JP2008020107A - 浴室空調装置 - Google Patents

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Hiroyuki Kondo
広幸 近藤
Yoshimasa Katsumi
佳正 勝見
Mitsunori Matsubara
充則 松原
Masafumi Tsubouchi
雅史 坪内
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】浴室を空調した熱(冷熱)の漏洩を無くし熱効率を向上することができ、また、浴室以外の室内空間を効率よく個別に空調することができ、更に省スペースと施工性の向上を図ることができる浴室空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】換気ファン15によって室内空間、例えば脱衣室3およびトイレ4から屋外へ排気する空気から熱(冷熱)を回収し、循環ファン22によって浴室2を循環する空気に熱(冷熱)を供給する、又は他の室内空間に吹き出す空気に供給することにより、外気から熱(冷熱)を吸収するよりも熱(冷熱)を多く回収でき、熱(冷熱)を供給した空気を浴室2外へ排出しないので熱効率を向上できる。また、風路切換手段31を備えるので、脱衣室3を個別に効率よく空調できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ヒートポンプを利用して浴室の空調を行う浴室空調装置に関する。
従来のヒートポンプを利用した浴室空調装置としては以下に示すものがある。
浴室以外の空間から空気を取り入れ、その空気は、ヒートポンプの一方の熱交換器から熱(冷熱)を受け取る。そして、その熱(冷熱)を受け取った空気を浴室に吹き出し、浴室を空調する。また、浴室に吹き出す風路から開閉装置を介して浴室以外の空間、例えば脱衣室にも分流して吹き出す。一方、その熱(冷熱)は、換気のために浴室から屋外へ排気する空気がヒートポンプの他方の熱交換器に放出した熱(冷熱)である。このようにして、ヒートポンプを用いて浴室から屋外へ排気する空気から吸熱し、浴室以外の空間から浴室と浴室以外の空間に吹き出す空気に放熱することにより、浴室および浴室以外の室内空間に対して空調効果をもたらすものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、ヒートポンプを室外機と室内機に分離し、室外機に設けられた熱交換器が外気に対して吸熱(または放熱)を行い、室内機に設けられた熱交換器が浴室の空気に対して放熱(または吸熱)することで浴室を空調するものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−180712号公報 特開2002−349930号公報
以上のようにヒートポンプを利用した浴室空調装置は、様々な形態のものが提案されている。特許文献1に例示される浴室空調装置は、浴室の空調を行う際、浴室から屋外に排気される空気から熱を回収して空調するが、熱交換器において屋外への排出空気のもつ熱を全て回収することは出来ないため、浴室を空調した熱(冷熱)の一部が屋外に漏洩することにより熱損失が生じ、熱効率が悪いという課題があった。
また、浴室以外の場所、例えば脱衣室を空調しようとすると、空調した空気を浴室と脱衣室に分流する構成となっているため、空調した空気の一部が浴室にも吹き出されてしまい空調効率が悪く、また脱衣室のみを個別で空調することができないという課題があった。
また、特許文献2に例示される浴室空調装置は、浴室を空調した熱の漏洩は少ないが、ヒートポンプを浴室内と室外に分離しているため、各々を接続するための冷媒配管工事が必要となり施工性が悪く、室外機のスペースも必要になるという課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、浴室を空調した熱(冷熱)の漏洩を無くし熱効率を向上することができ、また、浴室以外の室内空間、たとえば脱衣室のみを効率よく個別に空調することができ、さらに省スペースと施工性の向上を図ることができる浴室空調装置を提供することを目的としている。
上記した目的を解決するために、本発明が講じた第1の課題解決手段は、室内空間1、例えば浴室2に開口した吸込口18から空気を吸込んで、前記浴室2に開口した吹出口19から空気を吹き出す循環ファン22と、前記浴室2以外の室内空間のうち、ある室内空間Aに開口した排気口から空気を吸い込んでその空気の少なくとも一部を屋外に排出する換気ファン15と、冷媒を圧縮する圧縮機33、空気と冷媒を熱交換させる第一熱交換器34、冷媒を膨張させる第一膨張機構35、空気と冷媒を熱交換させる第三熱交換器38の順に冷媒を循環させる冷媒回路32を備え、冷媒が前記第二熱交換器36と前記第三熱交換器38のうち少なくとも一方にて前記換気ファン15によって吹き出される空気から吸熱し、前記第一熱交換器34にて前記循環ファン22によって吹き出される空気に放熱することにより前記浴室2を暖房するものである。
この手段により、室内空間から屋外へ排気する空気から熱を回収、すなわち排熱回収して浴室を循環する空気に供給できる。この室内空間は冬場、外気よりも熱を多く持っているため、外気から熱を吸収して浴室を循環する空気に供給するよりも熱効率がよい。さらに、第一熱交換器34において加熱された空気は浴室2外に排出されないので効果的に浴室2を暖房でき、熱効率を向上できる。また、圧縮機33、第一熱交換器34、第一膨張機構35、第二熱交換器36、第三熱交換器38を一体で本体7内に収納することができる。このため、屋外に室外機を置く必要がなく、また施工時に冷媒配管工事を行う必要がないため、省スペース化と施工性の向上ができる。
また、本発明が講じた第2の課題解決手段は、圧縮機33の吐出側から第一熱交換器34に至る冷媒回路32中から分岐し第一膨張機構35から第二熱交換器36に至る冷媒回路32中に合流する第一バイパス回路40と、前記第一バイパス回路中に介設された第一開閉弁43を備えるものである。
この手段により、低温時に第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着した際、第一バイパス回路40を開放することによって高温の冷媒を第二熱交換器36と第三熱交換器38にして付着した霜の除去を行うことができる。
また、本発明が講じた第3の課題解決手段は、第二熱交換器36から第三熱交換器38に至る冷媒回路32中に介設され冷媒を膨張させる第二膨張機構37を備え、換気ファン15によって吹き出される空気が前記第二熱交換器36を通る空気と前記第三熱交換器38を通る空気に分かれるようにし、前記第二熱交換器36において熱交換された空気を室内空間Aに開口した送風口から吹き出すものである。
この手段により、第二熱交換器36において熱交換された空気を浴室2以外の室内空間のうち、室内空間A、例えば脱衣室3やトイレ4に送風できるので、脱衣室3やトイレ4も空調することができる。また、第一膨張機構35を全開にし、第二膨張機構37において冷媒を膨張させることにより、浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4を浴室と個別に空調することができる。
