JP2012141465A - 画像読取レンズ、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

画像読取レンズ、画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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昌弘 伊藤
Kiichiro Nishina
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Abstract

【課題】明るくかつ広画角で、使用環境の変化による性能の劣化を抑制可能であり、高解像度を実現可能なカラー用画像読取レンズ、該画像読取レンズを用いた装置を提供する。
【解決手段】物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL1、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第2レンズL2、及び物体側に凹面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第3レンズL3の3枚のレンズで構成され、第2レンズと第3レンズとの間に絞りを有し、第1レンズ及び第2レンズが樹脂材料から形成され、第3レンズがガラス材料から形成されるとともに、少なくとも第1レンズの第1面及び第2レンズの第2面が非球面を有し、かつ下記条件式(1)〜(3)を満足する画像読取レンズ、該画像読取レンズを用いた装置。
(1)1.0<f/f<4.0
(2)0.5<|f/f|<1.0
(3)νd>60
【選択図】図1

Description

本発明は画像読取レンズ、及び該画像読取レンズを備える装置に関し、詳しくは、原稿の画像情報をライン状に素子を配列した撮像素子上に縮小結像させ、該撮像素子により該画像情報を読取るようにしたデジタル複写機やファクシミリ等の画像読取部や各種のイメージスキャナに利用される画像読取レンズ、該画像読取レンズを備える画像読取装置、画像形成装置に関する。
ファクシミリやデジタル複写機の画像読取部やイメージスキャナは、読み取るべき原稿の画像情報を、画像読取レンズで縮小してCCD(Charge Coupled Device)のような撮像素子上に結像させて画像情報を信号化する。原稿の画像情報をカラー用で読取るためのCCDとして、3ラインCCDが多く採用されている。該3ラインCCDは、赤、緑、青のフィルタを持つ撮像素子を1つの基板上に3列に配列してなり、撮像素子面に原稿の画像情報を結像させることにより、3原色に色分解して、カラーの画像情報を信号化する光学系である。
画像読取レンズとしては、一般に、像面において高空間周波数領域での高いコントラストが要求されると共に、開口効率が画角周辺部まで100%近くあることが要求されている。また、カラー原稿を良好に読み取るために、像面上において赤、緑、青の各色の結像位置を光軸方向に合致させる必要があり、各色について良好に色収差を補正しなければならない。
色収差の良好な補正のために、従来から4群6枚構成のガウスタイプの画像読取レンズが用いられている。一方、近年、結像性能に加え画像読取装置の小型化と低コスト化のために、広画角でレンズ枚数を減らした画像読取レンズが望まれている。これに対し、半画角が20°を超え、レンズ枚数が少なく、かつ低コスト化のためにレンズ材料として樹脂材料を用いた画像読取レンズが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、3群3枚構成のコンパクトな画像読取レンズが記載されている。また、特許文献2には、明るさはF4と明るく、約0.088倍に縮小結像する3群3枚の構成の画像読取レンズであって、温度や湿度等の環境変化による影響を抑制したレンズが記載されている。さらに、特許文献3には、F6程度であり、倍率も約0.095倍程度に縮小結像させ、カラー画像読取に好適な3枚構成の画像読取レンズであって、軸上の色収差を良好に抑えられるレンズが記載されている。
しかしながら、特許文献1の画像読取レンズは、現在の撮像素子上に縮小して結像する画像読取レンズとは異なり、焦点距離が長く、明るさもF10と暗いものである。例えば、近年要求される0.124倍程度に縮小結像させ、かつ原稿面側の解像力として600dpiを満足させるレベルの読取りにおいては、十分な解像力を得ることができないという問題がある。
特許文献1では、負レンズの第2レンズと正レンズの第3レンズとして共に樹脂製レンズを用いてはいるが、それぞれの焦点距離の関係について規定されておらず、温度による変動を有効に抑制できない可能性がある。特許文献2の画像読取レンズは、軸上の色収差が大きく、また広画角側で倍率の色収差も大きく発生しているため、3ラインCCDを用いて色情報を分離して結像させようとするカラー用の画像読取装置としては、色毎の結像性能が良好ではなく、大きくばらついてしまうという問題がある。
