JP2008026748A - 原稿読取レンズ・原稿読取ユニット・原稿読取装置および画像形成装置 - Google Patents
原稿読取レンズ・原稿読取ユニット・原稿読取装置および画像形成装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】原稿読取装置内における温度分布の不均一の影響を受け難い新規な原稿読取レンズを実現する。
【解決手段】読取るべき原稿画像を撮像素子上に結像させるための原稿読取レンズであって、光軸上に配置された複数のレンズ11〜16と、これら複数のレンズを固定的に保持する鏡筒17と、この鏡筒内における気体とレンズとの温度差を低減させるために、鏡筒17の物体側と像側とに設けられた1対の透明平行平板18、19を有する。
【選択図】図1
【解決手段】読取るべき原稿画像を撮像素子上に結像させるための原稿読取レンズであって、光軸上に配置された複数のレンズ11〜16と、これら複数のレンズを固定的に保持する鏡筒17と、この鏡筒内における気体とレンズとの温度差を低減させるために、鏡筒17の物体側と像側とに設けられた1対の透明平行平板18、19を有する。
【選択図】図1
Description
この発明は、原稿読取レンズ・原稿読取ユニット・原稿読取装置および画像形成装置に関する。
原稿読取装置は、原稿画像を電気的な画像信号に変換する装置であり、デジタル複写機やファクシミリ装置等に関連して広く知られている。原稿読取装置では、読取るべき原稿画像が原稿読取レンズにより撮像素子の受光面に結像され、結像された原稿画像を撮像素子が画像信号(画素ごとの電気信号)に変換する。
従って、原稿画像が正しく読取られるためには、原稿読取レンズによる原稿画像の像が撮像素子の受光面上に適正に結像する必要がある。通常、原稿読取レンズにより撮像素子の受光面に結像されるのは「縮小像」であり、原稿読取レンズと撮像素子の受光面との間隔は数十mm程度である。
原稿読取装置における問題のひとつとして「温度変化による結像状態の変化」がある。
原稿読取装置は一般に室温(一般に20℃)を基準として設計され、組み立てられるが、CCDセンサに代表される撮像素子は使用により発熱する。また、原稿を照明するハロゲンランプ等の照明手段も使用により発熱する。従って、大量の原稿を連続して読取る場合などには、撮像素子や照明手段の発熱により原稿読取装置内の温度が上昇し、ときには60℃以上にもなることが珍しくない。
原稿読取レンズは一般に「数枚のレンズを鏡筒により固定的に保持してなる」が、温度変化により鏡筒が光軸方向に伸縮すると、原稿読取レンズの焦点距離が微小変化し、原稿画像の結像位置が撮像素子の受光面に対してずれ、撮像素子が「ピントぼけの像」を撮像して画像信号の品質を劣化させる。また、原稿読取レンズを構成するレンズ自体も、温度変化により形状変化や屈折率変化を生じ、焦点距離を変化させる原因となる。
このような温度変化の問題を考慮した技術として、原稿読取レンズと「撮像素子であるラインセンサ(CCDラインセンサ)」とを保持部材で保持し、温度上昇に伴う「レンズ鏡筒の伸び」による結像面の変位を「温度変化による保持手段の伸び」により相殺させ、温度変化に拘わらず「結像面を撮像素子の受光面に合致させるものが特許文献1に開示されている。
また、特許文献2は、原稿読取レンズに含まれる凸レンズ・凹レンズの「温度変化による屈折率変化」を制御することにより「温度上昇時の焦点距離を伸ばす」方法を開示している。
これら特許文献1、2記載の技術は「原稿読取装置内における温度が均一である」ことを前提としているが、原稿装置内の温度は必ずしも均一ではない。原稿読取装置内には主な発熱源として上述の照明手段や撮像素子があり、原稿装置内の温度は、これらの発熱源の近傍で高くなり易く、対流等の影響で現像装置内での温度分布も変動する。
このような温度分布の変動のため、原稿読取レンズの「レンズ面に接する空気」の温度が変動し「レンズとこれに接する空気との温度差」が40度以上になることもある。
レンズの光学機能は一般に、屈折率やアッベ数等の「レンズ材料の持つ光学物性」とレンズ面の曲率や厚さ等のレンズ形状により決定される。レンズ機能を特定する要因のうちで、屈折率やレンズ形状は温度変化により変動してレンズ機能を変化させる。また、レンズの屈折率は一般に相対屈折率で表現されるが、これは「一定温度の空気の屈折率で規格化した値」である。
一般に、空気もレンズ材料も「温度が高くなるにつれて屈折率が小さくなる」という特性を有しており、上述の場合のように「レンズ面とこれに接する空気との温度差」が大きくなる場合には、レンズ、空気の屈折率は、それぞれ絶対的な値(真空に対する値)を考えなくてはならない。
「原稿読取レンズとこれに接する空気との温度差」が大きいと、空気に対するレンズの屈折率の値が、相対屈折率から変化し、これが原稿読取レンズの焦点距離を変化させる原因となる。
このような「原稿読取レンズのレンズ面とこれに接する空気との温度差」に起因する原稿読取レンズの焦点距離の変化を考慮した原稿読取レンズや原稿読取装置は、発明者の知る限りにおいて従来知られていない。
この発明は上述した事情に鑑み、原稿読取装置内における温度分布の不均一の影響を受け難い新規な原稿読取レンズの実現を課題とする。
この発明はまた、かかる原稿読取レンズを有する原稿読取ユニット、原稿読取装置、さらには、かかる原稿読取装置を有する画像形成装置の実現を課題とする。
