JP2008028147A - 鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置および鞍形コイル巻線装置 - Google Patents

鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置および鞍形コイル巻線装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鞍形コイル励磁の電磁石装置の超電導コイルの剛性が高くなるように鞍形コイルを構成する。
【解決手段】円筒部材の両外側部の対称位置に一対の鞍形コイル巻枠を設けたコイル巻芯に、超電導導体により一対の鞍形コイルが巻回された超電導励磁コイルと、内筒と外筒を同心状に配置し、両端部を封止して密閉された円筒状空間を形成し、この円筒状空間に超電導励磁コイルを収容し、極低温冷媒が充填される極低温槽と、円筒状空間を形成し、超電導励磁コイルを収容した極低温槽を収容し、内壁と極低温槽外壁との間に所定の離隔距離が確保できる円筒状空間を形成し、真空状態に維持する真空槽と、真空槽の円筒状空間内に極低温槽が収容された状態で、極低温槽の外壁と、真空槽内壁との間の空間に極低温槽の全周を囲うように配置された熱シールドとを備えた構成とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、シリコン単結晶引き上げ装置等の溶融槽に対して水平方向の磁場を与える鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置および鞍形コイル巻線装置に関するものである。
シリコン単結晶引き上げ装置溶融槽の中心部に対して水平方向の磁場を与える電磁石装置としては、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1の電磁石装置は、特許文献1の第1図〜第4図に示されているように、一対の中空半円筒状の外筒継鉄と、外筒継鉄の上下端部に固着された半円状の端部継鉄と、外筒継鉄の内面に組み付けられた横断面形状が円弧状の一対の磁極片と、この磁極片にはめ込まれた鞍形形状の一対の励磁コイルとで構成され、半円状の外筒継鉄部をつなぎ合わせて円筒状に構成し、このつなぎ合わされた電磁石装置が、特許文献1の第4図のようにシリコン単結晶引き上げ装置の溶融槽の外周部に配置されて、溶融槽の中心部に、中心軸に対して直交方向の磁界を与える構成である。
この特許文献1のシリコン単結晶引き上げ装置等の溶融槽に磁界を与える電磁石装置は、励磁コイルが常電導線を巻回した構成であり、励磁するための電力が常時消費され、ランニングコストが高くなる。
電磁石装置のコイルを超電導導体が巻回された超電導電磁石装置とすることにより、運転中の励磁電力は零となりランニングコストを低く抑えることができる。
超電導電磁石装置における励磁コイルは、常電導励磁コイルの場合に比較して励磁時の容積あたりの電流密度が高くなり導体間に大きな電磁機械力が働く、特に鞍形に形成されたコイルでは電磁機械力に対して変形しないように強固に構成する必要がある。
また、励磁コイルの巻回時は、直円筒状の通常の超電導電磁石では、直円筒状の巻芯の外周に、充分な張力を加えて連続巻きすることができるので剛性の高いコイルは容易に製作することができるが、鞍形コイルの場合はその構成が直円筒状の筒体の両側部に設けられた鞍形巻芯に巻回するために、巻回方向の横部分は円筒状部分の外周に沿って湾曲しており、筒体の表面から外周側の方向に巻くときは張力を加えて巻くことができるが、外周側から円筒表面に向かって巻くときには、張力を加えることができないので、剛性を高くする巻回ができない問題点がある。
特開昭61−239605号公報
上記特許文献1のシリコン単結晶引き上げ装置の溶融槽に磁界を与える電磁石装置は、溶融槽の両側に配置された鞍形形状の一対の励磁コイルが、常電導線を巻回した構成であり、励磁するための電力が常時消費され、ランニングコストが高く、効率的な運転ができないという問題点があった。
