JP2008024126A - 脱線防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、レール上を転動している車輪の浮上を抑制して、軌道車両の脱線を確実に防止する脱線防止装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車両100の台車102の前後に配設された車軸105に固定された各車輪104が、コンクリート枕木22に2本平行に設けられたレール23から脱線することを防止する脱線防止システム1であって、前記車軸105の前後方向略中央位置で、前記車輪104より幅方向外側に突出する係止プレート4を前記車軸105に備え、前記レール23の幅方向外側で固定され、前記レール23に対して平行なガイドプレート3を備え、前記レール23上を走行する前記車両100の前記係止プレート4が、前記ガイドプレート3の直下に位置する構成とした。
【選択図】図1

Description

この発明は、列車等の軌道車両の車輪の浮き上がりによる脱線を防止する脱線防止装置に関する。
公共輸送機関である列車等の軌道車両は、多数の乗客等を輸送するため、脱線事故が発生すると、多数の乗客等が大きな被害を被ることとなる。このため、従来から脱線事故を防止する試みが多くなされている。例えば、車輪付近に取り付けられ、ヒンジを介して左右方向に揺動自在なL型ストッパと、レール外側面に突出する水平部とを備え、車輪が浮き上がった際に、上記L型ストッパが上記水平部に掛止して脱線を防止することができる脱線防止装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、上記脱線防止装置は、車輪が浮上するような高速で走行している列車において、列車の走行によって生じた振動により左右揺動自在に取り付けられたL型ストッパは左右に揺動している。したがって、車輪が浮上した場合であっても、L型ストッパが車輪浮上時に、レール外側面に備えた水平部に掛止せず、脱線を防止できない惧れがあった。
特開平8−53063号公報
この発明は、レール上を転動している車輪の浮上を抑制して、軌道車両の脱線を確実に防止する脱線防止装置を提供することを目的とする。
この発明は、軌道車両の台車の前後に配設された車軸に固定された各車輪が、設置面に2本平行に設けられたレールから脱線することを防止する脱線防止装置であって、前記車軸の前後方向略中央位置で、前記車輪より幅方向外側に突出する突出部を前記車軸に備え、前記レールの幅方向外側で固定され、前記レールに対して平行なガイドプレートを備え、前記レール上を走行する前記軌道車両の前記突出部が、前記ガイドプレートの直下に位置する構成としたことを特徴とする。
上記設置面とは、枕木やコンクリート枕木等を介してレールが設置されるコンクリート道床、隋道内や高架橋の床盤、或いはバラスト道床等であることを含む。
上記軌道車両とは、2本のレールによって構成される軌道上を走行する車両であることを指し、乗客や貨物を輸送する電車、汽車の車両単体、或いは車両を複数連結した列車、もしくは保線車両、或いは軌陸車と呼ばれる鉄道保線用自動車等であることを含む。
上記車軸に備えた突出部は、回転自在に取り付けられた車軸が、走行時に回転しても、突出部は回転しない構成であること含む。
上記レールの幅方向外側は、左右に平行に配設されたレールの対向側(軌間側)の反対側であって、曲線区間であれば、内軌レールのさらに内側(曲線線形の径内側(内軌側))、及び外軌レールのさらに外側(曲線線形の径外側(外軌側))であることを指す。
上記レールの幅方向外側で固定されたガイドプレートは、道床の基盤となる路盤、道床、床盤、枕木、あるいはレール等によって、レールの幅方向外側に固定されたガイドプレートであることを含む。
これにより、レール上を転動する車輪がレールから浮上した場合に、幅方向外側に突出する突出部が車輪の浮上とともに浮上し、ガイドプレートに接触することによって、突出部の浮上を抑制することができる。したがって、ガイドプレートによって浮上が抑制された突出部は、ガイドプレートによる浮上を抑制する浮上抑制力を車軸を介して車輪に伝達し、車輪の浮上を抑制する。よって、車輪の浮上による脱線を防止できる。
なお、突出部を車軸に備えているため、ガイドプレートによる突出部の浮上抑制力を、車軸に固定された車輪に確実に伝達することができる。
