JP2008021740A - 発光素子用エピタキシャルウェハ、発光素子及び発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法 - Google Patents

発光素子用エピタキシャルウェハ、発光素子及び発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】動作電流Iopの低減が図れ、また長期信頼性の向上が図れる発光素子、発光素子用エピタキシャルウェハおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】n型基板(1)上に、n型クラッド層(4)、活性層(6)、p型クラッド層(8,10)、およびp型コンタクト層(12)を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系の発光素子用エピタキシャルウェハであって、前記エピタキシャル層のうち、少なくともn型クラッド層(4)、活性層(6)、p型クラッド層(8,10)における酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、AlGaInP系のレーザーダイオードや発光ダイオードのような発光素子の作製に用いられる発光素子用エピタキシャルウェハ、発光素子及び発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法に関する。
化合物半導体結晶を用いたレーザーダイオード(LD)は、デジタルバーサタイルディスク(DVD)やコンパクトディスク(CD)などの光ディスクシステムにおける、読み取り用光源・書き込み用光源として広く利用されている。また、発光ダイオード(LED)は、ディスプレイ、リモートコントロール用光源、センサ用光源、車載用ランプ等、様々な用途に用いられている。
化合物半導体結晶を用いたLDのうち、AlGaInP系のLDは、波長650nm程度の赤色可視光レーザーとして、主にDVDの光源などに用いられている。
AlGaInP液相エピタキシャル成長では、Alの偏析が著しく大きく、成長が困難であり、AlGaInPのエピタキシャル成長は、有機金属気相成長法(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE法)が主に用いられている。このMOVPE法では、III族有機金属原料ガスとV族原料ガスとを、高純度水素キャリアガスとの混合ガスとして成長炉内に導入し、成長炉内の加熱された基板付近で原料ガスが熱分解され、基板上に化合物半導体結晶がエピタキシャル成長する。
なお、関連する技術として、In1−y(Ga1−xAlPのn型クラッド層、活性層及びp型クラッド層からなるダブルへテロ構造部を有する半導体発光装置において、p型クラッド層の酸素濃度を2×1017cm−3以下にすることにより、高Al組成x(x≧0.75)のInAlP(InGaAlP)における酸素濃度に対するp型ドーパントのZnの電気的活性化率を高めて、キャリア濃度を高くするという提案がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−94780号公報
ところで、近年では、DVDの書き込み速度の倍速化や、2層書き込みへの倍速化などに対応するために、LDのさらなる高出力化が求められている。
LD特性の一つとして、動作電流Iopがある。Iopは、規定のレーザ出力を得るための順電流の値である。この動作電流Iopは通常、高出力化するにつれて増加する。このため、LDのさらなる高出力化を図ると、Iopの増加に伴って消費電力や発熱量が増大してしまう。また、LDを長期間使用しているうちに特性が劣化し、信頼性に欠けるという問題があった。
本発明は、このような課題を解決し、動作電流Iopの低減が図れ、また長期信頼性の向上が図れる発光素子、発光素子用エピタキシャルウェハおよびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成されている。
本発明の第1の態様は、n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系の発光素子用エピタキシャルウェハであって、前記エピタキシャル層のうち、少なくとも前記n型クラッド層、前記活性層、前記p型クラッド層における酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハである。
本発明の第2の態様は、n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系の発光素子用エピタキシャルウェハであって、前記エピタキシャル層の全ての層における酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハである。
