JP2004137780A - アンカーによる鋼管ポールの固定構造及び固定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋼管ポールの基端部のベースプレート上に存在する突起物をなくしてフルフラット化し、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造及び固定方法を提供することを課題とする。
【解決手段】ベースプレート12に形成されるボルト穴14に、固定ボルト22の頭部22bを配位する頭部配位穴14aを設ける。そして、ベースプレート12の上面12a側から固定ボルト22を挿入して、ベースプレート12を挟んで配位される埋設体21に螺合することにより、ベースプレート12の上面12aから、固定ボルト22の頭部22bがほとんど突出しないようにできる。更に、鋼管ポール10の管本体11とベースプレート12との間に補強用のリブを設けない場合は、ベースプレート12の上面から突起物を排除してフルフラット化でき、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ベースプレート12に形成されるボルト穴14に、固定ボルト22の頭部22bを配位する頭部配位穴14aを設ける。そして、ベースプレート12の上面12a側から固定ボルト22を挿入して、ベースプレート12を挟んで配位される埋設体21に螺合することにより、ベースプレート12の上面12aから、固定ボルト22の頭部22bがほとんど突出しないようにできる。更に、鋼管ポール10の管本体11とベースプレート12との間に補強用のリブを設けない場合は、ベースプレート12の上面から突起物を排除してフルフラット化でき、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、アンカーによる鋼管固定構造及び固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2000−234339号公報
【特許文献2】
特願2002−155578(本願出願人による出願)
【0003】
近年、道路標識、街灯、旗竿などの工作物のポール(支柱)を初め、鉄骨建物の柱にいたるまで、円形鋼管や角形鋼管が広く使用されている。その際、道路標識などのポールや建物の柱として設置される鋼管ポール100は、例えば図4に示すように、鋼管柱101の下端部に突設されたベースプレート102をコンクリート基礎103の上に載せるとともに、基礎103の上面から一部が突出するようにして基礎103に埋め込まれ、かつ、ベースプレート102のボルト穴102aに通された複数のアンカーボルト104と、このアンカーボルト104にそれぞれねじ込まれた複数の固定ナット105によって固定されている。
【0004】
ここで、アンカーボルト104の設置方法としては、例えば、特開2000−234339号公報(特許文献1)に記載のように、土中に配位され、コンクリートを流し込むことによって固定がなされる。
アンカーボルト104は、例えば上記公報に記載のものや、図5に示すように、上端部の所定範囲に雄ねじ部104aを設けたものである。このアンカーボルト104は、単独で用いたり、あるいは、図5に示すように、あらかじめ必要な間隔を保つように連結材106で一体にしたものを用いる。
このアンカーボルト104の雄ねじ部104aを、図4に示すように、ベースプレート102を貫通するように形成されるボルト穴102aに通し、ベースプレート102から突出したアンカーボルトの雄ねじ部104aにナット105をねじ込んで固定する。そのため、ベースプレート102の上面には、アンカーボルトの雄ねじ部104aの一部と、ナット105やワッシャが露出した状態となる。
【0005】
ここで、鋼管ポール100を設置した際に、ベースプレート102自体を土中に埋設した際には特に問題は発生しないが、ベースプレート102が地表に露出するように設置した状態においては、この露出した部分が邪魔となって、特に道路わきや公園などに立設される街灯用ポール等の場合にあっては、歩行の妨げになる場合があった。
【0006】
ちなみに本願発明の発明者は、図4に示すように、従来、鋼管柱101とベースプレート102との間に補強のために存在していた補強リブ107を設けない、接続部付き鋼管を発明している(特願2002−155578(特許文献2)にて出願)。
この接続部付き鋼管は、補強リブ107を省略したものであるため、上記のように、歩行の妨げになる可能性は減少した。しかし、この接続部付き鋼管を用いたとしても、依然としてアンカーボルト104の雄ねじ部104aやナット105はベースプレート102上に露出するものであるため、その効果は完全と言えなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のことに鑑み、本願発明は、ベースプレート上に存在する突起物をなくしてフルフラット化し、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造及び固定方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願第1の発明は、管本体11と、管本体11の端部に設けられた板状のベースプレート12とを備える鋼管ポール10を固定するために、ベースプレート12を貫通するようにして形成されたボルト穴14に取り付けるためのアンカー20であって、このアンカー20は、埋設体21と固定ボルト22とを備えるものであり、埋設体21は、地面G等に埋設するものであって、端部を、内側面に雌ねじを備えた筒状に形成したものであり、固定ボルト22は、軸部22aと頭部22bとを有するものであり、軸部22aは、上記埋設体21の雌ねじにねじ込むことができる雄ねじを備えるものであり、頭部22bは、軸部22aの一端側に形成され、ベースプレート12のボルト穴14を貫通しない大きさに形成したものであり、固定ボルト22を、ベースプレート12を挟んで埋設体21にねじ込むことによって、ベースプレート12を固定できることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定構造を提供する。
【0009】
本願第2の発明は、上記第1の発明において、鋼管ポール10が、管本体11とベースプレート12との間に、補強用のリブを設けないものであって、ボルト穴14が、頭部22bよりも大きな径を有する頭部配位穴14aと、固定ボルト22の軸部22aよりも大きく、かつ、頭部22bよりも小さな径を有する軸部配位穴14bとを有するものであり、これにより、少なくとも頭部22bの一部を、ベースプレート12に埋め込むように配位可能であることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定構造を提供する。