また、本発明が講じた第4の課題解決手段は、第二熱交換器36から第三熱交換器38へ至る冷媒回路32中に介設された冷媒を膨張させる第二膨張機構37を備え、換気ファン15によって吹き出される空気が前記第二熱交換器36を通る空気と前記第三熱交換器38を通る空気に分かれるようにし、第二熱交換器36において熱交換された空気を室内空間Aに開口した送風口から吹き出すか、もしくは屋外へ排出するかを切り換える風路切換手段31を備えるものである。
この手段により、第二熱交換器36において熱交換された空気を浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4に送風できるので、脱衣室3やトイレ4も空調することができ、さらに風路切換手段31を備えたので、浴室2以外の室内空間に対して空調空気の送風をオンオフできる。また、第一膨張機構35を全開状態にし第二膨張機構37の開度を調整することによって、浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4 を浴室とは個別に空調することができる。
また、本発明が講じた第5の課題解決手段は、排気口から換気ファン15の吸込側に至る風路を開閉する開閉装置を備えるものである。
この手段により、2室以上の室内空間に排気口が開口している場合に浴室2以外の室内空間に送風するとき、この開閉装置を閉じることによって送風する空気に混合させたくない室内空間からの空気を吸入させなくすることができる。
また、本発明が講じた第6の課題解決手段は、冷媒の流れ方向を圧縮機33、第三熱交換器38、第二熱交換器36、第一膨張機構35、第一熱交換器34の順番に切り換える流路切換弁39を備え、第三熱交換器38において、または第二熱交換器36と第三熱交換器38の両方において前記換気ファン15により送風される空気に対して冷媒が放熱し、第一熱交換器34において循環ファン22により浴室2内を循環する空気から冷媒が吸熱することによって浴室2を冷房するものである。
この手段により、室内空間から屋外へ排出する空気から冷熱を回収して浴室を循環する空気に供給できる。この室内空間は夏場、外気よりも冷熱を多く持っているので外気から冷熱を吸収するよりも熱効率がよい。そして、浴室2内を循環する空気を冷却でき、またその冷却空気は浴室2外に排出されないので効果的に浴室内を冷房することができ、熱効率を向上することができる。
また、本発明が講じた第7の課題解決手段は、圧縮機33の吐出側から第一膨張機構35に至る冷媒回路32中から分岐して、前記第一膨張機構35から前記圧縮機33の吸入側に至る冷媒回路32中に合流するバイパス回路と、前記バイパス回路を開閉する開閉弁を備えたものである。
この手段により、低温時に第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着した場合に冷媒回路32の高圧側と低圧側をバイパス回路を開放し、高温の冷媒を第二熱交換器36または第三熱交換器38に流す若しくは第二熱交換器36または第三熱交換器38内の冷媒圧力を上昇させて付着した霜の除去を行うことができる。
また、本発明が講じた第8の課題解決手段は、圧縮機33の吐出側から第一熱交換器34に至る冷媒回路32中から分岐し、第二熱交換器36から第三熱交換器38に至る冷媒回路32中に合流する第二バイパス回路41と、第二バイパス回路41中に介設された第二開閉弁44を備えるものである。
この手段により、低温時に第三熱交換器38に霜が付着した際、第二バイパス回路41を開放することによって高温の冷媒を第三熱交換器38に流すことにより、付着した霜の除去を行うことができる。
また、本発明が講じた第9の課題解決手段は、第一熱交換器34の冷媒が流れる配管中に冷媒を減圧する減圧手段を更に備え、前記減圧手段の下流側の冷媒が循環ファン22により送風される空気から吸熱した後、前記減圧手段の上流側の冷媒が放熱することによって浴室2内を除湿するものである。
この手段により、循環ファン22によって浴室2内を循環する空気を、第一熱交換器34の減圧手段の下流側において放熱させ、減圧手段の上流側において吸熱させることにより浴室2内の空気を除湿でき、除湿された空気は浴室2外部に排出されないので効率よく除湿が行える。
また、本発明が講じた第10の課題解決手段は、浴室2を暖房、冷房あるいは除湿して空調を行う場合は、換気ファン15のみを運転させて排気口が開口した空間の換気を行う場合に対して前記換気ファン15の風量を増加させるものである。
この手段により、第三熱交換器38における、または第二熱交換器36と第三熱交換器38における吸熱量(放熱量)を増加させて十分な空調能力が得られる。
また、本発明が講じた第11の課題解決手段は、排気口に吸い込まれる空気を、浴室2以外に設置された空調機17によって空調された空気としたものである。
この手段により、浴室2以外に設置された空調機17によって空調された空気を吸い込んで第二熱交換器36と第三熱交換器38に送風するので、浴室2以外に設置された空調機17によって発生した熱エネルギーを回収できる。
また、本発明が講じた第12の課題解決手段は、浴室2内と換気ファン15の吸込側を連通する浴室換気通路24と、前記浴室換気通路24を開閉する開閉装置27とを備え、前記浴室2を空調する場合は前記開閉装置27を閉状態に設定し、前記浴室2の換気や乾燥を行う場合は前記開閉装置27を開状態に設定するものである。
この手段により、浴室2を空調する場合は浴室換気通路24を閉状態にして、浴室2内の空気を排出せずに効率よく空調を行い、浴室2を換気や乾燥をする場合は浴室換気通路24を開状態にして、浴室2内の空気を速やかに排出できる。
また、本発明が講じた第13の課題解決手段は、浴室2を乾燥する場合に、前記浴室換気通路を通って屋外に排出される空気から第二熱交換器36と第三熱交換器38の少なくとも一方において冷媒が吸熱するものである。
この手段により、浴室2から屋外へ排出される空気から熱を回収することによって効率よく浴室2を乾燥することができる。
また、本発明が講じた第14の課題解決手段は、浴室換気通路24を吸込口18を介して浴室2内と連通させたものである。
この手段により、浴室換気通路24を吸込口18と連通させることによって、吸込口18に設置されるフィルター20の清掃を簡略化できる。
また、本発明が講じた第15の課題解決手段は、循環ファン22が送風する空気の少なくとも一部を加熱する補助ヒーター23を備えたものである。
この手段により、低温時における浴室2暖房能力不足を補填できる。
また、本発明が講じた第16の課題解決手段は、補助ヒーター23を浴室2内に輻射熱を放散する輻射式のヒーターとしたものである。
この手段により、低温時における浴室2暖房能力不足を補填でき、入浴時のドラフト感を軽減できる。
また、本発明が講じた第17の課題解決手段は、換気ファン15によって第三熱交換器38に、または第二熱交換器36と第三熱交換器38に供給される前の空気を予熱する予熱ヒーター50を備えたものである。