また、超電導電磁石装置では、コイル内部の励磁電流による損失が発生しないので電流密度は高く設定されるが、このためにコイル素線間に働く電磁機械力が大きくなり、鞍形コイルは、コイル巻芯の側部の周囲に沿って鞍形に形成され、コイル巻芯の軸方向に平行な部分が存在し、円筒形コイルに比較して、コイル内の電磁機械力のバランスが悪くコイルを変形させる方向の荷重も大きくなるので、コイルの剛性を高くして強固に構成しなければならないという問題点があった。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、電磁石装置の鞍形コイル部分の剛性が高くできるように構成し、励磁コイルを超電導導体で構成し、ランニングコストが低い鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置を提供することを目的とする。
この発明に係る鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置は、円筒部材の両外側部の対称位置に一対の鞍形コイル巻枠が設けられたコイル巻芯に、超電導導体により一対の鞍形コイルが巻回された超電導励磁コイルと、極低温内筒と極低温外筒を同心状に配置し、両端部を封止して密閉された円筒状空間を形成し、この円筒状空間に超電導励磁コイルを収容し、極低温冷媒が充填される極低温槽と、真空槽内筒と真空槽外筒を同心状に配置し、両端部を封止して密閉された円筒状空間を形成し、この円筒状空間に超電導励磁コイルを収容した極低温槽を収容し、極低温槽外壁との間に所定の離隔距離が確保できる円筒状空間を形成し、円筒状空間の内部が真空状態に維持し、真空槽内筒の内側を磁場発生空間とする真空槽と、この真空槽に極低温槽が収容された状態で、極低温槽の外壁と、真空槽内壁との間の空間に極低温槽の全周を囲うように配置された熱シールドとを備え、真空槽の磁場発生空間に、軸方向に対して直角方向の磁界を発生させる構成としたものである。
この発明の係る鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置は、円筒部材の両外側部の対称位置に一対の鞍形コイル巻枠が設けられたコイル巻芯に、超電導導体により一対の鞍形コイルが巻回された超電導励磁コイルで構成したことにより、超電導導体に充分な張力をかけて巻回することができ、鞍形コイルの周囲は隙間がないように固定部材により固定して剛性を高くすることも容易であり、超電導電磁石装置としてコイル部分が電流密度の高い構成であっても、励磁電流による電磁機械力による変形もなく安定して運転できるとともにランニングコストの低い励磁コイル励磁の超電導電磁石装置が構成できる。
実施の形態1.
図1〜図4に実施の形態1の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置の構成を示す。図1は鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置の断面図、図2は図1の鞍形コイルの構成を示す斜視図、図3は鞍形コイルが巻回されるコイル巻芯の構成を示す横断面図、図4は巻回された鞍形コイルの接続図である。
実施の形態1の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置は、円筒部材2aの両外側部の対称位置に一対の鞍形コイル巻枠3A、3Bが設けられたコイル巻芯2に、超電導導体により一対の鞍形コイル4A、4Bを巻回して超電導励磁コイル1を構成している。円筒部材2aはコイルを収容する極低温槽の内筒を兼用した構成である。
図1の超電導励磁コイル1は、図2に示すように構成されており、そのコイル巻芯2の横断面は図3に示す通りとしている。
コイル巻芯2は、円筒部材2aの両外側部の対称位置に一対の鞍形コイル巻枠3A、3Bを溶接等により取付けた構成であり、鞍形コイル巻枠3A、3Bのコイル巻回面は図3に示すように、円筒部材2aの外周の取り付ける位置における法線方向に延在するように形成している。
このようにコイル巻回面を円筒部材2aの外周の法線方向に延在するように形成すると、コイルを巻回するときに超電導導体に充分な張力を加え、鞍形コイル巻枠3Aまたは3Bの巻回面および円筒部材の表面側に押し付けて巻回できるようになり、巻線層が締め付けられて剛性の高い巻回層が形成できる。
