JP2008033177A - 電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気光学装置において、製造工程の単純化を可能とする。
【解決手段】電気光学装置は、基板10と、平坦化された層間絶縁膜43と、層間絶縁膜43上に設けられた画素電極9aと、画素電極9aより下層側に形成され、層間絶縁膜43に開孔されたコンタクトホール85を介して画素電極9aと接続された中継層93と、中継層93よりも下層側に形成され、平面的に見てコンタクトホール85と部分的に重なると共に、下部容量電極71、誘電体膜75及び上部容量電極300aが積層されてなる蓄積容量70とを備える。更に、中継層93と同一膜からなると共に、層間絶縁膜43に開口された開口部810から一部が露出する外部回路接続端子102並びに、平面的に見て開口部810と部分的に重なると共に、下部容量電極71及び上部容量電極300aの各々と同一膜からなる調整膜611及び612とを備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板、及び該電気光学装置用基板を備えてなる電気光学装置、並びに該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置は、一対の対向基板及び素子基板間に電気光学物質を挟持してなる。素子基板上の表示領域には、画素電極や、該画素電極の選択的な駆動を行うための走査線、データ線、及び画素スイッチング用素子としてのTFT(Thin Film Transistor)が形成され、アクティブマトリクス駆動可能に構成される。また、高コントラスト化等を目的として、TFTと画素電極との間に蓄積容量が設けられることがある。各構成要素間には、これらの間で電気的な短絡等が生じないようにするため、例えばシリコン酸化膜等からなる層間絶縁膜が形成される。
素子基板上の表示領域の周辺に位置する周辺領域には、画素電極を駆動するためのデータ線駆動回路、走査線駆動回路等の回路部と共に、該回路部と外部に設けられた回路とを電気的に接続するための外部回路接続端子が設けられる。素子基板上の周辺領域には更に、対向基板側との電気的な導通をとるための上下導通端子が設けられる。上下導通端子に対応して配置され且つ上下導通端子に電気的に接続された上下導通材によって素子基板及び対向基板間の電気的な導通がとられる。
一方、画素電極は、素子基板上の積層構造における最上層側に設けられる。画素電極上には配向膜が形成される。表示ムラの原因となる配向膜表面の凹凸を小さくするために、画素電極の直下に形成された層間絶縁膜に平坦化処理が施される。また、該層間絶縁膜の直下には、画素電極と画素スイッチング用のTFTとを電気的に中継接続する中継層が設けられる。中継層は、該層間絶縁膜に開孔されたコンタクトホールを介して画素電極と電気的に接続される。
外部回路接続端子や上下導通端子などの接続端子は、画素電極直下の平坦化された層間絶縁膜の下層に設けられた導電膜から形成され、外部に設けられた回路等との電気的な接続を可能とするために該層間絶縁膜に設けられた開口部から外部に露出された構造とされる。
例えば特許文献1では、このような開口部によって生じる基板最表面における凹凸に起因した、ラビングする際に発生する配向膜の削り滓の発生を低減するために、接続端子の表面と平坦化された層間絶縁膜の表面との段差を低減する技術が提案されている。
特開2004−354966号公報
素子基板上の表示領域における積層構造と周辺領域における積層構造との相違に起因して、画素電極の直下の平坦された層間絶縁膜の表面から中継層の表面までの層間距離と、該層間絶縁膜の表面から接続端子を構成する導電膜の表面までの層間距離が互いに異なってしまう。よって、画素電極と中継層とを電気的に接続するためのコンタクトホールを形成する工程と、接続端子を外部に露出させるための開口部を形成する工程とは別工程として行わざるを得ないという技術的問題点がある。また、特許文献1に開示された技術によれば、画素電極の直下の層間絶縁膜に加えて、該層間絶縁膜の次に素子基板の最表面に近い層間絶縁膜に対しても平坦化処理を施す必要があり、製造工程の増加を招いてしまう。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、製造工程の単純化を図るのに適した電気光学装置に用いられる電気光学装置用基板、及びそのような電気光学装置用基板を備えた電気光学装置、並びに電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置用基板は上記課題を解決するために、基板と、前記基板上に設けられた平坦化処理が施された絶縁膜と、前記基板上の表示領域における前記絶縁膜上に設けられた画素電極と、該画素電極より前記絶縁膜を介して下層側に形成されており、前記絶縁膜に開孔されたコンタクトホールを介して前記画素電極と電気的に接続された第1導電膜と、該第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記基板上で平面的に見て前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なると共に、画素電位側電極、誘電体膜及び固体電位側電極が積層されてなる蓄積容量と、前記表示領域の周辺に位置する周辺領域に配置され、前記第1導電膜と同一膜からなると共に前記絶縁膜に開口された開口部から少なくとも一部が露出する接続端子と、前記基板上で平面的に見て前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記画素電位側電極及び固定電位側電極の各々と同一膜からなる第1の調整膜とを備える。
本発明の電気光学装置用基板によれば、例えば、画素電極に画像信号が供給されることにより、例えば表示素子である液晶素子は供給された画像信号に基づいて表示領域において画像表示を行うことが可能になる。この際、画素電極と電気的に接続された蓄積容量によって、画素電極における電位保持特性が向上し、表示の高コントラスト化が可能となる。