この手段では、低温時、予熱ヒーター50で第二熱交換器36と第三熱交換器38に供給される前の空気を加熱することによって、第二熱交換器36と第三熱交換器38に付着する霜を除去または霜の付着を抑制できる。
また、本発明が講じた第18の課題解決手段は、第一熱交換器34もしくは第二熱交換器36もしくは第三熱交換器38の冷媒温度に基づいて流路切換弁39を切り換えるものである。
この手段により、低温時、第一熱交換器34もしくは第二熱交換器36もしくは第三熱交換器38に霜が付着した場合、冷媒の温度に基づいて流路切換弁39を切り換えることにより霜の除去を行うことができる。
また、本発明が講じた第19の課題解決手段は、第三熱交換器38に、または第二熱交換器36と第三熱交換器38の両方に対して直列もしくは並列となるように冷媒回路32中に冷媒を加熱する冷媒加熱手段47を介在させたものである。
この手段により、低温時、第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着するなどして吸熱能力が低下した場合、冷媒加熱手段47を作動させることにより、吸熱不足を補填し、また、付着した霜を除去することができる。
また、本発明が講じた第20の課題解決手段は、冷媒加熱手段47を、電熱により冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーター46としたものである。
この手段により、冷媒加熱手段47を小型化できる。
また、本発明が講じた第21の課題解決手段は、冷媒加熱手段47を、給湯水との熱交換により冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器57としたものである。
この手段により、電力の使用を抑制できる。
また、本発明が講じた第22の課題解決手段は、冷媒−水熱交換器57に供給される給湯水に、ヒートポンプ式給湯機で加熱された湯を用いるものである。
この手段により、電力の使用を抑制できる。
また、本発明が講じた第23の課題解決手段は、冷媒−水熱交換器57で冷媒との熱交換をした後の給湯水を、第一熱交換器34或いは第二熱交換器36或いは第三熱交換器38に生じた結露水を排水する排水経路を通じて装置外部に排水する構成としたものである。
この手段により、第一熱交換器34或いは第二熱交換器36或いは第三熱交換器38に生じた結露水を排水する排水経路を利用して、排水経路数を増やさずに施工を簡略化できる。
また、本発明が講じた第24の課題解決手段は、換気ファン15は2つの羽根車66,67を備え、一方の羽根車66は浴室2以外の室内空間から空気を吸込んで第二熱交換器36と第三熱交換器38に送風し、他方の羽根車67は別の室内空間から吸込んだ空気を熱交換させないで屋外に送風するものである。
この手段により、換気ファン15が浴室2以外の室内空間から吸込む空気のうち、他の室内空間の空気と混合したくない室内空間、例えばトイレの空気を含む場合、その混合したくない空気を単独で屋外へ排出することができる。
また、本発明が講じた第25の課題解決手段は、換気ファン15から第二熱交換器36および第三熱交換器38に至る風路29から分岐し屋外へ連通する直接換気風路69と、前記風路29と直接換気風路69との分岐点に直接換気風路切換手段70を備え、換気ファン15から吹き出す空気が第二熱交換器36および第三熱交換器38を介さないで屋外へ吹き出されるものである。
この手段により、換気を行う際に、第二熱交換器36または第三熱交換器38を介さずに屋外へ排気できるので圧損が低減されて、換気ファンが吹き出す風量を増加されるので、換気能力を向上できる。
本発明は室内空間1から屋外へ排出する空気から熱(冷熱)を回収し、浴室2を循環する空気に熱(冷熱)を供給することにより、外気から熱(冷熱)を吸収するよりも熱(冷熱)を多く回収でき、熱(冷熱)を供給した空気を浴室2から排出しないので熱効率を向上することができる。また、風路切換手段31を備えたので、浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3を浴室2とは個別に効率よく空調することができる。
本発明の請求項1記載の浴室空調装置は、第二熱交換器36と第三熱交換器38の少なくとも一方において、換気ファン15によって屋外へ排出される浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4の空気から冷媒が吸熱し、第一熱交換器34において、循環ファン22によって室内空間1、例えば浴室2内を循環する空気に冷媒が放熱することにより、ヒートポンプを動作させて浴室2の暖房を行うものである。これにより、第一熱交換器34において加熱された空気は浴室2外に排出されず、効果的に浴室2を暖房でき、熱効率を向上できる。また、圧縮機33、第一熱交換器34、第一膨張機構35、第二熱交換器36、第三熱交換器38を一体で本体7内に収納することができる。このため、屋外に室外機を置く必要がなく、また施工時に冷媒配管工事を行う必要がないため、省スペース化と施工性の向上ができる。
また、本発明の請求項2記載の浴室空調装置は、低温時に第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着した際、第一バイパス回路40を開放することによって高温の冷媒を第二熱交換器36と第三熱交換器38にして付着した霜の除去を行うことができる。
また、本発明の請求項3記載の浴室空調装置は、第二熱交換器36において熱交換された空気を浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4に送風するようにしたので、脱衣室3やトイレ4も空調することができる。また、第一膨張機構35を全開にし第二膨張機構37の開度を調整することによって、浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4を浴室とは個別に空調することができる。
また、本発明の請求項4記載の浴室空調装置は、第二熱交換器36において熱交換された空気を浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4に送風するようにしたので、脱衣室3やトイレ4も空調することができ、さらに風路切換手段31を備えたので、浴室2以外の室内空間に対して空調空気の送風をオンオフできる。また、第一膨張機構35を全開状態にし第二膨張機構37の開度を調整することによって、浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4を浴室とは個別に空調することができる。
また、本発明の請求項5記載の浴室空調装置は、2室以上の室内空間に排気口が開口している場合に浴室2以外の室内空間に送風するとき、開閉装置を閉じることによって送風する空気に混合させたくない室内空間からの空気を吸入させなくすることができる。
また、本発明の請求項6記載の浴室空調装置は、冷媒を流す方向を圧縮機33、第三熱交換器38、第二熱交換器36、第一膨張機構35、第一熱交換器34の順にすることによって、第三熱交換器38において、または第二熱交換器36と第三熱交換器38において換気ファン15によって浴室2以外の室内空間から屋外へ排出する空気に対して冷媒が放熱し、第一熱交換器34において循環ファン22によって浴室2内を循環する空気から冷媒が吸熱するので、効果的に浴室内を冷房することができ、熱効率が向上する。
