JP2008033799A - 硬貨繰出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転円盤2の硬貨案内孔3の縁部および係止排出部8に当接して傾斜した硬貨Cの端部で、タンクスプリング(アーム)21の自由端部211を押圧し、回転円盤2の回転で硬貨Cを回転円盤2の硬貨案内孔3からせり上げるようにした。
【選択図】 図1
Description
図6は従来の硬貨繰出装置を示す平面図(a)および側面説明図(b)である。
従来の硬貨繰出装置は、図6に示すように多量の硬貨Cを貯留することができるホッパタンク101、ホッパタンク101の下方に回転円盤102、回転円盤102に硬貨Cを案内する硬貨案内孔103、さらに回転円盤102の下方に底板106が設けられている。
さらに、回転円盤102により搬送された硬貨Cは底板106に設けられたストッパ108に当接する。ストッパ108に当接した硬貨Cは、硬貨誘導突出部107により後部を押圧されることにより図中矢印Bの示す方向へ押し出され、さらに図示しないスプリング付アームで付勢されたふたつのピッカローラ110を押し広げ、そのピッカローラ110の中心線を通過するとその弾性力により硬貨排出口へ排出される。
また、硬貨の移動方向の上流側から下流側にかけて上がっていく傾斜面により案内された硬貨がローラと搬送面との間に挟みこまれたとき、硬貨の後端が回転円盤の上面から浮き上がるようにし、硬貨を一枚ずつ繰出すようにしているものもある(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
また、硬貨がストッパの上方から落下して硬貨案内孔に入り込むことがなくなり、硬貨が底板から弾み、浮き上がった端部が回転円盤の縁部と当接したまま、その硬貨の端部がストッパに当接することを防止し、硬貨に傷を付けないようにすることができるという効果が得られる。
図1は第1の実施例における硬貨繰出装置を示す平面図(a)および側面説明図(b)である。
1はホッパタンクであり、多量の硬貨を貯留することができるものである。このホッパタンク1は上方が広く開口した開口部を有し、その開口部から硬貨を受入れて貯留するとともに下方に向け徐々に絞られている。
3は硬貨案内孔であり、回転円盤2に形成され、貯留した硬貨を1枚ずつ分離するための貫通孔である。この硬貨案内孔3は硬貨を通過させるために硬貨の径よりやや大きな径を有し、下方から上方に向けて拡がる傾斜面を形成している。
5は攪拌スプリングであり回転円盤2の中心に固着されたものである。この攪拌スプリング5はモータ4により回転円盤2とともに回転し、図示しない部材を固着させて偏心させることにより、回転円盤2の中心部周辺の硬貨を硬貨案内孔3へ誘導するためのものである。
7は硬貨誘導突出部であり、回転円盤2の下面に固着された部材である。この硬貨誘導突出部7の高さは、底板6と回転円盤2の隙間未満であり、かつ硬貨誘導突出部7と底板6との隙間が硬貨1枚の厚さ未満であり、図中矢印Dが示す方向に回転円盤2が回転すると硬貨誘導突出部7は硬貨案内孔3を通過した底板6上の硬貨の端部に当接するように形成されている。
11は通過センサであり、硬貨排出口の近傍に配置された光学式センサ等である。この通過センサ11により硬貨が硬貨排出口に排出されたことが検知される。
このタンクスプリング21は、複数回巻かれた端部がホッパタンク1の内壁面に固着されるとともに、湾曲した自由端部211が、ストッパ8の近傍の上方であって、図1(a)の矢印Dが示す方向に回転した回転円盤2の壁面により搬送される硬貨、すなわち硬貨案内孔3を完全に通過することができなかった硬貨の端部と硬貨案内孔3の壁面との間に位置するように、すなわち湾曲した自由端部211が硬貨案内孔3の縁部に接するように構成されている。
また、タンクスプリング21の湾曲した自由端部211と他の端部を結ぶ金属細線は直線形状に限られることなく、湾曲した自由端部211が硬貨案内孔3を通過することができなかった硬貨の端部と硬貨案内孔3の壁面との間に位置するよう構成されていれば屈折等してもよい。
まず、正常に硬貨が繰出され硬貨排出口へ搬送される動作を説明する。
ホッパタンク1内に硬貨Cが貯留された状態で図示しない制御手段によりモータ4を駆動させて回転円盤2を図1(a)の矢印Dが示す方向へ回転させる。
