JP2008024598A - ハロゲノアリルフルフリルアルコール類の製造方法 - Google Patents

ハロゲノアリルフルフリルアルコール類の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フラン類を出発原料とし、収率良く、より簡便にハロゲノアリルフルフリルアルコール類を製造する方法を提供すること。
【解決手段】式(1)
Figure 2008024598

(式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を表す。)で示されるフラン類、塩素化剤及びホルムアミド類を有機溶媒中で反応させた後、該反応混合物を加水分解処理することにより、式(2)
Figure 2008024598

(式中、R1は前記と同じ意味を表す。)で示されるフルフラール類が前記有機溶媒に溶解してなる溶液を得、次いで該溶液、亜鉛及び式(3)
Figure 2008024598

(式中、R2及びXはそれぞれ塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で示されるジハロ化合物を混合することにより、該フルフラール類、亜鉛及び該ジハロ化合物を反応させ、式(4)
Figure 2008024598

(式中、R1及びR2はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコール類を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、医薬、農薬、電子材料等の中間体として有用なハロゲノアリルフルフリルアルコール類の製造方法に関する。
ハロゲノアリルフルフリルアルコール類を製造する方法として、特開平2−124882号公報(特許文献1)、特開平3−236382号公報(特許文献2)、特開2001−131167号公報(特許文献3)、特開2001−206880号公報(特許文献4)には、水又は水と有機溶媒の混合溶媒中、フルフラール類、亜鉛及びジハロ化合物を反応させることが記載されており、具体的には水とトルエンの混合溶媒中で上記反応を行うことが開示されている。
一方、フルフラール類を製造する方法として、特開昭57−91982号公報(特許文献5)、特開2002−255951号公報(特許文献6)、特開2003−183268号公報(特許文献7)、特開2005−232042号公報(特許文献8)には、有機溶媒中、フラン類、ホスゲン及びホルムアミド類を反応させた後、該反応混合物を加水分解処理することが記載されており、具体的には、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、モノクロロベンゼン又はブチロニトリル中で上記反応を行うことが開示されている。また、特許文献5及び7には、上記加水分解処理により得られたフルフラール類の溶液を蒸留することにより、留分としてフルフラール類を取得することが開示されている。
特開平2−124882号公報 特開平3−236382号公報 特開2001−131167号公報 特開2001−206880号公報 特開昭57−91982号公報 特開2002−255951号公報 特開2003−183268号公報 特開2005−232042号公報
このような状況下、本発明者らは、フラン類を出発原料とし、フルフラール類を中間体として経由し、次いでハロゲノアリルフルフリルアルコール類を製造する方法について検討を行ったところ、その検討過程において、特許文献5及び7に開示されているようにフルフラール類を蒸留により留分として得た後、該留分を特許文献1〜4に記載の反応に適用すると、蒸留時に熱的に不安定なフルフラール類が一部分解してしまうため、フラン類に対するハロゲノアリルフルフリルアルコール類の収率が低くなるという問題が生じた。また、蒸留後の残分中に未留出のフルフラール類が残存するため、かかる点からも収率低下が引き起こされた。さらに、蒸留を行うと、操作の負担増を招くことにもなった。
そこで、本発明の目的は、フラン類を出発原料とし、収率良く、より簡便にハロゲノアリルフルフリルアルコール類を製造しうる方法を提供することにある。
本発明者らはさらに鋭意検討した結果、所定のフラン類、塩素化剤及びホルムアミド類を有機溶媒中で反応させた後、該反応混合物を加水分解処理し、得られたフルフラール類が前記有機溶媒に溶解してなる溶液を、亜鉛及び所定のジハロ化合物との反応に供することで、前記目的を達成できることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、式(1)
Figure 2008024598
(式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
で示されるフラン類、塩素化剤及びホルムアミド類を有機溶媒中で反応させた後、該反応混合物を加水分解処理することにより、式(2)
Figure 2008024598
(式中、R1は前記と同じ意味を表す。)
で示されるフルフラール類が前記有機溶媒に溶解してなる溶液を得、次いで該溶液、亜鉛及び式(3)
Figure 2008024598
(式中、R2及びXはそれぞれ塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)
で示されるジハロ化合物を混合することにより、該フルフラール類、亜鉛及び該ジハロ化合物を反応させることを特徴とする式(4)
Figure 2008024598
(式中、R1及びR2はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)
で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコール類の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、上記フルフラール類の損失を極力抑え、収率良く、より簡便に、上記フラン類から上記ハロゲノアリルフルフリルアルコール類を製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の原料であるフラン類は、式(1)
Figure 2008024598
