JP2008031711A - 金属管柱の基部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】このような金属管柱の下部及び基部の腐食環境を改善し、金属管の耐久性を向上することができる金属管柱の基部構造を提供する。
【解決手段】金属管柱1の下部に取り付けるベースプレート2を介して金属管柱1を基礎4上に立設するための基部構造であって、一端部を基礎4に埋め込みかつ他端部を基礎天端5から突出させたアンカーボル6に、ベースプレート載置用ナット10をねじ込み、この上にベースプレートに穿たれた締め付けナット挿入孔又は締め付けボルト挿入孔18を位置合わせしてベースプレート2を載置し、ベースプレート2を挟んでベースプレート載置用ナット10との間を締め付けナット7又はボルト12で締め付けてなる、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態でベースプレート2が基礎4に固定されていることを特徴とする金属管柱1の基部構造。
【選択図】図18

Description

本発明は、照明柱、信号柱や標識柱等に用いられる金属管柱の基部構造に関し、さらに詳しくは、金属管柱の下部に取り付けるベースプレートを介して金属管柱を基礎上に立設するための基部構造関する。
道路に付随して立設される照明柱、信号柱および標識柱等に用いられる金属管柱は、溶接、螺合等の手段によりその下部に取り付けるベースプレートを介して金属管柱を基礎上に固定することによって立設される。その固定方法としては、一端部を基礎に埋め込みかつ他端部を基礎天端から突出させたアンカーボルトに、アンカーボルト挿入用孔が穿たれたベースプレートを挿入して、ベースプレートを基礎上に載置したのち、アンカーボルトの他端部から締め付けナットで締め付けることで、ベースプレートを基礎上に固定することが知られている。
特許文献1には、アンカーボルトの複数本を用いてベースプレートが基礎上に固定されてなる金属管柱の基部構造が開示されている。特許文献1の図4として開示されているように、金属管柱の下部を溶接によってベースプレートに取り付けて金属管柱を立設する際には、三角形状のリブプレートを金属管柱の下部とベースプレートの間に設けることによって、金属管柱の基部を補強することが一般的である。
図27は、三角形状のリブプレートを金属管柱の下部とベースプレートの間に設けてなる金属管柱の基部構造の一例(従来例)である。ベースプレート2は、基礎4の上に載置され、基礎4の基礎天端5から上方に突出させた各アンカーボルト6を、平座金8を介して2個の締め付けナット7によって締め付けることで固定されている。そして、金属管柱1はその下端部の外周に隅肉溶接Wを施すことによってベースプレート2と接合されている。さらに、三角形状のリブプレート19が金属管柱1の下部の補強のためにベースプレート2の上側に4枚垂直に設けられている。
特開2004−137780号公報
しかしながら、このような補強用リブプレートを金属管柱の下部に設けた金属管柱の基部構造では、基礎天端とベースプレートとが密着しているので、金属管内が密閉状態であり、通気性が悪く、管内に結露が発生し易い。また、結露によって発生した水や、器具取付具の配線穴や開口部等から管内に侵入した雨水が、金属管柱の基部に溜まり易い。したがって、金属管柱の下部の管の内外面及び基部の腐食環境が悪化し、金属管の耐久性が劣化するおそれがある。特に、管の内面の腐食は金属管柱の立設後の検査が困難であるため、発見が難しく、腐食の進行を放置しがちとなるが、放置したままにしておくと強風時等に金属管柱が崩壊するおそれがある。
本発明の目的は、このような金属管柱の下部及び基部の腐食環境を改善し、金属管の耐久性を向上することができる金属管柱の基部構造を提供することにある。
本発明者らは、金属管柱の下部及び基部の腐食環境を改善し、金属管の耐久性を向上すべく、鋭意実験、検討を重ねた。その結果、以下の(a)〜(h)の知見を得た。
(a) 従来の金属管柱の下部及び基部が腐食しやすいのは、基礎天端とベースプレートとが密着しているため、通気性が悪く管内に結露が発生し易くなるとともに、結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管柱の基部に溜まり易くなるのであるから、基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせた状態でベースプレートを基礎に固定させればよいとの着想を得た。基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせれば、管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管柱の下部や基部に溜まることなく、基礎天端上まで流れ出ることになり、金属管柱の下部及び基部が常時水分に曝されることがなくなるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
なお、基礎は新設してもよいし、基礎天端から上方に突出した既設アンカーボルトを備えた既設基礎の上に設置してもよい。基礎はコンクリートを流し込んで形成すればよい。
また、基礎天端に勾配を持たせれば、基礎天端からの水はけをさらによくすることもできるので、金属管柱の下部及び基部の腐食環境をさらに改善することができる。
(b) また、従来から、必要に応じて、金属管柱の下部を補強するためにリブプレートを、ベースプレートの上側に設けることがなされている。基礎天端とベースプレートの間に隙間を形成した場合であっても、金属管柱の下部の補強用リブプレートを従来通り、ベースプレートの上側に設けることができるが、基礎天端とベースプレートの間に隙間を形成すれば、ベースプレートの下側に補強用リブプレートを設けることができる。補強用リブプレートをベースプレートの下側に設ける場合には、この補強用リブプレートに歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなるという利点もある。
なお、リブプレートで補強する代わりに、金属管柱の下部とベースプレートの間に柱脚金物を備えることによっても、金属管柱の基部を補強することができる。ベースプレートと柱脚金物は別個に形成して両者を接合してもよいが、両者を一度に成形することによって一体化しているのが好ましい。そして、金属管柱と柱脚金物の接合は溶接によって行うのが好ましい。金属管柱と柱脚金物との溶接による接合は、たとえば、柱脚金物の上端部の内側に金属管柱の下端を内挿し、柱脚金物の上端と金属管柱の外周との間及び金属管柱の下端と柱脚金物の内周との間に隅肉溶接を施すことによって行うことができる。あるいは、柱脚金物の上端部の外周に嵌合部を形成した上で金属管柱の下端をこの嵌合部に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突合せ溶接を施すことによって行うことができる。
(c) 基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせるためには、ベースプレートを基礎上に載置するのではなく、ベースプレートを基礎から浮かせた状態で水平に保持し固定する必要がある。ベースプレートには、アンカーボルト挿入用孔が複数個穿たれていて、その孔にアンカーボルトのネジ部が挿入されているから、このアンカーボルトのネジ部の途中にアンカーボルト挿入用孔の外径よりも大きい外径を有するナットをねじ込み、このナットの上にベースプレートを載置すればベースプレートを基礎から浮かせた状態で水平に保持することができることを着想した。なお、アンカーボルトの1本当たり、ナットを2個以上用いるとナットの緩みを防止することができるので、2個以上用いるのが好ましい。
そして、ベースプレートの固定は、ベースプレートを挟んで、アンカーボルトのネジ部の途中にねじ込まれたベースプレート載置用ナットとの間を締め付けナットで締め付けることで可能となる。