また、突出部を、車軸の前後方向略中央に備えたことにより、ガイドプレートによる突出部の浮上抑制力を、前後に備えた両方の車軸に、すなわち前後の車輪に略均等に分配して伝達することができる。したがって、前後両方の車輪の浮上を抑制でき、より確実に車輪浮上による脱線を防止できる。
この発明の態様として、前記突出部及び前記ガイドプレートの少なくとも一方の対向面に、前記突出部と前記ガイドプレートとが接触した場合の摩擦を低減する摩擦低減手段を備えることができる。
上記摩擦低減手段は、ローラ等の機械式摩擦低減手段、油や摩擦低減塗料等の摩擦低減材料の塗布による摩擦低減材料、あるいは摩擦低減材料によってガイドプレート自体を形成する摩擦低減部材等であることを含む。
これにより、前記突出部と前記ガイドプレートとが接触した場合の摩擦が軌道車両の走行に影響を与えることを防止できる。
また、摩擦低減手段を備えたことによって、前記突出部と前記ガイドプレートとの接触による磨耗を低減でき、耐久性のある脱線防止装置を構成することができる。
また、この発明の態様として、前記摩擦低減手段を、前記ガイドプレートの延長方向に複数並設し、それぞれが前記ガイドプレートに対して転動可能な転動体で構成することができる。
上記転動体は、円筒形、円錐台或いは球形のローラであることを含む。
これにより、摩擦低減装置を安価に備えることができる。
また、この発明の態様として、前記転動体を、球形転動体で構成することができる。
これにより、効率よく摩擦を低減できる。また、例えば、曲線線形に沿って走行する軌道車両の突出部には、ガイドプレートとの間で接線方向の摩擦が生じるが、曲線区間のガイドプレートに球形転動体を配設した場合、球形転動体は摩擦低減の方向性を有しないため、突出部とガイドプレートとの摩擦を確実に低減することができる。
また、この発明の態様として、前記軌道車両に、浮上力が作用する前記車輪に、浮上力を低減する方向の力を付与する浮上力低減手段とを備えることができる。
上記浮上力は、軌道車両の走行によって、車輪がレールから浮き上がる方向の力であることを含む。
上記浮上力を低減する方向の力は、レールから浮上した車輪、或いは浮上しようとする車輪をレール側に押圧する押圧力、又は車輪をレール側に引き寄せる引寄力であることを含む。
上記浮上力低減手段は、軌道車両の重心位置を移動させる重心位置移動手段、又は電磁力によって軌道車両をレール側に電磁力で吸着させる電磁石で構成することを含む。
これにより、レールから浮上した車輪、或いは浮上しようとする車輪をレール上に復帰させて脱線を防止することができる。また、車輪の浮上によって、突出部とガイドプレートとが接触した場合であっても、車輪を浮上させる浮上力を前記浮上した車輪をレール側に戻す方向の力によって低減できるため、ガイドプレートにかかる負荷を低減できる。したがって、耐久性のある脱線防止装置を得ることができる。
また、この発明の態様として、前記浮上力低減手段を、軌道車両に備えたウェイトと、前記車輪に作用する前記浮上力を低減する方向に前記ウェイトを移動させるウェイト移動手段とで構成することができる。
上記車輪に作用する前記浮上力を低減する方向は、レールから浮上した車輪、或いは浮上しようとする車輪側にウェイトを移動させることを含み、例えば、内軌側の車輪が浮上した場合は、ウェイトを内軌側に移動させることを指す。
これにより、簡易な構造で、レールから浮上した車輪、或いは浮上しようとする車輪をレール側に復帰させる押圧力を与えて脱線を防止することができる。したがって、利用者の利便性を向上させることができる。
また、この発明の態様として、前記浮上力低減手段を、軌道車両、及び前記レールに備え、発生した電磁力によって吸着する吸着手段によって構成することができる。
上記発生した電磁力によって吸着する吸着手段は、軌道車両及び前記レールのうち一方に備えた電磁石と他方に備えた被吸着部材である磁性体金属、或いは軌道車両及び前記レールの両方に備えた電磁石等であることを含む。なお、軌道車両に電磁石を備えた場合、レール自体を被吸着部材とすることもできる。
これにより、レールから浮上した車輪、或いは浮上しようとする車輪をレール側に復帰させる引寄力(電磁力)を車輪に与えて脱線を防止することができる。
この発明によれば、レール上を転動している車輪の浮上を確実に抑制して、軌道車両の脱線を防止することができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
