以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施の形態である遊技機を示す斜視図、図2は図1の遊技機の正面図、図3は本発明の一実施の形態に係る遊技機の遊技盤を示す正面図、図4は図3の遊技盤の斜視図、図5は図1の遊技機の取付係合部、上下方向規制部および左右方向規制部を説明する図、図6は図1の遊技機に係る左上の取付係合部を示す斜視図、図7は図1の遊技機に係る左下の取付係合部を示す斜視図、図8は図1の遊技機に係る右下の取付係合部を示す斜視図、図9は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図10は図1の遊技機の背面図、図11は図9の制御系の要部を示すブロック図、図12は図1に示した遊技機の構成要素の一部を抽出して表面側から見た分解斜視図、図13は図1に示した遊技機の構成要素の一部を抽出して背面側から見た分解斜視図、図14は図1の遊技機に取り付けられた液晶表示装置を示す正面図、図15は図1の遊技機に取り付けられた液晶表示装置を背面側から見た斜視図、図16は図1の遊技機の本体の内部の一例を示す正面図、図17は図1の遊技機の本体に設けられた下端支持段部近傍を示す斜視図、図18は図1の遊技機の本体に設けられた他の下端支持段部近傍を示す斜視図、図19は図1の遊技機の本体に設けられた他の下端支持段部近傍を拡大して示す斜視図、図20は液晶表示装置および副制御基板の本体に対する取り付けの様子を示す説明図、図21は液晶表示装置と遊技盤との配置関係を説明する斜視図、図22は本発明の他の実施の形態である遊技機における液晶表示装置と副制御基板との取付形態を示す説明図である。
図1および図2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤10(図3、図4および図5参照)が装着されるベース枠2と、ベース枠2内で遊技盤10の背後に設けられる表示装置としての液晶表示装置(LCD)20(図6参照)と、このベース枠2に取り付けられるガラス扉3、上皿部4、下皿部5、カバー6およびハンドル7とを備えている。
ガラス扉3および上皿部4は一体化して形成されており、この一体化された開閉扉(開閉体)は、その一端がベース枠2に回動可能に軸支され、他端がベース枠2に係合するようになっている。ガラス扉3は、動作可能に設けられた遊技盤10を視認可能に被うものである。
上皿部4はガラス扉3の下側に位置し、払い出された遊技球および遊技領域に打ち込まれる遊技球が貯留される上皿4aを有している。上皿部4の所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿4aに貯留された遊技球を後述する下皿5aに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー8が設けられている。
上皿部4の下側に位置する下皿部5は、ベース枠2に固定されており、払い出しにより上皿4aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5aを有している。
下皿部5の右側に設けられたハンドル7は、外レール11aおよび内レール11b(図3および図4参照)を介して遊技盤10の遊技領域10aへ遊技球を打ち込む際に回動操作されるものであり、遊技球の発射を停止させるストップボタン(図示せず)が設けられている。
ガラス扉3の上側に位置するカバー6はベース枠2に固定されており、カバー6の左右の部位6a,6bは、ベース枠2に設けられる左右のスピーカ8a,8b(図9)にそれぞれ対応しており、スピーカ8a,8bからの音声が聞こえるような構造になっている。
液晶表示装置20は、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など。)等を表示可能な表示領域20aを備えている。
遊技盤10は、図3および図4に示すように、外レール11aおよび内レール11bに包囲され、遊技球の流下が可能な遊技領域10aを有している。そして、その遊技領域10aには、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、一般入賞口12、通過ゲート13、可変入賞装置である大入賞口15、アウト口16、ワープ口19、普通図柄表示装置(図示せず)、特別図柄表示装置(図示せず)などと、始動口14、ポケット14aおよび普通電動役物17を有する電動役物構成部材18からなる遊技部材が配置されている。さらに、遊技領域10aの上部右側には、液晶表示装置20に取り付けられた報知手段としての報知ランプ39b(詳細は後述する)が視認可能になっている。
ここで、一般入賞口12は、遊技球が入賞(流入)すると所定の数の遊技球が払い戻される装置である。また、当該一般入賞口に入賞した球は、遊技盤10の背面側に設けられた一般球通路(図示せず)を転動流下して回収される。
通過ゲート13は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示装置の複数の図柄を変動・停止させる装置、大入賞口15は、特別図柄表示装置の停止時における図柄の組み合わせが予め設定された特定の図柄の組み合わせとなって特別遊技状態に移行した場合に開放状態となる装置である。また、当該大入賞口15に入賞した球は、遊技盤10の背面側に設けられた大入賞球通路(図示せず)を転動流下して回収される。また、アウト口16は、一般入賞口12、始動口14、大入賞口15、普通電動役物17の何れにも入賞(流入)しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
ワープ口19は、流入した遊技球を、遊技盤10の背面側に配置されているワープ球通路19aへと導く装置である。
ワープ球通路19aに導かれた遊技球は、ワープ球通路19aを転動流下し、始動口14の上方に位置するワープ出口19bから排出される。つまり、ワープ口19に流入した遊技球は、ワープ球通路19aによって始動口14へと案内される。
ここで、ワープ球通路19aは、前述のように遊技盤10の背面側に配置されており、図3においては点線で示されている。また、当該ワープ球通路19aは、少なくとも一部が透明性を有している。