巻回する鞍形コイル4A、4B毎に、鞍形コイル巻枠3A、3Bにそれぞれ巻回する所定の巻回数を偶数に分割し、分割した1分割の巻回数を1巻線単位として、それぞれの鞍形コイル巻枠3A、3Bの外周に1巻線単位毎に層状に巻回し、巻回した表面に絶縁テープを巻き付けて巻回した巻線層を円筒部材2aに密着させて巻崩れを防止し、順次上層に巻回方向を反対方向として順次所定の巻線単位を巻回する。
巻回された鞍形コイル4A、4Bは、図4に示すように、例えば鞍形コイル4Aの分割数が6個とし、分割したコイルを第1層から4A1、4A2・・・4A6とした場合、奇数番目層と偶数番目層は巻回方向が互いに反対方向になっているので、各鞍形コイル4A、4Bが励磁電流が同一方向になるように直列接続するためには、コイル内周側では、4A1と4A2,4A3と4A4、4A5と4A6のそれぞれの巻始めどうしを接続導体7で接続し、コイル外側では、4A2と4A3,4A4と4A5の巻終わりどうしを接続導体8で接続し、1層目4A1の巻終わり側が鞍形コイルの一方を端部、6層目4A6の巻終わり側が他方の端部となる。
このようにコイル巻芯2の鞍形コイル巻枠3A、3Bに巻回された一対の鞍形コイル4A、4Bで構成された超電導励磁コイル1は、極低温槽10の端部材13側に固定部材5A、5Bに間挿して隙間が生じないように固定し、超電導励磁コイル1の外周側は、隙間が生じないようにして固定部材6A、6Bにより固定している。
超電導励磁コイル1が収容される極低温槽10は、コイル巻芯2の円筒部材2aを極低温槽内筒に利用したものであり、この円筒部材2aと同心状に極低温槽外筒12を配置し、両端部を極低温槽封止部材13により封止して円筒状空間Rを形成し、この円筒状空間Rに超電導励磁コイル1が収容された状態で液体ヘリウムの極低温冷媒15が充填される。
真空槽20は真空槽内筒21と真空槽外筒22を同心状に配置し、両端部を真空槽端部材23で封止し、この真空槽20の内壁と、収容される極低温槽10の外壁との間に所定の離隔距離Gが確保できる円筒状空間Sを形成し、円筒状空間Sは常時真空状態に維持される。
円筒状空間S内に超電導励磁コイル1が収容された極低温槽10を収容し、極低温槽10の外壁と真空槽20の内壁との間に極低温槽10の全周を囲うように熱シールド25を配置し、真空槽20の内壁から極低温槽10に放射熱が伝達されるのを防止している。
このように構成された超電導励磁コイル1が極低温状態(4K)に維持されるように、極低温冷凍機30が設けられている。極低温冷凍機30はヘリウムガスを複数段の断熱膨張を繰り返すことにより最終段で極低温(4K)を発生するものである。
極低温冷凍機30の極低温ステージ31(4Kステージ)が極低温槽10に熱接続され、中間ステージ32は50〜60Kの温度であり、熱シールド25に熱接続されている。冷凍機30の外周部は、真空状態が維持できるように冷凍機取付座37で囲い、常時真空状態に維持される。
このように構成された鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置は、真空槽20の真空槽内筒21の内径部が磁場発生空間となり、軸方向に対して直角方向の磁場を発生する。
以上のように構成した鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置は、超電導励磁コイル1を充分な張力をかけて巻回し、鞍形コイル4A、4Bの周囲は隙間がないように固定部材5A、5B、6A、6Bにより固定しているので、剛性の高い構成となっており、超電導電磁石装置としてコイル部分に励磁電流による電磁機械力が加わっても、変形することなく安定して運転できる鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置を構成することができる。
