JP2008021870A - 点火コイル - Google Patents

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Abstract

【課題】プラグキャップへのスパークプラグの嵌入荷重の増加を抑制して、プラグキャップによるスパークプラグのシール性を向上できる点火コイルを提供すること。
【解決手段】点火コイル1は、一次コイル21及び二次コイル22を備えたコイル本体部11の軸方向一端部111に、ゴム製のプラグキャップ4を配設してなると共に、プラグキャップ4におけるプラグ嵌入口41にスパークプラグ5の碍子部51を嵌入してなる。プラグ嵌入口41には、環状の凸部42及び凹部43が軸方向Lに並べて複数形成してあり、碍子部51の外周面は、凹凸を持たないストレート形状に形成してある。全体の凸部42の頂点421における内径D1と全体の凹部43の谷底点431における内径D2とは、いずれも碍子部51の平均外径Drよりも小さくしてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関において、スパークプラグにおける一対の電極間にスパークを発生させるために用いる点火コイルに関する。
エンジンのプラグホール内に挿入配置して用いる点火コイルにおいては、一次コイル及び二次コイルを備えたコイル本体部に対して、スパークプラグに装着するためのゴム製のプラグキャップを配設している。スパークプラグの碍子部は、プラグキャップのプラグ嵌入口に嵌入し、この碍子部の先端における導通端子部は、二次コイルの高電圧側巻線端部と導通した二次ターミナル(高電圧端子)又はコイルバネに接触させている。そして、プラグキャップにより、スパークプラグの導通端子部の周辺の絶縁・防水を行っている。
ところで、上記プラグキャップの絶縁・防水機能を発揮するためには、プラグキャップのプラグ嵌入口の内径は、スパークプラグの碍子部の外径よりも小さくし、プラグキャップにおける所定の締め代を確保する必要がある。そのため、プラグ嵌入口に碍子部を嵌入するときには、プラグキャップを径方向に拡径変形させるための大きな嵌入荷重が必要になる。
スパークプラグをプラグ嵌入口内に嵌入し易くする工夫を行った点火コイルとしては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
この特許文献1においては、スパークプラグの一部を覆うジョイント部(プラグキャップ)の内周面に、コルゲーション(環状の凹凸面)を形成し、スパークプラグの碍子部には、コルゲーションを形成していない。これにより、碍子部をジョイント部に嵌入する際に生ずる摩擦を低減させている。
しかしながら、特許文献1の技術によれば、上記嵌入荷重を低減できるものの、シール性を十分に確保する工夫はなされていない。
そのため、嵌入荷重の増加を抑制して、シール性を向上させるためには、更なる工夫が必要とされる。
特開2005−190937号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、プラグキャップへのスパークプラグの嵌入荷重の増加を抑制して、プラグキャップによるスパークプラグのシール性を向上させることができる点火コイルを提供しようとするものである。
第1の発明は、一次コイル及び二次コイルを備えたコイル本体部の軸方向一端部に、ゴム製のプラグキャップを配設してなると共に、該プラグキャップにおけるプラグ嵌入口にスパークプラグの碍子部を嵌入してなる点火コイルにおいて、
上記プラグ嵌入口には、環状の凸部及び凹部が軸方向に並べて複数形成してあり、上記碍子部の外周面は、凹凸を持たないストレート形状に形成してあり、
上記凸部の頂点における内径と上記凹部の谷底点における内径とは、いずれも上記碍子部の平均外径よりも小さくしてあることを特徴とする点火コイルにある(請求項1)。
本発明の点火コイルにおいては、碍子部の外周面が上記ストレート形状を有するスパークプラグを用い、プラグキャップにおけるプラグ嵌入口に形成した複数の凸部及び凹部の形状に工夫を行っている。
すなわち、本発明のプラグキャップのプラグ嵌入口においては、凸部の頂点における内径と凹部の谷底点における内径とを、いずれも碍子部の平均外径よりも小さくしている。
