JP2008031609A - 三次元手編み製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】
手編み毛糸のみを用いて手編みで作ることができ、しかも詰め物を使用することなく、たわし、クッション、座布団および枕等として使用可能な三次元手編み製品を提供する。
【解決手段】
手編み毛糸で平面状に編まれて上下に重ねられた形態の複数枚の平面編地11,12,13と、この複数枚の平面編地の中で上下に隣接する平面編地を2枚ずつ互いに接結する多数の接合体14,15とからなり、この接合体14,15が上記同様の手編み毛糸を用いて編まれた編紐で形成され、上記2枚の平面編地が所定の間隔に保持されており、上下に対向する2枚の平面編地の一方を編んだのち、この平面編地の一点に接合体を突設し、その先端から他方の編地の一部と次の接合体とを交互に編み、以下その繰返しで他方の平面編地を編成する。
【選択図】 図1
手編み毛糸のみを用いて手編みで作ることができ、しかも詰め物を使用することなく、たわし、クッション、座布団および枕等として使用可能な三次元手編み製品を提供する。
【解決手段】
手編み毛糸で平面状に編まれて上下に重ねられた形態の複数枚の平面編地11,12,13と、この複数枚の平面編地の中で上下に隣接する平面編地を2枚ずつ互いに接結する多数の接合体14,15とからなり、この接合体14,15が上記同様の手編み毛糸を用いて編まれた編紐で形成され、上記2枚の平面編地が所定の間隔に保持されており、上下に対向する2枚の平面編地の一方を編んだのち、この平面編地の一点に接合体を突設し、その先端から他方の編地の一部と次の接合体とを交互に編み、以下その繰返しで他方の平面編地を編成する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、手編み毛糸を用いて編成され、台所用たわし、クッション、座布団、枕等に使用可能な三次元手編み製品に関するものである。
アクリル繊維の手編み糸を用いて作られた台所用たわしは、洗剤が不要であるということから、広く知られるようになった。例えば、下記の特許文献1には、アクリル繊維からなる9〜20番位の紡績単糸を複数本合撚した太めのアクリル毛糸を用いて手編み又は機械編みにより、細編、ガーター編、平編、ゴム編など任意組織の平面状編地を作り、これを平面状、筒状、袋状など任意形状の洗浄布に形成すること、および当初より筒状、袋状などの形状に編成すること等が記載されている。しかしながら、上記の洗浄布(たわし)は、1枚の平面状編地で形成されるため、従来の棕櫚の毛を束ねて作ったものに比べて柔らかすぎて頼りなく、使い難く、また厚みを補うためにスポンジその他を詰め物にした場合は、通気性が失われるという問題があった。
登録実用新案第3008736号公報
また、手編み毛糸で座布団等のクッション等を作ることも知られているが、この場合は、手編み毛糸で編んだ平面状編地で袋を作り、この袋の内側にスポンジその他の詰め物を入れて厚さを増大していたため、手編み毛糸の風合いおよび通気性が失われ、また形状が限定されるという問題があった。
この発明は、手編み毛糸のみを用いて編成で作ることができ、しかも詰め物を使用することなく、たわし、クッション、座布団および枕等として使用可能な三次元手編み製品を提供するものである。
この発明に係る三次元手編み製品は、手編み毛糸で平面状に編まれて上下に重ねられた形態の複数枚の平面編地と、この複数枚の平面編地の中で上下に隣接する平面編地を2枚ずつ互いに接結する多数の接合体とからなり、この接合体が上記同様の手編み毛糸を用いて編まれた編紐で形成され、上記2枚の平面編地を所定の間隔に保持していることを特徴とする。