(d) ベースプレートを基礎から浮かせた状態で水平に保持し固定するとなると、ベースプレート及びその上部に立設される金属管柱の重力がすべてアンカーボルトにかかることになってアンカーボルトに曲げの力が作用するため、ベースプレート及びその上部に立設される金属管柱の重量によっては、アンカーボルトの強度が不足するという問題が生じるかも知れない。この場合は、アンカーボルトの径を太くするか、又は、アンカーボルトを耐力鋼で製造すればよい。
(e) アンカーボルトの強度をさらに向上させるためには、アンカーボルト自体の強度を上げる代わりに、アンカーボルトのネジ部の途中にねじ込まれるベースプレート載置用ナットをアンカーボルトの1本当たり複数個用いて、複数個のベースプレート載置用ナットの合計長さを基礎天端とベースプレートの間の隙間の長さ又はそれ以上とすることによって、アンカーボルトの径と相俟って太径を形成し、アンカーボルトの強度を大きくしてもよい。あるいは、ナットを複数用いる代わりに高ナットを用いてもよい。高ナットは、アンカーボルトの径と相俟って太径を形成するから、高ナットの長さ自体を基礎天端とベースプレートの間の隙間の長さ又はそれ以上とすることによってアンカーボルトの強度を大できる。高ナットの下部の一部は基礎内に埋め込ませるのが好ましい。なお、高ナットの長さは、基礎天端とベースプレートの間の隙間の長さ又はそれ以上とするのが好ましい。また、この際、予め緩み止めナットをアンカーボルトにねじ込んでから、その上に高ナットをねじ込むと、高ナットの緩みを防止することができるし、高ナットのねじ込みレベルを調整することができるので、緩み止めナットを用いることが好ましい。
(f) この際、アンカーボルトの他端部は、締め付けナットをねじ込む必要があるためにベースプレートから上方に突出していることは、既に説明したとおりである。ベースプレートから上方に突出したアンカーボルトにねじ込む締め付けナットの形状は、特に限定されるものではなく、6角形状その他の多角形状のものでよい。締め付けナットの個数は、1つのアンカーボルト突出部に対して、1個でもよいが、2個用いるのが好ましい。締め付けナットを2個用いると、締め付けナットの緩みを防止することができる。なお、締め付けナットを2個用いる代わりに、1個の締め付けナットと弛緩防止金具を用いて締め付けてもよい。弛緩防止金具としては、たとえば、締め付けナットの外側面の少なくとも一個所に嵌合する内面を有し、かつ外周に延長部を有する構造のものであり、この弛緩防止金具を締め付けナットの外周に載置した後、その延長部をベースプレートに固定すれば、締め付けナットが緩むことはない。
アンカーボルトの他端部は、ベースプレートから上方に突出しているため、金属管柱の設置場所によっては、歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりするおそれがある。このようなおそれを払拭する必要がある場合には、ベースプレートに穿たれたアンカーボルト挿入用孔にざぐり加工を施して開口部を形成し、この開口部にアンカーボルトの他端部と締め付けナットを収容するのが好ましい。
上記の弛緩防止金具をざぐり加工による開口部内に設置し、その延長部をベースプレートに固定してもよく、この場合、締め付けナットを2個用いる必要がないので、ざぐり加工による開口部を浅くすることが可能となる。あるいは、ざぐり加工による開口部の側面に凸部又は凹部を形成し、これに嵌合する凸部又は凹部を上記弛緩防止金具の延長部に形成すれば、上記の弛緩防止金具を締め付けナットの外周に載置し、その延長部をざぐり加工による開口部に設けられた凸部又は凹部に嵌合させるだけで、この延長部をベースプレートに固定しなくとも、締め付けナットの弛緩防止機能を持たせることができる。
なお、ざぐり加工による開口部に蓋をすれば、締め付けナットは人目に触れにくくなるので、人為的な悪意による締め付けナットの緩みを防止することもできる。
(g) 以上は、アンカーボルトのネジ部の途中にベースプレート載置用のナット又は高ナットをねじ込み、この上にベースプレートに穿たれたアンカーボルト挿入用孔を位置合わせしてベースプレートを載置し、ベースプレートから上に突出したアンカーボルトのネジ部に締め付けナットをねじ込み、ベースプレートを挟んでこの高ナットとの間を締め付けることによって、基礎天端とベースプレートの間の隙間を形成させるとともにアンカーボルトの強度を大きくするものである。
しかしながら、ベースプレート載置用高ナットをアンカーボルトのネジ部の途中にねじ込むのではなく、基礎天端5からのアンカーボルトの突出部分を短くして、この突出部分よりも全長の長いベースプレート載置用高ナットをアンカーボルトの突出部にねじ込んだ後に、ベースプレートを間に挟んで締め付けボルトをベースプレート載置用高ナットにねじ込み、締め付けることによっても、基礎天端とベースプレートの間の隙間を形成させるとともにアンカーボルトの強度を大きくすることができる。高ナットの下部の一部は基礎内に埋め込ませるのが好ましい。なお、高ナットの長さは、基礎天端とベースプレートの間の隙間の長さ又はそれ以上とするのが好ましい。また、高ナットの緩みを防止するために、予め緩み止めナットをアンカーボルトにねじ込んでから、高ナットをねじ込むのが好ましい。緩み止めナットを用いると、高ナットのねじ込みレベルを調整することもできる。
(h) ベースプレートの上から高ナットにねじ込む締め付けボルトの頭の形状は、特に限定されるものではなく、6角形状その他の多角形状のものでよい。また、ボルトの緩みを防止するために、弛緩防止金具を用いてもよい。弛緩防止金具としては、たとえば、締め付けボルトの頭の外側面の少なくとも一個所に嵌合する内面を有し、かつ外周に延長部を有する構造のものであり、この弛緩防止金具を締め付けボルトの頭の外周に載置した後、その延長部をベースプレートに固定すれば、締め付けボルトの頭が緩むことはない。
なお、この場合でも、締め付けボルトの頭がベースプレートから突出している。締め付けナットを用いる場合ほどの不都合は生じないが、金属管柱の設置場所によっては、歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりするというおそれがある。
このようなおそれを払拭する必要がある場合には、ベースプレートに穿たれた締め付けボルト挿入用孔にざぐり加工を施して開口部を形成し、この開口部に締め付けボルトの頭を収容するのが好ましい。上記の弛緩防止金具をざぐり加工による開口部内に設置してもよい。あるいは、ざぐり加工による開口部の側面に凸部又は凹部を形成し、これに嵌合する凸部又は凹部を上記弛緩防止金具の延長部に形成すれば、上記の弛緩防止金具を締め付けボルトの頭の外周に載置し、その延長部をざぐり加工による開口部に設けられた凸部又は凹部に嵌合させるだけで、この延長部をベースプレートに固定しなくとも、締め付けボルトの頭の弛緩防止機能を持たせることができる。
なお、ざぐり加工による開口部に蓋をすれば、締め付けボルトは人目に触れにくくなるので、人為的な悪意による締め付けボルトの緩みを防止することもできる。
本発明は、上記の知見に基づきなされたもので、その要旨は下記の(1)〜(8)の金属管柱の基部構造にある。
(1) 金属管柱の下部に取り付けるベースプレートを介して金属管柱を基礎上に立設するための基部構造であって、一端部を基礎に埋め込みかつ他端部を基礎天端から突出させたアンカーボルトに、ベースプレート載置用ナットをねじ込み、この上にベースプレートに穿たれたアンカーボルト挿入用孔を位置合わせしてベースプレートを載置し、ベースプレートを挟んでベースプレート載置用ナットとの間を締め付けナットで締め付けてなる、基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせた状態でベースプレートが基礎に固定されていることを特徴とする金属管柱の基部構造。
(2) ベースプレート載置用ナットが高ナットであることを特徴とする、上記(1)の金属管柱の基部構造。
(3) ベースプレートに穿たれたアンカーボルト挿入用孔がざぐり加工による開口部を有しており、締め付けナットがこの開口部に収容されていることを特徴とする、上記(1)又は(2)の金属管柱の基部構造。