そして、プラグキャップのプラグ嵌入口に、スパークプラグの碍子部を嵌入する際には、碍子部の外周面は、凸部に優先的に接触させることができる。これにより、上記嵌入の際に生じる嵌入荷重が増大することを抑制することができる。
そして、嵌入を行った状態においては、複数の凸部が碍子部の外周面に接触するだけでなく、複数の凹部も碍子部の外周面に接触させることができる。これにより、プラグキャップによるスパークプラグのシール性を向上させることができる。
それ故、本発明の点火コイルによれば、プラグキャップへのスパークプラグの嵌入荷重の増加を抑制して、プラグキャップによるスパークプラグのシール性を向上させることができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記プラグ嵌入口は、軸方向一方側に向けて拡径する環状の拡径テーパ面と、軸方向一方側に向けて縮径する環状の縮径テーパ面とを交互に繰り返し連続形成して、上記複数の凸部及び凹部を形成してなり、上記碍子部の平均外径から上記凸部の頂点における内径を差し引いた凸部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、9.4〜14.2%の大きさに形成することができる(請求項2)。
この場合には、プラグ嵌入口の凸部及び凹部を、上記拡径テーパ面と縮径テーパ面とによって形成したときに、碍子部の平均外径に対する凸部側締め代の大きさを適切な範囲に設定することができる。これにより、上記嵌入荷重の増加を抑制して、上記シール性を一層容易に向上させることができる。
上記凸部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して9.4%未満である場合には、プラグキャップによる十分なシール性を確保できないおそれがある。一方、上記凸部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して14.2%を超える場合には、スパークプラグの嵌入荷重が増大してしまうおそれがある。
また、上記碍子部の平均外径から上記凹部の谷底点における内径を差し引いた凹部側締め代は、半径分において、凸部側締め代の半径分よりも、0.29±0.1mm大きく形成することができる。
また、上記プラグ嵌入口は、軸方向に平行な環状のストレート面から、軸方向一方側に向けて縮径する環状の縮径テーパ面と、軸方向一方側に向けて拡径する環状の拡径テーパ面とによる上記凸部を、軸方向に複数並べて突出形成してなると共に、該凸部同士の間に位置する上記ストレート面によって上記凹部を形成してなり、上記碍子部の平均外径から上記凸部の頂点における内径を差し引いた凸部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、8.5〜13.3%の大きさに形成することもできる(請求項3)。
この場合には、プラグ嵌入口の凸部及び凹部を、上記ストレート面と縮径テーパ面及び拡径テーパ面とによって形成したときに、碍子部の平均外径に対する凸部側締め代の大きさを適切な範囲に設定することができる。これにより、上記嵌入荷重の増加を抑制して、上記シール性を一層容易に向上させることができる。
上記凸部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して8.5%未満である場合には、プラグキャップによる十分なシール性を確保できないおそれがある。一方、上記凸部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して13.3%を超える場合には、スパークプラグの嵌入荷重が増大してしまうおそれがある。
また、上記碍子部の平均外径から上記ストレート面の内径を差し引いた凹部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、4.7〜9.5%の大きさに形成することができる。そして、凸部側締め代と凹部側締め代との半径分の差は、0.2±0.1mmとすることができる。
上記凹部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して4.7%未満である場合には、プラグキャップによる十分なシール性を確保できないおそれがある。一方、上記凹部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して9.5%を超える場合には、スパークプラグの嵌入荷重が増大してしまうおそれがある。
