JP2008023468A - バチルス属細菌の優占化処理装置及び方法 - Google Patents

バチルス属細菌の優占化処理装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分に効率的且つ低コストにて、バチルス属細菌の優占化処理を行うことが可能なバチルス属細菌の優占化処理装置及び方法を提供すること。
【解決手段】本発明の優占化処理装置20は、バチルス属細菌の優占化処理をすべき被処理汚泥を収容する優占化槽25と、被処理汚泥を好気処理する好気部(21a,22a)と、優占化槽25の底部25a近傍に形成される嫌気部と、好気部及び嫌気部を繰り返し通過するように被処理汚泥を流動させる汚泥循環手段(26,21,22)と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、汚泥中に含まれる微生物のうち、バチルス属細菌が優占種となるように汚泥を処理するための優占化処理装置及び方法に関する。
有機性廃水の処理施設においては、処理タンクや管路から発生する悪臭に対して防除策を講じる必要がある。悪臭の原因となる臭気物質は、主に、硫化水素、メチルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル及びアンモニアなどである。これらの臭気物質は、硫黄や窒素を含有する有機物が嫌気状態にて分解されることで生成する。
悪臭に対する防除策の一つとして、バチルス属細菌を利用する方法が知られている。バチルス属細菌は、有機性廃水の生物処理に使用される活性汚泥中に存在する土壌細菌の一種であり、臭気物質の発生を抑制する作用を有している。これは、バチルス属細菌が臭気物質を生成する硫酸還元菌などの働きを抑制する性質があるためと考えられている。
このような性質を有するバチルス属細菌を利用した廃水処理装置として、例えば、特許文献1にはバチルス属細菌を優勢種とする生物相を活性汚泥中に形成し、これを用いて廃水の生物処理を行う装置が記載されている。
特開2005−329301号公報
しかしながら、特許文献1に記載の廃水処理装置においては、バチルス属細菌を優勢種とするために被処理水に対して酸化剤を添加する必要がある。酸化剤などの添加薬剤の添加量につき、被処理水の性状の変動に応じた制御を要するため、廃水処理を十分に効率的に行うことが困難であるといえる。また、添加薬剤の使用は、廃水処理装置のランニングコストを増大させる要因となる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、十分に効率的且つ低コストにて、バチルス属細菌の優占化処理を行うことが可能なバチルス属細菌の優占化処理装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明の優占化処理装置は、バチルス属細菌の優占化処理をすべき被処理汚泥を収容する優占化槽と、優占化槽内に設けられ被処理汚泥を好気処理する好気部と、優占化槽内に設けられ被処理汚泥を嫌気処理する嫌気部と、好気部及び嫌気部を繰り返し通過するように被処理汚泥を流動させる汚泥循環手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の優占化処理装置によれば、汚泥循環手段によって、バチルス属細菌を含有する被処理汚泥が好気部及び嫌気部を繰り返し通過するように循環させることができる。したがって、被処理汚泥の好気処理及び嫌気処理を繰り返し行うことができる。
バチルス属細菌を含む汚泥に対して、好気処理及び嫌気処理を繰り返し行うことで、バチルス属細菌を優占種にすることができる。
嫌気状態に曝されると、バチルス属細菌は胞子を形成する性質を有し、この性質により嫌気状態であっても死滅せずに生存可能である。これに対し、好気条件下にて生息する偏性好気性菌などは嫌気状態に曝されると死滅する。他方、好気状態に曝されると、バチルス属細菌は活性化し、他の菌を溶解しBODとして捕食して増殖する。また、バチルス属細菌は、他の菌の増殖を妨げる物質を放出する性質があるので、バチルス属細菌が増えるにつれて更にバチルス属細菌は増殖しやすくなる。
このように被処理汚泥を好気部及び嫌気部を繰り返し通過させることによって、酸化剤や殺菌剤などの添加薬剤を使用しなくても、被処理汚泥中のバチルス属細菌を選択的に増殖させることができる。その結果、被処理汚泥中のバチルス属細菌を優占種とすることができる。
バチルス属細菌は臭気物質の発生を抑制する作用を有する。このため、例えば、廃水処理設備から排出される汚泥を優占化処理することで、優占種がバチルス属細菌である活性汚泥(以下、「バチルス優占汚泥」という。)とし、これを廃水処理設備に使用することで、廃水処理設備から生じる悪臭が抑制される。