特許文献3の画像読取レンズは、ほとんどの実施例に示されるように画角は18°程度である。画角が20°を超える実施例も示されているが、球面収差の影響が大きいことが予想される。軸上の色収差は抑えられているため、色ごとの解像力の差は少ないが、全色にわたって良好な解像力は得られないという問題がある。
そこで、本発明は上記課題を鑑み、Fナンバーが明るくかつ広画角である画像読取レンズ(例えば、明るさがF6程度、かつ画角が30°程度)であって、温度変動等の使用環境の変化による性能の劣化を抑制可能であり、高解像度を実現可能なカラー用の画像読取レンズ、該画像読取レンズを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像読取レンズ、画像読取装置及び画像形成装置は、以下のとおりである。
〔1〕 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第2レンズ、及び物体側に凹面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第3レンズの3枚のレンズで構成され、前記第2レンズと前記第3レンズとの間に絞りを有する画像読取レンズであって、
前記第1レンズ及び前記第2レンズが樹脂材料から形成され、前記第3レンズがガラス材料から形成されるとともに、
少なくとも第1レンズの物体側に面する第1面、及び第2レンズの像側に面する第2面が非球面を有し、かつ、
下記条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする画像読取レンズ。
(1)1.0<f/f<4.0
(2)0.5<|f/f|<1.0
(3)νd>60
ただし、
f:画像読取レンズ全系の焦点距離
:第1レンズの焦点距離
:第2レンズの焦点距離
νd:第3レンズのアッベ数
である。
〔2〕 下記条件式(4)及び(5)を満足することを特徴とする前記〔1〕に記載の画像読取レンズである。
(4)0.4<Σd/f<0.8
(5)0.1<|r/f|<0.4
ただし、
Σd:画像読取レンズ全系の厚さ
:第3レンズの像側に面する第2面の曲率半径
である。
〔3〕 原稿配置面に配置された原稿を照明する照明系と、前記照明系で照明された前記原稿の画像情報をライン状の撮像素子に結像させる結像レンズとを備え、前記結像レンズとして前記〔1〕または〔2〕に記載の画像読取レンズを用いたことを特徴とする画像読取装置である。
〔4〕 少なくとも1枚のミラーを有し、前記照明系、前記画像読取レンズ、前記撮像素子、及び前記ミラーが一体で保持されてなる画像読取ユニットを備え、該画像読取ユニットを走査させて前記原稿の画像情報を読取ることを特徴とする前記〔3〕に記載の画像読取装置である。
〔5〕 画像信号に対応する画像を書込んで画像を形成する画像形成装置であって、原稿の画像情報を読取って画像信号化する手段として、前記〔3〕または〔4〕に記載の画像読取装置を用いたことを特徴とする画像形成装置である。
本発明の効果として、請求項1の発明によれば、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第2レンズ、及び物体側に凹面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第3レンズの3枚のレンズで構成され、前記第2レンズと前記第3レンズとの間に絞りを有する画像読取レンズであって、前記第1レンズ及び前記第2レンズが樹脂材料から形成され、前記第3レンズがガラス材料から形成されるとともに、少なくとも第1レンズの物体側に面する第1面、及び第2レンズの像側に面する第2面が非球面を有し、かつ、条件式(1)1.0<f/f<4.0、(2)0.5<|f/f|<1.0、及び(3)νd>60(ただし、f:画像読取レンズ全系の焦点距離、f:第1レンズの焦点距離、f:第2レンズの焦点距離、νd:第3レンズのアッベ数である)を満足する画像読取レンズであるため、Fナンバーが明るくかつ広画角である画像読取レンズであって、温度変動等の使用環境の変化による性能の劣化を抑制可能であり、カラー用として良好な画像品質が得られ、高解像度を実現可能である。また、樹脂材料を用いることで、低コスト化と軽量化を実現することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の画像読取レンズにおいて、条件式(4)0.4<Σd/f<0.8、及び(5)0.1<|r/f|<0.4(ただし、Σd:画像読取レンズ全系の厚さ、r:第3レンズの像側に面する第2面の曲率半径である)を満足するため、さらに画像読取レンズの小型化が達成できるとともに、球面収差、軸外光束のコマフレアを抑え良好な画像品質を得ることが可能となる。