また、上記プラグ嵌入口は、軸方向に平行な環状のストレート面から、軸方向一方側に向けて拡径する環状の拡径テーパ面と、軸方向一方側に向けて縮径する環状の縮径テーパ面とによる上記凹部を、軸方向に複数並べて陥没形成してなると共に、該凹部同士の間に位置する上記ストレート面によって上記凸部を形成してなり、上記碍子部の平均外径から上記ストレート面の内径を差し引いた凸部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、7.2〜12%の大きさに形成することもできる(請求項4)。
この場合には、プラグ嵌入口の凸部及び凹部を、上記ストレート面と拡径テーパ面及び縮径テーパ面とによって形成したときに、碍子部の平均外径に対する凸部側締め代の大きさを適切な範囲に設定することができる。これにより、上記嵌入荷重の増加を抑制して、上記シール性を一層容易に向上させることができる。
上記凸部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して7.2%未満である場合には、プラグキャップによる十分なシール性を確保できないおそれがある。一方、上記凸部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して12%を超える場合には、スパークプラグの嵌入荷重が増大してしまうおそれがある。
また、上記碍子部の平均外径から上記凹部の谷底点における内径を差し引いた凹部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、3.4〜8.1%の大きさに形成することもできる。そして、凸部側締め代と凹部側締め代との半径分の差は、0.2±0.1mmとすることができる。
上記凹部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して3.4%未満である場合には、プラグキャップによる十分なシール性を確保できないおそれがある。一方、上記凹部側締め代の大きさが、上記碍子部の平均外径に対して8.1%を超える場合には、スパークプラグの嵌入荷重が増大してしまうおそれがある。
また、上記碍子部は、軸方向先端に向けて縮径するテーパ形状に形成してあると共に、その平均外径は、φ10.44±0.15mmとすることが好ましい(請求項5)。
この場合には、汎用的な平均外径の碍子部を有するスパークプラグを用いて、上記嵌入荷重の増加を抑制し、上記シール性を向上させることができる。
また、上記各締め代の厚み(半径分の厚み)Aは、上記プラグキャップにおける上記複数の凸部及び凹部の形成対応位置の厚み(半径分の厚み)Bに対して、10〜30%の大きさの範囲内にすることが好ましい。これにより、プラグキャップの圧縮率(A/B×100%)を適切な範囲に設定することができ、シール性を確保すると共に、劣化を抑制することができる。
なお、プラグキャップの圧縮率が10%未満のときには、十分なシール性を確保できないおそれがあり、プラグキャップの圧縮率が30%を超えるときには、このプラグキャップに劣化が生ずるおそれがある。
以下に、本発明の点火コイルにかかる実施例につき、図面と共に説明する。
(実施例1)
本例の点火コイル1は、図2、図3に示すごとく、一次コイル21及び二次コイル22を備えたコイル本体部11の軸方向一端部111に、ゴム製のプラグキャップ4を配設してなると共に、このプラグキャップ4におけるプラグ嵌入口41にスパークプラグ5の碍子部51を嵌入してなる。
図1に示すごとく、プラグ嵌入口41には、環状の凸部42及び凹部43が軸方向Lに並べて複数形成してあり、碍子部51の外周面は、凹凸を持たないストレート形状に形成してある。そして、全体の凸部42の頂点421における内径D1と全体の凹部43の谷底点431における内径D2とは、いずれも碍子部51の平均外径Drよりも小さくしてある。
以下に、本例の点火コイル1につき、図1〜図4と共に詳説する。
図2に示すごとく、本例の点火コイル1は、一次コイル21及び二次コイル22を備えたコイル本体部11を、エンジン(シリンダヘッドカバー)におけるプラグホール内に挿入配置して用いるスティックタイプのものである。