なお、本発明において、「優占種」とは、汚泥中に生息している生物相において数が最も多い種を意味する。また、「優占化」とは、ある種の細菌を対象の生物相における優占種にすることを意味する。優占化は、例えば、特定の細菌を選択的に増殖させることによって行うことができる。また、特定の細菌以外の細菌を淘汰することによって行うこともでき、これと上記の選択的な増殖とを組み合わせて行うこともできる。
本発明の優占化処理装置の汚泥循環手段は、優占化槽内に酸素含有気体を供給する気体供給手段と、気体供給手段からの酸素含有気体とともに優占化槽内において被処理汚泥が流動する流路をなす管状部材とによって構成され、好気部はこの流路内に少なくとも形成されることが好ましい。
上記構成の優占化処理装置においては、管状部材内の被処理汚泥に対して酸素含有気体が導入される。このため、管状部材内に好気部を確実に形成することができる。これに加え、導入された酸素含有気体の気泡の上昇に伴い、流路に沿って被処理汚泥を上方に流動させることができる。つまり、本発明の優占化処理装置によれば、優占化槽内に好気部を部分的に形成させることが可能であり且つ好気部を被処理汚泥が通過するように流動させることが可能である。そして、好気部を通過した被処理汚泥を、酸素含有気体の導入により生じる流動によって、管状部材の外側の領域に存在する嫌気部を通過させることができる。
本発明の優占化処理装置は、管状部材が内管と外管とからなる二重管構造を有し、気体供給手段からの酸素含有気体が内管内に供給され、被処理汚泥が上方に流動する上向流路が内管の内面によって構成されるとともに、上向流路を通過した被処理汚泥が下方に流動する下向流路が内管の外面記外管の内面とによって構成され、好気部が上向流路内及び下向流路内に少なくとも形成されることが好ましい。
また、本発明の優占化処理装置は、管状部材が内管と外管とからなる二重管構造を有し、気体供給手段からの酸素含有気体が外管内であって内管の外側に供給され、被処理汚泥が上方に流動する上向流路が内管の外面と外管の内面とによって構成されるとともに、上向流路を通過した被処理汚泥が下方に流動する下向流路が内管の内面によって構成され、好気部が上向流路内及び下向流路内に少なくとも形成されるものであってもよい。
優占化槽内に配置される管状部材が、二重管構造を有するものであると、上向流路を通じて上方に流動した被処理汚泥を、下向流路を通じて下方に流動せしめることができる。
また、内管及び外管の長さを調節することによって、被処理汚泥を優占化槽の所定の深度まで導くことができる。これにより、優占化槽内の被処理汚泥の流動を十分に制御することができ、優占化槽の底部に被処理汚泥を沈殿せしめることができる。したがって、被処理汚泥が高濃度に存在する優占化槽の底部近傍に嫌気部を形成することができる。
二重管を構成する内管の下方端部は、外管の下方端部よりも下方に位置していることが好ましい。
このような構成であると、下向流路を下降してきた被処理汚泥が、上向流路に直接流入することが十分に抑制される。他方、優占化槽の底部近傍において嫌気状態に曝されていた被処理汚泥を上向流路に取り込むことが容易となる。
また、本発明の優占化処理装置は、下向流路にバチルス属細菌を活性化させる活性剤を収容する活性剤収容部を備えることが好ましい。被処理汚泥が活性剤収容部を通過することによって、バチルス属細菌の増殖を促進させることができる。
また、本発明の優占化処理装置においては、外管の外側に、下向流路を通過した被処理汚泥の上向を阻害する阻害板が設けられていることが好ましい。このような阻害板を設けることによって、下向流路からの被処理汚泥を効率的に沈降させることができる。
本発明に係る優占化処理方法は、バチルス属細菌の優占化処理をすべき被処理汚泥を優占化槽に供給する汚泥供給工程と、優占化槽内に酸素含有気体を供給し、優占化槽内に部分的に好気領域を形成し且つ酸素含有気体の気泡とともに被処理汚泥を流動させ、優占化槽内の好気領域及び嫌気領域を繰り返し通過させる気体供給工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の優占化処理方法においては、優占化槽内に部分的に好気領域が形成されるように酸素含有気体を導入する。そして、導入した酸素含有気体の気泡の上昇に伴い、優占化槽内の被処理汚泥を上方に流動させることができる。つまり、本発明の優占化処理方法によれば、優占化槽内に好気領域を部分的に形成させることが可能であるとともに、優占化槽内の好気領域及びこれ以外の領域(例えば、嫌気領域)を被処理汚泥が通過するように流動させることが可能である。