請求項3の発明によれば、原稿配置面に配置された原稿を照明する照明系と、前記照明系で照明された前記原稿の画像情報をライン状の撮像素子に結像させる結像レンズとを備え、前記結像レンズとして請求項1から5のいずれかに記載の画像読取レンズを用いた画像読取装置であるため、画像読取装置の小型化、軽量化、低コスト化が可能となる。
請求項4の発明によれば、請求項3に記載の画像読取装置において、少なくとも1枚のミラーを有し、前記照明系、前記画像読取レンズ、前記撮像素子、及び前記ミラーが一体で保持されてなる画像読取ユニットを備え、該画像読取ユニットを走査させて前記原稿の画像情報を読取るため、ユニット化による部品点数の低減が可能となり、小型化が可能となるとともに、画像読取部での変動を小さくすることが可能となり、高い画像読取品質を得ることが可能となる。
請求項5の発明によれば、画像信号に対応する画像を書込んで画像を形成する画像形成装置であって、原稿の画像情報を読取って画像信号化する手段として、請求項3または4に記載の画像読取装置を用いた画像形成装置であるため、如何なる使用環境においても高い画像品質を複写時に維持しつつ、小型な画像形成装置を得ることが可能となる。
本発明の画像読取レンズの構成の一例を示す概略断面図である。 第1の実施態様に係るレンズ構成を示す概略断面図である。 図2のレンズ構成における球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収差を示す収差曲線図である。 第2の実施態様に係るレンズ構成を示す概略断面図である。 第2の実施態様のレンズ構成における球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収差を示す収差曲線図である。 第3の実施態様に係るレンズ構成を示す概略断面図である。 第3の実施態様のレンズ構成における球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収差を示す収差曲線図である。 第4の実施態様に係るレンズ構成を示す概略断面図である。 第4の実施態様のレンズ構成における球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収差を示す収差曲線図である。 第5の実施態様に係るレンズ構成を示す概略断面図である。 第5の実施態様における球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収差を示す収差曲線図である。 第6の実施態様に係るレンズ構成を示す概略断面図である。 第6の実施態様のレンズ構成における球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収差を示す収差曲線図である。 第7の実施態様に係るレンズ構成を示す概略断面図である。 第7の実施態様のレンズ構成における球面収差、非点収差、歪曲収差、及びコマ収差を示す収差曲線図である。 本発明の画像読取装置の一例の要部を示す概略構成図である。 本発明の画像読取装置の他の例の要部を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の一例の要部を示す概略構成図である。
以下、本発明に係る画像読取レンズ、画像読取装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の画像読取レンズの一例を図1に示す。
図1に示されるように、本発明の画像読取レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL1、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有する第2レンズL2、及び物体側に凹面を向けた正の屈折力を有する第3レンズL3で構成され、第2レンズL2と第3レンズL3との間に絞りを有する3群3枚構成のトリプレットの画像読取レンズである。
第1レンズL1の物体側にはコンタクトガラスCG1が配置され、第3レンズL3の像側にはCCDカバーガラスCG2が配置されている。
また、図1に示されるように、レンズの形状としては、正の屈折力を有する第1レンズL1は物体側に面する第1面が非球面であり、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有する第2レンズL2はメニスカス形状であり、像側に面する第2面が非球面であり、物体側に凹面を向けた正の屈折力を有する第3レンズL3はメニスカス形状である。
第1レンズ及び前記第2レンズは樹脂材料から形成され、第3レンズはガラス材料から形成されている。
なお、図1における符号の意味は下記の通りである。
(j=1〜7):物体側から数えてj番目のレンズ面の曲率半径
(j=1〜7):物体側から数えてj番目の面間隔