【0010】
本願第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、埋設体21が、埋設ボルト21aと接続ナット21bとを有するものであり、埋設ボルト21aは、地面G等に埋設するものであって、端部に雄ねじ部21dを形成したものであり、接続ナット21bは、埋設ボルト21aの雄ねじ部21dと、固定ボルト22の軸部22aとに対してねじ込み可能なものであることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定構造を提供する。
【0011】
本願第4の発明は、上記第3の発明に係るアンカーによる鋼管ポールの固定構造を用い、複数の埋設体21を地面G等に埋設し、埋設ボルト21aに対する接続ナット21bのねじ込み量を調整することにより、接続ナット21bの一端側の位置を合致させ、これにより、接続ナット21bの一端側の端面に当接して配位する、ベースプレート12の設置レベルの調整が可能であることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定方法を提供する。
【0012】
上記第1及び第2の発明の実施によって、ボルト穴14に、固定ボルト22の頭部22bを配位する頭部配位穴14bを設けた場合は、ベースプレート12の上面12aから、固定ボルト22の頭部22bがほとんど突出しないようにできる。
そして、上記に加え、鋼管ポール10の管本体11とベースプレート12との間に補強用のリブを設けない場合は、ベースプレート12の上面から突起物を排除してフルフラット化することができ、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができる。
【0013】
又、上記第3の発明の実施によって、埋設体21が、それぞれ別体の埋設ボルト21aと接続ナット21bとを有するものであることにより、製造が容易である、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができ、これを用いて第4の発明を実施することにより、ベースプレート12の設置レベルの調整を容易に行うことができる、アンカーによる鋼管ポールの固定方法を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本願発明の実施の一形態について説明する。図1は、本例のアンカーによる鋼管固定構造を示すものである。
【0015】
まず、本例における鋼管ポール10について説明する。この鋼管ポール10は、管本体11と、管本体11の下端部に設けられた接続用の板状のベースプレート12とを備え、ベースプレート12を地面Gへ配位し、ベースプレート12の上面側からベースプレート12に固定ボルト22を装着することにより、管本体11を地面(地中)Gに配位された、アンカー20における埋設体21に固定するものである。
【0016】
この管本体11としては、本例では、断面が円形の鋼管を用いている。そして、この管本体11の下端部にベースプレート12が溶接にて固定されている。
尚、この管本体11は、断面形状が円形のものに限られるものではなく、図3に示すような四角形等の多角形や、楕円形、長円形等、種々の形状の鋼管を適用することができる。
【0017】
ベースプレート12は、本例においては、平面視円形状に形成された金属製の板状体である。
ベースプレート12の上面12aは平らに形成されており、従来存在したような、補強用リブ等の他部材は設けられていない。これにより、歩行の妨げ等、邪魔になる要因の一つを排除している。
そして、図1(B)に示す通り、ベースプレート12の中心には、上面12aから下面12bに貫通する挿通穴13が設けられている。
この挿通穴13に、管本体11の下端部が差し込まれて溶接される。これにより、管本体11とベースプレート12との固定がなされる。尚、上記の溶接は、管本体11の外周に沿って全周にわたって行われる。
【0018】
ボルト穴14は、ベースプレート12をアンカー20の埋設体21に対して固定する固定ボルト22を、貫通させて装着するために設けられるものであり、ベースプレート12において、中心から所定の径を有する円周C上に、ベースプレート12を上下方向に貫通するようにして形成されており、図1(A)に示すように、本例ではそれぞれのボルト穴14が、上記の円周C上に等間隔を置いて4ヶ所に形成されている。
尚、図3に示すように、ベースプレート12を平面視略四角形に形成しても良く、その場合は、ボルト穴14をベースプレート12の四隅等に設ける。
【0019】
図1に戻って説明を続けると、これらのボルト穴14は、大小の異なる径を有する穴が上下方向に連通して設けられている。大径側の穴である頭部配位穴14aは、上面12a側に形成されており、小径側の穴である軸部配位穴14bは、ベースプレート12の下面12b側に形成されている。よって、このボルト穴14は、ベースプレート12の内部に段差を有するものであり、後述するように、ボルト穴14に固定ボルト22が配位されることにより、この段差に固定ボルト22の頭部22bが引掛けられる。
【0020】
固定ボルト22としては、本例では、JIS(B1180)で規定されている一般的な並目の六角ボルトを用いているが、これ以外のピッチや頭部の形状を有するねじを用いても良い。
【0021】
そして、図1(B)に示すように、ボルト穴14に固定ボルト22が、頭部22bが上になるようにして配位される。ここで、軸部配位穴14bの径は、固定ボルト22の軸部22aの径よりも大きく、頭部22bの最大径(本例では、六角形状における、中心を通る頂点間の寸法)よりも小さいものである。そして、頭部配位穴14aの径は、頭部22bの最大径よりも大きいものであるため、固定ボルト22の軸部22aは軸部配位穴14bに配位され、頭部22bは頭部配位穴14aに配位される。
【0022】
尚、頭部配位穴14aの平面視の形状については、円形状や多角形状、又、図2に示すように、ベースプレート12の周縁部まで拡大した形状等、種々の形態によって実施し得る。
又、軸部配位穴14bの平面視の形状についても、円形状や、中心から所定の径を有する円周Cに沿って湾曲した長円形状等、種々の形態によって実施し得る。
ただし、頭部配位穴14aについては、ベースプレート12の上面12aをできるだけ平滑にするために、あまり大きな径とはせず、図1(A)に示すように、固定ボルト22をねじ込むための工具が挿入可能な程度の大きさを有する真円形状とすることが望ましい。
【0023】
