第1の部分13C1、第2の部分13C2および第3の部分13C3)の端面は、いずれも媒体対向面30に配置されている。また、本実施の形態では、磁極層12の上面は平坦になっている。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、第3層13B、第1の部分13C1、第2の部分13C2および第3の部分13C3は、いずれも、それらの端面が媒体対向面30に配置されるように形成される。
また、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、第1の実施の形態における図13に示した工程と同様に、研磨停止層28、磁性層12Pの上面を平坦化した後、例えば反応性イオンエッチング、イオンビームエッチングあるいはウェットエッチングによって、研磨停止層28のうち、積層体の上面に露出している部分を選択的に除去する。次に、例えばCMPによって、非磁性金属層26が露出するまで、非磁性膜27、研磨停止層28および磁性層12Pを研磨して、非磁性金属層26、非磁性膜27、研磨停止層28および磁性層12Pの上面を平坦化する。これにより、磁性層12Pは磁極層12となる。本実施の形態では、第1の実施の形態における図14に示した工程は行われず、平坦化された非磁性金属層26、非磁性膜27、研磨停止層28および磁極層12の上面の上にギャップ層14が形成される。
本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。
[変形例]
以下、本実施の形態における変形例について説明する。図35は、変形例の磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。この変形例では、第3の実施の形態と同様に、シールド13は、サイドシールド層13E,13Fを有している。収容層25は、溝部25aの他に、それぞれ上面で開口し、サイドシールド層13E,13Fを収容する溝部25b,25cを有している。また、非磁性金属層26は、開口部26aの他に、開口部26b,26cを有している。開口部26b,26cの縁は、それぞれ、収容層25の上面における溝部25b,25cの縁の真上に配置されている。非磁性膜27および研磨停止層28は、溝部25aおよび開口部26a内の他に、溝部25bおよび開口部26b内と、溝部25cおよび開口部26c内にも配置されている。非磁性膜27は、溝部25b,25cの表面に接するように配置されている。サイドシールド層13E,13Fは、それぞれ溝部25b,25cの表面から離れるように配置されている。研磨停止層28は、非磁性膜27とサイドシールド層13E,13Fの間に配置されている。変形例の磁気ヘッドのその他の構成、作用および効果は、図32ないし図34に示した磁気ヘッドと同様である。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における各変形例あるいは第3の実施の形態における変形例と同様の変形も可能である。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドおよびその製造方法について説明する。始めに、図36および図37を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの構成について説明する。図36は本実施の形態に係る磁気ヘッドの断面図である。なお、図36は媒体対向面および基板の面に垂直な断面を示している。また、図36において記号Tで示す矢印は、記録媒体の進行方向を表している。図37は本実施の形態に係る垂直磁気記録用磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。
本実施の形態では、第1の実施の形態における収容層25の代わりに、絶縁材料よりなる絶縁層61と、非磁性材料よりなる収容層64とを備えている。絶縁層61は、平坦化された第3の部分13C3、第2の連結部13D、コイル11および絶縁層23,24の上面の上に配置されている。収容層64は、絶縁層61の上に配置されている。絶縁層61の材料および収容層64の材料としては、例えばアルミナが用いられる。
また、本実施の形態では、第3の実施の形態と同様に、シールド13は、磁極層12のトラック幅方向の両側に配置され、第1層13A1に接続された第1のサイドシールド層13Eと第2のサイドシールド層13Fを有している。サイドシールド層13E,13Fは、それぞれ、媒体対向面30に配置された端面を有している。サイドシールド層13E,13Fは、いずれも磁性材料によって形成されている。サイドシールド層13E,13Fの材料は、磁極層12の材料と同じであってもよい。
収容層64は、それぞれ磁極層12、サイドシールド層13E,13Fを収容する溝部64a,64b,64cを有している。溝部64a,64b,64cは、収容層64を貫通している。
また、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、第1の実施の形態における非磁性膜27の代わりに非磁性膜63を備えている。また、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、第1の実施の形態における研磨停止層28を備えていない。非磁性膜63は、非磁性材料よりなり、溝部64a,64b,64cの表面に接するように、溝部64a,64b,64c内に配置されている。非磁性膜63の材料および厚みは、非磁性膜27と同様である。
磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fは、それぞれ溝部64a,64b,64cの表面から離れるように配置されている。非磁性膜63は、磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fと溝部64a,64b,64cの表面との間に配置されている。