また、一次コイル21は、円筒状樹脂からなる一次スプール211の外周面に、絶縁被覆した一次電線を複数回巻回してなり、二次コイル22は、円筒状樹脂からなる二次スプール221の外周面に、絶縁被覆した二次電線を一次電線よりも多い巻回数で巻回してなる。また、二次コイル22は、一次コイル21の内周側に配置してあり、二次コイル22の内周側には、磁性体からなる中心コア23が配置してある。また、一次コイル21は、円筒状樹脂からなるコイルケース31内に配置してあり、コイルケース31の外周側には、磁性体からなる外周コア24が配置してある。また、一次スプール211及び二次スプール221は、熱可塑性樹脂からなる。
また、中心コア23は、絶縁被膜を備えた平板状の電磁鋼板(本例では珪素鋼板)を点火コイル1の軸方向Lに直交する横断面方向に向けて複数積層してなる。また、外周コア24は、軸方向Lにスリット(間隙)を形成してなる円筒状の電磁鋼板(本例では珪素鋼板)を、径方向に接着剤を介して複数積層してなる。そして、中心コア23及び外周コア24により、一次コイル21に電流を流して発生させる磁束を通過させる磁気経路を形成することができる。
図2に示すごとく、上記コイル本体部11の軸方向他端部112には、一次コイル21に電力を供給するイグナイタ33を配設したイグナイタケース32が配設してある。イグナイタケース32には、イグナイタ33における導通部を点火コイル1の外部におけるECU(電子制御ユニット)と接続するためのコネクタ部34が形成してある。
また、イグナイタ33は、ECUからの信号によって動作するスイッチング素子等を用いた電力制御回路等を備えている。
図3に示すごとく、本例の一次スプール211の軸方向一端部には、プラグキャップ4を取り付けるためのプラグベース部212が形成してある。このプラグベース部212には、プラグキャップ4における環状凹部46内に嵌入する環状突出部213が形成してある。
また、二次スプール221の軸方向一端部に形成した延長部222とプラグベース部212との間には、二次コイル22の高電圧巻線端部に導通する二次ターミナル(高電圧端子)36が挟持してあり、プラグベース部212の内周側には、二次ターミナル36に導通するスプリング37が配設してある。
また、スパークプラグ5は、その導通端子部52をスプリング37に接触させた状態で、プラグキャップ4のプラグ嵌入口41内に嵌入配置される。
また、図2に示すごとく、コイルケース31、二次ターミナル36及びイグナイタケース32によって囲まれた点火コイル1における隙間には、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂15が充填してある。
上記点火コイル1において、ECUからパルス状のスパーク発生信号がイグナイタ33に送信されると、イグナイタ33における電力制御回路が動作し、一次コイル21に電流が流れて、中心コア23及び外周コア24を通過する磁界が形成される。そして、一次コイル21に流れる電流を遮断したときには、上記磁界の形成方向とは反対方向に向けて、中心コア23及び外周コア24を通過する誘導磁界が形成される。この誘導磁界の形成により、二次コイル22に誘導起電力(逆起電力)が発生し、点火コイル1に装着したスパークプラグ5からスパークを発生させることができる。
図2に示すごとく、本例のスパークプラグ5は、ストレート形状に形成した外周面を有する碍子部51と、この碍子部51の軸方向他端部に形成した導通端子部52と、碍子部51から軸方向一方側L1に向けて延長形成し、エンジンに螺合するねじ部53と、このねじ部53の軸方向一端部に形成した一対の電極部54とを有している。
また、本例の碍子部51の外周面は、導通端子部52に向けて、緩やかに縮径するテーパ状に形成されている。
本例のプラグキャップ4は、その軸方向一方側L1の部分に、他の部分に比べて縮径して形成した薄肉先端部45を有している。本例のプラグ嵌入口41において、上記複数の凸部42及び凹部43は、上記薄肉先端部45の対応位置(内周側)に形成してある。
また、本例の凸部側締め代A1の厚み(半径分の厚み)は、プラグキャップ4における薄肉先端部45の厚みTに対して、10〜30%の大きさの範囲内にしてある。また、プラグ嵌入口41の開口先端近傍には、スパークプラグ5の碍子部51の嵌入開始をガイドするテーパ面44が形成してある。
また、本例においては、薄肉先端部45の外径は、φ16〜16.4mmとした。