(式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
で示される〔以下、フラン類(1)ということがある。〕。式(1)中、R1で表される低級アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4程度のアルキル基が挙げられる。
フラン類(1)としては、例えば、フラン、2−メチルフラン、2−エチルフラン、1−(2−フリル)プロパン、2−(2−フリル)プロパン、1−(2−フリル)ブタン、1−(2−フリル)−1−メチルプロパン、1−(2−フリル)−2−メチルプロパン、1−(2−フリル)−1,1−ジメチルエタン等が挙げられる。本発明では、中でも、2−メチルフランが好適に用いられる。
塩素化剤としては、例えば、ホスゲン、塩化チオニル、オキシ塩化リン等が挙げられ、好ましくはホスゲンが用いられる。また、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。それらは、気体状又は液体状で反応に供することができ、また、上記塩素化剤を有機溶媒に溶解させた溶液を反応に供することもできる。
ホルムアミド類は、通常、炭素数1〜12程度の炭化水素基が窒素原子に結合したホルムアミド類であればよく、その具体例としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミドのようなN,N−ジアルキルホルムアミド、N,N−ジフェニルホルムアミドのようなN,N−ジアリールホルムアミド、N−メチルホルムアニリドのようなN−アルキル−N−アリールホルムアミド等が挙げられる。また、1−ホルミルピロリジン、1−ホルミルピペリジンのような環構造を有するホルムアミドを用いてもよい。ホルムアミド類は、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
本発明では、フラン類(1)、上記塩素化剤及び上記ホルムアミド類を有機溶媒中で反応させる。かかる有機溶媒は、水と混和しないものがよく、その具体例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンのような塩素化脂肪族炭化水素、モノクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。工業的には汎用性の高い芳香族炭化水素が好ましく、中でも、トルエンがより好ましい。
上記塩素化剤の使用量は、フラン類(1)1モルに対して、通常0.8モル以上であり、また、上記ホルムアミド類の使用量は、フラン類(1)1モルに対して、通常0.8モル以上である。
上記有機溶媒の使用量は、フラン類(1)に対して、通常0.1重量倍〜50重量倍、好ましくは0.5重量倍〜10重量倍である。
上記反応における反応温度は、通常−40〜100℃である。
フラン類(1)、上記塩素化剤、上記ホルムアミド類及び上記有機溶媒の混合処方は適宜選択されるが、反応器に上記有機溶媒を供給後、この中に、フラン類(1)、上記塩素化剤及び上記ホルムアミド類を併注(共フィード)するのが、副反応を抑制し易いという点で好ましい。上記反応は、常圧下、減圧下及び加圧下のいずれかで行うことができる。上記反応の経過は、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、核磁気共鳴スペクトル等で追跡することができる。
上記反応により、フラン類(1)と、塩素化剤及びホルムアミド類から生成する所謂ヴィルスマイヤー錯体とが反応してなるインモニウム塩が反応中間体として形成され、該インモニウム塩が前記有機溶媒に溶解又は懸濁してなる反応混合物が得られる。該反応混合物は、水、好ましくは塩基性水溶液と混合して、加水分解処理され、後述する式(2)で示されるフルフラール類に変換される。塩基性水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等が挙げられる。水又は塩基性水溶液の使用量は、インモニウム塩が十分に加水分解するように、適宜調整すればよい。また、加水分解処理の温度は、通常0〜130℃程度である。
上記加水分解処理により、通常、油水二層系の混合物が得られるので、これを油水分離し、油層として、式(2)
Figure 2008024598
(式中、R1は前記と同じ意味を表す。)
で示されるフルフラール類〔以下、フルフラール類(2)ということがある。〕が前記有機溶媒に溶解してなる溶液を得ることができる。
フルフラール類(2)としては、例えば、フルフラール、5−メチル−2−フルフラール、5−エチル−2−フルフラール、5−(n−プロピル)−2−フルフラール、5−イソプロピル−2−フルフラール、5−(n−ブチル)−2−フルフラール、5−(s−ブチル)−2−フルフラール、5−イソプロピル−2−フルフラール、5−(t−ブチル)−2−フルフラール等が挙げられる。
得られたフルフラール類(2)を含む溶液は、そのまま次の反応、即ち、後述の亜鉛及び式(3)で示されるジハロ化合物との反応に用いることができるが、次の反応に付す前に洗浄することで、より円滑に次の反応を進行させることができる。
洗浄には、水、好ましくは酸性水溶液又は塩基性水溶液が用いられ、より好ましくは酸性水溶液が用いられる。かかる酸性水溶液としては、塩酸、硫酸水溶液等の鉱酸水溶液がより好適に採用される。また、洗浄の際に、フルフラール類(2)が水層に分配されないように、上記水等に、食塩や硫酸ナトリウム等の電解質を添加してもよい。尚、上記水等で洗浄した場合は、その後油水分離し、水層を除去する。
ここで本発明においては、フルフラール類(2)を含む溶液、亜鉛及び式(3)
Figure 2008024598
(式中、R2及びXはそれぞれ塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)
で示されるジハロ化合物〔以下、ジハロ化合物(3)ということがある。〕を混合することで、フルフラール類(2)、亜鉛及びジハロ化合物(3)を反応させる。このように、フルフラール類(2)を含む溶液を、蒸留することなく、該反応に用いることで、フルフラール類(2)の損失を良好に抑え、操作性良く反応を行うことができる。
