JP2008031089A - Scf結合阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】c−kitレセプターに対するSCFの結合を阻害し、医薬又は化粧料として有用なSCF結合阻害剤及び美白剤の提供。
【解決手段】ケンポナシ及びマツリカから選ばれる植物又はそれらの抽出物を有効成分とするSCF結合阻害剤。
【選択図】なし
【解決手段】ケンポナシ及びマツリカから選ばれる植物又はそれらの抽出物を有効成分とするSCF結合阻害剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、ステムセルファクター(Stem cell factor、以下「SCF」という)結合阻害剤及び美白剤に関する。
日焼け後の色素沈着やシミ・ソバカスは、一般に皮膚の紫外線暴露による刺激やホルモンの異常又は遺伝的要素等によって皮膚内に存在する色素細胞(メラノサイト)が活性化されメラニン産生が亢進した結果生じるものと考えられている。
SCFは、造血幹細胞の表面に発現しているc−kitレセプターのリガンドであり、造血細胞の増殖・分化を促す膜結合型の増殖因子として知られているが、近年、c−kitが造血細胞の他に、肥満細胞、メラノサイト及び生殖細胞の表面にも発現していることが明らかになり(非特許文献1)、即時型アレルギーへの関与を始めとして、SCFの生体内作用に関する研究が進められている。最近では、皮膚にのみSCFを発現させるトンラスジェニックマウスにおいて、肥満細胞の誘導とメラノサイトの増殖により、メラニン合成が増強されること(非特許文献2)、メラノサイト上のc−kitのリン酸化によって、メラノジェネシスが亢進することが報告され(非特許文献3)、メラニンの過剰生産にSCFが深く関与すると考えられている。
従って、メラノサイト上のc−kitレセプターとSCFとの結合を特異的に阻害することができれば、メラニンの過剰産生応を抑制することができ、皮膚の褐色化、シミ・ソバカスの発生を予防又は改善することが可能となる。
一方、ケンポナシはクロウメモドキ科の落葉高木、マツリカはモクセイ科の常緑低木であるが、これらの植物又はその抽出物にSCF結合阻害作用があることは全く知られていない。
J.Exp.Med.,183,2681-2686,1996 J.Exp.Med.,187,1565-1573,1998 Molecular Bioloy of the Cell 3, 197-209 1992
J.Exp.Med.,183,2681-2686,1996 J.Exp.Med.,187,1565-1573,1998 Molecular Bioloy of the Cell 3, 197-209 1992
本発明は、c−kitレセプターに対するSCFの結合を阻害し、医薬又は化粧料として有用なSCF結合阻害剤及び美白剤を提供することに関する。
本発明者らは、細胞表面上のc−kitレセプターに対するSCFの結合を特異的に阻害する天然物を探索したところ、ケンポナシ若しくはマツリカ又はその抽出物に、SCF結合阻害活性があり、メラニンの過剰産生に起因する色素沈着やシミ・ソバカスの予防又は改善に有効であることを見出した。
すなわち、本発明は、ケンポナシ及びマツリカから選ばれる植物又はそれらの抽出物を有効成分とするSCF結合阻害剤に係るものである。
また、本発明は、ケンポナシ及びマツリカから選ばれる植物又はそれらの抽出物を有効成分とする美白剤に係るものである。
本発明のSCF結合阻害剤又は美白剤によれば、皮膚におけるメラニンの過剰産生を抑制でき、日焼け後の色素沈着やシミ・ソバカスを予防又は改善することができる。
本発明のSCF結合阻害剤とは、細胞表面、特にメラノサイト表面上のc−kitレセプターに対するSCFの結合を特異的に阻害し、メラニンの過剰生成に伴う皮膚の褐色化やシミ・ソバカスの発生の予防又は改善効果を有するものをいう。
本発明におけるケンポナシとは、クロウメモドキ科(Rhamnaceae)のHovenia dulcisを意味し、マツリカとは、モクセイ科(Oleaceae)のJasminum sambacを意味する。
上記植物は、その植物の全草、葉、樹皮、枝、果実又は根等をそのまま又は粉砕して用いることができるが、ケンポナシについては実、マツリカについては花を使用することが好ましい。
上記植物は、その植物の全草、葉、樹皮、枝、果実又は根等をそのまま又は粉砕して用いることができるが、ケンポナシについては実、マツリカについては花を使用することが好ましい。
本発明の植物抽出物としては、前記植物の用部を、そのままあるいは乾燥した後に適当な大きさに切断したり、粉砕加工したりしたものを抽出して得られる抽出エキスの他、さらに分離精製して得られるより活性の高い画分(成分)が包含される。
抽出は、室温又は加熱した状態で溶剤に含浸させるか又はソックスレー抽出器等の抽出器具を用いて行われる溶剤抽出の他に、水蒸気蒸留等の蒸留法を用いて抽出する方法、炭酸ガスを超臨界状態にして行う超臨界抽出法、あるいは圧搾して抽出物を得る圧搾法等を用いることができる。