(4) 金属管柱の下部に取り付けるベースプレートを介して金属管柱を基礎上に立設するための基部構造であって、一端部を基礎側に埋め込んだアンカーボルトの他端側に、ベースプレート載置用高ナットをねじ込み、この上にベースプレートに穿たれた締め付けボルト挿入用孔を位置合わせしてベースプレートを載置し、ベースプレートを挟んでベースプレート載置用高ナットとの間を締め付けボルトで締め付けてなる、基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせた状態でベースプレートが基礎に固定されていることを特徴とする金属管柱の基部構造。
(5) ベースプレートに穿たれた締め付けボルト挿入用孔がざぐり加工による開口部を有しており、締め付けボルトの頭がこの開口部に収容されていることを特徴とする、上記(4)の金属管柱の基部構造。
(6) 金属管柱の下部の補強用リブプレートをベースプレートの下側に設けることを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかの金属管柱の基部構造。
(7) 金属管柱の下部とベースプレートの間に柱脚金物を備えることを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の金属管柱の基部構造。
(8) ベースプレートと柱脚金物とが一体化していることを特徴とする、上記(7)の金属管柱の基部構造。
(9) 基礎天端に勾配を持たせることを特徴とする、上記(1)〜()のいずれかの金属管柱の基部構造。
本発明の金属管柱の基部構造は、基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせているので、通気性がよく、管内に結露が発生しにくいだけでなく、水が金属管柱の基部に溜まりにくい。したがって、金属管柱の下部及び基部の腐食環境を改善することができ、もって、金属管の耐久性を向上させることができる。
また、本発明においては、補強用リブプレートを設ける場合には、ベースプレートの下側に設けることができるので、このような構成を採用した場合には、リブプレートに歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。
以下、図面を用いて本発明にかかる金属管柱の基部構造を説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の1例を示す縦断面図である。
4本のアンカーボルト6の一端部を基礎4の中に埋め込み、かつ他端部を基礎天端5から上方に突出させてなる状態で、基礎天端5が地面GLと同レベルにコンクリートの基礎4を形成する。アンカーボルト6は基礎4中でアンカーボルト連結材11によってお互いに固定されている。基礎天端5から上方に突出させたアンカーボルト6のそれぞれに、基礎天端5から距離を置いてベースプレート載置用ナット9を2個ねじ込み、この上に柱脚金物3と一体化されたベースプレート2を、ベースプレート2に穿たれたアンカーボルト挿入用孔13に位置合わせして載置する。その後、ベースプレート2から上方に突出しているアンカーボルト6に平座金8を嵌めてから締め付けナット7を2個ねじ込み、ベースプレート2を間に挟んでベースプレート載置用ナット9との間で締め付けナット7を締め付けることで、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態でベースプレート2が基礎に固定される。そして、金属管柱1がベースプレート2と一体化した柱脚金物2に取り付けられて立設される。
このように、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせているので、通気性がよく、金属管柱の管内に結露が発生しにくいだけでなく、水が金属管柱の基部に溜まりにくいから、金属管柱の下部と基部は腐食しにくくなる。
ここでは、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の内側に、金属管柱1の下端を内挿し、柱脚金物3の上端と金属管柱1の外周との間及び金属管柱1の下端と柱脚金物3の内周との間に隅肉溶接Wを施すことで、金属管柱1と柱脚金物3の接合を行っている。ただし、金属管柱と柱脚金物の溶接による接合は、このような接合手順に限定されるものではなく、柱脚金物の上端部の外周に嵌合部を形成した上で金属管柱の下端をこの嵌合部に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突合せ溶接を施すことによって行ってもよい。
なお、柱脚金物3とベースプレート2は中空であるから、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水を金属管外へ排出することができる。ベースプレート2の平面形状は、中心部が中空の4角形若しくは6角形等の多角形状又は円形である。また、金属管は、鋼管やアルミニウム管等を用いることができる。そして、その形状は、円管のほか、4角形、6角形若しくは8角形等の多角形管を用いることができる。
ここでは、基礎4の中に埋め込みかつ他端部を基礎天端5から上方に突出させるアンカーボルト6を4本用いたが、その本数を格別に制限するものではなく、必要に応じて適宜増減することができる。
また、ベースプレート載置用ナット9は、アンカーボルト1本当たり2個用いたが、1個又は3個以上用いてもよい。複数個のベースプレート載置用ナットを用いるときの合計長さを、基礎天端5とベースプレート2の隙間の長さ又はそれ以上にすれば、アンカーボルトの径と相俟って太径が形成されるので、アンカーボルトの強度を大きくすることができる。
そして、締め付けナットを締め付けた後にこのナットの緩みを防止するために、締め付けナットを2個用いることがなされたが、1個の締め付けナットと緩み止め金具を用いてもよい。
図2は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を地面GLよりも高いレベルに基礎4を形成した点と、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の外周に嵌合部20を形成した上で金属管柱3の下端をこの嵌合部20に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突合せ溶接W’を施したものである点を除いて、実施例1と変わるところはない。ただし、基礎天端5が地面GLよりも高いレベルにあるため、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管外へ排出されるだけでなく、基礎天端上にも溜まらないようになる。
したがって、金属管柱の下部及び基部が常時乾燥状態に保たれるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図3は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を地面GLよりも低いレベルに基礎4を形成するとともにベースプレート2の上面を地面GLと同じレベルに形成した点を除いて、実施例1と変わるところはない。ただし、基礎天端5が地面GLよりも低いレベルにあるため、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管外へ排出されても、基礎天端上に溜まることになる。
