JP2008030707A - ティア加工構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアバッグの展開時におけるティアラインの破断性能が良好で、しかも加工の痕跡が熱歪みを含めて考えてもインビジブルな状態を確保できるティア加工構造を提供する。
【解決手段】ベース層と表皮層からなる乗物用内装パネルにエアバッグドア用ティアラインを形成する場合におけるティア加工構造であって、前記ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで線状カット部を間欠的に設け、かつ、一部又は全部の前記線状カット部の底部には、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部を設けたティア加工構造。
【選択図】図7

Description

本発明はティア加工構造に関する。更に詳しくは、本発明は、乗物用内装パネル(例えば自動車用のインストルメントパネル)に一体に設けたエアバッグドアをエアバッグの展開時に破断させるための、ティアラインのティア加工構造に関する。
例えば自動車に助手席用のエアバッグ装置を設ける場合、一般的にエアバッグ装置をインストルメントパネルの裏側に取り付ける。従って、インストルメントパネルにおける該当部分には、通常は1対の扉からなるエアバッグドアが設定される。エアバッグドアは、エアバッグ展開時の膨出圧力によって迅速に破断されるようにティア加工されたティアラインによって形成される。
インストルメントパネルは裏側のベース層と表側(車室側)の表皮層との積層構造体である。ベース層としては、熱可塑性樹脂製等の基材層のみから構成する場合もあるが、多くの場合は、基材層と、表皮層に接する中間層(例えば、発泡材層)との二層構造として構成する。そしてティア加工は、エアバッグ展開時における表皮層の破断を考慮して、本質的に表皮層に対して行うべき加工である。しかし、その反面、外観上の配慮から、ティア加工あるいはその痕跡はインビジブル(車室側から見て、露見しない)であることが要求される。従って、ティア加工は次のような技術的困難を伴う。
即ち、ティア加工は表皮層側に露見してはならないため、ベース層側(インストルメントパネルの裏側)から行う必要がある。しかも、エアバッグ展開時の破断性能を確保するためにはベース層から表皮層の肉厚部まで達するティア加工を必要とする反面、破断性能を重視する余りに薄い表皮層に対して過剰なティア加工を施すと、ティア加工の痕跡が凹凸としてインストルメントパネル表面側に浮きだして、ビジブルになってしまうという難しさがある。更に、ティア加工の直後にはインビジブルであったのに、実車搭載後に、車室内の高温環境等の影響から次第にビジブルになる(ティア加工の痕跡が表皮層の凹凸として経時的に浮きだして来る)場合もある。このような「熱歪み」と称されるビジブル化現象も忌避すべきである。結局、ティアラインの表皮破断性能と、熱歪みも含めたインビジブル性とが好適に両立するようなティア加工が難しいという技術的困難があった。
一方、インストルメントパネルに対する一般的なティア加工に関して、旧来は、予め表皮層の裏側に所望のティア加工を施した後、この表皮層を直接に基材層に接着したり、この表皮層と基材層との中間にウレタン注入発泡等を行って発泡材層を形成したりする方法もあった。しかし、近年はいわゆる凹引き真空成形法が用いられている。この方法は、表皮層と発泡材層とを真空成形すると同時にこれらを基材層へ圧着成形するというプロセスである。従って、工程上、3層の積層構造体の形成後に、基材層側から表皮層まで到る深さで正確なティア加工を行う必要があり、薄層である表皮層に対する良好なティア加工を一層困難としている。
特開2005−96705号公報 特許文献1には、エアバックティアライン形成装置及び形成方法が開示されている。この発明は、その要約書に記載するように、「インパネエアバック開裂線のような厳しい厚さ管理を要するものへの適用」を趣旨とし、エンドミルを用いた薄肉部材の加工制御を正確に行おうとするものである。その図2には従来より一般的に行われているティア加工の形態が開示されている。
従来の標準的なティア加工の形態を図1及び図2に示す。図1及び図2に示すインストルメントパネル等のパネル1は、基材層2、発泡材層3及び表皮層4からなる積層構造体である。基材層2と発泡材層3がベース層を構成する。表皮層4は、図示の便宜上、相対的に厚く表示しているが、実際にはかなり薄いものである。
図1の場合、基材層2のみにティア加工の孔5が形成されている。図2の場合には、基材層2及び発泡材層3を通過して表皮層4の肉厚部分まで達する深さでティア加工の孔6が形成されている。これらの孔5、6は図の左右方向に長い線状のカット部であり、その長さは例えば15mmとされる。
特開2003−212075号公報 特許文献2には、少し変化性のあるティア加工を施したエアバッグドアのティアライン構造が開示されている。このティアラインは、インストルメントパネルの裏側から表皮付近まで達する深さの点状の孔(ドットカット)を、破線状に断続的に形成することにより作成されている。但し、特許文献2の明細書における段落「0023」の記載や図3及び図4の内容から、図示された基材2には、ティアライン全体に沿って連続した溝状の切り込みが設けられている、と考えられる。更に、発泡樹脂層3がその肉圧の約半分程度まで除去された除去部11の開示があるが、これは漏れ止め部材8に付設されるものである。