溶剤抽出に用いられる抽出溶剤としては、極性溶剤、非極性溶剤のいずれをも使用することができ、これらを混合して用いることもできる。例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等の鎖状及び環状エーテル類;ポリエチレングリコール等のポリエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;超臨界二酸化炭素;油脂、ワックス、その他オイル等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤を変えて繰り返し行うことも可能である。このうち、水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール等を用いるのが好ましく、特に水・エタノール混液を用いるのが好ましい。
抽出は、例えば植物1質量部に対して1〜50質量部の溶剤を用い、3〜100℃で数時間〜数週間浸漬又は加熱還流するのが好ましい。
抽出は、例えば植物1質量部に対して1〜50質量部の溶剤を用い、3〜100℃で数時間〜数週間浸漬又は加熱還流するのが好ましい。
また、抽出物の分離精製手段としては、例えば、抽出物を活性炭処理、液液分配、カラムクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、ゲル濾過、精密蒸留等を挙げることができる。
本発明の植物抽出物は、斯くして得られる抽出液や画分をそのまま用いてもよく、適宜な溶媒で希釈した希釈液として用いてもよく、或いは濃縮エキスや乾燥粉末としたり、ペースト状に調製したものでもよい。また、凍結乾燥し、用時に、通常抽出に用いられる溶剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、水・エタノール混液、水・プロピレングリコール混液、水・ブチレングリコール混液等の溶剤で希釈して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。
本発明の植物又はその抽出物は、後記実施例に示すように、c−kitへのSCFの結合阻害活性を有し、またメラノサイトのc−kitのリン酸化を抑制する作用を有することから、メラノサイト上のc−Kitの活性化によって引き起こされるメラニンの過剰産生応を抑制することができると考えられる(文献:The Journal of Biological Chemistry 275, 33321-33328, 2000)。従って、本発明の植物又はその抽出物は、SCF結合阻害剤或いは美白剤として使用でき、またSCF結合阻害剤或いは美白剤を製造するために使用できる。当該SCF結合阻害剤及び美白剤は、皮膚の褐色化、シミ・ソバカスの発生を予防又は改善するための医薬品、医薬部外品、化粧品等として使用できる。また、当該SCF結合阻害剤或いは美白剤は、SCF結合阻害或いは美白をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した医薬部外品、化粧品として使用することもできる。
本発明のSCF結合阻害剤又は美白剤を医薬品として用いる場合の投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、外用剤、坐剤、経皮吸収剤等による非経口投与のいずれでもよい。当該医薬製剤を調製するには、本発明の植物又はその抽出物を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。該製剤中の本発明植物の含有量は、乾燥固形成分として0.1〜20質量%、特に0.5〜10質量%含有することが好ましく、植物抽出物としては、固形分換算で0.0001〜10質量%、特に0.001〜5質量%含有することが好ましい。尚、本発明のSCF結合阻害剤又は美白剤を医薬品として使用する場合、成人1人当たりの1日の投与量は、本発明の植物又はその抽出物(乾燥固形分換算)として、例えば0.001〜1000mg、特に0.01〜100mgであることが好ましい。
また、本発明のSCF結合阻害剤又は美白剤を医薬部外品や化粧料として用いる場合は、皮膚外用剤、洗浄剤、メイクアップ化粧料とすることができ、使用方法に応じて、ローション、乳液、ゲル、クリーム、軟膏剤、粉末、顆粒等の種々の剤型で提供することができる。このような種々の剤型の医薬部外品や化粧料は、本発明の植物又はその抽出物を単独で、又は医薬部外品、皮膚化粧料及び洗浄料に配合される、油性成分、保湿剤、粉体、色素、乳化剤、可溶化剤、洗浄剤、紫外線吸収剤、増粘剤、薬効成分、香料、樹脂、防菌防黴剤、植物抽出物、アルコール類等を適宜組み合わせることにより調製することができる。尚、薬効成分としては、ホルモン剤やコウジ酸、アルブチン、プラセンタエキス、カミツレエキス、ルシノール等の他の美白成分が挙げられる。
当該医薬部外品、化粧料中の本発明植物の含有量は、乾燥固形成分として0.01〜100質量%とすることが好ましく、特に0.05〜70質量%とすることが好ましい。一方、抽出物の含有量は、一般的に固形分換算で0.00001%〜100質量%とすることが好ましく、特に0.0001〜70質量%とすることが好ましい。
