JP2008026274A - 弾性表面波角速度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板を用いて角速度センサを構成する場合において、圧電膜に発生する電荷を中和して、高感度化を図ることができる角速度センサを提供する。
【解決手段】摂動錘6と対向する位置において、圧電膜5の下に下部電極4が配置された構成とする。このような構成とすれば、定在波によって圧電膜5および摂動錘6が上下に振動するときに、圧電膜5の上下に発生した電荷により、摂動錘6の上下振動の変位量が制限されてしまうことを抑制することが可能となる。これにより、摂動錘6の上下振動を大きくすることが可能となり、角速度センサ1の高感度化を図ることが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性表面波を用いて摂動錘を駆動振動させ、この摂動錘に対して加えられる加速度の検出を行う弾性表面波角速度センサ(以下、単に角速度センサという)に関するものである。
従来、特許文献1、2において、弾性表面波を用いて角速度の検出を行う角速度センサが提案されている。特許文献1、2に記載されている角速度センサは、共に、同一原理に基づいて角速度を検出するものであり、センサを構成するデバイスの構造としては、圧電単結晶基板上に金属配線で形成された駆動用の櫛歯電極、検出用の櫛歯電極、反射器および複数の摂動錘を備えたものを採用している。
図16は、特許文献1に記載された角速度センサのレイアウト図である。この図に示すように、略正方形に整列配置された複数の摂動錘J1を中心として、複数の摂動錘J1により形成される正方形の一辺と対向するように駆動用の櫛歯電極J2が配置され、さらに、その駆動用の櫛歯電極J2および複数の摂動錘J1を挟むように両側に反射器J3、J4が配置されている。つまり、複数の摂動錘J1により形成される正方形の相対する二辺と対向するように駆動用の櫛歯電極J2および反射器J3、J4が配置されることで、駆動用の櫛歯電極J2および反射器J3、J4からなる1つの弾性表面波デバイスが図16中のx軸方向に並べられ、そのデバイスの伝播路上に複数の摂動錘J1が配置された構成となっている。
また、複数の摂動錘J1により形成される正方形の相対する他の二辺と対向するように検出用の櫛歯電極J5、J6が設けられると共に、その検出用の櫛歯電極J5、J6および複数の摂動錘J1を挟むように両側に反射器J7、J8が配置されることで、検出用の櫛歯電極J5、J6および反射器J7、J8からなるもう1つの弾性表面波デバイスが図16中のy軸方向に並べられ、そのデバイスの伝播路上に摂動錘J1が配置された構成となっている。
このように構成される角速度センサは、以下のように作動する。図17に、角速度センサの駆動用の櫛歯電極J2による定在波の振動分布と摂動錘J1との関係とその角速度センサに発生するコリオリ力の説明図を示し、この図を参照して説明する。
駆動用の櫛歯電極J2に交流電圧を印加し、その駆動用の櫛歯電極J2のピッチで決まる共振周波数、たとえば10MHz〜数百MHzの信号で駆動すると、弾性表面波が励起される。このとき、弾性表面波が反射器J3、J4で閉じ込められるため、弾性表面波の励振効率が向上していく。また、反射器J3、J4により、駆動用の櫛歯電極J2と反射器J4の間にある伝播路に定在波が生成される。
そして、複数の摂動錘J1のピッチが定在波の波長に合わせられており、各摂動錘J1それぞれが定在波の腹の部分に位置するようにパターニングされているため、摂動錘J1が定在波の最大振幅位置で振動する。なお、「定在波の腹」とは、基板面に垂直方向の振動成分が最大となる場所のことを意味している。
このとき、対角線上において隣接している各摂動錘J1が定在波の振幅の上下逆位相となる位置に配置されているため、図17に示すように、摂動錘J11〜J14と摂動錘J15は逆位相振動する。
このような状態において、図中で、x方向の回りに回転(角速度)Ωxが加わった場合、摂動錘J1に振動速度に比例したコリオリ力による加速度a=2v×Ωがy方向に加わる。vとΩxはベクトル量であるから、摂動錘J11〜J14と摂動錘J15に作用する力は逆位相となる。
また、コリオリ力によるそれぞれの摂動錘J11〜J15で生じる加振力は、駆動定在波(x方向)とは直行する向き(y方向)に弾性波を励振することとなる。これらの摂動錘J11〜J15において駆動される弾性波は、摂動錘J1(たとえば、摂動錘J11とJ12)がy方向に対し波長の整数倍で配置されるため、検出用の櫛歯電極J5、J6の空間に弾性波動が励振される。そして、検出用の櫛歯電極J5、J6と対向するように反射器J7、J8が設置されているため、コリオリ力によって励振された波によって定在波が励振される。この定在波の強さがコリオリ力に比例しているため、検出用の櫛歯電極J5、J6で電圧または電荷を計測することにより、回転角速度を計測することが可能となる。
特開平8−334330号公報 米国特許第6516665号明細書
これら特許文献1、2に記載された技術では、高周波のメカニカルフィルタ(セラミックスフィルタ、SAWフィルタ)に基づき成り立っているため、角速度センサを形成するための圧電単結晶基板として、主にLiNbO3、LiTaO3を用いると想定される。
しかしながら、このような圧電単結晶基板は、メカニカルフィルタの分野では良く用いられているが、この上に摂動錘J1を設けて角速度センサを構成する場合には、小型化、回路との集積化には適していない。例えば、上述したように、駆動用の櫛歯電極J2による振動によって定在波を発生させ、複数の摂動錘J1を定在波の腹の位置に配置することによってコリオリ力を検出するようにしているため、数多くの摂動錘J1を広範囲に配置しなければならず、上述したように小型化、回路との集積化に適さない。
また、これら構造では、複数の摂動錘J1それぞれを定在波の腹の位置に配置できるようにしなければならないため、個々の摂動錘J1の質量が小さく、コリオリ力は摂動錘J1の質量、速度に比例するため、感度が小さくなるという問題もある。
このため、本発明者らは、角速度センサの小型化・回路との集積化および高感度化を目的として、図18に示す角速度センサの部分拡大断面図のように、半導体基板J20を用いて角速度センサを構成するものについて検討した。具体的には、半導体基板J20の表面に絶縁膜J21を介して圧電膜J22を形成し、この圧電膜J22の上に摂動錘J23を形成した構造とした。