図1に示すごとく、本例のプラグ嵌入口41は、軸方向一方側L1に向けて拡径する環状の拡径テーパ面411と、軸方向L一方側に向けて縮径する環状の縮径テーパ面412とを交互に繰り返し連続形成して、複数の凸部42及び凹部43を形成してなる。
本例の凸部42及び凹部43は、基準とする内径D0から、内側と外側に均等にテーパ状に拡縮して形成してある。また、凸部42の頂点421における内径D1及び凹部43の谷底点431における内径D2は、すべての凸部42及び凹部43において略同一の大きさにしてある。
本例のスパークプラグ5の碍子部51の平均外径Drは、φ10.44±0.15mmである。
また、本例のプラグ嵌入口41においては、基準とする内径D0を9.5±0.1mmとし、凸部42の頂点421における内径D1を9.21±0.1mmとし、凹部43の谷底点431における内径D2を9.79±0.1mmとした。そして、直径分の凸部側締め代A1の大きさ(Dr−D1)は、1.23mm(10.44−9.21=1.23)とした。これにより、碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合は、11.8%(1.23/10.44×100%)とした。なお、碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合は、9.4〜14.2%(1.23±0.25mm/10.44×100%)とすることができる。
なお、表1に上記凸部側締め代A1の適切な範囲の検討結果を示す。
Figure 2008021870
本例の点火コイル1においては、碍子部51の外周面がストレート形状を有するスパークプラグ5を用い、プラグキャップ4におけるプラグ嵌入口41に形成した複数の凸部42及び凹部43の形状に工夫を行っている。
すなわち、本例のプラグキャップ4のプラグ嵌入口41においては、凸部42の頂点421における内径D1と凹部43の谷底点431における内径D2とを、いずれも碍子部51の平均外径Drよりも小さくしている。また、本例のプラグ嵌入口41における複数の凸部42及び凹部43は、上記拡径テーパ面411と縮径テーパ面412とを交互に繰り返し連続形成してなる。
そして、プラグキャップ4のプラグ嵌入口41に、スパークプラグ5の碍子部51を嵌入する際には、碍子部51の外周面は、凸部42に優先的に接触させることができる。これにより、上記嵌入の際に生じる嵌入荷重が増大することを抑制することができる。
そして、嵌入を行った状態においては、複数の凸部42が碍子部51の外周面に接触するだけでなく、複数の凹部43も碍子部51の外周面に接触させることができる。これにより、プラグキャップ4によるスパークプラグ5のシール性を向上させることができる。
また、本例の形状のプラグ嵌入口41において、碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合を、9.4〜14.2%の範囲内とすることにより、嵌入荷重の抑制及びシール性の向上の両立を図ることができる。
図4は、横軸に凸部側締め代(mm)をとり、縦軸に最大嵌入力(N)をとって、両者の関係を示すグラフである。同図に示すごとく、凸部側締め代A1を0.98mm(1.23−0.25mm)以上、すなわち碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合を、9.4%以上とすることにより、シール性が悪化することを抑制できる。一方、凸部側締め代A1を1.48mm(1.23+0.25mm)以下、すなわち碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合を、14.2%以下とすることにより、嵌入荷重が増大することを抑制することができる。
そして、凸部側締め代A1を1.23mm(碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合が11.8%)とすることにより、嵌入荷重の最大値を30N以下に抑制することができると共に、適切にシール性を向上させることができることがわかった。
それ故、本例の点火コイル1によれば、プラグキャップ4へのスパークプラグ5の嵌入荷重の増加を抑制して、プラグキャップ4によるスパークプラグ5のシール性を向上させることができる。
(実施例2)
本例は、プラグキャップ4におけるプラグ嵌入口41に形成した複数の凸部42及び凹部43の形状の他のバリエーションを示す例である。
