JP2008022233A - アンテナのオープン異常検出装置及び無線送信装置 - Google Patents

アンテナのオープン異常検出装置及び無線送信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】無線送信装置におけるアンテナのオープン異常を確実に検出する。
【解決手段】車両用スマート制御システムにおける車両側のECU31は、携帯機への信号を無線送信するためのアンテナ3を、4つのトランジスタT1〜T4からなるHブリッジ回路5によって駆動するが、このECU31において、トランジスタT3については、そのトランジスタT3とカレントミラー回路を成す電流検出用トランジスタT3sが設けられている。そして、診断実施モードでは、トランジスタT3にアンテナ3を介して電流が流れるように、各トランジスタT1〜T4を制御すると共に、電流検出用トランジスタT3sに流れる電流を電流検出用抵抗15によりアンテナ電流iとして検出し、その抵抗15に生じる電圧Vmが閾値電圧Vth以上にならなければ、アンテナ電流iが流れないということから、アンテナ3のオープン異常が生じていると判定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、無線送信装置におけるアンテナのオープン異常を検出する技術に関する。
従来より、自動車においては、車載送信装置により予め定められた範囲に送信要求信号を送信すると共に、その送信要求信号を受信した携帯機からの返送信号を車載受信装置によって受信し、その受信した返送信号に含まれているコードと予め記憶されている当該車両に固有のコードとが一致していると判定すると、ドアロックアクチュエータの駆動によるドアの解錠又は解錠許可といった車載機器の制御動作を行う、スマート制御機能(スマートエントリ制御とも呼ばれる)が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
そして、こうしたスマート制御機能用の車載送信装置は、LC直列回路の特性を有した無線送信用のアンテナ(通称、LFアンテナ)と、4つのトランジスタからなるHブリッジ回路とを備え、そのHブリッジ回路によってアンテナに双方向に電流を流すことにより、そのアンテナから電波を送信させるようになっている。尚、LC直列回路の特性を有したアンテナとは、言い換えると、その等価回路がLC直列回路で表されるアンテナのことである。
ここで、この種の車載送信装置或いはそれを含む車載電子制御装置では、例えば、その装置を製造する工場での出荷検査時等において、アンテナのオープン異常が発生していないことを確認する必要がある。アンテナのオープン異常とは、アンテナがHブリッジ回路に接続されていないか、アンテナ自身がどこかで断線している異常のことである。
このため、従来より、この種の装置の出荷検査時において、アンテナのオープン異常を検出するためには、アンテナを実際に駆動して、そのアンテナの端子の電圧やアンテナ周囲の電波を特定の測定機器(オシロスコープや電界強度計又はスペクトルアナライザなど)で観測する、といった作業を行っていた。
一方、例えば非特許文献1には、Hブリッジ回路によって駆動される電気負荷のオープン異常を検出するための構成及び手順として、以下のようなものが記載されている。
まず、Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタとは別に、電気負荷の一方の端部を抵抗成分としての定電流回路を介して一定の電源電圧に接続させるための第1のスイッチング素子と、電気負荷の他方の端部を抵抗成分としての定電流回路を介して接地電位(グランドライン)に接続させるための第2のスイッチング素子とを設ける。
更に、電気負荷の上記他方の端子の電圧Vout2が、規定値Vk以上か否かを判定する比較器を設ける。
そして、Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタを全てオフしている状態で、上記第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とをオンさせ、その際に、上記比較器により「Vout2≧Vk」と判定されなければ(つまり、Vout2が規定値Vkよりも低ければ)、電気負荷のオープン異常が生じていると判定する。