しかし、このような構造の場合、定在波によって圧電膜J22および摂動錘J23が上下に振動するときに、圧電膜J22の上下に、圧電膜J22に加わる応力に応じた電荷が発生してしまう。具体的には、圧電定数の符号によっても異なるが、圧電膜J22のうち圧縮応力が加えられた部分には−電荷が発生し、引っ張り応力が加えられた部分には+電荷が発生する。このように圧電膜J22の上下に発生した電荷が摂動錘J23の上下振動の変位量を制限してしまうため、単に半導体基板J20の上に圧電膜J22および摂動錘J23のみを備えた構造では、高感度な角速度センサとすることが難しいという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、半導体基板を用いて角速度センサを構成する場合において、圧電膜に発生する電荷を中和して、高感度化を図ることができる角速度センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、半導体基板(2)と、半導体基板(2)の上に形成された下部電極(4)と、下部電極(4)を覆うように形成された圧電膜(5)と、圧電膜(5)の上において、駆動電圧が印加されることで圧電膜(5)に対して弾性表面波を発生させる駆動電極(7〜10)と、圧電膜(5)の上において、駆動電極(7〜10)の両側を挟み込むように配置され、駆動電極(7〜10)に対して駆動電圧を印加したときに発生させられる弾性表面波を定在波とする反射器(11、12)と、圧電膜(5)の上において、下部電極(4)と対向する位置に形成され、定在波により半導体基板(2)の垂直方向に振動させられる複数の摂動錘(6)と、圧電膜(5)の上に形成され、摂動錘(6)に対して角速度が印加されたときに発生するコリオリ力に基づく弾性波を検出する検出器(13〜16)とを備えていることを第1の特徴としている。
このように、半導体基板(2)を用い、この半導体基板(2)の上に下部電極(4)を形成すると共に、下部電極(4)を覆うように圧電膜(5)を形成し、さらに圧電膜(5)の上の下部電極(4)と対向する位置に摂動錘(6)を配置している。このような構成の角速度センサによれば、定在波によって圧電膜(5)に応力が加えられたときに、その応力に応じて圧電膜(5)の上下に電荷が発生しようとしても、圧電膜(5)の下方においては、下部電極(4)を通じて電荷が中和される。このため、定在波によって圧電膜(5)および摂動錘(6)が上下に振動するときに、圧電膜(5)の上下に発生した電荷により、摂動錘(6)の上下振動の変位量が制限されてしまうことを抑制することが可能となる。したがって、高感度な角速度センサとすることが可能となる。
なお、このような本発明の角速度センサの駆動電極(7〜10)、反射器(11、12)および検出器(13〜16)の基本構造に関しては従来の角速度センサと同様であるため、角速度センサの高感度化が図れるのであれば、同じ感度を得るために必要とされるセンサ部の面積を小さくすることが可能となる。このため、角速度センサの小型化・回路との集積化を図ることもできる。
また、本発明では、圧電膜(5)と複数の摂動錘(6)の間において、複数の摂動錘(6)の形成領域を覆うように配置された上部電極(30)を備えていることを第2の特徴としている。
このように、上部電極(30)を形成することにより、定在波によって圧電膜(5)に応力が加えられたときに、その応力に応じて圧電膜(5)の上下に電荷が発生しようとしても、圧電膜(5)の上方においては、上部電極(30)を通じて電荷が中和される。このため、定在波によって圧電膜(5)および摂動錘(6)が上下に振動するときに、圧電膜(5)の上下に発生した電荷により、摂動錘(6)の上下振動の変位量が制限されてしまうことを抑制することが可能となる。したがって、高感度な角速度センサとすることが可能となる。
さらに、本発明では、圧電膜(5)にコンタクトホール(5a)が形成されており、下部電極(4)と上部電極(30)とがコンタクトホール(5a)を介して電気的に接続されていることを第3の特徴としている。
このように、コンタクトホール(5a)を通じて上部電極(30)と下部電極(4)とを電気的に接続することで同電位とすることができ、これらの間に電位差が生じることを防止することができる。このため、上部電極(30)と下部電極(4)との間に発生した電位差の影響によって圧電膜(5)の上下振動の変位量の低下を防止することができ、より角速度センサの高感度化を図ることができる。
この場合、コンタクトホール(5a)を圧電膜(5)のうち複数の摂動錘(6)が形成された位置と対応した位置に形成されるようにすると好ましい。
このように、コンタクトホール(5a)を圧電膜(5)のうち複数の摂動錘(6)それぞれと対応する位置に形成すれば、コンタクトホール(5a)内の上部電極(30)の質量分も摂動錘(6)と同様に錘として寄与させることが可能となる。このため、より摂動錘(6)の上下振動の振幅を大きくでき、角速度センサの高感度化を図ることが可能となる。
また、本発明では、半導体基板(2)の上に、部分的に開口部が形成された圧電膜(5)を形成し、この開口部内に複数の摂動錘(6)が配置されるようにすることを第4の特徴としている。
このような構成の角速度センサでは、摂動錘(6)が形成された領域において圧電膜(5)を除去しているため、定在波により圧電膜(5)が上下振動させられたときに電荷が発生したとしても、摂動錘(6)の上下振動に影響を与えるものではない。このため、圧電膜(5)の上下に発生した電荷により、摂動錘(6)の上下振動の変位量が制限されてしまうことを抑制することが可能となる。
この場合においても、半導体基板(2)と圧電膜(5)の間には、半導体基板(2)の表面に形成された絶縁膜(3)および該絶縁膜の表面に形成された下部電極(4)を備えることができる。
上記のような本発明の各特徴において、摂動錘(6)の材料を密度が13.5g/cm3以上の金属または合金とすると、摂動錘(6)の重さを重くすることができ、摂動錘(6)の上下振動の振幅を大きくできるため、より角速度センサの高感度化を図ることが可能となる。例えば、摂動錘(6)をPt、Au、Wのいずれかにより構成すると良い。
なお、本発明の第1の特徴を有した角速度センサは、半導体基板(2)を用意する工程と、半導体基板(2)の上において、摂動錘(6)の形成予定位置と対応する位置に下部電極(4)を形成する工程と、下部電極(4)を覆うように圧電膜(5)を形成する工程と、圧電膜(5)の上に、摂動錘(6)、駆動電極(7〜10)、反射器(11、12)および検出器(13〜16)を形成する工程と、を含んだ製造方法にて製造することができる。
この場合、圧電膜(5)と複数の摂動錘(6)の間において、複数の摂動錘(6)の形成領域を覆うように上部電極(30)を配置する工程を行っても良い。
さらに、圧電膜(5)にコンタクトホール(5a)を形成する工程を行い、上部電極(30)を形成する工程において、コンタクトホール(5a)を通じて上部電極(30)を下部電極(4)に電気的に接続させることもできる。この場合、コンタクトホール(5a)を複数の摂動錘(6)が形成された位置と対応した位置に形成すれば、コンタクトホール(5a)内の上部電極(30)の質量分も錘として寄与させることが可能となる。
また、本発明の第2の特徴を有した角速度センサは、半導体基板(2)を用意する工程と、半導体基板(2)の上に圧電膜(5)を形成する工程と、圧電膜(5)の上において、摂動錘(6)の形成予定領域に上部電極(30)を配置する工程と、圧電膜(5)の上に駆動電極(7〜10)、反射器(11、12)および検出器(13〜16)を形成すると共に、上部電極(30)の上に摂動錘(6)を形成する工程と、を含んだ製造方法にて製造することができる。
これら、本発明の第1、第2の特徴の角速度センサの製造方法において、圧電膜(5)の表面に絶縁膜(20)を形成する工程を行っても良い。