脱線防止システム1の斜視図を示す図1と、脱線防止システム1の左側面図を示す図2、脱線防止システム1の縦断面図を示す図3と、脱線防止システム1の平面説明図を示す図4、図3中のa部の拡大図を示す図5、図2中のb部の拡大図を示す図6、車輪浮上による脱線のメカニズムを説明する説明図を示す図7とともに、脱線防止システム1について説明する。
本実施例においては、乗客の輸送を目的とする電車における脱線防止システム1について以下で説明するが、汽車、貨物列車、保線車、軌陸車等の軌道20上を走行する軌道車両であってもよい。
図1は、コンクリート製の高架橋200の区間の斜視図を示している。なお、電車は通常複数の車両100を連結して走行するが、本実施例においては、脱線防止システム1についての説明をより明確にするため、先頭の車両100のみを図示し、その他の車両100の図示を省略している。また、図4は車両100の長さを短く図示している。
高架橋200は、延長方向に所定間隔を隔てて配設された複数の円形橋脚201と、該円形橋脚201によって支持されたコンクリート床盤202と、コンクリート床盤202の両端部に一体に構築された側壁203とで構成され、コンクリート床盤202上面に軌道20が設けられている。
軌道20は、コンクリート床盤202上に設けられたコンクリート製の道床21と、車両100の走行方向(延長方向)に所定間隔を隔てて設置されたコンクリート枕木22と、コンクリート枕木22の上面に固定された2本のレール23とで構成されている。
コンクリート枕木22は、道床21に下方の一部が埋め込まれ、レール23の設置基準となる軌道線形に合わせて設置されている。また、レール23は、軌道線形に合わせて設置されたコンクリート枕木22の上面に、締結材230(図5)によって、幅方向に所定間隔を隔てて固定されている。なお、本実施例では、レールの幅方向の間隔(軌間)は通常の標準軌間で設定されている。
車両100は、通常の電車の車両に係止プレート4を備えたものであり、走行方向に長い箱型中空の車体部101と、該車体部101の下部の走行方向の前後に備えた2台の台車102(図2)とで構成されている。なお、車体部101の内部には図示省略する座席等が設置され、乗客は車体部101側面に複数備えた開閉ドア101aから、車体部101の内部への乗降する。
台車102は、台車枠102aと、該台車枠102aの前後に回転自在に取り付けた輪軸103と、台車枠102a上面部分に備えたの空気バネ部106と、図示省略する駆動装置及び制動装置で構成されている。
なお、台車102は、台車枠102a上面の前後方向略中付近で左右にそれぞれ設けた2つの空気バネ部106によって、車体部101の底面に接続されている。また、空気バネ部106は捩れ方向に可撓性を有するため、台車102は車体部101に対してわずかに回転可能に接続されている。
輪軸103(図3)は、鋼製の車軸105と、該車軸105の両端付近に取り付けた車輪104とで構成されている。なお、車輪104は側面視円形であり、レール幅方向内側(軌間側)を大径にしたフランジ部104cを有する。この車輪104は、該フランジ部104cの外側面で上記レール23に係止されながら、転動する構成である。
本発明の特徴である脱線防止システム1は、ガイドプレート3と、係止プレート4とで構成されている。
ガイドプレート3は、図1に点線で示すように、レール23の軌間と反対側の外側にレール23と平行に設置されている。このガイドプレート3はレール23上面より高く、レール23と平行に設置されたプレート部31と、プレート部31を上述した位置に支持する支柱32と、レール23の延長方向に所定間隔を隔てて配置された各支柱32の下端を延長方向に接続する基礎プレート33とで構成されている。なお、支柱32の下側1/3程度と基礎プレート33とは、道床21内部に埋め込まれて軌道20に固定されている。
なお、図5に示すように、プレート部31は支柱32よりレール側に突出するとともに、プレート部31の突出部分の底面に、底面側にボール35a表面が突出する態様でボールローラ35が、延長方向に所定間隔で複数備えられている。
係止プレート4は、車軸105の車輪104より幅方向外側に突出した部分に掛止する掛止フレーム41と、掛止フレーム41の前後方向中央付近に、車輪104より外側を向く正面視左右逆L型の取り付けアーム42と、取り付けアーム42の外側突出部分の上面に固定された前後方向(延長方向)に長い平面視長方形の係止プレート部分43とで構成されている。なお、係止プレート4は車体部101に備えた前後2つの台車102にそれぞれ設けている。