本発明の第3の態様は、第1の態様又は第2の態様の発光素子用エピタキシャルウェハを用い、これに電極を形成して作製されたことを特徴とする発光素子である。
本発明の第4の態様は、n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系のレーザーダイオード用エピタキシャルウェハであって、前記エピタキシャル層のうち、少なくとも前記n型クラッド層、前記活性層、前記p型クラッド層における酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とするレーザーダイオード用エピタキシャルウェハである。
本発明の第5の態様は、n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系のレーザーダイオード用エピタキシャルウェハであって、AlGaInPの前記エピタキシャル層の酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とするレーザーダイオード用エピタキシャルウェハである。
本発明の第6の態様は、第4の態様又は第5の態様のレーザーダイオード用エピタキシャルウェハを用い、これに電極を形成して作製されたことを特徴とするレーザーダイオードである。
本発明の第7の態様は、加熱したn型基板上に、III族原料ガス、V族原料ガス、ドーピング原料、およびキャリアガスを供給して、前記n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層をエピタキシャル成長させる工程を有するAlGaInP系の発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法であって、AlGaInPの前記エピタキシャル成長時におけるV/III比を、120以上にしたことを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法である。
本発明によれば、消費電力・発熱量の増大や信頼性の低下を招くことなく、高出力化に対応することが可能な発光素子、並びにその作製に用いられる発光素子用エピタキシャルウェハが得られる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この実施形態に係るAlGaInP系のLD用エピタキシャルウェハの層構造を示す断面図である。図1に示すように、LD用エピタキシャルウェハは、n型GaAs基板1上に、MOVPE法によって、n型GaAsの第1バッファ層2、n型GaInPの第2バッファ層3、AlGaInPのn型クラッド層4、アンドープAlGaInPの第1ガイド層5、アンドープGaInPのウェルとアンドープAlGaInPのバリアとからなる量子井戸構造の活性層6、アンドープAlGaInPの第2ガイド層7、AlGaInPのp型第1クラッド層8、アンドープGaInPのエッチングストップ層9、AlGaInPのp型第2クラッド層10、p型GaInPの中間層11、p型GaAsのコンタクト層12が、順次、積層形成されている。
MOVPE法によるエピタキシャル成長では、Ga原料としてTMG(トリメチルガリウム)、Al原料としてTMA(トリメチルアルミニウム)、In原料としてはTMI(トリメチルインジウム)を用い、P原料としてはPH(ホスフィン)、As原料としてはAsH(アルシン)を用いた。また、n型ドーパント原料としてはSi(ジシラン)、p型ドーパント原料としてはDEZ(ジエチル亜鉛)を用いた。これらIII族有機金属原料ガス、V族原料ガス及びドーパント原料を、高純度水素キャリアガスとの混合ガスとして、反応炉(成長炉)内に導入し、反応炉内で加熱された基板上にエピタキシャル層を成長させた。
これらの全てのエピタキシャル層2〜12に含まれる酸素濃度は、6.9×1016[atoms/cm]以下とした。エピタキシャル層2〜12中の酸素濃度の制御は、反応炉に導入するIII族原料ガスとV族原料ガスの実流量比、即ち、[V族原料ガスの実流量/III族原料ガスの実流量]であるV/III比を、各エピタキシャル層2〜12で調整することによって行った。
成長時のV/III比と、結晶成長したエピタキシャル層中の酸素濃度とには相関がある。図2に、(Al0.7Ga0.30.51In0.49PとGa0.51In0.49Pについての、V/III比とエピタキシャル層中の酸素濃度との関係を示す。酸素濃度の測定は、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry; 二次イオン質量分析)により行い、エピタキシャル層中の深さ方向での酸素濃度の平均を取った。検出下限は約1〜3×1016[atoms/cm3]である。