上記の三次元手編み製品は、以下のように手編みにより製造することができる。すなわち、複数枚の平面編地の中で上下方向の任意の段の平面編地を手編みにより、方形、円形、楕円形など所望の形状に、かつ任意の平面組織に編成し、得られた平面編地を基準編地とし、その片面の任意の位置に前記の接合体を突設する。この突設は、基準編地の編目を上記同様の手編み毛糸で拾い、鎖編み、長編み等かぎ針編み技法で編紐を編成して行なわれる。そして、該接合体の編紐先端から延びる手編み毛糸を用い、上記の基準編地に隣接する平面編地(隣接編地)の一部分を、上記の三次元手編み製品完成時における接合体の配置に応じ、3個もしくは4個の接合体で囲まれた三角形もしくは方形などの区画形状に、かつ任意の組織に編成する。しかるのち、上記隣接編地の一部分の隅と上記基準編地の対向部との間で上記の長編み等かぎ針編み技法により編紐の接合体を編成する。以下、上記隣接編地の一部分と、該隣接編地および上記基準編地を接結する接合体の編紐とを交互に手編みすることにより、上記の隣接編地と、該隣接編地および前記基準編地を接結する多数の編紐接合体とが一体に形成される。
上記の三次元手編み製品は、上下に対向する2枚の平面編地の多数箇所が編紐で接合された形態に作られているため、平面編地の組織、形状、大きさ、厚さ、重ね枚数、接合体の太さ、高さ、配置密度等により、手編み製品全体の厚み、硬さ、弾力等を任意に設定することができる。しかも、製品全体が手編み毛糸で構成されるので、風合いがソフトであり、通気性に優れ、使用する手編み毛糸の色調を選択することで、ファッション性も与えることができる。そして、接合体が、ダブルラッシェル編地のパイル糸と異なり、該パイル糸よりも太い手編み毛糸からなる編紐であるため、編地の厚さ方向の弾力性に優れる。
なお、この発明で用いる手編み毛糸の構成繊維は、羊毛繊維、木綿繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、天然繊維と合成繊維の混合繊維など任意であり、用途に応じて選択することができる。例えば、洗浄用のたわしを目的とする場合は、アクリル繊維100%が好ましく、クッション、座布団、枕等を目的とする場合は、羊毛繊維または木綿繊維、ポリエステル繊維などを適宜に用いることができる。編糸の太さも用途に応じて適宜に選択することができる。また、平面編地の形状は正方形、長方形、円形、楕円形、長円形等の任意の形状を選択でき、大きさは平面編地の全数を同じ大きさにしてもよく、厚さ方向の中央に大きい平面編地を配し、上層側または下層側に小さい平面編地を配して断面形状を台形、六角形、円形等に形成することもできる。
上記平面編地の編み組織も任意であるが、鎖編み、長編み等かぎ針編み技法からなる編紐を縦横に並べて多数の透かし孔を方形に形成した多孔編地とすることができ、この場合は特に通気性および液体の透過性が良好となり、また風合いもソフトとなり、たわしおよびクッション、座布団、枕等に好適である。この場合、前記の接合体は、上記透かし孔を囲む縦横の編紐の各交差部に編成により突設することが好ましく、これにより接合体が位置ずれすることなく、確実に固定され、この接合体で接合される上下2枚の平面編地の間隔が良好に保持される。
上記の三次元手編み製品において、形状と大きさの等しい平面編地3枚を上、中、下の3段に配置した構造の場合、中段編地は、手編み毛糸で編紐を作りながら多数個の方形の透かし孔を経横に並べて形成することにより編成し、上段編地は、上記の中段編地における縦横の編紐の任意の交点、すなわち方形の透かし孔の隅に手編み毛糸の一端を固定し、この手編み毛糸を用いて中段編地および上段編地の接合部と、上段編地の透かし孔を囲む編紐とを交互に作ることによって編成し、下段編地は、上記中段編地における縦横の編紐の任意の交点に固定した手編み毛糸を用いて中段編地および下段編地の接合部と、下段編地の透かし孔を囲む編紐とを交互に作ることによって編成することができる。