本発明では、画素電極は、例えば化学的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP)等の平坦化処理が施された絶縁膜上に設けられている。このため、例えば、画素電極上に設けられる配向膜表面に凹凸が生じることを低減できる。これにより、例えば液晶等の電気光学物質の配向不良の発生を抑制できる。画素電極は、絶縁膜に開孔されたコンタクトホールを介して第1導電膜と電気的に接続される。画素電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる透明電極であり、基板上の表示領域となるべき領域にマトリクス状に複数設けられる。
第1導電膜は、画素電極と電気的に接続されると共に、例えば、蓄積容量の画素電位側電極と電気的に接続され、画素電極と画素電位側電極とを電気的に中継接続する中継層として機能する。
蓄積容量は、画素電位側電極、誘電体膜及び固体電位側電極がこの順又はこの順とは反対の順に下層側から積層されてなる。蓄積容量は、基板上で平面的に見て、コンタクトホールと少なくとも部分的に重なる。即ち、蓄積容量は、基板上で平面的に見て、コンタクトホールを介して画素電極と電気的に接続される第1導電膜(より具体的には、第1導電膜におけるコンタクトホールと重なる部分)と少なくとも部分的に重なる。
接続端子は、周辺領域に、例えば外部回路と電気的に接続される外部回路接続端子として形成され、例えば基板の一辺に沿って複数配列される。接続端子は、第1導電膜と同一膜からなると共に絶縁膜に開口された開口部から少なくとも一部が露出するように形成される。ここで、本発明に係る「同一膜」とは、製造工程における同一機会に成膜される膜を意味し、同一種類の膜である。本発明に係る「同一膜からなる」とは、一枚の膜として連続していることまでも要求する趣旨ではなく、基本的に、同一膜のうち相互に分断されている膜部分であれば足りる趣旨である。接続端子は、開口部から露出された一部において例えば外部回路と電気的に接続される。
本発明では特に、基板上で平面的に見て開口部と少なくとも部分的に重なると共に、画素電位側電極及び固定電位側電極の各々と同一膜からなる第1の調整膜を備える。よって、第1の調整膜がない場合と比較して、第1の調整膜によって、絶縁膜表面から第1導電膜までの層間距離と絶縁膜表面から接続端子までの層間距離との差が小さくなるように或いは実践上無くなるように調整される。即ち、第1の調整膜によって、絶縁膜の平坦化された表面から第1導電膜までの層間距離と該表面から接続端子までの層間距離とは、殆ど或いは実践上全く同じになるように調整される。従って、画素電極と第1導電膜とを電気的に接続するためのコンタクトホールと、接続端子の一部を露出させるための開口部とを、同一工程によって形成できる。即ち、例えば、平坦化された絶縁膜上における、コンタクトホールを開孔すべき位置と開口部を開口すべき位置とに、同一のエッチング処理を施すことにより、コンタクトホール及び開口部を形成できる。仮に、何らの対策も施さねば、絶縁膜表面から第1導電膜までの層間距離と該表面から接続端子までの層間距離との差が大きいために、コンタクトホールを開孔する工程と開口部を開口する工程とを別々に行う必要が生じてしまう。しかるに本発明によれば、第1の調整膜を備えるので、コンタクトホールと開口部とを同一工程によって形成でき、製造工程を単純化することが可能となる。よって、歩留まりの向上も実現可能であり、信頼性の高い電気光学装置を提供することができる。尚、製造工程の単純化、歩留まりの向上は、製造コストの低減にもつながる。
本発明の電気光学装置用基板の一態様では、前記基板上に、前記第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なる、前記画素電極を駆動するための配線と、前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記配線と同一膜からなる第2の調整膜とを備える。
この態様によれば、画素電極を駆動するための配線と同一膜からなる第2の調整膜によって、絶縁膜の平坦化された表面から第1導電膜までの層間距離と該表面から接続端子までの層間距離との差を、より一層小さくなるように調整できる。よって、例えば、コンタクトホールを開孔すべき位置と開口部を開口すべき位置とに同一のエッチング処理を行う際に、例えば、コンタクトホールを開孔すべき位置におけるエッチング量が過剰になり、コンタクトホールが第1導電膜を貫通して開孔されてしまうことを低減或いは防止できる。或いは、例えば、開口部を開口すべき位置におけるエッチング量が不足して、開口部によって、接続端子を露出させることができなくなってしまうことを低減或いは防止できる。
本発明の電気光学装置用基板の他の態様では、前記基板上に、前記画素電極に画像信号を供給するデータ線と、前記データ線と互いに交差すると共に、前記第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なる走査線と、前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記走査線と同一膜からなる第3の調整膜とを備える。
この態様によれば、走査線と同一膜からなる第3の調整膜によって、絶縁膜の平坦化された表面から第1導電膜までの層間距離と該表面から接続端子までの層間距離との差を、より一層小さくなるように調整できる。
本発明の電気光学装置用基板の他の態様では、前記基板上に、前記第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記画素電極と電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタよりも下層側に遮光性材料から形成されており、前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なる下側遮光膜と、前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記下側遮光膜と同一膜からなる第4の調整膜とを備える。
この態様によれば、下側遮光膜と同一膜からなる第4の調整膜によって、絶縁膜の平坦化された表面から第1導電膜までの層間距離と該表面から接続端子までの層間距離との差を、より一層小さくなるように調整できる。
本発明の電気光学装置用基板の他の態様では、前記接続端子は、外部回路と電気的に接続される外部回路接続端子として形成される。
