JP2008030531A - 車高制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体供給源の大形化,コストの増大を回避しつつ、前輪側と後輪側とのうち低下させられた車高を急速に上昇させる車高制御装置を提供する。
【解決手段】車輪10〜16の各々と車体22との間にサスペンションスプリングと並列に配設したエアばね20〜26をコンプレッサ66に接続する前輪側通路72と後輪側通路76、前輪側通路74と後輪側通路78を連通路110,114により連通させ、連通制御弁112,116により連通を許容,遮断する。荷物の積み降ろし時に後輪側エアばね24,26からエアを排出させて後輪側車高を低下させ、車高上昇時に連通制御弁112,116を連通状態とし、車高が高く、エア圧が高い前輪側エアばね20,22から後輪側エアばね24,26にエアを供給させ、車高を急上昇させる。乗降時に低下させた前輪側車高は、後輪側エアばね24,26から前輪側エアばね20,22へのエアの供給により急上昇させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車高制御装置に関するものであり、特に、前輪側と後輪側とのいずれか一方の車高の低下およびその低下させられた車高の上昇に関するものである。
車両においては、前輪側と後輪側とのいずれか一方の車高を他方より低くすることが必要な場合がある。例えば、下記の特許文献1に記載のバスにおいては、乗客の乗降時に前輪側車高が低下させられ、乗降が容易になるようにされている。このバスに設けられた車高制御装置は、前輪および後輪と車体との間にそれぞれ配設されたエアばねを備え、乗降時には、前輪側のエアばねからエアが排出されて前輪側車高が低下させられ、発車時にはエアリザーバからエアばねにエアが供給され、前輪側車高が上昇させられる。この際、コンプレッサの回転速度が自動的に上昇させられ、コンプレッサからエアリザーバへのエアの供給量が増大させられて、エアリザーバからエアスプリングへのエアの供給量が増加させられる。それにより、前輪側車高が急速に上昇させられて標準車高に復帰させられ、バスの乗降から発車への迅速な移行が可能となる。
特開平9−323524号公報
しかしながら、前輪側車高の急速な上昇が可能な量のエアをエアばねに供給するためには、容量の大きいエアリザーバが必要であり、大形で重く、装置コストが高くなる問題がある。また、エアリザーバが設けられないか、設けられても比較的小容量のものである場合には大容量のコンプレッサが必要となり、やはり装置重量やコストが大きくなる問題がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、流体供給源の大形化およびコストの増大を回避しつつ、前輪側と後輪側とのうち低下させられた車高を急速に上昇させることができる車高制御装置の提供を課題とする。
本発明に係る車高制御装置は、上記の課題を解決するために、(a)前輪および後輪と車体との間にそれぞれ配設され、前輪および後輪の各々と車体との間の上下方向の距離を変更する前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータと、(b)それら前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータに対して流体を供給する流体供給源と、(c)その流体供給源と前記前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータの各々とを個別に接続する前輪側通路および後輪側通路にそれぞれ設けられ、前記流体の流れを許容する状態と阻止する状態とに個別に切り換えられる前輪側車高制御弁および後輪側車高制御弁と、(d)前記前輪側通路と前記後輪側通路とを連通させる連通路に設けられ、前輪側通路と後輪側通路とを遮断する遮断状態と連通させる連通状態とに切り換えられる連通制御弁と、(e)前記前輪側車高制御弁と前記後輪側車高制御弁とのいずれか一方を制御して、その一方に対応する前記前輪側アクチュエータと前記後輪側アクチュエータとの一方から流体を流出させ、前輪側と後輪側とのいずれか一方の車高を低くする一方車高低下部と、(f)その一方車高低下部により車高が低下させられた前記前輪側と後輪側との一方の車高を上昇させる必要が生じた場合に、前記連通制御弁を前記連通状態とすることにより、前記一方車高低下部により低下させられた側の車高を急速に上昇させる急速上昇部とを含むように構成される。
急速上昇部は、一方車高低下部による前輪側と後輪側との一方の車高の低下が完了した状態で、その低下させられた車高を上昇させる一方車高低下完了時急速上昇部とされてもよく、一方の車高の低下の途中において車高を上昇させる一方車高低下途中急速上昇部とされてもよい。
前輪側と後輪側とのうちの一方の車高が低下させられた状態において、車高が高い車輪側のアクチュエータの流体の圧力が、車高が低い車輪側のアクチュエータの流体の圧力より高い場合に、前輪側通路と後輪側通路とが連通させられれば、車高が高い車輪側のアクチュエータから低い車輪側のアクチュエータへ流体が供給され、車高が上昇させられる。車高が高い車輪側のアクチュエータの流体の圧力が、車高が低い車輪側のアクチュエータの流体の圧力より高くなるのは、例えば、前輪側と後輪側とのうち車高が低くされる側の車輪の負荷より車高が高い側の車輪の負荷の方が大きい場合や、アクチュエータと並列にサスペンションスプリングが配設されており、車高が低下させられるにつれてそのサスペンションスプリングの弾性力が増大する場合等である。後者の場合、サスペンションスプリングの弾性力が増大する分、アクチュエータに対する負荷が減少し、そのアクチュエータ内の流体の圧力が低下するからである。
車高が高い側のアクチュエータ内の流体は圧力,量共に車高が低い側のアクチュエータを急速に作動させるのに十分であり、流体供給源からアクチュエータへ流体を供給させなくても、低い側の車高を急速に上昇させることができる。アクチュエータ同士であれば、単位量の車高上昇に要する流体の量が互いに大きく異なることはなく、車高の高い側のアクチュエータから車高の低い側のアクチュータへの流体の供給により低い側の車高を急速に上昇させることができる。
したがって、前輪側と後輪側とのいずれか一方の車高を低下させるとともに、必要が生じた場合に、流体供給源を流体供給能力が大きく高価なものとすることなく、急速に上昇させることができる車高制御装置が得られる。
例えば、低い側の車高の上昇に伴って高い側の車高が低下し、前輪側と後輪側との車高が互いに接近するが、この互いに接近した車高がいずれも車両が走行を開始するため十分な高さであれば、車両の走行開始後に流体供給源から流体を供給して前輪側および後輪側の両方の車高をゆっくり高めればよいことになる。
流体供給源は、ポンプ,コンプレッサ等、動力により作動させられる装置のみを含むものとされることもあり、さらに、流体を加圧下に蓄えるアキュムレータ,タンク等の蓄圧装置を含むものとされることもあるが、いずれにしても、本発明によれば、流体供給源を流体供給能力の大きいものとしなくて済み、特に、蓄圧装置が省略される流体供給源においては、低コスト化および軽量化のメリットを損なわずに済む。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(8)項が請求項3に、(9)項が請求項4に、それぞれ相当する。
(1)前輪および後輪と車体との間にそれぞれ配設され、前輪および後輪の各々と車体との間の上下方向の距離を変更する前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータと、
それら前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータに対して流体を供給する流体供給源と、
その流体供給源と前記前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータの各々とを個別に接続する前輪側通路および後輪側通路にそれぞれ設けられ、前記流体の流れを許容する状態と阻止する状態とに個別に切り換えられる前輪側車高制御弁および後輪側車高制御弁と、
前記前輪側通路と前記後輪側通路とを連通させる連通路に設けられ、前輪側通路と後輪側通路とを遮断する遮断状態と連通させる連通状態とに切り換えられる連通制御弁と、
前記前輪側車高制御弁と前記後輪側車高制御弁とのいずれか一方を制御して、その一方に対応する前記前輪側アクチュエータと前記後輪側アクチュエータとの一方から流体を流出させ、前輪側と後輪側とのいずれか一方の車高を低くする一方車高低下部と、
その一方車高低下部により車高が低下させられた前記前輪側と後輪側との一方の車高を上昇させる必要が生じた場合に、前記連通制御弁を前記連通状態とすることにより、前記一方車高低下部により低下させられた側の車高を急速に上昇させる急速上昇部と
を含む車高制御装置。
(2)前記前輪側アクチュエータおよび前記後輪側アクチュエータが、前記流体としてのエアの供給により伸縮するエアばねである(1)項に記載の車高制御装置。
例えば、エアばねの受圧面積(エアばねの断面積)が大きく、車高変化に要するエアの供給量および排出量が大きい場合でも、車高を急速に上昇させることができる。
(3)前記前輪側アクチュエータおよび前記後輪側アクチュエータが、前記流体としての作動液の供給により伸縮する懸架シリンダである(1)項に記載の車高制御装置。
上記懸架シリンダには通常の液圧シリンダは勿論、ショックアブソーバも含まれる。