普通電動役物17は、遊技球を受け入れる受け入れ口17aを有しており、遊技球を受け入れ易い状態と、遊技球を受け入れ難い状態との間で切換可能な開閉機構を備えた装置である。この普通電動役物17は、通常の状態では遊技球を受け入れ難い状態となっており、所定の条件が成立した場合(例えば、普通図柄表示装置が、「当り」を意味する図柄で停止した場合)に、所定時間(例えば、0.3秒間)だけ開いて遊技球を受け入れ易い状態に切り換えられる。なお、当該受け入れ口17aに遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される。
始動口14は、遊技球が入賞(流入)すると特別図柄表示装置の図柄を変動・停止させる装置である。当該始動口14に入賞した遊技球は、ポケット14aに入った後、遊技盤10の背面側の始動球通路33を転動流下して回収される。
ここで、始動球通路33は、始動球通路33aおよび始動球通路33bから構成されて遊技盤10の背面側に配置されており、図3においては点線で示されている。また、当該始動球通路33は、少なくとも一部が透明性を有している。
図3において、向かって右側の斜線で示す始動球通路33bに関しては、本実施の形態では封鎖されているため、当該通路を遊技球が流下することはない。よって、遊技球が流下するのは専ら図3において向かって左側の始動球通路33aとなる。
本実施の形態において、遊技盤10は、たとえばポリカーボネートなど透光性(透明性)を有する樹脂からなり、前述した液晶表示装置20は、このような遊技盤10の背後に配置され、遊技盤10を通して視認可能になっている。
但し、遊技盤10は透光性を有してさえいれば、ポリカーボネート以外の部材であってもよいし、スモークがかかったような半透明の部材でもよい。また、例えば木製など透光性を有していない部材を用いてもよい。遊技盤が透光性を有していない場合には、液晶表示装置20は、遊技盤10に開口された表示窓を介して視認可能に配置される。
また、液晶表示装置20にかえて、例えばプラズマディスプレイ等の表示装置を用いることもできる。
ここで、図3および図4に示すように、四角形の遊技盤10には、その4ヶ所の隅部に、ベース枠2に設けられた4ヶ所の取付係合部と係合する取付部110,120,130,140が設けられている。
取付部110および取付部120には、遊技盤10の左側方(遊技盤10を表面から見て左側)に突出したピン部111およびピン部121が、一方、取付部130および取付部140には、遊技盤10の右側方(遊技盤10を表面から見て右側)に突出したピン部131およびピン部141が、それぞれ設けられている。
図5に示すように、ベース枠2には、遊技盤10を固定するための予め決められた4ヶ所の部位に、遊技盤10の取付部110,120,130,140のそれぞれと係合する取付係合部210,220,230,240が設けられている。なお、図5は、上記一体化された開閉扉(ガラス扉3および上皿部4)を開放(全開放)し、ベース枠2に対し液晶表示装置20を取り付けるとともに遊技盤10を取り外した状態を示している。
取付係合部210,220,230,240は、ベース枠2の前方向から取付部110,120,130,140のピン部111,121,131,141を受け入れて、このピン部111,121,131,141を後方へ案内する案内部310と、案内部310の後端において陥没形成されて、案内部310に案内されたピン部111,121,131,141を落とし込んで収納することによりピン部111,121,131,141の前方向への動きを規制する収納部320とを有している。
すなわち、左上に位置する取付係合部210は、図6に示すように、ベース部311および可動規制部(前方向規制部)400を有している。ベース部311は、ベース枠2の前方向から取付部110のピン部111を受け入れて、当該ピン部111を所定の位置において前方向への動き(つまり遊技盤10の前方向への動き)を規制する機能を有している。可動規制部400は、遊技盤10の上方向および前方向の動きを規制する機能を有している。
左下に位置する取付係合部220は、図7に示すように、ベース枠2の前方向から取付部120のピン部121を受け入れて、当該ピン部121を所定の位置において前方向への動き(つまり遊技盤10の前方向への動き)を規制する機能を果たすベース部311を有している。この取付係合部220は、取付係合部210のベース部311と同一である。
右上に位置する取付係合部230は、取付係合部210の構成(構造)と同様に、ベース部および可動規制部を有している。ベース部は、ベース枠2の前方向から取付部130のピン部131を受け入れて、当該ピン部131を所定の位置において前方向への動き(つまり遊技盤10の前方向への動き)を規制する機能を有している。可動規制部は、遊技盤10の上方向および前方向の動きを規制する機能を有している。
右下に位置する取付係合部240は、図8に示すように、取付係合部220の構成(構造)と同様に、ベース枠2の前方向から取付部140のピン部141を受け入れて、当該ピン部141を所定の位置において前方向への動き(つまり遊技盤10の前方向への動き)を規制する機能を果たすベース部を有している。
なお、遊技盤10の下側に設けられる取付部120,140と係合する取付係合部220,240には、取付係合部210,230に設けられている可動規制部は設けられていない。
再度、図5を参照して説明する。取付係合部210および取付係合部230は、それぞれ遊技盤10の上方向の動きを規制する上方向規制部(図示せず)を有している。
ベース枠2には、取付係合部220の固定位置と取付係合部240の固定位置との間であって、当該2つの固定位置間を結ぶ線分よりも下方の所定の位置に、遊技盤10の下方向の動きを規制する下方向規制部513と下方向規制部514とがそれぞれ設けられている。
この実施の形態では、取付係合部210および取付係合部230の各上方向規制部と、下方向規制部513,514とで、遊技盤10の上下方向の動きを規制する上下方向規制部の機能を果たすようになっている。
また、ベース枠2には、取付係合部210の固定位置と取付係合部220の固定位置との間の所定位置に、遊技盤10の左右方向の動きを規制する左右方向規制部515と、取付係合部230の固定位置と取付係合部240の固定位置との間の所定位置に、遊技盤10の左右方向の動きを規制する左右方向規制部516と、がそれぞれ設けられている。
下方向規制部513,514は、図7および図8に示すように、コ字型の形状を有しており、このコ字型形状の平坦な部位の両側から突出している部位(凸部)513a,514aの先端面が、遊技盤10の下端面と接するようになっている。しかも、下方向規制部513,514は、当該遊技盤10の下方向の動きを規制すべくベース枠2の所定の位置に固着されている。