ジハロ化合物(3)としては、2,3−ジクロロ−1−プロペン、2,3−ジブロモ−1−プロペン、2,3−ジヨード−1−プロペン、2−クロロ−3−ブロモ−1−プロペン、2−クロロ−3−ヨード−1−プロペン、2−ブロモ−3−クロロ−1−プロペン、2−ブロモ−3−ヨード−1−プロペン、2−ヨード−3−クロロ−1−プロペン、2−ヨード−3−ブロモ−1−プロペンが挙げられる。
ジハロ化合物(3)の使用量は、フルフラール類(2)1モルに対して、通常0.8〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
亜鉛は粉末状、微粒状等、種々の形態のものが使用でき、中でも粉末状が好ましい。亜鉛の使用量は、フルフラール類(2)1モルに対して、通常0.8〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
フルフラール類(2)を含む溶液、亜鉛及びジハロ化合物(3)の混合処方は適宜選択することができるが、品質、防災面からフルフラール類(2)を含む溶液に、亜鉛及びジハロ化合物(3)をそれぞれ加えるのが好ましい。この際、亜鉛及びジハロ化合物(3)をそれぞれ一括で加えてもよく、連続して又は分割して加えてもよい。
本発明では、フルフラール類(2)を含む溶液、亜鉛及びジハロ化合物(3)を混合する際に、さらに溶媒を混合してもよい。かかる溶媒は、該反応を阻害するものでなければよく、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンのような塩素化脂肪族炭化水素、モノクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンのような塩素化芳香族炭化水素、水等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。中でも、水を混合するとより円滑に反応を行うことができる。溶媒の使用量は、フルフラール類(2)に対して、通常0.1重量倍〜50重量倍、好ましくは0.5重量倍〜10重量倍である。
該反応をより円滑に行うために、さらに酸を混合することもできる。酸としては、塩化水素、硫酸のような鉱酸、酢酸のような有機酸等が挙げられ、中でも、酢酸が好ましい。かかる酸は、そのまま用いてもよく、水溶液として用いてもよい。酸の使用量は、フルフラール類(2)を含む溶液に対して、通常10重量%以下である。
該反応における反応温度は、低いと反応が進行しにくく、高いと副生成物が増加しやすくなるため、通常−10〜80℃、好ましくは20〜50℃である。
該反応の経過は、ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、核磁気共鳴スペクトル等で追跡することができる。
反応終了後、反応混合物を濾過処理することで未反応の亜鉛や生成した亜鉛の塩等を除去することができる。その際、濾過性の改善のために、塩酸や硫酸水溶液等の鉱酸水溶液を混合してから濾過することができる。その後、必要に応じて油水分離することで、油層として、式(4)
Figure 2008024598
(式中、R1及びR2はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)
で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコール類〔以下、ハロゲノアリルフルフリルアルコール類(4)ということがある。〕を含む溶液を得ることができる。
かくして得られたハロゲノアリルフルフリルアルコール類(4)を含む溶液は、さらに濃縮、蒸留、洗浄等の方法で精製することもできる。
かかるハロゲノアリルフルフリルアルコール類(4)としては、例えば、α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−メチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−メチル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−エチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−エチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−エチル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−n−プロピル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−n−プロピル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−n−プロピル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−イソプロピル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−イソプロピル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−イソプロピル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−n−ブチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−n−ブチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−n−ブチル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−s−ブチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−s−ブチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−s−ブチル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−イソブチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−イソブチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−イソブチル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−t−ブチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−t−ブチル−α−(2−ブロモ−2−プロペニル)フルフリルアルコール、5−t−ブチル−α−(2−ヨード−2−プロペニル)フルフリルアルコール等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中、濃度を表す%は、特記ない限り重量基準である。