また、本実施の形態に係る磁気ヘッドは、磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fの周辺の位置で、収容層64と第1層13A1との間に配置された研磨停止層65を備えている。研磨停止層65の材料は、第1の実施の形態における研磨停止層28と同様である。
また、本実施の形態では、磁極層12の上面は平坦になっている。本実施の形態では、スロートハイトTHは、第1層13A1のうち、ギャップ層14を介して磁極層12に対向する部分における媒体対向面30に垂直な方向の長さとなる。
次に、図38ないし図43を参照して、本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法について説明する。図38ないし図43は、それぞれ、磁気ヘッドの製造過程における積層体の断面図である。なお、図38ないし図43は、媒体対向面の近傍における媒体対向面に平行な断面を示している。また、図38ないし図43では、上部シールド層7よりも基板1側の部分を省略している。
本実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法では、図8に示したように、第3の部分13C3、第2の連結部13D、コイル11、絶縁層23,24の上面を平坦化する工程までは、第1の実施の形態と同様である。
図38は、次の工程を示す。この工程では、まず、積層体の上面全体の上に絶縁層61を形成する。次に、後に第1の部分13C1および第2の部分13C2が配置される領域、および第2の連結部13Dの上方の領域において、絶縁層61を選択的にエッチングする。次に、図示しないが、例えばフレームめっき法によって、第3の部分13C3の上に第1の部分13C1および第2の部分13C2を形成する。
次に、積層体の上面全体の上にフォトレジスト層62を形成する。次に、このフォトレジスト層62に対して、後に磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fが配置される位置に3つの溝部を形成する。次に、積層体の上面全体の上に非磁性膜63を形成する。非磁性膜63の形成方法は、第1の実施の形態における非磁性膜27と同様である。次に、非磁性膜63のうち、第2の連結部13Dの上に配置された部分を選択的にエッチングする。
次に、積層体の上面全体の上に、後に磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fとなる磁性層12Pを形成する。磁性層12Pの形成方法は、第1の実施の形態と同様である。次に、積層体の上面全体の上に、例えばアルミナよりなる被覆層32を、例えば0.5〜1.2μmの厚みに形成する。
次に、図39に示したように、例えばCMPによって、非磁性膜63が露出するまで被覆層32および磁性層12Pを研磨して、非磁性膜63および磁性層12Pの上面を平坦化する。
次に、図40に示したように、例えばイオンビームエッチングによって、非磁性膜63のうちフォトレジスト層62の上に配置された部分が除去されるように、非磁性膜63および磁性層12Pをわずかにエッチングする。このエッチング後に残った磁性層12Pによって、磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fが形成される。
図41は、次の工程を示す。この工程では、まず、フォトレジスト層62を除去する。次に、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に、後に収容層64となる非磁性層64Pを形成する。このとき、非磁性層64Pの厚みは、磁極層12の所望の厚みと非磁性膜63の厚みの和から、後に形成する研磨停止層65の厚みを引いた値になるようにする。次に、例えばスパッタ法によって、磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fの周辺の位置で、非磁性層64Pの上に研磨停止層65を形成する。次に、例えばスパッタ法によって、積層体の上面全体の上に、例えばアルミナよりなる被覆層66を形成する。
次に、図42に示したように、例えばCMPによって、研磨停止層65が露出するまで被覆層66および非磁性層64Pを研磨して、研磨停止層65、非磁性層64P、磁極層12およびサイドシールド層13E,13Fの上面を平坦化する。研磨後の非磁性層64Pは、収容層64となる。
図43は、次の工程を示す。この工程では、まず、第3の実施の形態における図29に示した工程と同様に、ギャップ層14を形成した後、マスク34を用いてギャップ層14を選択的にエッチングする。これにより、第1の部分13C1、第2の部分13C2およびサイドシールド層13E,13Fの各上面が露出すると共に、磁極層12の上面の一部が露出する。次に、マスク34を除去する。
次に、第3の実施の形態における図30に示した工程と同様に、第1の部分13C1、第2の部分13C2およびギャップ層14の上に第1層13A1を形成すると共に、磁極層12の上に第1の上部ヨーク層15Aを形成する。第1層13A1は、サイドシールド層13E,13Fの各上面に接する。次に、第1の実施の形態における図16に示した工程と同様に、積層体の上面全体の上に、非磁性層16を形成する。次に、例えばCMPによって、第1層13A1および第1の上部ヨーク層15Aが露出するまで非磁性層16を研磨して、第1層13A1、第1の上部ヨーク層15Aおよび非磁性層16の上面を平坦化する。
次に、第1の実施の形態における図17に示した工程と同様に、第1層13A1および非磁性層16の上に第2層13A2を形成すると共に、第1の上部ヨーク層15Aの上に第2の上部ヨーク層15Bを形成する。次に、積層体の上面全体の上に、非磁性層17を形成する。次に、例えばCMPによって、第2層13A2および第2の上部ヨーク層15Bが露出するまで非磁性層17を研磨して、第2層13A2、第2の上部ヨーク層15Bおよび非磁性層17の上面を平坦化する。次に、積層体の上面全体を覆うように保護層18を形成する。次に、保護層18の上に配線や端子等を形成し、スライダ単位で基板を切断し、媒体対向面30の研磨、浮上用レールの作製等を行って、磁気ヘッドが完成する。