左右方向規制部515は、図7に示すように、遊技盤10の左側端面(遊技盤10を表面から見て左)と接する部位、遊技盤10の裏面と接する部位とが形成された切り欠き部515aを有している。左右方向規制部516は、図8に示すように、遊技盤10の右側端面(遊技盤10を表面から見て右)と接する部位、遊技盤10の裏面と接する部位とが形成された切り欠き部516aを有している。
ところで、上述した上下方向規制部(取付係合部210,230および下方向規制部513,514)、および左右方向規制部515,516は、遊技盤10に取り付けられた各取付部110,120,130,140のピン部111,121,131,141が、各取付係合部210,220,230,240に形成された後述する収納部320により前方向への動きを規制された状態において、遊技盤10の上下方向あるいは左右方向の動きを規制するようになっている。
液晶表示装置20は、図6〜図8に示すように、その上側は取付係合部210,230によって前方への倒れが阻止されるとともに、段部531,532によって上方向の移動が規制され、一方、その下側はベース枠2に形成された2カ所の下端支持段部(支持部)517,518によって支持されている。なお、液晶表示装置20の支持構造についての詳細は後述する。
次に、図1に示したパチンコ遊技機1の制御系について、図9を参照して説明する。なお、図9は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
パチンコ遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される副制御回路300、払出制御回路70aおよび発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤10の背面側に搭載されている。
パチンコ遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネルの操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、LED等の表示制御を行うランプ制御回路207、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203が実装されている。
そしてさらに主制御回路200には、メインCPU201が遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、大入賞口15への遊技球の入賞に応じて払出される遊技球数を決定する際に参照される大入賞装置賞球数特定テーブル、大当り抽選をする際に参照される大当り抽選テーブル、乱数抽選によって普通当り抽選をする際に参照される普通当り抽選テーブル、乱数抽選によって装飾図柄の変動表示パターンを決定する際に参照される変動表示パターン決定テーブルおよびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブル、を格納しているメインROM202が実装されている。
メインRAM203は、後述する始動記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される始動記憶をカウントするための始動記憶カウンタ、後述する通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される通過記憶をカウントするための通過記憶カウンタ、1回のラウンド動作中に大入賞口15に入賞した遊技球の数を記憶するための大入賞装置入賞カウンタ、1回の大当り遊技状態中において大入賞口15が開放状態となった回数(すなわち、1回の大当り遊技状態中におけるラウンドの動作回数)を記憶するための大入賞装置開放回数カウンタなどを具備する。
なお、1回のラウンド動作とは、大入賞口15が開放状態となってから所定の時間(例えば、30秒)が経過するまで、または大入賞口15が開放状態となってから所定数(例えば、10個)の遊技球が当該大入賞口15に入賞して閉鎖状態となるまでの期間のことである。
ここで、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の始動記憶領域を有している。
なお、始動記憶領域とは、上述した始動記憶が、始動記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、特別図柄始動記憶表示器22に表示される始動記憶に相当し、始動記憶領域“0”に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、大当り抽選処理などに用いられるものである。
さらに、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の通過記憶領域を有している。
なお、通過記憶領域とは、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り抽選用乱数値などが、通過記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通図柄通過記憶表示器23に表示される通過記憶に相当し、通過記憶領域“0”に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通当り抽選などに用いられるものである。
またメインRAM203は、高確率フラグを具備している。ここで、高確率フラグは、遊技状態が確率変動状態に移行されると確率変動状態を示す値(77)がセットされ、一方、遊技状態が非確率変動状態(確率変動状態以外の遊技状態)に移行されると非確率変動状態を示す値(00)がセットされるようになっている。
メインCPU201は、大当り抽選手段、遊技状態制御手段、特別図柄態様決定手段、変動表示パターン決定手段およびコマンド送信手段の各機能を有している。
大当り抽選手段は、所定の条件が成立した場合(始動口14や普通電動役物17に遊技球が入賞した場合)に大当りの抽選を行う手段である。なお、大当りには通常大当りと確率変動大当りとの2種類があり、確率変動大当りであった場合は、大当り遊技状態の終了後、大当り態様や特定の態様の導出が行われ易い確率変動状態の制御が行われる。
遊技状態制御手段は、通常遊技状態および確率変動状態の制御を行う手段である。
特別図柄態様決定手段は、特別図柄の停止態様を決定する手段である。具体的には、特別図柄態様決定手段は、上記大当り抽選手段の抽選結果に基づいて、特別図柄表示器24における特別図柄の停止態様を決定している。また、特別図柄態様決定手段は、特別図柄の停止態様を決定した場合、当該停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットしている。