実施例1
冷却管を備えた2リットル4つ口フラスコにトルエン798gを加え、約60℃に加熱した。該容器に、2−メチルフラン165gを11時間、N,N−ジメチルホルムアミド155gとホスゲン215gとを12時間かけて加えた。該反応混合物を約60℃で1時間保持した後、内温を45℃以上に保ちながら水を285g加えた。その後、約25℃に冷却し、該温度で25%水酸化ナトリウム水溶液395gを加えて混合物のpHが約8.9になるようにした。1時間保持した後、油水分離し、有機層を5%硫酸ナトリウム水溶液200gと20%塩酸36gの混合物で1回洗浄した後、200gの5%硫酸ナトリウム水溶液で1回洗浄し、5−メチル−2−フルフラールを含むトルエン溶液を969g得た。この5−メチル−2−フルフラールを含むトルエン溶液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、5−メチル−2−フルフラールの濃度は21.1%(204.5g、2−メチルフランからの収率92%)であった。かくして得られた5−メチル−2−フルフラールを含むトルエン溶液のうち155.4g(5−メチル−2−フルフラール32.8g含有)を119.4gの水とともに500mL4つ口フラスコに入れ、約45℃に保持した。そこに亜鉛粉末35g、2,3−ジクロロ−1−プロペン49.7g、50%酢酸水溶液8.5gを6時間かけて滴下した。滴下後、反応マスを6時間保持し、約15℃に冷却して、53.2gの20%塩酸を加えた。混合物を濾過して固形分を除去した後、トルエン53.4gを加え、油水分離した。得られた油層を53.4gの7%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、トルエン39gを加えた後に50Torrでトルエンを留去して水分を除去し、5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコールを含むトルエン溶液を227g得た。得られた溶液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコールの濃度は22.1%(50.3g、5−メチル−2−フルフラールからの収率93%)であった。2−メチルフランに対する5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコールの通算収率は86%であった。
比較例1
実施例1で得られた5−メチル−2−フルフラールを含むトルエン溶液のうち180g(5−メチル−2−フルフラール38.0g含有)をとって、バス温約120℃、20Torrで6時間かけて蒸留を実施した。その結果、純度99.5%の5−メチル−2−フルフラールが35.3g(回収率92%)得られた。そのうちの32.0gとトルエン123.6gと水119.4gとを500mL4つ口フラスコに加え、約45℃に保持した。そこに亜鉛粉末35g、2,3−ジクロロ−1−プロペン49.7g、50%酢酸水溶液8.5gを6時間かけて滴下した。滴下後、反応マスを6時間保持し、約15℃に冷却して、48.5gの20%塩酸を添加した。混合物を濾過して固形分を除去した後、トルエン59.4gを加え、油水分離し、得られた油層を53.6gの7%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、トルエン34gを添加した後に50Torrでトルエンを留去して水分を除去し、5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコールを含むトルエン溶液を210g得た。得られた溶液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコールの濃度は23.5%(49.4g、5−メチル−2−フルフラールからの収率92%)であった。2−メチルフランに対する5−メチル−α−(2−クロロ−2−プロペニル)フルフリルアルコールの通算収率は78%であった。

Claims (5)

  1. 式(1)
    Figure 2008024598
    (式中、R1は水素原子又は低級アルキル基を表す。)
    で示されるフラン類、塩素化剤及びホルムアミド類を有機溶媒中で反応させた後、該反応混合物を加水分解処理することにより、式(2)
    Figure 2008024598
    (式中、R1は前記と同じ意味を表す。)
    で示されるフルフラール類が前記有機溶媒に溶解してなる溶液を得、次いで該溶液、亜鉛及び式(3)
    Figure 2008024598
    (式中、R2及びXはそれぞれ塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)
    で示されるジハロ化合物を混合することにより、
    該フルフラール類、亜鉛及び該ジハロ化合物を反応させることを特徴とする式(4)
    Figure 2008024598
    (式中、R1及びR2はそれぞれ前記と同じ意味を表す。)
    で示されるハロゲノアリルフルフリルアルコール類の製造方法。
  2. 有機溶媒が芳香族炭化水素である請求項1に記載の方法。
  3. 有機溶媒がトルエンである請求項1に記載の方法。
  4. 塩素化剤がホスゲンである請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 式(1)中、R1がメチル基である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
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