特開2000−170420号公報 特開2001−98810号公報 データシート TLE7209−2R,Infineon Technologes AG (2005年1月)
ところで、アンテナのオープン異常を特定の測定機器を用いて検出する従来の手法では、そのような測定機器が必要である上に、手間がかかってしまう。
また、上記非特許文献1の手法は、LC直列回路の特性を有したアンテナについては適用することができない。そもそも、この種のアンテナは、直流インピーダンスがほぼ無限大であり、直流的には断線しているのと等価であるため、上記非特許文献1の手法では、正常なアンテナが正常に接続されていたとしても、上記「Vout2≧Vk」の関係が成立せずにオープン異常と誤判定されてしまうからである。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、無線送信装置におけるアンテナのオープン異常を確実に検出することを目的としている。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明は、LC直列回路の特性を有した無線送信用のアンテナに、4つのトランジスタからなるHブリッジ回路によって双方向に電流を流すことにより、そのアンテナから電波を送信させる無線送信装置に用いられ、前記アンテナのオープン異常を検出するためのオープン異常検出装置である。
そして、本発明のオープン異常検出装置は、アンテナに流れる電流を検出する電流検出手段と、その電流検出手段の検出値に基づいて、アンテナに電流が流れたか否かを判定する電流判定手段と、アンテナに電流が流れるようにHブリッジ回路の各トランジスタを制御する駆動制御手段とを備えており、その駆動制御手段が作動した際に、電流判定手段により電流が流れたと判定されなければ、アンテナのオープン異常が生じていると判定する。
このような本発明のオープン異常検出装置によれば、オシロスコープや電界強度計といった測定機器を用いなくても、無線送信装置におけるアンテナのオープン異常を確実に検出することができる。
ところで、Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタは、オンすることでアンテナの各端を電源電圧にそれぞれ接続させる2つのハイ側トランジスタと、オンすることでアンテナの各端を接地電位にそれぞれ接続させる2つのロー側トランジスタとの、4つである。
そこで、請求項2のオープン異常検出装置では、前記2つのロー側トランジスタよりも下流側で且つその2つのロー側トランジスタに共通の電流経路と、前記2つのハイ側トランジスタよりも上流側で且つその2つのハイ側トランジスタに共通の電流経路とのうち、何れか一方に直列に電流検出用抵抗が設けられており、その電流検出用抵抗が、前記電流検出手段になっている。そして、この場合、電流検出用抵抗の両端間に生じる電位差、又は、電流検出用抵抗の上記トランジスタ側の端部の電圧が、アンテナに流れる電流の検出値となる。
このような請求項2のオープン異常検出装置によれば、無線送信装置の通常動作時において、アンテナに双方向に電流が流される場合、そのどちらの方向の電流も上記電流検出用抵抗を流れることとなるため、電流検出手段を設けることによる無線送信装置の通常動作に対する影響を極小さく抑えることができる。つまり、双方向のうちの一方を正方向とし、他方を逆方向とすると、アンテナに正方向の電流が流れる場合と、逆方向の電流が流れる場合とで、電流経路の特性が大きく変わってしまうことがないからである。
また、請求項3のオープン異常検出装置では、請求項1のオープン異常検出装置において、Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタのうちの少なくとも1つについて、そのトランジスタとカレントミラー回路を成すと共に、そのトランジスタに流れる電流に比例した電流が流れる電流検出用トランジスタが設けられている。
そして、電流検出手段は、前記電流検出用トランジスタに流れる電流を、アンテナに流れる電流として検出するように構成され、駆動制御手段は、少なくとも、Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタのうち、前記電流検出用トランジスタが設けられたトランジスタにアンテナを介して電流が流れるように、前記4つの各トランジスタを制御する。