変動表示パターン決定手段は、特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する手段である。具体的には、特別図柄態様決定手段は、上記抽選手段の大当り抽選結果および所定の乱数抽選に基づいて、特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を示す変動表示パターンコマンドを決定している。これにより、特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間が決定される。また、特別図柄態様決定手段は、決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットしている。
なお、メインCPU201は、変動表示パターン決定手段や特別図柄態様決定手段により特別図柄の変動表示パターンや停止態様が決定されると、当該変動表示パターンや停止態様を特別図柄表示器24に表示させるためにランプ制御回路207を制御するようになっている。
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインROM202に格納されており、メインCPU201が、これら各プログラムをメインROM202からローディングするとともに演算結果をメインRAM203へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
さらに、コマンド送信手段であるメインCPU201は、生成した各種のコマンド(変動表示パターンコマンド、停止図柄コマンド等)を副制御回路300のサブCPU301に送信することにより、当該遊技における演出を実行させている。
そして、本実施の形態では、上記各種のコマンド(変動表示パターンコマンドや停止図柄コマンド等)に基づいて、液晶表示装置20などによる表示の演出、スピーカなど音発生手段による音の演出、およびランプあるいはLEDなど発光手段による光の演出等が行われる。
主制御回路200のI/Oポート(図示せず)には、通過ゲート13の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検出するセンサである通過ゲートスイッチ19Sa、始動入賞装置18に設けられ、当該始動入賞装置18に入賞した遊技球を検出するセンサである始動入賞装置スイッチ19a,19bが接続されている。
また、I/Oポートには、大入賞口15内の通過領域に設けられ、当該通過領域を通過する遊技球を検出するセンサである大入賞装置スイッチ19Se、一般入賞装置12へ入賞した遊技球を検出するセンサである一般入賞装置スイッチ19Sb、およびメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアスイッチ74Sが接続されている。
さらに、I/Oポートには、次の各構成要素が接続されている。すなわち、始動入賞装置18の可変翼18a,18bを駆動する可動部材ソレノイド71S、大入賞口15の扉15aを開閉する大入賞装置ソレノイド72Sなどのアクチュエータが接続されている。
ここで、上記各センサが遊技球を検出すると、その検出信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検出信号に応じて、上記各アクチュエータ71S、72Sをそれぞれ駆動制御する。
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、副制御回路300、払出制御回路70a、および発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
この制御指令(コマンド)を受信した副制御回路300のサブCPU301によって液晶表示装置20、スピーカ8a,8b、装飾ランプ39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70aおよび発射制御回路70bによって、払出装置82および発射装置90の動作が制御される。
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、一般入賞装置12、始動入賞装置18、大入賞口15などに遊技球が入賞したことを条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を賞球として払出させる。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を貸球として払出させる。
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域10aに向けて発射する発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、ハンドル7の回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
また、ランプ制御回路207には、特別図柄表示器24、普通図柄表示器25a,25b、普通図柄通過記憶表示器23、特別図柄始動記憶表示器22等のLEDが電気的に接続されている。ランプ制御回路207は、メインCPU201の制御に基づき、上記LEDの表示制御を行う。
次に、副制御回路300の構成について説明する。副制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート(図示せず)、画像制御回路305、音声制御回路306、およびランプ制御回路307が備えられている。
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路305を処理制御するための制御プログラム(演出データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
サブCPU301は、コマンド入力ポートを介して主制御回路200から受信したコマンドに基づいて抽選を行い、その抽選結果に従って画像制御回路305,音声制御回路306,ランプ制御回路307等の制御を行う。
また、サブCPU301は、装飾図柄態様決定手段、表示制御手段の機能を有している。
装飾図柄態様決定手段は、メインCPU(大当り抽選手段)201による抽選結果に応じて、装飾図柄の停止態様を決定する手段である。