(4)手動操作部材を有する手動入力部を含み、かつ、前記一方車高低下部が、少なくとも、前記手動入力部からの入力に応じて前記前輪側と前記後輪側とのいずれか一方の車高を低下させる手動操作対応低下部を含む(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車高制御装置。
手動操作部材は、例えば、スイッチ,レバー等、種々の態様の部材が採用可能である。
一方車高低下部は、手動操作部材の操作によることなく、車高を自動的に低下させる車高自動低下部としてもよいが、手動操作部材の操作によれば、乗員の意図に基づいて車高を低下させることができる。
(5)前記一方車高低下部の作動により低下させられた車高を上昇させる必要が生じたことを検知する上昇要検知部を含み、かつ、前記急速上昇部がその上昇要検知部の検知に応じて作動するものである(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の車高制御装置。
下記の手動入力部や干渉検知部はそれぞれ上昇要検知部の一例である。
(6)手動操作部材を有する手動入力部を含み、かつ、前記急速上昇部が、少なくとも、前記一方車高低下部により低下させられた側の車高を前記手動入力部からの入力に応じて上昇させる手動操作対応上昇部を含む(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の車高制御装置。
本項に記載の車高制御装置によれば、乗員の意図に基づいて車高を上昇させることができる。
(7)手動操作部材を有する手動入力部を含み、前記一方車高低下部が、少なくとも、前記手動入力部からの入力に応じて前記前輪側と前記後輪側とのいずれか一方の車高を低下させる手動操作対応低下部を含み、前記急速上昇部が、少なくとも、前記一方車高低下部により低下させられた側の車高を前記手動入力部からの入力に応じて上昇させる手動操作対応上昇部を含み、かつ、前記手動操作部材が前記手動操作対応低下部と前記手動操作対応上昇部との両方に兼用である(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車高制御装置。
本項の車高制御装置においては、同じ手動操作部材の操作に応じて手動操作対応低下部と手動操作対応上昇部とが選択的に作動させられる。例えば、手動入力部が、手動操作部材が1回操作される毎に手動操作対応低下部と手動操作対応上昇部とを交互に作動させるように構成されたものがその一例である。手動入力部を、同じ手動操作部材の操作の仕方の違いに応じて手動操作対応低下部と手動操作対応上昇部とを選択的に作動させる構成とすることも可能である。例えば、手動操作部材としての操作ボタンが長く押されれば手動操作対応低下部を作動させ、短く押されれば手動操作対応上昇部を作動させるように構成するのである。
車高低下用の手動操作部材と車高上昇用の手動操作部材とを別々に設ける場合に比較して、車高制御装置を簡易にかつ安価に構成することができる。
(8)前記一方車高低下部が、前記前輪側と後輪側との一方の車高を、車両走行中に設定可能な車高より低く設定された超低車高まで低下させるものである(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の車高制御装置。
車高が超低車高に低下させられる場合、その車高を上昇させる必要が生じた場合の上昇量は大きく、流体供給源からの流体の供給により車高を急速に上昇させる場合には、流体供給源を特に流体供給能力の大きいものとすることが必要であり、流体供給源からアクチュエータへ流体を供給させることなく、車高を急速に上昇させることができる本発明の効果を特に有効に享受することができる。
また、超低車高が車両を走行させるのに適した車高ではない場合、超低車高にある側の車高を急速に上昇させることができることは、超低車高にある車両に走行を開始させるまでの所要時間を短縮できることを意味し、特に効果的である。
(9)前記急速上昇部の作動と並行してまたはその作動の後に、前記流体供給源に前記流体の供給を開始させる供給開始制御部を含む(1)項ないし(8)項のいずれかに記載の車高制御装置。
車高を上昇させるアクチュエータへ多量の流体が供給され、車高がより急速に上昇させられる。
(10)前記一方車高低下部の作動中に前記車体が周辺の部材と干渉したことを検知する干渉検知部を含み、かつ、前記急速上昇部がその干渉検知部による干渉検知に応じて作動する干渉検知対応上昇部を含む(1)項ないし(9)項のいずれかに記載の車高制御装置。
車体が周辺の部材から迅速に離間させられ、周辺部材と干渉した状態から更に車高が低下させられて車体が損傷することが確実に回避される。
以下、請求可能発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1には、一実施例である車高制御装置が概略的に図示されている。本車高制御装置は、車両の前後左右の車輪10,12,14,16を保持する車輪側部材20、例えば、ロワーアームと車体22との間にそれぞれ配設されたアクチュエータとしてのエアばね24,26,28,30を含む。以後、必要に応じて、左右の前輪10,12についてそれぞれ配設された前輪側アクチュエータとしてのエアばね24,26を前輪側エアばね24,26と称し、左右の後輪14,16についてそれぞれ配設された後輪側アクチュエータとしてのエアばね28,30を後輪側エアばね24,26と称する。
本車高制御装置においては、エアばね24,26,28,30はそれぞれ、ショックアブソーバ32,34,36,38と共に設けられている。ショックアブソーバ32,34,36,38はそれぞれ、その本体において車輪側部材20に連結され、ピストンロッドの上端部において車体22に連結されている。エアばね24,26,28,30はそれぞれ、エア室40を備え、流体給排装置としてのエア給排装置42により流体としてのエアがエア室40に供給され、あるいはエア室40から大気へのエアの排出が許容されることにより、ピストンロッドが伸縮させられ、左右の前輪10,12および左右の後輪14,16の各々と車体22との間の上下方向の距離が変更され、車高が変更される。エアばね24,26,28,30とショックアブソーバ32,34,36,38とはそれぞれ互いに並列に設けられているが、さらに図示を省略するサスペンションスプリングがそれらと並列に設けられており、エアばね24,26,28,30がエアの流出により収縮させられるのに伴って、サスペンションスプリングの弾性力が増大する。
エア給排装置42は、本車高制御装置においては、図1に示すように、流体供給源としてのエア供給源50,左右の各前輪側車高制御弁52,54,左右の各後輪側車高制御弁56,58,排気弁60および低圧タンク装置62等を含む。エア供給源50は、気体ポンプとしてのコンプレッサ66およびコンプレッサ66を駆動する電動モータ68を備え、制御通路70と、制御通路70に接続された左右の各前輪側通路72,74および左右の各後輪側通路76,78とによって前記エアばね24,26,28,30の各々のエア室40が個別に接続されている。コンプレッサ66はフィルタ80および逆止弁81を介してエアを吸入して圧縮し、逆止弁82,ドライヤ84,互いに並列に設けられた絞り86および逆止弁88を経て制御通路70に供給する。
前記排気弁60は、制御通路70の逆止弁82とドライヤ84との間の部分に接続されるとともに大気に開放された排気通路90に設けられている。排気弁60は、本実施例においては、電磁制御弁たる常閉の電磁開閉弁とされており、ソレノイドの消磁により閉状態に切り換えられて排気通路90を閉じ、エアの大気への流出を阻止する。また、排気弁60は、ソレノイドの励磁により開状態に切り換えられて排気通路90を開き、エアの大気への排出を許容する。
前記前輪側車高制御弁52,54および後輪側車高制御弁56,58はそれぞれ、前輪側通路72,74および後輪側通路76,78に設けられ、車高制御弁装置79を構成している。本車高制御装置においては、これら車高制御弁52,54,56,58はそれぞれ、電磁制御弁たる常閉の電磁開閉弁とされており、ソレノイドの消磁により閉状態に切り換えられ、通路72,74,76,78を閉じてエアの流れを阻止し、ソレノイドの励磁により開状態に切り換えられ、エアの流れを許容する。
前記低圧タンク装置62は、図1に示すように、制御通路70の前輪側通路72,74が接続された部分と、後輪側通路76,78が接続された部分との間の部分に低圧タンク通路94により接続された低圧タンク96と、低圧タンク通路94に設けられた低圧タンク弁98とを含む。本低圧タンク弁98は、電磁制御弁の一種である常閉の電磁開閉弁とされ、ソレノイドの消磁により閉状態に切り換えられて低圧タンク96と制御通路70との連通を遮断し、励磁により開状態に切り換えられて連通を許容する。
車高を高くする場合、例えば、左前輪10側について着目すれば、左前輪側車高制御弁52が開かれ、排気弁60および低圧タンク弁98は閉じられるとともに、コンプレッサ66が作動させられ、エアが逆止弁82,ドライヤ84,絞り86,逆止弁88および左前輪側車高制御弁52を経て左前輪側エアばね24のエア室40(以後、必要に応じて左前輪側エア室40と称する)に供給される。それにより、ショックアブソーバ32のシリンダのピストンロッドが伸長させられ、左前輪側エアばね24が伸長させられて左前輪10と車体22との間の距離が増大させられ、車高が高くされる。