nd(j=1,3,5):物体側から数えてj番目の面間隔のレンズ材料の屈折率
νd(j=1,3,5):物体側から数えてj番目の面間隔のレンズ材料のアッベ数
c1:コンタクトガラスの物体側の曲率半径
c2:コンタクトガラスの像側の曲率半径
c3:CCDカバーガラスの物体側の曲率半径
c4:CCDカバーガラスの像側の曲率半径
c1:コンタクトガラスの肉厚
c3:CCDカバーガラスの肉厚
c1:コンタクトガラスの屈折率
c3:CCDカバーガラスの屈折率
νdc1:コンタクトガラスのアッベ数
νdc3:CCDカバーガラスのアッベ数
本発明の画像読取レンズは、下記の条件式(1)〜(3)を満足する。
(1)1.0<f/f<4.0、
(2)0.5<|f/f|<1.0、及び
(3)νd>60
ただし、fは画像読取レンズ全系の焦点距離、fは第1レンズの焦点距離、fは第2レンズの焦点距離、νdは第3レンズのアッベ数である。
条件式(1)及び(2)は、画像読取レンズ全系に対する、第1レンズL1と第2レンズL2の焦点距離の比を表したものであり、温度環境の変動に対する結像位置の変動を軽減するために必要である。レンズが樹脂材料からなる場合、温度変化に対する焦点距離の変動が大きいため、条件式(1)及び(2)のいずれの範囲も満足することが重要である。
条件式(1)においてf/fが下限値を下回り、条件式(2)において|f/f|の値が上限値を超えると、温度上昇時に結像位置が光軸方向でレンズ側に近づき、解像力が低下してしまう。一方、条件式(1)においてf/fが上限値を超え、条件式(2)において|f/f|の値が下限値を下回ると、温度上昇時に結像位置がレンズから遠ざかり、やはり解像力が低下してしまう。
条件式(3)は、ガラス材料からなる第3レンズL3のアッベ数を規定するものであり、カラー用の画像読取レンズとして良好に色収差を補正するために必要である。
条件式(3)において、νdが下限値を下回ると、色収差、特に倍率の色収差が大きくなり、画像に色にじみが発生してしまう。
したがって、本発明の条件式(1)〜(3)を満足することが、カラー用の画像読取レンズとして高い画像品質を得るために必要な条件である。
レンズを構成する樹脂材料としては、以下のものが好適に挙げられる。
正の屈折力の第1レンズL1の材料としては、例えば、屈折率が1.49から1.53程度、アッベ数が55から58程度のアクリル樹脂、シクロオレフィンポリマー(例えば、「ゼオネックス」(日本ゼオン株式会社製))等が挙げられる。
負の屈折力の第2レンズL2の材料としては、屈折率が1.58から1.64程度、アッベ数が23から30程度のポリカーボネイト樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
また、本発明の画像読取レンズは、下記条件式(4)及び(5)を満足することが好ましい。
(4)0.4<Σd/f<0.8
(5)0.1<|r/f|<0.4
ただし、Σdは画像読取レンズ全系の厚さ、rは第3レンズの像側に面する第2面の曲率半径である。
条件式(4)は、画像読取レンズ全系の焦点距離に対する全長を規定するものである。Σd/fの値を小さくすると、画像読取レンズの小型化には有利であるが、条件式(4)の下限値0.4を下回ると、第1レンズL1の屈折力を確保するために第1面rの曲率半径が小さくってしまい、レンズ外径のコバ厚を確保することが難しくなる。一方、Σd/fの値が上限値0.8を超えてしまうと画像読取レンズ全体が大きくなり、レンズ外径も大きくなってしまうため、画像読取レンズの小型化が困難となる。
条件式(5)は、画像読取レンズ全系に対する第3レンズL3の第2面rの曲率半径の比を規定するものである。条件式(5)において|r/f|が下限値0.1を下回ると、球面収差が負側に倒れやすくなり、全像高において良好な解像力が得られなくなってしまう。一方、|r/f|が上限値0.4を上回ると、コマ収差が発生し、軸外の最終辺付近において急激に解像力が得られなくなってしまう。
したがって、条件式(1)〜(3)とともに、条件式(4)及び(5)を満足することは、小型で、かつ解像力の優れた画像読取レンズを得るために必要である。
以下、本発明の実施の形態に係る画像読取レンズの諸収差及び具体的な数値データを示す。各実施態様における記号の意味は下記の通りである。
f:全系のe線の合成焦点距離
FNo:Fナンバー
m:縮率
ω:半画角
Y:物体高
nd:d線の屈折率
νd:d線のアッベ数
ne:e線の屈折率
また、第1レンズL1、及び第2レンズL2に用いる非球面の形状は、下記数式(1)を用いて表わされる。
Figure 2012141465
すなわち、非球面の形状は、Yを光軸と直交する方向の光軸からの距離とするとき、非球面の面形状は任意の距離Yにおいて、光軸と交わる面頂点から光軸方向に距離Xで表すことができる。