上記したティア加工の技術的困難に関連して、図1に示すティア加工では孔5が基材層2のみに止まるため、ティア加工のインビジブル性は確保される一方、「破断性能の確保にはベース層から表皮層の肉厚部まで達するティア加工を要する」と言う前記の要求に反し、従ってエアバッグの展開時においてパネル1が破断し難く、あるいは狙い通りの形状に破断しないという問題があった。
一方、図2に示すティア加工では、孔6が基材層2及び発泡材層3を通過して表皮層4の肉厚部分まで達するため、パネル1の破断性能は良好である。しかし、前記した「破断性能を重視する余りに、薄い表皮層に対して過剰なティア加工を施す」場合に該当する。その結果、実際のパネル1では表皮層4が上方側に、基材層2が下方側に位置するので、表皮層4が図2の矢印X方向へ垂れ下がり、その不体裁な状態がビジブルになるという問題があった。その不具合は、熱歪みにより一層顕著に露見していた。
このような見地から、特許文献2に開示されたティア加工形態を評価すると、図3に示すように(特許文献2の図面とは異なる部品番号を付した)、基材層2、発泡材層3及び表皮層4からなるパネル1において、基材層2がティアライン全体に沿って溝状にカット・オフされているので、ティア加工の跡が表皮層4の表面側から容易にビジブルになる、と考えられる。しかも、漏れ止め部材7に付設された、発泡材層3がその肉圧の約半分程度まで除去された除去部8は、表皮層4まで到らないため、ティアラインの破断性能においても中途半端であると考えられる。
そこで本発明は、エアバッグの展開時におけるティアラインの破断性能が良好で、しかも加工の痕跡が熱歪みを含めて考えてもインビジブルな状態を確保できるティア加工構造を提供することを、解決すべき技術的課題とする。
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、ベース層と表皮層からなる乗物用内装パネルにエアバッグドア用ティアラインを形成する場合におけるティア加工構造であって、前記ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで線状カット部を間欠的に設け、かつ、一部又は全部の前記線状カット部の底部には、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部を設けた、ティア加工構造である。
第1発明においては、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで線状カット部を設けたので、エアバッグの展開時におけるベース層部分での必要な破断性能が良好に確保される。しかも線状カット部を間欠的に設けたので、特許文献2に記載のティアライン全体にわたる基材層2のカット・オフのような、インビジブル性への悪影響を防止できる。
次に、線状カット部の底部にはベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部を設けたので、エアバッグの展開時における表皮層部分での必要な破断性能が良好に確保される。しかも図2に前記したような表皮層に対する過剰なティア加工を回避して、表皮層に対して点状のティア加工を施しているので、ティア加工の直後においても、実使用時における経時的な熱歪みを考慮しても、インビジブルなティアラインを確保できる。
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係るベース層が、基材層からなり、あるいは基材層及び少なくとも発泡材層が包含される概念の中間層からなるものであって、ベース層が基材層及び中間層からなるものである場合においては、前記線状カット部が基材層を通過して中間層における表皮層付近部分まで達する深さで設けられている、ティア加工構造である。
乗物用内装パネルには、そのベース層がポリプロピレン等の熱可塑性樹脂製の基材層のみからなる場合と、基材層及び発泡材層(例えば、発泡ポリウレタン製又は発泡ポリプロピレン製)からなる場合とがあるが、後者の場合、線状カット部は、基材層を通過して発泡材層における表皮層付近部分まで達する深さで設けることが好ましい。
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明又は第2発明に係る線状カット部の底部には単数又は複数の点状カット部を設ける、ティア加工構造である。
第3発明のように、線状カット部の底部に単数又は複数の点状カット部を選択的に設けることにより、ティアラインの破断性能とインビジブル性との微妙なバランスを最適に設計することができる。
(第4発明)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、前記第1発明〜第3発明のいずれかに係る間欠的に設けた線状カット部において、各線状カット部の長さが一定であり、及び/又は、各線状カット部同士の相互間隔が一定である、ティア加工構造である。