このような請求項3のオープン異常検出装置によれば、アンテナに電流を流すための電流経路上に電流検出用の抵抗を設けなくても済むため、電流検出手段を設けることによる無線送信装置の通常動作に対する影響を無くすことができる。
次に、請求項4の無線送信装置は、アンテナのオープン異常を検出するための手段として、請求項1〜3の何れかのオープン異常検出装置を備えている。そして、この無線送信装置によれば、アンテナのオープン異常が発生しているか否かを自己診断することができるようになる。
以下に、本発明が適用された実施形態の車載電子制御装置(以下、ECUという)について説明する。
本実施形態のECUは、車両の使用者に携帯される電子キーとしての携帯機と共に、車両用スマート制御システムを成すものである。このため、ECUは、後述するアンテナから予め定められた範囲に送信要求信号を送信すると共に、その送信要求信号を受信した携帯機から送信される返送信号を受信機により受信し、その受信した返送信号に含まれているコードと予め記憶している当該車両に固有のコードとが一致していると判定したならば、例えばドアの解錠許可を行う。
尚、こうしたスマート制御システム自体は周知であるため、以下では、本発明に直接関係のあるアンテナの駆動部分についてのみ詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず図1に示すように、第1実施形態のECU1は、上記送信要求信号を送信するためのアンテナ(LFアンテナ)3と、アンテナ3を駆動するための4つのトランジスタT1〜T4からなるHブリッジ回路5と、アンテナ3を制御するための処理を含む様々な処理を行うCPU7と、発振回路9と、CPU7及び発振回路9からの信号に基づいてトランジスタT1〜T4を駆動する出力制御回路11と、CPU7が他の電子装置と通信するための通信回路13とを備えている。尚、アンテナ3の等価回路はLC直列回路である。
ここで、本実施形態において、Hブリッジ回路5を成す4つのトランジスタT1〜T4は、Nチャネル型MOSFETである。
そして、その4つのトランジスタT1〜T4のうち、2つのハイ側トランジスタに相当するトランジスタT1,T2のドレインが、アンテナ3を駆動するための電源電圧VANTに共通接続されており、2つのロー側トランジスタに相当するトランジスタT3,T4のソースが、電流検出用抵抗15の一端に共通接続されている。
また、トランジスタT1のソースとトランジスタT4のドレインとが接続されており、その両者の接続点が抵抗17を介してアンテナ3の一方の端子(以下、第1端子という)に接続されている。同様に、トランジスタT2のソースとトランジスタT3のドレインとが接続されており、その両者の接続点がアンテナ3の他方の端子(以下、第2端子という)に接続されている。尚、抵抗17は、アンテナ3に流れる電流を制限するための電流制限用抵抗である。
更に、上記電流検出用抵抗15の他端が接地電位(グランドライン)に接続されている。つまり、電流検出用抵抗15は、ロー側トランジスタT3,T4よりも下流側で且つその両トランジスタT3,T4に共通の電流経路に直列に設けられている。
このようなHブリッジ回路5では、トランジスタT1とトランジスタT3がオンされれば、アンテナ3に第1端子から第2端子への方向(図1において上から下への方向)の電流が流れ、また、トランジスタT2とトランジスタT4がオンされれば、アンテナ3に第2端子から第1端子への方向(図1において下から上への方向)の電流が流れることとなる。そして、そのどちらの方向の電流も電流検出用抵抗15を流れる。よって、電流検出用抵抗15のトランジスタT3,T4側の端部には、アンテナ3に流れる電流(以下、アンテナ電流ともいう)iに比例した電圧Vmが発生することとなる。
一方、発振回路9は、送信要求信号の送信周波数(本実施形態ではLF帯である134kHz)と同じ周波数のクロック信号Sfを出力制御回路11へ出力する。
また、CPU7は、アンテナ3から送信要求信号を送信すべき条件が成立している場合に、その送信要求信号に含ませるデータの信号(以下、データ信号という)を出力制御回路11へ出力する。尚、送信要求信号を送信すべき条件は、スマート制御システムの仕様によって決まるものであり、本発明と直接関係はない。