また、本発明の第3の特徴を有した角速度センサは、半導体基板(2)を用意する工程と、半導体基板(2)の上に圧電膜(5)を形成する工程と、圧電膜(5)のうち、摂動錘(6)の形成予定位置を開口させる工程と、圧電膜(5)の上に駆動電極(7〜10)、反射器(11、12)および検出器(13〜16)を形成すると共に、圧電膜(5)の開口部内に摂動錘(6)を形成する工程と、を含んだ製造方法により製造することができる。
この場合においても、半導体基板(2)の表面に絶縁膜(3)を形成する工程と、絶縁膜の表面に下部電極(4)を形成する工程とを行い、圧電膜(5)を形成する工程では、下部電極(4)の上に圧電膜(5)を形成し、さらに、圧電膜(5)の表面および該圧電膜(5)の開口部から露出した下部電極(4)の表面に絶縁膜(20)を形成する工程と、を行うようにしても良い、
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の角速度センサ1を示したものであり、図1(a)は、角速度センサ1の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面図である。
図1(b)に示すように、角速度センサ1は、半導体基板であるシリコン基板2を用いて形成されている。例えば、シリコン基板2の板厚は400μm以上とされ、このシリコン基板2上にセンサ部が形成されることにより角速度センサ1が構成されている。
シリコン基板2の表面全面に、絶縁膜として例えば1μm以下の膜厚のシリコン酸化膜3が形成され、このシリコン酸化膜3の表面に、例えば数百nm程度の膜厚の下部電極4が形成されている。この下部電極4は、不純物がドーピングされたPoly−Si、Al系材料、Ti系材料、W系材料、Mo系材料のいずれかの金属もしくはそれを含む合金によって構成されている。下部電極4を不純物がドーピングされたPoly−Si、Al、Ti、Al−Si−Cu等で形成すれば、角速度センサ1の製造を半導体プロセスにて行う場合に、下部電極4の形成時の金属汚染を防止することができる。
下部電極4の表面全面に、例えば数μm程度の膜厚の圧電膜5が形成されている。圧電膜5を例えば圧電体であるAlN、ZnO等により構成することができ、圧電体の中でも強誘電体に属するPZT:Pb(ZrTi)O3、PT:PbTiO3等により構成することもできるが、圧電膜5をAlNにより構成した場合には、角速度センサ1と同チップ中にCMOSなどの他の素子を形成したとしても、金属汚染の要因とならないようにできる。
そして、圧電膜5の表面に、摂動錘6定在波を発生させるための励振用の櫛歯電極(以下、励振用IDTという)7〜10、反射器11、12および検出器としての役割を果たす検出用IDT13〜16が備えられた構成とされている。
これら摂動錘6、励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16も、不純物がドーピングされたPoly−Si、Al、Ti、Au、Pt、W、Ru等の金属またはそれを含む合金、たとえばAl−Si−Cu、TiW等の合金によって構成されている。これらを不純物がドーピングされたPoly−Si、Al、Ti、Al−Si−Cu等で形成すれば、角速度センサ1の製造を半導体プロセスにて行う場合に、摂動錘6の形成時の金属汚染を防止することができ、摂動錘6をAu、Pt、W、Ru等で形成すれば、質量を重くすることが可能となる。
摂動錘6は、図1(a)に示すように、例えば四角形(例えば正方形)で構成され、複数個備えられている。そして、複数個の摂動錘6が千鳥状に配置されることで、その外縁形状が略正方形とされている。具体的には、複数の摂動錘6は、これら複数の摂動錘6が構成する略正方形の相対する二辺(具体的には図中Y軸方向)と平行な複数列に並べられ、例えば各列が励振用IDT7により生成される定在波の腹の位置となるように、例えば各列の間隔が定在波の波長λと同じもしくはその半分となるように設定されている。
励振用IDT7〜10は、複数の摂動錘6が構成する略正方形の相対する二辺(具体的には紙面左右の二辺)と対向するように配置され、複数の摂動錘6の両側に1組ずつ配置されている。具体的には、励振用IDT7と励振用IDT8を組として、この組が摂動錘6に対して紙面左側に配置されている。また、励振用IDT9と励振用IDT10を組として、この組が摂動錘6に対して紙面右側に配置されている。これら励振用IDT7〜10には、例えばボンディングワイヤなどにより構成される駆動電圧印加ラインを通じて、駆動電源から駆動電圧が印加されるようになっており、下部電極4との間に電位差を発生させることで、励振用IDT7〜10を図1(a)、(b)のz軸方向(つまり基板垂直方向)に振動させられるようになっている。
励振用IDT7、8は、これらが一対となって一組の駆動電極を構成するものである。これら励振用IDT7、8は、共に、摂動錘6のうちy軸と平行な一辺と対向する複数の櫛歯部7a、8aと、これら複数の櫛歯部7a、8aを連結する連結部7b、8bを有して構成されている。この励振用IDT7、8は、互いの櫛歯部7a、8aが等間隔に一本ずつ交互に、つまり互いの櫛歯部7a、8aが噛み合うように配置されることで、各櫛歯部7a、8aが1本ずつ対向配置されている。そして、各連結部7b、8bが櫛歯部7a、8aを挟んで反対側に配置され、連結部7bが各櫛歯部7aの紙面上方側の端部と接続され、連結部8bが各櫛歯部8aの紙面下方側の端部と接続されている。
一方、励振用IDT9、10も同様であり、これらが一対となって一組の駆動電極を構成している。これら励振用IDT9、10は、共に、摂動錘6のうちy軸と平行な他の一辺(つまり励振用IDT7、8が配置される側とは反対側の一辺)と対向する複数の櫛歯部9a、10aと、これら複数の櫛歯部9a、10aを連結する連結部9b、10bを有して構成されている。この励振用IDT9、10は、互いの櫛歯部9a、10aが等間隔に一本ずつ交互に、つまり互いの櫛歯部9a、10aが噛み合うように配置されることで、各櫛歯部9a、10aが1本ずつ対向配置されている。そして、各連結部9b、10bが櫛歯部9a、10aを挟んで反対側に配置され、連結部9bが各櫛歯部9aの紙面上方側の端部と接続され、連結部10bが各櫛歯部10aの紙面下方側の端部と接続されている。
反射器11、12は、それぞれ、複数の摂動錘6および励振用IDT7〜10を挟んだ両側に配置されいる。これら反射器11、12は、励振用IDT7〜10における櫛歯部7a〜10aと対向するように図1中のy軸方向に沿って延設されている。
検出用IDT13、14は、これらが一対となって一組の検出器(第1検出器)を構成するものである。これら検出用IDT13、14は、共に、摂動錘6のうちx軸と平行な一辺と対向する複数の櫛歯部13a、14aと、これら複数の櫛歯部13a、14aを連結する連結部13b、14bを有して構成されている。この検出用IDT13、14は、互いの櫛歯部13a、14aが等間隔に一本ずつ交互に、つまり互いの櫛歯部13a、14aが噛み合うように配置されることで、各櫛歯部13a、14aが1本ずつ対向配置されている。そして、各連結部13b、14bが櫛歯部13a、14aを挟んで反対側に配置され、連結部13bが各櫛歯部13aの紙面左側の端部と接続され、連結部14bが各櫛歯部14aの紙面右側の端部と接続されている。