ティア加工構造における線状カット部の長さ、及び/又は、各線状カット部同士の相互間隔を一定に設定することで、ティアラインの全体にわたる破断性能を一定に安定化させることができる。逆に言えば、ティアラインの特定の部分においてこれらの設定を任意に変化させると、ティアラインの特定部分での破断性能を制御することができる。
(第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第4発明に係る線状カット部の長さ(a)と各線状カット部同士の相互間隔(b)とが共に一定である場合において、両者の長さの比がa:b=4:6である、ティア加工構造である。
線状カット部の長さ(a)と、各線状カット部同士の相互間隔(b)とを共に一定に設定する場合、一般的に、両者の長さの比をa:b=4:6とした場合に、ティアラインの破断性能とインビジブル性とのバランスが特に良好であることが実験的に判明した。
(第6発明)
上記課題を解決するための本願第6発明の構成は、前記第1発明〜第5発明のいずれかに係る線状カット部の長さが10mm以下である、ティア加工構造である。
個々の線状カット部の長さは限定されないが、前記した表皮の「垂れ下がり」を一層有効に防止するためには、線状カット部の長さが10mm以下であることが好ましい。
(第7発明)
上記課題を解決するための本願第7発明の構成は、前記第1発明〜第6発明のいずれかに係る乗物用内装パネルが自動車用のインストルメントパネルである、ティア加工構造である。
エアバッグドア用ティアラインが形成されるものである限りにおいて、乗物用内装パネルの種類は限定されないが、好ましい一例として、自動車用のインストルメントパネルを挙げることができる。
本願の上記各発明によって、エアバッグの展開時におけるティアラインの破断性能が良好で、しかも加工の痕跡が熱歪みを含めて考えてもインビジブルな状態を確保できるティア加工構造が提供される。
次に、本願の第1発明〜第7発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
〔乗物用内装パネル〕
乗物用内装パネルは、表面側(車室側)に位置する表皮層を備えた積層構造体である。好ましい適用対象としては、構造的には上記の表皮層とベース層とを備えたパネルが例示され、かつ、パネルの種類としては自動車用インストルメントパネルが例示される。
ベース層は、例えばポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなる単層の基材層であっても良く、このような基材層を含む積層構造であっても良い。積層構造は、例えば基材層と、発泡ポリプロピレンや発泡ポリウレタン等からなると共に表皮層と接する発泡材層とから構成される。積層構造においては、発泡材層に代わる適宜な材料からなる中間層を備えても良く、基材層と発泡材層に加えて他の材料層を備える場合もあり得る。
乗物用内装パネルが上記のいずれである場合にも、後述する線状カット部は、ベース層において表皮層と接する材料層の表皮層付近部分まで達する深さで設けられ、後述するドットカットはベース層全体を通過して表皮層の肉厚部まで達する深さで設けられる。
〔ティアラインの形状〕
本発明において、エアバッグドア用ティアラインの全体形状は限定されない。例えば、エアバッグドアの1対の扉の境界線に相当するセンターラインと、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとから構成される「H」字形のティアライン形状や、更に1対の扉の上下端部に相当する(センターラインと平行な)横方向ラインを備えた「日」字形のティアライン形状が含まれる。前記センターラインが両側のサイドラインとの交差部から更に一直線状に両側に延長されているティアライン形状も挙例示することができる。
〔ティア加工〕
本発明の特徴点は、ティアラインにおける破断強度とインビジブル性とのバランスをとるため、ティア加工のカット形態が、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで線状カット部を間欠的に設け、かつ、一部又は全部の線状カット部の底部には、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部を設けた点にある。これらのティア加工を行うため、この種の加工における公知の各種の加工手段、例えばエンドミル加工、レーザー加工等を任意に採用することができる。
ベース層が基材層及び少なくとも発泡材層が包含される概念の中間層からなる場合においては、前記線状カット部が基材層を通過して中間層における表皮層付近部分まで達する深さで設けられる。
〔線状カット部〕
線状カット部は、その開口部の形状としては、ティアラインの方向に沿った、いわゆる長孔状である。長孔の短径はティア加工の手段(例えば、エンドミル)によって規定される場合もあるが、設計上の必要に応じる限りにおいて特段に限定されず、例えば1mmとすることができる。長孔の短径は、ティアラインの各部において必ずしも一律である必要はない。各線状カット部の長さや各線状カット部同士の相互間隔も、ティアラインの各部において一律である必要はない。