又、ベースプレート12の上面12aから頭部配位穴14aの底面14cまでの深さ寸法は、固定ボルト22の頭部22bの厚みと、固定ボルト22の軸部22aに取り付けて、頭部22bと共に頭部配位穴14aに配位するワッシャ22cの厚みとを合計した寸法に近いものとする。これにより、ベースプレート12の上面12aから、固定ボルト22の頭部22bがほとんど突出しないものとでき、上記のように管本体11とベースプレート12との間の補強用リブを省略したことと相まって、ベースプレート12上の障害物を排除でき、歩行の妨げ等になることもない。又、外観上もすっきりとしたものとできる。
尚、好ましくは、上記の頭部22bとワッシャ22cとを合計した厚み寸法よりも頭部配位穴14aの深さ寸法の方を大きく形成し、頭部配位穴14aに固定ボルト22の頭部22bが完全に入り込むようにした方が、ベースプレート12上をフルフラット化できるため良い。更にその状態において、図示はしないが、頭部配位穴14aに樹脂製等のキャップを、キャップの上端面がベースプレート12の上面12aとほぼ一致するように取り付けるとなお良い。
【0024】
尚、ベースプレート12の肉厚Wは、ボルト穴14における軸部配位穴14bの部分の肉厚Hよりも大きく形成されているが、この軸部配位穴14bの部分の肉厚Hは、従来用いられてきた、図4に示すような、補強用リブを備えた鋼管ポールのベースプレートの肉厚102の肉厚tに相当する。即ち、設計条件が同じ場合において、ベースプレート12の肉厚Wは、従来の鋼管ポール100におけるベースプレート102の肉厚tよりも大きくなる。これによって、本願発明に係る鋼管ポール10は、補強用のリブを設けずとも、従来のように補強リブ107を備えた従来の鋼管ポール100よりも、ベースプレート12の強度を大きいものとしている。
又、このように肉厚の大きなベースプレート12を形成することにより、従来よりも、管本体11をベースプレート12に取り付けるための挿通穴13を上方に延長することとなり、管本体1の下端が差し込まれた際の管本体11の外周と挿通穴13の内周面との間の接触面積を従来のものより大きく確保することができ、管本体11とベースプレート12との間の固定強度も向上している。
【0025】
ベースプレート12の形状は、本例のように、平面視円形であって、ボルト穴14を図1に示したように形成するものに限られるものではなく、種々に変更することができる。
例えば、図2に示すように、軸部配位穴14bを、ベースプレート12の周縁部まで拡大したものとしても良いし、ベースプレート12の平面形状を、図3に示すような四角形等の多角形や、長円形や楕円形等、種々の形状として実施することができる。
【0026】
次に、鋼管ポール10を固定するためのアンカー20の構造について説明する。
本例のアンカー20は、埋設体21と、既に説明した固定ボルト22とを備えるものである。
更に埋設体21は、本例においては、それぞれ別体である埋設ボルト21aと接続ナット21bとを備えるものであり、このように別体とすることにより、容易に製造ができる。
【0027】
埋設ボルト21aは、図5に示すような、従来のアンカーボルト104と同様の形態を有するものであり、一端(上端)側の所定範囲に雄ねじ部21dを形成したものである。この雄ねじ部21dにおけるねじの呼びやピッチ等は、本例においては固定ボルト22と同一のものとしているが、必要であれば異なる呼びやピッチ等で形成するものであっても良い。又、埋設ボルト21aの他端(下端)側の形態については、図1では省略したが、図5に示される略L字状のものや、J形やT形等、埋設ボルト21aに働く引き抜き応力を有効に受け止めることのできる部分を形成したものであれば、どのような形態であっても良い。
又、本例においては、4本の埋設ボルト21aを、平面視において正方形の頂点部分に配位し、それぞれの埋設ボルト21aに連結材21eを溶接することによって連結している。
【0028】
接続ナット21bは、埋設ボルト21aの雄ねじ部21dと、固定ボルト22の軸部22aとに対して、それぞれねじ込み可能な雌ねじが内側面に形成された筒状体である。本例では、埋設ボルト21aと固定ボルト22の雄ねじの呼びやピッチ等が同一であるため、接続ナット21bに形成される雌ねじの呼びやピッチ等は一定に形成されている。尚、上記両者の雄ねじの呼びやピッチ等が異なる場合は、これらに合わせた雌ねじを一端側と他端側に別々に形成する。
又、本例の場合、この接続ナット21bの外観は通常の六角ナットと同様の六角筒状としているが、これに限られるものではなく、円筒状や、六角形以外の多角形筒状としても良い。
【0029】
ここで、この接続ナット21bの高さ寸法については、埋設ボルト21aと固定ボルト22とを引っ張り強度を確保できるねじ込み量にて取り付けることができ、かつ、その状態で上下方向への調整代が残るような寸法に形成する。
まず、接続ナット21bの必要な最低高さ寸法を、通常のナットにボルトをねじ込み、その際にナットからボルトの先端部が突出した状態の寸法を2倍することにより算出する。
本例においては、埋設ボルト21a,接続ナット21b,固定ボルト22に形成されたねじはJIS(B1181)に規定されているM24の並目ねじとなっている。ここで、M24の1種ナットの高さ寸法(基準寸法)は19mmである。そして、ナットにボルトをねじ込んだ際のナットからボルトの先端部が突出する量をねじ山の3山分とすると、M24のピッチが3mmであることより、9mmとなる。よって、接続ナット21bの必要な最低高さ寸法は、
(19+9)×2=56mm
となる。これに、調整代24mmを加えて、高さ寸法を80mmとしている。
【0030】
次に、従来は、アンカーボルトにかかる、引張及びせん断応力を負担する部分が、アンカーボルトにねじが形成された部分であったが、本例においては、それが接続ナット21bの部分となるため、この部分の強度に関して検討する。尚、計算を簡略化するため、ねじ部分の寸法には、ねじ山の有効径を用いる。
ねじ山の有効径を22.05mmとすると、M24のボルトの断面積は、
π/4×22.052=381.86mm2 ・・・(1)
である。
そして、M24のナットの断面積は、六角形の二面幅が36mmであることから、この六角形が正六角形であるとすると、ねじ穴を無視した六角形の面積は、
1122.37mm2となる。よって、ねじ穴の断面積をボルトの断面積と同一と考えて、
1122.37−381.86=740.51mm2 ・・・(2)
となる。
上記(1)と(2)を比較すると、接続ナット21bは、同径のボルトと比較して、はるかに大きな断面積を有するものであるから、強度上全く問題ないと言える。
【0031】
尚、ねじ山同士がかみ合った部分における、上下方向の引張強度に関しては、通常用いられるナットよりも、本例の接続ナット21bにおけるねじ込み量の方が大きいため、計算するまでもなく、従来のアンカーよりも大きな強度が確保されていると言える。