第3の実施の形態と同様に、本実施の形態におけるシールド13は、サイドシールド層13E,13Fを有している。これにより、本実施の形態によれば、磁極層12の端面に対してトラック幅方向の両側において、磁束の広がりをより抑制することができると共に、漏れ磁束が記録媒体に達することをより抑制することができる。従って、本実施の形態によれば、広範囲隣接トラック消去の発生をより抑制することができる。本実施の形態におけるその他の構成、作用および効果は、第1の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態において、第1の実施の形態における各変形例と同様の変形も可能である。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、第3ないし第5の実施の形態において、第2の実施の形態と同様に、第1および第2の上部ヨーク層15A,15Bの代わりに、下部ヨーク層13D2を設けてもよい。また、第1、第2、第3および第5の実施の形態において、第4の実施の形態と同様に、第3層13Bの端面および第1の連結部13C(第1の部分13C1、第2の部分13C2および第3の部分13C3)の端面が媒体対向面30に配置されていてもよい。
また、本発明において、磁極層に、貫通する孔を設け、シールドの第1の連結部が、磁極層に接触することなく上記の孔を通過して、第1層と第3層とを連結してもよい。
また、本発明における磁極層は、各実施の形態に示された方法で形成されたものに限らず、他の方法で形成されたものであってもよい。例えば、磁性層をエッチングによってパターニングして磁極層を形成してもよいし、フレームめっき法によって磁極層を形成してもよい。
また、実施の形態では、基体側に再生ヘッドを形成し、その上に、記録ヘッドを積層した構造の磁気ヘッドについて説明したが、この積層順序を逆にしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面の近傍における一部を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 図2における4−4線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層とシールドを示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す説明図である。 図6に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図7に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図8に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図9に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図10に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図11に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図12に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図13に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図14に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図15に示した工程に続く工程を示す説明図である。 図16に示した工程に続く工程を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態における第1の変形例の磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態における第1の変形例の磁気ヘッドにおける磁極層とシールドを示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態における第2の変形例の磁気ヘッドの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドの構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 図21における23−23線断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドにおける磁極層とシールドを示す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す断面図である。 図26に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図27に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図28に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図29に示した工程に続く工程を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における変形例の磁気ヘッドの断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面の近傍における一部を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドの断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第4の実施の形態における変形例の磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドの断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドの媒体対向面を示す正面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る磁気ヘッドの製造方法における一工程を示す断面図である。 図38に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図39に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図40に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図41に示した工程に続く工程を示す断面図である。 図42に示した工程に続く工程を示す断面図である。 シールド型ヘッドの一例における主要部を示す断面図である。