但し、ティアラインの破断性能の安定性という見地から、各線状カット部の長さ、及び/又は、各線状カット部同士の相互間隔を一定とすることも好ましい。この場合において、線状カット部の長さ(a)と各線状カット部同士の相互間隔(b)との比率は任意に設定できるが、一例として両者の長さ比がa:b=4:6であることが、ティアラインの破断性能とインビジブル性の両立の観点から、好ましい。
線状カット部の長さは限定されないが、線状カット部を余りに長く形成すると、そのティア加工の痕跡が、いわゆる「表皮層の垂れ下がり」として、乗物用内装パネルの表面側からビジブルとなる可能性が懸念される。その意味からは線状カット部の長さが10mm以下であることが好ましい。線状カット部の長さは、より好ましくは、例えば4mm程度とすることができる。線状カット部同士の相互間隔は、より好ましくは、例えば6mm程度とすることができる。
〔点状カット部〕
点状カット部(以下、「ドットカット」とも呼ぶ)は、上記の個々の線状カット部の底部に単数又は複数に設ける。ドットカットを設けた線状カット部との組み合わせを前提として、ドットカットを設けない線状カット部も併せ設定することができる。ドットカットは表皮層の肉厚部まで達する丸孔状、角孔状等のカット部であって、ドットカットの孔径は限定されないが、例えば上記の線状カット部の短径と同一に設定しても良い。ドットカットの孔形状や孔径も、ティアラインの各部において一律である必要はない。
ドットカットの相互間隔(ドットカットのピッチ)は限定されないが、ティアラインの内の特に破断強度を弱く設定したい特定の部分ではドットカットの相互間隔を小さくすることができる。但し、ドットカットの相互間隔を余りに小さくすると、事実上ドットカット同士が連結したような状態と変わらず、その部分の破断強度が過剰に弱くなったり、熱歪みの弊害が出たりする恐れがある。そのため、例えばドットカットの孔径が1mmである場合、ドットカットの相互間隔は0.5mm以上、より好ましくは1mmとすることが望ましい。
なお、このような本発明に係るドットカットとは別に、線状カット部の間欠部分(線状カット部同士の間隔部分)に、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達するドットカットを任意の相互間隔で設けても構わない。ティアラインの内、このようなドットカットを追加して設けた部分では、とりわけ破断強度を弱くすることができる。
〔ティア加工の好適な実施形態〕
本発明における特に好適なティア加工の実施形態の一つを述べる。この実施形態は、自動車のインストルメントパネルに本発明に係るティア加工を施すことにより、エアバッグドアの1対の扉に沿う形状に設定されるエアバッグドア用ティアラインを形成することに関するものである。但し、ティアラインの全体形状、ティアラインの各部におけるティア加工の種類等に関し、他の有効な実施形態があり得る。
この実施形態においては、インストルメントパネルはベース層と表皮層からなり、ベース層は、基材層と、上記表皮層に接する発泡材層からなる。ティアラインとしては、少なくとも、前記1対の扉の境界線に相当するセンターラインと、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとが形成される。前記センターラインは、その両側のサイドラインとの交差部から更に両側に、一定の長さに延長されても良い。
ティアラインの全体にわたり、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設ける。加えて、センターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部分、及び両側のサイドラインには、その部分の線状カット部の底部に、相互間隔の密な、あるいは相互間隔の疎なドットカットを設ける。両側のサイドラインにおいては、更に、線状カット部の間隔部分においてもドットカットを設けることができる。
次に本発明の一実施例を図4〜図7に基づいて説明する。本発明の技術的範囲は、以下の実施例によって限定されない。
本実施例のエアバッグドア用ティアラインは、自動車用インストルメントパネルにおける助手席前方部分に設定される。図4に示すように、ティアライン9の全体形状は、エアバッグドアの1対の扉の境界線に相当するセンターライン10と、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドライン11と、センターライン10に対して平行に形成された、1対の扉の上下端部に相当する上下の横ライン12とからなる。又、特徴的なティアライン部分として、センターライン10の一部が両側のサイドライン11との交差部から更に両側に延長されてなるセンターライン延長部13も備えている。
図5及び図6に示すように、本実施例に係るインストルメントパネル14は、その裏側面を構成する基材層15と、これに接する比較的厚い発泡材層16と、これに接すると共にインストルメントパネル14の表側(車室側)面を構成する薄い表皮層17からなる積層構造体である。基材層15はポリプロピレン製であり、発泡材層16は発泡ポリプロピレン製であり、表皮層17はポリオレフィン製である。