本発明によれば、十分に効率的且つ低コストにて、バチルス属細菌の優占化処理を行うことが可能なバチルス属細菌の優占化処理装置及び方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下の説明においては、同一の要素には同一の符号を用いることとし重複する説明は省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の優占化処理装置を備える廃水処理装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。廃水処理装置10Aは、有機物を含有する有機性廃水を、バチルス属細菌を含む活性汚泥を用いて生物処理するための装置である。
廃水処理装置10Aは、沈砂槽(前処理手段)12、曝気槽(生物処理手段)14、沈殿槽(固液分離手段)16及び優占化処理装置20を有する。
沈砂槽12はラインL1を通って流入される有機性廃水に含まれる異物及び浮遊物質を分離除去するためのものである。沈砂槽12は有機性廃水の流入口部分に網(図示せず)が設けられており、この網の目よりも大きな異物が分離除去される。また、沈砂槽12に流入した有機性廃水に含まれる浮遊物質のうち、沈殿したものがラインL2から排出される。沈砂槽12で処理された有機性廃水はラインL3を通じて曝気槽14に導入されるようになっている。なお、本明細書において「ライン」とは、管路を意味するものとする。
曝気槽14は、好気性菌を含む活性汚泥によって有機性廃水を生物処理するためのものである。図示していないが、曝気槽14は空気又は酸素を曝気する曝気装置を備えている。本実施形態では、主に、好気性菌であるバチルス属細菌によって有機性廃水に含まれる有機物を分解する。曝気槽14には、ラインL4が接続されている。曝気槽14から排出される曝気液(生物処理液)は、ラインL4を通じて沈殿槽16に導入されるようになっている。
沈殿槽16は、曝気槽14からの曝気液を、分離汚泥と分離液とに分離するためのものである。分離液は、いわゆる上澄み液であり、活性汚泥の含有量が十分に低減されている。一方、分離汚泥は、固形分である活性汚泥を高濃度に含有するとともに、曝気槽14における生物処理で分解されなかったものも含有している。また、活性汚泥には、バチルス属細菌をはじめ複数の菌が含まれている。
沈殿槽16には、ラインL5及びラインL6が接続されている。ラインL5は、分離液を排水浄化設備へと移送するためのラインである。ラインL6は、分離汚泥を排出するためのラインである。
ラインL6には、ラインL7及びラインL8が接続されている。ラインL7を通じて分離汚泥の少なくとも一部が、廃水処理装置10Aの上流側に返送されるようになっている。ラインL7を通じて返送される汚泥が返送汚泥と称されるものである。一方、廃水処理装置10Aの上流側に返送されない分離汚泥(余剰汚泥)が、ラインL8を通じて汚泥処理設備へと移送されるようになっている。
優占化処理装置20は、ラインL7を通じて返送される返送汚泥の少なくとも一部に対し、バチルス属細菌が優占種となるように優占化処理をするためのものである。優占化処理装置20には、ラインL7から分岐したラインL9を通じて返送汚泥の少なくとも一部(被処理汚泥)が導入されるようになっている。そして、優占化処理後の返送汚泥はラインL10から排出されるようになっている。
ラインL10にはラインL10a及びラインL10bが接続されている。ラインL10a及びラインL10bそれぞれは、優占化処理後の返送汚泥を、ラインL7及びラインL1に導入するためのラインである。上記ラインL7,L9,L10,L10a,L10bは、活性汚泥を返送する汚泥返送路(返送路)として機能している。
次に、図2を参照しながら、優占化処理装置20の構成及び優占化処理方法について説明する。
図2は優占化処理装置20の好適な一形態を示す模式断面図である。優占化処理装置20は、優占化槽25と、空気供給装置(気体供給手段)26と、管状部材(内管)21と、管状部材21の外側に設けられた管状部材(外管)22と、活性剤収容部23と、阻害板24とを有している。
優占化槽25は、被処理汚泥を収容するためのものである。優占化槽25は、円形の底部25aを有する円筒形状の水槽である。優占化槽25内で沈降した汚泥は、底部25a面上に堆積するようになっている。そして、汚泥の堆積部分に嫌気領域(嫌気部)が形成される。なお、優占化槽25の形状は、円筒形状に限定されず、例えば、矩形の底部を有する直方体形状のものであってもよい。ただし、優占化処理装置20の小型化の観点から、優占化槽25は、円筒形状のものが好ましい。
空気供給装置26は、管状部材21内に空気(酸素含有気体)を供給し、優占化槽25内に部分的に好気領域(好気部)を形成するためのものである。空気供給装置26は、空気を吐出するラインL26を備えている。空気供給装置26としては、例えば、空気圧縮機などが挙げられる。なお、空気供給装置26で供給可能な気体は、空気の他に酸素又は所望の酸素濃度を有する混合気体などである。