この発明はまた、かかる原稿読取レンズを有する原稿読取ユニット、原稿読取装置、さらには、かかる原稿読取装置を有する画像形成装置の実現を課題とする。
この発明の原稿読取レンズは「読取るべき原稿画像を撮像素子上に結像させるための原稿読取レンズ」であって、以下のごとき特徴を有する(請求項1)。
即ち、複数のレンズと、鏡筒と、1対の透明平行平板とを有する。
「複数のレンズ」は、光軸上に配置される。
「鏡筒」は、これら複数のレンズを固定的に保持する。
1対の透明平行平板は、一方が鏡筒の物体側に設けられ、他方が鏡筒の像側(即ち撮像素子のある側)に設けられる。1対の透明平行平板は「鏡筒内における気体とレンズとの温度差」を低減させるためのものである。
透明平行平板を鏡筒に設けるには、透明平行平板を鏡筒に直接的に設けてもよいし、適当な連結手段を介して設けてもよい。
即ち、複数のレンズと、鏡筒と、1対の透明平行平板とを有する。
「複数のレンズ」は、光軸上に配置される。
「鏡筒」は、これら複数のレンズを固定的に保持する。
1対の透明平行平板は、一方が鏡筒の物体側に設けられ、他方が鏡筒の像側(即ち撮像素子のある側)に設けられる。1対の透明平行平板は「鏡筒内における気体とレンズとの温度差」を低減させるためのものである。
透明平行平板を鏡筒に設けるには、透明平行平板を鏡筒に直接的に設けてもよいし、適当な連結手段を介して設けてもよい。
請求項1記載の原稿読取レンズにおいて、1対の透明平行平板は「鏡筒内を外気に対して密閉する」ように設けることができる(請求項2)。このように透明平行平板により鏡筒内を密封する場合には、密封された鏡筒内を減圧することができる(請求項3)。
請求項2や3の場合のように、鏡筒内を密封する場合には鏡筒内に、窒素ガスや炭酸ガス、ヘリウムガスやアルゴンガス等、空気以外のガスを封入してもよいが、鏡筒内に密閉される気体を空気とすることができる(請求項4)。
請求項2や3の場合のように、鏡筒内を密封する場合には鏡筒内に、窒素ガスや炭酸ガス、ヘリウムガスやアルゴンガス等、空気以外のガスを封入してもよいが、鏡筒内に密閉される気体を空気とすることができる(請求項4)。
前述の如く、1対の透明平行平板は「鏡筒内における気体とレンズとの温度差」を低減させるための目的で鏡筒に設けられるのであり、この目的のためには、請求項2や3のように、1つの透明平行平板により鏡筒内を密閉するのがよい。このように鏡筒内を密閉すると、鏡筒内の温度は実質的に一定になり、レンズとこれに接する気体との間に温度差は実質的に生じない。しかし、このように密閉する代わりに「鏡筒内の温度の均一性を損なわない程度に鏡筒内に空気が出入りできるような通気穴」が設けられていてもよい。
このように、請求項1〜4の任意の1に記載の原稿読取レンズでは、原稿読取レンズを構成するレンズとこれに接する基体との間に大きな温度差が生じないので「原稿読取レンズのレンズ面とこれに接する空気との温度差」に起因する原稿読取レンズの焦点距離の変化を度外視できる程度に軽減でき、温度変化に起因する原稿読取レンズの焦点距離変化は、原稿読取レンズ全体の温度が均一であるとした場合の焦点距離変化を考慮すればよい。
請求項5記載の原稿読取レンズは、原稿読取レンズと、撮像素子と、保持手段とを有する。
「原稿読取レンズ」は、読取るべき画像を結像させるものである。
「撮像素子」は、原稿読取レンズによる像を撮像する素子である。
「保持手段」は、原稿読取レンズと撮像素子とを、温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持する手段である。「実質的な結像位置関係」は、温度変化に拘わらず「原稿読取レンズによる原稿画像の像が、許容範囲内で撮像手段の受光面上に結像する」ことを意味する。
原稿読取レンズは、上記請求項1〜4の任意の1に記載のものであり、従って、温度変化に起因する原稿読取レンズの焦点距離変化は、原稿読取レンズ全体の温度が均一であるとした場合の焦点距離変化を考慮すればよく、このような焦点距離変化に起因する結像位置の変化は、上記保持手段による「温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持する保持」によって補正することができる。
撮像素子としてはCCDエリアセンサ等のエリアセンサを用いることができるが、撮像素子としてCCDラインセンサ等のラインセンサを用いることができる(請求項6)。
「原稿読取レンズ」は、読取るべき画像を結像させるものである。
「撮像素子」は、原稿読取レンズによる像を撮像する素子である。
「保持手段」は、原稿読取レンズと撮像素子とを、温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持する手段である。「実質的な結像位置関係」は、温度変化に拘わらず「原稿読取レンズによる原稿画像の像が、許容範囲内で撮像手段の受光面上に結像する」ことを意味する。
原稿読取レンズは、上記請求項1〜4の任意の1に記載のものであり、従って、温度変化に起因する原稿読取レンズの焦点距離変化は、原稿読取レンズ全体の温度が均一であるとした場合の焦点距離変化を考慮すればよく、このような焦点距離変化に起因する結像位置の変化は、上記保持手段による「温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持する保持」によって補正することができる。
撮像素子としてはCCDエリアセンサ等のエリアセンサを用いることができるが、撮像素子としてCCDラインセンサ等のラインセンサを用いることができる(請求項6)。