また、本発明の請求項7記載の浴室空調装置は、低温時に第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着した場合に冷媒回路32の高圧側と低圧側をバイパス回路を開放し、高温の冷媒を第二熱交換器36または第三熱交換器38に流す若しくは第二熱交換器36または第三熱交換器38内の冷媒圧力を上昇させて付着した霜の除去を行うことができる。
また、本発明の請求項8記載の浴室空調装置は、低温時に第三熱交換器38に霜が付着した際、第二バイパス回路41を開放することによって高温の冷媒を第三熱交換器38に流すことにより、付着した霜の除去を行うことができる。
また、本発明の請求項9記載の浴室空調装置は、循環ファン22によって浴室2内を循環する空気を、第一熱交換器34の減圧手段の下流側において放熱させ、減圧手段の上流側において吸熱させることにより浴室2内の空気を除湿でき、除湿された空気は浴室2外部に排出されないので効率よく除湿が行える。
また、本発明の請求項10記載の浴室空調装置は、浴室2内を空調する場合に排気口が開口した浴室2以外の室内空間の換気のみを行う場合よりも換気ファン15の風量を増加させるものであり、これにより、第三熱交換器38における、または第二熱交換器36と第三熱交換器38における吸熱量(放熱量)を増加させて十分な空調能力が得られる。
また、本発明の請求項11記載の浴室空調装置は、浴室2以外に設置された空調機17によって空調された空気を吸い込んで第二熱交換器36と第三熱交換器38に送風するので、浴室2以外に設置された空調機17によって発生した熱エネルギーを回収できる。
また、本発明の請求項12記載の浴室空調装置は、浴室2を空調する場合は浴室換気通路24を閉状態にして、浴室2内の空気を排出せずに効率よく空調を行い、浴室2を換気や乾燥をする場合は浴室換気通路24を開状態にして、浴室2内の空気を速やかに排出できる。
また、本発明の請求項13記載の浴室空調装置は、浴室2から屋外へ排出される空気から熱を回収することによって効率よく浴室2を乾燥することができる。
また、本発明の請求項14記載の浴室空調装置は、浴室換気通路24を吸込口18と連通させることによって、吸込口18に設置されるフィルター20の清掃を簡略化できる。
また、本発明の請求項15記載の浴室空調装置は、低温時における浴室2の暖房能力不足を補填できる。
また、本発明の請求項16記載の浴室空調装置は、低温時における浴室2の暖房能力不足を補填でき、入浴時のドラフト感を軽減できる。
また、本発明の請求項17記載の浴室空調装置は、低温時、予熱ヒーター50で第二熱交換器36と第三熱交換器38に供給される前の空気を加熱することによって、第二熱交換器36と第三熱交換器38に付着する霜を除去または霜の付着を抑制できる。
また、本発明の請求項18記載の浴室空調装置は、低温時、第一熱交換器34もしくは第二熱交換器36もしくは第三熱交換器38に霜が付着した場合、冷媒の温度に基づいて流路切換弁39を切り換えることにより霜の除去を行うことができる。
また、本発明の請求項19記載の浴室空調装置は、低温時、第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着するなどして吸熱能力が低下した場合、冷媒加熱手段47を作動させることにより、吸熱不足を補填し、また、付着した霜を除去するものである。
また、本発明の請求項20記載の浴室空調装置は、冷媒加熱手段47を電熱により冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーターにしたので、冷媒加熱手段47を小型化できる。
また、本発明の請求項21記載の浴室空調装置は、冷媒加熱手段47を給湯水による冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器としたので、電力の使用を抑制できる。
また、本発明の請求項22記載の浴室空調装置は、冷媒−水熱交換器57に供給される給湯水をヒートポンプ式給湯器で加熱された湯としたので、電力使用を抑制できる。
また、本発明の請求項23記載の浴室空調装置は、第一熱交換器34或いは第二熱交換器36或いは第三熱交換器38に生じた結露水を排水する排水経路を利用することにより、排水経路数を増やさずに施工を簡略化できる。
また、本発明の請求項24記載の浴室空調装置は、換気ファン15が浴室2以外の室内空間から吸込む空気のうち、他の室内空間の空気と混合したくない室内空間、例えばトイレの空気を含む場合、その混合したくない空気を単独で屋外へ排出することができる。
また、本発明の請求項25記載の浴室空調装置は、換気を行う際に、第二熱交換器36または第三熱交換器38を介さずに屋外へ排気できるので圧損が低減され、換気ファンが吹き出す風量を増加することにより、換気能力を向上できる。
本発明は、浴室2以外の室内空間から屋外へ排出する空気より熱(冷熱)を回収し、浴室2を循環する空気に熱(冷熱)を供給して浴室の空調を行うものである。以下に本発明を実施するための最良の形態を述べる。
本発明の請求項1記載の浴室空調装置は、室内空間1、例えば浴室2に開口した吸込口18から空気を吸い込んで前記浴室2に開口した吹出口19から空気を吹き出す循環ファン22と、前記浴室2以外の屋内の室内空間のうち、トイレ、脱衣室、リビング、居室などの屋内のある室内空間Bに開口した排気口から空気を吸い込んでその空気の少なくとも一部を屋外に排出する換気ファン15と、冷媒を圧縮する圧縮機33、空気と冷媒を熱交換させる第一熱交換器34、冷媒を膨張させる第一膨張機構35、空気と冷媒を熱交換させる第二熱交換器36、空気と冷媒を熱交換させる第三熱交換器38の順に冷媒を循環させる冷媒回路32を備え、冷媒が前記第二熱交換器36と前記第三熱交換器38のうち少なくとも一方にて前記換気ファン15によって吹き出される空気から吸熱し、前記第一熱交換器34にて前記循環ファン22によって吹き出される空気に放熱することにより前記浴室2を暖房するものであり、第一熱交換器34において加熱された空気は浴室2外に排出されず、効果的に浴室2を暖房でき、熱効率を向上できるとともに、圧縮機33、第一熱交換器34、第一膨張機構35、第二熱交換器36、第三熱交換器38を一体で本体7内に収納することができ、省スペース化ができるという作用を有する。さらに、屋外に室外機を置く必要がなく、また施工時に冷媒配管工事を行う必要がないため、施工性の向上ができるという作用を有する。
また、本発明の請求項2記載の浴室空調装置は、圧縮機33の吐出側から第一熱交換器34に至る冷媒回路32中から分岐し第一膨張機構35から第二熱交換器36に至る冷媒回路32中に合流する第一バイパス回路40と、前記第一バイパス回路中に介設された第一開閉弁43を備えたものであり、低温時に第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着した際、第一バイパス回路40を開放することによって高温の冷媒を第二熱交換器36と第三熱交換器38に流すことにより、付着した霜の除去を行うことができるという作用を有する。