管状部材21及び管状部材22は、それぞれ円筒状の形状を有しており、これらは二重管を構成している。管状部材21,22は、これらの管状部材によって構成される流路が鉛直方向となるように配置されている。管状部材21の内面によって流路21aが構成され、管状部材21の外面及び管状部材22の内面によって流路22aが構成されている。また、管状部材21,22は、これらの中心軸の延長線が優占化槽25の底部25aの中心点を通過するように、優占化槽25内に配置されている。なお、管状部材21及び管状部材22の形状は円筒状に限られず、これらの断面は、例えば、楕円状、矩形状などであってもよい。
管状部材21には、返送汚泥が供給されるラインL9及び空気供給装置26から空気が供給されるラインL26が、それぞれ接続されている。管状部材21内の被処理汚泥を効率的に上方に流動させる観点から、ラインL26は管状部材21の下方端部21b近傍に接続されていることが好ましい。また、同様の観点から、ラインL26はラインL9よりも下方に接続されていることが好ましい。
管状部材21の下方端部21bは、管状部材22の下方端部22bよりも下方に延在している。このため、優占化槽25の底部に堆積している被処理汚泥を、空気の供給によるいわゆるエアリフト作用によって、管状部材21内に確実に取り込むことができ、これを循環させることができる。
管状部材22の上方端部22cは、被処理汚泥の液面Lよりも上方に位置し且つ管状部材22の上方端部21cよりも上方に位置している。これにより、管状部材21の上方端部21cから空気とともに横溢する被処理汚泥が、管状部材22の外側に漏れることを十分に防止することができる。したがって、流路21aからの被処理汚泥を、流路22aを通じて優占化槽25の底部25a方向に確実に循環させることができる。
なお、優占化槽25は、ラインL10から上澄み液が排出されるようになっている。このため、優占化槽25における被処理汚泥の液面Lの位置は、被処理汚泥が排出されるラインL10の位置で決まる。
活性剤収容部23は、流路22aを移動する被処理汚泥とバチルス属細菌に活性を与え発芽を促進させる活性剤とを接触させるためのものである。活性剤収容部23は、管状部材21の下方端部21bと管状部材22の下方端部22bとの間を覆うように設けられた格子(図示せず)を備え、この格子によって活性剤が保持されている。
活性剤の形状は、被処理汚泥の流れが阻害されることを十分に抑制する観点から、最大径20mm以上(より好ましくは50〜100mm)の塊状であることが好ましい。また、被処理汚泥との高い接触効率を確保する観点から、多孔体であることが好ましい。
活性剤としては、ケイ酸塩系活性剤及びマグネシウム塩系活性剤を使用することができる。ケイ酸塩系活性剤は、ケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムを含む複合塩を含有するものである。マグネシウム塩系活性剤は、マグネシウム塩として水酸化マグネシウムを含む複合塩を含有するものである。これらの活性剤から微量のケイ素もしくはマグネシウムが溶出する。これを取り込むことによって、バチルス属細菌は活性化する。上記活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせ用いてもよい。
これらの活性剤は、常法によって調製することができる。例えば、所望のケイ酸塩もしくはマグネシウム塩及び焼結助剤を含有する混合物を焼成することによって、多孔体からなる活性剤を得ることができる。
阻害板24は、流路22aを通過した被処理汚泥の上向を阻害するためのものである。阻害板24は、管状部材22の中心軸から離れる方向に突出するように管状部材22の表面上に設けられている。具体的には、阻害板24は、管状部材22の下方端部22bの周縁部に設けられ、下方端部22bの周縁部を基端とし、周縁部から下方に遠ざかるにしたがって拡径している。このような阻害板24を管状部材22に設けることで、管状部材22の外側の上向流が弱められ、流路22aからの被処理汚泥が効率的に沈降する。
被処理汚泥を十分に沈殿させる観点から、阻害板24は、管状部材22の中心軸に対して、30〜60°の角度をなすように拡径していることが好ましく、50〜60°の角度をなすように拡径していることがより好ましい。なお、阻害板24は、必ずしも管状部材22の全周にわたって設ける必要はなく、周に部分的に設けてもよい。また、阻害板24の位置は、下方端部22bの周縁部に限られず、例えば、下方端部22b及び上方端部22cの中間位置であってもよい。