請求項5または6記載の原稿読取ユニットにおける撮像素子は「色分解機能を有するもの」であることができる(請求項7)、色分解機能を有する撮像素子を用いれば、原稿画像をカラー画像として読取ることができる。
この発明の原稿読取装置は、原稿画像を読取る原稿読取装置であって、照明手段と、原稿読取レンズと、撮像手段とを有する(請求項8)。
「照明手段」は、原稿を照明する手段であり、公知の原稿読取装置に用いられている適宜のものを用いることができる。
「原稿読取レンズ」は、照明される原稿からの光束を結像させるものであり、上述の請求項1〜4の任意の1に記載のものが用いられる。
「照明手段」は、原稿を照明する手段であり、公知の原稿読取装置に用いられている適宜のものを用いることができる。
「原稿読取レンズ」は、照明される原稿からの光束を結像させるものであり、上述の請求項1〜4の任意の1に記載のものが用いられる。
「撮像手段」は、原稿読取レンズによる原稿像を撮像する手段で撮像素子を含む。
請求項8記載の原稿読取装置は、原稿を走査する走査手段を有し、撮像手段がラインセンサを含むことができる(請求項9)。走査手段は、後述する実施の形態におけるように、ミラーを変位させる方式のものでもよいし、原稿読取レンズにより「ラインセンサと共役をなす位置」に配置されたコンタクトレンズ上を、原稿が等速で送られるようにする方式のものでもよい。撮像素子がエリアセンサである場合には、原稿画像全体をエリアセンサの受光面に結像させればよく、この場合には走査手段を不要にできる。
請求項8記載の原稿読取装置は、原稿を走査する走査手段を有し、撮像手段がラインセンサを含むことができる(請求項9)。走査手段は、後述する実施の形態におけるように、ミラーを変位させる方式のものでもよいし、原稿読取レンズにより「ラインセンサと共役をなす位置」に配置されたコンタクトレンズ上を、原稿が等速で送られるようにする方式のものでもよい。撮像素子がエリアセンサである場合には、原稿画像全体をエリアセンサの受光面に結像させればよく、この場合には走査手段を不要にできる。
請求項8または9記載の原稿読取装置は、原稿読取レンズによる結像光束に対して色分解を行う色分解機能を有し、撮像手段が、色分解された各色成分画像を撮像するものであることができる(請求項10)。色分解機能は、撮像手段の撮像素子が有するようにしてもよいし、結像光束の光路上に色分解手段を配置してもよく、更には、照明手段により例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の光を微小時間ずつ循環的に原稿面に照射することにより色分解を行うようにしてもよい。
請求項8〜10の任意の1に記載の原稿読取装置は、撮像手段が撮像素子と保持手段を有し、保持手段が原稿読取レンズと撮像素子とを保持し、これら原稿読取レンズと撮像素子と保持手段とが請求項5〜7の任意の1に記載の原稿読取ユニットを構成するようにすることができる(請求項11)。
この発明の画像形成装置は、請求項8〜11の任意の1に記載の原稿読取装置により原稿画像を読取り、読取られた原稿画像のデータに基づき、原稿画像を形成する画像形成部を有することを特徴とする(請求項12)。「読取られた原稿画像のデータに基づき、原稿画像を形成する画像形成部」はインクジェット装置や光プリンタ装置等であることができる。また、画像形成部はカラー画像形成を行うものであることができ、原稿読取装置として、請求項10記載の色分解機能を持つものを用いれば、カラー原稿を読取ってカラー画像として画像形成することができる。
なお、原稿読取レンズを構成するレンズはガラスレンズ・樹脂レンズの何れでもあり得るが、ガラスレンズは樹脂レンズに比して「温度変化による形状変化や屈折率変化」が小さいので、原稿読取ガラスは、これを「全てガラスレンズで構成する」ことが好ましい。この場合、全レンズのガラス材料を「鉛や砒素のような有害物質」を含有しないものにすると、原稿読取レンズの材料のリサイクル化が可能で、加工時の廃液による水質汚染等を生じることもなく地球環境保全に大きく貢献することが可能となる。
以上に説明したように、この発明によれば新規な原稿読取レンズを実現できる。この原稿読取レンズは上記の如き構成となっているから「現像装置内の温度分布の不均一に起因する原稿読取レンズの焦点距離の変化」を度外視できる程度に軽減でき、従って、この原稿読取レンズを用いることにより現像読取装置内の温度分布の不均一に拘わらず原稿画像を良好に読取ることが可能となり、このように良好に読取られた画像データに基づき良好な画像形成が可能になる。
以下、実施の形態を説明する。
図1(a)は原稿読取装置を説明するための図である。図1(a)において、符号31は原稿載置ガラス、符号33は第1走行体、符号34は第2走行体、符号35は原稿読取レンズ、符号36は撮像素子を示している。
図1(a)は原稿読取装置を説明するための図である。図1(a)において、符号31は原稿載置ガラス、符号33は第1走行体、符号34は第2走行体、符号35は原稿読取レンズ、符号36は撮像素子を示している。
原稿画像を読取られるべき原稿32は、原稿載置ガラス31の上面に平面的に定置される。第1走行体33は、図面に直交する方向を長手方向とし、原稿載置ガラス31の原稿載置面に対して鏡面を45度傾けたミラー33aを保持し、図1(a)において、符号33で示す位置から符号33'で示す位置まで一定速度:Vで移動する。