数式(1)において、kは円錐係数、Aiは次数iに対する非球面係数を示す。面番号jは物体側から順番に付与する。C1、C2は原稿を設置するコンタクトガラスの第1面、第2面を示し、C3、C4は撮像素子のカバーガラスの第1面、第2面を示す。
〔第1の実施態様(実施例1)〕
図2は、本発明の第1の実施態様に係るレンズの構成図を示したものである。以下表1に構成するレンズの具体的な数値を、表2に非球面の形状として上記数式(1)により求めた値を示す。
Figure 2012141465
Figure 2012141465
図3は、図2に示したレンズ構成における収差図を示したものである。
なお、収差図において、e線は546.07nm、g線は436.83nm、C線は656.27nm、F線は486.13nmを示す。また、球面収差の図において、波線は正弦条件を示し、非点収差の図において、実線はサジタル光線、点線はメリディオナル光線を示す。これらは以下に示す他の実施態様(実施例)の収差図においても同様である。
〔第2の実施態様(実施例2)〕
図4は、本発明の第2の実施態様に係るレンズの構成図を示したものである。以下表3に構成するレンズの具体的な数値を、表4に非球面の形状として上記数式(1)により求めた値を示す。
Figure 2012141465
Figure 2012141465
図5は、図4に示したレンズ構成における収差図を示したものである。
〔第3の実施態様(実施例3)〕
図6は、本発明の第3の実施態様に係るレンズの構成図を示したものである。以下表5に構成するレンズの具体的な数値を、表6に非球面の形状として上記数式(1)により求めた値を示す。
Figure 2012141465
Figure 2012141465
図7は、図6に示したレンズ構成における収差図を示したものである。
〔第4の実施態様(実施例4)〕
図8は、本発明の第4の実施態様に係るレンズの構成図を示したものである。以下表7に構成するレンズの具体的な数値を、表8に非球面の形状として上記数式(1)により求めた値を示す。
Figure 2012141465
Figure 2012141465
図9は、図8に示したレンズ構成における収差図を示したものである。
〔第5の実施態様(実施例5)〕
図10は、本発明の第5の実施態様に係るレンズの構成図を示したものである。以下表9に構成するレンズの具体的な数値を、表10に非球面の形状として上記数式(1)により求めた値を示す。
Figure 2012141465
Figure 2012141465
図11は、図10に示したレンズ構成における収差図を示したものである。
〔第6の実施態様(実施例6)〕
図12は、本発明の第6の実施態様に係るレンズの構成図を示したものである。以下表11に構成するレンズの具体的な数値を、表12に非球面の形状として上記数式(1)により求めた値を示す。
Figure 2012141465
Figure 2012141465
図13は、図12に示したレンズ構成における収差図を示したものである。
〔第7の実施態様(実施例7)〕
図14は、本発明の第7の実施態様に係るレンズの構成図を示したものである。以下表13に構成するレンズの具体的な数値を、表14に非球面の形状として上記数式(1)により求めた値を示す。
Figure 2012141465
Figure 2012141465
以下に、上述の各実施態様(実施例)における条件式の値の計算結果を示す。
Figure 2012141465
〔画像読取装置〕
本発明の画像読取装置は、原稿配置面に配置された原稿を照明する照明系と、前記照明系で照明された前記原稿の画像情報をライン状の撮像素子に結像させる結像レンズとを備え、前記結像レンズとして、本発明の画像読取レンズを用いる。
また、本発明の画像読取装置は、少なくとも1枚のミラーを有し、前記照明系、前記画像読取レンズ、前記撮像素子、及び前記ミラーが一体で保持されてなる画像読取ユニットを備え、該画像読取ユニットを走査させて前記原稿の画像情報を読取る構成とすることができる。
図27に、本発明の画像読取装置の一例を示す。
図27に示すように、原稿画像を読取られるべき原稿32は、原稿載置ガラス31の上面に平面的に定置される。第1走行体33は、図面に直交する方向を長手方向とし、原稿載置ガラス31の原稿載置面に対して鏡面を45度傾けたミラー33cを保持し、符号33で示す位置から符号33’で示す位置まで一定速度:Vで移動する。
第1走行体33はまた、照明手段として、図面に直交する方向に長い蛍光ランプ33aおよび反射鏡33bを保持している。蛍光ランプ33aは、第1走行体33が図の右方へ変位するときに発光し、原稿載置ガラス31上の原稿32を照明する。従って、第1走行体33が符号33’で示す位置まで変位する間に原稿32は照明走査される。
蛍光ランプ33aとしては、ハロゲンランプや、キセノンランプ、冷陰極管等の管灯、LED等の点光源を用い一列に並べたもの、もしくは点光源を線光源に変換する導光体を用いた線状光源を用いることができ、さらには有機ELに代表される面発光光源を用いることもできる。