また、極低温槽10の内筒はコイル巻芯2の円筒部材2の機能を兼ねているので、極低温槽10を軽量に構成することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、超電導励磁コイル1は、鞍形コイル巻枠3A、3Bに巻回する巻回数を偶数に分割し、分割した1分割の巻回数を1巻線単位として、鞍形コイル巻枠3A、3Bのそれぞれの外周に1巻線単位毎に層状として層毎に巻回方向を反対方向として順次上層に巻回し、各巻線単位が直列状態になるように内周側どうし、外周側どうしを接続する構成としたが、この方法では各巻線単位を直列状態にするために、内周側と外周側で接続する必要があった。
この実施の形態2は、巻線単位毎に巻回方向を反対方向とする2巻線単位を1組とし、内側から外周方向に巻回しても、内周側の接続が不要となる巻回方法で巻回したものである。
図5は、巻回方向が反対方向の巻線単位を1組として巻回した鞍形コイルの構成図である。図5(a)は2巻線単位を1組とし、一条の超電導導体で1組の巻線単位を巻回した鞍形コイルの部分断面図である。図5(b)は図5(a)の巻線終端部の側面を示した部分図である。
この実施の形態2の巻回方法は、例えば鞍形コイル44Aの場合で、巻回数を偶数に分割し、1分割を1巻線単位とした2巻線単位を1組とし、鞍形コイル巻枠3Aに巻回する2巻線単位に必要な超電導導体の長さの1/2を鞍形コイル巻枠3Aの部分に仮置きし、下層となる巻線単位を巻回した後に、上記の仮置きした超電導導体により、巻回方向を反対方向として上層に巻回する。この巻回方法にて所定の組数の巻線単位を巻回して鞍形コイル44Aを巻き上げる。
例えば、鞍形コイルの巻回数を6分割し、分割した巻線単位を巻芯側から44A1、44A2、44A3、44A4、44A5、44A6とした場合、44A1と44A2、44A3と44A4、44A5と44A6はそれぞれ内周側で繋がっているので、直列状態に接続するには図6に示すように外周側で接続導体8で接続するのみでよい。
このように2巻線単位を1組とし、2巻線単位を1条の超電導導体で巻回すると、コイルを直列状態にするのに内周側で接続する必要がなく、外周側の接続のみで直列状態に接続され、接続箇所を少なくすることができる。
実施の形態3.
実施の形態1では、鞍形コイル巻枠に巻回する巻回数を偶数に分割し、分割した1分割の巻回数を1巻線単位として1巻線単位毎に巻回方向を反対方向として層状に巻回したが、この実施の形態3は、作業効率を向上させるために複数の巻線単位を同時巻回する実施の形態である。
鞍形コイル巻枠に巻回する巻回数を偶数に分割した同一巻回方向の巻線単位の複数を同時に巻回し、その上層に巻回方向が反対方向の複数の巻線単位を同時に巻回する。
例えば、1つの鞍形コイル巻枠3Aに巻回する巻回数を6分割した54A1、54A2、54A3、54A4、54A5、54A6とした場合、54A1、54A2、54A3の3巻線単位を同一巻回方向で鞍形コイル巻枠3Aに同時に巻回し、その上層に54A4、54A5、54A6を同時に巻回方向を反対方向として巻回する。
巻回した各巻線単位は図7に示すように、直列で電流方向が同一方向となるように接続する。すなわち、内周側は54A1と54A4、54A2と54A5、54A3と54A6の巻はじめどうしを接続し、外周側は54A2と54A4、54A3と54A5の巻終わりどうしを接続する。
このように同一巻回方向の複数の巻線単位を同時巻回すると、巻回作業の作業効率が向上し、巻回作業時間が短縮され、画業効率がよくなる。
実施の形態4.
実施の形態4は、鞍形コイルを巻回する超電導線の断面形状を矩形とした扁平導体としたものである。
超電導導体の断面の形状を図8に示す。
鞍形コイルを扁平導体で巻回すると、巻回されたコイルは導体の平面部で接触するので、巻回時の巻線整列状態がよくなり、精度よく巻回することができ、コイルの剛性が高くなって変形しにくいコイルが構成できる。
実施の形態5.
実施の形態5は、鞍形コイルを巻回する超電導線の断面形状をレーストラック形とした扁平導体としたものである。レーストラック形超電導導体は、断面円形の超電導線を2方向から圧延することにより断面レーストラック形の超電導導体が製作できる。
超電導導体の断面の形状を図9に示す。
この場合においても、鞍形コイルを扁平導体であり、実施の形態4と同様に、巻回されたコイルは導体の平面部で接触するので、巻回時の巻線整列状態がよくなり、精度よく巻回することができ、コイルの剛性が高くなり、変形しにくいコイルが構成できる。
実施の形態6.