一方、検出用IDT15、16も同様であり、これらが一対となって一組の検出器(第2検出器)を構成する。これら検出用IDT15、16は、共に、摂動錘6のうちx軸と平行な他の一辺(つまり検出用IDT13、14が配置される側とは反対側の一辺)と対向する複数の櫛歯部15a、16と、これら複数の櫛歯部15a、16aを連結する連結部15b、16bを有して構成されている。この検出用IDT15、16は、互いの櫛歯部15a、16aが等間隔に一本ずつ交互に、つまり互いの櫛歯部15a、16aが噛み合うように配置されることで、各櫛歯部15a、16aが1本ずつ対向配置されている。そして、各連結部15b、16bが櫛歯部15a、16aを挟んで反対側に配置され、連結部15bが各櫛歯部15aの紙面右側の端部と接続され、連結部16bが各櫛歯部16aの紙面左側の端部と接続されている。
このようなセンサ部を有した構造により、本実施形態の角速度センサ1が構成されている。
続いて、本実施形態の角速度センサ1の作動について説明する。図2は、本実施形態の角速度センサ1に対して角速度が印加された場合の摂動錘6などの様子を示した拡大模式図である。
本実施形態の角速度センサ1におけるセンサ部の駆動は、励振用IDT7〜10に対して駆動電圧を印加することにより行う。例えば、励振用IDT7、9に対して+B[V]、励振用IDT8、10に対して−Bというように、励振用IDT7、9と励振用IDT8、10に対してB[V]の振幅の交流電圧の位相を半周期ずらして印加する。このとき、必要に応じて下部電極4をGNDに接続する。これにより、励振用IDT7〜10と下部電極4との間に電位差が発生させられ、これら励振用IDT7〜10と下部電極4の間に電界が発生して、励振用IDT7〜10がz軸方向に振動し、x軸方向に弾性表面波が生成される。
弾性表面波を効率よく生成できる交流電圧の周期(共振周波数)は、主に励振用IDT7〜10の間隔や圧電膜5の物性、半導体基板(ここではシリコン基板2)の物性により決まる。このため、これらに基づいて交流電圧の周期を例えば数MHz〜数百MHzに調整することで、弾性表面波を励起することができる。
このとき、通常、伝搬路には進行波が励起されるが、励振用IDT9、10または反射器11、12により表面弾性波が伝搬路中に閉じ込められ、伝搬路に定在波が生成される。この定在波の腹の位置に複数の摂動錘6の各列が配置されているため、定在波の振幅を大きくすることができる。
ここで、x軸を回転軸とする角速度センサ速度Ωが加わった場合、1つの摂動錘6の質量をm、摂動錘6の振動速度をv、摂動錘6の振幅をr、共振周波数をω(=2πf)とすると、摂動錘6に対してy軸方向にコリオリ力F=2mvΩが働く。なお、v=rω、ω=2πfである。
また、定在波の振動は駆動電圧の周波数と同じ周期の振動となる。このため、コリオリ力Fは、y軸の+方向と−方向に周期的に振動する。このコリオリ力Fにより、複数の摂動錘6を挟んでy軸方向両側に配置された検出用IDT13〜16の方向に弾性波が励起される。その弾性波の振動振幅を検出用IDT13〜17の電気信号(電圧または電荷)に変換することで角速度を測定することが可能となる。
そして、このような角速度の測定を行うに際し、本実施形態では、摂動錘6と対向する位置において、圧電膜5の下に下部電極4が配置された構成としている。このため、図3に示す角速度センサ1の部分拡大断面図に示されるように、定在波によって圧電膜5に応力が加えられたときに、その応力に応じて圧電膜5の上下に電荷が発生することになる。
しかしながら、圧電膜5の下方においては、下部電極4を通じて電荷が中和される。このため、定在波によって圧電膜5および摂動錘6が上下振動するときに、圧電膜5の上下に発生した電荷により、摂動錘6の上下振動の変位量が制限されてしまうことを抑制することが可能となる。
角速度センサ1では、角速度が加えられた場合、摂動錘6の振動速度に比例したコリオリ力による加速度が発生するため、摂動錘6の上下振動の振幅や振動速度が大きくできることにより、角速度センサ1の高感度化を図ることが可能となる。したがって、このように摂動錘6の上下振動の振幅を大きくできることにより、角速度センサ1の高感度化を図ることが可能となる。
次に、本実施形態の角速度センサ1の製造方法について説明する。図4に、本実施形態の角速度センサ1の製造工程の断面図を示し、この図を参照して説明する。
まず、図4(a)に示す工程では、例えば400μm以上の膜厚のシリコン基板2を用意する。このようにシリコン基板2のような半導体基板を用いることで、他の回路などと共に角速度センサ1を形成する事が可能となり、回路との集積化を図ることも可能になる。そして、このシリコン基板2の表面に、絶縁膜として例えば1μm以下の膜厚のシリコン酸化膜3を形成する。
続く、図4(b)に示す工程では、シリコン酸化膜3の表面に、例えば数百nm程度の厚みの下部電極4を成膜する。例えば、不純物がドーピングされたPoly−Siを堆積させたり、Al系材料、Ti系材料、W系材料、の金属もしくはそれを含む合金をスパッタすることによって下部電極4を成膜する。
続いて、下部電極4の表面全面に、例えばAlN、ZnO、PZT、PT等によって数μmの厚みの圧電膜5を形成する。
そして、図4(c)に示す工程では、圧電膜5の表面に、不純物がドーピングされたPoly−Si、Al、Ti、Au、Pt、W、Ru等の金属、またはそれを含む合金、たとえば、Al−Si−Cu、Al−Cu、TiW等を成膜したのち、それをパターニングすることで、摂動錘6、励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16を形成する。この後は、ワイヤボンディングなどを行うことで、駆動電圧印加ラインやGNDラインを形成したり、励振用IDT7〜10や検出用IDT13〜16と接続される配線等を形成することで、本実施形態の角速度センサ1が完成する。
以上説明した本実施形態の角速度センサ1によれば、摂動錘6と対向する位置において、圧電膜5の下に下部電極4が配置された構成としている。このため、定在波によって圧電膜5および摂動錘6が上下振動するときに、圧電膜5の上下に発生した電荷により、摂動錘6の上下振動の変位量が制限されてしまうことを抑制することが可能となる。これにより、摂動錘6の上下振動の振幅を大きくすることが可能となり、角速度センサ1の高感度化を図ることが可能となる。
また、本実施形態の角速度センサ1では、さらに、励振用IDT7〜10の下にも圧電膜5を介して下部電極4を形成した構造としている。このため、励振用IDT7〜10と下部電極4との間に発生させられる電界によって励振用IDT7〜10を大きく振動させることが可能となる。したがって、さらなる角速度センサ1の高感度化を図ることが可能となる。