なお、掛止フレーム41は前後に平行に配設された2つの車軸105の片側端部に架設されている。
また、レール23上面で車輪104が転動している状態(通常走行状態)においては、図5に示すように、係止プレート部分43はプレート部31の底面及びボールローラ35の直下で、所定の間隔L2(図5)を確保できる高さに備えられている。したがって、車両100の通常走行状態においては、ボールローラ35と係止プレート部分43とが接触することはない。なお、この所定の間隔L2はフランジ部104cの高さL1(図5)より短く形成している。
続いて、脱線事故の生じる可能性のある曲線区間について説明する。走行中の列車の脱線事故の原因として、曲線区間通過時に外軌側(曲線線形径外側)に向かって生じる遠心力Cによって、曲線内側である内軌側車輪104aが内軌レール23aから浮上して、内軌側車輪104aのフランジ部104cが内軌レール23aを乗り越えられることが考えられる。
詳述すると、図7に示すように、曲線区間を走行する車両100の重心gには、遠心力Cと、乗車した乗客(図示省略)等を含む鉛直下向の重量Wとが作用する。なお、本実施例において、車輪104の浮上のメカニズムを説明するため、車両100の重心gを車体部101の略中心としている。また、遠心力Cは重量Wと、曲率半径、車両100の走行速度をパラメータとして変化するが、中でも走行速度がもっとも影響の大きなパラメータである。
したがって、図7に示すように、曲線区間は、曲線線形の曲率半径に応じて、内軌レール23aより外軌レール23bを高く設置するカントを設けることで、列車に生じる遠心力Cの影響を低減させている。
上記カントは、道床21の内軌側と外軌側の厚みを変化させ、コンクリート枕木22を傾斜させて固定して構成している。図面奥側を走行方向とする図7においては、車両100は左カーブを想定しており、図7中左側を内軌側、右側を外軌側とし、外軌レール23bを内軌レール23aより高くなるように、道床21の右側を厚く形成している。
また、ガイドプレート3は、内軌レール23aよりさらに内軌側(径内側)に設置しており、図7に示す通常状態においては、図5に示すように係止プレート部分43とボールローラ35とは接触せず、走行可能な状態である。
この状態で、車体部101が曲線区間の設定速度を超えて走行したとする。このとき、外軌側車輪104bのフランジ部104cと外軌レール23bの内軌側面との接触部分である支点fに作用する回転モーメントが反時計回りの重量Wによる回転モーメントMwより時計回りの遠心力Cによる回転モーメントMcが大きくなった場合、車両100には支点fを支点とする時計回りの回転力が作用し、内軌側車輪104aは内軌レール23aより浮上する。すなわち、内軌側車輪104aに浮上力が作用する。
上記メカニズム(以下において「浮上メカニズム」とする)により、内軌側車輪104aは内軌レール23aより浮上するが、内軌側にガイドプレート3を備えているため、車輪104とともに浮上する係止プレート部分43の浮上は、プレート部31によって抑制される。さらに詳述すると、係止プレート部分43はボールローラ35と接触して、走行方向の摩擦を低減しながら、係止プレート部分43の浮上は抑制される。
したがって、係止プレート部分43及び車軸105を介して車輪104はガイドプレート3によって内軌レール23aからの浮上が抑制され、脱線が防止できる。
なお、上述したように、ボールローラ35と係止プレート部分43との間隔をフランジ部104cの高さより短く形成しているため、係止プレート部分43がボールローラ35に接触する高さまで浮上した状態においても、フランジ部104cは内軌レール23aに係止しているため、レール23からの車輪104の脱線を防止できる。
また、ガイドプレート3には、係止プレート部分43からの上向きの引き抜き方向の力が作用するが、各支柱32同士の下端を繋ぐ延長方向の基礎プレート33を道床21内部に埋め込んでいるため、ガイドプレート3が道床21から引き抜かれることが防止でき、確実に脱線を防止することができる。
また、係止プレート部分43とボールローラ35とが接触することで、走行方向の摩擦を低減しながら接触しているため、係止プレート部分43がガイドプレート3に接触することで、車両100の走行に対して係止プレート部分43とプレート部31との摩擦による略直角方向の力が作用することを防止できる。