実施の形態1の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置の超電導コイルは、コイル巻芯は極低温槽の内筒を利用して円筒状空間の内径側に収容した構成であったが、この実施の形態4は超電導コイルを極低温糟の外周側に収容した構成である。
実施の形態6の鞍形コイル励磁超電導電磁石装置の構成を図10に示す。この構成は実施の形態1の図1の構成とは、超電導コイルと、超電導コイルを収容する極低温槽の部分が異なるのみで、その他の部分は実施の形態1の図1と同一である。
実施の形態6の超電導励磁コイル61は、コイル巻芯62を円筒部材62aの外周側部鞍形コイル巻枠63A、63Bを設けて、実施の形態1と同様に、鞍形コイル64A、64Bを巻回し、超電導励磁コイル1が収容される極低温槽70は、極低温槽内筒71と同心状に極低温槽外筒72を配置し、両端部を封止する極低温槽封止部材73により封止して円筒状空間Rを形成し、この円筒状空間Rに超電導励磁コイル61が収容された状態で液体ヘリウムの極低温冷媒15が充填される。
その他の真空糟20、熱シールド25および極低温冷凍機30およびその関連する部分は、実施の形態1の図1と同一であるので、説明は省略する。
このように超電導コイル61を極低温槽70の外周側に配置すると、鞍形コイル64A ,64Bの軸方向側の固定は固定部材65A、65Bで固定し、外周側は極低温糟外筒72に添わせて挿入することで、極低温槽外筒72で固定する構成となり、鞍形コイル64A、64Bの固定するためのコストを低減することができる。
実施の形態7.
実施の形態1〜6の鞍形コイルを巻回する前に超電導導体の表面に熱硬化性樹脂を半硬化状態で塗布し、鞍形コイル巻回後に加熱して硬化すると、超電導導体の表面が互いに固着するので、剛性が高く機械的強度の強い鞍形コイルが形成できる。
実施の形態8.
実施の形態1〜6の鞍形コイルを巻回後、コイル部分に熱硬化性樹脂を含浸して加熱して硬化すると、鞍形コイル内部の隙間がなくなり、この場合においても剛性が高く機械的強度の強い鞍形コイルが形成できる。
実施の形態9.
実施の形態9は、鞍形コイルを巻回する鞍形コイル巻線装置の実施の形態である。
図11は実施の形態9の鞍形コイル巻線装置の構成を示す斜視図である。
図11の構成は、鞍形コイル巻芯2の内径部に挿入して支持する巻芯支持具81と、巻芯支持具81を回転自在に支持する巻芯支持台80と、コイル巻芯2を支持した状態で巻芯支持具81を巻線状態に応じて回転させる巻芯回転駆動機構82と、巻回する鞍形コイル素材の超電導導体の所定量を巻き取った素材リール84と、素材リール84から巻回位置に案内する案内ローラ85と、巻芯回転駆動機構82により駆動制御されるコイル巻芯2の巻回位置に超電導導体を案内する案内ローラ85と、素材リール84を装着し、先端部に案内ロール85を支持する巻付アーム83と、巻付アーム83の先端部の案内ロール85と素材リール84の関係位置が適正な巻回位置駆動制御する巻付アーム駆動機構86と、巻回部分に対する巻付アーム83の位置を前後移動する移動アーム87を備えている。
このように構成された、鞍形コイル巻線装置の巻回動作は、巻回位置がコイル巻芯2の円筒部材2aの周方向の時は、巻芯回転駆動機構82によりコイル巻芯2を装着した巻芯支持具81を回転制御し、巻回位置がコイル巻芯2の軸方向の時は巻付アーム駆動機構86により巻付アーム83の位置を移動アーム87に沿ってコイル巻芯2の軸方向に移動するように巻付アーム駆動機構86により制御する。
このように巻芯回転駆動機構82と巻付アーム駆動機構86により巻回位置に素材リール84から超電導導体が円滑に供給される位置に制御することで鞍形コイルを巻回することができる。
このように構成された鞍形コイル巻線装置でコイル巻芯2に鞍形コイル4A、4Bを適正な張力を加えて巻回することができる。