具体的には、停止図柄決定手段は、メインCPU201から送信される停止図柄コマンドに応じて、装飾図柄の停止態様を決定している。
表示制御手段は、コマンド送信手段であるメインCPU201から変動表示パターンコマンドが送信された場合に、画像制御回路305に対して指示制御を行うことにより、当該変動表示パターンコマンドに応じた装飾図柄の変動表示制御や、その他の演出画像の表示制御等を行う手段である。
画像制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた演出データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに装飾図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして装飾図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
また、画像データROM305bには、液晶表示装置20に画像を表示させるための画像データが記憶されている。なお、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ(ドット単位のデータ)が含まれている。
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301からの指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
音声制御回路306にはスピーカ8a,8bが接続されている。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ8a,8bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
ランプ制御回路307には装飾ランプ39a(装飾ランプとは、遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED等の総称である)が接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づき、信号を生成する。装飾ランプ39aは、入力したこの信号に基づいて点灯表示等を行う。
このように、スピーカ8a,8b、装飾ランプ39aおよび液晶表示装置20は副制御回路300との間で遊技に係る情報が通信可能となっており、サブCPU301がセットした(制御プログラム)演出データ(遊技に係る情報)に基づいて演出を行うようになっている。
なお、パチンコ遊技機1における各処理は、上述のような電気的動作を実行する主制御回路200と副制御回路300とにより制御されているが、主制御回路200は、副制御回路300により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
次に、ベース枠2の背面側の構造について、図10を用いて説明する。
図10に示すように、ベース枠2の背面には、遊技機1の動作を実現するためのさまざまな電気部品や電気部品等を実装した基板等が搭載されている。
例えば、ベース枠2の背面中央には、主制御基板を保持する主制御基板ケース100が、ベース枠2の背面の中央よりやや下左側には図示しない電源基板を保持する電源基板ケース150が、そして、ベース枠2の背面の中央よりやや下右側には、払出制御基板(電気部品)を保持する払出基板ケース(図示せず)がそれぞれ搭載されている。
ベース枠2の背面の中央よりやや上左側、すなわち主制御基板ケース100の上方には、副制御基板ケース(図示せず)が搭載されている。副制御基板ケースには、主制御基板における主制御回路200から受ける制御信号に基づいて所定の制御を実行する副制御回路300が搭載された副制御基板800(第1の部材)(図11)が格納されている。
ここで、主制御基板は、主制御回路200が搭載された基板であり、前述のように、遊技盤10に設けられた電気部品のうち、例えば特別図柄始動記憶表示器、普通図柄始動記憶表示器、特別図柄表示器、普通図柄表示器、ラウンド数表示器、大入賞口の開閉を行う大入賞口ソレノイド、普通電動役物17の開閉を行う始動口ソレノイド等を駆動する基板である。電源基板は、各電子部品が動作するために必要な電圧の電源を生成する基板である。また、払出制御基板は、賞球や貸球等を払い出す払出装置82を駆動制御する基板である。そして、副制御基板は、副制御回路300が搭載された基板であり、液晶表示装置20の画像表示制御や、遊技機1の各所に配置されているランプ・LED(電気部品)等の発光表示制御、スピーカ8a,8bからの音出力制御を行う制御回路が搭載された基板である。
なお、ベース枠2の背面の上部には遊技球が貯留される貯留タンク450が配置されている。貯留タンク450の下方には、貯留タンク450に貯留された遊技球を払出装置700に案内する整流樋600が設けられている。整流樋600の底面には、遊技球を整列して流下させるガイドレール(図示せず)が形成されており、これにより、貯留タンク450からの遊技球は整流されて払出装置700へと案内される。さらに、ベース枠2の背面の各所には、電子部品を搭載した基板間を電気的に接続する配線(図示せず)が施設されている。
図示するように、ベース枠2の背面には、副制御基板ケース、主制御基板ケース100、電源基板ケース150、払出制御基板ケース等の基板ケースを覆う基板ケースカバー70が、回動可能に軸支されて設けられている。
すなわち、ベース枠2の図面左側には、基板ケースカバー70を回動可能に軸支する軸部30a,30bが上下方向に設けられており、基板ケースカバー70の一端に形成された軸受け部501a,501bが軸部30a,30bに軸支されることにより、基板ケースカバー70はベース枠2の背面側に開閉可能に取り付けられる。
そして、上記軸側に対向する端部、すなわち開閉端側には、基板ケースカバー70の回動を防止する固定部502が形成されている。
但し、これら基板ケースなどの搭載位置は一例に過ぎず、また、本発明の遊技機に搭載される電気部品や基板、基板ケースなどは列挙されたものに限定されない。
ここで、図11に示すように、副制御基板800には、液晶表示装置20に対して出力される遊技に係る情報(画像データ)を光信号に変換する複数の発光ダイオード(第1の光学デバイス)800−1が設けられている。また、液晶表示装置20には、このようにして副制御基板800に設けられた発光ダイオード800−1と光学的に結合して当該発光ダイオード800−1からの光信号を受信する複数のフォトトランジスタ(第2の光学デバイス)20−1が設けられている。