優占化処理装置20によれば、管状部材21の内側に空気供給装置26から空気を供給することで、優占化槽25内に部分的に好気領域を形成することができる。また、エアリフト作用によって被処理汚泥を流路21aに沿って上方に流動させることができる。そして、流路21aを通じて上方に移動した被処理汚泥を、流路22aを通じて下方に循環させることができる。
流路22aからの被処理汚泥の一部は、管状部材22の外側を上方に移動し、ラインL10から排出される。一方、流路22aからの被処理汚泥の残りの一部は沈降し、優占化槽25の底部25aに堆積する。これにより優占化槽25の底部近傍に嫌気領域が形成される。底部25aに堆積した被処理汚泥は、エアリフト作用による流動によって管状部材21内に取り込まれ、再び好気領域を通過する。つまり、管状部材21の内側に空気を供給することによって、流路21aが被処理汚泥の上向流路となり、他方、流路22aが被処理汚泥の下向流路となる。
図2に示す優占化処理装置20は、流路21a及び流路22aに好気領域が、優占化槽25の底部25a近傍に嫌気領域が、それぞれ形成されるように設計されている。
優占化槽25内の好気領域及び嫌気領域は、優占化槽25内の被処理汚泥の酸化還元電位(ORP)を測定することにより判別可能である。ORPは、対象の液体が好気状態であるか嫌気状態であるかを電位で示す指標である。好気状態であると電位は高い値となり、嫌気状態であると電位は低い値となる。ただし、優占化槽25の管状部材22の外側の領域においては、被処理汚泥は流動しているため、好気領域と嫌気領域との明確な境界線はなく、これらの遷移領域も存在する。
なお、ラインL9で供給される被処理汚泥を、必ずしも管状部材22内に導入する必要はなく、例えば、被処理汚泥を優占化槽25の上方から注ぎ入れるようにして優占化槽25に導入してもよい。ただし、導入された被処理汚泥と活性剤とを確実に接触させる観点から、ラインL9は、管状部材21又は管状部材22に接続されていることが好ましい。
また、活性剤収容部23の設置位置は、好気領域であれば特に限定されるものではない。ただし、好気領域に十分に曝された状態のバチルス属細菌を活性剤に接触させると、バチルス属細菌の増殖がより促進されるため、図2に示すように管状部材22の下方端部22b近傍に設置することが好ましい。
次に、廃水処理装置10Aを用いた有機性廃水の廃水処理方法について説明する。
まず、ラインL1を通じて沈砂槽12に有機性廃水を導入する。ここで有機性廃水の原水に含まれている異物及び浮遊物質を分離除去する。
ラインL3を通じて曝気槽14に有機性廃水導入する。ここで有機性廃水に含まれる有機物を活性汚泥によって生物処理する。そして、曝気槽14から排出される曝気液を、ラインL4を通じて沈殿槽16に導入し、曝気液に含まれる活性汚泥を沈殿させて、分離汚泥と分離液とに分離する。沈殿槽16における上澄み液である分離液を、ラインL5を通じて排水浄化施設に移送する。排水浄化設備において、脱水分離液の消毒や高度凝集処理といった処理が行われる。
一方、沈殿槽16からの分離汚泥を、ラインL6から排出する。ラインL6から排出した分離汚泥の少なくとも一部を、ラインL7を通じて廃水処理装置10Aの上流側に返送する。廃水処理装置10Aの上流側に返送しない分離汚泥を、ラインL8を通じて汚泥処理設備に移送する。汚泥処理設備において、分離汚泥の脱水処理及び堆肥化や炭化又は焼却といった処理が行われる。
ラインL7で返送する返送汚泥の一部(被処理汚泥)を、ラインL9を通じて優占化処理装置20に導入する(汚泥供給工程)。そして、管状部材21内の被処理汚泥に空気を供給する(気体供給工程)。これによって、優占化槽25内に好気領域及び嫌気領域を形成する。管状部材21内への空気の供給は、管状部材21,22内に好ましくはORPが50mV以上(より好ましくは100〜400mV)の好気領域が形成されると共に、管状部材22の外側の領域に好ましくはORPが−100mV以下(より好ましくは−500〜−150mV)の嫌気領域が形成されるように行えばよい。
嫌気領域を確実に形成する観点から、優占化処理装置20の表面積負荷は、
30m/日以下であることが好ましく、10m/日以下であることがより好ましい。被処理汚泥の優占化槽25内の滞留時間は、6時間以上とすることが好ましく、24〜48時間とすることがより好ましい。滞留時間が6時間未満であると、優占化処理が不十分となる傾向がある。
なお、空気供給装置26からの空気の供給は、必ずしも常時行う必要はなく、間欠的に行ってもよい。
優占化処理装置20において上記のように優占化処理されたバチルス優占汚泥を、ラインL10及びラインL10aを通じてラインL7内の返送汚泥に添加する。また、バチルス優占汚泥を、ラインL10及びラインL10bを通じてラインL1に添加する。
なお、必ずしもラインL7及びラインL1の両方に返送汚泥を供給する必要はなく、いずれか一方でもよい。ただし、廃水処理装置10Aの系内広域にわたりバチルス属細菌を存在せしめる観点から、ラインL7及びラインL1の両方にバチルス優占汚泥を供給することが好ましい。
