JP2008031961A - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルパンやオイルタンクなどのオイル溜め部に貯留されているオイルの気泡混入率を従来よりも低減可能な内燃機関の潤滑装置を提供する。
【解決手段】内燃機関1の複数のオイル供給部に供給されるオイルを貯留するオイル溜め部11と、オイル溜め部11に貯留されているオイルを複数のオイル供給部に供給するフィードオイルポンプ12と、を備えた内燃機関の潤滑装置10Aにおいて、オイルに気液分離作用を与え、得られた気体を気体排出口14aから排出し、残余のオイルを液体排出口14bから排出する消泡器14と、オイル溜め部11に貯留されているオイルを消泡器14に送るサブオイルポンプ15と、消泡器14の液体排出口14bとオイル溜め部11とを接続するリターン通路17と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の複数のオイル供給部に供給するオイルが貯留されるオイル溜め部を備えた内燃機関の潤滑装置に関する。
ドライサンプ式の潤滑装置において、機関本体からスカベンジポンプにて汲み出されてオイルタンクに戻されるオイルの気液分離及び消泡がオイルタンク内に設けられた気液分離装置にて行われ、分離後のオイルがオイルタンク内に貯留されるとともに分離された気体の一部がオーバーフローポートからスカベンジポンプに吸引される潤滑装置が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2〜5が存在する。
特開2004−285974号公報 特開2005−120827号公報 特開2002−339874号公報 実開平4−37815号公報 実開平3−95010号公報
特許文献1の潤滑装置では、機関本体からオイルタンクにオイルを戻す経路の途中に気液分離装置が設けられており、オイルの気液分離及び消泡は機関本体からオイルタンクに戻されるときにのみ行われる。そのため、気液分離装置に導かれるオイルの量が多かったり、オイル中の気泡の量が多い場合は気液分離装置でオイルから十分に気体を分離することができず、オイルタンクに気泡が多く混入したオイルが戻されるおそれがある。この場合、オイルタンク内に貯留されているオイルの気泡混入率が高くなるおそれがある。なお、気泡混入率とはオイル内に気体が混入されている割合である。
そこで、本発明は、オイルパンやオイルタンクなどのオイル溜め部に貯留されているオイルの気泡混入率を従来よりも低減可能な内燃機関の潤滑装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関の潤滑装置は、内燃機関の複数のオイル供給部に供給されるオイルを貯留するオイル溜め部と、前記オイル溜め部に貯留されているオイルを前記複数のオイル供給部に供給する第1オイルポンプと、を備えた内燃機関の潤滑装置において、オイルに気液分離作用を与え、得られた気体を気体排出口から排出し、残余のオイルを液体排出口から排出する気液分離手段と、前記オイル溜め部に貯留されているオイルを前記気液分離手段に送る第2オイルポンプと、前記気液分離手段の前記液体排出口と前記オイル溜め部とを接続するリターン通路と、を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の潤滑装置によれば、第2オイルポンプによってオイル溜め部のオイルを気液分離手段に送り、気液分離手段にて気液分離作用を与えた後の残余のオイルをリターン通路を介して直接オイル溜め部に戻すことができる。すなわち、本発明では、オイル溜め部と気液分離手段との間でオイルを循環させる経路をオイル溜め部と複数のオイル供給部との間でオイルを循環させる経路とは別に設けたので、オイル溜め部に貯留されているオイルの少なくとも一部のオイルに対して複数回気液分離作用を与えることができる。そのため、オイル溜め部に貯留されているオイルの気泡混入率を従来よりも低減できる。
本発明の潤滑装置の一形態において、前記オイル溜め部は、前記内燃機関の機関本体の底部に設けられていてもよいし(請求項2)、前記潤滑装置は、前記内燃機関の機関本体と別体にオイルタンクが設けられるドライサンプ式の潤滑装置であり、前記オイル溜め部は前記オイルタンクであってもよい(請求項3)。このように本発明は、機関本体の底部にオイルが貯留されるいわゆるウエットサンプ式の潤滑装置にも、ドライサンプ式の潤滑装置にも適用できる。