したがって、副制御回路300で生成されて副制御基板800から出力された遊技に係る情報の内の液晶表示装置20に対する画像データは、発光ダイオード800−1により一旦光信号に変換された後、当該光信号を受信したフォトトランジスタ20−1により電気信号へ戻され、液晶表示装置20へ取り込まれることになる。
副制御回路300では画像データが生成されるのと同時に報知データも生成されるようになっており、副制御基板800には、副制御回路300で生成された当該報知データを光信号に変換する発光ダイオード800−2が設けられている。また、液晶表示装置20には、このようにして副制御基板800に設けられた発光ダイオード800−2と光学的に結合して当該発光ダイオード800−2からの光信号を受信するフォトトランジスタ20−2が設けられている。このフォトトランジスタ20−2は、液晶表示装置20に取り付けられた前述の報知ランプ39bと電気的に接続されており、フォトトランジスタ20−2が発光ダイオード800−2からの光信号を受信することにより、報知ランプ39bが点灯する。但し、報知ランプ39bは、フォトトランジスタ20−2が発光ダイオード800−2からの光信号を受信することにより消灯するようになっていてもよい。
なお、副制御基板800に設けられた発光ダイオード800−1,800−2は、副制御基板800をベース枠2の背面側に取り付けたときに前方を向くように取り付けられ、液晶表示装置20に設けられたフォトトランジスタ20−1,20−2は、液晶表示装置20をベース枠2の前面側に取り付けたときに後方を向くように取り付けられている。
画像データおよび報知データはこのように光信号を介して副制御基板800から液晶表示装置20および報知ランプ39bへと送られるようになっているが、液晶表示装置20および報知ランプ39bを駆動するための電源については、電源ラインLを介して副制御基板800から液晶表示装置20に給電されるようになっている。
図12および図13は、ベース枠2、液晶表示装置20および基板ケースカバー70の位置関係を分解して示している。
ベース枠2は、木枠2aと、この木枠2aに回動可能に支持される本体211とを有している。本体211には、遊技盤10および液晶表示装置20を収容する凹部500が形成されている。また、凹部500の底部には、後述する液晶表示装置20に設けられているインバータ基板を収容する凹部(以下、「インバータ基板収容凹部」という。)520が形成されている。
そして、前述のように透光性を有する遊技盤10は、液晶表示装置20を視認可能に本体211に対し当該本体211の表面側から取り付けられる。
また、液晶表示装置20は、その裏面(背面)に液晶表示装置20を照明するための冷陰極管のインバータであるインバータ基板を備え、ベース枠2(の本体211)に対しその表面側から取り付けられる。つまり、液晶表示装置20は、遊技盤10の背後に位置するように本体211に表面側から取り付けられる。なお、液晶表示装置20の裏面には、図15に示すように、このインバータ基板を保護すべく、カバーケース21が取り付けられている。
基板ケースカバー70は、ベース枠2(の本体211)に対し当該本体211の背面側から取り付けられ、ベース枠2に取り付けられ様々な基板等を覆っている。
液晶表示装置20は、図14に示すように、表示領域20aと、本体211に設けられているボス(ベース枠側ネジ穴)541,542,543,544(後述する)に固定される、例えばビス止めされる固定部22,23,24,25とを有している。
固定部22,23,24,25には、ボス541,542,543,544に対応する固定孔(表示装置側ネジ穴)22a,23a,24a,25aが形成されている。具体的には、上部に位置する固定部22,24では、それぞれ上下に3つずつ形成された孔の内の下の孔が固定孔22a,24aとなっている。また、下部に位置する固定部23,25では、それぞれ上下に3つずつ形成された孔の内の上の孔が固定孔23a,25aとなっている。そして、ネジなどの固定部材が、固定部22,23,24,25の固定孔22a,23a,24a,25aを介して、本体211のボス541,542,543,544にネジ止めされることで、液晶表示装置20がベース枠2に固定される。
また、液晶表示装置20の右上端部には報知ランプ39bが配置されており、遊技盤10の遊技領域10aを介して、遊技機の前面側から視認可能になっている(図2、図3参照)。
図15に示すように、液晶表示装置20の背面には、前述したカバーケース21の他に、当該カバーケース21の下部に、フォトトランジスタ20−1,20−2が後方に向けて設けられている。
次に、本体211の構成について、図16〜図19を参照して説明する。
図16は、液晶表示装置20、遊技盤10を取り付ける前の本体211を表面側から見た様子(正面図)を示している。また、図17〜図19は本体211の要部を拡大して示している。
本体211は、前述のように、液晶表示装置20に設けられているインバータ基板を収容するインバータ基板収容凹部520、液晶表示装置20の上方向の移動を規制する段部(以下、「上方向移動規制段部」という。)531,532、および液晶表示装置20を本体211に固定するための4つのボス541,542,543,544を追加した構成になっている。
本体211には、所定の部位に、本体211の内側に滞留する熱を外部に放熱するための複数の切り欠き部(孔)551が形成されている。
インバータ基板収容凹部520には、インバータ基板から発せられる熱を外部に放熱するための複数の孔521が形成されている。
ところで、前述のように、ベース枠2(の本体211)には、液晶表示装置20の前方向の移動を規制する取付係合部210,230、および液晶表示装置20の下端部を支持する下端支持段部517,518が設けられている。
すなわち、本体211には、液晶表示装置20に関し、その下端を支持する下端支持段部517,518(図17〜図19参照)、その上方向の移動を規制する上方向移動規制段部531,532、その上端を支持する突出部の機能を有する取付係合部210,230が設けられている。
なお、図示するように、下端支持段部517,518は、左右に分割して2カ所に形成されており、したがって、下端支持段部517,518は液晶表示装置20の下端の一部(本実施の形態では、液晶表示装置20の下端の左右)を支持し、下端の他の箇所(つまり、下端支持段部517と下端支持段部518との間)は支持しないようになっている。なお、下端支持段部を分割することなく液晶表示装置20の下端部全面に対応するように形成し、液晶表示装置20の下端部全面を支持するようにしてもよい。