回転円盤2を回転させると貯留された硬貨Cのうち1枚の硬貨Cがひとつの硬貨案内孔3を通過する。このとき、タンクスプリング21の湾曲した自由端部211をストッパ8の近傍の上方に配置することで硬貨Cがストッパ8の上方から落下して硬貨案内孔3に入り込むことがなくなり、硬貨案内孔3を通過した硬貨Cが底板6から弾み、浮き上がった端部が回転円盤2の縁部と当接したまま、その硬貨Cの端部がストッパ8に当接することを防止することができる。
搬送された硬貨Cの端部はストッパ8に当接し、その硬貨は回転円盤2の外側(図1(a)の矢印Eが示す方向)に誘導される。
ピッカローラ10は、ストッパ8に当接して誘導された硬貨により押し広げられ、その硬貨の中心がふたつのピッカローラ10の中心を結ぶ線を越えると弾性部材の弾性力により硬貨を硬貨排出口へ排出する。
次に、硬貨Cが硬貨案内孔3を通過することができなかった場合を説明する。
ホッパタンク1内に硬貨Cが貯留された状態でモータ4を駆動させて回転円盤2を図1(a)の矢印Dが示す方向へ回転させる。
回転円盤2が回転することにより、その壁面と、その壁面で押圧されて搬送される硬貨Cの端部とで、タンクスプリング21の湾曲した自由端部211を挟む。
さらに、回転円盤2を回転させるとその硬貨Cの端部はストッパ8に当接して停止するとともに回転円盤2の壁面でタンクスプリング21の湾曲した自由端部211を強く押圧する。
さらに、かき出された硬貨Cによりストッパ8の上方の硬貨Cも弾き出されるため、ストッパ8の上方の硬貨Cが硬貨案内孔3に入り込むことがなくなる。
以上説明したように、第1の実施例では、タンクスプリング21の湾曲した自由端部211をストッパ8の近傍の上方に配置することで硬貨Cがストッパ8の上方から落下して硬貨案内孔3に入り込むことがなくなるため、硬貨Cが底板6から弾み、浮き上がった端部が回転円盤2の縁部と当接したまま、その硬貨Cの端部がストッパ8に当接することを防止し、硬貨Cに傷を付けないようにすることができるという効果が得られる。
次に、第2の実施例を説明する。
第1の実施例では、ホッパタンク1の貯留された硬貨Cの枚数が少なくなるとその硬貨Cが回転円盤2上に滞留し、硬貨案内孔3に入り難くなり、繰出す動作に時間がかかってしまうという問題がある。第2の実施例ではその問題を解決する。
第2の実施例の構成の作用について説明する。
図3は第2の実施例における硬貨繰出し動作を示すフローチャートであり、図中Sで表すステップにしたがって説明する。
まず、ホッパタンク1内に硬貨Cが貯留されているものとするが、以下の説明では便宜上1枚の硬貨を繰出す動作を説明するものとする。
S2:回転円盤2を回転させると硬貨案内孔3を通過した底板6上の硬貨Cは、回転する回転円盤2に固着した硬貨誘導突出部7に当接して押圧されるとともにガイド9に案内されて搬送される。
制御手段は、通過センサ11により硬貨が硬貨排出口に排出されたか否かを検知し、硬貨Cが硬貨排出口に排出されたことを検知すると処理を硬貨の鑑別を行う検銭処理等の次の処理へ移行する。
S3:制御手段は、通過センサ11で硬貨Cが硬貨排出口に排出されたことを検知できなかった場合、S1でモータ4の回転を開始してからの経過時間が記憶手段に予め記憶された所定の時間(通過監視時間)を経過しているか否かの判定を行う。
S4:制御手段は、モータ4の回転を開始してからの経過時間が記憶手段に予め記憶された所定の時間(通過監視時間)を経過していると判定するとモータ4の回転を停止させる。
S6:モータ4を逆転方向に回転させると制御手段はモータ4を逆転方向に回転を開始してからの経過時間が記憶手段に予め記憶された所定の時間(逆回転時間)を経過したことを検知するとモータ4を停止させ、処理をS1へ移行する。
以上説明したように、第2の実施例では、ホッパタンク1の貯留された硬貨Cの枚数が少なくなっても、その硬貨Cが回転円盤2上に滞留することなく硬貨案内孔3に入り易くなるという効果が得られる。
次に、第3の実施例を説明する。
第1の実施例では、ホッパタンク1の貯留された硬貨Cの枚数が少なくなるとその硬貨Cが回転円盤2上に滞留し、硬貨案内孔3に入り難くなり、繰出す動作に時間がかかってしまうという問題がある。特に、回転円盤2の中心部付近に硬貨Cが滞留し易いという問題がある。第3の実施例ではその問題を解決する。
図4において、31は回転円盤突起部であり、回転円盤2の中心部に設けられ、ホッパタンク1の開口部に向かって突起したものである。この回転円盤突起部31は、上方に突起した球面状に形成され、その球面の上部の一部に傾斜面311が形成されたものである。この傾斜面311により貯留した硬貨Cを硬貨案内孔3へ滑らかに落とすことができる。