したがって、その水はある程度、基礎4上に溜まることになるが、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図4は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5にその中央部を少し高くする傾斜をつけた基礎4を形成した点を除いて、実施例3と変わるところはない。ただし、基礎天端5にその中央部を少し高くする傾斜をつけた分、水が基礎天端5の周辺部に溜まることになる。しかし、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図5は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を右方向から左方向に下がる傾斜をつけた基礎4を形成した点と、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の外周に嵌合部20を形成した上で金属管柱3の下端をこの嵌合部20に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突合せ溶接W’を施したものである点を除いて、実施例3と変わるところはない。ただし、基礎天端5にこのような傾斜をつけた分、水が基礎天端5の左部に溜まることになる。しかし、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図6は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5の左部と右部に凹部を形成した基礎4である点を除いて、実施例3と変わるところはない。ただし、基礎天端5の左部と右部に凹部を形成した分、水が基礎天端5の左部と右部の凹部に溜まることになる。しかし、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図7は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
4本のアンカーボルト6の一端部を基礎4の中に埋め込み、かつ他端部を基礎天端5から上方に突出させる状態で、基礎天端5が地面GLよりも高いレベルにコンクリートの基礎4を形成する。アンカーボルト6は基礎4中でアンカーボルト連結材11によってお互いに固定されている。基礎天端5から上方に突出させたアンカーボルト6に、緩み止めナット16をねじ込み、その後、ベースプレート載置用高ナット10をねじ込む。ただし、基礎4をコンクリートで形成する際には、緩み止めナット16の全部と高ナット10の下部が基礎内に埋め込まれるようにする。この高ナット10の上に、柱脚金物3と一体化されたベースプレート2を、ベースプレート2に穿たれたアンカーボルト挿入用孔13に位置合わせして載置する。その後、ベースプレート2から上方に突出しているアンカーボルト6に平座金8を嵌めてから締め付けナット7を2個ねじ込み、ベースプレート2を間に挟んでベースプレート載置用高ナット10との間で締め付けナット7を締め付けることで、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態でベースプレート2が基礎に固定される。そして、金属管柱1がベースプレート2と一体化した柱脚金物2に取り付けられて立設される。
ここでは、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の外周に嵌合部20を形成した上で金属管柱1の下端をこの嵌合部20に外挿し、金属管柱1の下端と柱脚金物3の外周との間に突合せ溶接W’を施すことで、金属管柱1と柱脚金物3の接合を行っている。ただし、金属管柱と柱脚金物の溶接による接合は、このような接合手順に限定されるものではなく、柱脚金物の上端部の内側に金属管柱の下端を内挿し、柱脚金物の上端と金属管柱の外周との間及び金属管柱の下端と柱脚金物の内周との間に隅肉溶接を施すことによって行ってもよい。
このように、アンカーボルトのネジ部の途中にねじ込まれるベースプレート載置用ナットとして高ナットを用いると、高ナットの全体とアンカーボルトとが相俟って、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態で、ベースプレートを高強度で支持することができる。
なお、柱脚金物3とベースプレート2は中空であるから、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水を金属管外へ排出することができる点、ベースプレート2の平面形状は中心部が中空の4角形若しくは6角形等の多角形状又は円形とすることができる点、金属管は鋼管やアルミニウム管等を用いることができ、そして、その形状は、円管のほか、4角形、6角形若しくは8角形等の多角形管を用いることができる点などは、いずれも、実施例1と同様である。
また、基礎4の中に埋め込みかつ他端部を基礎天端5から上方に突出させるアンカーボルト6の本数は、4本に限らず、必要に応じて適宜増減することができる点、そして、締め付けナットを締め付けた後にこのナットの緩みを防止するために、締め付けナットを2個用いることに代えて、1個の締め付けナットと緩み止め金具を用いてもよい点などは、いずれも実施例1と同様である。
図8は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を地面GLと同レベルに基礎4を形成した点と、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の内側に、金属管柱1の下端を内挿し、柱脚金物3の上端と金属管柱1の外周との間及び金属管柱1の下端と柱脚金物3の内周との間に隅肉溶接Wを施したものである点を除いて、実施例7と変わるところはない。
このように、アンカーボルトのネジ部の途中にねじ込まれるベースプレート載置用高ナットの下部の一部を基礎内に埋め込ませると、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態で、ベースプレートをより高強度で支持することができる。金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管外へ排出されるだけでなく、基礎天端上にも溜まらず、金属管柱の下部及び基部が乾燥状態に保たれるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図9は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を地面GLよりも低いレベルに基礎4を形成するとともにベースプレート2の上面を地面GLと同じレベルに形成した点を除いて、実施例8と変わるところはない。ただし、基礎天端5が地面GLよりも低いレベルにあるため、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管外へ排出されても、基礎天端上に溜まることになる。
したがって、その水はある程度、基礎4上に溜まることになるが、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図10は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
4本のアンカーボルト6の一端部を基礎4の中に埋め込み、かつ他端部を基礎天端5から上方に突出させる状態で、基礎天端5が地面GLよりも高いレベルにコンクリートの基礎4を形成する。アンカーボルト6は基礎4中でアンカーボルト連結材11によってお互いに固定されている。基礎天端5から上方に突出させたアンカーボルト6に、緩み止めナット16をねじ込み、その後、ベースプレート載置用高ナット10をねじ込む。ただし、コンクリート基礎を形成する際には、緩み止めナット16の全部と高ナット10の下部が基礎内に埋め込まれるようにする。
この高ナット10の上に、ベースプレート2に穿たれたアンカーボルト挿入用孔13に位置合わせして、ベースプレート2を載置する。その後、ベースプレート2から上方に突出しているアンカーボルト6に平座金8を嵌めてから締め付けナット7を2個ねじ込み、ベースプレート2を間に挟んでベースプレート載置用高ナット10との間で締め付けナット7を締め付けることで、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態でベースプレート2が基礎に固定される。そして、金属管柱1がベースプレート2に取り付けられて立設される。
ここでは、金属管柱1はその下端部の外周に隅肉溶接Wを施すことによってベースプレート2と接合されている。さらに、三角形状のリブプレート19が金属管柱1の下部とベースプレート2の間に4枚垂直に設けられているが、5枚以上であっても構わない。