【0032】
本例においては、埋設体21を、埋設ボルト21aと接続ナット21bとをねじ込みによって組み合わせる構造としたが、本願発明はこれに限られるものではない。
つまり、埋設ボルト21aと接続ナット21bとの接続方法については、両者が軸方向の引張応力に対して、容易に分離しないように結合するものであれば良く、本例のようなねじ込みによるものに限られず、例えば、一方に凹部を、他方に凸部を形成して、それぞれをはめ込むことにより結合するものとしても良いし、両者間にピンを貫通させることにより結合しても良い。あるいは、溶接等によって結合したり、塑性加工等によりあらかじめ一体に形成しておいても良く、種々の形態をとることができる。
【0033】
次に、再び図1を参照しつつ、本例における鋼管ポール10を、アンカー20を用いて、実際に地面G等に据え付ける際の要領について説明する。
まず、据え付け予定地の地面を掘り下げる。
次に、上記のようにして掘り下げた穴に埋設ボルトを21aを、雄ねじ部21dが上方を向くように配位し、この雄ねじ部21dを残してコンクリートD等を流し込むことにより固定する。この際、図示はしないが、埋設ボルト21aが配位される部分よりもさらに下方にも補強用の鉄筋や鋼管を配位して、コンクリートDで固めておくことが強度上好ましい。
【0034】
そして、露出した状態にある雄ねじ部21dに接続ナット21bをねじ込むことにより取り付ける。この際のねじ込み量は、後に接続ナット21bに対して固定ボルト22をねじ込んだ際に、固定ボルト22が十分にねじ込めるだけのねじ山の余裕を残しておく程度とする。
本例では、埋設ボルト21aを4本使用するものであり、それぞれの埋設ボルト21aに接続ナット21bを取り付けるが、後に、接続ナット21bの上端に当接するようにして配位されるベースプレート12が水平になるように、接続ボルト21aの上端の位置を揃えてレベル調整を行う。
尚、ベースプレート12のレベル調整については、上記のように接続ナット21bのねじ込み量による位置調整で行っても良いし、接続ナット21bの位置調整は大まかなものとしておき、後ほどベースプレート12の下部にライナープレート(図示しない)を挿入することによって、最終的なレベル調整を行うようにしても良い。
このように、接続ナット21bを埋設ボルト21aに取り付ける際には、接続ナット22の下方に通常の六角ナットであるロックナット21cをあらかじめ取り付けておき、このロックナット21cを締め付けることにより、接続ナット21bが勝手に位置ずれしてしまうことを防止する。
【0035】
次に、接続ナット21bの上端に当接するようにして、鋼管ポール10のベースプレート12を配位する。この際には、ベースプレート12のボルト穴14の中心と接続ナット21bの中心とを揃えておく。
そして、ベースプレート12の上方からワッシャを取り付けた固定ボルト22を、ベースプレート12のボルト穴14を貫通させ、接続ナット21bに対してねじ込む。これにより、ベースプレート12は接続ナット21bの上端の面と、固定ボルト22の頭部の下端の面とに挟まれるようにして固定される。
そして、必要により、ベースプレート12の下部に残されている空間にコンクリートを流し込み、ベースプレート12の上面12aと同一レベルになるように、アスファルトやブロック等、種々の舗装材を配位して完成させる。尚、舗装材の上面は、必ずしもベースプレート12の上面12aと同一レベルにする必要はなく、ベースプレート12全体を舗装材に埋め込んでしまっても良いし、逆にベースプレート12全体が舗装材上に露出したものとしても良い。
【0036】
本例は、地面G等にアンカー20を配位し、その上方に鋼管ポール10を配位する場合について説明したが、設置形態はこれに限られるものではなく、例えば建物の壁面等にアンカー20を横方向に配位して、そこに鋼管ポール10を取り付けるものとしても良く、種々に実施が可能である。
【0037】
【発明の効果】
本願第1及び第2の発明にあっては、ボルト穴に、固定ボルトの頭部を配位する頭部配位穴を設けた場合は、ベースプレートの上面から、固定ボルトの頭部がほとんど突出しないようにできる。そして、上記に加え、鋼管ポールの管本体とベースプレートとの間に補強用のリブを設けない場合は、ベースプレートの上面から突起物を排除してフルフラット化することができ、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができる。
【0038】
又、本願第3の発明にあっては、上記第1又は第2の発明の効果に加え、埋設体が、それぞれ別体の埋設ボルトと接続ナットとを有するものであることにより、製造が容易である、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができ、更に、これを用いた第4の発明にあっては、ベースプレートの設置レベルの調整を容易に行うことができる、アンカーによる鋼管ポールの固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本願発明の実施の一形態に係るアンカーによる鋼管固定構造を示す平面図であり、(B)は一部を断面視とした側面視の説明図であり、(C)は本例のベースプレートの要部拡大断面図である。
【図2】(A)は他の実施の形態に係る鋼管ポールの全体正面図であり、(B)はその一部を断面視とした要部正面図であり、(C)はその要部平面図である。
【図3】(A)は更に他の実施の形態に係る鋼管ポールの全体正面図であり、(B)はその一部を断面視とした要部正面図であり、(C)はその要部平面図である。
【図4】(A)は従来のアンカーによる鋼管固定構造を示す要部平面図であり、(B)はその設置状態を示す要部正面図である。
【図5】(A)は従来のアンカーボルトを示す平面図であり、(B)は正面図である。
【符号の説明】
10 鋼管ポール
11 管本体
12 ベースプレート
14 ボルト穴
14a 軸部配位穴
14b 頭部配位穴
20 アンカー
21 埋設体
21a 埋設ボルト
21b 接続ナット
21d 雄ねじ部
22 固定ボルト
22a 軸部(固定ボルト)
22b 頭部(固定ボルト)
G 地面
【発明の属する技術分野】
本願発明は、アンカーによる鋼管固定構造及び固定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2000−234339号公報
【特許文献2】
特願2002−155578(本願出願人による出願)
【0003】