そして、本実施形態の角速度センサ1の励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16の基本構造に関しては従来の角速度センサと同様であるため、角速度センサ1の高感度化が図れるのであれば、同じ感度を得るために必要とされるセンサ部の面積を小さくすることが可能となる。このため、角速度センサ1の小型化・回路との集積化を図ることができる。
特に、本実施形態では、角速度センサ1を半導体基板であるシリコン基板2に形成できる構造としているため、好適に他の回路との集積化も図ることが可能となる。
なお、摂動錘6の材料には、通常、配線材料と同材料であるAl(2.69g/cm3)系が用いられる。しかしながら、Al系の材料では密度が小さいため、コリオリ力が小さい。これに対して、Pt、Au、W等のように、例えばAlの5倍(13.5/cm3)以上の密度の材料を用いれば、摂動錘6の質量を重くでき、摂動錘6の上下振動の振幅を大きくできるため、より角速度センサの高感度化を図ることが可能となる。
(第1実施形態の変形例)
上記実施形態において、圧電膜5の表面に直接、摂動錘6、励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16を形成する構造としているが、必要に応じて、図5の断面図に示すように、圧電膜5の表面に層間絶縁膜20を成膜し、この層間絶縁膜20の表面に摂動錘6、励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16を形成するようにしても良い。特に、AlNによって圧電膜5を形成する場合には、層間絶縁膜20を形成すると好ましい。これは、励振用IDT7〜10に対して電圧を印加し、励振用IDT7〜10と下部電極4の間に電界が掛けられたときに励振用IDT7〜10から下部電極4に向けてリーク電流が流れる可能性があるためである。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の角速度センサ1は、第1実施形態に対してさらに電荷の中和効果を高められる構造としたものであり、角速度センサ1の基本構造に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図6は、本実施形態の角速度センサ1を示したものであり、図6(a)は、角速度センサ1の斜視図であり、図6(b)は、図6(a)におけるB−B断面図である。
本実施形態では、第1実施形態に対して圧電膜5の上に上部電極30を配置することで、圧電膜5の上に発生する電荷も中和できるようにしている。具体的には、上部電極30は、圧電膜5の表面に形成され、複数の摂動錘6が形成された領域をすべて含むような正方形とされており、この上部電極30の表面に摂動錘6が配置された構造とされている。
図7は、本実施形態の角速度センサ1に対して角速度が印加された場合の摂動錘6などの様子を示した拡大模式図である。
本実施形態のように、圧電膜5の上にも上部電極30を配置すれば、定在波により圧電膜5に応力が加えられたときに、図7に示すように圧電膜5の上方に発生する電荷が上部電極30を通じて中和される。このため、下部電極4のみを備えた第1実施形態と比べて、さらに摂動錘6の上下振動の振幅を大きくすることが可能となり、より角速度センサ1の高感度化を図ることが可能となる。
次に、本実施形態の角速度センサ1の製造方法について説明する。図8に、本実施形態の角速度センサ1の製造工程の断面図を示し、この図を参照して説明する。
まず、図8(a)、(b)に示す工程では、図4(a)、(b)と同様の工程を行う。続いて、図8(c)に示す工程では、圧電膜5の表面に、Al、Ti、Au等の金属やAl−Si、TiW等の合金、不純物がドーピングされたPoly−Si等の導電性材料を配置した後、それをパターニングすることで摂動錘6の形成予定領域に残す。これにより、上部電極30が形成される。
この後は、図8(c)に示す工程において図4(c)と同様の工程を行うことで、摂動錘6や励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16をパターニングする。このとき、上部電極30の材料と摂動錘6や励振用IDT7〜10等の材料とのエッチング選択比が得られるエッチング材料を選択すると好ましいが、エッチング時間の制御により、摂動錘6や励振用IDT7〜10等をパターニングする際に上部電極30があまりエッチングされないようにしても良い。
この後は、ワイヤボンディングなどを行うことで、駆動電圧印加ラインやGNDラインを形成したり、励振用IDT7〜10や検出用IDT13〜16接続される配線等を形成することで、本実施形態の角速度センサ1が完成する。
(第2実施形態の変形例)
上記第2実施形態において、圧電膜5の表面に直接、上部電極30や摂動錘6、励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16を形成する構造としているが、第1実施形態の変形例で示したように、必要に応じて、図9の角速度センサ1の断面図に示すように、圧電膜5の表面に層間絶縁膜20を成膜し、この層間絶縁膜20の表面に上部電極30や摂動錘6、励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16を形成するようにしても良い。このようにすれば、上部電極30の材料摂動錘6や励振用IDT7〜10等の材料との組み合わせにより圧電膜5が侵食され得るが、そのような侵食を防止することも可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の角速度センサ1も、第2実施形態と同様に上部電極30を配置し、かつ、下部電極4と上部電極30との電位差を無くすようにしたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図10は、本実施形態の角速度センサ1の断面構成を示した図である。この図に示すように、本実施形態の角速度センサ1では、圧電膜5のうち複数の摂動錘6それぞれと対応する位置にコンタクトホール5aが形成されており、このコンタクトホール5aを通じて上部電極30と下部電極4とが電気的に接続されている。
上記第2実施形態のように上部電極30を形成することにより、圧電膜5の上方に発生した電荷を中和することが可能となるが、上部電極30と下部電極4との間が電気的に分離されているため、これらの間に電位差が発生する可能性がある。このため、角速度を測定するに際し、図11に示す角速度センサ1の部分拡大断面図に示されるように、コンタクトホール5aを通じて上部電極30と下部電極4とを電気的に接続することで同電位とすることができ、これらの間に電位差が生じることを防止することができる。このため、上部電極30と下部電極4との間に発生した電位差の影響によって圧電膜5の上下振動の変位量の低下を防止することができ、より角速度センサ1の高感度化を図ることができる。
また、本実施形態の場合、コンタクトホール5aを圧電膜5のうち複数の摂動錘6それぞれと対応する位置に形成しているため、コンタクトホール5a内の上部電極30の質量分も摂動錘6と同様に錘として寄与させることが可能となる。このため、より摂動錘6の上下振動の振幅を大きくでき、角速度センサ1の高感度化を図ることが可能となる。