車高を低くする場合には、コンプレッサ66は作動させられず、左前輪側車高制御弁52が開かれるとともに、排気弁60が開かれる。それにより、左前輪側エア室40からのエアの流出が許容され、左前輪側エア室40内のエアが左前輪側車高制御弁52,絞り86,ドライヤ84および排気弁60を通って外部に流出し、ショックアブソーバ32のシリンダのピストンロッドが収縮させられて左前輪側エアばね24が収縮させられ、左車輪10と車体22との間の距離が減少させられて車高が低くされる。この排気時にドライヤ84中の水分が外部に放出されるが、ドライヤ84の再生性能の関係上、排気速度に限界がある。そのため、車高を低くする際には低圧タンク弁98が開かれ、左前輪側エア室40内のエアが低圧タンク96にも排出され、車高が迅速に低下するようにされる。低圧タンク96内のエアは、車高制御終了後、排気弁60が開かれて徐々に外部へ排出される。車高を維持する場合には、前輪側車高制御弁52は閉じられ、コンプレッサ66は作動させられない。
図1に示すように、前記左前輪側通路72の左前輪側車高制御弁52が設けられた部分より左前輪側エア室40側の部分と、左後輪側通路76の左後輪側車高制御弁56が設けられた部分より左後輪側エア室40側の部分とは、連通路110により連通させられるとともに、連通路110に連通制御弁112が設けられている。また、右前輪側通路74の右前輪側車高制御弁54が設けられた部分より右前輪側エア室40側の部分と、右後輪側通路78の右後輪側車高制御弁58が設けられた部分より右後輪側エア室40側の部分とは、連通路114により連通させられるとともに、連通路114に連通制御弁116が設けられている。これら連通制御弁112,116は、本車高制御装置においては、電磁制御弁の一種である常閉の電磁開閉弁とされ、ソレノイドの消磁により閉じられて遮断状態に切り換えられ、それぞれ、左前輪側エア室40と左後輪側エア室40、右前輪側エア室40と右後輪側エア室40の連通を遮断し、ソレノイドの励磁により開かれて連通状態に切り換えられ、それぞれ、左前輪側エア室40と左後輪側エア室40とを車高制御弁52,56を経ることなく連通させ、右前輪側エア室40と右後輪側エア室40とを車高制御弁54,58を経ることなく連通させる。
本車高制御装置は、コンピュータを主体とする制御装置としての車高制御用ECU(電子制御ユニット)120によって制御される。車高制御用ECU120は、図1に示すように、実行部122,記憶部124,入出力部126等を含み、入出力部126には、車高制御弁52〜58等の電磁弁の各コイル,電動モータ68,目標車高表示ランプ130,荷物モード表示ランプ132,乗降モード表示ランプ134等が図示しない駆動回路を介して接続されており、車高制御弁52,54,56,58は個別に切り換えられる。入出力部126にはまた、車高検出装置たる車高センサ140,142,144,146,車高切替スイッチ148,荷物モードスイッチ150,乗降モードスイッチ152,シフトポジションセンサ154等が接続されている。車高センサ140,142,144,146は、前後左右の各車輪10,12,14,16にそれぞれ対応して設けられ、車高を検出する。
車高切替スイッチ148,荷物モードスイッチ150,乗降モードスイッチ152はそれぞれ、手動操作部材の一態様であり、例えば、車両の運転席の近傍、例えば、インストルメントパネルに設けられ、乗員により手動操作される。車高切替スイッチ148は、本車高制御装置においては、車高の上昇と低下とをそれぞれ1段階ずつ指示するものとされ、それにより、目標車高が複数段階、例えば、ロー,ノーマルおよびハイのいずれかに切り替えられる。目標車高は、予め設定された決まった高さであり、車高切替スイッチ148の操作により設定され、入力された目標車高は記憶部124に設けられた目標車高メモリに記憶される。また、目標車高表示ランプ130の点灯により、選択された目標車高が表示される。目標車高表示ランプ130は目標車高表示装置の一態様であり、目標車高の種類毎に設けられる。ノーマル車高を標準車高とも称する。
荷物モードは、トランクルームについて荷物の積み降ろしを行う際に左右の各後輪側車高を標準車高より設定量、低くするモードである。この荷物積み降ろし車高は、ローモードにおける車高より低く、車両走行中に設定可能な車高より低く設定された超低車高である。荷物モードスイッチ150は、後輪側車高低下の実行と解除(車高の上昇)とを入力するものとされ、例えば、押しボタン型とされ、1回押される毎に、左右後輪側車高低下の実行と解除とが交互に入力され、設定される。荷物モードの実行,解除はそれぞれ、荷物モード表示ランプ132の点灯,消灯により表示され、それにより、左右後輪側車高低下の実行と解除とのいずれが設定されているかが乗員にわかる。また、荷物モードスイッチ150の操作による荷物モードの実行,解除の設定は、記憶部124に設けられた荷物モードメモリに記憶される。
乗降モードは、乗員の乗降時に、左右前輪側車高を標準車高より設定量、下げて乗降を容易にするモードである。この乗降車高もローモードにおける車高より低い超低車高である。本乗降モードスイッチ152は、前輪側車高低下の実行と解除(車高の上昇)とを入力するものとされ、例えば、押しボタン型とされ、1回、押される毎に、乗降モードの実行と解除とが交互に入力され、設定される。乗降モードの実行,解除はそれぞれ、乗降モード表示ランプ134の点灯,消灯により表示される。また、乗降モードスイッチ152の操作による乗降モードの実行,解除の設定は、記憶部124に設けられた乗降モードメモリに記憶される。
さらに、車高制御ECU120の記憶部124には、図示を省略するメインルーチン,車高制御ルーチン,図2にフローチャートで示す荷物モード時一方車高低下ルーチン等、種々のプログラムおよびデータ等が記憶させられている。車高制御ECU120は、これらプログラムを一定微小時間毎に繰り返し実行することにより、選択された目標車高に基づく車高制御や荷物モード時一方車高低下制御等を行う。
本車高制御装置においては、乗員により荷物モードスイッチ150が操作され、荷物モードの実行が入力されたならば、左右の後輪側車高が荷物積み降ろし車高に低下させられ、乗降モードスイッチ152が操作され、乗降モードの実行が入力されたならば、左右の前輪側車高が乗降車高に低下させられる。後輪側車高が低下させられている途中あるい低下が完了した状態において、また、前輪側の車高が低下させられている途中あるいは低下が完了した状態において車高を上昇させる必要が生じたならば、車高が上昇させられる。本車高制御装置においては、例えば、スイッチ150,152の操作により荷物モードあるいは乗降モードの解除が入力された場合、運転者による車両発進の意図が検出された場合、あるいは車高の低下途中において車体22の周辺部材との干渉が検知された場合に、車高が上昇させられる。
荷物積み降ろし車高および乗降車高は超低車高であり、車両を走行させるのに適した車高ではないため、本実施例においては車両が走行不能な状態にされるようになっており、車高が荷物積み降ろし車高に低下させられた状態において、運転者の車両発進の意図が検出されたならば、車高が自動的に上昇させられる。発進の意図は、例えば、シフトポジションセンサ154が検出するシフトレバーの位置に基づいて検出される。例えば、シフトレバーがドライブ位置あるいはリバース位置に操作されていれば、車両発進の意図があり、ニュートラル位置あるいはパーキング位置に操作されていれば、車両発進の意図はないとされるのである。
車高を上昇させる場合には、連通制御弁112,116が連通状態に切り換えられ、前輪側通路72と後輪側通路76とが車高制御弁52,54を経ることなく直接連通させられ、前輪側通路74と後輪側通路78とが車高制御弁54,58を経ることなく直接連通させられ、前輪側エアばね24,26と後輪側エアばね28,30とのうち、圧力が高い側、すなわち車高が高くサスペンションスプリングの弾性力が小さい側のエアばねのエア室40のエアが、前輪側通路,後輪側通路および連通路を通って車高が低い側のエアばねのエア室40に流入させられ、その側の車高が急速に上昇させられるとともに、車高を上昇させる側の車輪について設けられた車高制御弁が開状態とされ、コンプレッサ66が作動させられてエア室にエアが供給され、車高がより急速に上昇させられる。
以下、フローチャートに基づいて、荷物モードの実行,解除による左右後輪側車高の低下と上昇および乗降モードの実行,解除による前輪側車高の低下と上昇を説明する。なお、本車高制御装置においては、本発明の利点を確実に享受できるようにするために、乗降モードと荷物モードとは同時には行われず、一方の実行が指示された状態において他方の実行が指示されても、その指示に基づく車高低下制御は行われず、前輪側と後輪側とのいずれか一方のみが超低車高に低下させられ、上昇の必要が生じた場合に上昇させられるようになっている。すなわち、荷物モード時一方車高低下ルーチンは、荷物モードの実行が入力されていない状態において乗降モードの実行が入力され、制御が開始された状態では、荷物モードは行われないように構成され、乗降モード時一方車高低下ルーチンは、乗降モードの実行が入力されていない状態において荷物モードの実行が入力され、制御が開始された状態では、乗降モードは行われないように構成されているのである。
まず、図2に示す荷物モード時一方車高低下ルーチンに基づいて、荷物モードの実行が入力された場合における左右後輪側車高の低下を説明する。このルーチンにおいてはフラグF1〜F4が用いられるが、それぞれ1にセットされることにより、フラグF1は後輪側車高の低下が完了したことを示し、フラグF2は後輪側車高あるいは前輪側車高の上昇開始を示し、フラグF3は、乗降モードの実行が入力され、前輪側の車高低下制御が行われることを示し、フラグF4は、荷物モードの実行が入力され、後輪側の車高低下制御が行われることを示す。なお、荷物の積み降ろしおよび乗員の乗降は、車両が停止した状態で行われ、荷物の積み降ろしあるいは乗員の降車が終了した後、車高が低下させられたままの状態で車両電源がOFFにされることもある。そのため、本車高制御装置において車高低下制御に用いられるフラグのセット,リセット状態および荷物モードメモリ,乗降モードメモリの記憶内容は、車両の電源がOFFにされてもバックアップされて保存され、次に車両電源が投入された際、車高急上昇ルーチンの実行により車高が急上昇させられるようにされている。