近年、道路標識、街灯、旗竿などの工作物のポール(支柱)を初め、鉄骨建物の柱にいたるまで、円形鋼管や角形鋼管が広く使用されている。その際、道路標識などのポールや建物の柱として設置される鋼管ポール100は、例えば図4に示すように、鋼管柱101の下端部に突設されたベースプレート102をコンクリート基礎103の上に載せるとともに、基礎103の上面から一部が突出するようにして基礎103に埋め込まれ、かつ、ベースプレート102のボルト穴102aに通された複数のアンカーボルト104と、このアンカーボルト104にそれぞれねじ込まれた複数の固定ナット105によって固定されている。
【0004】
ここで、アンカーボルト104の設置方法としては、例えば、特開2000−234339号公報(特許文献1)に記載のように、土中に配位され、コンクリートを流し込むことによって固定がなされる。
アンカーボルト104は、例えば上記公報に記載のものや、図5に示すように、上端部の所定範囲に雄ねじ部104aを設けたものである。このアンカーボルト104は、単独で用いたり、あるいは、図5に示すように、あらかじめ必要な間隔を保つように連結材106で一体にしたものを用いる。
このアンカーボルト104の雄ねじ部104aを、図4に示すように、ベースプレート102を貫通するように形成されるボルト穴102aに通し、ベースプレート102から突出したアンカーボルトの雄ねじ部104aにナット105をねじ込んで固定する。そのため、ベースプレート102の上面には、アンカーボルトの雄ねじ部104aの一部と、ナット105やワッシャが露出した状態となる。
【0005】
ここで、鋼管ポール100を設置した際に、ベースプレート102自体を土中に埋設した際には特に問題は発生しないが、ベースプレート102が地表に露出するように設置した状態においては、この露出した部分が邪魔となって、特に道路わきや公園などに立設される街灯用ポール等の場合にあっては、歩行の妨げになる場合があった。
【0006】
ちなみに本願発明の発明者は、図4に示すように、従来、鋼管柱101とベースプレート102との間に補強のために存在していた補強リブ107を設けない、接続部付き鋼管を発明している(特願2002−155578(特許文献2)にて出願)。
この接続部付き鋼管は、補強リブ107を省略したものであるため、上記のように、歩行の妨げになる可能性は減少した。しかし、この接続部付き鋼管を用いたとしても、依然としてアンカーボルト104の雄ねじ部104aやナット105はベースプレート102上に露出するものであるため、その効果は完全と言えなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のことに鑑み、本願発明は、ベースプレート上に存在する突起物をなくしてフルフラット化し、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造及び固定方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本願第1の発明は、管本体11と、管本体11の端部に設けられた板状のベースプレート12とを備える鋼管ポール10を固定するために、ベースプレート12を貫通するようにして形成されたボルト穴14に取り付けるためのアンカー20であって、このアンカー20は、埋設体21と固定ボルト22とを備えるものであり、埋設体21は、地面G等に埋設するものであって、端部を、内側面に雌ねじを備えた筒状に形成したものであり、固定ボルト22は、軸部22aと頭部22bとを有するものであり、軸部22aは、上記埋設体21の雌ねじにねじ込むことができる雄ねじを備えるものであり、頭部22bは、軸部22aの一端側に形成され、ベースプレート12のボルト穴14を貫通しない大きさに形成したものであり、固定ボルト22を、ベースプレート12を挟んで埋設体21にねじ込むことによって、ベースプレート12を固定できることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定構造を提供する。
【0009】
本願第2の発明は、上記第1の発明において、鋼管ポール10が、管本体11とベースプレート12との間に、補強用のリブを設けないものであって、ボルト穴14が、頭部22bよりも大きな径を有する頭部配位穴14aと、固定ボルト22の軸部22aよりも大きく、かつ、頭部22bよりも小さな径を有する軸部配位穴14bとを有するものであり、これにより、少なくとも頭部22bの一部を、ベースプレート12に埋め込むように配位可能であることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定構造を提供する。
【0010】
本願第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、埋設体21が、埋設ボルト21aと接続ナット21bとを有するものであり、埋設ボルト21aは、地面G等に埋設するものであって、端部に雄ねじ部21dを形成したものであり、接続ナット21bは、埋設ボルト21aの雄ねじ部21dと、固定ボルト22の軸部22aとに対してねじ込み可能なものであることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定構造を提供する。
【0011】
本願第4の発明は、上記第3の発明に係るアンカーによる鋼管ポールの固定構造を用い、複数の埋設体21を地面G等に埋設し、埋設ボルト21aに対する接続ナット21bのねじ込み量を調整することにより、接続ナット21bの一端側の位置を合致させ、これにより、接続ナット21bの一端側の端面に当接して配位する、ベースプレート12の設置レベルの調整が可能であることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定方法を提供する。
【0012】
上記第1及び第2の発明の実施によって、ボルト穴14に、固定ボルト22の頭部22bを配位する頭部配位穴14bを設けた場合は、ベースプレート12の上面12aから、固定ボルト22の頭部22bがほとんど突出しないようにできる。
そして、上記に加え、鋼管ポール10の管本体11とベースプレート12との間に補強用のリブを設けない場合は、ベースプレート12の上面から突起物を排除してフルフラット化することができ、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができる。
【0013】
又、上記第3の発明の実施によって、埋設体21が、それぞれ別体の埋設ボルト21aと接続ナット21bとを有するものであることにより、製造が容易である、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができ、これを用いて第4の発明を実施することにより、ベースプレート12の設置レベルの調整を容易に行うことができる、アンカーによる鋼管ポールの固定方法を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本願発明の実施の一形態について説明する。図1は、本例のアンカーによる鋼管固定構造を示すものである。