また、下端支持段部517,518においては、それぞれの上面517a,518aによって液晶表示装置20の下端部を支持するようになっている。また、下端支持段部517,518の上面517a,518aの奥行きは、液晶表示装置20が仮固定の状態(後述する)では、当該液晶表示装置20の下端部が前方にはみ出し、本固定の状態(後述する)となったときに、はみ出さなくなる長さに形成されている。
ここで、向かって右側に位置する下端支持段部518の上面518aには、副制御基板800に設けられた複数の発光ダイオード800−1および液晶表示装置20に設けられた複数のフォトトランジスタ20−1にそれぞれ対応する複数の貫通孔(光路形成手段)600−1、ならびに、副制御基板800に設けられた発光ダイオード800−2および液晶表示装置20に設けられたフォトトランジスタ20−2に対応する貫通孔(光路形成手段)600−2が、前後方向に貫通して形成されている。
そして、副制御基板800がベース枠2の背面側に密着して正しく取り付けられ、液晶表示装置20がベース枠2の前面側に密着して正しく取り付けられたとき、つまり副制御基板800と液晶表示装置20とが所定の取付状態になったときに、発光ダイオード800−1,800−2とこれに対応するフォトトランジスタ20−1,20−2とが貫通孔600−1,600−2に臨むとともに、当該貫通孔600−1,600−2により光の漏れが防止されことになる。これにより、発光ダイオード800−1,800−2とフォトトランジスタ20−1,20−2との間の光路が形成されて両者を光学的に結合される。
これにより、副制御基板800と液晶表示装置20とが発光ダイオード800−1,800−2およびフォトトランジスタ20−1,20−2を介して接続され、副制御基板から液晶表示装置20に画像データが送信され、液晶表示装置20の表示領域20aに所定の演出画像が表示されるとともに、報知ランプ39bが点灯する。
一方、副制御基板800および液晶表示装置20の何れもが、あるいは何れかが所定の取付状態でないときには、発光ダイオード800−1,800−2およびフォトトランジスタ20−1,20−2の何れもが、あるいは何れかが貫通孔600−1,600−2に臨まなくなる。これにより、発光ダイオード800−1,800−2とフォトトランジスタ20−1,20−2との間の光路が遮断されて両者の光学的結合が阻止される。
取付係合部210,230において、液晶表示装置20の上端部を支持し、かつ液晶表示装置20の前方向の移動を規制する突出部の機能を果たす部分は、図6に示すように、ベース部311の部位340の下側部位341である。
したがって、液晶表示装置20は、遊技盤10の背後に位置するように本体211に対し当該本体211の表面側から取り付けられ、かつ当該液晶表示装置20の上端が突出部である下側部位341によって前方向の移動が規制されるとともに、当該液晶表示装置20の下端が下端支持段部517,518によって支持される。そして、取り付けは、液晶表示装置20における下端支持段部517,518に支持されていない下端に手を入れて行う。
このように本実施の形態においては、遊技盤10を固定するための上側の2つの取付係合部210,230および下端支持段部517,518を利用して、液晶表示装置20の仮固定を行うことが可能である。
再度、図16を参照して説明する。
下端支持段部517,518のそれぞれの上面517a,518aから、取付係合部210,230におけるベース部311の部位340の下側部位341の先端面までの距離(高さ)H1は、図14に示した液晶表示装置20の高さHよりも短くなっている。
すなわち、液晶表示装置20の下端を下端支持段部517,518のそれぞれの上面517a,518aに載置し、しかも液晶表示装置20を上面517a,518aに対し垂直にした場合に、当該液晶表示装置20の上端がベース部311の部位340の下側部位341と接して、当該液晶表示装置20の前方向の移動を規制するように、下端支持段部517,518と取付係合部210,230(のベース部311)とが配置されるようになっている。
また、本体211の凹部500における側部W1と側部W2との間の距離(幅)は、図14に示す液晶表示装置20の幅Wよりも多少長くなっている。すなわち、側部W1と側部W2との間の幅は、液晶表示装置20を凹部500に取り付けたときに、液晶表示装置20に設けられている4つの固定部22,23,24,25の4つの固定孔22a,23a,24a,25aと本体211の凹部500に設けられている4つのボス541,542,543,544とが略一致するように、当該液晶表示装置20の取り付けが可能で、かつ凹部500の側部W1および側部W2によって当該液晶表示装置20の左右方向の移動が規制できる幅になっている。
したがって、ベース枠2に液晶表示装置20を仮固定したならば、液晶表示装置20に設けられている4つの固定部22,23,24,25の4つの固定孔22a,23a,24a,25aと本体211に設けられている4つのボス541,542,543,544とが前後方向に略一致し、液晶表示装置20に設けられているフォトトランジスタ20−1,20−2と本体211の下端支持段部518の上面518aに形成された貫通孔600−1,600−2とが略一致するように当該液晶表示装置20が位置決めされるので、次の作業である本固定を容易に行うことができるようになる。
その後、液晶表示装置20は、ネジなどの固定部材が、固定部22,23,24,25の固定孔22a,23a,24a,25aを介して、本体211のボス541,542,543,544にネジ止めされることで、本固定される。
ここで、液晶表示装置20および副制御基板800の本体211に対する本固定の状態について、図20を用いて説明する。
液晶表示装置20をベース枠2の本体211に仮固定したときには(図20(a))、液晶表示装置20は、上端が取付係合部210,230により前方向への移動が規制され、下端が下端支持段部517,518により支持された状態にとどまっている。また、前述のように、液晶表示装置20の固定孔22a,23a,24a,25aと本体211のボス541,542,543,544とが略一致している。さらに、液晶表示装置20の下端部は下端支持段部517,518の上面517a,518aから前方にはみ出した不安定な状態となっている。