このように、アンカーボルト6のネジ部の途中にねじ込まれるベースプレート載置用ナットとして高ナット10を用いると、高ナット10の全体とアンカーボルト6とが相俟って、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態で、ベースプレート2を高強度で支持することができる。
なお、ベースプレート2はドーナツ状であるから、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水を金属管外へ排出することができる点、ベースプレート2の平面形状は中心部が中空の4角形若しくは6角形等の多角形状又は円形とすることができる点、金属管は鋼管やアルミニウム管等を用いることができ、そして、その形状は、円管のほか、4角形、6角形若しくは8角形等の多角形管を用いることができる点などは、いずれも、実施例1と同様である。
また、基礎4の中に埋め込みかつ他端部を基礎天端5から上方に突出させるアンカーボルト6の本数は、4本に限らず、必要に応じて適宜増減することができる点、締め付けナットを締め付けた後にこのナットの緩みを防止するために、締め付けナットを2個用いることに代えて、1個の締め付けナットと緩み止め金具を用いてもよい点などは、いずれも実施例1と同様である。
図11は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
金属管柱1の基部を補強するために金属管柱の下部に設けるリブプレート19をベースプレート2の下に設置した点と、基礎天端5とベースプレート2の間の隙間を大きくするために高ナット長を長くした点を除いて、実施例10と変わるところがない。
なお、ここでは、金属管柱1とベースプレート2との接合は、ベースプレート2の上面の金属管柱1の下端部の外周だけでなく、ベースプレート2の下面の金属管柱1の下端部の外周にも、隅肉溶接Wを施すことによってなされている。さらに、三角形状のリブプレート19が金属管柱1の下部とベースプレート2の間に4枚垂直に設けられているが、5枚以上であっても構わない。また、リブプレートは三角形状に限らず、矩形状であってもよい。
このように、ベースプレート2の下側にリブプレート19を設けると、このリブプレート19に歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。
図12は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
金属管柱1の基部を補強するために金属管柱の下部に設けるリブプレート19に、アンカーボルト挿入用孔13にアンカーボルトの他端部と締め付けナット7と平座金8を収容するためのざぐり加工による開口部18を形成した点と、締め付けナットを2個用いる代わりに、1個の締め付けナット7と弛緩防止金具(図15及び図15参照)を用いた点を除いて、実施例11と変わるところがない。
このように、ベースプレート2に穿たれたアンカーボルト挿入用孔13にざぐり加工を施して開口部18を形成し、この開口部18にアンカーボルトの他端部と締め付けナット7を収容すると、このアンカーボルトの他端部と締め付けナット7に歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。なお、ざぐり加工による開口部に蓋をしたり、パテ等を充填したりして、開口部を埋める構造にすれば、開口部が密封されるので、雨水が浸入することはない。また、締め付けナットが人目に触れにくくなるので、人為的な悪意による締め付けナットの緩みを防止することもできる。充填材は、特に限定するものではないが、たとえば、ポリブタジエンを主成分とする弾性シール材が好ましい。
図13は、弛緩防止金具17の一例を示しており、図12におけるアンカーボルト挿入用孔13とその周辺の部分拡大図である。(a)は上面図、そして(b)は縦断面図である。
弛緩防止金具30は、その内面31に6角形状の締め付けナット7の外側面に嵌合する孔形状を有しており、かつその外周に凸部33を備えている。そして、その内面31が締め付け用ナット7の外側面に嵌合している。また、ざぐり加工による開口部18の側面には凹部21が設けられており、その凹部に弛緩防止金具30の凸部33を嵌合させてあり、弛緩防止金具の水平方向における回転を防止する構造となっている。ここでは、凹部21の形状は横断面が半円形状でベースプレート上面に開口した縦溝となっているが、横断面の形状はこれに限定されるものではなく、多角形状であってもよい。また、凸部33の形状も限定されるものでなく、凸部がこの凹部に拘束されて弛緩防止金具の水平方向における回転が防止できる形状であればよい。また、ここでは、ざぐり加工による開口部18に浸入した雨水を外部に排出するための排水用孔22が設置されている。排水用孔22は必ずしも必要でないが、ナット締結部の腐食防止のために設置するのが好ましい。
ここで、弛緩防止金具30の内面31の孔と締め付け用ナット7の外側面は、互いに嵌合できる形状を有する必要があるが、締め付け用ナット7の回転が、弛緩防止金具30の内面31の孔の存在によって妨げられていればよく、嵌合時に少々の遊びが存在しても構わない。なお、弛緩防止金具30は、嵌合部に遊びの存在する方が取り付け作業が容易になるので、嵌合部にある程度の遊びが存在するような形状とするのが好ましい。
そして、締め付け用ナット7の外側面に嵌合する弛緩防止金具30の内面31の孔は、ここでは6角形状となっているが、弛緩防止金具の内面の孔の形状に合わせた形状でよい。なお、弛緩防止金具の内面の孔の形状と、締め付け用ナットの外側面の形状は全く同じ形状である必要はなく、締め付け用ナットの回転が、ベースプレートに固定された弛緩防止金具の内面の孔によって妨げられていればよいので、締め付け用ナットが6角形状のときの弛緩防止金具の内面の孔は、その倍の12角形状であっても構わない。
さらに、ここでは、弛緩防止金具30の外周に凸部33を備え、そして、ざぐり加工による開口部18の側面には凹部21が設けられているが、この凹凸を逆にして、弛緩防止金具30の外周に凹部を備え、そして、ざぐり加工による開口部18の側面には凸部が設けられていてもよい。この場合にも、ざぐり加工による開口部18の側面の凸部に弛緩防止金具30の凹部33を嵌合させることができるので、弛緩防止金具の水平方向における回転を防止できる構造となっている。
また、このように、ざぐり加工を施して開口部にナット締結部を収容した後に、その開口部に蓋をしたり、パテ等を充填したりして開口部を埋める構造にすることもできることは上述したとおりである。この場合、開口部が密封されるので、雨水が浸入することはなく、したがって、排水用孔22を設けなくてもよい。充填材は、特に限定するものではないが、たとえば、ポリブタジエンを主成分とする弾性シール材が好ましい。
図14は、弛緩防止金具17の他の例を示しており、図12におけるアンカーボルト挿入用孔13とその周辺の部分拡大図である。(a)は上面図、そして(b)は縦断面図である。
図14に示す弛緩防止金物の内面31は、締め付け用ナット7の3つの角部と嵌合する形状となっている。このように、締め付け用ナット7の角部の一部が嵌合できれば、ナットの緩みを防止することができるので、弛緩防止金物の内面31の形状は、締め付け用ナットの外面形状と同じである必要はない。締め付け用ナットの外側面の少なくとも一個所に嵌合する形状を有しておればよい。
図15は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
柱脚金物3と一体化したベースプレート2に、アンカーボルト挿入用孔13にアンカーボルト6の他端部と締め付けナット7と平座金8を収容するためのざぐり加工による開口部18を形成した点と、締め付けナット7を2個用いる代わりに、1個の締め付けナット7と弛緩防止金具(図示せず)を用いた点を除いて、実施例9と変わるところがない。