【0015】
まず、本例における鋼管ポール10について説明する。この鋼管ポール10は、管本体11と、管本体11の下端部に設けられた接続用の板状のベースプレート12とを備え、ベースプレート12を地面Gへ配位し、ベースプレート12の上面側からベースプレート12に固定ボルト22を装着することにより、管本体11を地面(地中)Gに配位された、アンカー20における埋設体21に固定するものである。
【0016】
この管本体11としては、本例では、断面が円形の鋼管を用いている。そして、この管本体11の下端部にベースプレート12が溶接にて固定されている。
尚、この管本体11は、断面形状が円形のものに限られるものではなく、図3に示すような四角形等の多角形や、楕円形、長円形等、種々の形状の鋼管を適用することができる。
【0017】
ベースプレート12は、本例においては、平面視円形状に形成された金属製の板状体である。
ベースプレート12の上面12aは平らに形成されており、従来存在したような、補強用リブ等の他部材は設けられていない。これにより、歩行の妨げ等、邪魔になる要因の一つを排除している。
そして、図1(B)に示す通り、ベースプレート12の中心には、上面12aから下面12bに貫通する挿通穴13が設けられている。
この挿通穴13に、管本体11の下端部が差し込まれて溶接される。これにより、管本体11とベースプレート12との固定がなされる。尚、上記の溶接は、管本体11の外周に沿って全周にわたって行われる。
【0018】
ボルト穴14は、ベースプレート12をアンカー20の埋設体21に対して固定する固定ボルト22を、貫通させて装着するために設けられるものであり、ベースプレート12において、中心から所定の径を有する円周C上に、ベースプレート12を上下方向に貫通するようにして形成されており、図1(A)に示すように、本例ではそれぞれのボルト穴14が、上記の円周C上に等間隔を置いて4ヶ所に形成されている。
尚、図3に示すように、ベースプレート12を平面視略四角形に形成しても良く、その場合は、ボルト穴14をベースプレート12の四隅等に設ける。
【0019】
図1に戻って説明を続けると、これらのボルト穴14は、大小の異なる径を有する穴が上下方向に連通して設けられている。大径側の穴である頭部配位穴14aは、上面12a側に形成されており、小径側の穴である軸部配位穴14bは、ベースプレート12の下面12b側に形成されている。よって、このボルト穴14は、ベースプレート12の内部に段差を有するものであり、後述するように、ボルト穴14に固定ボルト22が配位されることにより、この段差に固定ボルト22の頭部22bが引掛けられる。
【0020】
固定ボルト22としては、本例では、JIS(B1180)で規定されている一般的な並目の六角ボルトを用いているが、これ以外のピッチや頭部の形状を有するねじを用いても良い。
【0021】
そして、図1(B)に示すように、ボルト穴14に固定ボルト22が、頭部22bが上になるようにして配位される。ここで、軸部配位穴14bの径は、固定ボルト22の軸部22aの径よりも大きく、頭部22bの最大径(本例では、六角形状における、中心を通る頂点間の寸法)よりも小さいものである。そして、頭部配位穴14aの径は、頭部22bの最大径よりも大きいものであるため、固定ボルト22の軸部22aは軸部配位穴14bに配位され、頭部22bは頭部配位穴14aに配位される。
【0022】
尚、頭部配位穴14aの平面視の形状については、円形状や多角形状、又、図2に示すように、ベースプレート12の周縁部まで拡大した形状等、種々の形態によって実施し得る。
又、軸部配位穴14bの平面視の形状についても、円形状や、中心から所定の径を有する円周Cに沿って湾曲した長円形状等、種々の形態によって実施し得る。
ただし、頭部配位穴14aについては、ベースプレート12の上面12aをできるだけ平滑にするために、あまり大きな径とはせず、図1(A)に示すように、固定ボルト22をねじ込むための工具が挿入可能な程度の大きさを有する真円形状とすることが望ましい。
【0023】
又、ベースプレート12の上面12aから頭部配位穴14aの底面14cまでの深さ寸法は、固定ボルト22の頭部22bの厚みと、固定ボルト22の軸部22aに取り付けて、頭部22bと共に頭部配位穴14aに配位するワッシャ22cの厚みとを合計した寸法に近いものとする。これにより、ベースプレート12の上面12aから、固定ボルト22の頭部22bがほとんど突出しないものとでき、上記のように管本体11とベースプレート12との間の補強用リブを省略したことと相まって、ベースプレート12上の障害物を排除でき、歩行の妨げ等になることもない。又、外観上もすっきりとしたものとできる。
尚、好ましくは、上記の頭部22bとワッシャ22cとを合計した厚み寸法よりも頭部配位穴14aの深さ寸法の方を大きく形成し、頭部配位穴14aに固定ボルト22の頭部22bが完全に入り込むようにした方が、ベースプレート12上をフルフラット化できるため良い。更にその状態において、図示はしないが、頭部配位穴14aに樹脂製等のキャップを、キャップの上端面がベースプレート12の上面12aとほぼ一致するように取り付けるとなお良い。
【0024】
尚、ベースプレート12の肉厚Wは、ボルト穴14における軸部配位穴14bの部分の肉厚Hよりも大きく形成されているが、この軸部配位穴14bの部分の肉厚Hは、従来用いられてきた、図4に示すような、補強用リブを備えた鋼管ポールのベースプレートの肉厚102の肉厚tに相当する。即ち、設計条件が同じ場合において、ベースプレート12の肉厚Wは、従来の鋼管ポール100におけるベースプレート102の肉厚tよりも大きくなる。これによって、本願発明に係る鋼管ポール10は、補強用のリブを設けずとも、従来のように補強リブ107を備えた従来の鋼管ポール100よりも、ベースプレート12の強度を大きいものとしている。
又、このように肉厚の大きなベースプレート12を形成することにより、従来よりも、管本体11をベースプレート12に取り付けるための挿通穴13を上方に延長することとなり、管本体1の下端が差し込まれた際の管本体11の外周と挿通穴13の内周面との間の接触面積を従来のものより大きく確保することができ、管本体11とベースプレート12との間の固定強度も向上している。
【0025】
ベースプレート12の形状は、本例のように、平面視円形であって、ボルト穴14を図1に示したように形成するものに限られるものではなく、種々に変更することができる。