そして、出力制御回路11は、図2における1〜3段目に示すように、データ信号がローの時には、トランジスタT1〜T4を全てオフさせ、データ信号がハイで且つクロック信号Sfがハイの時には、トランジスタT1とトランジスタT3とをオンさせ、データ信号がハイで且つクロック信号Sfがローの時には、トランジスタT2とトランジスタT4とをオンさせる。このため、アンテナ3からは、データ信号がハイの時に134kHzの電波が送信されることとなる。
更に、ECU1には、アンテナ3のオープン異常(アンテナ3がHブリッジ回路5に接続されていないか、アンテナ3自身がどこかで断線している異常)を検出するために、電流検出用抵抗15に加えて、比較器19と、抵抗20,21と、アンド回路23と、フリップフロップ等からなるラッチ回路25とが備えられている。
比較器19の非反転入力端子(+端子)には、電流検出用抵抗15のトランジスタT3,T4側の端部の電圧Vmが入力されている。また、比較器19の反転入力端子(−端子)には、一定電圧VCを2つの抵抗20,21で分圧した閾値電圧Vthが入力されている。そして、比較器19の出力は、「Vm≧Vth」の場合にハイとなる。
アンド回路23は、比較器19の出力と、CPU7から出力される検出指令信号との論理積信号を、ラッチ回路25のセット端子(S)に出力する。また、ラッチ回路25のリセット端子(R)には、CPU7からのリセット信号が入力されるようになっている。
ラッチ回路25は、アンド回路23の出力がハイになると、セット状態になって(即ち、アンド回路23のハイ出力をラッチして)、当該回路25の出力がハイのままになり、また、CPU7からのリセット信号がハイになると、リセットされて、当該回路25の出力がローに戻る。そして、このようなラッチ回路25の出力が、CPU7へモニタ信号として入力される。
次に、アンテナ3のオープン異常を検出するためのECU1の動作について説明する。
まず、CPU7は、特定の診断実施条件が成立したと判断すると、動作モードが診断実施モードになる。
具体例を挙げると、CPU7へは、ECU1の外部から、該ECU1に備えられた入力回路(図示省略)を介して、何等かのスイッチ信号(例えば、ドアの開閉状態を示すドアスイッチ信号など)が入力されるようになっているとすると、ECU1を製造する工場での出荷検査時等において、そのスイッチ信号を特定のパターンでレベル変化させると、CPU7は診断実施条件が成立したと判断する。また例えば、通信回路13の通信線27に故障診断装置(以下、診断ツールという)29が接続され、その診断ツール29から通信回路13を介してCPU7へ、診断実施コマンドが送信されると、CPU7は診断実施条件が成立したと判断する。
そして、CPU7は、診断実施モードになると、図3のオープン検出処理を実行する。
CPU7が、オープン検出処理の実行を開始すると、まずS105にて、ラッチ回路25へのリセット信号を微小な一定時間だけハイにして、そのラッチ回路25のリセットを行う。そして、続くS110にて、図2の4段目に示すように、アンド回路23への検出指令信号をハイにする。
次に、S120にて、アンテナ3に電流が流れるように、出力制御回路11にHブリッジ回路5の各トランジスタT1〜T4を駆動させる。例えば、図2の2段目に示すように、アンテナ3から送信要求信号を送信させる通常動作時と同様に、出力制御回路11へのデータ信号をハイとローとに切り替えたり、また、データ信号をハイのままにする。
すると、前述した出力制御回路11の機能により、データ信号がハイの期間中、アンテナ3に双方向に電流が流れることとなり、電流検出用抵抗15のトランジスタT3,T4側の端部の電圧Vmが閾値電圧Vth以上となって比較器19の出力がハイとなる。そして、その比較器19の出力がアンド回路23を介してラッチ回路25のセット端子に入力され、その結果、ラッチ回路25がセット状態になって、図2の4段目に示すように、CPU7へのモニタ信号がハイとなる。尚、電流検出用抵抗15と抵抗20,21との各抵抗値は、アンテナ電流iが正常と考えられる規定値以上になると「Vm≧Vth」が成立する値に設定されている。
これに対して、もしアンテナ3のオープン異常が発生している場合には、アンテナ3に電流が流れず、上記電圧Vmが閾値電圧Vth以上にならない。よって、その場合には、ラッチ回路25がリセット状態のままであり、CPU7へのモニタ信号はハイにならない。
そこで、CPU7は、次のS130にて、ラッチ回路25からのモニタ信号が一定時間以内にハイになったか否かを判定する。