この態様によれば、外部回路接続端子の一部を露出させるための開口部を、画素電極と第1導電膜とを電気的に接続するためのコンタクトホールと同一工程によって形成できる。
本発明の電気光学装置用基板の他の態様では、前記接続端子は、前記画素電極との間に電気光学物質を介在させて対向配置される対向電極に対して導通をとる導通材料が接触される上下導通端子として形成される。
この態様によれば、上下導通端子の一部を露出させるための開口部を、画素電極と第1導電膜とを電気的に接続するためのコンタクトホールと同一工程によって形成できる。尚、接続端子が、上下導通端子及び外部回路接続端子の各々として形成される場合には、上下導通端子の一部を露出させるための開口部と、外部回路接続端子の一部を露出させるための開口部と、画素電極と第1導電膜とを電気的に接続するためのコンタクトホールとを同一工程によって形成できる。
本発明の電気光学装置用基板の他の態様では、前記第1導電膜のうち一部は、前記基板上の積層構造における上側表面の高さが他部よりも高くなるように形成されており、前記コンタクトホールは、前記一部と少なくとも部分的に重なる。
この態様によれば、コンタクトホールを形成するために必要な時間(例えばエッチング時間)を短くすることができると共に、エッチングにおける時間制御が容易となる。
本発明の電気光学装置用基板の他の態様では、前記第1導電膜は、前記画素電位側電極と電気的に接続され、前記画素電極と前記画素電位側電極とを電気的に中継接続する中継層として形成される。
この態様によれば、中継層によって、画素電極と画素電位側電極とが電気的に中継接続されるので、画素電極及び画素電位側電極間の層間距離が長くて一つのコンタクトホールで両者間を接続するのが困難となる事態を、回避できる。
本発明の電気光学装置は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置用基板を備える。
本発明の電気光学装置によれば、上述した本発明の電気光学装置用基板を備えるので、コンタクトホールを形成する工程を低減可能な電気光学装置を提供することができる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を具備してなる。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、信頼性の高い、投射型表示装置、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置等も実現することが可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の電気光学装置用基板及び電気光学装置、並びに電子機器の各実施形態を説明する。尚、本実施形態では、本発明の電気光学装置の一例として、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図10を参照して説明する。
先ず、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置100では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、本発明に係る「表示領域」の一例としての画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
図1において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。尚、本実施形態においては、画像表示領域10aの周辺を規定する周辺領域が存在する。言い換えれば、本実施形態では特に、TFTアレイ基板10の中心から見て、額縁遮光膜53より以遠が周辺領域として規定されている。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。尚、外部回路接続端子102に関する具体的な構成については、図8及び図9を参照して後述する。また、この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。尚、上下導通端子106に関する具体的な構成については、図10を参照して後述する。
TFTアレイ基板10上には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に画素電極9aがマトリクス状に設けられている。画素電極9a上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向してベタ状に形成されている。対向電極21上には配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、後に詳述するように、外部回路接続端子102及び上下導通端子106の各々の下層側には、調整膜が設けられている。また、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
次に、本実施形態に係る液晶装置の主要な構成について、図3及び図4を参照して説明する。ここに図3は、本実施形態に係る液晶装置の要部の構成を示すブロック図である。図4は、画素部の電気的構成を示すブロック図である。
図3において、液晶装置100は、そのTFTアレイ基板10上の画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、走査線駆動回路104、データ線駆動回路101、サンプリング回路7等の駆動回路が形成されている。
図3に示すように、走査線駆動回路104には、外部回路から外部回路接続端子102を介してYクロック信号CLY(及び反転Yクロック信号CLY´)、Yスタートパルス信号、等の各種制御信号が供給される。走査線駆動回路104は、これらの信号に基づいて走査信号G1、…、Gmをこの順に順次生成して走査線3aに出力する。また、走査線駆動回路104には、外部回路接続端子102を介して走査線駆動回路104を駆動するための走査線駆動回路用電源VDDY及びVSSYや各種制御信号が供給される。尚、走査線駆動回路用電源VDDYの電位は、走査線駆動回路用電源VSSYの電位よりも高く設定されている。