当該医薬部外品、化粧料中の本発明植物の含有量は、乾燥固形成分として0.01〜100質量%とすることが好ましく、特に0.05〜70質量%とすることが好ましい。一方、抽出物の含有量は、一般的に固形分換算で0.00001%〜100質量%とすることが好ましく、特に0.0001〜70質量%とすることが好ましい。
製造例1 ケンポナシ抽出物の製造
市販のケンポナシ(Hovenia dulcis、栃本天海堂(株)製)100gを、室温下、50%(v/v)エタノール水溶液1Lで7日間抽出後ろ過し、エキス0.7Lを得た(固型分1.8%)。
市販のケンポナシ(Hovenia dulcis、栃本天海堂(株)製)100gを、室温下、50%(v/v)エタノール水溶液1Lで7日間抽出後ろ過し、エキス0.7Lを得た(固型分1.8%)。
製造例2 マツリカ抽出物の製造
市販のマツリカ(Jasminum sambac、栃本天海堂(株)製)100gを、室温下、50%(v/v)エタノール水溶液1Lで7日間抽出後ろ過し、エキス0.7Lを得た(固型分0.7%)。
市販のマツリカ(Jasminum sambac、栃本天海堂(株)製)100gを、室温下、50%(v/v)エタノール水溶液1Lで7日間抽出後ろ過し、エキス0.7Lを得た(固型分0.7%)。
実施例1 SCF結合阻害活性
PBSで200μg/mlに溶解したRecombinant human c-kit (Soluble c-kit ; s-kit(R&D systems社))を96ウェルプレートに50μl/ウェルとなるように添加し、4℃で一晩放置した。翌日ウェルをPBSで2回洗浄した後、5%BSA(Bovine Serum Albumin;和光純薬工業株式会社)−PBST(0.1% Tween20-PBS)をウェルが満杯になるまで添加し、室温で1時間以上放置した。ウェルをPBSTで2回洗浄後、評価サンプル(前記植物抽出物:終濃度5%(v/v))、終濃度100pMのSCF(「Recombinant Human SCF」(Peprotech社))、終濃度0.5%のBSA、PBSを加え計100μl/ウェルを添加し、室温で2時間以上振とうさせた。ウェルをPBSTで5回洗浄した後、終濃度0.5μg/mlの抗SCF抗体(「Rabbit polyclonal to SCF」(abcam社))、終濃度0.5%のBSA、PBSを加え計100μl/ウェルを添加し、室温で2時間以上振とうまたは、4℃で一晩放置した。ウェルをPBSTで5回洗浄した後、0.5%BSA−PBSTで1000倍希釈したHRP標識抗ウサギIgG抗体(ECL Anti-rabbit IgG(Amersham Biosciences社))を100μl/ウェル添加し、室温で2時間以上振とうさせた。ウェルをPBSTで10回洗浄した後、TMB基質液(「TMB Microwell Peroxidase Substrate System」(KPL社))を100μl/ウェル添加し、遮光して室温で10℃、20分放置した。さらにTMB反応停止液(「TMB Stop Solution」(KPL社))を100μl/ウェル添加し反応を停止させ、プレートリーダーで450nmの吸光度を測定しs−kitに結合したSCF量を計測した。なおコントロールとして、評価サンプルの代わりにその溶媒を同量添加したウェルを作製した。また、s−kitを固相化せずに、評価サンプルの代わりにその溶媒を添加したウェルを作製し、この吸光度をブランク(非特異的結合量)とした。得られた吸光度はブランクの値を差し引くことで特異的結合量を求め、コントロールの値を100とした相対値で表した。
PBSで200μg/mlに溶解したRecombinant human c-kit (Soluble c-kit ; s-kit(R&D systems社))を96ウェルプレートに50μl/ウェルとなるように添加し、4℃で一晩放置した。翌日ウェルをPBSで2回洗浄した後、5%BSA(Bovine Serum Albumin;和光純薬工業株式会社)−PBST(0.1% Tween20-PBS)をウェルが満杯になるまで添加し、室温で1時間以上放置した。ウェルをPBSTで2回洗浄後、評価サンプル(前記植物抽出物:終濃度5%(v/v))、終濃度100pMのSCF(「Recombinant Human SCF」(Peprotech社))、終濃度0.5%のBSA、PBSを加え計100μl/ウェルを添加し、室温で2時間以上振とうさせた。ウェルをPBSTで5回洗浄した後、終濃度0.5μg/mlの抗SCF抗体(「Rabbit polyclonal to SCF」(abcam社))、終濃度0.5%のBSA、PBSを加え計100μl/ウェルを添加し、室温で2時間以上振とうまたは、4℃で一晩放置した。ウェルをPBSTで5回洗浄した後、0.5%BSA−PBSTで1000倍希釈したHRP標識抗ウサギIgG抗体(ECL Anti-rabbit IgG(Amersham Biosciences社))を100μl/ウェル添加し、室温で2時間以上振とうさせた。ウェルをPBSTで10回洗浄した後、TMB基質液(「TMB Microwell Peroxidase Substrate System」(KPL社))を100μl/ウェル添加し、遮光して室温で10℃、20分放置した。さらにTMB反応停止液(「TMB Stop Solution」(KPL社))を100μl/ウェル添加し反応を停止させ、プレートリーダーで450nmの吸光度を測定しs−kitに結合したSCF量を計測した。なおコントロールとして、評価サンプルの代わりにその溶媒を同量添加したウェルを作製した。また、s−kitを固相化せずに、評価サンプルの代わりにその溶媒を添加したウェルを作製し、この吸光度をブランク(非特異的結合量)とした。得られた吸光度はブランクの値を差し引くことで特異的結合量を求め、コントロールの値を100とした相対値で表した。
