JP2008028641A - データ伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リーダライタ1のノイズ検出回路18は、受信信号に含まれているノイズの発生周期を検出し、通信時間算出回路14は、ICカードに対してこれから行なう通信の予測時間を算出する。そして、タイミング生成部16は、ノイズ発生周期と予測通信時間とに基づいて送信の開始タイミングを決定する。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図4を参照して説明する。図1は、データ伝送装置たるリーダライタの構成を、本発明の要旨に係る部分について示す機能ブロック図である。尚、非接触式データキャリアとしては、例えばRFIDタグやICカードなどであり、図1に示すリーダライタ1は、それらとの間で周波数10数MHz〜数100MHz程度の電波信号を用いて非接触通信を行うものである。そして、リーダライタ1が非接触通信を行う送受信系の構成は一般的なものであるから、その部分については図示を省略している。
フリーランニングカウンタ13は、上記分周クロックに基づいてフリーランニングカウント動作を行なうもので、そのカウントデータは演算制御部9に出力されている。演算制御部9は、四則演算や論理演算など算術的な処理を行う制御回路である。
また、タイミング生成部16は、ノイズ発生周期t1が予測通信時間T4の2倍以上である場合に送信を開始し、その通信が正常に終了しなかった場合は直ちに送信を再試行するので、一度開始した通信がノイズの干渉を受けてしまった場合でも、その直後にリトライした通信をノイズの干渉を受けることなく完了させることができる。
図5は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例の構成は基本的に第1実施例と同様であり、タイミング生成部16における送信タイミングの決定処理が異なっている。即ち、図5に示すように、(a)周期t1で発生しているノイズに対して(b)に示す時点(1)で送信を開始すると、予測通信時間からノイズの干渉を受けることが不可避であると判断される場合(2)、タイミング生成部16は、時点(1)での送信開始を中止する。そして、次回にノイズの発生が予測される時間(3)が経過した直後に送信を開始する(c)。
以上のように第2実施例によれば、タイミング生成部16は、ノイズ発生周期t1と予測通信時間T4とを比較して、その時点で送信を開始すればノイズによる干渉が不可避と判断すると送信を延期し、次回のノイズ発生タイミングの直後に送信を開始するので、リトライした通信について、ノイズの干渉を受け難くすることができる。
図6は本発明の第3実施例を示すものである。第3実施例の場合、図2と同様に(b)に示す時点(1)で送信を開始すると、予測通信時間からノイズの干渉を受けることが不可避であると判断される場合(2)、タイミング生成部16は、やはり時点(1)での送信開始を中止する。そして、次回に開始する通信に対するICカードからの応答が、ノイズの干渉を受けないように、次回にノイズの発生が予測される時点(4)の前に送信を開始する(c)。
即ち、リーダライタ1が送信を終了してからICカードが応答を開始するまでの時間T5についても、通信規格により規定されているので、その期間T5内にノイズが発生し、その後にICカードからの応答返信が開始されるようなタイミングで通信を開始する。
図7は本発明の第4実施例を示すものである。第4実施例では、図7(a)に示すように、周期t1について振幅レベルA,Bの2種類のノイズが発生するパターンを繰り返している場合を想定する。即ち、ノイズA,Bの発生周期は何れもt1であるが、ノイズBは、ノイズAの発生タイミングから時間t2の経過後に発生している。尚、この場合、ノイズ検出回路18は、ノイズA,Bの双方についてその発生タイミング並びに発生間隔を検出するように構成されている。
ノイズ発生時間検出回路17が、図7(a)に示す発生パターンを検出している場合、タイミング生成部16は、条件[(t1−t2)>T4]が満たされていることを確認すると、図7(c)に示すようにノイズBが発生した直後に送信を開始する。
図8乃至図10は本発明の第5実施例を示すものである。第5実施例では、例えば第2実施例と同様に、時点(1)で通信を開始するとノイズの干渉を受けることが予想される場合、通信時間をより短くするように調整を行なう(図8(c)参照)。図9に示すフローチャートにおいて、第1実施例と同様にステップS1〜S3を実行すると、タイミング生成部16は、その時点で送信を開始すると予測通信時間T4内でノイズが発生し、その干渉を受けるか否かを判断する(ステップS8)。そして、ノイズの干渉を受けないと判断すると(「NO」)、ICカードとの通信を開始する(ステップS9)。
例えば、リーダライタ1が、当初に「リードコマンド」を送信しようとした場合、その内容が「アドレス:0000」からデータ数「255」で読み出しを行うものであったとする。この時、ICカード側は、上記送信コマンドに応答して読出しデータを「255」個返信するため通信時間が長くなり、ノイズ発生周期t1を超える場合がある。