また、図4(a)で示すように、回転円盤突起部31は、その中心部の上方から硬貨案内孔3と隣接した硬貨案内孔3の間に向けて下方に傾斜した稜線312が形成された部位を有している。この稜線312が形成された部位により、上述した傾斜面311の縁部で攪拌された硬貨Cを分散させることができる。
以上説明したように、第3の実施例では、ホッパタンク1の貯留された硬貨Cの枚数が少なくなっても、その硬貨Cが回転円盤2上に滞留することなく硬貨案内孔3に入り易くなるという効果が得られる。
次に、第4の実施例を説明する。
図5は第4の実施例における硬貨繰出装置を示す平面図(a)および側面説明図(b)である。
このように構成された第4の実施例では、硬貨案内孔閉止突出部41により、ホッパタンク1に貯留された硬貨Cがストッパ8の上方から硬貨案内孔3に落下することを防止し、硬貨Cの端部が回転円盤2の縁部に当接することを防止する。
以上説明したように、第4の実施例では、硬貨Cがストッパ8の上方から落下して硬貨案内孔3に入り込むことがなくなるため、硬貨Cが底板6から弾み、浮き上がった端部が回転円盤2の縁部と当接したまま、その硬貨Cの端部がストッパ8に当接することを防止し、硬貨Cに傷を付けないようにすることができるという効果が得られる。
2 回転円盤
3 硬貨案内孔
4 モータ
5 攪拌スプリング
6 底板
7 硬貨誘導突出部
8 ストッパ
9 ガイド
10 ピッカローラ
11 通過センサ
21 タンクスプリング
31 回転円盤突起部
41 硬貨案内孔閉止突出部
Claims (5)
- 硬貨を貯留するホッパタンクと、
前記ホッパタンクの底部を形成するとともに硬貨を一枚ずつ分離して案内する硬貨案内孔を有する回転円盤と、
前記回転円盤との間隔が硬貨一枚の厚さより大きく、かつ硬貨二枚の厚さ未満になるように前記回転円盤を回転可能に支持する底板と、
前記回転円盤の硬貨案内孔により前記底板の上に案内された硬貨に当接して硬貨を移動させる前記回転円盤に固着された硬貨誘導突出部と、
該硬貨誘導突出部により移動される硬貨の端部に当接して該硬貨を硬貨排出口へ排出させる前記底板に固着された係止排出部と、
湾曲した自由端部を有し、その自由端部が前記回転円盤の硬貨案内孔の縁部に接するように前記ホッパタンクに固着されたアームとを設け、
前記回転円盤の硬貨案内孔の縁部および前記係止排出部に当接して傾斜した硬貨の端部で、該硬貨の端部と該回転円盤の硬貨案内孔の縁部との間に位置した前記アームの自由端部を押圧し、前記回転円盤の回転で該硬貨を前記回転円盤の硬貨案内孔からせり上げるようにしたことを特徴とする硬貨繰出装置。 - 請求項1の硬貨繰出装置において、
前記アームを、金属細線としたことを特徴とする硬貨繰出装置。 - 請求項1または請求項2の硬貨繰出装置において、
前記回転円盤の中心部に、突起部を設けたことを特徴とする硬貨繰出装置。 - 硬貨を貯留するホッパタンクと、
前記ホッパタンクの底部を形成するとともに硬貨を一枚ずつ分離して案内する硬貨案内孔を有する回転円盤と、
前記回転円盤との間隔が硬貨一枚の厚さより大きく、かつ硬貨二枚の厚さ未満になるように前記回転円盤を回転可能に支持する底板と、
前記回転円盤の硬貨案内孔により前記底板の上に案内された硬貨に当接して硬貨を移動させる前記回転円盤に固着された硬貨誘導突出部と、
該硬貨誘導突出部により移動される硬貨の端部に当接して該硬貨を硬貨排出口へ排出させる前記底板に固着された係止排出部と、
前記ホッパタンクの壁面に固着され、前記係止排出部の上方に突出した硬貨案内孔閉止突出部とを設け、
前記係止排出部の上方から前記回転円盤の硬貨案内孔に硬貨が落下しないようにしたことを特徴とする硬貨繰出装置。 - 請求項1から請求項3または請求項4の硬貨繰出装置において、
前記回転円盤を正転、逆転、または停止させる駆動手段と、
前記硬貨排出口へ硬貨が排出されたことを検知する硬貨検知手段と、
前記駆動手段で回転円盤を回転させてから前記硬貨検知手段で硬貨排出口へ硬貨が排出されたことを検知するまでの監視時間を予め記憶した記憶手段と、
前記起動手段に回転円盤を正転させる指示を出力するとともに前記記憶手段から監視時間を読み出し、該監視時間を経過しても前記硬貨検知手段から硬貨排出口へ硬貨が排出されたことを検知した旨の通知がない場合、前記駆動手段に前記回転円盤を停止および逆転させる指示を出力する制御手段とを設けたことを特徴とする硬貨繰出装置。
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