荷物モード時一方車高低下ルーチンのステップ1(以後、S1と略記する。他のステップについても同じ。)〜S4においてそれぞれ、フラグF1〜F4が1にセットされているか否かが判定されるが、いずれのフラグもリセットされていれば、それらの判定結果はNOになる。そして、S5において荷物モードの実行が入力されているか否かが判定される。この判定は、荷物モードメモリの記憶内容に基づいて行われ、荷物モードの実行が指示されていなければ、S5の判定結果はNOになってルーチンの実行は終了する。
乗降モードの実行が入力されることなく、荷物モードの実行が入力されれば、S5の判定結果がYESになってS6が実行された後、後輪側の車高のみが低下させられ、荷物の積み降ろし作業が容易に行われるようにされる。後輪側車高制御弁56,58,排気弁60および低圧タンク弁98がそれぞれ開かれるのであり、それにより、後輪側エアばね28,30の各エア室40のエアが大気に排出されるとともに低圧タンク96に排出され、後輪側の車高が迅速に低下させられる。また、フラグF4が1にセットされ、後輪側車高低下の実行が示される。
次いでS7が実行され、後輪側車高の低下が完了したか否かが判定される。この判定は左,右後輪14,16の各車高センサ144,146の出力信号に基づいて、左右後輪側の各車高がいずれも荷物積み降ろし車高まで低下したか否かにより行われる。左右後輪側の各車高がいずれも荷物積み降ろし車高に低下するまで、S7の判定結果はNOになってルーチンの実行は終了する。
フラグF4が1にセットされるため、次にS4が行われるとき、その判定結果はYESになり、S5,S6がバイパスされてS7が実行される。そして、左右後輪側の各車高が荷物積み降ろし車高に低下すれば、S7の判定結果はYESになってS8が実行され、車高低下終了処理が行われる。後輪側車高制御弁56,58,排気弁60,低圧タンク弁98が閉じられるのである。また、フラグF1がセットされる。左右の各後輪側のうち、荷物積み降ろし車高に達した側から後輪側車高制御弁を閉じ、車高の低下を終了するようにしてもよい。但し、フラグF1は、左右の後輪側車高が共に荷物積み降ろし車高に低下した状態でセットされる。また、左右の後輪側車高の平均が荷物積み降ろし車高に低下すれば、低下が完了したとしてもよい。フラグF1が1にセットされ、後輪側車高の低下が完了したことが示されるため、次にS1が実行されるとき、その判定結果はYESになり、S2〜S8はバイパスされてルーチンの実行が終了する。
なお、荷物モードの実行が入力されていない状態において乗降モードの実行が入力されれば、後述する乗降モード時一方車高低下ルーチンのS46においてフラグF3がセットされることにより、S3の判定結果がYESになってS4〜S8が実行されず、荷物モードの実行が入力されても後輪側車高は低下させられない。
上記のように荷物モードの実行により低下させられた車高の上昇を、図3に示す荷物モード時車高急上昇ルーチンに基づいて説明する。
荷物モード時車高急上昇ルーチンのS21においては、フラグF1が1にセットされているか否かにより、後輪側車高の低下が完了したか否かが判定される。荷物モードの実行が入力されておらず、あるいは入力されても後輪側車高の低下中であってフラグF1がセットされていなければ、S21の判定結果はNOになってS31が実行され、後輪側車高の急上昇が終了したか否かが判定される。この判定は、フラグF5が1にセットされているか否かにより行われる。フラグF5は、荷物モードの実行時には、セットにより左右後輪側車高の急上昇の終了を示し、乗降モードの実行時には、セットにより左右前輪側車高の急上昇の終了を示す。荷物モードの実行が指示されておらず、あるいは後輪側車高の上昇が終了していなければ、S31の判定結果はNOになってS32が実行され、フラグF4がセットされているか否かが判定される。この判定は、荷物モードの実行が指示されていない場合にはNOになってルーチンの実行が終了する。荷物モードの実行が指示され、後輪側車高の低下途中である場合、あるいは低下の途中で急上昇に変わり、その急上昇の終了を待つ状態にある場合には、S32の判定結果はYESになってS33以降のステップが実行され、車両の急上昇が必要であるか否かの判定等が行われる。それについては後述する。
後輪側車高の低下が完了すれば、フラグF1がセットされるため、S21の判定結果がYESになってS22が実行され、フラグF5が1にセットされているか否かにより、車高急上昇が終了したか否かが判定される。後輪側車高はまだ上昇させられず、フラグF5はリセットされているため、S22の判定結果はNOになってS23が実行され、後輪側車高の急上昇が開始されたか否かが判定される。ここではまだ、後輪側車高の急上昇が開始させられておらず、フラグF2がセットされていないため、S23の判定結果はNOになってS24が実行される。
S24では、車高の急上昇が必要であるか否かの判定が行われる。この判定は、本車高制御装置においては、荷物モードが解除されたか否か、あるいはシフトレバーがドライブ位置あるいはリバース位置にあるか否かにより行われる。例えば、荷物の積み降ろしが終了し、左右の後輪側車高を上昇させる場合に荷物モードスイッチ150が操作され、荷物モードの解除が入力される。また、車両の走行開始時には車両を荷物積み降ろし車高から上昇させることが必要である。荷物モードの解除の有無は、荷物モードメモリの記憶内容に基づいて判定され、車両の走行開始は、シフトポジションセンサ154の検出信号に基づいて判定される。荷物モードの解除が入力されず、シフトレバーの位置がニュートラルあるいパーキングであれば、S24の判定結果はNOになってルーチンの実行は終了する。
後輪側車高の荷物積み降ろし車高への低下完了後、荷物モードの解除が入力され、あるいは運転者による車両発進の意図が検知されれば、S24の判定結果がYESになってS25が実行され、後輪側車高が上昇させられる。連通制御弁112,116が開かれて連通状態に切り換えられ、前輪側エアばね24,26のエア室40と後輪側エアばね28,30のエア室40とが連通させられるのである。左右前輪側は左右後輪側より車高が高く、サスペンションスプリングの弾性力が小さく、前輪側エア室40のエアの圧力は、左右共に後輪側エア室40のエアの圧力より高いため、前輪側エア室40内のエアが前輪側通路72,74,連通路110,114および後輪側通路76,78を通って後輪側エア室40へ流入し、後輪側車高が急速に上昇させられる。また、それと並行して後輪側車高制御弁56,58が開かれるとともに、コンプレッサ66が作動させられ、後輪側エア室40には、コンプレッサ66からもエアが供給され、左右後輪側車高が更に急速に上昇させられる。そして、フラグF2が1にセットされ、車高急上昇の開始が記憶される。このように後輪側の車高が急速に上昇させられることにより、例えば、後輪側車高の上昇が不足し、前輪側車高より低いままの状態で車両が発進させられることが回避され、ヘッドライトが点灯されていれば、光軸が上向きに外れたままの状態で走行することが回避される。
次いでS26が実行され、車高急上昇を終了してもよいか否かが判定される。後輪側車高の上昇は、前輪側車高とほぼ等しくなれば終了してよく、S26の判定は、例えば、後輪側車高が急上昇終了車高に達したか否かにより行われる。上記のように、前輪側エア室40から後輪側エア室40にエアを供給させて後輪側車高を上昇させる場合、前輪側エア室40の圧力が低下して前輪側車高が低下するため、急上昇終了車高は、この前輪側車高の低下を考慮し、荷物積み降ろし車高より設定量、高く、前輪側車高と後輪側車高とがほぼ等しくなったとすることができる車高に設定されている。S26では、車高センサ144,146によりそれぞれ検出される左右の各後輪側車高の平均が急上昇終了車高以上になったか否かが判定される。S26の判定結果は当初はNOであり、ルーチンの実行は終了する。なお、S26の判定は、左右の各前輪側車高の平均と、左右の各後輪側車高の平均との差の絶対値が設定値以下になったか否かに基づいて行うようにしてもよい。
左右の各後輪側車高の平均が急上昇終了車高以上になるまで、S21〜S23,S26が繰り返し実行される。左右の各後輪側車高の平均が急上昇終了車高以上になれば、S26の判定結果がYESになってS27が実行され、連通制御弁112,116が閉じられて遮断状態に切り換えられ、後輪側車高制御弁56,58が閉じられて車高急上昇が終了させられるとともに、フラグF5が1にセットされて車高急上昇の終了が示される。そして、S28が実行され、車高が急上昇終了車高より高い車高、例えば、標準車高に上昇したか否かが判定される。後輪側車高は、上昇させられて前輪側車高とほぼ等しくなり、超低車高より高くなって、車両全体の車高は走行可能な高さであるが低いため、標準車高に上昇させられるのである。S28の判定結果は、左右の各前輪側車高および左右の各後輪側車高がいずれも標準車高になったか否かにより行われる。S28の判定結果は当初はNOであり、S29が実行されて車高制御が行われ、車高が標準車高とされる。