次に、本実施形態の角速度センサ1の製造方法について説明する。図12に、本実施形態の角速度センサ1の製造工程の断面図を示し、この図を参照して説明する。
まず、図12(a)、(b)に示す工程では、図4(a)、(b)と同様の工程を行う。続いて、図12(c)に示す工程では、圧電膜5のうち複数の摂動錘6のそれぞれの形成予定位置にフォトリソグラフィ・エッチングによりコンタクトホール5aを形成する。
次に、図12(d)に示す工程において上部電極30を形成すると、上部電極30の材料がコンタクトホール5aまで入り込み、上部電極30が下部電極4と電気的に接続される。そして、上部電極30をパターニングしたのち、図12(e)に示す工程において図8(d)と同様の工程を行い、摂動錘6や励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16をパターニングする。
この後は、ワイヤボンディングなどを行うことで、駆動電圧印加ラインやGNDラインを形成したり、励振用IDT7〜10や検出用IDT13〜16接続される配線等を形成することで、本実施形態の角速度センサ1が完成する。
(第3実施形態の変形例)
上記第3実施形態に関しても、第1実施形態の変形例で示したように、必要に応じて、図13の角速度センサ1の断面図に示すように、圧電膜5の表面に層間絶縁膜20を成膜し、この層間絶縁膜20の表面に上部電極30や摂動錘6、励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16を形成するようにしても良い。この場合、層間絶縁膜20にもコンタクトホール20aを形成することで、上部電極30と下部電極4との電気的な接続を図ることが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の角速度センサ1は、圧電膜5のうち電荷の発生により問題となる部分を除去して開口部としたものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図14は、本実施形態の角速度センサ1を示したものであり、図14(a)は、角速度センサ1の斜視図であり、図14(b)は、図14(a)におけるC−C断面図である。
本実施形態の角速度センサ1では、第1実施形態に対して、定在波が形成される領域、つまり摂動錘6が配置される領域において、圧電膜5を除去して開口部にしている。そして、圧電膜5の表面および圧電膜5から露出した下部電極4の表面、つまり圧電膜5の開口部に層間絶縁膜20が形成されており、この層間絶縁膜20の表面に、摂動錘6や励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16が形成されている。摂動錘6は、圧電膜5の開口部内に配置されている。
このような構成の角速度センサ1では、摂動錘6が形成された領域において圧電膜5を除去しているため、定在波により圧電膜5が上下振動させられたときに電荷が発生したとしても、摂動錘6の上下振動に影響を与えるものではない。このため、圧電膜5の上下に発生した電荷により、摂動錘6の上下振動の変位量が制限されてしまうことを抑制することが可能となる。
なお、本実施形態のように、摂動錘6が形成された領域において圧電膜5を除去した場合でも、定在波は下部電極4、シリコン酸化膜3やシリコン基板2の表面において形成されるため、摂動錘6を上下振動させることが可能であり、第1実施形態などと同様に角速度を測定することが可能である。
次に、本実施形態の角速度センサ1の製造方法について説明する。図15に、本実施形態の角速度センサ1の製造工程の断面図を示し、この図を参照して説明する。
まず、図15(a)、(b)に示す工程では、図4(a)、(b)と同様の工程を行う。続いて、図15(c)に示す工程では、フォトリソグラフィ・エッチングにより、摂動錘6の形成予定領域において圧電膜5を除去する。そして、圧電膜5および圧電膜5から露出した下部電極4の表面に絶縁膜として層間絶縁膜20を成膜する。
次に、図15(d)に示す工程において図8(d)と同様の工程を行い、摂動錘6や励振用IDT7〜10、反射器11、12および検出用IDT13〜16をパターニングする。
この後は、ワイヤボンディングなどを行うことで、駆動電圧印加ラインやGNDラインを形成したり、励振用IDT7〜10や検出用IDT13〜16接続される配線等を形成することで、本実施形態の角速度センサ1が完成する。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、下部電極4を摂動錘6と対向する位置以外の場所、具体的には駆動電極となる励振用IDT7〜10と対向する位置にも備えることで、より摂動錘6の上下振動の振幅が大きくなるようにしたが、少なくとも摂動錘6と対向する位置に形成されていれば、上記効果を得ることができる。
また、上記各実施形態では、駆動電極や検出器を櫛歯状の励振用IDT7〜10や検出用IDT13〜16にて構成したが、駆動電極や検出器として機能するものであればどのような形状であっても構わない。また、駆動電極として複数の摂動錘6の一方側に配置された励振用IDT7、8だけでなく、複数の摂動錘6の他方側に配置された励振用IDT9、10も備えた構成としている。これも単なる一例であり、少なくとも一方にのみ駆動電極が配置されていれば良い。
また、上記各実施形態では、角速度センサ1を構成する各部の材料や膜厚等のサイズの一例を挙げて説明したが、ここで示した材料や膜厚は単なる一例であり、適宜変更可能である。特に、各部の膜厚等のサイズは、発生させたい定在波の波長等によって設定されるものであるため、角速度センサ1の仕様などにより変更されることになる。
(a)は、本発明の第1実施形態にかかる角速度センサ1の斜視図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図である。 図1に示す角速度センサ1に対して角速度が印加された場合の摂動錘6などの様子を示した拡大模式図である。 図1に示す角速度センサ1の駆動中の様子を示した部分拡大断面図である。 図1に示す角速度センサ1の製造工程の断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例で示す角速度センサ1の断面図である。 (a)は、本発明の第2実施形態にかかる角速度センサ1の斜視図であり、(b)は、(a)におけるB−B断面図である。 図6に示す角速度センサ1の駆動中の様子を示した部分拡大断面図である。 図6に示す角速度センサ1の製造工程の断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例で示す角速度センサ1の断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる角速度センサ1の断面図である。 図10に示す角速度センサ1の駆動中の様子を示した部分拡大断面図である。 図10に示す角速度センサ1の製造工程の断面図である。 本発明の第3実施形態の変形例で示す角速度センサ1の断面図である。 (a)は、本発明の第4実施形態にかかる角速度センサ1の斜視図であり、(b)は、(a)におけるC−C断面図である。 図14に示す角速度センサ1の製造工程の断面図である。 従来の角速度センサのレイアウト図である。 角速度センサの駆動用の櫛歯電極による定在波の振動分布と摂動マスとの関係とその角速度センサに発生するコリオリ力の説明図である。 角速度センサの部分拡大断面図である。