本発明の潤滑装置の一形態においては、前記内燃機関の回転数を取得する回転数取得手段と、前記内燃機関の回転数が高い場合は前記内燃機関の回転数が低い場合よりも前記気液分離手段に送られるオイルの量が増加するように前記第2オイルポンプの動作を制御する動作制御手段と、をさらに備えていてもよい(請求項4)。内燃機関は例えばクランク軸、カム軸及びチェーンなど複数の回転物を有しており、オイル中への気泡の混入はこれら回転物によるオイルの攪拌など回転物がオイルと干渉することによって生じる。そのため、内燃機関の回転数が高いほどオイルの気泡混入率が高くなる。この形態では、オイルの気泡混入率が高くなる場合であるエンジン1の回転数が高い場合に気液分離手段に送るオイルの量を増加させるので、第2オイルポンプによる無駄なオイルの汲み上げを抑制して無駄なエネルギの消費を抑制しつつオイル溜め部に貯留されているオイルの気泡混入率を適切に低減できる。
この形態においては、前記内燃機関のオイルの温度を取得する油温取得手段をさらに備え、前記動作制御手段は、前記内燃機関のオイルの温度が高い場合、前記内燃機関のオイルの温度が低い場合よりも前記気液分離手段に送られるオイルの量が増加するように前記第2オイルポンプの動作を制御してもよい(請求項5)。オイルの温度が高くなるとオイルの粘性が低下してオイルが泡立ち易くなるため、気泡混入率が高くなる。そこで、このように気液分離手段に送るオイルの量を調整することにより、第2オイルポンプの仕事を抑えて無駄なエネルギの消費を抑えつつオイル溜め部に貯留されているオイルの気泡混入率を適切に低減できる。
動作制御手段を備えた潤滑装置においては、前記第2オイルポンプが電動オイルポンプであってもよい(請求項6)。この場合、内燃機関の運転状態に拘わりなく簡単に第2オイルポンプの動作を制御できる。
本発明の潤滑装置の一形態においては、前記第2オイルポンプから吐出されたオイルを前記気液分離手段に導く第1位置と前記第2オイルポンプから吐出されたオイルを前記複数のオイル供給部のうちの少なくともいずれか1箇所に導く第2位置とに切り替え可能な切替弁と、前記内燃機関の回転数が予め設定した低回転数域内の場合は前記切替弁を前記第2位置に切り替え、前記内燃機関の回転数が前記低回転数域よりも高い高回転数域内の場合は前記切替弁を前記第1位置に切り替える弁制御手段と、をさらに備えていてもよい(請求項7)。内燃機関の回転数が低回転域内の場合、第2オイルポンプから吐出されたオイルが複数のオイル供給部のうちの少なくともいずれか1箇所に導かれるので、第1オイルポンプの仕事を低減できる。一方、内燃機関の回転数が高回転域内の場合、オイル溜め部に貯留されているオイルの気泡混入率が高くなるため、第2オイルポンプから吐出されたオイルを気液分離手段に導きオイル中の気泡を低減する。このように内燃機関の回転数に応じて第2オイルポンプから吐出されたオイルの送り先を変更することにより、第1オイルポンプによって消費されるエネルギを低減しつつオイル溜め部に貯留されているオイルの気泡混入率を低減できる。
この形態において、前記複数のオイル供給部には前記内燃機関の動弁機構のカムが含まれ、前記切替弁が前記第2位置に切り替えられた場合、前記第2オイルポンプから吐出されたオイルは前記カムに導かれてもよい(請求項8)。内燃機関の回転数が低い場合は内燃機関の回転数が高い場合よりもカム軸などから飛散するオイルが少ないため、カムにより多くのオイルを供給する必要がある。そこで、内燃機関が低回転数域内で運転されている場合はカムにオイルを供給する。
以上に説明したように、本発明によれば、オイル溜め部に貯留されているオイルのうちの少なくとも一部のオイルに気液分離作用を複数回与えることができので、オイルの気泡混入率を従来よりも低減できる。
(第1の形態)
図1は、本発明の第1の形態に係る潤滑装置が組み込まれた内燃機関の一例を示している。図1に示した内燃機関(以降、エンジンと呼ぶこともある。)1は、車両に走行用動力源として搭載されるもので、機関本体2と、潤滑装置10Aとを備えている。機関本体2は、シリンダが形成されているシリンダブロック3と、シリンダブロック3の上面に取り付けられるシリンダヘッド4と、シリンダブロック3の下面に取り付けられるオイルパン5とを備えている。また、機関本体2の内部には、シリンダブロック3とオイルパン5とによってクランク室6が形成される。