この場合、上段編地の上面に上段編地と同じ外形で、上段編地よりも編み目の細かい表面編地を、また下段編地の下面に下段編地と同じ外形で、下段編地よりも編み目の細かい裏面編地をそれぞれ重ね、上段編地に表面編地を、また下段編地に裏面編地をそれぞれの外周において綴じ付けることができ、この場合は表裏両面が緻密化され、弾力が増大し、特にたわしに用いた場合に一層使い易くなり、また外観が向上する。
この発明に係る三次元手編み製品は、複数枚の平面編地を重ねた形態のものであり、上下に対向する2枚の平面編地のそれぞれは、その多数の対向部が平面編地の構成糸と同じ手編み毛糸からなる紐状の接合体で接結され、これによって上記複数枚の平面編地全体が一体化されているため、縦横だけでなく、厚さ方向にも広がった立体構造を備えながら、厚さ方向の弾力にも優れ、しかも風合いがソフトであり、通気性にも優れ、用いる手編み毛糸の種類、平面編地の組織、形状、大きさ、重ね枚数等の選択により、洗浄用たわしに限らず、クッション、座布団、枕などの用途にも、詰め物なしで用いることができる。
特に請求項2に係る発明は、平面編地を多孔編地に形成したので、通気性や透過性が向上し、また接合体を、透かし孔を囲む縦横の編紐の各交差部に編成により突設したので、接結がしっかりし、上下2枚の平面編地の間隔が良好に保持される。また、請求項3に係る発明は、請求項2の平面編地を、上中下の3段に配した3次元手編み製品であるから、手編みによって容易に作ることができ、かつ通気性や透過性に優れ、風合いもソフトであり、中段編地が上段編地および下段編地と紐状の接合体で接結され、中段編地と上段編地との間隔および下段編地との間隔がそれぞれ良好に保持される。また、請求項4に係る発明は、上段編地の上面を編み目の細かい表面編地で、下段編地の下面を編み目の細かい裏面編地でそれぞれ被覆したものであるから、表裏両面が緻密化され、弾力が増大し、外観が向上する。
実施形態1
図1において、10は洗浄用たわしとして好適な三次元手編み製品であり、上段編地11、中段編地12および下段編地13の上下3段に配された平面編地と、上段編地11および中段編地12を接結する多数本の上部接合体14と、中段編地12および下段編地13を接結する多数本の下部接合体15とで構成されている。上記の上段編地11は、縦方向の編紐11aおよび横方向の編紐11bにより、多数の透かし孔11cが方眼状に並ぶネット状に形成されている。中段編地12および下段編地13も同様のネット状に形成される。そして、上部接合体14は上段編地11および中段編地12における縦方向編紐11aと横方向編紐11bの交差部に編紐状に突設され、下部接合体15は中段編地12および下段編地13における縦方向編紐と横方向編紐の交差部に編紐状に突設される。
図1において、10は洗浄用たわしとして好適な三次元手編み製品であり、上段編地11、中段編地12および下段編地13の上下3段に配された平面編地と、上段編地11および中段編地12を接結する多数本の上部接合体14と、中段編地12および下段編地13を接結する多数本の下部接合体15とで構成されている。上記の上段編地11は、縦方向の編紐11aおよび横方向の編紐11bにより、多数の透かし孔11cが方眼状に並ぶネット状に形成されている。中段編地12および下段編地13も同様のネット状に形成される。そして、上部接合体14は上段編地11および中段編地12における縦方向編紐11aと横方向編紐11bの交差部に編紐状に突設され、下部接合体15は中段編地12および下段編地13における縦方向編紐と横方向編紐の交差部に編紐状に突設される。