そして、モニタ信号が一定時間以内にハイになれば(S130:YES)、S150へ移行して、検出指令信号の出力を停止し(つまり、検出指令信号の出力レベルをローにし)、続くS160にて、データ信号の出力レベルをローのままにすることにより、出力制御回路11に全トランジスタT1〜T4をオフさせる。そして、その後、当該オープン検出処理を終了する。
一方、上記S130にて、モニタ信号が一定時間以内にハイにならないと判定した場合には、S140に進んで、アンテナ3のオープン異常が生じていると判定し、その旨を示す異常情報をRAM等の内部メモリに記憶する。そして、その後、上記S150及びS160の処理を行い、当該オープン検出処理を終了する。
尚、CPU7は、通信回路13の通信線27に接続された診断ツール29から、異常情報の要求コマンドを受けると、上記S140で内部メモリに記憶した異常情報を、その診断ツール29へ通信回路13を介して送信する。そして、診断ツール29は、CPU7から受信した異常情報を、当該診断ツール29の使用者に報知するための処理を行う。例えば、診断ツール29は、上記異常情報を当該診断ツール29に設けられた表示装置に表示させる。
つまり、本実施形態のECU1では、アンテナ3に電流が流れるようにHブリッジ回路5のトランジスタT1〜T4のオン/オフ状態を切り替え(S120)、その際に、ラッチ回路25からのモニタ信号がハイにならなければ(S130:NO)、アンテナ3に電流が流れていないということであることから、アンテナ3のオープン異常が生じていると判定するようにしている(S140)。
そして、このようなECU1によれば、オシロスコープや電界強度計といった測定機器を用いなくても、アンテナ3のオープン異常を確実に検出することができ、しかも、自己診断することができる。
また、本実施形態のECU1において、電流検出用抵抗15は、Hブリッジ回路5のロー側トランジスタT3,T4よりも下流側で且つその両トランジスタT3,T4に共通の電流経路に直列に設けられている。
このため、送信要求信号を送信する通常動作時において、アンテナ3に双方向に電流が流される場合、そのどちらの方向の電流も電流検出用抵抗15を流れることとなり、電流の方向によって電流経路の特性が大きく変わってしまうことがない。よって、電流検出用抵抗15を設けることによる通常動作に対する影響を極小さく抑えることができる。
尚、上記第1実施形態では、電流検出用抵抗15が電流検出手段に相当し、比較器19、抵抗20,21、アンド回路23、ラッチ回路25、及び図3のS130が電流判定手段に相当し、図3のS120及び出力制御回路11が駆動制御手段に相当している。
一方、変形例として、電流検出用抵抗15は、ハイ側トランジスタT1,T2のドレイン同士の接続点と電源電圧VANTとの間の電流経路に直列に設けるようにしても良い。そして、この場合には、例えば、電流検出用抵抗15のトランジスタT1,T2側の端部の電圧(つまり、トランジスタT1,T2のドレイン電圧)をモニタし、その電圧が所定値よりも低くなったらアンテナ3に電流が流れたと判定するような構成を採れば良い。
また、図3におけるS105、S110、S130及びS140の処理(即ち、オープン異常の診断処理)は、アンテナ3から送信要求信号を送信させる通常動作中に実施するようにしても良い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のECUについて説明する。
図4に示すように、第2実施形態のECU31は、第1実施形態のECU1と比較すると、下記(1)〜(4)の点が異なっている。
(1)Hブリッジ回路5を成すトランジスタT1〜T4のうちの少なくとも1つ(本実施形態では、トランジスタT3)について、そのトランジスタT3とカレントミラー回路を成す電流検出用のトランジスタT3sが設けられている。トランジスタT3sは、ドレインとゲートがトランジスタT3と共通になっており、トランジスタT3がオンするとオンする。そして、そのトランジスタT3sには、トランジスタT3に流れる電流の1/nの電流(nは1よりも大きい数)が流れる。
(2)トランジスタT3,T4のソースが接地電位に直接接続されており、トランジスタT3sのソースと接地電位との間に電流検出用抵抗15が接続されている。
そして、電流検出用抵抗15のトランジスタT3s側の端部の電圧Vmが、比較器19の非反転入力端子に入力されている。
(3)CPU7からの検出指令信号が出力制御回路11にも入力されるようになっている。