潤滑装置10Aは、ウエットサンプ式の潤滑装置であり、クランク室6の底部に設けられるオイル溜め部11と、第1オイルポンプとしてのフィードオイルポンプ12と、フィードオイルポンプ12に汲み上げられるオイルを濾過するためのフィードポンプ用ストレーナ13とを備えている。潤滑装置10Aにおいてオイルは、オイル溜め部11からフィードオイルポンプ12にて汲み出されて機関本体2の複数のオイル供給部に供給される。各オイル供給部に供給されたオイルは、これら各オイル供給部で使用された後、オイル溜め部11に回収される。フィードオイルポンプ12は、エンジン1のクランク軸の回転によって駆動される周知のオイルポンプである。なお、複数のオイル供給部は、例えば、クランク軸を支持するクランクジャーナル、カム軸を支持するカムジャーナル、カム軸に設けられるカム、クランク軸の回転をカム軸に伝達するチェーン、及びそのチェーンの張力を調整するチェーンテンショナなどである。
また、潤滑装置10Aは、気液分離手段としての消泡器14と、第2オイルポンプとしてのサブオイルポンプ15と、サブオイルポンプ15に汲み上げられるオイルを濾過するためのサブポンプ用ストレーナ16とを備えている。消泡器14は、内部に導かれたオイルを内壁に沿って旋回させることによってオイルに気液分離作用を与え、この気液分離作用によってオイルから気体を分離する周知の気液分離装置である。消泡器14において得られた気体は消泡器14の上部に設けられた気体排出口14aからクランク室6内に排出され、残余のオイルは消泡器14の下部に設けられた液体排出口14bから排出される。消泡器14の液体排出口14bとオイル溜め部11とはリターン通路17で接続されており、液体排出口14bから排出された残余のオイルはリターン通路17を介してオイル溜め部11に戻される。サブポンプ用ストレーナ16は、オイル溜め部11に貯留されているオイルのうち油面付近のオイルを吸い込み、かつエンジン1の運転状態が変化して油面の位置が変化しても空気などの気体を吸い込まない位置に配置される。
サブオイルポンプ15は電動オイルポンプであり、その動作はエンジンコントロールユニット(ECU)20によって制御される。ECU20は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、各種センサから入力される信号に基づいてエンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU20には、例えばエンジン1のクランク角度に対応した信号を出力する回転数取得手段としてのクランク角センサ21、エンジン1のオイルの温度に対応した信号を出力する油温取得手段としての油温センサ22などが接続される。
図2は、ECU20がサブオイルポンプ15の動作を制御するべく実行する電動ポンプ制御ルーチンを示している。図2の制御ルーチンは、エンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行される。なお、図2の制御ルーチンを実行してサブオイルポンプ15の動作を制御することにより、ECU20が本発明の動作制御手段として機能する。
図2の制御ルーチンにおいてECU20は、まずステップS11でエンジン1の回転数及びエンジン1の油温などエンジン1の運転状態を取得する。なお、エンジン1の回転数は、クランク角センサ21の出力信号を参照して取得する。次のステップS12においてECU20は、エンジン1の回転数が所定の判定回転数以上か否か判断する。エンジン1の回転数が高いほど、エンジン1の内部で回転している回転物とオイルとが干渉する回数が増加するため、オイルの気泡混入率が高くなる。オイル溜め部11に貯留されているオイルの気泡混入率が高くなりすぎると各オイル供給部へのオイルの圧送に支障が生じたり、エンジン1の回転物の潤滑に支障が生じるおそれがある。そこで、所定の判定回転数としては、例えば機関本体2の各オイル供給部に供給するには不適切な気泡混入率となる回転数が設定される。
エンジン1の回転数が判定回転数以上と判断した場合はステップS13に進み、ECU20はサブオイルポンプ15を起動する。なお、既にサブオイルポンプ15が動作していた場合は動作させ続ける。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