また、本発明の請求項3記載の浴室空調装置は、第二熱交換器36から第三熱交換器38に至る冷媒回路32中に介設され冷媒を膨張させる第二膨張機構37を備え、換気ファン15によって吹き出される空気が前記第二熱交換器36を通る空気と前記第三熱交換器38を通る空気に分かれるようにし、前記第二熱交換器36において熱交換された空気を室内空間Aに開口した送風口から吹き出すものであり、第二熱交換器36において熱交換された空気を浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4に送風するようにしたので、脱衣室3やトイレ4も空調することができるとともに、第一膨張機構35を全開にし第二膨張機構37の開度を調整することによって、浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4を浴室とは個別に空調することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項4記載の浴室空調装置は、第二熱交換器36から第三熱交換器38へ至る冷媒回路32中に介設された冷媒を膨張させる第二膨張機構37を備え、換気ファン15によって吹き出される空気が前記第二熱交換器36を通る空気と前記第三熱交換器38を通る空気に分かれるようにし、第二熱交換器36において熱交換された空気を室内空間Aに開口した送風口から吹き出すか、もしくは屋外へ排出するかを切り換える風路切換手段31を備えたものであり、第二熱交換器36において熱交換された空気を浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4に送風するようにしたので、脱衣室3やトイレ4も空調することができ、さらに風路切換手段31を備えたので、浴室2以外の室内空間に対して空調空気の送風をオンオフできるとともに、第一膨張機構35を全開状態にし第二膨張機構37の開度を調整することによって、浴室2以外の室内空間、例えば脱衣室3やトイレ4を浴室とは個別に空調することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項5記載の浴室空調装置は、排気口から換気ファン15の吸込側に至る風路を開閉する開閉装置を備えるものであり、2室以上の室内空間に排気口が開口している場合に浴室2以外の室内空間に送風するとき、この開閉装置を閉じることによって送風する空気に混合させたくない室内空間からの空気を吸入させなくすることができるという作用を有する。
また、本発明の請求項6記載の浴室空調装置は、冷媒の流れ方向を圧縮機33、第三熱交換器38、第二熱交換器36、第一膨張機構35、第一熱交換器34の順番に切り換える流路切換弁39を備え、第三熱交換器38において、または第二熱交換器36と第三熱交換器38の両方において前記換気ファン15により送風される空気に対して冷媒が放熱し、第一熱交換器34において循環ファン22により浴室2内を循環する空気から冷媒が吸熱することによって浴室2を冷房するものであり、冷媒を流す方向を圧縮機33、第三熱交換器38、第二熱交換器36、第一膨張機構35、第一熱交換器34の順にすることによって、第三熱交換器38において、または第二熱交換器36と第三熱交換器38において換気ファン15によって浴室2以外の室内空間から屋外へ排出する空気に対して冷媒が放熱し、第一熱交換器34において循環ファン22によって浴室2内を循環する空気から冷媒が吸熱するので、効果的に浴室内を冷房することができ、熱効率が向上するという作用を有する。
また、本発明の請求項7記載の浴室空調装置は圧縮機33の吐出側から第一膨張機構35に至る冷媒回路32中から分岐して、前記第一膨張機構35から前記圧縮機33の吸入側に至る冷媒回路32中に合流するバイパス回路と、前記バイパス回路を開閉する開閉弁を備えたものであり、低温時に第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着した場合に冷媒回路32の高圧側と低圧側をバイパス回路を開放し、高温の冷媒を第二熱交換器36または第三熱交換器38に流す若しくは第二熱交換器36または第三熱交換器38内の冷媒圧力を上昇させて付着した霜の除去を行うことができるという作用を有する。
また、本発明の請求項8記載の浴室空調装置は、圧縮機33の吐出側から第一熱交換器34に至る冷媒回路32中から分岐し、第二熱交換器36から第三熱交換器38に至る冷媒回路32中に合流する第二バイパス回路41と、第二バイパス回路41中に介設された第二開閉弁44を備えるものであり、低温時に第三熱交換器38に霜が付着した際、第二バイパス回路41を開放することによって高温の冷媒を第三熱交換器38に流すことにより、付着した霜の除去を行うことができるという作用を有する。
また、本発明の請求項9記載の浴室空調装置は、第一熱交換器34の冷媒が流れる配管中に冷媒を減圧する減圧手段を更に備え、前記減圧手段の下流側の冷媒が循環ファン22により送風される空気から吸熱した後、前記減圧手段の上流側の冷媒が放熱することによって浴室2内を除湿するものであり、循環ファン22によって浴室2内を循環する空気を、第一熱交換器34の減圧手段の下流側において放熱させ、減圧手段の上流側において吸熱させることにより浴室2内の空気を除湿でき、除湿された空気は浴室2外部に排出されないので効率よく除湿が行えるという作用を有する。
また、本発明の請求項10記載の浴室空調装置は、浴室2を暖房、冷房あるいは除湿して空調を行う場合は、換気ファン15のみを運転させて排気口(*)が開口した空間の換気を行う場合に対して前記換気ファン15の風量を増加させるものであり、第三熱交換器38における、または第二熱交換器36と第三熱交換器38における吸熱量(放熱量)を増加させて十分な空調能力が得られるという作用を有する。
また、本発明の請求項11記載の浴室空調装置は、排気口に吸い込まれる空気を、浴室2以外に設置された空調機17によって空調された空気としたものであり、浴室2以外に設置された空調機17によって発生した熱エネルギーを回収できるという作用を有する。
また、本発明の請求項12記載の浴室空調装置は、浴室2内と換気ファン15の吸込側を連通する浴室換気通路と、前記浴室換気通路を開閉する開閉装置とを備え、前記浴室2を空調する場合は前記開閉装置を閉状態に設定し、前記浴室2の換気や乾燥を行う場合は前記開閉装置を開状態に設定するものであり、浴室2を空調する場合は浴室換気通路を閉状態にして、浴室2内の空気を排出せずに効率よく空調を行い、浴室2を換気や乾燥をする場合は浴室換気通路を開状態にして、浴室2内の空気を速やかに排出できるという作用を有する。
また、本発明の請求項13記載の浴室空調装置は、浴室2を乾燥する場合に、前記浴室換気通路を通って屋外に排出される空気から第二熱交換器36と第三熱交換器38の少なくとも一方において冷媒が吸熱するものであり、浴室2から屋外へ排出される空気から熱を回収することによって効率よく浴室2を乾燥することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項14記載の浴室空調装置は、浴室換気通路を吸込口18を介して浴室2内と連通させたものであり、浴室換気通路を吸込口18と連通させることによって、吸込口18に設置されるフィルター20の清掃を簡略化できるという作用を有する。