第2走行体34は、図面に直交する方向に長く、鏡面を互いに直交的に傾けた1対のミラー34a、34bを保持し、第1走行体33の変位に同期して符号34’で示す位置まで一定速度:V/2で変位する。
原稿32が照明走査されるとき、原稿32の被照明部からの反射光は第1走行体33のミラー33cにより反射され、第2走行体34のミラー34a、34bで順次反射され、結像光束として画像読取レンズ35に入射する。このとき、第1走行体33と第2走行体34の速度比が2:1となっているので、原稿被照明部から画像読取レンズ35に至る光路長が一定に保たれる。
画像読取レンズ35に入射した結像光束は、画像読取レンズ35の結像作用により、撮像素子36の受光面に原稿32の縮小像を結像する。撮像素子36はCCDラインセンサであり、微小な光電変換部が図面に直交する方向へ密接して配列しており、原稿32の照明走査に伴い、原稿画像を画素単位の電気信号として出力する。この電気信号はA/D変換等の信号処理を受けて画像信号となり、必要に応じてメモリ(図示されず)に記憶される。画像読取レンズ35に本発明の画像読取レンズを用いることで小型化が可能となる。
なお、撮像素子36は、結像画像を3色(赤、緑、青)に色分解して色情報を読取ることができ、各光電変換部で変換された電気信号を合成することでカラー原稿を読取ることができる。
図28に、本発明の画像読取装置の他の例を示す。
符号41は原稿載置ガラス、符号43は画像読取ユニット、符号44は画像読取レンズ、符号45は撮像素子を示している。
原稿画像を読取られるべき原稿42は、原稿載置ガラス41の上面に平面的に定置される。画像読取ユニット43は、図面に直交する方向を長手方向とし、原稿載置ガラス41の原稿載置面に対して鏡面を傾けて配置されたミラー43e、43f、43gを保持し、図28において、符号43で示す位置から符号43’で示す位置まで一定速度:Vで移動する。
画像読取ユニット43はまた、照明手段として、図面に直交する方向に長い蛍光ランプ43a、43cおよび反射鏡43b、43dを保持している。蛍光ランプ43a及び43cは、画像読取ユニット43が図9の右方へ変位するときに発光し、原稿載置ガラス41上の原稿42を照明する。従って、画像読取ユニット43が符号43’で示す位置まで変位する間に原稿42は照明走査される。
原稿42が照明走査されるとき、原稿42の被照明部からの反射光は、ミラー43e、43f、43gで順次反射され、結像光束として画像読取レンズ44に入射する。このときすべてのミラーは画像読取ユニット43に一体で保持されているため、原稿42の照明走査中において、原稿被照明部から画像読取レンズ44に至る光路長は一定である。
画像読取レンズ44に入射した結像光束は画像読取レンズの結像作用により、撮像素子45の受光面に原稿42の画像を縮小結像する。この後は、上述の図27に示した画像読取装置の例と同様の方式により、電気信号に変換し原稿情報を読取ることが可能となる。
〔画像形成装置〕
本発明の画像形成装置の一例の構成を図29に示す。
この画像形成装置は、装置上部に位置する画像読取装置200と、その下位に位置する画像形成部100とを有する。画像読取装置200の部分は、図27に即して説明したのと同様のものであり、各部には図27と同じ符号を付してある。
原稿読取装置200における3ラインのCCDラインセンサであるラインセンサ(撮像素子)36から出力される画像信号は信号処理部120に送られ、信号処理部120において処理されて「書込み用の信号(イエロー・マゼンタ・シアン・黒の各色を書込むための信号)」に変換される。
画像形成部は、「潜像担持体」として円筒状に形成された光導電性の感光体110を有し、その周囲に、帯電手段としての帯電ローラ111、リボルバ式の現像装置113、転写ベルト114、クリーニング装置115が配設されている。帯電手段としては帯電ローラ111に代えて「コロナチャージャ」を用いることもできる。
信号処理部120から書込み用の信号を受けて光走査により感光体110に書込みを行う光走査装置117は、帯電ローラ111と現像装置113との間において感光体110の光走査を行うようになっている。
符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号122は給紙コロ、符号121はトレイ、符号Sは「記録媒体」としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体110が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ111により均一帯電され、光走査装置117のレーザビームの光書込による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