そして、出力制御回路11は、CPU7からの検出指令信号がハイになった場合には、図2の1〜3段目を参照して説明した動作はせず、図5(A)の1〜4段目に示すパターンでHブリッジ回路5のトランジスタT1〜T4を駆動する。つまり、トランジスタT2はオフしたままで、トランジスタT3をオンしたままにすると共に、トランジスタT1とトランジスタT4とを一定時間ずつ交互にオンさせる。
このため、図5(A)の5段目に示すように、トランジスタT1がオンされた時には、「電源電圧VANT→トランジスタT1→アンテナ3→トランジスタT3→接地電位」の経路でアンテナ電流iが流れ、逆に、トランジスタT4がオンされた時には、「接地電位→トランジスタT3→アンテナ3→トランジスタT1→電源電圧VANT」の経路でアンテナ電流iが流れることとなる。つまり、アンテナ3は、トランジスタT1のオン時に充電され、トランジスタT4のオン時に放電される。
(4)CPU7は、図3のオープン検出処理に代えて、その図3からS120及びS160が削除されたオープン検出処理(図示省略)を実行する。これは、S110で検出指令信号をハイにすれば、出力制御回路11が上記(3)で述べた動作であって、アンテナ3のオープン異常を検出するためのトランジスタT1〜4の駆動動作をするからである。
このような第2実施形態のECU31では、CPU7が、オープン検出処理のS110でアンド回路23及び出力制御回路11への検出指令信号をハイにすると、図5(A)の5段目に示すアンテナ電流iがトランジスタT3に流れ、その電流iの1/nの電流が、電流検出用のトランジスタT3s及び電流検出用抵抗15に流れる。
すると、図5(A)の5〜7段目に示すように、アンテナ3に充電方向(第1端子→第2端子)の電流が流れる場合に、電流検出用抵抗15のトランジスタT3s側の端部の電圧Vmが閾値電圧Vth以上となって比較器19の出力がハイとなり、ラッチ回路25がセット状態になって、CPU7へのモニタ信号がハイとなる。尚、本第2実施形態においても、電流検出用抵抗15と抵抗20,21との各抵抗値は、アンテナ電流iが正常と考えられる規定値以上になると「Vm≧Vth」が成立する値に設定されている。
これに対して、もしアンテナ3のオープン異常が発生している場合には、図5(B)に示すように、アンテナ電流iが流れず、上記電圧Vmが閾値電圧Vth以上にならない。よって、比較器19の出力はハイにならず、ラッチ回路25がリセット状態のままとなり、CPU7へのモニタ信号はハイにならない。
このため、本第2実施形態のECU31においても、アンテナ3のオープン異常が生じていれば、第1実施形態と同様に、CPU7は、オープン検出処理のS130にて、モニタ信号が一定時間以内にハイにならないと判定し、次のS140にて、アンテナ3のオープン異常が生じていると判定することとなる。
よって、本第2実施形態のECU31によっても、第1実施形態と同様に、アンテナ3のオープン異常を確実に検出することができ、しかも、自己診断することができる。
そして、本第2実施形態のECU31では、Hブリッジ回路5のトランジスタT3とカレントミラー回路を成す電流検出用トランジスタT3sに流れる電流を、電流検出用抵抗15によりアンテナ電流iとして検出するように回路を構成すると共に、診断実施モードでは、Hブリッジ回路5を成す4つのトランジスタT1〜T4のうち、少なくともトランジスタT3にアンテナ3を介して電流が流れるように、各トランジスタT1〜T4を制御するようにしている。このため、アンテナ3に電流を流すための本来の電流経路上に電流検出用抵抗を設けなくても良く、電流検出用抵抗15を設けることによる通常動作への影響を無くすことができる。
尚、上記第2実施形態では、オープン検出処理のS110及び出力制御回路11が駆動制御手段に相当している。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、上記各実施形態及び変形例において、電流検出用抵抗15に生じる電圧VmをRC積分回路によって積分すると共に、その積分回路の出力が比較器19の非反転入力端子に入力されるようにし、更に、ラッチ回路25を設けずに、アンド回路23の出力がモニタ信号としてCPU7に入力されるように構成しても良い。但し、上記各実施形態及び変形例のようにラッチ回路25を設ける構成の方が、積分回路を設けるよりも低コストな回路で済む、という点で有利である。