また、本発明の請求項15記載の浴室空調装置は、循環ファン22が送風する空気の少なくとも一部を加熱する補助ヒーター23を備えたものであり、低温時における浴室2暖房能力不足を補填できるという作用を有する。
また、本発明の請求項16記載の浴室空調装置は、補助ヒーター23を浴室2内に輻射熱を放散する輻射式のヒーターとしたものであり、低温時における浴室2暖房能力不足を補填でき、入浴時のドラフト感を軽減できるという作用を有する。
また、本発明の請求項17記載の浴室空調装置は、換気ファン15によって第二熱交換器36に、または第二熱交換器36と第三熱交換器38に供給される前の空気を予熱する予熱ヒーター50を備えたものであり、低温時、予熱ヒーター50で第二熱交換器36と第三熱交換器38に供給される前の空気を加熱することによって、第二熱交換器36と第三熱交換器38に付着する霜を除去または霜の付着を抑制できるという作用を有する。
また、本発明の請求項18記載の浴室空調装置は、第一熱交換器34もしくは第二熱交換器36もしくは第三熱交換器38の冷媒温度に基づいて流路切換弁39を切り換えるものであり、低温時、第一熱交換器34もしくは第二熱交換器36もしくは第三熱交換器38に霜が付着した場合、冷媒の温度に基づいて流路切換弁39を切り換えることにより霜の除去を行うことができるという作用を有する。
また、本発明の請求項19記載の浴室空調装置は、第三熱交換器38に、または第二熱交換器36と第三熱交換器38の両方に対して直列もしくは並列となるように冷媒回路32中に冷媒を加熱する冷媒加熱手段47を介在させたものであり、低温時、第二熱交換器36または第三熱交換器38に霜が付着するなどして吸熱能力が低下した場合、冷媒加熱手段47を作動させることにより、吸熱不足を補填し、また、付着した霜を除去できるという作用を有する。
また、本発明の請求項20記載の浴室空調装置は、電熱により冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーター46としたものであり、冷媒加熱手段47を小型化できるという作用を有する。
また、本発明の請求項21記載の浴室空調装置は、冷媒加熱手段47を、給湯水との熱交換により冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器57としたものであり、電力の使用を抑制できるという作用を有する。
また、本発明の請求項22記載の浴室空調装置は、冷媒−水熱交換器57に供給される給湯水に、ヒートポンプ式給湯機で加熱された湯を用いるものであり、電力使用を抑制できるという作用を有する。
また、本発明の請求項23記載の浴室空調装置は、冷媒−水熱交換器57で冷媒との熱交換をした後の給湯水を、第一熱交換器34或いは第二熱交換器36或いは第三熱交換器38に生じた結露水を排水する排水経路を通じて装置外部に排水する構成としたものであり、第一熱交換器34或いは第二熱交換器36或いは第三熱交換器38に生じた結露水を排水する排水経路を利用することにより、排水経路数を増やさずに施工を簡略化できるという作用を有する。
また、本発明の請求項24記載の浴室空調装置は、換気ファン15は2つの羽根車66、67を備え、一方の羽根車66は浴室2以外の室内空間から空気を吸込んで第二熱交換器36と第三熱交換器38に送風し、他方の羽根車67は別の室内空間から吸込んだ空気を熱交換させないで屋外に送風するものであり、換気ファン15が浴室2以外の室内空間から吸込む空気のうち、他の室内空間の空気と混合したくない室内空間、例えばトイレの空気を含む場合、その混合したくない空気を単独で屋外へ排出することができるという作用を有する。
また、本発明の請求項25記載の浴室空調装置は、換気ファン15から第二熱交換器36および第三熱交換器38に至る風路29から分岐し屋外へ連通する直接換気風路69と、前記風路29と直接換気風路69との分岐点に直接換気風路切換手段70を備え、換気ファン15から吹き出す空気が第二熱交換器36および第三熱交換器38を介さないで屋外へ吹き出されるものであり、換気を行う際に、第二熱交換器36または第三熱交換器38を介さずに屋外へ排気できるので圧損が低減され、換気ファンが吹き出す風量が増加することにより、換気能力を向上できるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1にかかる浴室空調装置が設置されている室内空間1の見取り図である。室内空間1の例としては、浴室2、脱衣室3、トイレ4、リビング5、キッチン6、寝室などがあり、例えば、その内の浴室2を室内空間Aとして、室内空間Aとしての浴室2の天井裏にこの浴室空調装置の本体7は設置される。この本体7には、屋外と本体7とを連通する排気ダクト8と、室内空間Aとしての浴室2以外の室内空間の脱衣室3、トイレ4、リビング5、キッチン6、寝室、居室などの内の一つ以上の室内空間を室内空間Bとするが、本発明の実施の形態1では、脱衣室3を室内空間Bとして、その室内空間Bとしての脱衣室3の天井面に開口した排気口9と連通した排気ダクト10、脱衣室の天井面に開口した送風口11と連通した送風ダクト12、トイレ4の天井面に開口した排気口13と連通した排気ダクト14が接続されている。
また、本体7には換気ファン15が内設されており、排気ダクト10、14はこの換気ファン15の吸込側、送風ダクト12と排気ダクト8はこの換気ファン15の吹出側に接続されている。したがって、この換気ファン15を運転すると、脱衣室3およびトイレ4の空気が換気ファン15に吸込まれ、脱衣室3と屋外へ吹き出されることとなる。また、この換気ファン15を連続運転すると、脱衣室3およびトイレ4の排気口9、13から空気を吸込み、屋外へ排出しつづけるので、室内空間内部が負圧になる。
すると、リビング5の屋外へ面した壁に開口した給気口16から屋外の新鮮な外気が給気されて、室内空間の空気が入れ替わることにより換気が行われる。この換気運転は、建物の機密性が高い場合には連続して行う必要があるため(24時間換気)、換気ファン15は所定の風量、例えば一時間で室内空間容積の半分程度の換気量が確保できるように換気を行う。また、リビング5には部屋の温度をコントロールするための空調機17が備えられており、夏場は冷房運転、冬場は暖房運転を行って室温を適正に保持している。したがって、前述したように年間を通じて連続した換気運転を行っていると、夏場はリビング5の空調機17で冷房された低温の空気、冬場は空調機17で暖房された高温の空気が、脱衣室3やトイレ4のガラリやアンダーカット部分を通じて排気口9、13に吸込まれ、浴室空調装置の本体7を介して屋外へ排出される。