符号の説明
1…角速度センサ、2…シリコン基板、2a、2b…トレンチ、
3…シリコン酸化膜、4…下部電極、5…圧電膜、6…摂動錘、6a…上部錘、
7〜10…励振用IDT、7a〜10a…櫛歯部、7b〜10b…連結部、
11、12…反射器、13〜16…検出用IDT、13a〜16a…各櫛歯部、
13b〜16b…各連結部、20…層間絶縁膜、30…上部電極。

Claims (20)

  1. 半導体基板(2)と、
    前記半導体基板(2)の上に形成された下部電極(4)と、
    前記下部電極(4)を覆うように形成された圧電膜(5)と、
    前記圧電膜(5)の上において、駆動電圧が印加されることで前記圧電膜(5)に対して弾性表面波を発生させる駆動電極(7〜10)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記駆動電極(7〜10)の両側を挟み込むように配置され、前記駆動電極(7〜10)に対して前記駆動電圧を印加したときに発生させられる前記弾性表面波を定在波とする反射器(11、12)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記下部電極(4)と対向する位置に形成され、前記定在波により前記半導体基板(2)の垂直方向に振動させられる複数の摂動錘(6)と、
    前記圧電膜(5)の上に形成され、前記摂動錘(6)に対して角速度が印加されたときに発生するコリオリ力に基づく弾性波を検出する検出器(13〜16)とを備えていることを特徴とする弾性表面波角速度センサ。
  2. 前記圧電膜(5)と前記複数の摂動錘(6)の間において、前記複数の摂動錘(6)の形成領域を覆うように配置された上部電極(30)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波角速度センサ。
  3. 前記圧電膜(5)にはコンタクトホール(5a)が形成されており、前記下部電極(4)と前記上部電極(30)とが前記コンタクトホール(5a)を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の弾性表面波角速度センサ。
  4. 前記圧電膜(5)に形成された前記コンタクトホール(5a)は、前記複数の摂動錘(6)が形成された位置と対応した位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の弾性表面波角速度センサ。
  5. 半導体基板(2)と、
    前記半導体基板(2)の上に形成された圧電膜(5)と、
    前記圧電膜(5)の上において、駆動電圧が印加されることで前記圧電膜(5)に対して弾性表面波を発生させる駆動電極(7〜10)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記駆動電極(7〜10)の両側を挟み込むように配置され、前記駆動電極(7〜10)に対して前記駆動電圧を印加したときに発生させられる前記弾性表面波を定在波とする反射器(11、12)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記定在波が形成される領域に配置され、該定在波により前記半導体基板(2)の垂直方向に振動させられる複数の摂動錘(6)と、
    前記圧電膜(5)と前記複数の摂動錘(6)の間において、前記複数の摂動錘(6)の形成領域を覆うように配置された上部電極(30)と、
    前記圧電膜(5)の上に形成され、前記摂動錘(6)に対して角速度が印加されたときに発生するコリオリ力に基づく弾性波を検出する検出器(13〜16)と、を備えていることを特徴とする弾性表面波角速度センサ。
  6. 半導体基板(2)と、
    前記半導体基板(2)の上に形成され、部分的に開口部が形成された圧電膜(5)と、
    前記圧電膜(5)の上において、駆動電圧が印加されることで前記圧電膜(5)に対して弾性表面波を発生させる駆動電極(7〜10)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記駆動電極(7〜10)の両側を挟み込むように配置され、前記駆動電極(7〜10)に対して前記駆動電圧を印加したときに発生させられる前記弾性表面波を定在波とする反射器(11、12)と、
    前記半導体基板(2)の上において、前記圧電膜(5)の開口部内に配置され、前記定在波により前記半導体基板(2)の垂直方向に振動させられる複数の摂動錘(6)と、
    前記圧電膜(5)の上に形成され、前記摂動錘(6)に対して角速度が印加されたときに発生するコリオリ力に基づく弾性波を検出する検出器(13〜16)と、を備えていることを特徴とする弾性表面波角速度センサ。
  7. 前記半導体基板(2)と前記圧電膜(5)の間には、前記半導体基板(2)の表面に形成された絶縁膜(3)および該絶縁膜の表面に形成された下部電極(4)が備えられていることを特徴とする請求項6に記載の弾性表面波角速度センサ。
  8. 前記摂動錘(6)の材料は、密度が13.5g/cm3以上の金属または合金であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の弾性表面波角速度センサ。
  9. 前記摂動錘(6)は、Pt、Au、Wのいずれかにより構成されていることを特徴とする請求項8に記載の弾性表面波角速度センサ。
  10. 半導体基板(2)と、
    前記半導体基板(2)の上に形成された下部電極(4)と、
    前記下部電極(4)を覆うように形成された圧電膜(5)と、
    前記圧電膜(5)の上において、駆動電圧が印加されることで前記圧電膜(5)に対して弾性表面波を発生させる駆動電極(7〜10)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記駆動電極(7〜10)の両側を挟み込むように配置され、前記駆動電極(7〜10)に対して前記駆動電圧を印加したときに発生させられる前記弾性表面波を定在波とする反射器(11、12)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記下部電極(4)と対向する位置に形成され、前記定在波により前記半導体基板(2)の垂直方向に振動させられる複数の摂動錘(6)と、
    前記圧電膜(5)の上に形成され、前記摂動錘(6)に対して角速度が印加されたときに発生するコリオリ力に基づく弾性波を検出する検出器(13〜16)とを備えた弾性表面波角速度センサの製造方法であって、
    前記半導体基板(2)を用意する工程と、