例えば、図2に示すように、軸部配位穴14bを、ベースプレート12の周縁部まで拡大したものとしても良いし、ベースプレート12の平面形状を、図3に示すような四角形等の多角形や、長円形や楕円形等、種々の形状として実施することができる。
【0026】
次に、鋼管ポール10を固定するためのアンカー20の構造について説明する。
本例のアンカー20は、埋設体21と、既に説明した固定ボルト22とを備えるものである。
更に埋設体21は、本例においては、それぞれ別体である埋設ボルト21aと接続ナット21bとを備えるものであり、このように別体とすることにより、容易に製造ができる。
【0027】
埋設ボルト21aは、図5に示すような、従来のアンカーボルト104と同様の形態を有するものであり、一端(上端)側の所定範囲に雄ねじ部21dを形成したものである。この雄ねじ部21dにおけるねじの呼びやピッチ等は、本例においては固定ボルト22と同一のものとしているが、必要であれば異なる呼びやピッチ等で形成するものであっても良い。又、埋設ボルト21aの他端(下端)側の形態については、図1では省略したが、図5に示される略L字状のものや、J形やT形等、埋設ボルト21aに働く引き抜き応力を有効に受け止めることのできる部分を形成したものであれば、どのような形態であっても良い。
又、本例においては、4本の埋設ボルト21aを、平面視において正方形の頂点部分に配位し、それぞれの埋設ボルト21aに連結材21eを溶接することによって連結している。
【0028】
接続ナット21bは、埋設ボルト21aの雄ねじ部21dと、固定ボルト22の軸部22aとに対して、それぞれねじ込み可能な雌ねじが内側面に形成された筒状体である。本例では、埋設ボルト21aと固定ボルト22の雄ねじの呼びやピッチ等が同一であるため、接続ナット21bに形成される雌ねじの呼びやピッチ等は一定に形成されている。尚、上記両者の雄ねじの呼びやピッチ等が異なる場合は、これらに合わせた雌ねじを一端側と他端側に別々に形成する。
又、本例の場合、この接続ナット21bの外観は通常の六角ナットと同様の六角筒状としているが、これに限られるものではなく、円筒状や、六角形以外の多角形筒状としても良い。
【0029】
ここで、この接続ナット21bの高さ寸法については、埋設ボルト21aと固定ボルト22とを引っ張り強度を確保できるねじ込み量にて取り付けることができ、かつ、その状態で上下方向への調整代が残るような寸法に形成する。
まず、接続ナット21bの必要な最低高さ寸法を、通常のナットにボルトをねじ込み、その際にナットからボルトの先端部が突出した状態の寸法を2倍することにより算出する。
本例においては、埋設ボルト21a,接続ナット21b,固定ボルト22に形成されたねじはJIS(B1181)に規定されているM24の並目ねじとなっている。ここで、M24の1種ナットの高さ寸法(基準寸法)は19mmである。そして、ナットにボルトをねじ込んだ際のナットからボルトの先端部が突出する量をねじ山の3山分とすると、M24のピッチが3mmであることより、9mmとなる。よって、接続ナット21bの必要な最低高さ寸法は、
(19+9)×2=56mm
となる。これに、調整代24mmを加えて、高さ寸法を80mmとしている。
【0030】
次に、従来は、アンカーボルトにかかる、引張及びせん断応力を負担する部分が、アンカーボルトにねじが形成された部分であったが、本例においては、それが接続ナット21bの部分となるため、この部分の強度に関して検討する。尚、計算を簡略化するため、ねじ部分の寸法には、ねじ山の有効径を用いる。
ねじ山の有効径を22.05mmとすると、M24のボルトの断面積は、
π/4×22.052=381.86mm2 ・・・(1)
である。
そして、M24のナットの断面積は、六角形の二面幅が36mmであることから、この六角形が正六角形であるとすると、ねじ穴を無視した六角形の面積は、
1122.37mm2となる。よって、ねじ穴の断面積をボルトの断面積と同一と考えて、
1122.37−381.86=740.51mm2 ・・・(2)
となる。
上記(1)と(2)を比較すると、接続ナット21bは、同径のボルトと比較して、はるかに大きな断面積を有するものであるから、強度上全く問題ないと言える。
【0031】
尚、ねじ山同士がかみ合った部分における、上下方向の引張強度に関しては、通常用いられるナットよりも、本例の接続ナット21bにおけるねじ込み量の方が大きいため、計算するまでもなく、従来のアンカーよりも大きな強度が確保されていると言える。
【0032】
本例においては、埋設体21を、埋設ボルト21aと接続ナット21bとをねじ込みによって組み合わせる構造としたが、本願発明はこれに限られるものではない。
つまり、埋設ボルト21aと接続ナット21bとの接続方法については、両者が軸方向の引張応力に対して、容易に分離しないように結合するものであれば良く、本例のようなねじ込みによるものに限られず、例えば、一方に凹部を、他方に凸部を形成して、それぞれをはめ込むことにより結合するものとしても良いし、両者間にピンを貫通させることにより結合しても良い。あるいは、溶接等によって結合したり、塑性加工等によりあらかじめ一体に形成しておいても良く、種々の形態をとることができる。
【0033】
次に、再び図1を参照しつつ、本例における鋼管ポール10を、アンカー20を用いて、実際に地面G等に据え付ける際の要領について説明する。
まず、据え付け予定地の地面を掘り下げる。
次に、上記のようにして掘り下げた穴に埋設ボルトを21aを、雄ねじ部21dが上方を向くように配位し、この雄ねじ部21dを残してコンクリートD等を流し込むことにより固定する。この際、図示はしないが、埋設ボルト21aが配位される部分よりもさらに下方にも補強用の鉄筋や鋼管を配位して、コンクリートDで固めておくことが強度上好ましい。
【0034】
そして、露出した状態にある雄ねじ部21dに接続ナット21bをねじ込むことにより取り付ける。この際のねじ込み量は、後に接続ナット21bに対して固定ボルト22をねじ込んだ際に、固定ボルト22が十分にねじ込めるだけのねじ山の余裕を残しておく程度とする。
本例では、埋設ボルト21aを4本使用するものであり、それぞれの埋設ボルト21aに接続ナット21bを取り付けるが、後に、接続ナット21bの上端に当接するようにして配位されるベースプレート12が水平になるように、接続ボルト21aの上端の位置を揃えてレベル調整を行う。
尚、ベースプレート12のレベル調整については、上記のように接続ナット21bのねじ込み量による位置調整で行っても良いし、接続ナット21bの位置調整は大まかなものとしておき、後ほどベースプレート12の下部にライナープレート(図示しない)を挿入することによって、最終的なレベル調整を行うようにしても良い。