符号の説明
11…コイル、12…磁極層、13…シールド、13A1…第1層、13A2…第2層、13B…第3層、13C…第1の連結部、13C1…第1の部分、13C2…第2の部分、13C3…第3の部分、13D…第2の連結部、14…ギャップ層。

Claims (38)

  1. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    シールドとを備えた垂直磁気記録用磁気ヘッドであって、
    前記シールドは、前記媒体対向面において前記磁極層の前記端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された第1の面、前記磁極層に近い第2の面、および第2の面とは反対側の第3の面を有する第1層と、前記第1層における前記磁極層とは反対側に配置され、前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記第1層の前記第3の面に接する第2層と、前記磁極層を前記第1層との間で挟む位置に配置された第3層と、前記磁極層に接触せずに前記第1層と第3層とを連結する第1の連結部と、前記第1の連結部よりも前記媒体対向面から遠い位置において前記磁極層と前記第3層とを連結する第2の連結部とを有し、
    垂直磁気記録用磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、前記磁極層と前記第1層との間に設けられたギャップ層を備え、
    前記媒体対向面において、前記第1層の前記第1の面は、前記磁極層の前記端面に対して、前記ギャップ層の厚みによる所定の間隔を開けて配置され、
    前記磁極層の前記端面は、前記ギャップ層に隣接する辺を有し、この辺はトラック幅を規定し、
    前記コイルの一部は、前記磁極層、第3層、第1の連結部および第2の連結部によって囲まれた空間を通過していることを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  2. 前記磁極層の端面と交差し、前記媒体対向面および前記第3の面に垂直な断面において、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記第2層の長さは、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記第1層の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  3. 前記ギャップ層の厚みは5〜60nmの範囲内であることを特徴とする請求項1または2記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  4. 前記第3層および第1の連結部は、それぞれ、前記媒体対向面に配置された端面を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  5. 前記第3層は、前記媒体対向面に近い端面を有し、この端面は前記媒体対向面から離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  6. 前記第1の連結部は、前記媒体対向面に近い端面を有し、この端面は前記媒体対向面から離れた位置に配置されていることを特徴とする請求項1、2、3、5のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  7. 前記第1の連結部は、前記磁極層のトラック幅方向の両側において前記第1層と第3層とを連結することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  8. 前記第1の連結部は、前記磁極層のトラック幅方向の両側に配置され、前記第1層に接続された第1および第2の部分と、前記媒体対向面と前記コイルの一部との間に配置され、前記第1および第2の部分と前記第3層とを連結する第3の部分とを有することを特徴とする請求項7記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  9. 前記シールドは、更に、前記磁極層のトラック幅方向の両側に配置され、前記第1層に接続された第1および第2のサイドシールド層を有し、前記第1および第2のサイドシールド層は、それぞれ、前記媒体対向面に配置された端面を有していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  10. 前記コイルは、前記第2の連結部の少なくとも一部を中心として巻回された平面渦巻き形状をなしていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  11. 前記コイルは、前記磁極層を中心として巻回された螺旋形状をなしていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  12. 更に、前記磁極層における前記第2の連結部とは反対側に配置され、前記磁極層に接する上部ヨーク層を備えたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  13. 