例えば、図11に示すように、ノイズ検出回路18を、ノイズの発生周期が複数存在している場合でもそれらの各周期(TA,TB)を個別に検出可能となるように構成し、タイミング生成部16を、それら複数の発生周期によるノイズの発生間隔が、予測通信時間T4よりも長くなる期間内で送信を開始するように構成しても良い。斯様に構成すれば、ノイズの発生状況がより複雑な場合でも、干渉を回避して通信を行うことができる。
また、第5実施例において、例えば図12に示すように、送信コマンド生成部15を、予測通信時間T4が、ノイズの発生パターンにおける所定値以上の発生間隔で且つ発生頻度が最も高いもの、即ちT6に収まるよう、送信コマンドを分割するように構成しても良い(T6>T4)。この場合、分割された複数のコマンドの全てをより速く送信することができる。
第5実施例において、リーダライタ1がライトコマンドによってICカードに書き込もうとするデータ量が多いため予測通信時間が長くなっている場合は、そのライトコマンドを分割して、当初の書込みデータを複数回に分けて書き込むようにすれば良い。
図1に示すリーダライタ1の構成において、2値化回路6,汎用ポート8に替えて、アンプ5の出力信号をCPU7が備えているA/D変換入力ポートに与え、CPU7の内部でA/D変換したデータを演算制御部9に出力する。そして、演算制御部9が、そのデータ値の大きさに応じてラッチタイミングを決定するように構成しても良い。
少なくと、データキャリアに対して読み出しを行う機能のみを備えているリーダ(データ伝送装置)に適用しても良い。
Claims (10)
- 非接触式データキャリアと通信するデータ伝送装置において、
受信信号に含まれているノイズを検出すると共に、そのノイズ発生周期を検出するノイズ検出手段と、
前記データキャリアに対してこれから行なう通信について、送信開始から前記データキャリアによる応答の受信が終了するまでの通信時間を予測する通信時間予測手段と、
前記ノイズ発生周期と前記予測通信時間とに基づいて、送信の開始タイミングを決定する送信タイミング決定手段とを備えたことを特徴とするデータ伝送装置。 - 前記送信タイミング決定手段は、前記ノイズ発生周期が前記予測通信時間の2倍以上である場合に送信を開始し、その通信が正常に終了しなかった場合は直ちに送信を再試行することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。
- 前記送信タイミング決定手段は、前記ノイズ発生周期と前記予測通信時間とを比較して、その時点で送信を開始すればノイズによる干渉が不可避と判断すると送信を延期し、次回のノイズが発生した直後に送信を開始することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。
- 前記送信タイミング決定手段は、次回のノイズが発生した直後に前記データキャリアからの応答が開始されるタイミングで、送信を開始することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。
- 前記ノイズ検出手段により検出されるノイズが、1つ以上のノイズ発生間隔を含む所定のノイズ発生パターンを繰り返す場合、
前記送信タイミング決定手段は、前記ノイズの発生間隔が、前記予測通信時間よりも長くなる期間内で送信を開始することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。 - 前記ノイズ検出手段は、検出されるノイズレベルに応じたノイズ発生周期を複数検出可能に構成され、
前記送信タイミング決定手段は、前記複数のノイズ発生周期によるノイズの発生間隔が、前記予測通信時間よりも長くなる期間内で送信を開始することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。 - 前記送信タイミング決定手段がノイズの干渉を回避不能と判断した場合に、送信を複数回に分けることで、夫々の通信時間が短くなるように送信コマンドを分割するコマンド分割手段を備え、
前記送信タイミング決定手段は、前記通信時間予測手段が分割された送信コマンドについての通信時間を予測すると、それらの予測通信時間に基づいて送信を開始することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送装置。 - 前記コマンド分割手段は、分割した送信コマンドに送信順序を付し、
前記送信タイミング決定手段は、次に送信すべきコマンドの予測通信時間についてノイズの干渉を回避可能と判断すると、当該コマンドの送信を開始することを特徴とする請求項7記載のデータ伝送装置。 - 前記コマンド分割手段は、前記通信時間予測手段によって予測される通信時間が、前記ノイズ発生パターンにおける所定値以上のノイズ発生間隔で且つ発生頻度が最も高いものに収まるように、前記送信コマンドを分割することを特徴とする請求項7又は8記載のデータ伝送装置。
- 前記コマンド分割手段は、前記通信時間予測手段によって予測される通信時間が、前記ノイズ発生パターンにおける所定値以上の複数のノイズ発生間隔に収まるように、前記送信コマンドを分割することを特徴とする請求項7又は8記載のデータ伝送装置。
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