さらには、係止プレート部分43とボールローラ35との接触による摩擦を低減しているため、係止プレート部分43及びプレート部31が磨耗することも防止でき、耐久性の高い脱線防止システム1を構成できる。したがって利用者の満足度を向上することができる。
また、係止プレート部分43とボールローラ35との接触による摩擦によって、係止プレート部分43が熱を持ち、その熱によって変形することを防止できる。
なお、本実施例において、ガイドプレート3は、内軌側にセットしているが、図8に示すように、外軌側の外側にも設置してもよい。この場合、内軌側の支柱32と外軌側の支柱32aとの下端を幅方向の基礎プレート33aで連結して道床21に埋め込めば、さらにプレート部31に生じる引き抜き力に対する耐力を増加することができる。この構成により、外軌レール23b上面に置石等があり、外軌側車輪104bが外軌レール23bから浮上したとしても、外軌側のプレート部31aによって外軌側の係止プレート部分43aの浮上が抑制され、脱線を防止することができる。
また、図9に示すように、通常の路盤上に構成されたバラスト道床21aの場合、支柱32を路盤300内に埋設した基礎部に接続することで引き抜きに抵抗する構成であれば良い。詳述すると、バラスト道床21aを貫通させた支柱32の下端部分を、バラスト道床21aの基板となる路盤300に開けたコアに充填したコンクリート杭38に巻き込ませて一体的に構成すればよい。これにより、路盤300に対するコンクリート杭38の周面摩擦によって、支柱32の引き抜き抵抗が増大するため、確実に車輪104の浮上による脱線を防止することができる。
また、本実施例において、プレート部31の底面側に備えたボールローラ35は、ボール35aを有する構成であったが、図10に示すように、回転軸36aを有する円筒形のローラ36を延長方向に複数並設して構成すればよい。この場合、回転軸36aが設置する線形に対して直角方向となるように、放射線Bに沿って取り付ければよい。これにより、係止プレート部分43とローラ36とが接触した場合、曲線区間であっても、係止プレート部分43の走行方向に対してスムーズにローラ36が回転でき、効率よく係止プレート部分43とローラ36との摩擦を低減することができるとともに、ローラ36の劣化を防止することができる。
なお、本実施例においてプレート部31の底面側にボールローラ35を備えたが、係止プレート部分43の上面にボールローラ35を備えても良い。また、プレート部31の底面、及び係止プレート部分43の上面の少なくとも一方に摩擦を低減する摩擦低減材料を塗布してもよい。これにより、プレート部31の底面側にボールローラ35を備えずとも、上記効果を得ることができる。
第2の実施例の曲線区間での脱線防止システム1の縦断面図を示す図11と、平面説明図を示す図12ととともに、第2の実施例の脱線防止システム1について説明する。
第2の実施例の脱線防止システム1は、上述した実施例1の脱線防止システム1の構成に加えて、車体部101内部に備えた曲線区間走行検知装置(図示省略)と、車体部101の底面側に備えたウェイト110と、該ウェイト110を車体部101の幅方向に移動させる油圧ジャッキ111とを備えている。
上述したように、車両100が曲線区間を走行する際、空気バネ部106が捩れて車体部101に対して台車102が回転するが、上記曲線区間走行検知装置は車体部101に対する台車102の相対回転を検出することで、車両100が曲線区間を走行していると検知する検知装置である。なお、上記曲線区間走行検知装置は台車102の相対回転方向から曲線方向も合わせて検知する構成である。
ウェイト110は、図11及び図12に示すように、車体部101の底面側の前後方向の両端付近及び中央の3ヶ所に配設され、幅方向両側に取り付けられた油圧ジャッキ111に伸縮によって車体部101の幅方向に移動可能に設置されている。
なお、油圧ジャッキ111の伸縮は、図示省略する制御部によって制御されており、制御部が曲線区間走行検知装置から曲線区間走行の検知結果を受け取った場合に、内軌側車輪104a側にウェイト110を移動するように伸縮する。
これにより、幅方向の内軌側にウェイト110が移動し、内軌側車輪104a側に車両100の重心は移動するため、内軌側車輪104aに作用する浮上力は抑制され、脱線を防止できる。