第1走行体33はまた、照明手段として、蛍光ランプ等「図面に直交する方向に長いランプ(図示されず)」を保持している。図示されないランプは、第1走行体31が図1の右方へ変位するときに発光し、原稿載置ガラス31上の原稿32を照明する。従って、第1走行体33が符号33'で示す位置まで変位する間に原稿32は照明走査される。
第2走行体34は、図面に直交する方向に長く、鏡面を互いに直交的に傾けた1対のミラー34a、34bを保持し、第1走行体33の変位に同期して符号34'で示す位置まで一定速度:V/2で変位する。
原稿32が照明走査されるとき、原稿32の被照明部からの反射光は第1走行体33のミラー33aにより反射され、第2走行体34のミラー34a、34bで順次反射され、結像光束として原稿読取レンズ35に入射する。このとき、第1走行体33と第2走行体34の速度比が2:1となっているので、原稿被照明部から原稿読取レンズ35に至る光路長が一定に保たれる。
原稿読取レンズ35に入射した結像光束は、原稿読取レンズ35の結像作用により、撮像素子36の受光面に原稿32の縮小像を結像する。撮像素子36はCCDラインセンサであり、微小な光電変換部が図面に直交する方向へ密接して配列しており、原稿32の照明走査に伴い、原稿画像を画素単位の電気信号として出力する。この電気信号はA/D変換等の信号処理を受けて画像信号となり、必要に応じてメモリ(図示されず)に記憶される。
なお、撮像素子36は、結像画像を3色(R、G、B)に色分解して色情報を読取ることができ、各光電変換部で変換された電気信号を合成することでカラー原稿を読取ることができる。
図1(b)は、図1(a)に符号35で示した原稿読取レンズの実施の1形態を示している。原稿読取レンズは、複数のレンズ11、12,13、14、15、16と、これらのレンズ11〜16を固定的に保持する鏡筒17と、1対の透明平行平板18、19を有している。複数のレンズ11〜16は光軸上に配置され、鏡筒17により固定的に保持されている。
透明平行平板18は鏡筒17の物体側(図の左方)に設けられ、透明平行平板19は鏡筒17の像側に設けられている。透明平行平板18、19は「鏡筒内における気体(この実施の形態においては空気である。)とレンズ11〜16との温度差を低減させる」ためのものであり、この実施の形態においては、鏡筒17に固定的に設けられて「鏡筒内を外気に対して密閉」している。
即ち、図1(b)に示す原稿読取レンズは、読取るべき原稿32の原稿画像を撮像素子36上に結像させるための原稿読取レンズであって、光軸上に配置された複数のレンズ11〜16と、これら複数のレンズを固定的に保持する鏡筒17と、この鏡筒内における気体と上記レンズとの温度差を低減させるために、鏡筒17の物体側と像側とに設けられた1対の透明平行平板18、19を有する(請求項1)。
また、1対の透明平行平板18、19は、鏡筒内を外気に対して密閉している(請求項2)。鏡筒内の圧力は「減圧」してもよいが(請求項3)、この実施の形態では「設計上の基準温度(20℃)において1気圧」としている。また、鏡筒内に密閉されている気体は空気である(請求項4)。なお、鏡筒17の内部は、図の如き断面形状を有しており、レンズ13、14間の部分は「絞り」として機能している。
従って、図1に示す原稿読取装置は、原稿画像を読取る原稿読取装置であって、原稿32を照明する照明手段(図示されないランプ)と、照明される原稿32からの光束を結像させる原稿読取レンズ35と、この原稿読取レンズによる原稿像を撮像する撮像手段36とを有し、原稿読取レンズ35は、請求項4に記載のものである(請求項8)。
また、原稿32を走査する走査手段33、34を有し、撮像手段36がラインセンサを含み(請求項9)、原稿読取レンズ35による結像光束に対し色分解を行う色分解機能を有し、撮像手段36が色分解された各色成分画像を撮像するものである(請求項10)。
ここで、原稿読取レンズについて具体的な数値例を挙げる。
以下、原稿読取レンズに関連する各記号は以下の通りである。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ
m:結像倍率
Y:最大物体高
ω:半画角
r:曲率半径
D:面間隔
nd:屈折率(d線)
νd:アッベ数
ne:屈折率(e線)
α[×10−6/℃]:線膨張係数
dn/dt[×10−6/℃]:相対屈折率温度係数
「比較例」
まず、比較のための例として、1対の透明平行平板のない場合の例(以下、「比較例レンズ」という。)を挙げる。
比較例レンズの20℃におけるデータを表1に示す。
以下、原稿読取レンズに関連する各記号は以下の通りである。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ
m:結像倍率
Y:最大物体高
ω:半画角
r:曲率半径
D:面間隔
nd:屈折率(d線)
νd:アッベ数
ne:屈折率(e線)
α[×10−6/℃]:線膨張係数
dn/dt[×10−6/℃]:相対屈折率温度係数
「比較例」
まず、比較のための例として、1対の透明平行平板のない場合の例(以下、「比較例レンズ」という。)を挙げる。
比較例レンズの20℃におけるデータを表1に示す。
表1において、c1、c2は、図1(a)に示す原稿載置ガラス31の両面を示し、c3、c4は撮像素子36におけるカバーガラスの両面を示す。また、これらの面におけるr=0.000はこれらの面の曲率半径が「∞」であることを示す。