図5に示すごとく、本例のプラグ嵌入口41は、軸方向Lに平行な環状のストレート面415から、軸方向一方側L1に向けて縮径する環状の縮径テーパ面422と、軸方向一方側L1に向けて拡径する環状の拡径テーパ面423とによる凸部42を、軸方向Lに複数並べて突出形成することができる。また、凸部42同士の間に位置するストレート面415によって凹部43が形成される。
本例のプラグ嵌入口41においては、基準とするストレート面415の内径D0を9.7±0.1mmとし、凸部42の頂点421における内径D1を9.3±0.1mmとした。
また、本例においては、碍子部51の平均外径Drから凸部42の頂点421における内径D1を差し引いた凸部側締め代A1は、碍子部51の平均外径Drに対して、8.5〜13.3%の大きさに形成することができる。また、直径分の凸部側締め代A1の大きさ(Dr−D1)は、1.14mm(10.44−9.3=1.14)とした。
これにより、碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合は、10.9%(1.14/10.44×100%)とした。なお、碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合は、8.5〜13.3%(1.14±0.25mm/10.44×100%)とすることができる。
また、本例においては、碍子部51の平均外径Drからストレート面415の内径D0を差し引いた凹部側締め代A2は、碍子部51の平均外径Drに対して、4.7〜9.5%の大きさに形成することができる。また、直径分の凹部側締め代A2の大きさ(Dr−D0)は、0.74mm(10.44−9.7=0.74)とした。
これにより、碍子部51の平均外径Drに対する凹部側締め代A2の大きさの割合は、7.1%(0.74/10.44×100%)とした。なお、碍子部51の平均外径Drに対する凹部側締め代A2の大きさの割合は、4.7〜9.5%(0.74±0.25mm/10.44×100%)とすることができる。
なお、表2に上記凸部側締め代A1及び凹部側締め代A2の適切な範囲の検討結果を示す。
Figure 2008021870
本例においても、プラグキャップ4へのスパークプラグ5の嵌入荷重の増加を抑制して、プラグキャップ4によるスパークプラグ5のシール性を向上させることができる。また、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例も、プラグキャップ4におけるプラグ嵌入口41に形成した複数の凸部42及び凹部43の形状の他のバリエーションを示す例である。
図6に示すごとく、本例のプラグ嵌入口41は、軸方向Lに平行な環状のストレート面415から、軸方向一方側L1に向けて拡径する環状の拡径テーパ面432と、軸方向一方側L1に向けて縮径する環状の縮径テーパ面433とによる凹部43を、軸方向Lに複数並べて陥没形成してなる。また、凹部43同士の間に位置するストレート面415によって凸部42を形成される。
また、本例のプラグ嵌入口41においては、基準とするストレート面の内径D0を9.44±0.1mmとし、凹部43の谷底点431における内径を9.84±0.1mmとした。
また、本例においては、碍子部51の平均外径Drからストレート面415の内径D0を差し引いた凸部側締め代A1は、碍子部51の平均外径Drに対して、7.2〜12%の大きさに形成することができる。また、直径分の凸部側締め代A1の大きさ(Dr−D0)は、1.0mm(10.44−9.44=1.0)とした。
これにより、碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合は、9.6%(01.0/10.44×100%)とした。なお、碍子部51の平均外径Drに対する凸部側締め代A1の大きさの割合は、7.2〜12.0%(1.0±0.25mm/10.44×100%)とすることができる。
また、本例においては、碍子部51の平均外径Drから凹部43の谷底点431における内径D2を差し引いた凹部側締め代A2は、碍子部51の平均外径Drに対して、3.4〜8.1%の大きさに形成することができる。また、直径分の凹部側締め代A2の大きさ(Dr−D2)は、0.6mm(10.44−9.84=0.6)とした。