このように、ベースプレート2に穿たれたアンカーボルト挿入用孔13にざぐり加工を施して開口部18を形成し、この開口部18にアンカーボルトの他端部と締め付けナット7を収容すると、このアンカーボルトの他端部と締め付けナット7に歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。なお、ざぐり加工による開口部に蓋をしたり、パテ等を充填したりして、開口部を埋める構造にすれば、開口部が密封されるので、雨水が浸入することはない。また、締め付けナットが人目に触れにくくなるので、人為的な悪意による締め付けナットの緩みを防止することもできる。充填材は、特に限定するものではないが、たとえば、ポリブタジエンを主成分とする弾性シール材が好ましい。
図16は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
4本のアンカーボルト6の一端部を基礎4の中に埋め込み、かつ他端部を基礎天端5から上方に少しだけ突出させる状態で、基礎天端5が地面GLと同レベルにコンクリートの基礎4を形成する。アンカーボルト6は基礎4中でアンカーボルト連結材11によってお互いに固定されている。
そして、基礎天端5から上方に少しだけ突出させたアンカーボルト6に、緩み止めナット16をねじ込み、その後、緩み止めナット16をねじ込んだ後のアンカーボルト6の突出部分にベースプレート載置用高ナット10を、高ナットの下部を基礎内に埋め込ませる形でねじ込む。このとき、緩み止めナット16をねじ込んだ後のアンカーボルト6の突端が高ナットの中程に位置することができるだけの長さを有する高ナット10を用いる。また、コンクリート基礎を形成する際には、緩み止めナット16の全部と高ナット10の下部が基礎内に埋め込まれるようにする。
この高ナット10の上に、柱脚金物3と一体化されたベースプレート2を、ベースプレート2に穿たれた締め付けボルト挿入用孔14に位置合わせして載置する。
その後、ベースプレート2の締め付けボルト挿入用孔14の上から、平座金8を介して、締め付けボルト12をベースプレート載置用高ナット10にねじ込み、ベースプレート2を間に挟んでベースプレート載置用高ナット10との間で締め付けボルト12を締め付けることで、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態でベースプレート2が基礎に固定される。そして、金属管柱1がベースプレート2と一体化した柱脚金物2に取り付けられて立設される。
ここでは、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の内側に、金属管柱1の下端を内挿し、柱脚金物3の上端と金属管柱1の外周との間及び金属管柱1の下端と柱脚金物3の内周との間に隅肉溶接Wを施すことで、金属管柱1と柱脚金物3の接合を行っている。ただし、金属管柱と柱脚金物の溶接による接合は、このような接合手順に限定されるものではなく、柱脚金物の上端部の外周に嵌合部を形成した上で金属管柱の下端をこの嵌合部に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突合せ溶接を施すことによって行ってもよい。
このように、基礎天端5からのアンカーボルト6の突出部分を短くして、この突出部分よりも全長の長いベースプレート載置用高ナット10をアンカーボルト6の突出部にねじ込んだ後に、ベースプレート2を間に挟んで締め付けボルト12をベースプレート載置用高ナット10にねじ込み、締め付けると、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態で、ベースプレート2をより高強度で支持することができる。このとき、アンカーボルト6のベースプレート2上への突出部分は形成されず、締め付けボルトの頭の部分がベースプレート2の上に出現するだけである。したがって、歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることは、ほとんどなくなるという利点がある。
なお、柱脚金物3とベースプレート2は中空であるから、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水を金属管外へ排出することができる点、ベースプレート2の平面形状は中心部が中空の4角形若しくは6角形等の多角形状又は円形とすることができる点、金属管は鋼管やアルミニウム管等を用いることができ、そして、その形状は、円管のほか、4角形、6角形若しくは8角形等の多角形管を用いることができる点などは、いずれも、実施例1と同様である。
また、基礎4の中に埋め込みかつ他端部を基礎天端5から上方に突出させるアンカーボルト6の本数は、4本に限らず、必要に応じて適宜増減することができる点などは、いずれも実施例1と同様である。
図17は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を地面GLよりも高いレベルに基礎4を形成した点と、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の外周に嵌合部20を形成した上で金属管柱3の下端をこの嵌合部20に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突合せ溶接W’を施したものである点を除いて、実施例14と変わるところはない。ただし、基礎天端5が地面GLよりも高いレベルにあるため、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管外へ排出されるだけでなく、基礎天端上にも溜まらないようになる。
図18は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を地面GLよりも低いレベルに基礎4を形成するとともにベースプレート2の上面を地面GLと同じレベルにした点を除いて、実施例14と変わるところはない。ただし、基礎天端5が地面GLよりも低いレベルにあるため、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水が金属管外へ排出されても、基礎天端上に溜まることになる。
したがって、その水はある程度、基礎4上に溜まることになるが、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図19は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
4本のアンカーボルト6の一端部を基礎4の中に埋め込み、かつ他端部を基礎天端5から上方に少しだけ突出させる状態で、基礎天端5が地面GLよりも高いレベルにコンクリートの基礎4を形成する。アンカーボルト6は基礎4中でアンカーボルト連結材11によってお互いに固定されている。
そして、基礎天端5から上方に少しだけ突出させたアンカーボルト6に、緩み止めナット16をねじ込み、その後、緩み止めナット16をねじ込んだ後のアンカーボルト6の突出部分にベースプレート載置用高ナット10を、高ナットの下部を基礎内に埋め込ませる形でねじ込む。このとき、緩み止めナット16をねじ込んだ後のアンカーボルト6の突端が高ナットの中程に位置することができるだけの長さを有する高ナット10を用いる。また、コンクリート基礎を形成する際には、緩み止めナット16の全部と高ナット10の下部が基礎内に埋め込まれるようにする。
この高ナット10の上に、ベースプレート2に穿たれた締め付けボルト挿入用孔14に位置合わせして、ベースプレート2を載置する。その後、ベースプレート2の締め付けボルト挿入用孔14の上から、平座金8を介して、締め付けボルト12をベースプレート載置用高ナット10にねじ込み、ベースプレート2を間に挟んでベースプレート載置用高ナット10との間で締め付けボルト12を締め付けることで、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態でベースプレート2が基礎に固定される。そして、金属管柱1がベースプレート2と一体化した柱脚金物2に取り付けられて立設される。
ここでは、金属管柱1はその下端部の外周に隅肉溶接Wを施すことによってベースプレート2と接合されている。さらに、三角形状のリブプレート19が金属管柱1の下部とベースプレート2の間に4枚垂直に設けられているが、5枚以上であっても構わない。