図3において、データ線駆動回路101には、外部回路から外部回路接続端子102を介してXクロック信号及びXスタートパルスが供給される。データ線駆動回路101は、Xスタートパルスが入力されると、Xクロック信号に基づくタイミングで、サンプリング信号S1、…、Snを順次生成して出力する。また、データ線駆動回路101には、外部回路接続端子102を介してデータ線駆動回路101を駆動するためのデータ線駆動回路用電源VDDX及びVSSXや各種制御信号が供給される。尚、データ線駆動回路用電源VDDXの電位は、データ線駆動回路用電源VSSXの電位よりも高く設定されている。
サンプリング回路7は、Pチャネル型又はNチャネル型の片チャネル型TFT、若しくは相補型のTFTから構成されたサンプリングスイッチ7sを複数備えている。
図3において、本実施形態に係る液晶装置には、更に、そのTFTアレイ基板の中央を占める画像表示領域10aに、マトリクス状に配列された複数の画素部700が設けられている。
図4に示すように、画素部700は、画素スイッチング用のTFT30、液晶素子72及び蓄積容量70を備えている。
TFT30は、ソースがデータ線6aに電気的に接続され、ゲートが走査線3aに電気的に接続され、ドレインが後述する液晶素子72の画素電極9aに電気的に接続されている。画素スイッチング用のTFT30は、走査線駆動回路104から供給される走査信号によってオンオフが切り換えられる。
液晶素子72は、画素電極9a、対向電極21並びに画素電極9a及び対向電極21間に狭持された液晶から構成されている。液晶素子72において、データ線6a及び画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号は、対向電極21との間で一定期間保持される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
蓄積容量70は、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に付加されている。蓄積容量70の一方の電極(即ち、画素電位側電極)は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに接続され、他方の電極(即ち、固定電位側電極)は、定電位となるように、電位固定の容量配線300(図3参照)に接続されている。
以上のような画素部700が、画像表示領域10aにマトリクス状に配列されているので、アクティブマトリクス駆動が可能となっている。
再び図3に示すように、画像信号は、6相にシリアル−パラレル展開された画像信号VID1〜VID6の各々に対応して、6本のデータ線6aの組に対してグループ毎に供給されるよう構成されている。尚、画像信号の相展開数(即ち、シリアル−パラレル展開される画像信号の系列数)に関しては、6相に限られるものでなく、例えば、9相、12相、24相など、複数相に展開された画像信号が、その展開数に対応した数を一組としたデータ線6aの組に対して供給されるよう構成してもよい。また、シリアル−パラレル展開しないで、データ線6aに対して線順次に供給されるように構成してもよい。
次に、上述した画素部の具体的な構成について、図5から図7を参照して説明する。ここに図5は、相隣接する複数の画素部の平面図である。図6は、図5のA−A´断面図である。図7は、図5のB−B´線断面図である。尚、図5から図7では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。この点については、後述する図9から図12についても同様である。図5から図7では、説明の便宜上、画素電極9aより上側に位置する部分の図示を省略している。図6或いは図7において、TFTアレイ基板10から画素電極9aまでの部分が、本発明に係る「電気光学装置用基板」の一例を構成する。
図5において、画素電極9aは、TFTアレイ基板10上に、マトリクス状に複数設けられている。画素電極9aの縦横の境界にそれぞれ沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。即ち、走査線3aは、X方向に沿って延びており、データ線6aは、走査線3aと交差するように、Y方向に沿って延びている。走査線3a及びデータ線6aが互いに交差する個所の夫々には画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
走査線3a、データ線6a、蓄積容量70、下側遮光膜11a、中継層93及びTFT30は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て、画素電極9aに対応する各画素の開口領域(即ち、各画素において、表示に実際に寄与する光が透過又は反射される領域)を囲む非開口領域内に配置されている。即ち、これらの走査線3a、蓄積容量70、データ線6a、下側遮光膜11a及びTFT30は、表示の妨げとならないように、各画素の開口領域ではなく、非開口領域内に配置されている。
図5及び図6において、TFT30は、半導体層1a、及び走査線3aの一部として形成されたゲート電極3bを含んで構成されている。
半導体層1aは、例えばポリシリコンからなり、チャネル領域1a´、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、並びに高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eからなる。即ち、TFT30はLDD構造を有している。低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eは、例えばイオンプランテーション法等の不純物打ち込みによって半導体層1aに不純物を打ち込んでなる不純物領域である。このような不純物領域によれば、TFT30の非動作時において、ソース領域及びドレイン領域に流れるオフ電流を低減し、且つTFT30の動作時に流れるオン電流の低下を抑制できる。尚、TFT30は、LDD構造を有することが好ましいが、低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1cに不純物打ち込みを行わないオフセット構造であってもよいし、ゲート電極3bをマスクとして不純物を高濃度に打ち込んで高濃度ソース領域及び高濃度ドレイン領域を形成する自己整合型であってもよい。