S29の車高制御は、標準車高を目標車高とし、通常の車高制御と同様に行われる。通常の車高制御は、目標車高と、車高センサ140〜146によりそれぞれ検出される実際の車高とに基づいてエア給排装置42が作動させられ、実際の車高が目標車高となるようにエア室40へのエアの供給,エア室40からのエアの排出が行われ、車高が増大あるいは減少させられることにより行われる。目標車高は4輪10〜16について共通であり、全部の車輪10〜16について車高調整が行われる。この際、車高制御弁52〜58は、全部が同時に開閉制御されるようにされることもあるが、前輪側と後輪側とに分けて(車高制御弁52,54と車高制御弁56,58とに分けて)開閉させられるようにされる場合や、個別に開閉させられるようにされる場合が多く、4つの車輪側車高のそれぞれについて目標車高に達したか否かが判定される。また、車高制御弁52〜58の1回ずつの開閉制御により最終的な目標車高に達するようにされることもあるが、複数回ずつの開閉制御により最終的な目標車高に達するようにされるのが普通である。前輪側と後輪側とに分けて車高調整が行われる場合には、例えば、前輪2輪についての車高制御弁52,54の開制御と、後輪2輪についての車高制御弁56,58の開制御とが設定量ずつ、例えば、設定時間ずつ交互に行われ、開制御が行われない側については車高制御弁は閉じられる。また、左右2輪の各車高の差が過大であれば、低い側の車輪についての車高制御弁の開制御が優先して行われる場合が多い。
フラグF5のセットにより、次にS22が実行されるとき、その判定結果はYESになってS28が実行される。4輪の全部の側について車高が目標車高になるまで、S21,S22,S28,S29が繰り返し実行され、4輪の全部の側について車高が目標車高に上昇すれば、S28の判定結果がYESになってS30が実行され、終了処理が行われる。例えば、車高制御弁52〜58等のうち、開かれている弁があれば閉じられ、コンプレッサ66が停止させられるとともに、各種フラグがリセットされるのである。また、荷物モードメモリの内容は、荷物モードの解除を設定する内容とされる。荷物モードスイッチ150の操作によって荷物モードの解除が入力され、荷物モードメモリに記憶させられている場合には、そのままとされる。また、荷物モード表示ランプ132が点灯させられているのであれば、消灯される。
荷物モードの実行が入力され、後輪側車高が低下させられている途中であれば、S21,S31の各判定結果がNO、S32の判定結果がYESになってS33が実行される。後輪側車高が急上昇させられず、フラグF2がリセットされていれば、S33の判定結果がNOになってS34が実行され、車高の上昇が必要であるか否かが判定される。この判定はS24と同様に実行され、車高を急上昇させる必要があれば、S34の判定結果がYESになってS35が実行される。この場合、車高低下中であるため、排気弁60および低圧タンク弁98が閉じられ、連通制御弁112,116が開かれる。左右の後輪側車高制御弁56,58は開かれたままであり、コンプレッサ66が作動させられ、フラグF2がセットされてS26が実行される。
車高が低下から上昇に転じても、フラグF4はセットされたままであるため、後輪側車高が急上昇終了車高に上昇するまで、S21,S31〜S33,S26が繰り返し実行される。そして、後輪側車高が急上昇終了車高まで上昇すれば、S26の判定結果がYESになってS27以降のステップが実行され、車両全体の車高が標準車高に上昇させられる。
車高の低下中に荷物モードの解除が入力されず、運転者の車両発進の意図も検出されなければ、S34の判定結果がNOになってS36が実行され、車体22の周辺部材との干渉が検知されたか否かが判定される。干渉検知は、図6に示す干渉検知ルーチンに基づいて行われる。干渉検知ルーチンのS81においては、フラグF7が1にセットされているか否かにより、干渉が検知されたか否かが判定される。干渉が検知されておらず、フラグF7が0にリセットされていれば、S81の判定結果がNOになってS82が実行され、車高低下が完了したか否かが判定される。ここではフラグF1あるいはフラグF5が1にセットされているか否かの判定が行われ、荷物モードの実行による車高低下あるいは乗降モードの実行による車高低下のいずれかが完了したか否かが判定される。車体22の周辺部材との干渉検知は、車高の低下中に必要であるからであり、車高低下が完了していれば、S82の判定結果はYESになってルーチンの実行は終了する。
車高低下が完了していなければ、S82の判定結果がNOになってS83が実行され、フラグF4がセットされているか否かにより、荷物モードが実行されているか否かが判定される。荷物モードが実行されていなければ、S83の判定結果はNOになってS87が実行され、乗降モードが実行されているか否かが判定される。乗降モードの実行もなければ、S87の判定結果はNOになってルーチンの実行は終了する。
荷物モードの実行が入力され、実行されてフラグF4がセットされていれば、S83の判定結果がYESになってS84が実行され、左右の後輪側車高の各低下率が演算される。車高センサ144,146の各出力信号が読み込まれ、今回読み込まれた車高から前回読み込まれて記憶部124に記憶させられている車高を引くことにより、低下率が演算される。図6の干渉検知ルーチンは一定時間毎に実行されるため、前後2回の車高値の差は、車高低下率とみなすことができるのである。なお、荷物モード時一方車高低下ルーチン,荷物モード時車高急上昇ルーチン,乗降モード時一方車高低下ルーチンおよび乗降モード時車高急上昇ルーチンは同じ時間間隔で実行されるが、干渉検知ルーチンはそれらより長い時間間隔で実行される。図示を省略するメインルーチンにおける処理によって、車高低下率を取得するのに適した時間毎に実行されるのである。干渉検知ルーチンはまた、車高低下が開始されてから設定時間が経過し、車高低下率が安定してから実行されるようになっている。S84において演算される低下率は負の値である。低下率の演算後、今回読み込まれた車高が前回読み込まれた車高に替えて記憶部124に記憶される。
そして、S85が実行され、演算された低下率の絶対値が設定低下率(正の値である)より小さいか否かにより、車体22が周辺部材と干渉したか否かが判定され、小さい場合に車体22が周辺部材と干渉したと検知される。車高低下中に車体22が周辺部材と干渉すると、車高の低下が抑制され、車高低下率の絶対値が設定低下率以上から設定低下率より小さくなるからである。S85の判定は、左右の後輪側車高の各車高低下率についてそれぞれ行われ、両方の車高低下率の絶対値が設定低下率以上であれば、S85の判定結果はNOになってルーチンの実行は終了する。
左右の後輪側車高の各車高低下率の絶対値が一方でも設定低下率より小さくなれば、S85の判定結果がYESになってS86が実行され、フラグF7がセットされて、干渉が検知されたことが示される。それにより、以後、S81の判定結果はYESになってルーチンの実行は終了し、一旦、干渉が検知された後は干渉検知の判定は行われない。なお、前回読み込まれた車高から今回読み込まれた車高を引き、車高低下率を正の値で取得するようにしてもよい。
荷物モード時車高急上昇ルーチンのS36の判定は、フラグF7がセットされているか否かにより行われ、干渉が検知されておらず、フラグF7がリセットされているのであれば、S36の判定結果はNOになってルーチンの実行は終了する。
車高の低下中に車体22が周辺部材と干渉し、その干渉が検知されてフラグF7がセットされれば、S36の判定がYESになってS35が実行され、左右の後輪側車高が急上昇させられる。そのため、車体22が周辺部材から急速に離れ、干渉が迅速に解消される。そして、後輪側車高が急上昇終了車高に上昇するまで、S21,S31〜S33,S26が繰り返し実行され、上昇後、S27以降のステップが実行される。S27においてフラグF5がセットされることにより、S31の判定結果がYESになり、車両全体の車高が標準車高になるまでS21,S31,S28,S29が繰り返し実行される。フラグF7は、S30の終了処理においてリセットされる。終了処理において荷物モードメモリの内容が荷物モードの解除を記憶する内容とされることにより、車体22の周辺部材との干渉が検知された場合のように、乗員の荷物モードスイッチ150の操作による荷物モードの解除(車高の上昇)ではなくても、荷物モードが解除され、上昇後、車高が低下させられることはない。
後輪側車高が低下させられている途中で車高を上昇させることが必要になった場合、フラグF1がセットされないため、荷物モード時一方車高低下ルーチンのS1の判定結果はNOになるが、S35が実行されてフラグF2がセットされることにより、S2の判定結果がYESになってS3以下のステップは実行されず、車高低下制御は行われない。
次に、乗降モードの実行が指示された場合を説明する。この場合には、図4に示す乗降モード時一方車高低下ルーチンの実行により、左右前輪側の各車高が低下させられる。このルーチンにおいて判定に用いられるフラグF6は、荷物モード時一方車高低下ルーチンのフラグF1に相当し、1にセットされることにより前輪側車高の低下完了を示す。乗降モード時一方車高低下ルーチンは荷物モード時一方車高低下ルーチンと同様に実行され、乗降モードスイッチ152の操作により乗降モードの実行が入力されれば、S45の判定結果がYESになってS46が実行され、左右前輪側の各車高が乗降車高へ低下させられ、乗降が容易に行われるようにされる。左右の各前輪側車高制御弁52,54,排気弁60,低圧タンク弁98が開かれ、左右の各前輪側エア室40からエアが排出されるのである。そして、低下が完了すれば、S48が実行され、左右の各前輪側車高制御弁52,54,排気弁60,低圧タンク弁98が閉じられ、フラグF6が1にセットされる。なお、乗降モードの実行が入力されていない状態において荷物モードの実行が入力されれば、荷物モード時一方車高低下ルーチンのS6においてフラグF4がセットされることにより、乗降モード時一方車高低下ルーチンのS43の判定結果がYESになり、乗降モードの実行が入力されても前輪側車高は低下させられない。