「画像の書込み」は、感光体110の回転に従い、イエロー画像、マゼンタ画像、シアン画像、黒画像の順に行われ、形成された静電潜像はリボルバ式の現像装置113の各現像ユニットY(イエロートナーによる現像を行う)、M(マゼンタトナーによる現像を行う)、C(シアントナーによる現像を行う)、K(黒トナーによる現像を行う)により順次反転現像されてポジ画像として可視化され、得られた各色トナー画像は、転写ベルト114上に、転写電圧印加ローラ114Aにより順次転写され、上記各色トナー画像が転写ベルト114上で重ね合わせられてカラー画像となる。
転写紙Sを収納したカセット118は、画像形成装置本体に脱着可能であり、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙Sの最上位の1枚が給紙コロ122により給紙され、給紙された転写紙Sはその先端部をレジストローラ対119に捕えられる。
レジストローラ対119は、転写ベルト114上の「トナーによるカラー画像」が転写位置へ移動するのにタイミングを合わせて転写紙Sを転写部へ送り込む。送り込まれた転写紙Sは、転写部においてカラー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114Bの作用によりカラー画像を静電転写される。転写ローラ114Bは、転写時に転写紙Sをカラー画像に押圧させる。
カラー画像を転写された転写紙Sは定着装置116へ送られ、定着装置116においてカラー画像を定着され、図示されないガイド手段による搬送路を通り、図示されない排紙ローラ対によりトレイ121上に排出される。各色トナー画像が転写されるたびに、感光体110の表面はクリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
なお、本発明にかかる画像形成装置は、感光体を各色に対応して複数配置した、いわゆるタンデム式の画像形成装置であってもよい。勿論、画像形成装置を「モノクロームの画像形成を行うように構成」できることは言うまでもない。
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
CG1 コンタクトガラス
CG2 CCDカバーガラス
特許第2867413号公報 特開第3152444号公報 特開2000−121935号公報

Claims (5)

  1. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ、物体側に凸面を向けた負の屈折力を有するメニスカス形状の第2レンズ、及び物体側に凹面を向けた正の屈折力を有するメニスカス形状の第3レンズの3枚のレンズで構成され、前記第2レンズと前記第3レンズとの間に絞りを有する画像読取レンズであって、
    前記第1レンズ及び前記第2レンズが樹脂材料から形成され、前記第3レンズがガラス材料から形成されるとともに、
    少なくとも第1レンズの物体側に面する第1面、及び第2レンズの像側に面する第2面が非球面を有し、かつ、
    下記条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする画像読取レンズ。
    (1)1.0<f/f<4.0
    (2)0.5<|f/f|<1.0
    (3)νd>60
    ただし、
    f:画像読取レンズ全系の焦点距離
    :第1レンズの焦点距離
    :第2レンズの焦点距離
    νd:第3レンズのアッベ数
    である。
  2. 下記条件式(4)及び(5)を満足することを特徴とする請求項1に記載の画像読取レンズ。
    (4)0.4<Σd/f<0.8
    (5)0.1<|r/f|<0.4
    ただし、
    Σd:画像読取レンズ全系の厚さ
    :第3レンズの像側に面する第2面の曲率半径
    である。
  3. 原稿配置面に配置された原稿を照明する照明系と、前記照明系で照明された前記原稿の画像情報をライン状の撮像素子に結像させる結像レンズとを備え、前記結像レンズとして請求項1または2に記載の画像読取レンズを用いたことを特徴とする画像読取装置。
  4. 少なくとも1枚のミラーを有し、前記照明系、前記画像読取レンズ、前記撮像素子、及び前記ミラーが一体で保持されてなる画像読取ユニットを備え、該画像読取ユニットを走査させて前記原稿の画像情報を読取ることを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 画像信号に対応する画像を書込んで画像を形成する画像形成装置であって、原稿の画像情報を読取って画像信号化する手段として、請求項3または4に記載の画像読取装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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