    前記半導体基板(2)の上において、前記摂動錘(6)の形成予定位置と対応する位置に下部電極(4)を形成する工程と、
    前記下部電極(4)を覆うように圧電膜(5)を形成する工程と、
    前記圧電膜(5)の上に、前記摂動錘(6)、前記駆動電極(7〜10)、前記反射器(11、12)および前記検出器(13〜16)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする弾性表面波角速度センサの製造方法。
  11. 前記圧電膜(5)と前記複数の摂動錘(6)の間において、前記複数の摂動錘(6)の形成領域を覆うように上部電極(30)を配置する工程を含んでいることを特徴とする請求項10に記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
  12. 前記圧電膜(5)にコンタクトホール(5a)を形成する工程を含み、
    前記上部電極(30)を形成する工程では、前記コンタクトホール(5a)を通じて前記上部電極(30)を前記下部電極(4)に電気的に接続させることを特徴とする請求項11に記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
  13. 前記コンタクトホール(5a)を形成する工程では、前記コンタクトホール(5a)を前記複数の摂動錘(6)が形成された位置と対応した位置に形成することを特徴とする請求項12に記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
  14. 半導体基板(2)と、
    前記半導体基板(2)の上に形成された圧電膜(5)と、
    前記圧電膜(5)の上において、駆動電圧が印加されることで前記圧電膜(5)に対して弾性表面波を発生させる駆動電極(7〜10)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記駆動電極(7〜10)の両側を挟み込むように配置され、前記駆動電極(7〜10)に対して前記駆動電圧を印加したときに発生させられる前記弾性表面波を定在波とする反射器(11、12)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記定在波が形成される領域に配置され、該定在波により前記半導体基板(2)の垂直方向に振動させられる複数の摂動錘(6)と、
    前記圧電膜(5)と前記複数の摂動錘(6)の間において、前記複数の摂動錘(6)の形成領域を覆うように配置された上部電極(30)と、
    前記圧電膜(5)の上に形成され、前記摂動錘(6)に対して角速度が印加されたときに発生するコリオリ力に基づく弾性波を検出する検出器(13〜16)と、を備えている弾性表面波角速度センサの製造方法であって、
    前記半導体基板(2)を用意する工程と、
    前記半導体基板(2)の上に圧電膜(5)を形成する工程と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記摂動錘(6)の形成予定領域に上部電極(30)を配置する工程と、
    前記圧電膜(5)の上に前記駆動電極(7〜10)、前記反射器(11、12)および前記検出器(13〜16)を形成すると共に、前記上部電極(30)の上に前記摂動錘(6)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする弾性表面波角速度センサの製造方法。
  15. 前記圧電膜(5)の表面に絶縁膜(20)を形成する工程を含んでいることを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1つに記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
  16. 半導体基板(2)と、
    前記半導体基板(2)の上に形成され、部分的に開口部が形成された圧電膜(5)と、
    前記圧電膜(5)の上において、駆動電圧が印加されることで前記圧電膜(5)に対して弾性表面波を発生させる駆動電極(7〜10)と、
    前記圧電膜(5)の上において、前記駆動電極(7〜10)の両側を挟み込むように配置され、前記駆動電極(7〜10)に対して前記駆動電圧を印加したときに発生させられる前記弾性表面波を定在波とする反射器(11、12)と、
    前記半導体基板(2)の上において、前記圧電膜(5)の開口部内に配置され、前記定在波により前記半導体基板(2)の垂直方向に振動させられる複数の摂動錘(6)と、
    前記圧電膜(5)の上に形成され、前記摂動錘(6)に対して角速度が印加されたときに発生するコリオリ力に基づく弾性波を検出する検出器(13〜16)と、を備えている弾性表面波角速度センサの製造方法であって、
    前記半導体基板(2)を用意する工程と、
    前記半導体基板(2)の上に圧電膜(5)を形成する工程と、
    前記圧電膜(5)のうち、前記摂動錘(6)の形成予定位置を開口させる工程と、
    前記圧電膜(5)の上に前記駆動電極(7〜10)、前記反射器(11、12)および前記検出器(13〜16)を形成すると共に、前記圧電膜(5)の開口部内に前記摂動錘(6)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする弾性表面波角速度センサの製造方法。
  17. 前記半導体基板(2)の表面に絶縁膜(3)を形成する工程と、
    前記絶縁膜の表面に下部電極(4)を形成する工程とを含み、
    前記圧電膜(5)を形成する工程では、前記下部電極(4)の上に前記圧電膜(5)を形成し、
    さらに、前記圧電膜(5)の表面および該圧電膜(5)の開口部から露出した前記下部電極(4)の表面に絶縁膜(20)を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする請求項16に記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
  18. 前記摂動錘(6)を形成する工程では、前記摂動錘(6)の材料として、密度が13.5g/cm3以上の金属または合金を用いるて前記摂動錘(6)を形成することを特徴とする請求項10ないし17のいずれか1つに記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
  19. 前記摂動錘(6)を形成する工程では、前記摂動錘(6)をPt、Au、Wのいずれかにより前記摂動錘(6)を形成することを特徴とする請求項18に記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
  20. 前記圧電膜(5)の形成工程では、前記圧電膜(5)をZnO、AlN、PZTおよびPTのいずれか1つにより形成することを特徴とする請求項10ないし19のいずれか1つに記載の弾性表面波角速度センサの製造方法。
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