図2に示すように、V/III比を高くすると、エピタキシャル層中の酸素濃度は低くなる。また、同じV/III比では、(Al0.7Ga0.30.51In0.49Pの方が、Ga0.51In0.49Pよりもエピタキシャル層中の酸素濃度は高い。経験的にも、同一のV/III比で成長させた場合、AlGaInP層では、Al組成が高い方が酸素濃度が高くなることが分かっている。なお、エピタキシャル層中の酸素濃度は、成長炉の形状、原料濃度、成長温度によっても異なってくる。
図2は、同じ成長炉、原料濃度および成長温度640℃の下で、V/III比を変えて行った結果を示すものであり、(Al0.7Ga0.30.51In0.49P結晶を従来の一般的なV/III比=60で成長させた場合、酸素濃度は4.6×1017[atoms/cm]であり、V/III比=120とした場合には、6.9×1016[atoms/cm]であった。
このような、V/III比とエピタキシャル層中の酸素濃度との関係に基づいて、各エピタキシャル層の成長工程におけるV/III比を設定することによって、n型GaAs基板1上に結晶成長させるエピタキシャル層2〜12の全ての層で、酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下にすることができる。
例えば、GaAsに格子整合する(AlxGa1-x0.5In0.5Pにあっては、Al組成x=0.7である(Al0.7Ga0.30.51In0.49Pの成長時のV/III比が120のときに、酸素濃度が6.9×1016[atoms/cm]となったので、これよりもAl組成xが低い(AlxGa1-x0.5In0.5P層(x<0.7)では、V/III比を120より小さくしても酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下にすることができる。また、GaInP層やGaAs層でも、V/III比を120より小さくしても、6.9×1016[atoms/cm]以下の酸素濃度を実現できる。
エピタキシャル結晶中の酸素は深い準位を形成し、キャリアをトラップしてしまい、発光効率が低下する。また、極微量な酸素が混入した状態の場合には、初期特性では問題がなくても、長時間の信頼性試験を行うと、次第に酸素の悪影響によって素子特性が劣化して行くと考えられる。
そこで、本発明者は、V/III比を変更することにより、エピタキシャル層の酸素濃度を異にする図1の構造を有する複数のLD用エピタキシャルウェハを用いてLDを複数作製し、それらLDの特性を調べたところ、図5に示すように、最も酸素濃度が高かった(Al0.7Ga0.30.51In0.49P層の酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下にすることによって((Al0.7Ga0.30.51In0.49P以外のエピタキシャル層も酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下とした)、LD特性が著しく向上することを見い出した。
図5は、AlGaInP系のエピタキシャル層の酸素濃度が異なる複数のLDに対して、70℃での動作電流Iop[mA]と信頼性試験での生存率[%]との測定結果を示す。この実験結果から、全てのエピタキシャル層の酸素濃度が6.9×1016[atoms/cm]以下になると、動作電流Iopが急激に低下すると共に、信頼性試験での生存率が大きく向上することが確認された。
なお、上記実施形態では、全ての層2〜12における酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下としたが、少なくともn型クラッド層4、活性層6、p型第1クラッド層8、p型第2クラッド層10における酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下にするようにしても良い。また、上記実施形態では、LDについて説明したが、本発明はLEDにも適用でき、LDの場合と同様な優れた特性のLEDが得られる。
次に、本発明の実施例を説明する。
この実施例(第1の実施例)に係るAlGaInP系のLD用エピタキシャルウェハは、図1に示す上記実施形態と同一の積層構造である。図3には、このLD用エピタキシャルウェハの各エピタキシャル層ごとの具体的な組成、厚さ、キャリア濃度を示す。図3において、「n‐」はn型、「p‐」はp型、「un‐」はアンドープを、「p」はp型キャリア濃度が高いことを表す。また、図4には、それら各エピタキシャル層ごとの成長時における実施例のV/III比を、比較例でのV/III比と比較して示した。なお、図3及び図4において、左端の欄に記載した番号1〜12は、上記の実施形態のエピタキシャル層1〜12と対応する。