上記構成の廃水処理装置及びこれを用いた処理方法により得られる効果としては以下のものが挙げられる。すなわち、バチルス属細菌は、好気性菌であって有機物を分解する性質を有するので、バチルス属細菌を優占化させることにより、有機性廃水中の有機物が効率的に分解される。これにより、例えば、バチルス属細菌の量が10〜10個/ml程度になると、沈砂槽12や曝気槽14などのカビ臭及び汚泥の腐敗臭などが低減される。
有機性廃水に硫化物が含まれており、その有機性廃水が嫌気性になると、硫化水素が形成され悪臭が生じたり、廃水処理装置10Aを構成する各部に腐食が生じたりすることがある。しかしながら、バチルス属細菌は、硫化水素を発生させにくい性質も有している。そのため、廃水処理装置10Aの腐食が抑制され、腐食臭も低減される。
また、バチルス属細菌は沈降性がよいので、活性汚泥に含まれるバチルス属細菌の量が多くなると、活性汚泥の沈降性もよくなる。そのため、活性汚泥が曝気槽14から流出しにくいことから、バチルス属細菌の量が増加すると、余剰汚泥が減容・減量されやすい。更に、バチルス属細菌を含む活性汚泥の沈降性がよいことから、沈殿槽16で固液分離すると効率的に活性汚泥が有機性廃水から分離される。そして、その活性汚泥の一部を返送汚泥として、曝気槽14を含む上流側に返送するので、曝気槽14中の活性汚泥濃度が濃くなる。したがって、有機性廃水に含まれる有機物の分解効率が向上する。これにより、曝気槽14で生物処理された有機性廃水に含まれる処理水の水質が向上する。
また、例えば、バチルス属細菌の優占化処理を行わない場合、曝気槽14内の浮遊固形物濃度が約6000mg/Lであると、通常、その固形物の30分間沈殿率は90〜100であるのに対して、上記方法によって優占化処理を行なうことによって固形物の30分間沈殿率が20〜40程度になる。これは、バチルス属細菌により有機性廃水に含まれる有機物がより多く分解されることを示している。また、バチルス属細菌は桿菌ではあるが、形状が糸状になったり、胞子になったり変化し、糸状化した菌は凝集化を促進する。
更に、バチルス属細菌を含む活性汚泥の沈降性がよいことから、活性汚泥の濃度が安定しやすくなっている。そのため、廃水処理装置10Aの運転管理が容易になっている。
以上述べたように、廃水処理装置10Aを用いた有機性廃水の廃水処理方法では、そのバチルス属細菌の働きにより、優れた処理水質が確保されつつ廃水処理装置10Aからの悪臭及び余剰汚泥が低減される。本実施形態では、これらの効果を添加薬剤を使用せずに得ることができる。また、添加薬剤を使用しないため、廃水処理装置の運転管理が容易であることに加え、添加薬剤等を使用する場合よりもランニングコストを低減できる。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態の廃水処理装置の概略構成図である。第1実施形態に係る廃水処理装置10Aでは、返送汚泥を優占化処理装置20に導入している。これに対し、廃水処理装置10Bでは、ラインL8Bで移送される余剰汚泥を優占化処理装置20に導入する。
沈殿槽16から分離汚泥を排出するラインL6には、ラインL7及びラインL8Bが接続されている。ラインL8Bを通じて余剰汚泥の全量が優占化処理装置20に導入されるようになっている。
廃水処理装置10Bを用いた有機性廃水の廃水処理方法は、余剰汚泥の全量を優占化処理装置20に導入して優占化処理を行う点で廃水処理装置10Aを用いた場合と相違する。
この場合、余剰汚泥の全量に対してバチルス属細菌の優占化処理が行われるため、余剰汚泥から生じる悪臭をより確実に抑制可能である。このため、廃水処理装置10Bによれば、廃水処理装置10Aにより得られる効果に加え、余剰汚泥が移送される汚泥処理設備における悪臭の発生をより確実に低減できるという効果が得られる。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態の廃水処理装置の概略構成図である。廃水処理装置10Cは、曝気槽14から排出される曝気液を上流側に返送する構成である点が廃水処理装置10Aと相違する。
すなわち、廃水処理装置10Cは、(1)曝気槽14から排出される曝気液を優占化処理装置20に導入する、ラインL4から分岐したラインL12を有している点、(2)優占化処理後の曝気液を返送するラインL14,L14a,L14bを有している点、(3)優占化処理後の被処理汚泥を、沈殿槽16に導入するラインL13を有している点で廃水処理装置10Aと相違する。