一方、エンジン1の回転数が判定回転数未満と判断した場合はステップS14に進み、ECU20はエンジン1の油温が所定の判定温度以上か否か判断する。油温が高くなるとオイルの粘性が低下してオイルが泡立ち易くなるため、気泡混入率が高くなる。そこで、所定の判定温度としては、例えばオイルが泡立ち易くなる油温(例えば、130°C)が設定される。エンジン1の油温が判定温度以上と判断した場合はステップS13の処理を実行した後、今回の制御ルーチンを終了する。一方、エンジン1の油温が判定温度未満と判断した場合はステップS15に進み、ECU20はサブオイルポンプ15を停止させる。その後、今回の制御ルーチンを終了する。
この形態の潤滑装置10Aによれば、オイル溜め部11に貯留されているオイルのうちの少なくとも一部のオイルに対して複数回気液分離作用を与えることができるので、オイル溜め部11に貯留されているオイルの気泡混入率を低減できる。また、エンジン1の回転数が高い場合又はエンジン1の油温が高い場合、すなわちオイルの気泡混入率が高くなり、オイルからの気体の分離が必要となる場合にのみ、サブオイルポンプ15を動作させるので、サブオイルポンプ15による無駄なエネルギの消費を防止できる。そのため、エンジン1の出力低下及び燃費悪化などを防止できる。
図3は、第1の形態に係る潤滑装置の変形例を示している。なお、図3において図1と共通の部分には同一の符号付して説明を省略する。この変形例における潤滑装置10Bは、ドライサンプ式の潤滑装置であり、機関本体2と別体に設けられたオイルタンク31と、機関本体2の各オイル供給部にオイルを供給する第1オイルポンプとしてのフィードポンプ32と、クランク室6の底部に設けられたオイル回収部33からオイルタンク31にオイルを戻すスカベンジポンプ34とを備えている。そのため、この変形例においてはオイルタンク31が本発明のオイル溜め部に相当する。この潤滑装置10Bにおいてオイルは、フィードポンプ32によってオイルタンク31から機関本体2の各オイル供給部に供給される。機関本体2の各オイル供給部で使用されたオイルは、オイル回収部33に回収され、スカベンジポンプ34によってオイルタンク31に戻される。このようにオイルは、オイルタンク31と機関本体2とを循環する。
図3に示したように潤滑装置10Bにおいては、オイルタンク31内に貯留されているオイルがサブオイルポンプ15にて消泡器14に送られ、消泡器14の液体排出口14bから排出された残余のオイルがオイルタンク31内に戻されるように消泡器14及びサブオイルポンプ15が設けられる。すなわち、オイルタンク31に貯留されているオイルの気液分離及び消泡を行うべく、消泡器14及びサブオイルポンプ15が設けられる。オイルタンク31内に配置されるサブポンプ用ストレーナ16は、サブオイルポンプ15がオイルタンク31内の油面付近のオイルを吸い込み、かつエンジン1の運転状態が変化して油面の位置が変化しても空気などの気体を吸い込まないように設けられる。なお、図3のサブオイルポンプ15の動作も、ECU20が図2の制御ルーチンを実行することによって制御される。
この変形例においては、オイルタンク31内に貯留されているオイルのうちの少なくとも一部のオイルに対して複数回気液分離作用を与えることができるので、オイルタンク31内に貯留されているオイルの気泡混入率を低減できる。また、エンジン1の回転数が高い場合又はエンジン1の油温が高い場合にのみサブオイルポンプ15を動作させるので、無駄なエネルギの消費を防止してエンジン1の出力低下及び燃費悪化などを防止できる。
なお、第1の形態の潤滑装置10A、10Bが備えるサブオイルポンプ15は電動オイルポンプに限定されない。例えば、クランク軸の回転によって駆動され、かつクラッチを備えたオイルポンプをサブオイルポンプ15として設け、エンジン1が高回転で運転されているときはクランク軸の回転がサブオイルポンプ15に伝達され、エンジン1が低回転で運転されているときはサブオイルポンプ15へのクランク軸の回転の伝達が阻止されるようにクラッチを動作させてもよい。この場合もオイル溜め部11又はオイルタンク31に貯留されているオイル中の気泡を低減しつつサブオイルポンプ15による無駄なエネルギの消費を防止できる。
(第2の形態)
次に図4及び図5を参照して本発明の第2の形態に係る潤滑装置を説明する。なお、図4において図1と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。図4に示したように、第2の形態の潤滑装置10Cにおいては、第2オイルポンプとしてのサブオイルポンプ41と消泡器14とを接続するオイル通路42にサブオイルポンプ41から吐出されたオイルを図4に矢印Aで示したように消泡器14に導く第1位置とサブオイルポンプ41から吐出されたオイルを図4に矢印Bで示したようにエンジン1の動弁装置のカムに導く第2位置とに切り替え可能な切替弁43が設けられる。なお、第2の形態では、エンジン1のクランク軸の回転を駆動源とするオイルポンプがサブオイルポンプ41として設けられる。そのため、エンジン1の運転中はサブオイルポンプ41が動作し続ける。