図6に示すように、ゲート電極3bは、走査線3aの一部として形成されており、例えば導電性ポリシリコンから形成されている。走査線3aは、X方向に沿って延びる本線部分と共に、TFT30のチャネル領域1a´のうち該本線部分が重ならない領域と重なるようにY方向に沿って延在する部分を有している。このような走査線3aのうちチャネル領域1a´と重なる部分がゲート電極3bとして機能する。ゲート電極3b及び半導体層1a間は、ゲート絶縁膜2(より具体的には、2層の絶縁膜2a及び2b)によって絶縁されている。
TFT30の下側に下地絶縁膜12を介して格子状に設けられた下側遮光膜11aは、TFTアレイ基板10側から装置内に入射する戻り光からTFT30のチャネル領域1a´及びその周辺を遮光する。下側遮光膜11aは、遮光性材料としての、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd(パラジウム)等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。
下地絶縁膜12は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する機能の他、TFTアレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時における荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止する機能を有する。
図6或いは図7において、TFTアレイ基板10上のTFT30よりも層間絶縁膜41を介して上層側には、蓄積容量70が設けられている。
蓄積容量70は、下部容量電極71と上部容量電極300aが誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。
上部容量電極300aは、容量配線300の一部として形成されている。容量配線300は、画素電極9aが配置された画像表示領域10aからその周囲に延設されている。上部容量電極300aは、容量配線300を介して定電位源と電気的に接続され、固定電位に維持された固定電位側容量電極である。上部容量電極300aは、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等の金属又は合金を含んだ非透明な金属膜から形成されており、TFT30を遮光する上側遮光膜(内蔵遮光膜)としても機能する。上部容量電極300aは、例えば、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等から構成されていてもよい。
下部容量電極71は、TFT30の高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに電気的に接続された画素電位側容量電極である。より具体的には、下部容量電極71は、コンタクトホール83を介して高濃度ドレイン領域1eと電気的に接続されると共に、コンタクトホール84を介して中継層93に電気的に接続されている。更に、中継層93は、コンタクトホール85を介して画素電極9aに電気的に接続されている。即ち、下部容量電極71は、中継層93と共に高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9a間の電気的な接続を中継する。下部容量電極71は、導電性のポリシリコンから形成されている。よって、蓄積容量70は、所謂MIS(Metal−Insulator−Semiconductor)構造を有している。尚、下部容量電極71は、画素電位側容量電極としての機能の他、上側遮光膜としての上部容量電極300aとTFT30との間に配置される、光吸収層或いは遮光膜としての機能も有する。
誘電体膜75は、例えばHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide)膜等の酸化シリコン膜、或いは窒化シリコン膜等から構成された単層構造、或いは多層構造を有している。
図6中の円C1及び円C2或いは図7中の円C3及びC4に示すように、下部容量電極71及び上部容量電極300a間には、誘電体膜75に加えて、絶縁膜61が部分的に介在している。上部容量電極300aは、絶縁膜61上に少なくとも乗り上げるように延在している。このため、絶縁膜61の存在によって、絶縁膜61が存在していない場合と比較して、下部容量電極71の端面と上部容量電極300aの端面との層間距離が増大されている。よって、下部容量電極71の端面及び上部容量電極300aの端面間の意図しない電流リーク、即ち端面リークの発生を阻止する或いは未然防止することができる。
尚、下部容量電極71を、上部容量電極300aと同様に金属膜から形成してもよい。即ち、蓄積容量70を、金属膜−誘電体膜(絶縁膜)−金属膜の3層構造を有する、所謂MIM(Metal−Insulator−Metal)構造を有するように形成してもよい。この場合には、ポリシリコン等を用いて下部容量電極71を構成する場合に比べて、液晶装置の駆動時に、当該液晶装置全体で消費される消費電力を低減でき、且つ各画素部における素子の高速動作が可能になる。
図6において、TFTアレイ基板10上の蓄積容量70よりも層間絶縁膜42を介して上層側には、データ線6a及び中継層93が設けられている。層間絶縁膜41及び42間には、上述した絶縁膜61が部分的に介在している。尚、中継層93は、本発明に係る「第1導電膜」の一例である。
データ線6aは、半導体層1aの高濃度ソース領域1dに、層間絶縁膜41、絶縁膜61及び層間絶縁膜42を貫通するコンタクトホール81を介して電気的に接続されている。データ線6a及びコンタクトホール81内部は、例えば、Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl(アルミニウム)含有材料、又はAl単体、若しくはAl層とTiN層等との多層膜からなる。データ線6aは、TFT30を遮光する機能も有している。