乗降モードの実行により左右前輪側車高が低下させられる場合、図5に示す乗降モード時車高急上昇ルーチンの実行により、車高が急上昇させられる。前輪側車高の上昇は、後輪側車高の上昇と同様に、上昇の必要が生じたことが検知された場合に上昇させられる。前輪側車高は、車高低下完了状態において乗降モードスイッチ152の操作によって乗降モードの解除が入力された場合あるいは運転者による車両発進の意図が検知された場合(S64)に急上昇終了車高へ急上昇させられる(S65,S66)。S65では、連通制御弁112,116が連通状態に切り換えられるとともに、左右の各前輪側車高制御弁52,54が開状態に切り換えられ、コンプレッサ66が作動させられる。また、フラグF2がセットされる。それにより、車高が高く、サスペンションスプリングの弾性力が小さくてエア圧が高い左右の各後輪側エア室40からエアが後輪側通路76,78,連通制御弁112,114,前輪側通路72,74を通って、エア圧が低い左右の各前輪側エア室40へ流入し、左右の前輪側車高が急速に上昇させられる。また、コンプレッサ66からのエアの供給によっても前輪側車高が急速に上昇させられる。
車高低下途中に乗降モードの解除が入力された場合、運転者による車両発進の意図が検知された場合(S74)あるいは車高低下途中に車体22の周辺部材との干渉が検知された場合(S76)に前輪側の車高が急上昇させられる(S75)。S75では、排気弁60および低圧タンク弁98が閉じられ、連通制御弁112,116が連通状態に切り換えられるとともに、コンプレッサ66が作動させられ、フラグF2がセットされる。このように前輪側車高についても、必要であれば、急速に上昇させることができる。そのため、例えば、車両を停車状態から迅速に発進させることができる。
乗降モードの実行により前輪側車高が低下させられる場合にも、干渉検知は干渉検知ルーチンに基づいて行われるが、荷物モードの実行中ではないため、S83の判定結果がNO、S87の判定結果がYESになってS88,S89が実行され、左右の前輪側車高の各低下率が演算され、その低下率の絶対値が設定低下率より小さいか否かにより、車体22の左右前輪側の部分と周辺部材とに干渉が発生したか否かが判定される。
左右の前輪側車高がいずれも急上昇終了車高に上昇すれば、S66の判定結果がYESになってS67以降のステップが実行され、全体の車高が標準車高へ上昇させられる。急上昇終了車高は、乗降車高に設定高さを加えた高さであって、前輪側車高が後輪側車高とがほぼ等しくなったとすることができる高さである。車両全体の車高が標準車高に上昇させられたならば、S70の終了処理が行われ、乗降モードメモリの内容が乗降モードの解除を記憶する内容とされる。また、乗降モード表示ランプ134が点灯させられているのであれば、消灯される。
以上の説明から明らかなように、本車高制御装置においては、荷物モードスイッチ150が手動操作部材を構成し、車高制御用ECU120の荷物モードスイッチ150の操作状態に応じて荷物モードの実行を記憶部124に記憶させる部分と共に一方車高低下用の手動入力部を構成し、車高制御用ECU120のS6を実行する部分が一方車高低下部としての手動操作対応低下部たる手動操作対応後輪側車高低下部を構成している。また、乗降モードスイッチ152が手動操作部材を構成し、車高制御用ECU120の乗降モードスイッチ152の操作状態に応じて乗降モードの実行を記憶部124に記憶させる部分と共に一方車高低下用の手動入力部を構成し、車高制御用ECU120のS46を実行する部分が一方車高低下部としての手動操作対応低下部たる手動操作対応前輪側車高低下部を構成している。
さらに、荷物モードスイッチ150は、車高制御用ECU120の荷物モードスイッチ150の操作状態に応じて荷物モードの解除を記憶部124に記憶させる部分と共に車高上昇用の手動入力部を構成し、車高制御用ECU120のS25,S35を実行する部分が急速上昇部としての手動操作対応上昇部たる手動操作対応後輪側車高上昇部を構成している。乗降モードスイッチ152は、車高制御用ECU120の乗降モードスイッチ152の操作状態に応じて乗降モードの解除の設定を記憶部124に記憶させる部分と共に車高上昇用の手動入力部を構成し、車高制御用ECU120のS65,S75を実行する部分が急速上昇部としての手動操作対応上昇部たる手動操作対応前輪側車高上昇部を構成している。荷物モードスイッチ150は、手動操作対応後輪側車高低下部と手動操作対応後輪側車高上昇部との両方に兼用であり、乗降モードスイッチ152は、手動操作対応前輪側車高低下部と手動操作対応前輪側車高上昇部との両方に兼用である。
また、車高制御用ECU120のS24,S34,S64,S74を実行する部分のうち、シフトポジションセンサ154の検出信号に基づいて車高上昇の必要を検知する部分がシフトポジションセンサ154と共に上昇要自動入力部ないし車両発進意図依拠上昇要検知部を構成している。
さらに、車高制御用ECU120のS25,S35,S65,S75のそれぞれ、コンプレッサ66に作動を開始させる部分が供給開始制御部を構成している。また、車高制御用ECU120のS36,S76および干渉検知ルーチンのS84〜S86,S88〜S90を実行する部分が車高低下率依拠干渉検知部を構成し、車高センサ140,142,144,146と共に干渉検知部を構成し、S35を実行する部分が急速上昇部としての干渉検知対応後輪側車高上昇部を構成し、S75を実行する部分が急速上昇部としての干渉検知対応前輪側車高上昇部を構成している。
車高制御用ECU120のS25,S65を実行する部分は、一方車高低下完了時急速上昇部でもあり、S35,S75を実行する部分は一方車高低下途中急速上昇部でもある。
なお、上記各実施例においては、本発明の利点を確実に享受できるようにするために、前輪側車高低下と後輪側車高低下とは同時に行われないようにされていたが、一方の実行時(車高低下途中および車高低下完了を含む)に他方が行われるようにしてもよい。また、乗降時に車両全体の車高を乗降高さに低下させる全体車高低下乗降モードを設けてもよい。これらの場合、前輪側と後輪側との一方の車高が低く、他方は高い状況において行われる低い車高の急上昇に本発明が適用され、前輪側と後輪側との両方の車高が共に低くされている状況では、本発明の効果を享受することができない。
前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータは、流体としての作動液の供給により伸縮する懸架シリンダとしてもよい。また、車高制御弁を連通制御弁として機能させてもよい。それらの実施例を図7〜図11に基づいて説明する。なお、車両の構成要素については、前記実施例の車高制御装置が設けられた車両の構成要素に付した符号と同じ符号を付して対応関係を示し、説明を省略する。
図7に示すように、車両の前後左右の各車輪10〜16に対応して、それぞれ、車輪側部材20と車体22との間に流体アクチュエータとしての懸架シリンダ200,202,204,206が図示しないサスペンションスプリングとともに配設される。左右前輪10,12にそれぞれ対応して設けられた懸架シリンダ200,202が前輪側アクチュエータであり、左右前輪14,16にそれぞれ対応して設けられた懸架シリンダ204,206が後輪側アクチュエータである。
懸架シリンダ200,202,204,206は、それぞれ、ハウジング210と、ハウジング210に摺動可能に嵌合されたピストン212とを含み、ピストン212によってハウジング210内が、それぞれ流体室としての2つの液圧室214,216に仕切られる。ピストン212には、2つの液圧室214,216を連通する絞りを有する連通路218が設けられる。それによって、ピストン212の移動速度に応じた減衰力が発生させられる。本車高制御装置においては、懸架シリンダ24としてショックアブソーバが利用される。
各輪10〜16に対応する懸架シリンダ200,202,204,206の各々において、液圧室214には前輪側通路220,222,後輪側通路224,226を介して流体給排装置としての作動液給排装置228が個別に接続される。
作動液給排装置228は、前輪側および後輪側の各通路220,222,224,226に接続された制御圧通路230,その制御圧通路230に接続されたポンプ232,アキュムレータ234,リザーバ236等を含む。ポンプ232はポンプモータ238の駆動により作動させられ、リザーバ236から作動液を汲み上げて吐出する。ポンプ232から吐出された作動液は加圧された状態でアキュムレータ234に蓄えられる。ポンプモータ238は電動モータにより構成され、車高を高くする要求がある場合,アキュムレータ234の圧力を高くする場合等に作動させられる。アキュムレータ234は、蓄圧制御弁240を介して制御圧通路230に接続される。本蓄圧制御弁240は、常閉の電磁開閉弁である。これらポンプ232,ポンプモータ238およびアキュムレータ234は、流体供給源としての作動液供給源241を構成している。
ポンプ232の吐出側には、ポンプ232から制御圧通路230への作動液の流れは許容するが、逆向きの流れは阻止する逆止弁242が設けられ、その逆止弁242より高圧側とリザーバ236とを接続する流出通路244には、流出制御弁246が設けられる。流出制御弁246は常閉の電磁開閉弁であり、開状態にされることにより懸架シリンダ200,202,204,206の液圧室214から作動液が流出させられ、車高が低くなる。なお、符号248は消音用のアキュムレータを示す。
前輪側通路220,222の各々には前輪側車高制御弁250,252が設けられ、後輪側通路224,226の各々には後輪側車高制御弁254,256が設けられ、これら車高制御弁250,252,254,256等により車高制御弁装置258が構成されている。車高制御弁250,252,254,256は、いずれも、電磁制御弁の一種である常閉の電磁開閉弁である。車高制御弁250,252,254,256の開閉制御により、各輪毎の車高が独立に調整可能とされる。