上記の鞍形コイル巻線装置は、鞍形コイルは1巻線単位で巻くように構成しているが、実施の形態3の鞍形コイルを巻回できるようにするには、図11の鞍形コイル巻線装置の、巻き付けアーム83装着される案内ローラ85および素材リール84の複数を複数段にして装着することで、複数の巻線単位を同時に巻回できる鞍形コイル巻線装置となる。
実施の形態1の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置の断面図である。 図1の鞍形コイルの構成を示す斜視図である。 鞍形コイルが巻回されるコイル巻芯の構成を示す横断面図である。 実施の形態1の鞍形コイルの接続図である。 実施の形態2の巻回方向が反対方向の巻線単位を1組として巻回した鞍形コイルの構成図である。 実施の形態2の鞍形コイルの接続図である。 実施の形態3の鞍形コイルの接続図である。 実施の形態4の巻回する超電導導体の断面図である。 実施の形態5の巻回する超電導導体の断面図である。 実施の形態6の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置の断面図である。 実施の形態9の鞍形コイル巻線装置の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 超電導励磁コイル、2 コイル巻芯、3A,3B 鞍形コイル巻芯、
4A,4B 鞍形コイル、5A,5B 端部固定部材、6A,6B 外周固定部材、
10 極低温槽、12 極低温槽外筒、13 極低温槽端部材、15 極低温冷媒、
20 真空槽、21 真空槽内筒、22 真空槽外筒、23 真空糟端部材、
25 熱シールド、30 極低温冷凍機、44A1〜44A6 鞍形コイル単位巻線、
54A1〜54A6 鞍形コイル単位巻線、61 超電導励磁コイル、
72 コイル巻芯、63A,63B 鞍形コイル巻芯、64A,64B 鞍形コイル、
65A,65B 端部固定部材、71 極低温槽、72 極低温槽外筒、
73 極低温槽端部材、80 巻芯支持台、81 巻芯支持具、
82 巻芯回転駆動機構、83 巻付アーム、84 素材リール、85 案内ローラ、
86 巻き付けアーム駆動機構、87 移動アーム。

Claims (12)

  1. 円筒部材の両外側部の対称位置に一対の鞍形コイル巻枠が設けられたコイル巻芯に、超電導導体により一対の鞍形励磁コイルを巻回した超電導励磁コイルと、極低温槽内筒と極低温槽外筒を同心状に配置し、両端部を封止して密閉された円筒状空間を形成し、該円筒状空間に上記超電導励磁コイルを収容し、極低温冷媒が充填された極低温槽と、真空槽内筒と真空槽外筒を同心状に配置し、両端部を封止して密閉された円筒状空間を形成し、該円筒状空間に上記超電導励磁コイルが収容された極低温槽を収容し、内壁と極低温槽の外壁との間に所定の離隔距離が確保できる円筒状空間を形成し、該円筒状空間の内部が真空状態に維持され、上記真空槽内筒の内側を磁場発生空間とする真空槽と、該真空槽の上記円筒状空間内に上記極低温槽が収容された状態で、上記極低温槽の外壁と、上記真空槽内壁との間の空間に上記極低温槽の全周を囲うように配置された熱シールドとを備え、上記真空槽の上記磁場発生空間に、軸方向に対して直角方向の磁界を発生させる鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  2. 上記超電導励磁コイルは、上記円筒部材両側部の対称位置に、コイル巻回面が上記円筒部材外周面の法線方向に延在する一対の鞍形コイル巻枠が設けられたコイル巻芯を形成し、このコイル巻芯のそれぞれの上記鞍形コイル巻枠に巻回される鞍形コイルの所定の巻回数を偶数に分割し、分割した1分割の巻回数を1巻線単位として、それぞれの上記鞍形コイル巻枠の外周に1単位巻線を1層として超電導導体を上記円筒部材表面に沿わせて巻回し、巻回された上層に順次巻回方向を層毎に反対方向として所定の巻線単位を巻回し、各巻線単位が直列状態で電流方向が同一方向となるように、内周側の巻始めどうし、外周側の巻き終わりどうしをそれぞれ接続した一対の鞍形コイルを形成したことを特徴とする請求項1記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  3. 