中継層93は、層間絶縁膜42上においてデータ線6aと同層に形成されている。データ線6a及び中継層93は、例えば金属膜等の導電材料で構成される薄膜を層間絶縁膜42上に薄膜形成法を用いて形成しておき、当該薄膜を部分的に除去、即ちパターニングすることによって相互に離間させた状態で形成される。従って、データ線6a及び中継層93を同一工程で形成できるため、装置の製造プロセスを簡便にできる。
本実施形態では、中継層93は、下層側の絶縁膜61及び上部容量電極300aと部分的に重なっている。このため、中継層93のうち一部は、TFTアレイ基板10上の積層構造における上側表面の高さが他部よりも高くなるように形成されている。
図6において、画素電極9aは、データ線6aよりも層間絶縁膜43を介して上層側に形成されている。画素電極9aは、下部容量電極71、コンタクトホール83、84及び85、並びに中継層93を介して半導体層1aの高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続されている。コンタクトホール85は、層間絶縁層43を貫通するように形成された孔部の内壁にITO等の画素電極9aを構成する導電材料が成膜されることによって形成されている。
図7に示すように、本実施形態では特に、コンタクトホール85は、上述した中継層93のうち上側表面の高さが他部よりも高くなった部分(即ち、絶縁膜61及び上部容量電極300aと重なる部分)と少なくとも部分的に重なるように形成される。このため、製造工程において、コンタクトホール85を形成するために必要な時間(例えばエッチング時間)を短くすることができると共に、エッチングにおける時間制御が容易となる。
画素電極9aの上側表面には、ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜が設けられている。本実施形態では、層間絶縁膜43の上側表面は、CMP等の平坦化処理が施されている。このため、例えば、画素電極9a上に設けられる配向膜表面に凹凸が生じるのを低減できる。これにより、液晶層50(図2参照)における液晶分子の配向不良の発生を抑制できる。
以上に説明した画素部の構成は、図5に示すように、各画素部に共通である。画像表示領域10a(図1参照)には、かかる画素部が周期的に形成されていることになる。他方、液晶装置100では、画像表示領域10aの周囲に位置する周辺領域に、図1及び図2を参照して説明したように、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101等の駆動回路が形成されている。
次に、本実施形態に係る液晶装置の外部回路接続端子に関する具体的な構成について、図7に加えて、図8及び図9を主に参照して説明する。ここに図8は、本実施形態に係る液晶装置の外部回路接続端子の平面図であり、図9は、図8のE−E´線断面図である。
図8及び図9に示すように、外部回路接続端子102は、中継層93(図7参照)と同一膜から形成されており、層間絶縁膜43に開口された開口部810からその一部が露出するように形成されている。引回配線90は、外部回路接続端子102から延在して(言い換えれば、外部回路接続端子102と同一膜から一枚の膜として)形成されることで、外部回路接続端子102と電気的に接続されている。尚、引回配線90は、外部回路接続端子102と異なる層に配置された導電膜から形成してもよい。
図9に示すように、本実施形態では特に、外部回路接続端子102の下層側に、本発明に係る「第1の調整膜」の一例としての調整膜611及び612を備えている。調整膜611は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部810と重なるように、上部容量電極300aと同一膜から形成されている。調整膜612は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部810と重なるように、下部容量電極71と同一膜から形成されている。よって、調整膜611及び612がない場合と比較して、調整膜611及び612によって、層間絶縁膜43の上側表面から外部回路接続端子102までの層間距離d2と層間絶縁膜43の上側表面から中継層93までの層間距離d1(図7参照)との差が小さくなるように或いは好ましくは無くなるように調整される。言い換えれば、調整膜611及び612によって、層間絶縁膜43の上側表面から外部回路接続端子102までの層間距離d2は、層間絶縁膜43の上側表面から中継層93までの層間距離d1と、殆ど或いは好ましくは全く同じになるように調整される。従って、外部回路接続端子102を露出させるための開口部810を、画素電極9aと中継層93とを電気的に接続するためのコンタクトホール85を形成する工程と同一工程によって形成できる。即ち、平坦化処理が施された層間絶縁膜43の上側表面上における、コンタクトホール85を開孔すべき位置と開口部810を開口すべき位置とに、同一のエッチング処理を施すことにより、コンタクトホール85及び開口部810を形成できる。仮に、何らの対策も施さねば、層間絶縁膜43の上側表面から中継層93までの層間距離d1と層間絶縁膜43の上側表面から外部回路接続端子102までの層間距離d2との差が大きいために、コンタクトホール85を開孔する工程と開口部810を開口する工程とを別々に行う必要が生じてしまう。しかるに本実施形態によれば、調整膜611及び612を備えるので、コンタクトホール85と開口部810とを同一工程によって形成でき、製造工程を単純化することが可能となる。
次に、本実施形態に係る液晶装置の上下導通端子に関する具体的な構成について、図7に加えて、図10を主に参照して説明する。ここに図10は、上下導通端子及びその周囲の構造に関する断面図である。
図10に示すように、上下導通端子106は、図9を参照して上述した外部回路接続端子102と同様に、中継層93(図7参照)と同一膜から形成されており、層間絶縁膜43に開口された開口部820から露出するように形成されている。上下導通端子106上には、開口部820を埋めるように、銀粉等がペースト状の媒質に混入された上下導通材107(図1も参照)が設けられている。上下導通材107は、一方で上下導通端子106に接するように、他方で対向基板20上に形成された対向電極21に接するように配置されている。これにより、上下導通端子106及び対向電極21は同電位とされ、上下導通端子106から対向電極21へ所定の一定電位等を供給することが可能となっている。尚、上下導通材107は、TFTアレイ基板10及び対向基板20間を接着するためのシール材52(図1及び図2参照)の中に混入されている。