切替弁43の動作は、ECU20にて制御される。図5は、ECU20がエンジン1の運転中に所定の周期で繰り返し実行する切替弁動作制御ルーチンを示している。なお、図5において図2と同一の処理には同一の参照符号を付して説明を省略する。図5の制御ルーチンを実行して切替弁43の動作を制御することにより、ECU20が本発明の弁制御手段として機能する。
図5の制御ルーチンにおいてECU20は、まずステップS11でエンジン1の運転状態を取得し、次のステップS12でエンジン1の回転数が所定の判定回転数以上か否か判断する。エンジン1の回転数が判定回転数以上と判断した場合はステップS21に進み、ECU20は切替弁43を第1位置に切り替える。その後、今回の制御ルーチンを終了する。一方、エンジン1の回転数が判定回転数未満と判断した場合はステップS22に進み、切替弁43を第2位置に切り替える。その後。今回の制御ルーチンを終了する。
エンジン1が低回転で運転されているときは高回転で運転されているときと比較してカム軸から飛散するオイルの量が減少するため、カムとそのカムによって駆動されるロッカーアームやバルブリフターなどの被駆動対象との接触部のオイルが切れ易くなる。エンジン1が低回転で運転されているときは高回転で運転されているときよりもオイル中の気泡混入率が低くなる。そこで、エンジン1の回転数が判定回転数未満の場合は、切替弁43を第2位置に切り替えてサブオイルポンプ41から吐出されたオイルをカムに供給し、接触部のオイル切れを確実に防止する。また、サブオイルポンプ41から接触部にオイルを供給することによって、フィードオイルポンプ12の仕事を低減できる。
一方、エンジン1が高回転で運転されているときはオイルの気泡混入率が上昇する。そこで、エンジン1の回転数が判定回転数以上の場合は切替弁43を第1位置に切り替え、消泡器14にてオイル溜め部11に貯留されているオイルの気液分離及び消泡を行い、オイルの気泡混入率を低減する。
このようにエンジン1の回転数に応じてサブオイルポンプ41から吐出されたオイルの送り先を変更することにより、フィードオイルポンプ12の仕事を低減しつつオイル溜め部11に貯留されているオイルの気泡混入率を低減できる。
図6は、第2の形態に係る潤滑装置の変形例を示している。この変形例の潤滑装置10Dはドライサンプ式の潤滑装置である。すなわち、図6に示した第2の形態の変形例は、第1の形態の図3の変形例に対応するものである。図6において、図3及び図4と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。図6に示したように潤滑装置10Dにおいても図4の潤滑装置10Cと同様にサブオイルポンプ41と消泡器14とを接続するオイル通路42に切替弁43が設けられる。また、切替弁43の動作は、ECU20が図5の切替弁動作制御ルーチンをエンジン1の運転中に繰り返し実行することにより制御される。
この変形例においても、エンジン1の回転数に応じてサブオイルポンプ41から吐出されたオイルの送り先を変更するので、フィードオイルポンプ12の仕事を低減しつつオイルタンク31に貯留されているオイルの気泡混入率を低減できる。
切替弁42が第2位置に切り替えられた場合にサブオイルポンプ41から吐出されたオイルが送られる先は動弁装置のカムに限定されない。エンジン1は複数のオイル供給部を有しているが、それらオイル供給部のうちオイル供給の対象箇所にオイルを噴射して供給する箇所では気泡が混入しているオイルでもそのオイルによってその箇所を適切に潤滑することができる。このような箇所としては、エンジン1の動弁装置のカムの他、クランク軸の回転をカム軸に伝達するためのタイミングチェーンなどがある。そのため、切替弁43が第2位置に切り替えられた場合のオイルの送り先としてタイミングチェーンを設定してもよいし、カム及びタイミングチェーンの両方を設定してもよい。
本発明は上述した各形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、エンジンの油温を取得する手段は油温センサに限定されない。エンジンの油温はエンジンの冷却水温度と相関しているので、エンジンの冷却水温度に基づいてエンジンの油温を推定することによってエンジンの油温を取得してもよい。