上記超電導励磁コイルは、上記各鞍形コイルの所定の巻回数を偶数に分割した巻線単位の巻回方向が互いに反対方向の隣接する2巻線単位を一組とし、各組は外層側の巻線単位の所要巻線量の超電導導体を上記コイル巻芯の上記鞍形コイル巻枠部に仮置きし、下層となる巻線単位を巻回した後に上記仮置きした超電導導体により、巻回方向を反対方向として上層の巻線単位を巻回する巻回方法で所定組数を巻回し、各巻線単位が直列状態で電流方向が同一方向となるように、隣接する組の巻終わりどうしを接続したことを特徴とする請求項2記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  4. 上記コイル巻芯の上記鞍形コイル巻枠に巻回された単位巻線毎に巻回された鞍形コイルの外周面に絶縁テープを巻回して上記円筒部材外周面側に押圧したことを特徴とする請求項2または請求項3記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  5. 上記超電導励磁コイルは、上記一対の鞍形コイル巻枠にそれぞれ巻回する巻数を偶数に分割した巻線単位の巻き方向が同一方向の複数の巻線単位を並列して同時に巻回した後に、巻回した上層に巻方向が反対方向の複数の巻線単位を巻回し、巻回した巻線単位は、全巻線単位が直列状態で電流方向が同一方向となるように直列接続したことを特徴とする請求項2記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  6. 上記鞍形コイルを形成する超電導導体の断面形状は、長方形に形成された扁平形状としたことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  7. 鞍形コイルを形成する超電導導体の断面形状は、レーストラック形に形成された扁平形状としたことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  8. 上記鞍形コイルを形成する超電導導体は、表面に常温で固体状態の熱硬化形樹脂を塗布し、上記コイル巻芯に上記鞍形コイルを巻回し、巻回後に加熱して塗布された熱硬化形樹脂を硬化したことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  9. 上記コイル巻芯に巻回して形成した超電導励磁コイルは、鞍形コイル巻回後のコイル部分に熱硬化形樹脂を含浸し、加熱硬化したことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  10. 上記極低温容器内筒をコイル巻芯の円筒部材とし、この円筒部材の両側部の対称位置に一対の鞍形コイル巻枠を設けてコイル巻芯としたことを特徴とする請求項2〜請求項9のいずれかに記載の鞍形コイル励磁の超電導電磁石装置。
  11. 円筒部材の両側部対称位置に鞍形コイル巻枠を有するコイル巻芯の円筒部材中心軸を回転の中心として回転自在に支持し、上記コイル巻芯をコイル巻回動作に対応して回転駆動するコイル巻芯回転駆動機構を備えたコイル巻芯支持機構と、先端部に案内ローラを配置し、鞍形コイル巻線素材の超電導導体を巻いた素材リールを取り付ける巻付アームと、該巻付アームを回転自在に支持し、上記案内ローラの位置を上記超電導線が巻回位置に案内されるように移動させる移動アームとで構成されたコイル巻付機構とを備え、上記コイル巻芯支持機構は、巻付位置を上記案内ローラから超電導導体が供給される位置に回転移動するとともに、上記案内ローラは、上記超電導導体が上記鞍形コイルの巻回位置に案内される位置に移動するように制御し、上記鞍形コイルを巻回することを特徴とする鞍形コイル巻線装置。
  12. 上記巻付ローラおよび上記素材リールは、それぞれ複数段に配置したことを特徴とする請求項11記載の鞍形コイル巻線装置。
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