本実施例のエピタキシャル成長は、MOVPE法によって行った。本実施例では、Ga原料としてTMG(トリメチルガリウム)を用い、Al原料としてはTMA(トリメチルアルミニウム)を用い、In原料としてはTMI(トリメチルインジウム)を用いた。また、As原料としてはAsH(アルシン)を、P原料としてはPH(ホスフィン)を、それぞれ用いた。そしてn型不純物であるSiの原料としてはSi(ジシラン)を用い、p型不純物であるZnの原料としてはDEZ(ジエチル亜鉛)を用いた。
まず、厚さ500μmのn型GaAs基板(キャリア濃度:1×1018cm−3)1上に、第1バッファ層2として厚さ200nmのn型GaAs膜(キャリア濃度:1×1018cm−3)を成長させ、更に、第2バッファ層3として200nmのn型Ga0.51In0.49P膜(キャリア濃度:1×1018cm−3)を成長させた。その上に、n型クラッド層4として2000nmのn型(Al0.68Ga0.320.51In0.49P(キャリア濃度:8.5×1017cm−3)を成長させ、更に、第1ガイド層5として、15nmの不純物を添加しない(Al0.5Ga0.50.51In0.49Pを成長させた。
次いで、アンドープGa0.51In0.49Pのウェルと、アンドープ(Al0.5Ga0.50.51In0.49Pのバリアとが交互に積層された多層量子井戸構造を有する活性層6を成長させた。その上に、第2ガイド層7として、不純物を添加しない厚さ70nmの(Al0.5Ga0.50.51In0.49Pを成長させた。続いて、p型第1クラッド層8として、300nmの(Al0.7Ga0.30.51In0.49P(キャリア濃度:1×1018cm−3)を成長させた。その上に、不純物を添加しないGa0.55In0.45Pを成長させて厚さ9nmのエッチングストップ層9とした。続いて、エッチングストップ層9の上に、p型第1クラッド層8と同一の組成で厚さ1500nmのp型第2クラッド層10を成長させた。
更に、その上に、p型第2クラッド層10とコンタクト層12との格子不整を緩和するための中間層11として、50nmのp型Ga0.51In0.49P(キャリア濃度:1.5×1018cm−3)を成長させた。そして最上層には、コンタクト層12として、300nmのp型高濃度のGaAs層(キャリア濃度:5×1018cm−3)を成長させた。
このLD用エピタキシャルウェハに対し、n型GaAs基板1側にn電極を、コンタクト層12側にp電極をそれぞれ形成した後、LDを作製した。
図4に示すように、上記MOVPE法による各層の成長工程のうち、n型クラッド層4、第1ガイド層5、活性層6のAlGaInPバリア層、第2ガイド層7、p型第1クラッド層8、p型第2クラッド層10では、V/III比を120とし、他のエピタキシャル層では、V/III比を60〜90とした。
また、比較例として、従来の一般的なエピタキシャル成長において採用されているV/III比で各エピタキシャル層を成長させた。比較例では、V/III比以外は上記実施例と同じ成長条件でエピタキシャル成長を行った。
図4及び図2に示すように、比較例の場合には、p型第1クラッド層やp型第2クラッド層の(Al0.7Ga0.30.51In0.49Pの成長時におけるV/III比は60であり、酸素濃度は4.6×1017[atoms/cm]となった。また、活性層のウェルのGa0.51In0.49Pの成長時におけるV/III比は45であり、酸素濃度は9.7×1016[atoms/cm]となった。
これに対して、本実施例の場合には、p型第1クラッド層8やp型第2クラッド層10の(Al0.7Ga0.30.51In0.49Pの成長時におけるV/III比は120であり、酸素濃度は6.9×1016[atoms/cm]となった。また、活性層6のウェルのGa0.51In0.49P成長時におけるV/III比は90であり、酸素濃度は4.2×1016[atoms/cm]となった。その他のAlGaInP層でも同じV/III比120としたので、Al組成が高い方が酸素濃度も高くなることから、酸素濃度は6.9×1016[atoms/cm]以下である。また、他のGaInP層やGaAs層でも、酸素濃度は6.9×1016[atoms/cm]以下であった。
上述した本実施例のエピタキシャルウェハ((Al0.7Ga0.30.51In0.49Pの酸素濃度=6.9×1016[atoms/cm])を用いて作製されたLDと、比較例のエピタキシャルウェハ((Al0.7Ga0.30.51In0.49Pの酸素濃度=4.6×1017[atoms/cm])を用いて作製されたLDとについて、動作電流と信頼性生存率を評価した。
その結果、図5に示すように、70℃での動作電流Iopは、比較例のLDでは213mA、本実施例のLDでは186mAとなり、動作電流Iopを約30mA低減できた。また、1000時間の信頼性試験を行った結果、生存率は、比較例のLDでは57%だったものが、本実施例のLDでは97%となり、信頼性の大幅な向上を達成できた。