このように、基礎天端5からのアンカーボルト6の突出部分を短くして、この突出部分よりも全長の長いベースプレート載置用高ナット10をアンカーボルト6の突出部にねじ込んだ後に、ベースプレート2を間に挟んで締め付けボルト12をベースプレート載置用高ナット10にねじ込み、締め付けると、基礎天端5とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態で、ベースプレート2をより高強度で支持することができる。
なお、ベースプレート2は中空であるから、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水を金属管外へ排出することができる点、ベースプレート2の平面形状は中心部が中空の4角形若しくは6角形等の多角形状又は円形とすることができる点、金属管は鋼管やアルミニウム管等を用いることができ、そして、その形状は、円管のほか、4角形、6角形若しくは8角形等の多角形管を用いることができる点などは、いずれも、実施例10と同様である。
また、基礎4の中に埋め込みかつ他端部を基礎天端5から上方に突出させるアンカーボルト6の本数は、4本に限らず、必要に応じて適宜増減することができる点などは、いずれも実施例10と同様である。
図20は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
金属管柱1の基部を補強するために金属管柱の下部に設けるリブプレート19をベースプレート2の下に設置した点と、基礎天端5とベースプレート2の間の隙間を大きくするために高ナット長を長くした点を除いて、実施例17と変わるところがない。
なお、ここでは、金属管柱1とベースプレート2との接合は、ベースプレート2の上面の金属管柱1の下端部の外周だけでなく、ベースプレート2の下面の金属管柱1の下端部の外周にも、隅肉溶接Wを施すことによってなされている。さらに、三角形状のリブプレート19が金属管柱1の下部とベースプレート2の間に4枚垂直に設けられているが、5枚以上であっても構わない。また、リブプレートは三角形状に限らず、矩形状であってもよい。
このように、ベースプレート2の下側にリブプレート19を設けると、このリブプレート19に歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。
図21は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
金属管柱1の基部を補強するために金属管柱の下部に設けるリブプレート19に、締め付けボルト挿入用孔14に締め付けボルト12の頭と平座金8を収容するためのざぐり加工による開口部18を形成した点と、弛緩防止金具(図15及び図15参照)を用いた点を除いて、実施例17と変わるところがない。
弛緩防止金具30は、実施例12で用いたものが利用できる。図13又は図14に示した弛緩防止金具30を、締め付けボルト12の外側面に嵌合させることで、実施例12と同様に、弛緩防止金具30の水平方向における回転を防止することができる。
このように、ベースプレート2に穿たれた締め付けボルト挿入用孔14にざぐり加工を施して開口部18を形成し、この開口部18に締め付けボルト12の頭を収容すると、この締め付けボルト12の頭に歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。なお、ざぐり加工による開口部に蓋をしたり、パテ等を充填したりして、開口部を埋める構造にすれば、開口部が密封されるので、雨水が浸入することはない。また、締め付けボルトは人目に触れにくくなるので、人為的な悪意による締め付けボルトの緩みを防止することもできる。充填材は、特に限定するものではないが、たとえば、ポリブタジエンを主成分とする弾性シール材が好ましい。
図22は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
柱脚金物3と一体化したベースプレート2に、締め付けボルト挿入用孔14に締め付けボルト12の頭と平座金8を収容するためのざぐり加工による開口部18を形成した点と、高ナット長を短くした点を除いて、実施例16と変わるところがない。
弛緩防止金具30は、実施例12で用いたものが利用できる。図13又は図14に示した弛緩防止金具30を、締め付けボルト12の外側面に嵌合させることで、実施例12と同様に、弛緩防止金具30の水平方向における回転を防止することができる。
このように、ベースプレート2に穿たれた締め付けボルト挿入用孔14にざぐり加工を施して開口部18を形成し、この開口部18に締め付けボルト12の頭を収容すると、この締め付けボルト12の頭に歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。なお、ざぐり加工による開口部に蓋をしたり、パテ等を充填したりして、開口部を埋める構造にすれば、開口部が密封されるので、雨水が浸入することはない。また、締め付けボルトは人目に触れにくくなるので、人為的な悪意による締め付けボルトの緩みを防止することもできる。充填材は、特に限定するものではないが、たとえば、ポリブタジエンを主成分とする弾性シール材が好ましい。
図23は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5を右方向から左方向に下がる傾斜をつけた基礎4を形成した点及び高ナット長を長くした点を除いて、実施例20と変わるところはない。ただし、基礎天端5にこのような傾斜をつけた分、水が基礎天端5の左部に溜まることになる。しかし、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図24は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
基礎天端5の左部と右部に凹部を有する基礎4を形成した点及びベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の外周に嵌合部20を形成した上で金属管柱3の下端をこの嵌合部20に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突き合せ溶接W’を施したものである点を除いて、実施例20と変わるところはない。
ただし、基礎天端5の左部と右部に凹部を形成した分、水が基礎天端5の左部と右部の凹部に溜まることになる。しかし、いずれ、側方の土壌中に吸収されたり、蒸発したりすることによって、乾燥状態になるから、金属管柱の下部及び基部は腐食しにくくなる。
図25は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
本実施例は、照明柱、信号柱や標識柱等を建て替える際に、既設基礎24を利用して、金属管柱の基部構造を新たに形成しようとするものである。
既設基礎24は、既設基礎天端15が地面GLよりも低いレベルにあって、4本の既設アンカーボルト26は既設基礎24中でアンカーボルト連結材11によってお互いに固定されており、既設アンカーボルト26の一端部が既設基礎24の中に埋め込まれ、かつその他端部が既設基礎天端15から上方に突出した状態にある。この既設基礎24の上に、コンクリートを流し込んで、新たに新設基礎天端25を有する新設基礎27を形成しようとするものである。
ここでは、既設基礎24内に一端が埋め込まれている既設アンカーボルト26の他端部が、既設基礎天端15から上方に少しだけ突出させたアンカーボルト6に、緩み止めナット16をねじ込み、さらにベースプレート載置用高ナット10をねじ込む。このとき、緩み止めナット16をねじ込んだ後のアンカーボルト6の突端が高ナットの中程に位置することができるだけの長さを有する高ナット10を用いる。
その後、既設基礎天端15の上にコンクリートを流し込んで、新設基礎天端25のレベルが高ナット10の中程に位置するように新設基礎27を形成する。