例えば、左前輪10について車高を高くする場合には、蓄圧制御弁240が開状態とされるとともに、左前輪側車高制御弁250が開状態とされて、アキュムレータ234から懸架シリンダ200の液圧室214に作動液が供給される。実際の車高が目標車高となった場合は、左前輪側車高制御弁250が閉状態とされ、蓄圧制御弁240が閉状態とされる。また、ポンプ232が作動させられ、ポンプ232から吐出された作動液がアキュムレータ234から供給される作動液とともに懸架シリンダ200に供給されるようにすることもできる。懸架シリンダ200への作動液の供給によりアキュムレータ234の液圧が設定範囲を超えて低下すれば、ポンプ232が作動させられ、アキュムレータ234に作動液が供給され、蓄圧が上昇させられる。車高を低くする場合は、左前輪側車高制御弁250が開状態とされるとともに流出制御弁246が開状態とされ、懸架シリンダ200の液圧室214からリザーバ236への作動液の流出が許容される。実際の車高が目標車高となった場合に車高制御弁250が閉状態とされ、その後、流出制御弁246が閉状態とされる。
前輪側通路220,222および後輪側通路224,226の各々には、それぞれ、懸架シリンダ200,202,204,206に対応して2つずつのアキュムレータ260,262が接続され、アキュムレータ262に対応してばね定数切換弁264が設けられる。ばね定数切換弁264は常開の電磁開閉弁であり、開状態においてばね定数が小さくされ、閉状態において大きくされる。ばね定数切換弁264は車高調整中においては閉状態とされることが多い。
本車高制御装置において車高変更は、コンピュータを主体とする車高制御用ECU270により制御される。車高制御用ECU270は、前記車高制御用ECU270と同様に構成され、実行部272,記憶部274,入出力部276等を含む。入出力部276には、上記複数の電磁制御弁240,246,250,252,254,256,264の各ソレノイド,ポンプモータ238,目標車高表示ランプ280,荷物モード表示ランプ282,乗降モード表示ランプ284等が図示しない駆動回路を介して接続される。入出力部276にはまた、各輪毎に設けられ、車高をそれぞれ検出する車高センサ288,290,292,294,制御圧通路230に設けられた圧力検出装置としての液圧センサ296,車高切替スイッチ298,荷物モードスイッチ300,乗降モードスイッチ302,シフトポジションセンサ304等が接続されている。
液圧センサ296は、ポンプ232の吐出圧を検出する。また、アキュムレータ234の液圧、各輪毎に設けられた懸架シリンダ200,202,204,206の各液圧室214の液圧等の検出に利用することができる。各種表示ランプ280,282,284は前記表示ランプ130,132,134と同様に構成され、スイッチ298,300,302およびセンサ304は、前記スイッチ148,150,152およびセンサ154と同様に構成されており、説明を省略する。
記憶部274には、図8〜図11にそれぞれフローチャートで示す荷物モード時一方車高低下ルーチン等が記憶させられており、荷物モードの実行が入力されれば、左右の後輪側車高が低下させられ、乗降モードの実行が入力されれば、左右の前輪側車高が低下させられる。また、車高の低下途中あるいは低下が完了した状態において車高を上昇させる必要が生じた場合には、車高が急速に上昇させられる。本車高制御装置における後輪側あるいは前輪側の一方車高低下の実行,解除は前記実施例と同様に入力され、車高上昇の必要も同様に検知されるが、それら入力,検知に基づく制御は異なる。
荷物モード時一方車高低下は、図8に示すルーチンに基づいて行われる。本荷物モード時一方車高低下ルーチンのS101〜S105は、前記荷物モード時一方車高低下ルーチンのS1〜S5と同様に実行される。荷物モードの実行が入力され、S105の判定結果がYESになれば、S106が実行され、左右の各後輪側車高制御弁254,256,流出制御弁246が開かれる。それにより、左右の各後輪側懸架シリンダ204,206の液圧室214がリザーバ236に連通させられ、液圧室214内の作動液がリザーバ236に流出して車高が低下させられる。S106においてはまた、フラグF4がセットされる。
そして、S107において左右の後輪側車高が荷物積み降ろし車高まで低下したか否かが判定される。この判定は、前記S7と同様に実行され、左右の後輪側車高がいずれも荷物積み降ろし車高に低下すれば、S107の判定結果がYESになってS108が実行され、後輪側車高制御弁254,256,流出制御弁246が閉じられるとともに、フラグF1がセットされる。
上記のように低下させられる左右の後輪側車高は、図9に示す荷物モード時車高急上昇ルーチンの実行により上昇させられる。本ルーチンのS121〜S124は、前記図3に示す荷物モード時車高急上昇ルーチンのS21〜S24と同様に実行される。後輪側車高の低下が完了した状態において車高の上昇が必要になれば、S124の判定結果がYESになってS125が実行され、左右の各前輪側車高制御弁250,252および左右の各後輪側車高制御弁254,256がそれぞれ開状態に切り換えられる。左右前輪側は左右後輪側より車高が高く、サスペンションスプリングの弾性力が小さく、左右前輪側の各懸架シリンダ200,202の液圧室214の液圧は、左右後輪側の懸架シリンダ204,206の液圧室214の液圧より高く、それら液圧室214から、前輪側通路220,222,前輪側車高制御弁250,252,後輪側通路224,226および後輪側車高制御弁254,256を通って、左右後輪側の各懸架シリンダ204,206の液圧室214に作動液が流入し、左右の後輪側車高が急速に上昇させられる。また、車高制御弁250,252,254,256が開かれるのと並行して蓄圧制御弁240が開かれ、懸架シリンダ204,206の各液圧室214がアキュムレータ234に連通させられて作動液が供給され、左右の後輪側車高が更に急速に上昇させられる。この際、ポンプ232も作動させられ、作動液が供給される。
次いでS126が実行され、左右後輪側車高の急上昇を終了することができるか否かが判定される。この判定は、前記S26と同様に実行される。左右後輪側車高がいずれも急上昇終了車高へ上昇すれば、S126の判定結果がYESになってS127が実行され、車高制御弁250,252,254,256が閉状態に切り換えられるとともに、フラグF5がセットされる。そしてS128,S129が前記実施例のS28,S29と同様に実行され、車両全体の車高が標準車高へ上昇させられる。この車高制御のために、蓄圧制御弁240は開状態に切り換えられたままとされる。左右の前輪側車高および左右の後輪側車高がいずれも標準車高に上昇すれば、S128の判定結果がYESになってS130が実行され、終了処理が行われる。開かれている車高制御弁が閉じられ、ポンプ232が作動させられてアキュムレータ234に作動液が加圧下に蓄えられる。また、各種フラグがリセットされる。
左右後輪側車高が低下させられている途中で車高を上昇させる必要が生じた場合には、S134の判定結果がYESになる。S134の判定は、前記荷物モード時車高急上昇ルーチンのS34と同様に実行される。そして、S135が実行され、流出制御弁246が閉じられて車高低下が終了させられるとともに、前輪側車高制御弁250,252,蓄圧制御弁240が開かれ、前輪側懸架シリンダ200,202の液圧室214から後輪側懸架シリンダ204,206の液圧室214への作動液の供給等により、左右の後輪側車高が急速に上昇させられるようにされる。また、ポンプ232が作動させられ、フラグF2がセットされる。そして、S126以降のステップが実行される。後輪側車高の低下途中において車体22の後輪側部分の周辺部材との干渉が検知されれば、S136の判定結果がYESになってS135が実行され、後輪側車高が急速に上昇させられる。S136の干渉検知は、前記実施例の干渉検知と同様に行われる。
乗降モードの実行が入力された場合を説明する。
乗降モードの実行の入力による前輪側車高の低下は、図10に示す乗降モード時一方車高低下ルーチンの実行により行われる。本ルーチンのS141〜S145は、前記乗降モード時一方車高低下ルーチンのS41〜S45と同様に実行される。乗降モードの実行が入力されれば、S145の判定結果がYESになってS146が実行され、前輪側車高制御弁250,252,流出制御弁246が開かれ、前輪側懸架シリンダ200,202の各液圧室214の作動液がリザーバ236に流出させられ、左右の前輪側車高が低下させられる。また、フラグF3がセットされる。左右の前輪側車高が乗降車高に低下すれば、S147の判定結果がYESになってS148が実行され、前輪側車高制御弁250,252,流出制御弁246が閉じられるとともに、フラグF6がセットされる。
上記のように低下させられた左右の前輪側車高は、図11に示す乗降モード時車高急上昇ルーチンの実行により上昇させられる。本乗降モード時車高急上昇ルーチンのS161〜S164は、前記乗降モード時車高急上昇ルーチンのS61〜S64と同様に実行され、車高の低下が完了した状態において前輪側車高を上昇させる必要が生じたならば、S164の判定結果がYESになってS165が実行され、前輪側車高制御弁250,252および後輪側車高制御弁254,256が開状態に切り換えられる。それにより、後輪側懸架シリンダ204,206の各液圧室214内の高圧の作動液が、後輪側通路224,226,後輪側車高制御弁254,256,前輪側通路220,222および前輪側車高制御弁250,252を通って前輪側懸架シリンダ200,202の各液圧室214に流入し、前輪側車高が急上昇させられる。また、それと並行して蓄圧制御弁240が開かれ、アキュムレータ234からも作動液が供給され、前輪側車高が更に急速に上昇させられる。ポンプ232も作動させられ、フラグF2がセットされる。