また、車両100の走行速度が速く、内軌側車輪104aの浮上力に対してウェイト110の重量が軽く、内軌側へのウェイト110の移動により車輪104の浮上を解消できない場合であっても、内軌側に備えたガイドプレート3が係止プレート部分43の浮上を抑制し、確実に脱線を防止することができる。
この場合、ガイドプレート3に対する係止プレート部分43を介して伝達される引抜力、すなわち、車輪104の浮上力は、ウェイト110の移動によって低減されているため、ガイドプレート3の劣化を防止することができる。
なお、上記曲線区間走行検知装置の代用として、レール23からの車輪104の浮上を検知する上記車輪浮上検知装置を用いてもよい。この上記車輪浮上検知装置は、車両100に設けられてレール23との距離を検知する反射型光センサ等のセンサ、車体部101の傾斜加速度を測定する加速度計、或いは車体部101の傾斜角度を測定するジャイロ等のいずれか1つや複数の組合せで構成された検知装置である。
この車輪浮上検知装置は、車輪104とレール23との距離が変化しない場合、曲線区間中において一定のカントに合わせた傾斜角度で走行している場合、或いは、直線区間から曲線区間移行する緩和曲線区間において、一定の傾斜速度で傾斜している場合は検知せず、内軌レール23aからの内軌側車輪104aの浮上によって距離が変化したり、車体部101の傾斜や傾斜速度に変化が生じた場合に、傾斜加速度が生じた方向とともに検知する検知装置である。
これにより、上述したような上記曲線区間走行検知装置と同様の効果を得ることができる。
第3の実施例の曲線区間での脱線防止システム1の縦断面図を示す図13と、平面説明図を示す図14ととともに、第3の実施例の脱線防止システム1について説明する。
第3の実施例の脱線防止システム1は、上述した実施例1の脱線防止システム1の構成に加えて、車体部101内部に備えた前記車輪浮上検知装置(図示省略)と、台車102底面側に備えた電磁石121と、コンクリート枕木22上面で内軌レール23aと外軌レール23bとの軌間内に固定した被吸着プレート122とで構成している。
電磁石121は、図14に示すように各台車102の平面視略中央に車軸105より下側に突出する態様で、取付部材121aによって台車枠102aに取り付けられており、図示省略する制御部からの通電によって電磁力を発する電磁石である。
被吸着プレート122は、電磁石121より幅が広く、レール23の延長方向に沿った帯状の磁性金属で形成された被吸着部分122aと、被吸着部分122aの底面側に備えたコンクリート枕木22に固定する固定脚122bとで構成され、車両100の通常走行状態において、電磁石121は、被吸着部分122aの直上となるように取り付けられている。
上記構成により、上記浮上メカニズムによって、内軌側車輪104aが浮上し、上記車輪浮上検知装置がその浮上を検知した場合、車輪浮上検知装置は内軌側車輪104aの浮上を検知したことを制御部に送信する。内軌側車輪104aの浮上の検知結果を受信した制御部は、車輪104の浮上を解消して、内軌側車輪104aをレール23上に復帰させるように、電磁石121に通電する。
制御部からの通電を受けた電磁石121は電磁力を発生し、直下に配された被吸着プレート122を吸着する。しかし、被吸着プレート122は、コンクリート枕木22に固定されているため、電磁石121が被吸着プレート122側に移動する。この電磁石121の被吸着プレート122側への移動によって、取付部材121aによって電磁石121が固定された台車102はコンクリート枕木22側すなわちレール23側へ移動し、内軌側車輪104aを内軌レール23a上に復帰させる。
換言するならば、電磁石121の吸着力によって、車輪104をレール23側に引き寄せる引寄力を台車102に付与することができ、これにより、車輪104のレール23からの浮上を解消し、脱線を防止できる。
また、実施例2と同様に、車両100の走行速度が速く、内軌側車輪104aの浮上力に対して電磁石121の電磁力(吸着力)が弱く、車輪104の浮上を解消できない場合であっても、内軌側に備えたガイドプレート3が係止プレート部分43の浮上を抑制し、確実に脱線を防止できる。
この場合、ガイドプレート3に対する係止プレート部分43を介して伝達される引抜力、すなわち、車輪104の浮上力は、電磁石121の電磁力(吸着力)によって低減されているため、ガイドプレート3の劣化を防止することができる。
なお、上記車輪浮上検知装置の代用として、実施例2と同様の上記曲線区間走行検知装置を用いてもよい。これにより、上記車輪浮上検知と同様の効果を得ることができる。