図10に示すように、本実施形態では特に、上下導通端子106の下層側に、図9を参照して上述した外部回路接続端子102の下層側に設けられた調整膜611及び612と同様の調整膜621及び622を備えている。尚、調整膜621及び611は、本発明に係る「第1の調整膜」の一例である。調整膜621は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部820と重なるように、上部容量電極300aと同一膜から形成されている。調整膜622は、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部820と重なるように、下部容量電極71と同一膜から形成されている。よって、調整膜621及び622によって、層間絶縁膜43の上側表面から上下導通端子106までの層間距離d3は、層間絶縁膜43の上側表面から中継層93までの層間距離d1と、殆ど或いは好ましくは全く同じになるように調整される。従って、上下導通端子106を露出させるための開口部820を、画素電極9aと中継層93とを電気的に接続するためのコンタクトホール85を形成する工程と同一工程によって形成できる。本実施形態では、調整膜621及び622に加えて、図9を参照して上述した調整膜611及び612によって、層間絶縁膜43の上側表面から中継層93、外部回路接続端子102及び上下導通端子106の各々までの層間距離d1(図7参照)、d2(図9参照)及びd3(図10参照)は、互いに同じになるように調整される。よって、コンタクトホール85、開口部810及び820を同一工程によって形成できる。即ち、平坦化処理が施された層間絶縁膜43の上側表面上における、コンタクトホール85を開孔すべき位置と開口部810及び820を開口すべき位置とに、同一のエッチング処理を施すことにより、コンタクトホール85、開口部810及び820を形成できる。よって、製造工程を単純化することが可能となる。
尚、図11及び図12に変形例として示すように、外部回路接続端子102の下層側に調整膜631及び641を形成すると共に、上下導通端子102の下層側に調整膜651及び661を形成してもよい。ここに図11は、変形例における図9と同趣旨の断面図であり、図12は、変形例における図10と同趣旨の断面図である。
図11に示すように、調整膜631は、本発明に係る「第2の調整膜」或いは「第3の調整膜」の一例であり、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部810と重なるように、走査線3aと同一膜から形成されている。調整膜641は、本発明に係る「第4の調整膜」の一例であり、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部810と重なるように、下側遮光膜11aと同一膜から形成されている。
図12に示すように、調整膜651は、本発明に係る「第2の調整膜」或いは「第3の調整膜」の一例であり、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部820と重なるように、走査線3aと同一膜から形成されている。調整膜661は、本発明に係る「第4の調整膜」の一例であり、TFTアレイ基板10上で平面的に見て開口部820と重なるように、下側遮光膜11aと同一膜から形成されている。
このように構成すれば、層間絶縁膜43の上側表面から中継層93までの層間距離d1と層間絶縁膜43の上側表面から外部回路接続端子102までの層間距離d2との差、及び層間距離d1と層間絶縁膜43の上側表面から上下導通端子106までの層間距離d3の差を、より一層小さくなるように調整できる。よって、例えば、コンタクトホール85を開孔すべき位置と開口部810及び820を開口すべき位置とに同一のエッチング処理を行う際に、例えば、コンタクトホール85を開孔すべき位置におけるエッチング量が過剰になり、コンタクトホール85が中継層93を貫通して開孔されてしまうことを低減或いは防止できる。或いは、例えば、開口部810或いは820を開口すべき位置におけるエッチング量が不足して、開口部810或いは820によって、外部回路接続端子102或いは上下導通端子106を露出させることができなくなってしまうことを低減或いは防止できる。
尚、上述した、外部回路接続端子102の下層側の調整膜6111、612、631及び641並びに上下導通端子106の下層側の調整膜621、622、651、661に加えて、外部回路接続端子102及び上下導通端子106の下層側に、例えば半導体層1a(図6参照)と同一膜からなる調整膜を形成してもよい。この場合には、層間距離d1、d2及びd3間の差が、より一層小さくなるように調整することが可能となる。つまり、周辺領域における外部回路接続端子102及び上下導通端子106の下層側の積層構造を、画像表示領域10aにおける中継層93よりも下層側に形成された積層構造と概ね同様に形成することで、層間距離d1(図7参照)、d2(図9参照)及びd3(図10参照)を互いに同じになるように、より一層容易に調整することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る電気光学装置用基板を備えた液晶装置100によれば、調整膜611、612、621、622等によって、層間距離d1、d2及びd3が互いに同じになるように調整されているので、コンタクトホール85、開口部810及び820を同一工程によって形成できる。よって、製造工程を単純化することが可能となる。従って、歩留まりの向上も実現可能であり、信頼性の高い液晶装置を提供することができる。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図13は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