表1に示したとおり、本発明の植物抽出物は、c−kitに対するSCFの結合阻害活性を有することが認められた。
実施例2 c-kitリン酸化検出方法
6ウェルプレートにヒト培養メラノサイト(「正常ヒト新生児包皮表皮メラニン細胞」(クラボウ株式会社))を4×105個/ウェルで播き込んだ。翌日、増殖培地からPMA(Phorbol 12-myristate 13-acetate)を取り除いた培地に交換した。3日後、増殖培地からPMAを取り除いた培地に再び交換し、評価サンプル(前記植物抽出物)を終濃度1%(v/v)となるように添加した。10分後、終濃度10nMのSCF(「Recombinant Human SCF」(Peprotech社))を添加した。さらに10分後、培地を除き、氷冷PBSで2回洗浄し反応を停止させ、市販の溶解バッファー(「10X Cell Lysis Buffer」(Cell Signaling Technology社))を用いて細胞を回収した。なお、ネガティブコントロールとして、評価サンプルの溶媒を1%(v/v)添加し、SCFを添加しなかったウェル、ポジティブコントロールとして、評価サンプルの溶媒を1%(v/v)添加し、SCFを添加したウェルを作製した。回収した細胞は、抗リン酸化c−kit抗体(「Phospho-c-Kit (Tyr719) Antibody」(Cell Signaling Technology社))及び抗c−kit抗体(「Anti- c-Kit (K963) Rabbit IgG Affinity Purify」(株式会社免疫生物研究所))を用いて定法に従いウェスタンブロット法を行うことで、リン酸化c−kit及びc−kitのバンドを得た後、定量を行った。得られた定量値は、リン酸化c−kitの値をc−kitの値で割ることでリン酸化率とし、ポジティブコントロールの値を100とした相対値で表した。
6ウェルプレートにヒト培養メラノサイト(「正常ヒト新生児包皮表皮メラニン細胞」(クラボウ株式会社))を4×105個/ウェルで播き込んだ。翌日、増殖培地からPMA(Phorbol 12-myristate 13-acetate)を取り除いた培地に交換した。3日後、増殖培地からPMAを取り除いた培地に再び交換し、評価サンプル(前記植物抽出物)を終濃度1%(v/v)となるように添加した。10分後、終濃度10nMのSCF(「Recombinant Human SCF」(Peprotech社))を添加した。さらに10分後、培地を除き、氷冷PBSで2回洗浄し反応を停止させ、市販の溶解バッファー(「10X Cell Lysis Buffer」(Cell Signaling Technology社))を用いて細胞を回収した。なお、ネガティブコントロールとして、評価サンプルの溶媒を1%(v/v)添加し、SCFを添加しなかったウェル、ポジティブコントロールとして、評価サンプルの溶媒を1%(v/v)添加し、SCFを添加したウェルを作製した。回収した細胞は、抗リン酸化c−kit抗体(「Phospho-c-Kit (Tyr719) Antibody」(Cell Signaling Technology社))及び抗c−kit抗体(「Anti- c-Kit (K963) Rabbit IgG Affinity Purify」(株式会社免疫生物研究所))を用いて定法に従いウェスタンブロット法を行うことで、リン酸化c−kit及びc−kitのバンドを得た後、定量を行った。得られた定量値は、リン酸化c−kitの値をc−kitの値で割ることでリン酸化率とし、ポジティブコントロールの値を100とした相対値で表した。
表2より、本発明の植物抽出物には、メラノサイト上のc−kitのリン酸化抑制効果を有することが認められた。従って、本発明の植物抽出物は、メラニンの生成抑制効果を有すると考えられる。
Claims (2)
- ケンポナシ及びマツリカから選ばれる植物又はそれらの抽出物を有効成分とするSCF結合阻害剤。
- ケンポナシ及びマツリカから選ばれる植物又はそれらの抽出物を有効成分とする美白剤。
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2006
- 2006-07-28 JP JP2006206350A patent/JP2008031089A/ja active Pending
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