更に、前記磁極層における前記第2の連結部とは反対側に配置され、前記磁極層に接する第1の上部ヨーク層と、前記第1の上部ヨーク層における前記磁極層とは反対側に配置され、前記第1の上部ヨーク層に接する第2の上部ヨーク層とを備えたことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  14. 前記第2の連結部は、前記第3層に接続された連結層と、前記連結層と前記磁極層とを連結する下部ヨーク層とを有し、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記下部ヨーク層の長さは、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記連結層の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  15. 前記第1層は、前記ギャップ層を介して前記磁極層に対向する部分を含む中央部分と、前記中央部分のトラック幅方向の外側に配置された2つの側方部分とを有し、媒体対向面に垂直な方向についての前記側方部分の最大の長さは、媒体対向面に垂直な方向についての前記中央部分の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  16. 更に、非磁性材料よりなり、上面で開口し前記磁極層の少なくとも一部を収容する溝部を有する収容層と、
    非磁性導電材料よりなり、前記収容層の溝部内において、前記収容層と前記磁極層との間に配置された非磁性導電層とを備えたことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  17. 前記磁極層は、前記ギャップ層に接すると共に屈曲した面を有し、前記ギャップ層は、前記磁極層の前記屈曲した面に沿って屈曲していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッド。
  18. 記録媒体に対向する媒体対向面と、
    前記記録媒体に記録する情報に応じた磁界を発生するコイルと、
    前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記コイルによって発生された磁界に対応する磁束を通過させると共に、垂直磁気記録方式によって前記情報を前記記録媒体に記録するための記録磁界を発生する磁極層と、
    シールドとを備え、
    前記シールドは、前記媒体対向面において前記磁極層の前記端面に対して記録媒体の進行方向の前側に配置された第1の面、前記磁極層に近い第2の面、および第2の面とは反対側の第3の面を有する第1層と、前記第1層における前記磁極層とは反対側に配置され、前記媒体対向面に配置された端面を有し、前記第1層の前記第3の面に接する第2層と、前記磁極層を前記第1層との間で挟む位置に配置された第3層と、前記磁極層に接触せずに前記第1層と第3層とを連結する第1の連結部と、前記第1の連結部よりも前記媒体対向面から遠い位置において前記磁極層と前記第3層とを連結する第2の連結部とを有し、
    更に、非磁性材料よりなり、前記磁極層と前記第1層との間に設けられたギャップ層を備え、
    前記媒体対向面において、前記第1層の前記第1の面は、前記磁極層の前記端面に対して、前記ギャップ層の厚みによる所定の間隔を開けて配置され、
    前記磁極層の前記端面は、前記ギャップ層に隣接する辺を有し、この辺はトラック幅を規定し、
    前記コイルの一部は、前記磁極層、第3層、第1の連結部および第2の連結部によって囲まれた空間を通過している垂直磁気記録用磁気ヘッドを製造する方法であって、
    前記第3層を形成する工程と、
    前記コイルを形成する工程と、
    前記第1および第2の連結部を形成する工程と、
    前記磁極層を形成する工程と、
    前記磁極層の上に前記ギャップ層を形成する工程と、
    前記ギャップ層の上に前記第1層を形成する工程と、
    前記第1層の上に前記第2層を形成する工程とを備えたことを特徴とする垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  19. 前記磁極層の端面と交差し、前記媒体対向面および前記第3の面に垂直な断面において、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記第2層の長さは、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記第1層の長さよりも大きいことを特徴とする請求項18記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  20. 前記ギャップ層の厚みは5〜60nmの範囲内であることを特徴とする請求項18または19記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  21. 前記第3層および第1の連結部は、それぞれ、前記媒体対向面に配置された端面を有することを特徴とする請求項18ないし20のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  22. 前記第3層は、前記媒体対向面に近い端面を有し、この端面は前記媒体対向面から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項18ないし20のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  23. 前記第1の連結部は、前記媒体対向面に近い端面を有し、この端面は前記媒体対向面から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項18、19、20、22のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  24. 