図13に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図13を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置用基板、該電気光学装置用基板を備えた電気光学装置、及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
第1実施形態に係る液晶装置の全体構成を示す平面図である。 図1のH−H´線断面図である。 第1実施形態に係る液晶装置の要部の構成を示すブロック図である。 画素部の電気的構成を示すブロック図である。 相隣接する複数の画素部の平面図である。 図5のA−A´断面図である。 図5のB−B´線断面図である。 外部回路接続端子の平面図である。 図8のE−E´線断面図である。 上下導通端子及びその周囲の構造に関する断面図である。 変形例における図9と同趣旨の断面図である。 変形例における図10と同趣旨の断面図である。 電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。
符号の説明
3a…走査線、3b…ゲート電極、6a…データ線、7…サンプリング回路、9a…画素電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、20…対向基板、21…対向電極、23…遮光膜、43…層間絶縁膜、50…液晶層、52…シール材、53…額縁遮光膜、85…コンタクトホール、93…中継層、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、104…走査線駆動回路、106…上下導通端子、107…上下導通材、611、612、621、622、631、641、651、661…調整膜、810、820…開口部、d1、d2、d3…層間距離

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられた平坦化処理が施された絶縁膜と、
    前記基板上の表示領域における前記絶縁膜上に設けられた画素電極と、
    該画素電極より前記絶縁膜を介して下層側に形成されており、前記絶縁膜に開孔されたコンタクトホールを介して前記画素電極と電気的に接続された第1導電膜と、
    該第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記基板上で平面的に見て前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なると共に、画素電位側電極、誘電体膜及び固体電位側電極が積層されてなる蓄積容量と、
    前記表示領域の周辺に位置する周辺領域に配置され、前記第1導電膜と同一膜からなると共に前記絶縁膜に開口された開口部から少なくとも一部が露出する接続端子と、
    前記基板上で平面的に見て前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記画素電位側電極及び固定電位側電極の各々と同一膜からなる第1の調整膜と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置用基板。
  2. 前記基板上に、
    前記第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なる、前記画素電極を駆動するための配線と、
    前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記配線と同一膜からなる第2の調整膜と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板。
  3. 前記基板上に、
    前記画素電極に画像信号を供給するデータ線と、
    前記データ線と互いに交差すると共に、前記第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なる走査線と、
    前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記走査線と同一膜からなる第3の調整膜と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用基板。
  4. 前記基板上に、
    前記第1導電膜よりも下層側に形成されており、前記画素電極と電気的に接続されたトランジスタと、
    前記トランジスタよりも下層側に遮光性材料から形成されており、前記コンタクトホールと少なくとも部分的に重なる下側遮光膜と、
    前記開口部と少なくとも部分的に重なると共に、前記下側遮光膜と同一膜からなる第4の調整膜と
    を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板。
  5. 前記接続端子は、外部回路と電気的に接続される外部回路接続端子として形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板。
  6. 前記接続端子は、前記画素電極との間に電気光学物質を介在させて対向配置される対向電極に対して導通をとる導通材料が接触される上下導通端子として形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板。
  7. 前記第1導電膜のうち一部は、前記基板上の積層構造における上側表面の高さが他部よりも高くなるように形成されており、
    前記コンタクトホールは、前記一部と少なくとも部分的に重なる
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板。
  8. 前記第1導電膜は、前記画素電位側電極と電気的に接続され、前記画素電極と前記画素電位側電極とを電気的に中継接続する中継層として形成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の電気光学装置用基板を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項9に記載の電気光学装置を具備してなる電子機器。
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