左右の前輪側車高が急上昇終了車高に上昇させられれば、S166の判定結果がYESになってS167が実行され、車高制御弁250,252,254,256が閉じられるとともに、フラグF5がセットされる。そして、S168,S169が実行されて車高制御が行われ、車両全体の車高が標準車高に上昇させられる。
左右前輪側車高が低下させられている途中で車高上昇の必要が検知された場合には、S174の判定結果がYESになる。S174の判定は、前記乗降モード時車高急上昇ルーチンのS74と同様に実行される。そして、S175が実行され、流出制御弁246が閉じられるとともに、後輪側車高制御弁254,256,蓄圧制御弁240が開かれ、ポンプ232が作動させられる。また、フラグF2がセットされ、S166以降のステップが実行される。車体22の前輪側部分の周辺部材との干渉が検知されれば、S176の判定結果がYESになってS175が実行され、左右の前輪側車高が急上昇させられる。
以上の説明から明らかなように、本車高制御装置においては、前輪側通路220,222および後輪側通路224,226が連通路を構成し、車高制御弁250,252,254,256が連通制御弁を構成している。前輪側通路220,222および後輪側通路224,226が連通路を兼ね、車高制御弁250,252,254,256が連通制御弁を兼ねているのである。
なお、図1に示すように、前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータがエアばねである車高制御装置において、連通路110,114および連通制御弁116,118を設けず、前輪側通路72,74および後輪側通路76,78を連通路として機能させ、車高制御弁52,54,56,58を連通制御弁として機能させてもよい。この場合、一方車高低下制御および車高急上昇制御は、図7に示す車高制御装置におけると同様に行われる。
また、図7に示すように、前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータが懸架シリンダである車高制御装置において、左前輪側通路220と左後輪側通路224とを連通路により連通させ、右前輪側通路222と右後輪通路226とを連通路により連通させ、各連通路に連通制御弁を設けてもよい。この場合、一方車高低下制御および車高急上昇制御は、図1に示す車高制御装置におけると同様に行われる。
さらに、車体の周辺部材との干渉検知は、車高の低下率に基づく他に、例えば、車輪に対する負荷に基づいて行うことができる。この干渉検知部は、車輪に対する負荷を検出する車輪負荷検出装置と、その車輪負荷検出装置により検出された車輪負荷の減少量の絶対値と車輪負荷の減少率の絶対値との少なくとも一方が、それぞれ対応する設定値以下から設定値より大きくなった場合に、車体の周辺部材との干渉を検出する車輪負荷減少依拠干渉検知部を含むものとされる。車高低下中に干渉が発生すれば、車輪に対する負荷が減少する。したがって、車輪負荷の減少量の絶対値と車輪負荷の減少率の絶対値との少なくとも一方が、それぞれ対応する設定値以下から設定値より大きくなった場合に、車体が周辺部材と干渉したと検知することは合理的なことである。一般に、減少率による方が減少量による場合より早期に干渉を検知し得るが、減少量による場合よりノイズの影響を受け易い。したがって、減少率と減少量との両方に基づいて干渉が検知されるようにすることは、早期検知と信頼性向上との両方の要求を満たす上で有効である。
また、運転者による車両発進の意図は、トランスミッションのギヤポジションセンサの検出信号に基づいて検知するようにしてもよい。
さらに、荷物モードを後輪側乗降モードとして利用してもよく、荷物モードとは別に後輪側乗降モードを設けてもよい。
また、車高制御装置は、荷物モードと乗降モードとのいずれか一方のみが行われる装置としてもよい。
さらに、前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータがエアばねである車高制御装置において、エア供給源をエアを高圧下に蓄えるエアリザーバを含むものとしてもよく、前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータが懸架シリンダである車高制御装置の作動液供給源においてアキュムレータを省略してもよい。
請求可能発明の一実施例である車高制御装置を示す系統図である。 上記車高制御装置の車高制御用ECUの主体を成すコンピュータの記憶部に記憶させられた荷物モード時一方車高低下ルーチンを示すフローチャートである。 上記記憶部に記憶させられた荷物モード時車高急上昇ルーチンを示すフローチャートである。 上記記憶部に記憶させられた乗降モード時一方車高低下ルーチンを示すフローチャートである。 上記記憶部に記憶させられた乗降モード時車高急上昇ルーチンを示すフローチャートである。 上記記憶部に記憶させられた干渉検知ルーチンを示すフローチャートである。 別の実施例である車高制御装置を示す系統図である。 図7に示す車高制御装置の車高制御用ECUの主体を成すコンピュータの記憶部に記憶させられた荷物モード時一方車高低下ルーチンを示すフローチャートである。 図7に示す車高制御用ECUの記憶部に記憶させられた荷物モード時車高急上昇ルーチンを示すフローチャートである。 図7に示す車高制御用ECUの記憶部に記憶させられた乗降モード時一方車高低下ルーチンを示すフローチャートである。 図7に示す車高制御用ECUの記憶部に記憶させられた乗降モード時車高急上昇ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
10,12,14,16:車輪 22:車体 24,26,28,30:エアばね 40:エア室 50:エア供給源 52:左前輪側車高制御弁 54:右前輪側車高制御弁 56:左後輪側車高制御弁 58:右後輪側車高制御弁 66:コンプレッサ 72,74:前輪側通路 74,76:後輪側通路 110:連通路 112:連通制御弁 114:連通路 116:連通制御弁 120:車高制御用ECU 148:車高切替スイッチ 150:荷物モードスイッチ 152:乗降モードスイッチ 154:シフトポジションセンサ 200,202,204,206:懸架シリンダ 220,222:前輪側通路 224,226:後輪側通路 232:ポンプ 234:アキュムレータ 236:リザーバ 250,252:前輪側車高制御弁 254,256:後輪側車高制御弁 270:車高制御用ECU 298:車高切替スイッチ 300:荷物モードスイッチ 302:乗降モードスイッチ 304:シフトポジションセンサ

Claims (4)

  1. 前輪および後輪と車体との間にそれぞれ配設され、前輪および後輪の各々と車体との間の上下方向の距離を変更する前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータと、
    それら前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータに対して流体を供給する流体供給源と、
    その流体供給源と前記前輪側アクチュエータおよび後輪側アクチュエータの各々とを個別に接続する前輪側通路および後輪側通路にそれぞれ設けられ、前記流体の流れを許容する状態と阻止する状態とに個別に切り換えられる前輪側車高制御弁および後輪側車高制御弁と、
    前記前輪側通路と前記後輪側通路とを連通させる連通路に設けられ、前輪側通路と後輪側通路とを遮断する遮断状態と連通させる連通状態とに切り換えられる連通制御弁と、
    前記前輪側車高制御弁と前記後輪側車高制御弁とのいずれか一方を制御して、その一方に対応する前記前輪側アクチュエータと前記後輪側アクチュエータとの一方から流体を流出させ、前輪側と後輪側とのいずれか一方の車高を低くする一方車高低下部と、
    その一方車高低下部により車高が低下させられた前記前輪側と後輪側との一方の車高を上昇させる必要が生じた場合に、前記連通制御弁を前記連通状態とすることにより、前記一方車高低下部により低下させられた側の車高を急速に上昇させる急速上昇部と
    を含むことを特徴とする車高制御装置。
  2. 前記前輪側アクチュエータおよび前記後輪側アクチュエータが、前記流体としてのエアの供給により伸縮するエアばねであることを特徴とする請求項1に記載の車高制御装置。
  3. 前記一方車高低下部が、前記前輪側と後輪側との一方の車高を、車両走行中に設定可能な車高より低く設定された超低車高まで低下させるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の車高制御装置。
  4. 前記急速上昇部の作動と並行してまたはその作動の後に、前記流体供給源に前記流体の供給を開始させる供給開始制御部を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車高制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107433832A (zh) * 2016-05-31 2017-12-05 爱信精机株式会社 空气悬挂系统
CN109421462A (zh) * 2017-08-24 2019-03-05 丰田自动车株式会社 车辆高度控制系统
KR102199770B1 (ko) * 2019-12-02 2021-01-07 대호 (주) 트랙터 차체 자동 레벨링 장치

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