図2は本体7の設置状態を表す断面図、図3はこの浴室空調装置の風路構成図図4は冷媒回路図である。図2に示すように、浴室空調装置の本体7底面には浴室2の天井面に開口するように吸込口18、吹出口19が配設されており、吸込口18には着脱自在に塵埃を捕捉するフィルター20が配設されている。図3に示すように本体7内部には吸込口18と吹出口19を連通する循環風路21が形設されており、循環風路21内に配設された循環ファン22によって、浴室2内の空気を循環している。また、この吹出口19近傍には、浴室2に吹き出す空気の少なくとも一部を加熱する輻射式の補助ヒーター23が配設されており、その輻射熱は、浴室に放散するように配設されている。
一方、本体7内部には、図3に示すように吸込口18と換気ファン15の吸込側とを連通する浴室換気通路24が形設されている。この浴室換気通路24には、排気ダクト10、14を介して排気口9、13が連通しており、本体7と排気ダクト10、14の接続口には、接続口を開閉させるダンパー機構を有した開閉装置25、26が配設されている。また、この浴室換気通路24には、ダンパー機構を有しこの浴室換気通路24を開閉できる開閉装置27が配設されている。したがって、換気ファン15を運転する際には、排気口9、13または吸込口18のうち、開閉装置25、26、27が開状態になっているものから空気を吸い込むことになる。また、換気ファン15の吹出側の風路は、途中2つの風路28、29に分岐しており、一方の風路28は送風口11に至り、他方の風路29は屋外に至っている。また、送風口11に至る風路28はさらに分岐しており、その分岐した風路30は屋外に至る風路29に連通している。この風路28と風路30の分岐点には、ダンパー機構を有する風路切換手段31が配設されており、風路切換手段31によって、風路28が脱衣室3と連通するか屋外と連通するかを選択することができる。以上のように、本体7内には排気口9、13から排気ダクト10、14、浴室換気通路24、風路29を介して屋外へ連通する換気風路が形成されている。
また、本体7内部に、冷媒として例えば、HCFC系冷媒(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、HFC系冷媒(分子中に水素、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等の自然冷媒などの何れかを充填した冷媒回路32を形設しており、図4に示すように冷媒回路32は、冷媒を圧縮する圧縮機33、供給空気と冷媒を熱交換させる第一熱交換器34、冷媒を膨張させる電子式膨張弁からなる第一膨張機構35、供給空気と冷媒を熱交換させる第二熱交換器36、冷媒を膨張させる電子式膨張弁からなる第二膨張機構37、供給空気と冷媒を熱交換させる第三熱交換器38の順に冷媒が循環する構成になっている。さらに、冷媒回路32中には、冷媒が圧縮機33、第一熱交換器34、第一膨張機構35、第二熱交換器36、第二膨張機構37、第三熱交換器38の順(図4中実線の矢印:暖房サイクル方向)に循環する経路と、圧縮機33、第三熱交換器38、第二膨張機構37、第二熱交換器36、第一膨張機構35、第一熱交換器34の順(図4中破線の矢印:冷房サイクル方向)に循環する経路とを切り換えることのできる四方弁からなる流路切換弁39が介設されている。また、流路切換弁39から第一熱交換器34に至る配管から分岐して第一膨張機構35から第二熱交換器36に至る配管に合流する第一バイパス回路40と、流路切換弁39から第一熱交換器34に至る配管から分岐して第二膨張機構37から第三熱交換器38に至る配管に合流する第二バイパス回路41と、第二熱交換器36から第二膨張機構37へ至る配管から分岐し、第三熱交換器38と流路切換弁39に至る配管に合流する第三バイパス回路42が配設されており、第一バイパス回路40、第二バイパス回路41、第三バイパス回路42中には、それぞれ第一開閉弁43、第二開閉弁44、第三開閉弁45が介設されている。さらに、第三バイパス回路42中には、後述する冷媒加熱ヒーター46或いは冷媒加熱手段47が介設されている。
また、第一熱交換器34は循環風路21内の循環ファン22の吸込側、第二熱交換器36および第三熱交換器38は換気ファン15の吹出側に配設されており、第二熱交換器36は風路28中に、第三熱交換器38は風路29中に配設されている。したがって、脱衣室3とトイレ4から屋外へ排出される空気に対してこの第二熱交換器36と第三熱交換器38の少なくともどちらかにおいて冷媒回路32内を循環する冷媒が吸熱(または放熱)を行い、浴室2から吸込まれて浴室2に吹き出す空気に対して、この第一熱交換器34において冷媒が放熱(または吸熱)を行うことになる。また、この第一熱交換器34中を流れる冷媒管には冷媒を減圧させるキャピラリーチューブ48で構成された減圧手段と、キャピラリーチューブ48と並列に開閉弁49が介設されており、冷媒を暖房サイクル方向に循環させたとき、浴室2から吸込まれた空気は第一熱交換器34の減圧手段より下流側を通過して熱交換された後、減圧手段より上流側で熱交換され、浴室2に吹き出すことになる。また、図3に示すように換気風路内の第三熱交換器38よりも上流側に、第三熱交換器38に供給される前の空気を加熱し自己温度制御性を有する予熱ヒーター50が配設されており、この予熱ヒーター50を作動させると、第三熱交換器38に供給される浴室2または脱衣室3やトイレ4の空気をあらかじめ加熱しておくことができる。また、低温時に浴室2の暖房を行い、第二熱交換器36および第三熱交換器38に霜が付着した際、第一開閉弁43を開放し、圧縮機から吐出された高温の冷媒を第二熱交換器36および第三熱交換器38に流して各熱交換器内の冷媒配管を加熱し、霜を除去することができる。また、低温時に浴室2と脱衣室3の暖房もしくは脱衣室3の暖房を行い第三熱交換器38に霜が付着した際、第二開閉弁44を開放することによって、圧縮機33から吐出された高圧高温の冷媒が第三熱交換器38に流して熱交換器内の冷媒配管を加熱し、霜を除去することができる。また、第一熱交換器34、第二熱交換器36、第三熱交換器38にはそれぞれ熱電対を用いた図示しない温度センサーが設置されており、それぞれの熱交換器34、36、38のうち少なくとも一つの温度が所定の温度以下になった場合、流路切換弁39により冷媒の流れる方向を変更して霜を除去することができる。
図5は、冷媒加熱手段47に採用できる冷媒加熱ヒーター46の概略構成図であり、図に示すように冷媒加熱ヒーター46は、冷媒を通す冷媒配管をコイル状に巻いて形設した冷媒管路51と、コイル状の冷媒管路51の内周側にU字状に形設した電熱管52と、冷媒管路の入口部53および冷媒管路の出口部54と電熱管52の端子部55を除いた表面を全て覆うようにアルミなどの金属材料を鋳造して中実円筒状に形成された伝熱筒56から構成されている。そして電熱管52の端子部55に所定の電圧を印加すると電熱管52が発熱し、この熱が伝熱筒56内を伝導して電熱管52の外周に配設された冷媒管路51を加熱する。冷媒管路の入口部53から冷媒が導入され、冷媒管路51の外周が伝熱筒56で覆われたコイル状の部分を流れる過程で伝熱筒56を介して加熱されて冷媒管路の出口部54に導かれる。このようにして冷媒加熱ヒーター46は冷媒加熱を行うものであるが、伝熱筒56の中芯部に配設された電熱管52が、その外周方向に配設された冷媒管路51に対して発熱するため外部への熱漏洩が少なくとともに、電熱管52が発した熱が伝熱筒56を伝導して均一に冷媒管路51を加熱することができるため熱効率が向上して冷媒加熱手段47の小型化が図れるのである。