これにより、碍子部51の平均外径Drに対する凹部側締め代A2の大きさの割合は、5.7%(0.6/10.44×100%)とした。なお、碍子部51の平均外径Drに対する凹部側締め代A2の大きさの割合は、3.4〜8.1%(0.6±0.25mm/10.44×100%)とすることができる。
なお、表3に上記凸部側締め代A1及び凹部側締め代A2の適切な範囲の検討結果を示す。
Figure 2008021870
本例においても、プラグキャップ4へのスパークプラグ5の嵌入荷重の増加を抑制して、プラグキャップ4によるスパークプラグ5のシール性を向上させることができる。また、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
実施例1における、プラグキャップのプラグ嵌入口を拡大して示す断面図。 実施例1における、点火コイルを示す断面図。 実施例1における、プラグキャップの周辺を示す断面図。 実施例1における、横軸に凸部側締め代をとり、縦軸に最大嵌入力をとって、両者の関係を示すグラフ。 実施例2における、プラグキャップのプラグ嵌入口を拡大して示す断面図。 実施例3における、プラグキャップのプラグ嵌入口を拡大して示す断面図。
符号の説明
1 点火コイル
11 コイル本体部
111 軸方向一端部
21 一次コイル
22 二次コイル
31 コイルケース
4 プラグキャップ
41 プラグ嵌入口
411 拡径テーパ面
412 縮径テーパ面
42 凸部
421 頂点
43 凹部
431 谷底点
5 スパークプラグ
51 碍子部
L 軸方向
L1 軸方向一方側
D0、D1、D2 内径
Dr 平均外径
A1 凸部側締め代
A2 凹部側締め代

Claims (5)

  1. 一次コイル及び二次コイルを備えたコイル本体部の軸方向一端部に、ゴム製のプラグキャップを配設してなると共に、該プラグキャップにおけるプラグ嵌入口にスパークプラグの碍子部を嵌入してなる点火コイルにおいて、
    上記プラグ嵌入口には、環状の凸部及び凹部が軸方向に並べて複数形成してあり、上記碍子部の外周面は、凹凸を持たないストレート形状に形成してあり、
    上記凸部の頂点における内径と上記凹部の谷底点における内径とは、いずれも上記碍子部の平均外径よりも小さくしてあることを特徴とする点火コイル。
  2. 請求項1において、上記プラグ嵌入口は、軸方向一方側に向けて拡径する環状の拡径テーパ面と、軸方向一方側に向けて縮径する環状の縮径テーパ面とを交互に繰り返し連続形成して、上記複数の凸部及び凹部を形成してなり、
    上記碍子部の平均外径から上記凸部の頂点における内径を差し引いた凸部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、9.4〜14.2%の大きさに形成してあることを特徴とする点火コイル。
  3. 請求項1において、上記プラグ嵌入口は、軸方向に平行な環状のストレート面から、軸方向一方側に向けて縮径する環状の縮径テーパ面と、軸方向一方側に向けて拡径する環状の拡径テーパ面とによる上記凸部を、軸方向に複数並べて突出形成してなると共に、該凸部同士の間に位置する上記ストレート面によって上記凹部を形成してなり、
    上記碍子部の平均外径から上記凸部の頂点における内径を差し引いた凸部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、8.5〜13.3%の大きさに形成してあることを特徴とする点火コイル。
  4. 請求項1において、上記プラグ嵌入口は、軸方向に平行な環状のストレート面から、軸方向一方側に向けて拡径する環状の拡径テーパ面と、軸方向一方側に向けて縮径する環状の縮径テーパ面とによる上記凹部を、軸方向に複数並べて陥没形成してなると共に、該凹部同士の間に位置する上記ストレート面によって上記凸部を形成してなり、
    上記碍子部の平均外径から上記ストレート面の内径を差し引いた凸部側締め代は、上記碍子部の平均外径に対して、7.2〜12%の大きさに形成してあることを特徴とする点火コイル。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記碍子部は、軸方向先端に向けて縮径するテーパ形状に形成してあると共に、その平均外径は、φ10.44±0.15mmであることを特徴とする点火コイル。
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