曝気槽14からの曝気液を移送するラインL4にはラインL12が接続されている。ラインL12を通じて曝気液の少なくとも一部が優占化処理装置20に導入されるようになっている。ラインL14は優占化処理が施された曝気液を廃水処理装置10Cの上流側に返送するためのラインである。ラインL14にはラインL14a及びラインL14bが接続されている。ラインL14a及びラインL14bそれぞれは、優占化処理後の曝気液を、ラインL3及びラインL1に導入するためのラインである。上記ラインL12,L14,L14a,14bは、曝気液を返送する曝気液返送路(返送路)として機能している。また、優占化処理が施された曝気液を、ラインL13を通じて沈殿槽16に導入できるようになっている。
廃水処理装置10Cを用いた有機性廃水の廃水処理方法は、曝気液の少なくとも一部を優占化処理装置20に導入して優占化処理を行う点で、廃水処理装置10Aを用いた場合と相違する。また、優占化処理が施された曝気液をラインL13を通じて沈殿槽16に供給できる点で相違する。
この場合、曝気液に対してバチルス属細菌の優占化処理が行われるため、曝気液から生じる悪臭をより確実に抑制可能である。優占化処理装置20では、曝気液を好気状態及び嫌気状態に繰り返し曝すことで優占化処理を行う。これは、管状部材21内に空気を供給することで行う。空気の供給は、管状部材21,22内に好ましくはORPが50mV以上(より好ましくは100〜400mV)の好気領域が形成されると共に、管状部材22の外側の領域に好ましくはORPが−100mV以下(より好ましくは−500〜−150mV)の嫌気領域が形成されるように行えばよい。また、曝気液の優占化槽25内の滞留時間は、6時間以上とすることが好ましく、24〜48時間とすることがより好ましい。滞留時間が6時間未満であると、優占化処理が不十分となる傾向がある。
廃水処理装置10Cによれば、廃水処理装置10Aにより得られる効果に加え、沈殿槽16で分離された分離液が移送される排水浄化設備における悪臭の発生をより確実に低減できるという効果が得られる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
例えば、図2に示す優占化装置においては、空気供給装置26からの空気を管状部材21(流路21a)内に供給する構成となっているが、優占化装置は図5に示すような構成であってもよい。すなわち、空気供給装置26からの空気を管状部材22と管状部材21との間(流路22a)に供給し、流路22aを被処理汚泥の上向流路とし、他方、流路21aを被処理汚泥の下向流路とする構成であってもよい。流路22aに空気を供給することにより、流路22a,21a内に好気部が形成される。そして、流路21aを通過した被処理汚泥は、優占化槽25の底部に堆積し、底部近傍に嫌気部が形成される。更に、優占化槽25の底部に堆積している被処理汚泥は、流路22aへの空気供給によるエアリフト作用によって、流路22a内に取り込まれ、再び流路22a,21a内の好気部を通過する。このように上記構成の優占化装置によれば、図2に示す優占化装置20と同様、被処理汚泥の好気処理及び嫌気処理を繰り返し行うことができ、バチルス属細菌の優占化処理を効率的に行うことができる。
図5に示す構成の優占化装置は、被処理汚泥を供給するラインL9が管状部材22と接続されており、被処理汚泥が流路22aに供給される。これにより、供給された被処理汚泥が確実に好気部を通過するため、被処理汚泥の好気処理をより確実に行うことができる。また、活性剤収容部23は、この場合の下向流路、すなわち、流路21a内であって、管状部材21の下方端部に設置されている。これにより、好気処理が十分に施されたバチルス属細菌を活性剤と接触させることができ、バチルス属細菌の増殖をより促進できる。更に、管状部材22の外側に設けられた阻害板24によって、流路21aを通過した被処理汚泥の上向が阻害されるため、被処理汚泥を効率的に沈降させることができる。
また、上記第1〜3実施形態に係る各廃水処理装置においては、1つの優占化処理装置を用いているが、2つ以上の優占化処理装置を設けてもよい。この場合、それぞれの優占化処理装置の設置位置については、上記第1〜3実施形態における優占化処理装置の設置位置を適宜採用すればよい。
更に、第1及び第2実施形態では、沈殿槽16での固液分離処理を経た分離汚泥の少なくとも一部が優占化処理装置20に供給される構成であるが、曝気槽14から排出される曝気液についても優占化処理装置20に供給可能な構成としてもよい。具体的には、曝気液を移送するラインL4と優占化処理装置20とを接続するラインを更に設け、このラインを通じて曝気液を優占化処理装置20に供給してもよい。この場合、優占化処理装置20に供給する分離汚泥及び曝気液の比率を制御する制御手段を用いることで、被処理汚泥を優占化処理に適した濃度に調整することが可能となる。