図4に示すティアライン9の全ての部分において、基本的なティア加工として、図5及び図6に示すように、発泡材層16における表皮層17付近の部分まで達する深さの線状カット部18を設けている。線状カット部18は、ティアライン9に沿って間欠的に形成された長孔(図5及び図6の左右方向に広い)状の孔であって、その長径(図5及び図6の左右方向の径)は、一律に、例えば4mmとされる。線状カット部18の形成されていない間欠部の幅は、一律に、例えば4mmとされ、あるいは6mmとされる。線状カット部18の長径や間欠部の幅は、ティアライン9の各部分において一律でなくても良い。線状カット部18の短径(図5及び図6の奥行き方向の径)は、例えば1mmである。
図5は、ティアライン9において相対的に破断強度を小さく設定したい部分のティアライン9に沿った断面図であり、各線状カット部18の底部から、それぞれ2個のドットカット19を形成している。ドットカット19は孔径1mmの丸孔であって、表皮層17の肉厚部まで到る深さを持っている。図5に示すティア加工は、例えば図4におけるセンターライン10の中央部20や、センターライン10におけるサイドライン11との交差部分21で行われている。
図6は、ティアライン9において相対的に破断強度を大きく設定したい部分のティアライン9に沿った断面図であり、各線状カット部18の底部から、それぞれ1個の同上のドットカット19を形成している。図6に示すティア加工は、例えば、センターライン10における前記の中央部20の両側部分22で行われている。
なお、図7は、ティアライン9の各部分においてティア加工され得る線状カット部18及びドットカット19の代表的な形態を横並びに例示したものであって、ティアライン9の特定部分の断面図ではない。
図7の左側に図示した線状カット部18はドットカット19を伴わない。ティアライン9において相対的に破断強度を最も大きく設定したい部分、例えば前記の横ライン12に沿った部分では、このようなティア加工が行われる。図7の中央に図示した線状カット部18は図6のものと同様である。
図7の右側に図示した線状カット部18は、その底部から3個のドットカット19を形成している。このようなティア加工は、ティアライン9において相対的に破断強度を最も小さく設定したい部分、例えば、前記サイドライン11に沿った部分23において行うことができる。サイドライン11沿いの部分23においては、図示は省略するが、更に線状カット部18の間欠部分に、ベース層15を通過して表皮層17の肉厚部まで達するドットカットを任意の相互間隔で設けても良い。
本発明によって、エアバッグの展開時におけるティアラインの破断性能が良好で、しかも加工の痕跡が熱歪みを含めて考えてもインビジブルな状態を確保できるティア加工構造が提供される。
従来のティア加工の一例を示す断面図である。
従来のティア加工の他の一例を示す断面図である。
特許文献2に示すティア加工の形態を示す断面図である。
実施例に係るティアラインの形状を示す図である。
実施例に係るティア加工を示す断面図である。
実施例に係るティア加工を示す断面図である。
実施例に係るティア加工の各形態を横並びに例示する断面図である。
符号の説明
9 ティアライン
14 インストルメントパネル
15 基材層
16 発泡材層
17 表皮層
18 線状カット部
19 ドットカット

Claims (7)

  1. ベース層と表皮層からなる乗物用内装パネルにエアバッグドア用ティアラインを形成する場合におけるティア加工構造であって、
    前記ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで線状カット部を間欠的に設け、かつ、一部又は全部の前記線状カット部の底部には、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部を設けたことを特徴とするティア加工構造。
  2. 前記ベース層が、基材層からなり、あるいは基材層及び少なくとも発泡材層が包含される概念の中間層からなるものであって、ベース層が基材層及び中間層からなるものである場合においては、前記線状カット部が基材層を通過して中間層における表皮層付近部分まで達する深さで設けられていることを特徴とする請求項1に記載のティア加工構造。
  3. 前記線状カット部の底部には単数又は複数の点状カット部を設けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のティア加工構造。
  4. 前記の間欠的に設けた線状カット部において、各線状カット部の長さが一定であり、及び/又は、各線状カット部同士の相互間隔が一定であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のティア加工構造。
  5. 前記線状カット部の長さ(a)と各線状カット部同士の相互間隔(b)とが共に一定である場合において、両者の長さ比がa:b=4:6であることを特徴とする請求項4に記載のティア加工構造。
  6. 前記線状カット部の長さが10mm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のティア加工構造
  7. 前記乗物用内装パネルが自動車用のインストルメントパネルであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のティア加工構造。
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