焦点距離:f=90.274、Fナンバ:F=4.28、結像倍率:m=0.2362、最大物体高:Y=152.4、半画角:ω=18.2゜である。
焦点距離:f=90.274、Fナンバ:F=4.28、結像倍率:m=0.2362、最大物体高:Y=152.4、半画角:ω=18.2゜である。
レンズ構成は図1(b)と同様であり、図1(b)の符号を用いて説明すると、レンズ11は「物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ」、レンズ12は「物体側に凸面を向けた平凸レンズ」、第3レンズ13は「像側に強い凹面を向けた平凹レンズ」であり、レンズ12とレンズ13は接合レンズを構成している。
レンズ14は「物体側に強い凹面を向けた負メニスカスレンズ」、レンズ15は「像側に凸面を向けた正メニスカスレンズ」でレンズ14の像側に接合されている。レンズ16は「像側に凸面を向けた正メニスカスレンズ」である。
この「比較例レンズ」において、基準温度:20℃からΔTだけ温度上昇した場合の焦点距離変化を算出する。
曲率半径:r、面間隔:D、レンズ面と間隔環とが接触する位置の光軸からの距離:Hは、温度変化:ΔTに対して、レンズ材料の線膨張係数:αにより、
r'=r(1+αΔT)
D'=D(1+αΔT)
H'=H(1+αΔT)
に変化する。
曲率半径:r、面間隔:D、レンズ面と間隔環とが接触する位置の光軸からの距離:Hは、温度変化:ΔTに対して、レンズ材料の線膨張係数:αにより、
r'=r(1+αΔT)
D'=D(1+αΔT)
H'=H(1+αΔT)
に変化する。
また、屈折率:nは、相対屈折率温度係数:β(=dn/dt)により、
n'=n(1+βΔT)
に変化する。
n'=n(1+βΔT)
に変化する。
比較レンズにおける第2・第3レンズと第4・第5レンズは接合レンズであり、本来の面数は4であるところを面数:3で表しているので、温度変化:ΔTの影響を見るには、4面の変化を見る必要があり補正が必要である。
第2・第3レンズのレンズ面(第3〜第5面)の曲率半径:r3、r4(接合面)、r5の補正を例にとって説明する。
これらの面の曲率半径を、基準温度:20℃において、r3、r4、r5は、レンズ12、13の材料の線膨張係数:α2、α3により温度変化:ΔTに対して、以下の式のr3'、r4'、r5'のように補正される。
これらの面の曲率半径を、基準温度:20℃において、r3、r4、r5は、レンズ12、13の材料の線膨張係数:α2、α3により温度変化:ΔTに対して、以下の式のr3'、r4'、r5'のように補正される。
1/r4'=[{1/r4(1+α2ΔT)}+{1/r4(1+α3ΔT)}]/2 (2A)
1/r3'={1/r3(1+α2ΔT)}
+[1/r4'−{1/r4(1+α2ΔT)}] (2B)
1/r5'={1/r5(1+α3ΔT)}
+[1/r4'−{1/r4(1+α3ΔT)}] (2C)
(2A)〜(2C)式による補正により、温度変化時の接合レンズのパワーを面数4の場合と同じにすることが出来る。
レンズ間隔:dについても「間隔環の光軸方向の伸び」と光軸と直交する面内の伸び、間隔環が接触するレンズ面の高さ:Hを考慮する必要があり、温度変化後のレンズ間隔:を補正する必要がある。
1/r3'={1/r3(1+α2ΔT)}
+[1/r4'−{1/r4(1+α2ΔT)}] (2B)
1/r5'={1/r5(1+α3ΔT)}
+[1/r4'−{1/r4(1+α3ΔT)}] (2C)
(2A)〜(2C)式による補正により、温度変化時の接合レンズのパワーを面数4の場合と同じにすることが出来る。
レンズ間隔:dについても「間隔環の光軸方向の伸び」と光軸と直交する面内の伸び、間隔環が接触するレンズ面の高さ:Hを考慮する必要があり、温度変化後のレンズ間隔:を補正する必要がある。
レンズ11とレンズ12とのレンズ間隔:d2の補正の場合を例にとると、温度変化後のレンズ間隔は以下の「d2''」のように算出される。
D2=±{|r3|−√(r3 2−H3 2)}+d2−(±){|r2|−√(r2 2−H2 2)} (3A)
D2'=D2(1+α2ΔT) (3B)
D2''=±{|r3'|−√(r3'2−H3'2)}
+d2'−(±){|r2'|−√(r2'2−r2'2H2'2) } (3C)
d2''=d2'+D2'−D2'' (3D)
ここに、D2は、レンズ11、12の間のレンズ間隔を規制する間隔環の光軸方向の長さを示す。
D2'=D2(1+α2ΔT) (3B)
D2''=±{|r3'|−√(r3'2−H3'2)}
+d2'−(±){|r2'|−√(r2'2−r2'2H2'2) } (3C)
d2''=d2'+D2'−D2'' (3D)
ここに、D2は、レンズ11、12の間のレンズ間隔を規制する間隔環の光軸方向の長さを示す。
他のレンズ間隔に付いての補正も同様に行うことができる。
上記の補正を行ったときの、ΔT=40℃(雰囲気温度:60度)のときのレンズデータを示す。間隔環の材料はアルミニウム(線膨張係数:α:23)として算出している。各レンズ面と間隔環に当たる高さ:Hは表2のとおりである。
雰囲気温度:60℃における比較例レンズのデータを表3に示す。
この状態における焦点距離は:f=90.358mmである。基準温度:20℃における焦点距離はf=90.274であるから、40度の雰囲気温度上昇(レンズ温度の上昇)による焦点距離変化:Δf=+0.084mmとなる。