さらに、第2の実施例として、n型クラッド層4、活性層6、p型第1クラッド層8及びp型第1クラッド層10についてのみ、上記実施例のV/III比で原料を供給して酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下にし、その他のエピタキシャル層では、上記比較例のV/III比で成長させたエピタキシャルウェハを用いてLDを作製した。
この第2の実施例のLDの動作特性を測定したところ、70℃での動作電流Iopは192mAとなり、上記の比較例よりも21mA低減できた。また、1000時間の信頼性試験を行った結果、生存率は92%であった。
このように、第2の実施例の場合には、全てのエピタキシャル層の酸素濃度を6.9×1016[atoms/cm]以下とした、上記第1の実施例の結果には及ばなかったが、比較例のLDと比較すると、かなり良好な特性のLDが得られた。
本発明の実施形態及び実施例に係るLD用エピタキシャルウェハの構造を示す断面図である。 AlGaInP系のエピタキシャル層についての、成長時のV/III比とエピタキシャル層中の酸素濃度との関係を示す図である。 本発明の実施例に係るLD用エピタキシャルウェハの各層ごとの組成、厚さおよびキャリア濃度を表した図である。 図3に示した実施例のLD用エピタキシャルウェハにおける各層ごとのV/III比を、比較例と比較して表した図である。 AlGaInP系のエピタキシャル層の酸素濃度が異なる複数のLDに対して、動作電流と信頼性生存率との測定結果を示す図である。
符号の説明
1 n型GaAs基板
2 第1バッファ層
3 第2バッファ層
4 n型クラッド層
5 第1ガイド層
6 活性層
7 第2ガイド層
8 p型第1クラッド層
9 エッチングストップ層
10 p型第2クラッド層
11 中間層
12 コンタクト層

Claims (7)

  1. n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系の発光素子用エピタキシャルウェハであって、
    前記エピタキシャル層のうち、少なくとも前記n型クラッド層、前記活性層、前記p型クラッド層における酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハ。
  2. n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系の発光素子用エピタキシャルウェハであって、
    前記エピタキシャル層の全ての層における酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハ。
  3. 請求項1又は2に記載の発光素子用エピタキシャルウェハを用い、これに電極を形成して作製されたことを特徴とする発光素子。
  4. n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系のレーザーダイオード用エピタキシャルウェハであって、
    前記エピタキシャル層のうち、少なくとも前記n型クラッド層、前記活性層、前記p型クラッド層における酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とするレーザーダイオード用エピタキシャルウェハ。
  5. n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層を有するAlGaInP系のレーザーダイオード用エピタキシャルウェハであって、
    AlGaInPの前記エピタキシャル層の酸素濃度が、6.9×1016[atoms/cm]以下であることを特徴とするレーザーダイオード用エピタキシャルウェハ。
  6. 請求項4又は5に記載のレーザーダイオード用エピタキシャルウェハを用い、これに電極を形成して作製されたことを特徴とするレーザーダイオード。
  7. 加熱したn型基板上に、III族原料ガス、V族原料ガス、ドーピング原料、およびキャリアガスを供給して、前記n型基板上に、n型クラッド層、活性層、p型クラッド層、およびp型コンタクト層を含むエピタキシャル層をエピタキシャル成長させる工程を有するAlGaInP系の発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法であって、
    AlGaInPの前記エピタキシャル成長時におけるV/III比を、120以上にしたことを特徴とする発光素子用エピタキシャルウェハの製造方法。
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