この図20(a)に示す仮固定の状態から、固定部材であるネジ620を、固定孔22a,23a,24a,25aを介して(つまり固定孔22a,23a,24a,25aに貫通させて)ボス541,542,543,544にネジ止めすると、ネジ620のボス541,542,543,544に対する螺合に伴って液晶表示装置20が本体211の凹部500に徐々に接近していき、最終的に、図20(b)に示すように、本体211に本固定される。
同様に、副制御基板800についても、副制御基板800の両側面の上下に形成された固定孔800aを介してベース枠2の背面に形成されたボス801aにネジ止めすることにより、副制御基板800が本体211に固定される。
これにより、前述のように、発光ダイオード800−1,800−2とこれに対応するフォトトランジスタ20−1,20−2とが貫通孔600−1,600−2に臨んで発光ダイオード800−1,800−2とフォトトランジスタ20−1,20−2との間の光路が形成され、両者が光学的に結合される。
また、本固定により、液晶表示装置20の下端部は下端支持段部517,518の上面517a,518aから前方にはみ出すことなく、その全面が下端支持段部517,518に支持されて、安定した状態となる。
このように、本実施の形態の遊技機では、発光ダイオード800−1とフォトトランジスタ20−1とを光学的に結合させることにより副制御基板800と液晶表示装置20とが光信号を介して遊技に係る情報のやり取りを行うようになっているので、副制御基板800と液晶表示装置20とから延出された配線を相互に接続するための端子の挿入されたコネクタが不要になる。これにより、コネクタ同士の嵌合作業をなくすことができる。
また、副制御基板800と液晶表示装置20とが所定の取付状態になった場合に限り発光ダイオード800−1とフォトトランジスタ20−1との間の光路が貫通孔600−1により形成されて両者の光学的結合がなされ光信号による遊技情報のやり取りができる。これにより、遊技情報のやり取りが可能か否かによって副制御基板800と液晶表示装置20との取付状態を容易に確認でき、これら副制御基板800と液晶表示装置20とを確実性をもって取り付けることが可能になる。
さらに、副制御基板800と液晶表示装置20とがベース枠2に密着して取り付けられることにより、ベース枠2に形成された貫通孔600−1からの光の漏れを防止することができるので、遊技情報のやり取りを正確に行うことが可能になる。
なお、副制御基板800と液晶表示装置20とは、それぞれのベース枠2との対向面の全体がベース枠2に密着して取り付けられていてもよいが、図20に示すように、副制御基板800における発光ダイオード800−1が設けられた箇所と液晶表示装置20におけるフォトトランジスタ20−1が設けられた箇所とがベース枠2に形成された貫通孔600−1と密着していれば足りる。すなわち、本発明において、副制御基板800と液晶表示装置20とがベース枠2に密着して取り付けられるとは、少なくとも、副制御基板800における発光ダイオード800−1が設けられた箇所と液晶表示装置20におけるフォトトランジスタ20−1が設けられた箇所とがベース枠2に形成された貫通孔600−1と密着していることをいう。
そして、このように画像情報を送信するための発光ダイオード800−1とフォトトランジスタ20−1とが光学的に結合したときには、報知情報を送信するための発光ダイオード800−2とフォトトランジスタ20−2も光学的に結合して報知ランプ39bが点灯するので、副制御基板800と液晶表示装置20とが所定の取付状態で取り付けられているか否かを報知ランプ39bを介して確認できることから、遊技機1を開閉してこれらの部材の取付状態を確認する煩わしさがなくなる。
さて、上述したようにして、液晶表示装置20が本体211に本固定され、さらに遊技盤10が本固定された場合には、液晶表示装置20と遊技盤10とは、例えば図21に示すような配置関係で、取り付けられていることになる。すなわち、遊技盤10の背後に液晶表示装置20が配置されている。なお、図21においては、遊技盤10に設けられている取付部、取付係合部210の可動規制部400、液晶表示装置20に設けられているインバータ基板およびカバーケース21などは図示していない。
以上の説明では、液晶表示装置20のベース枠2の前面側に取り付けられ、副制御基板800がベース枠2の背面側に取り付けられるようになっていた。
しかしながら、液晶表示装置20が上方からベース枠2にスライド挿入され、副制御基板800および液晶表示装置20がともにベース枠2に対して背面側に取り付けられる場合には、図22に示すように、光路形成手段としては、副制御基板800と液晶表示装置20との間に配置されて、副制御基板800と液晶表示装置20とが所定の取付状態となったときに一方端に発光ダイオード800−1,800−2が面するとともに他方端にフォトトランジスタ20−1,20−2が面する筒状部材610を用いる。なお、図示は省略されているが、この筒状部材610は、その内部が相互に対応する発光ダイオード800−1,800−2とフォトトランジスタ20−1,20−2との光路を形成する貫通孔が形成されて光の相互干渉が排除されている。
このように、発光ダイオード800−1,800−2とフォトトランジスタ20−1,20−2とが筒状部材610を介して光学的に結合することにより、発光ダイオード800−1,800−2とフォトトランジスタ20−1,20−2との間における光の漏れを防止することができ、遊技情報のやり取りを正確に行うことが可能になる。
なお、以上の説明においては、光信号を送信する発光素子として発光ダイオードが、光信号を受信する受光素子としてフォトトランジスタが用いられているが、発光素子としては、例えばレーザダイオード、豆球、ネオン球などを用いることができ、受光素子としては、例えばフォトダイオード、CdSセル、フォトサイリスタなどを用いることができる。
さらに、本実施の形態では、第1の光学デバイスを発光素子、第2の光学デバイスを受光素子としたが、第1の光学デバイスを受光素子、第2の光学デバイスを発光素子としてもよい。また、第1の光学デバイスと第2の光学デバイスとが何れも複数の場合、一部の第1の光学デバイスと一部の第2の光学デバイスを発光素子とし、他の第1の光学デバイスと他の第2の光学デバイスを受光素子としてもよい。
そして、本実施の形態では、第1の部材として副制御基板800が、第2の部材として液晶表示装置20が適用されているが、本発明はこれらに限定されるものではない。つまり、第1の部材および第2の部材としては、両者の間で遊技に係る情報が通信可能な様々な部材を適用することができ、例えば第1の部材として主制御基板を、第2の部材として副制御基板を適用することができる。