このように、接続ナット21bを埋設ボルト21aに取り付ける際には、接続ナット22の下方に通常の六角ナットであるロックナット21cをあらかじめ取り付けておき、このロックナット21cを締め付けることにより、接続ナット21bが勝手に位置ずれしてしまうことを防止する。
【0035】
次に、接続ナット21bの上端に当接するようにして、鋼管ポール10のベースプレート12を配位する。この際には、ベースプレート12のボルト穴14の中心と接続ナット21bの中心とを揃えておく。
そして、ベースプレート12の上方からワッシャを取り付けた固定ボルト22を、ベースプレート12のボルト穴14を貫通させ、接続ナット21bに対してねじ込む。これにより、ベースプレート12は接続ナット21bの上端の面と、固定ボルト22の頭部の下端の面とに挟まれるようにして固定される。
そして、必要により、ベースプレート12の下部に残されている空間にコンクリートを流し込み、ベースプレート12の上面12aと同一レベルになるように、アスファルトやブロック等、種々の舗装材を配位して完成させる。尚、舗装材の上面は、必ずしもベースプレート12の上面12aと同一レベルにする必要はなく、ベースプレート12全体を舗装材に埋め込んでしまっても良いし、逆にベースプレート12全体が舗装材上に露出したものとしても良い。
【0036】
本例は、地面G等にアンカー20を配位し、その上方に鋼管ポール10を配位する場合について説明したが、設置形態はこれに限られるものではなく、例えば建物の壁面等にアンカー20を横方向に配位して、そこに鋼管ポール10を取り付けるものとしても良く、種々に実施が可能である。
【0037】
【発明の効果】
本願第1及び第2の発明にあっては、ボルト穴に、固定ボルトの頭部を配位する頭部配位穴を設けた場合は、ベースプレートの上面から、固定ボルトの頭部がほとんど突出しないようにできる。そして、上記に加え、鋼管ポールの管本体とベースプレートとの間に補強用のリブを設けない場合は、ベースプレートの上面から突起物を排除してフルフラット化することができ、歩行の妨げ等の邪魔になることのない、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができる。
【0038】
又、本願第3の発明にあっては、上記第1又は第2の発明の効果に加え、埋設体が、それぞれ別体の埋設ボルトと接続ナットとを有するものであることにより、製造が容易である、アンカーによる鋼管固定構造を提供することができ、更に、これを用いた第4の発明にあっては、ベースプレートの設置レベルの調整を容易に行うことができる、アンカーによる鋼管ポールの固定方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本願発明の実施の一形態に係るアンカーによる鋼管固定構造を示す平面図であり、(B)は一部を断面視とした側面視の説明図であり、(C)は本例のベースプレートの要部拡大断面図である。
【図2】(A)は他の実施の形態に係る鋼管ポールの全体正面図であり、(B)はその一部を断面視とした要部正面図であり、(C)はその要部平面図である。
【図3】(A)は更に他の実施の形態に係る鋼管ポールの全体正面図であり、(B)はその一部を断面視とした要部正面図であり、(C)はその要部平面図である。
【図4】(A)は従来のアンカーによる鋼管固定構造を示す要部平面図であり、(B)はその設置状態を示す要部正面図である。
【図5】(A)は従来のアンカーボルトを示す平面図であり、(B)は正面図である。
【符号の説明】
10 鋼管ポール
11 管本体
12 ベースプレート
14 ボルト穴
14a 軸部配位穴
14b 頭部配位穴
20 アンカー
21 埋設体
21a 埋設ボルト
21b 接続ナット
21d 雄ねじ部
22 固定ボルト
22a 軸部(固定ボルト)
22b 頭部(固定ボルト)
G 地面
Claims (4)
- 管本体(11)と、管本体(11)の端部に設けられた板状のベースプレート(12)とを備える鋼管ポール(10)を固定するために、ベースプレート(12)を貫通するようにして形成されたボルト穴(14)に取り付けるためのアンカー(20)であって、
このアンカー(20)は、埋設体(21)と固定ボルト(22)とを備えるものであり、
埋設体(21)は、地面(G)等に埋設するものであって、端部を、内側面に雌ねじを備えた筒状に形成したものであり、
固定ボルト(22)は、軸部(22a)と頭部(22b)とを有するものであり、
軸部(22a)は、上記埋設体(21)の雌ねじにねじ込むことができる雄ねじを備えるものであり、
頭部(22b)は、軸部(22a)の一端側に形成され、ベースプレート(12)のボルト穴(14)を貫通しない大きさに形成したものであり、
固定ボルト(22)を、ベースプレート(12)を挟んで埋設体(21)にねじ込むことによって、ベースプレート(12)を固定できることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定構造。 - 鋼管ポール(10)が、管本体(11)とベースプレート(12)との間に、補強用のリブを設けないものであって、
ボルト穴(14)が、頭部(22b)よりも大きな径を有する頭部配位穴(14a)と、固定ボルト(22)の軸部(22a)よりも大きく、かつ、頭部(22b)よりも小さな径を有する軸部配位穴(14b)とを有するものであり、
これにより、少なくとも頭部(22b)の一部を、ベースプレート(12)に埋め込むように配位可能であることを特徴とする、請求項1に記載の、アンカーによる鋼管ポールの固定構造。 - 埋設体(21)が、埋設ボルト(21a)と接続ナット(21b)とを有するものであり、
埋設ボルト(21a)は、地面(G)等に埋設するものであって、端部に雄ねじ部(21d)を形成したものであり、
接続ナット(21b)は、埋設ボルト(21a)の雄ねじ部(21d)と、固定ボルト(22)の軸部(22a)とに対してねじ込み可能なものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の、アンカーによる鋼管ポールの固定構造。 - 請求項3に記載のアンカーによる鋼管ポールの固定構造を用い、
複数の埋設体(21)を地面(G)等に埋設し、埋設ボルト(21a)に対する接続ナット(21b)のねじ込み量を調整することにより、接続ナット(21b)の一端側の位置を合致させ、
これにより、接続ナット(21b)の一端側の端面に当接して配位する、ベースプレート(12)の設置レベルの調整が可能であることを特徴とする、アンカーによる鋼管ポールの固定方法。
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