前記第1の連結部は、前記磁極層のトラック幅方向の両側において前記第1層と第3層とを連結することを特徴とする請求項18ないし23のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  25. 前記第1の連結部は、前記磁極層のトラック幅方向の両側に配置され、前記第1層に接続された第1および第2の部分と、前記媒体対向面と前記コイルの一部との間に配置され、前記第1および第2の部分と前記第3層とを連結する第3の部分とを有することを特徴とする請求項24記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  26. 前記シールドは、更に、前記磁極層のトラック幅方向の両側に配置され、前記第1層に接続された第1および第2のサイドシールド層を有し、前記第1および第2のサイドシールド層は、それぞれ、前記媒体対向面に配置された端面を有し、
    垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、前記第3層を形成する工程と前記ギャップ層を形成する工程との間において前記第1および第2のサイドシールド層を形成する工程を備えたことを特徴とする請求項18ないし25のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  27. 前記コイルは、前記第2の連結部の少なくとも一部を中心として巻回された平面渦巻き形状をなしていることを特徴とする請求項18ないし26のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  28. 前記コイルは、前記磁極層を中心として巻回された螺旋形状をなしていることを特徴とする請求項18ないし26のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  29. 前記磁気ヘッドは、更に、前記磁極層における前記第2の連結部とは反対側に配置され、前記磁極層に接する上部ヨーク層を備え、
    前記第1層を形成する工程は、同時に前記上部ヨーク層を形成することを特徴とする請求項18ないし28のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  30. 前記磁気ヘッドは、更に、前記磁極層における前記第2の連結部とは反対側に配置され、前記磁極層に接する第1の上部ヨーク層と、前記第1の上部ヨーク層における前記磁極層とは反対側に配置され、前記第1の上部ヨーク層に接する第2の上部ヨーク層とを備え、
    前記第1層を形成する工程は、同時に前記第1の上部ヨーク層を形成し、
    前記第2層を形成する工程は、同時に前記第2の上部ヨーク層を形成することを特徴とする請求項18ないし28のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  31. 前記第2の連結部は、前記第3層に接続された連結層と、前記連結層と前記磁極層とを連結する下部ヨーク層とを有し、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記下部ヨーク層の長さは、前記媒体対向面に垂直な方向についての前記連結層の長さよりも大きいことを特徴とする請求項18ないし28のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  32. 前記第1層は、前記ギャップ層を介して前記磁極層に対向する部分を含む中央部分と、前記中央部分のトラック幅方向の外側に配置された2つの側方部分とを有し、媒体対向面に垂直な方向についての前記側方部分の最大の長さは、媒体対向面に垂直な方向についての前記中央部分の長さよりも大きいことを特徴とする請求項18ないし31のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  33. 前記磁気ヘッドは、更に、非磁性材料よりなり、上面で開口し前記磁極層の少なくとも一部を収容する溝部を有する収容層と、非磁性導電材料よりなり、前記収容層の溝部内において、前記収容層と前記磁極層との間に配置された非磁性導電層とを備え、
    垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法は、更に、前記収容層を形成する工程と、前記非磁性導電層を形成する工程とを備えたことを特徴とする請求項18ないし32のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  34. 前記非磁性導電層は、1原子層毎の成膜を繰り返す化学的気相成長法を用いて形成されることを特徴とする請求項33記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  35. 前記非磁性導電材料は、TaまたはRuであることを特徴とする請求項34記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  36. 前記磁極層は、前記ギャップ層に接すると共に屈曲した面を有し、前記ギャップ層は、前記磁極層の前記屈曲した面に沿って屈曲していることを特徴とする請求項18ないし20のいずれかに記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  37. 前記ギャップ層は、1原子層毎の成膜を繰り返す化学的気相成長法を用いて形成されることを特徴とする請求項36記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
  38. 前記ギャップ層を構成する非磁性材料は、Ta、RuまたはAl23であることを特徴とする請求項37記載の垂直磁気記録用磁気ヘッドの製造方法。
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