また、同様の観点から、第3実施形態において、沈殿槽16からの分離汚泥を移送するライン(ラインL6,L7,L8)と優占化処理装置20とを接続するラインを更に設け、このラインを通じて分離汚泥を優占化処理装置20に供給可能な構成としてもよい。
なお、沈砂槽12に返送汚泥又は曝気液を返送して添加するとは、沈砂槽12に有機性廃水を流入させるためのラインL1に添加するだけでなく、沈砂槽12に直接添加する場合も含む意味である。また、曝気槽14に返送汚泥又は曝気液を返送して添加するとは、曝気槽14に有機性廃水を流入させるためのラインL3又はラインL7に添加するだけでなく、曝気槽14に直接添加する場合も含む意味である。
前処理手段として、沈砂槽12を例示したがこれに限られない。その他、例えば、沈砂池やスクリーンなどを採用してもよい。生物処理手段として、曝気槽14を例示したがこれに限られない。その他、例えば、好気性処理槽として、回転曝気法に用いられるもの、接触酸化法に用いられるもの、生物膜法に用いられるもの、オキシデーションディッチ法に用いられるものなどであってもよい。また、固液分離手段として、沈殿槽16を例示したが、例えば、遠心分離機や膜分離装置であってもよい。
第1の実施形態の廃水処理装置の概略構成図である。 優占化処理装置の好適な一形態を示す模式断面図である。 第2の実施形態の廃水処理装置の概略構成図である。 第3の実施形態の廃水処理装置の概略構成図である。 優占化処理装置の好適な他の形態を示す模式断面図である。
符号の説明
10A,10B,10C…廃水処理装置、12…沈砂槽、14…曝気槽、16…沈殿槽、20…優占化処理装置、21…管状部材(内管)、21a…流路、22…管状部材(外管)、22a…流路、23…活性剤収容部、24…阻害板、25…優占化槽、26…空気供給装置(気体供給手段)。

Claims (8)

  1. バチルス属細菌の優占化処理をすべき被処理汚泥を収容する優占化槽と、
    前記優占化槽内に設けられ、前記被処理汚泥を好気処理する好気部と、
    前記優占化槽内に設けられ、前記被処理汚泥を嫌気処理する嫌気部と、
    前記好気部及び前記嫌気部を繰り返し通過するように前記被処理汚泥を流動させる汚泥循環手段と、
    を備えることを特徴とする優占化処理装置。
  2. 前記汚泥循環手段は、前記優占化槽内に酸素含有気体を供給する気体供給手段と、前記気体供給手段からの前記酸素含有気体とともに前記優占化槽内において前記被処理汚泥が流動する流路をなす管状部材とによって構成され、前記好気部は前記流路内に少なくとも形成されることを特徴とする、請求項1に記載の優占化処理装置。
  3. 前記管状部材は、内管と外管とからなる二重管構造を有し、前記気体供給手段からの前記酸素含有気体が前記内管内に供給され、前記被処理汚泥が上方に流動する上向流路が前記内管の内面によって構成されるとともに、前記上向流路を通過した被処理汚泥が下方に流動する下向流路が前記内管の外面と前記外管の内面とによって構成され、前記好気部は前記上向流路内及び前記下向流路内に少なくとも形成されることを特徴とする、請求項2に記載の優占化処理装置。
  4. 前記管状部材は、内管と外管とからなる二重管構造を有し、前記気体供給手段からの前記酸素含有気体が前記外管内であって前記内管の外側に供給され、前記被処理汚泥が上方に流動する上向流路が前記内管の外面と前記外管の内面とによって構成されるとともに、前記上向流路を通過した被処理汚泥が下方に流動する下向流路が前記内管の内面によって構成され、前記好気部は前記上向流路内及び前記下向流路内に少なくとも形成されることを特徴とする、請求項2に記載の優占化処理装置。
  5. 前記内管の下方端部は、前記外管の下方端部よりも下方に位置していることを特徴とする、請求項3又は4に記載の優占化処理装置。
  6. 前記下向流路に、バチルス属細菌を活性化させる活性剤を収容する活性剤収容部を備えることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の優占化処理装置。
  7. 前記外管の外側には、前記下向流路を通過した被処理汚泥の上向を阻害する阻害板が設けられていることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項に記載の優占化処理装置。
  8. バチルス属細菌の優占化処理をすべき被処理汚泥を優占化槽に供給する汚泥供給工程と、
    前記優占化槽内に酸素含有気体を供給し、前記優占化槽内に部分的に好気領域を形成し且つ前記酸素含有気体の気泡とともに前記被処理汚泥を流動させ、前記好気領域及び前記優占化槽内の嫌気領域を繰り返し通過させる気体供給工程と、
    を備えることを特徴とする優占化処理方法。
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