従って、雰囲気温度とレンズ温度が同じ様に40℃上昇したときに、原稿読取レンズとラインセンサとの間の距離が「焦点距離変化:Δfによる結像位置変化」と同程度変化するように原稿読取レンズとラインセンサとを保持すれば、良好にラインセンサ上に結像することは可能である。
しかし実際には、前述の如く原稿読取装置内の温度は均一ではなく、このため「原稿読取レンズとこれに接する空気との温度差」が大きいと、空気に対するレンズの屈折率の値が相対屈折率から変化し、これが原稿読取レンズの焦点距離を変化させる原因となる。
このような「原稿読取レンズとこれに接する空気との温度差」に起因する、比較例レンズにおける焦点距離変化を以下に説明する。
まず、1気圧下における空気の屈折率:Neの温度による変化として、20℃と60℃のときの値を表4に挙げる。
表4の値は文献「Philip E. Coddor: Refractive index of air: new equation for the visible and near infrared, APPLIED OPTICS, vol.35, No.9, 20 March 1996」によっている。
そこで、まず、原稿読取レンズ(比較例レンズ)の温度が60℃であるときの、レンズデータを表5に示す。
このように、原稿読取レンズ(比較例レンズ)の温度が60℃である場合において、第1面(レンズ11の物体側の面)より物体側における空気の温度が20℃、第11面(レンズ16の像側面)よりも像側における空気の温度も20℃であった場合を考えてみる。即ち、原稿読取レンズのレンズ面とこれに接する空気の温度差が40℃の場合である。
このとき、原稿読取レンズの物体側・像側の雰囲気温度:20℃で、この状態の空気の屈折率は1.000273であるから、これを基に、この状態での原稿読取レンズの焦点距離を見積もると、焦点距離:f=90.371mmとなる。即ち、先に説明した「原稿読取レンズと雰囲気が共に60℃の時の焦点距離f=90.358mmに対し、原稿読取レンズが60℃で雰囲気温度が20℃の場合には焦点距離が+0.013mmも長くなってしまう。
従って、上述の如く、雰囲気温度とレンズ温度が同じ様に40℃上昇したときに、原稿読取レンズとラインセンサとの間の距離が、焦点距離変化:Δfによる結像位置変化と同程度変化するようにして、原稿読取レンズ(比較例レンズ)とラインセンサとを保持したとしても、原稿読取レンズとこれに接する雰囲気の温度に差があれば、結像位置ずれが生じて良好な画像読取りができなくなる。
以下、この発明の原稿読取レンズの具体的な数値例(以下「実施例レンズ」と言う。)のデータを挙げる。
表6は、実施例レンズの60℃におけるデータである。
表6において、実施例レンズの構成は、図1(b)に示すように、レンズ11の物体側に透明平行平板18(IA、1B面)を有し、レンズ16の像側に透明平行平板19(2A、2B面)を有する構成であり、表6では第1面から第11面までは、先の比較礼レンズに関する表5のデータと同一である。
実施例レンズで、原稿読取レンズと雰囲気の温度が共に60℃のとき、即ち、透明平行平板18の物体側面(表6で1A面)よりも物体側の空気の屈折率、透明平行平板19よりも像側の空気の屈折率が共に1.000240のときは、焦点距離:f=90.358mmであり、実施例レンズの温度が60℃で、雰囲気温度が20℃のとき、即ち、1A面より物体側、2B面より像側の空気の屈折率が1.000273のときは、焦点距離:f=90.361mmとなり、上記2つの状態間の焦点距離変動は+0.003mm程度に抑えられている。
従って、実施例レンズにおいては「実施例レンズとこれに接する雰囲気との間の温度差が40℃変動」したとしても、結像位置ずれは「比較例レンズの場合の1/4以下」に軽減させることができ、原稿読取装置内に温度変動があっても良好な原稿読取りが可能となる。
上には、原稿読取レンズ(実施例レンズ)の温度が60度で、その物体側・像側で接する雰囲気温度が20℃のときの焦点距離変動を示したが、逆に原稿読取レンズ(実施例レンズ)の温度が20℃で、これに接する雰囲気温度が60℃であっても「効果は同じ」である。
また、物体側・像側ともに雰囲気温度が変化することが「焦点距離の変動」に最も大きく影響するため、物体側と像側との一方のみが原稿読取レンズに対して温度変化する場合でも、焦点距離の変化は、上記の場合よりも小さくなり、結像位置ずれも小さい。
上に説明した実施の形態では、透明平行平板18、19により鏡筒17の内部を外部に対して密閉しているので、原稿読取レンズ内には実質的な温度分布がなく、焦点距離の変動が上記の如く小さい。
上の実施の形態の場合においては、原稿読取レンズ内の圧力は1気圧であるが、原稿読取レンズ内の空気の圧力を減圧すると、原稿読取レンズ内に密閉された空気の「温度変化に伴う屈折率変化」が小さくなるので、原稿読取レンズと雰囲気の温度が略同じである場合における焦点距離変動がさらに小さくなる。
1例として、0.5気圧下における空気の屈折率:Neを、20℃および60℃に対して、表7に示す。
図2は、原稿読取ユニットの実施の1例を説明するための図である。
図の如く、原稿読取ユニットは、原稿読取レンズ11と、撮像素子としてのラインセンサ20と、これらを保持する第1保持部材21、第2保持部材22とを有している。第1保持部材21と第2保持部材22とは「保持手段」を構成する。原稿読取レンズ11は、例えば上に説明した実施例レンズである。