図2は、中段編地12の平面図を示し、縦方向(ただし、中段編地12の長手方向を縦方向とする。)編紐12a、横方向編紐12b、方形の透かし孔12cおよび上部接合体14が図示されている。この中段編地12aは、例えば、以下の手順で手編みにより編成することができる。まず、下から2列目中央の透かし孔12cを囲む左右2本の編紐12bおよび上下2本の編紐12aを、右下の編紐交差点Aを起点にして矢印で示すように、上の編紐交差点B、その左の編紐交差点C、その下の編紐交差点Dを通って左回りに鎖編みで編紐を編み、長編み等のかぎ針編み技法を使って上記起点Aに接合点をとって接合した後、上記編紐交差点Dの左に隣接する透かし孔12cの四周中、三方の編紐12a、12bおよび12aを上記同様に鎖編み、長編み等のかぎ針編み技法で編成し、以下、縦横に並ぶ多数の透かし孔12cを大きい矢印にしたがって右回りの渦巻き状に通りながら、各透かし孔12cの四周中、三方の編紐を鎖または長編で編成して中段編地12を形成する。
中段編地12が完成すると、図3に示すように、前記中段編地12の基点Aの編目に前記同様の手編み毛糸の先端を引掛け固定し、この基点Aから上向き矢印にしたがって編紐の接合体14を突設状に形成し、その上端A’から右上の編紐交差点B’に向かって縦方向編紐11aを編成し、この編紐交差点B’と下方の編紐交差点Bとを往復して該編紐交差点B、B’を接合する編紐の接合体14を編成し、以下、編紐交差点B’と左上の編紐交差点C’とを結ぶ横方向編紐11b、該編紐交差点C’と下の編紐交差点Cとを接結する編紐の接合体14、上記編紐交差点C’と右下の編紐交差点D’とを結ぶ縦方向編紐11a、該編紐交差点D’と下の編紐交差点Dとを接結する編紐の接合体14、および上記の編紐交差点D’と最初の編紐交差点A’とを結ぶ横方向編紐11bを編成して編紐交差点D’に戻る。以下、上記編み方の繰返しで上段編地11を編成し、これが終わると、上記中段編地の下の下段編地13を、下部接合体15と共に編成する。なお、編紐交差点D’、Dを結ぶ上部接合体14および編紐交差点D’、A’を結ぶ横方向編紐11bは、いずれを先に編成してもよい。
上記の構造において、手編み毛糸としてアクリル繊維からなる極太の手編み毛糸を、また編み針として7/0号かぎ針または6号アフガン針を用い、上段編地11、中段編地12、下段編地13および上部接合体14、下部接合体15を編成した。上段、中段、下段の各平面編地を構成する編紐および接合体14、15を構成する編紐は、一方向に進む部分では鎖編みとし、接合する部分では長編み等のかぎ針編み技法で、上記編地11、12、13の透かし孔を囲む縦方向編紐11a、12a、13a、横方向編紐11b、12b、13bの一辺長をそれぞれ2個の編目で形成し、また上下の接合体14、15の編紐を3個の編目(長編み)で形成したところ、編紐11a、12a、13a、14、15の見掛け太さは6〜8mmとなり、三次元手編み製品10の全長は約10cm、幅は約8cm、高さ(厚さ)は約3cmであり、洗浄用たわしとして適度の大きさと弾力を備えていた。
実施形態2
図4は、平面形状が長円形で、その形状と大きさが同じ平面編地3枚を上段、中段、下段に配置し、その上段編地の上面に上段編地と同じ外形で、上段編地よりも編み目の細かい表面編地を、また下段編地の下面に下段編地と同じ外形で、下段編地よりも編み目の細かい裏面編地をそれぞれ重ね、上段編地に表面編地を、また下段編地に裏面編地を、それぞれ外周においてに綴じ付けた形態の三次元手編み製品20であり、中心線Nの左側は上段編地21の左半部を、また右側は表面編地22の右半部をそれぞれ示す。