また、上記各実施形態及び変形例においては、電流検出用抵抗15の両端間の電位差を差動増幅回路により増幅し、その差動増幅回路の出力が所定値以上になったらアンテナ3に電流が流れたと判定するような構成を採ることもできる。
また、トランジスタT1〜T4,T3sは、FETに限らず、バイポーラトランジスタ等、他の種類のトランジスタでも良い。
第1実施形態のECUの構成を表す構成図である。 第1実施形態の作用を説明するタイムチャートである。 オープン検出処理を表すフローチャートである。 第2実施形態のECUの構成を表す構成図である。 第2実施形態の作用を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1,31…ECU、3…アンテナ、5…Hブリッジ回路、7…CPU、9…発振回路、11…出力制御回路、13…通信回路、15…電流検出用抵抗、17,20,21…抵抗、19…比較器、23…アンド回路、25…ラッチ回路、27…通信線、29…診断ツール、T1〜T4…トランジスタ、T3s…電流検出用トランジスタ

Claims (4)

  1. LC直列回路の特性を有した無線送信用のアンテナに、4つのトランジスタからなるHブリッジ回路によって双方向に電流を流すことにより、前記アンテナから電波を送信させる無線送信装置に用いられ、前記アンテナのオープン異常を検出するためのオープン異常検出装置であって、
    前記アンテナに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出値に基づいて、前記アンテナに電流が流れたか否かを判定する電流判定手段と、
    前記アンテナに電流が流れるように前記Hブリッジ回路の各トランジスタを制御する駆動制御手段と、
    を備え、前記駆動制御手段が作動した際に、前記電流判定手段により電流が流れたと判定されなければ、前記アンテナのオープン異常が生じていると判定するように構成されていること、
    を特徴とするアンテナのオープン異常検出装置。
  2. 請求項1に記載のアンテナのオープン異常検出装置において、
    前記Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタは、オンすることで前記アンテナの各端を電源電圧にそれぞれ接続させる2つのハイ側トランジスタと、オンすることで前記アンテナの各端を接地電位にそれぞれ接続させる2つのロー側トランジスタとであり、
    前記電流検出手段は、前記2つのロー側トランジスタよりも下流側で且つ当該2つのロー側トランジスタに共通の電流経路と、前記2つのハイ側トランジスタよりも上流側で且つ当該2つのハイ側トランジスタに共通の電流経路とのうち、何れか一方に直列に設けられた電流検出用抵抗であること、
    を特徴とするアンテナのオープン異常検出装置。
  3. 請求項1に記載のアンテナのオープン異常検出装置において、
    前記Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタのうちの少なくとも1つについて、そのトランジスタとカレントミラー回路を成すと共に、そのトランジスタに流れる電流に比例した電流が流れる電流検出用トランジスタが設けられており、
    前記電流検出手段は、前記電流検出用トランジスタに流れる電流を前記アンテナに流れる電流として検出するように構成され、
    前記駆動制御手段は、少なくとも、前記Hブリッジ回路を成す4つのトランジスタのうち、前記電流検出用トランジスタが設けられたトランジスタに前記アンテナを介して電流が流れるように、前記4つの各トランジスタを制御すること、
    を特徴とするアンテナのオープン異常検出装置。
  4. LC直列回路の特性を有した無線送信用のアンテナに、4つのトランジスタからなるHブリッジ回路によって双方向に電流を流すことにより、前記アンテナから電波を送信させる無線送信装置であって、
    前記アンテナのオープン異常を検出するための手段として、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のアンテナのオープン異常検出装置を備えていること、
    を特徴とする無線送信装置。
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