また、車輪浮上検知装置および電磁石121をレール23側に配設し、台車102に被吸着プレート122側に対応する被吸着部を備えてもよい。これにより、上記効果を得ることができるとともに、必要な箇所にのみ車輪浮上検知装置および電磁石121を備えればよく、車輪浮上検知装置および電磁石121の設置数を低減することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の軌道車両は、車両100に対応し、
以下同様に、
設置面は、道床21又はバラスト道床21aに対応し、
レールは、レール23、内軌レール23a、或いは外軌レール23bに対応し、
車輪は、車輪104、内軌側車輪104a、或いは外軌側車輪104bに対応し、
脱線防止装置は、脱線防止システム1に対応し、
突出部は、係止プレート4に対応し、
摩擦低減手段、及び転動体は、ボールローラ35又はローラ36に対応し、
球形転動体は、ボールローラ35に対応し、
浮上力低減手段は、ウェイト110と油圧ジャッキ111、並びに電磁石121と被吸着プレート122に対応し、
ウェイト移動手段は、油圧ジャッキ111に対応し、
吸着手段は、電磁石121、及び被吸着プレート122に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
脱線防止システムの斜視図。 脱線防止システムの左側面図。 脱線防止システムの縦断面図。 脱線防止システムの平面説明図。 図3中のa部の拡大図。 図2中のb部の拡大図。 車輪浮上による脱線のメカニズムを説明する説明図。 別の実施形態の曲線区間の脱線防止システムの縦断面図。 別の実施形態の曲線区間での脱線防止システムの縦断面図。 別の実施形態の曲線区間でのプレート部31の拡大底面図。 第2の実施例の曲線区間での脱線防止システムの縦断面図。 第2の実施例の曲線区間での脱線防止システムの平面説明図。 第3の実施例の曲線区間での脱線防止システムの縦断面図。 第3の実施例の曲線区間での脱線防止システムの平面説明図。
符号の説明
1…脱線防止システム
21…道床
21a…バラスト道床
23…レール
23a…内軌レール
23b…外軌レール
31…プレート部
35…ボールローラ
36…ローラ
43…係止プレート部分
100…車両
102…台車
104…車輪
104a…内軌側車輪
104b…外軌側車輪
105…車軸
110…ウェイト
111…油圧ジャッキ
121…電磁石
122…被吸着プレート

Claims (7)

  1. 軌道車両の台車の前後に配設された車軸に固定された各車輪が、設置面に2本平行に設けられたレールから脱線することを防止する脱線防止装置であって、
    前記車軸の前後方向略中央位置で、前記車輪より幅方向外側に突出する突出部を前記車軸に備え、
    前記レールの幅方向外側で固定され、前記レールに対して平行なガイドプレートを備え、
    前記レール上を走行する前記軌道車両の前記突出部が、前記ガイドプレートの直下に位置する構成とした
    脱線防止装置。
  2. 前記突出部及び前記ガイドプレートの少なくとも一方の対向面に、
    前記突出部と前記ガイドプレートとが接触した場合の摩擦を低減する摩擦低減手段を備えた
    請求項1に記載の脱線防止装置。
  3. 前記摩擦低減手段を、
    前記ガイドプレートの延長方向に複数並設し、それぞれが前記ガイドプレートに対して転動可能な転動体で構成した
    請求項2に記載の脱線防止装置。
  4. 前記転動体を、
    球形転動体で構成した
    請求項3に記載の脱線防止装置。
  5. 前記軌道車両に、
    浮上力が作用する前記車輪に、浮上力を低減する方向の力を付与する浮上力低減手段とを備えた
    請求項1から4のうちいずれかひとつに記載の脱線防止装置。
  6. 前記浮上力低減手段を、
    軌道車両に備えたウェイトと、
    前記車輪に作用する前記浮上力を低減する方向に前記ウェイトを移動させるウェイト移動手段とで構成した
    請求項5に記載の脱線防止装置。
  7. 前記浮上力低減手段を、
    軌道車両、及び前記レールに備え、発生した電磁力によって吸着する吸着手段によって構成した
    請求項5に記載の脱線防止装置。
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