図4は、平面形状が長円形で、その形状と大きさが同じ平面編地3枚を上段、中段、下段に配置し、その上段編地の上面に上段編地と同じ外形で、上段編地よりも編み目の細かい表面編地を、また下段編地の下面に下段編地と同じ外形で、下段編地よりも編み目の細かい裏面編地をそれぞれ重ね、上段編地に表面編地を、また下段編地に裏面編地を、それぞれ外周においてに綴じ付けた形態の三次元手編み製品20であり、中心線Nの左側は上段編地21の左半部を、また右側は表面編地22の右半部をそれぞれ示す。
上段編地21は、前記の実施形態1と同様の多孔組織でネット状の方形に形成された中央の方形ネット部21aと、この方形ネット部21aの左右に、上記同様の多孔組織でネット状の半円形に形成された半円形ネット部21bとからなり、この半円形ネット部21bは方形ネット部の縁に連続して編成される。ただし、方形ネット部21aでは、透かし孔のすべてが方形の透かし孔21a1もしくは台形の透かし孔21a2等、四辺形に形成されるのに対し、半円形ネット部21bは、四辺形の透かし孔21b1と三角形の透かし孔21b2とを適宜に混ぜて、全体として半円形に形成される。
なお、この上段編地21は、前記実施形態1と同様に、中段編地(図示されていない)を上記図4の左半部の形態に単独で編成した後、該中段編地上の起点に突設した接合体の編紐から上段編地21の一部と接合体の編紐とを交互に編むことによって形成される。次いで、上記中段編地の下側に下段編地(図示されていない)が、上記の上段編地21と同様に形成される。
一方、表面編地22は、図4の右半部に示すように、方形ネット部22aと、半円形ネット部22bとからなり、外形は前記上段編地21と同じに形成されるが、半円形ネット部22aの透かし孔22a1は、幅(図の左右方向寸法)が上段編地21の方形の透かし孔21a1の半分に設定される。また、半円形ネット部22bは、方形の透かし孔22a1と三角形の透かし孔22a2とを適宜に混ぜて形成されるが、その大きさは上段編地21の約半分に設定される。そして、この表面編地22と同様にして裏面編地(図示されていない)が編成され、表面編地22が上面編地21の上に重ねられ、外周縁が綴じ付けられ、裏面編地が下段編地の下に重ねられ、外周縁が綴じ付けられる。
上記の構造において、上段編地21、中段編地、下段編地および接合体の編紐を、実施形態1と同じ編糸で編成し、表面編地22および裏面編地を、アクリル繊維からなる極太の編糸でそれぞれ独立に編成し、その際、上段編地21と中段編地を接結する接合体の高さおよび中段編地と下段編地を接結する接合体の高さをそれぞれ3目の長さ(長編み)に編成した。そして、編成終了後、表面編地22を上段編地21に、また裏面編地を下段編地にそれぞれ外周縁において綴じ付け、全長が約18.5cm、幅が約12cm、高さ(厚さ)が約6.5cmの大型たわしを得た。この製品は、洗浄用たわしとして適度の大きさと弾力を備えていた。
実施形態3
前記の実施形態1において、中段編地12の上に上段編地11を編成する際、図2の右下隅Pを起点にし、この起点Pに上部接合体14を突設し、鎖編みと長編み等かぎ針編み技法により、中段編地12との間で上部接合体14を突設しながら左下隅Qに達したのち、上段編地11の全幅(起点P、Q間の距離)にわたって手編み糸を左右に往復させて、任意の組織で横長のリボン状編地を編成し、下から2列目の上部接合体14を突設すべき位置に達した後、長編み等かぎ針編み技法で2列目の上部接合体14を突設し、しかるのち上段編地11の全幅にわたって手編み糸を左右に往復させて任意の組織で編地を編成し、下から3列目の上部接合体14を突設すべき位置に達した後、長編み等かぎ針編み技法で3列目の上部接合体14を突設する。以下これを繰返して上段編地11を編成し、その終了後に下段編地13を編成し、前記の実施形態1と同様に上中下の3段の平面編地11、12、13からなる三次元手編み製品を得る。