そして、この高ナット10の上に柱脚金物3と一体化されたベースプレート2を、ベースプレート2に穿たれた締め付けボルト挿入用孔14に位置合わせして載置する。その後、ベースプレート2の締め付けボルト挿入用孔14の上から、平座金8を介して、締め付けボルト12をベースプレート載置用高ナット10にねじ込み、ベースプレート2を間に挟んでベースプレート載置用高ナット10との間で締め付けボルト12を締め付けることで、新設基礎天端15とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態でベースプレート2が基礎に固定される。そして、金属管柱1がベースプレート2と一体化した柱脚金物2に取り付けられて立設される。
ここでは、ベースプレート2と一体化した柱脚金物3の上端部の内側に、金属管柱1の下端を内挿し、柱脚金物3の上端と金属管柱1の外周との間及び金属管柱1の下端と柱脚金物3の内周との間に隅肉溶接Wを施すことで、金属管柱1と柱脚金物3の接合を行っている。ただし、金属管柱と柱脚金物の溶接による接合は、このような接合手順に限定されるものではなく、柱脚金物の上端部の外周に嵌合部を形成した上で金属管柱の下端をこの嵌合部に外挿し、金属管柱の下端と柱脚金物の外周との間に突合せ溶接を施すことによって行ってもよい。
このように、本発明は、既設基礎24を利用して、新設基礎天端25とベースプレート2の間に隙間を持たせた状態で、ベースプレート2をより高強度で支持することができる金属管柱の基部構造を新たに形成することができる。また、このとき、アンカーボルト6のベースプレート2上への突出部分は形成されず、締め付けボルトの頭の部分がベースプレート2の上に出現するだけである。したがって、歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることは、ほとんどなくなるという利点がある。
なお、柱脚金物3とベースプレート2は中空であるから、金属管内に結露によって発生した水や管内に侵入した雨水を金属管外へ排出することができる点、ベースプレート2の平面形状は中心部が中空の4角形若しくは6角形等の多角形状又は円形とすることができる点、金属管は鋼管やアルミニウム管等を用いることができ、そして、その形状は、円管のほか、4角形、6角形若しくは8角形等の多角形管を用いることができる点などは、いずれも、実施例1と同様である。
また、既設基礎24の中に埋め込みかつ他端部を既設基礎天端15から上方に突出させるアンカーボルト6の本数は、4本に限らず、必要に応じて適宜増減することができる点などは、いずれも実施例1と同様である。
図26は、本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。
柱脚金物3と一体化したベースプレート2に、締め付けボルト挿入用孔14に締め付けボルト12の頭と平座金8を収容するためのざぐり加工による開口部18を形成した点と、高ナット長を短くした点を除いて、実施例23と変わるところがない。
弛緩防止金具30は、実施例12で用いたものが利用できる。図13又は図14に示した弛緩防止金具30を、締め付けボルト12の外側面に嵌合させることで、実施例12と同様に、弛緩防止金具30の水平方向における回転を防止することができる。
このように、ベースプレート2に穿たれた締め付けボルト挿入用孔14にざぐり加工を施して開口部18を形成し、この開口部18に締め付けボルト12の頭を収容すると、この締め付けボルト12の頭に歩行者等がつまずいたり、衣服を引っかけたりすることがなくなる。なお、ざぐり加工による開口部に蓋をしたり、パテ等を充填したりして、開口部を埋める構造にすれば、開口部が密封されるので、雨水が浸入することはない。また、締め付けボルトは人目に触れにくくなるので、人為的な悪意による締め付けボルトの緩みを防止することもできる。充填材は、特に限定するものではないが、たとえば、ポリブタジエンを主成分とする弾性シール材が好ましい。
本発明に係る金属管柱の基部構造は、基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせているので、通気性がよく、管内に結露が発生しにくいだけでなく、水が金属管柱の基部に溜まりにくい。したがって、金属管柱の下部及び基部の腐食環境を改善することができ、もって、金属管の耐久性を向上させることができる。
本発明にかかる金属管柱の基部構造の1例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明で用いる弛緩防止金具の一例を示す。 本発明で用いる弛緩防止金具の他の例を示す。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 本発明にかかる金属管柱の基部構造の他の例を示す縦断面図である。 従来例にかかる金属管柱の基部構造の縦断面図である。
符号の説明
1 金属管柱
2 ベースプレート
3 柱脚金物
4 基礎
5 基礎天端
6 アンカーボルト
7 締め付けナット
8 平座金
9 載置用ナット
10 載置用高ナット
11 アンカーボルト連結材
12 締め付けボルト
13 アンカーボルト挿入用孔
14 締め付けボルト挿入用孔
15 既設基礎天端
16 緩み止めナット
18 ざぐり加工による開口部
19 リブプレート
20 嵌合部
21 ざぐり加工による開口部の側面に設けられた凹部
22 排水用孔
24 既設基礎
25 新設基礎天端
26 既設アンカーボルト
27 新設基礎
30 弛緩防止金具
31 弛緩防止金具の内面
32 弛緩防止金具の固定ボルト
33 弛緩防止金具の延長部の凸部
GL 地面
W 隅肉溶接
W’ 突合せ溶接

Claims (9)

  1. 金属管柱の下部に取り付けるベースプレートを介して金属管柱を基礎上に立設するための基部構造であって、一端部を基礎に埋め込みかつ他端部を基礎天端から突出させたアンカーボルトに、ベースプレート載置用ナットをねじ込み、この上にベースプレートに穿たれたアンカーボルト挿入用孔を位置合わせしてベースプレートを載置し、ベースプレートを挟んでベースプレート載置用ナットとの間を締め付けナットで締め付けてなる、基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせた状態でベースプレートが基礎に固定されていることを特徴とする金属管柱の基部構造。
  2. ベースプレート載置用ナットが高ナットであることを特徴とする、請求項1に記載の金属管柱の基部構造。
  3. ベースプレートに穿たれたアンカーボルト挿入用孔がざぐり加工による開口部を有しており、締め付けナットがこの開口部に収容されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の金属管柱の基部構造。
  4. 金属管柱の下部に取り付けるベースプレートを介して金属管柱を基礎上に立設するための基部構造であって、一端部を基礎側に埋め込んだアンカーボルトの他端側に、ベースプレート載置用高ナットをねじ込み、この上にベースプレートに穿たれた締め付けボルト挿入用孔を位置合わせしてベースプレートを載置し、ベースプレートを挟んでベースプレート載置用高ナットとの間を締め付けボルトで締め付けてなる、基礎天端とベースプレートの間に隙間を持たせた状態でベースプレートが基礎に固定されていることを特徴とする金属管柱の基部構造。
  5. ベースプレートに穿たれた締め付けボルト挿入用孔がざぐり加工による開口部を有しており、締め付けボルトの頭がこの開口部に収容されていることを特徴とする、請求項4に記載の金属管柱の基部構造。
  6. 金属管柱の下部の補強用リブプレートをベースプレートの下側に設けることを特徴とする、請求項1から5までのいずれかに記載の金属管柱の基部構造。
  7. 金属管柱の下部とベースプレートの間に柱脚金物を備えることを特徴とする、請求項1から5までのいずれかに記載の金属管柱の基部構造。
  8. ベースプレートと柱脚金物とが一体化していることを特徴とする、請求項7に記載の金属管柱の基部構造。
  9. 基礎天端に勾配を持たせることを特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載の金属管柱の基部構造。

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