図の如く、原稿読取ユニットは、原稿読取レンズ11と、撮像素子としてのラインセンサ20と、これらを保持する第1保持部材21、第2保持部材22とを有している。第1保持部材21と第2保持部材22とは「保持手段」を構成する。原稿読取レンズ11は、例えば上に説明した実施例レンズである。
原稿読取レンズ11を保持する第1保持部材21と、ラインセンサ20を保持する第2保持部材22とは、第2保持部材22の係合突起23を、第1係合部材21の係合孔24に勘合させることにより一体化されて保持手段となり、原稿読取レンズ11とラインセンサ20の間隔を維持するが、第1保持部材21と第2保持部材22とは「線膨張率の異なる材料」で形成されている。
線膨張率を、第1保持部材21に対してk1、第2保持部材22に対してk2とし、基準温度:20℃において、両保持部材の係合部から、原稿読取レンズ11の保持部までの距離をL1、ラインセンサ20の保持部までの距離をL2とすると、温度変化:ΔTに対して、上記距離は、
L1'=L1(1+k1ΔT)、L2'=L2(1+k2ΔT)
となるので、温度変化:ΔTによる「原稿読取レンズ11とラインセンサ20との間隔」は、
L1'−L2'=L1−L2+(L1・k1−L2・k2)ΔT
のように変化し、間隔の変化量は、
(L1・k1−L2・k2)ΔT
となるので、温度変化:ΔTとして0〜40℃程度の変化領域に対して、原稿読取レンズの温度変化による「焦点距離変化:Δfによる結像位置変化」が(L1・k1−L2・k2)ΔTと実質的に等しくなるように、L1、L2、k1、k2を選択すれば、保持手段をなす第1保持部材21と第2保持部材22とにより、原稿読取レンズ11と撮像素子20とを「温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持」することができる。
L1'=L1(1+k1ΔT)、L2'=L2(1+k2ΔT)
となるので、温度変化:ΔTによる「原稿読取レンズ11とラインセンサ20との間隔」は、
L1'−L2'=L1−L2+(L1・k1−L2・k2)ΔT
のように変化し、間隔の変化量は、
(L1・k1−L2・k2)ΔT
となるので、温度変化:ΔTとして0〜40℃程度の変化領域に対して、原稿読取レンズの温度変化による「焦点距離変化:Δfによる結像位置変化」が(L1・k1−L2・k2)ΔTと実質的に等しくなるように、L1、L2、k1、k2を選択すれば、保持手段をなす第1保持部材21と第2保持部材22とにより、原稿読取レンズ11と撮像素子20とを「温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持」することができる。
即ち、図2に示す原稿読取ユニットは、読取るべき画像を結像させる原稿読取レンズ11と、この原稿読取レンズ11による像を撮像する撮像素子20と、原稿読取レンズ11と撮像素子20とを、温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持する保持手段21、22とを有し、原稿読取レンズ11は請求項1〜4の任意の1に記載のものである(請求項5)。また、撮像素子20はラインセンサである(請求項6)。ラインセンサ20として、色分解機能を持つ公知のカラーラインセンサを用いることにより、原稿画像をカラー画像情報として読取ることができる(請求項7)。
「画像形成装置」の実施の1形態を図3に示す。
この画像形成装置は、装置上部に位置する原稿読取装置200と、その下位に位置する画像形成部100とを有する。原稿読取装置200の部分は、図1(a)に即して説明したのと同様のものであり、各部には図1(a)と同じ符号を付してある。
原稿読取装置200における3ラインのCCDラインセンサであるラインセンサ(撮像素子)36から出力される画像信号は信号処理部120に送られ、信号処理部120において処理されて「書込み用の信号(イエロー・マゼンタ・シアン・黒の各色を書込むための信号)」に変換される。
画像形成部は、「潜像担持体」として円筒状に形成された光導電性の感光体110を有し、その周囲に、帯電手段としての帯電ローラ111、リボルバ式の現像装置113、転写ベルト114、クリーニング装置115が配設されている。帯電手段としては帯電ローラ111に代えて「コロナチャージャ」を用いることもできる。
信号処理部120から書込み用の信号を受けて光走査により感光体110に書込みを行う光走査装置117は、帯電ローラ111と現像装置113との間において感光体110の光走査を行うようになっている。
符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号122は給紙コロ、符号121はトレイ、符号Sは「記録媒体」としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体110が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ111により均一帯電され、光走査装置117のレーザビームの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