前記の実施形態1において、中段編地12の上に上段編地11を編成する際、図2の右下隅Pを起点にし、この起点Pに上部接合体14を突設し、鎖編みと長編み等かぎ針編み技法により、中段編地12との間で上部接合体14を突設しながら左下隅Qに達したのち、上段編地11の全幅(起点P、Q間の距離)にわたって手編み糸を左右に往復させて、任意の組織で横長のリボン状編地を編成し、下から2列目の上部接合体14を突設すべき位置に達した後、長編み等かぎ針編み技法で2列目の上部接合体14を突設し、しかるのち上段編地11の全幅にわたって手編み糸を左右に往復させて任意の組織で編地を編成し、下から3列目の上部接合体14を突設すべき位置に達した後、長編み等かぎ針編み技法で3列目の上部接合体14を突設する。以下これを繰返して上段編地11を編成し、その終了後に下段編地13を編成し、前記の実施形態1と同様に上中下の3段の平面編地11、12、13からなる三次元手編み製品を得る。
10、20:三次元手編み製品
11:上段編地、11a:縦方向編紐、11b:横方向編紐、11c:透かし孔
12:中段編地、12a:縦方向編紐、12b:横方向編紐、12c:透かし孔
13:下段編地
14:上部接合体、15:下部接合体
A:編紐交差点(起点)、A’、B、B’C、C’、D、D’:編紐交差点
21:上段編地、21a:方形ネット部、21b:半円形ネット部
22:表面編地、22a:方形ネット部、22b:半円形ネット部
11:上段編地、11a:縦方向編紐、11b:横方向編紐、11c:透かし孔
12:中段編地、12a:縦方向編紐、12b:横方向編紐、12c:透かし孔
13:下段編地
14:上部接合体、15:下部接合体
A:編紐交差点(起点)、A’、B、B’C、C’、D、D’:編紐交差点
21:上段編地、21a:方形ネット部、21b:半円形ネット部
22:表面編地、22a:方形ネット部、22b:半円形ネット部
Claims (4)
- 手編み毛糸で平面状に編まれて上下に重ねられた形態の複数枚の平面編地と、この複数枚の平面編地の中で上下に隣接する平面編地を2枚ずつ互いに接結する多数の接合体とからなり、この接合体が上記同様の手編み毛糸を用いて編まれた編紐で形成され、上記2枚の平面編地を所定の間隔に保持していることを特徴とする三次元手編み製品。
- 平面編地が鎖編み、長編み等かぎ針編み技法からなる編紐を縦横に並べて多数の透かし孔を方形に形成した多孔編地であり、上記透かし孔を囲む縦横の編紐の交差部に接合体が編成により突設された請求項1記載の三次元手編み製品。
- 形状と大きさの等しい平面編地3枚が上段、中段、下段に配置され、中段編地が手編み毛糸で編紐を作りながら多数個の方形の透かし孔を経横に並べて形成することにより編成され、上段編地が上記中段編地における縦横の編紐の任意の交点に固定した手編み毛糸を用いて中段編地および上段編地の接合部と、上段編地の透かし孔を囲む編紐とを交互に作ることによって編成され、下段編地が上記中段編地における縦横の編紐の任意の交点に固定した手編み毛糸を用いて中段編地および下段編地の接合部と、下段編地の透かし孔を囲む編紐とを交互に作ることによって編成された請求項2記載の三次元手編み製品。
- 上段編地の上面に上段編地と同じ外形で、上段編地よりも編み目の細かい表面編地が、また下段編地の下面に下段編地と同じ外形で、下段編地よりも編み目の細かい裏面編地がそれぞれ重ねられ、上段編地に表面編地が、また下段編地に裏面編地がそれぞれの外周において綴じ付けられている請求項3記載の三次元手編み製品。
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