本発明の第1の形態に係る潤滑装置が組み込まれた内燃機関を示す図。 図1のECUが実行する電動ポンプ制御ルーチンを示すフローチャート。 第1の形態に係る潤滑装置の変形例を示す図。 本発明の第2の形態に係る潤滑装置が組み込まれた内燃機関を示す図。 図4のECUが実行する切替弁動作制御ルーチンを示すフローチャート。 第2の形態に係る潤滑装置の変形例を示す図。
符号の説明
1 内燃機関
2 機関本体
10A、10B、10C、10D 潤滑装置
11 オイル溜め部
12 フィードオイルポンプ(第1オイルポンプ)
14 消泡器(気液分離手段)
14a 気体排出口
14b 液体排出口
15 サブオイルポンプ(第2オイルポンプ)
17 リターン通路
20 エンジンコントロールユニット(動作制御手段、弁制御手段)
21 クランク角センサ(回転数取得手段)
22 油温センサ(油温取得手段)
31 オイルタンク(オイル溜め部)
32 フィードポンプ(第1オイルポンプ)
41 サブオイルポンプ(第2オイルポンプ)
43 切替弁

Claims (8)

  1. 内燃機関の複数のオイル供給部に供給されるオイルを貯留するオイル溜め部と、前記オイル溜め部に貯留されているオイルを前記複数のオイル供給部に供給する第1オイルポンプと、を備えた内燃機関の潤滑装置において、
    オイルに気液分離作用を与え、得られた気体を気体排出口から排出し、残余のオイルを液体排出口から排出する気液分離手段と、前記オイル溜め部に貯留されているオイルを前記気液分離手段に送る第2オイルポンプと、前記気液分離手段の前記液体排出口と前記オイル溜め部とを接続するリターン通路と、を備えていることを特徴とする内燃機関の潤滑装置。
  2. 前記オイル溜め部は、前記内燃機関の機関本体の底部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑装置。
  3. 前記潤滑装置は、前記内燃機関の機関本体と別体にオイルタンクが設けられるドライサンプ式の潤滑装置であり、
    前記オイル溜め部は前記オイルタンクであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の潤滑装置。
  4. 前記内燃機関の回転数を取得する回転数取得手段と、前記内燃機関の回転数が高い場合は前記内燃機関の回転数が低い場合よりも前記気液分離手段に送られるオイルの量が増加するように前記第2オイルポンプの動作を制御する動作制御手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の潤滑装置。
  5. 前記内燃機関のオイルの温度を取得する油温取得手段をさらに備え、
    前記動作制御手段は、前記内燃機関のオイルの温度が高い場合、前記内燃機関のオイルの温度が低い場合よりも前記気液分離手段に送られるオイルの量が増加するように前記第2オイルポンプの動作を制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の潤滑装置。
  6. 前記第2オイルポンプが電動オイルポンプであることを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関の潤滑装置。
  7. 前記第2オイルポンプから吐出されたオイルを前記気液分離手段に導く第1位置と前記第2オイルポンプから吐出されたオイルを前記複数のオイル供給部のうちの少なくともいずれか1箇所に導く第2位置とに切り替え可能な切替弁と、前記内燃機関の回転数が予め設定した低回転数域内の場合は前記切替弁を前記第2位置に切り替え、前記内燃機関の回転数が前記低回転数域よりも高い高回転数域内の場合は前記切替弁を前記第1位置に切り替える弁制御手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の潤滑装置。
  8. 前記複数のオイル供給部には前記内燃機関の動弁機構のカムが含まれ、
    前記切替弁が前記第2位置に切り替えられた場合、前記第2オイルポンプから吐出されたオイルは前記カムに導かれることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の潤滑装置。
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