「画像の書込み」は、感光体110の回転に従い、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像、黒画像の順に行われ、形成された静電潜像はリボルバ式の現像装置113の各現像ユニットY(イエロートナーによる現像を行う)、M(マゼンタトナーによる現像を行う)、C(シアントナーによる現像を行う)、K(黒トナーによる現像を行う)により順次反転現像されてポジ画像として可視化され、得られた各色トナー画像は、転写ベルト114上に、転写電圧印加ローラ114Aにより順次転写され、上記各色トナー画像が転写ベルト114上で重ね合わせられてカラー画像となる。
転写紙Sを収納したカセット118は、画像形成装置本体に脱着可能であり、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ122により給紙され、給紙された転写紙Sはその先端部をレジストローラ対119に捕えられる。
レジストローラ対119は、転写ベルト114上の「トナーによるカラー画像」が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて転写紙Sを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてカラー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114Bの作用によりカラー画像を静電転写される。転写ローラ114Bは、転写時に転写紙Sをカラー画像に押圧させる。
カラー画像を転写された転写紙Sは定着装置116へ送られ、定着装置116においてカラー画像を定着され、図示されないガイド手段による搬送路を通り、図示されない排紙ローラ対によりトレイ121上に排出される。各色トナー画像が転写されるたびに、感光体110の表面はクリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
勿論、画像形成装置を「モノクロームの画像形成を行うように構成」できることは言うまでもない。
11〜16 原稿読取レンズのレンズ
17 鏡筒
18 鏡筒の物体側に設けられた透明平行平板
19 鏡筒の像側に設けられた透明平行平板
17 鏡筒
18 鏡筒の物体側に設けられた透明平行平板
19 鏡筒の像側に設けられた透明平行平板
Claims (12)
- 読取るべき原稿画像を撮像素子上に結像させるための原稿読取レンズであって、
光軸上に配置された複数のレンズと、
これら複数のレンズを固定的に保持する鏡筒と、
この鏡筒内における気体と上記レンズとの温度差を低減させるために、上記鏡筒の物体側と像側とに設けられた一対の透明平行平板を有することを特徴とする原稿読取レンズ。 - 請求項1記載の原稿読取レンズにおいて、
一対の透明平行平板が、鏡筒内を外気に対して密閉することを特徴とする原稿読取レンズ。 - 請求項2記載の原稿読取レンズにおいて、
一対の透明平行平板により外気に対して密閉された鏡筒内が減圧されていることを特徴とする原稿読取レンズ。 - 請求項2または3記載の原稿読取レンズにおいて、
鏡筒内に密閉される気体が空気であることを特徴とする原稿読取レンズ。 - 読取るべき画像を結像させる原稿読取レンズと、
この原稿読取レンズによる像を撮像する撮像素子と、
上記原稿読取レンズと上記撮像素子とを、温度変化に拘わらず実質的な結像位置関係に保持する保持手段とを有し、
上記原稿読取レンズが請求項1〜4の任意の1に記載のものであることを特徴とする原稿読取ユニット。 - 請求項5記載の原稿読取ユニットにおいて、
撮像素子がラインセンサであることを特徴とする原稿読取ユニット。 - 請求項5または6記載の原稿読取ユニットにおいて、
撮像素子が色分解機能を有するものであることを特徴とする原稿読取ユニット。 - 原稿画像を読取る原稿読取装置であって、
原稿を照明する照明手段と、
照明される原稿からの光束を結像させる原稿読取レンズと、
この原稿読取レンズによる原稿像を撮像する撮像手段とを有し、
上記原稿読取レンズが請求項1〜4の任意の1に記載のものであることを特徴とする原稿読取装置。 - 請求項8記載の原稿読取装置において、
原稿を走査する走査手段を有し、
撮像手段がラインセンサを含むことを特徴とする原稿読取装置。 - 請求項8または9記載の原稿読取装置において、
原稿読取レンズによる結像光束に対し色分解を行う色分解機能を有し、撮像手段が、色分解された各色成分画像を撮像するものであることを特徴とする原稿読取装置。 - 請求項8〜10の任意の1に記載の原稿読取装置において、
撮像手段が撮像素子と保持手段とを有し、原稿読取レンズと撮像素子とが、保持手段により保持され、上記原稿読取レンズと撮像素子と保持手段とが、請求項5〜7の任意の1に記載の原稿読取ユニットを構成することを特徴とする原稿読取装置。 - 請求項8〜11の任意の1に記載の原稿読取装置により原稿画像を読取り、読取られた原稿画像のデータに基づき、原稿画像を形成する画像形成部を有することを特徴とする画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012232874A (ja) * | 2011-05-02 | 2012-11-29 | Ohara Inc | 光学ガラス、プリフォーム、及び光学素子 |
WO2015107579A1 (ja) * | 2014-01-20 | 2015-07-23 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 単焦点レンズ系、カメラ及び自動車 |
-
2006
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