図6は、冷媒加熱手段47に採用できる冷媒−水熱交換器の概略構成図であり、図6に示すように冷媒−水熱交換器57は、図示しないヒートポンプ式給湯機からの給湯水が流れる給湯管路58の内部に冷媒が流れる冷媒管路51を配設した二重管構造の熱交換器となっている。冷媒管路51は、給湯管路58の内部において二分岐され、分岐した各々が螺旋状に捩れ合うツイスト状に形設されており、これにより伝熱面積を増加させて熱交換効率の向上を図っている。そして給湯管路58の給湯流入部59から冷媒−水熱交換器57内に流入した給湯水は、冷媒管路51の外周を流れて給湯流出部60から冷媒−水熱交換器57外部に流出し、給湯流出部60の下方にあるドレンパン61に滴下する。このドレンパン61は、第一熱交換器34、第二熱交換器36および第三熱交換器38に結露したドレン水のドレン受けも兼ねており、ドレンパン61に滴下した給湯水は、第一熱交換器34、第二熱交換器36および第三熱交換器38に結露したドレン水とともに排水管62から本体7外部に排水される。一方、冷媒管路51の冷媒流入部63から冷媒−水熱交換器57内に流入した冷媒は、給湯水の流れに対向する向きで捩れ構造のツイスト管64に各々分岐して流れ、この過程で給湯水との熱交換により加熱されて冷媒流出部65から流出することになる。この冷媒加熱に用いられる給湯水は、ヒートポンプ式給湯機において大気の熱を利用して沸かされた温水であるため、冷媒加熱手段47の加熱効率が向上されるとともにランニングコストが安価にできる。
なお、上記構成では風路切換手段31をダンパー構造を有するものとしたが、風路を切り換えることができればよく、これに限られたものではない。
なお、上記構成では開閉装置25、26、27をダンパー構造を有するものとしたが、風路を開閉することができればよく、これに限られたものではない。
上記構成とすることにより、本実施の形態の浴室空調装置は換気ファン15によって室内空間のうち脱衣室3とトイレ4から屋外へ排出する空気から熱(冷熱)を回収し、循環ファン22によって浴室2から吸い込み浴室2に吹き出す空気に熱(冷熱)を供給することによって、室内空間1から吸い込む空気から熱を回収するほうが外気から熱を吸収する場合よりも熱(冷熱)を多く回収できるのでCOPを向上することができ、熱(冷熱)を供給した空気を浴室2外に排出しないので熱効率よく浴室2を空調することができる。
すなわち、浴室2以外の室内空間1の空気は夏場空調機17により、室内冷房しているため外気よりも温度が低く、冷熱を多くもっており、また、冬場は、空調機17により室内を暖房しているため外気よりも温度が高く多く熱をもっているので、室内空間1から吸い込む空気から熱を回収するほうが外気から熱を吸収する場合よりも熱(冷熱)を多く効率良く回収できるので、COP、熱効率を向上することができる。
また、風路切換手段31を備えたので、浴室2と個別に脱衣室3を空調することができる。また、冷媒回路32、圧縮機33、第一熱交換器34、第二熱交換器36、第三熱交換器38、第一膨張機構35、第二膨張機構37、流路切換弁39、第一開閉弁43、第二開閉弁44、第三開閉弁45、減圧手段としてのキャピラリーチューブ48、開閉弁49を本体7内に一体として収納したので省スペース化と施工性の向上が可能となる。
次に、この浴室空調装置の運転動作について説明する。表1、表2、表3、表4は各運転パターンにおける動作状態を示す一覧表である。表に示した一覧表において浴室空調装置の各運転パターンを列方向に順に記載しており、その各々の運転パターンにおける主要要素の動作状態を行方向に記載している。この浴室空調装置は、一覧表に示すように「常時換気運転」、「乾燥運転」、「除湿運転」、「浴室冷房運転」、「浴室暖房運転」、「脱衣室冷房運転」、「浴室・脱衣室冷房運転」、「脱衣室暖房運転」、「浴室・脱衣室暖房運転」、の9種類の運転パターンを実行することが可能である。
「常時換気運転」は、室内空間1の必要換気量を確保するために24時間連続して換気運転を行うモードであり、このとき、換気ファン15を必要換気量が確保できる「弱ノッチ」、浴室換気通路24内に介在する開閉装置27を「閉鎖位置」、脱衣室3と連通する風路に介在する開閉装置25を「開放位置」、トイレ4と連通する風路に介在する開閉装置26を「開放位置」、風路切換手段31を「屋外側」に設定しており、換気ファン15が室内空間1から吸込む空気を屋外へ排気している。また、循環ファン22、圧縮機33は「停止状態」に設定されている。このようにして、室内空間1の必要換気量の空気を屋外に排気し、その排気分の空気を給気口16から吸込むことにより、24時間換気を行うモードである。
次に「乾燥運転」時の運転動作について説明する。「乾燥運転」は、浴室2に洗濯物を干して乾かす衣類乾燥を行う場合に選択される運転パターンである。この「乾燥運転」を実行する場合は、換気ファン15を「常時換気運転」時よりも風量が多い「強ノッチ」、開閉装置25を「開放位置」、開閉装置26を「開放位置」、開閉装置27を「開放位置」、循環ファン22を使用者が設定した風量で運転させる「所定ノッチ」、風路切換手段31を「屋外側」に設定し、圧縮機33を運転させる。また、流路切換弁39を「暖房サイクル方向」、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「閉鎖状態」、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44を「閉鎖状態」、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45を「閉鎖状態」、第一熱交換器34の冷媒配管途中に介在する開閉弁49を「開放状態」、第一膨張機構を冷媒を減圧させる「絞り状態」、第二膨張機構を「全開状態」に設定し、その他の補助ヒーター23、予熱ヒーター50、冷媒加熱手段47は「停止」状態に設定する。このような設定を行うことにより、圧縮機33で圧縮された高温高圧の冷媒が暖房サイクル方向に設定されている流路切換弁39を通り、第一バイパス回路40の開閉弁49が閉鎖しているので全て第一熱交換器34に導かれる。第一熱交換器34には循環ファン22が所定ノッチで運転しているため、吸込口18から本体7内に吸い込まれた浴室2の空気が供給される。また、第一熱交換器34の冷媒配管途中に位置する開閉弁49は開放状態に設定されているため、第一熱交換器34に流入した高温高圧の冷媒は極端な減圧作用を受けずに第一熱交換器34を通過する。この過程で第一熱交換器34に供給される浴室2の空気との熱交換が行われて冷媒が放熱する。この放熱により空気は加熱されて吹出口19から浴室2に吹き出される。第一熱交換器34で放熱した冷媒は、第一膨張機構35によって減圧膨張して第二熱交換器36に導かれる。第二熱交換器36には換気ファン15が強ノッチで運転しているため、排気ダクト10および排気ダクト14を通じて脱衣室3やトイレ4の空気が供給されるとともに、開閉装置27が開放位置に設定されているため、浴室2の空気が吸込口18から浴室換気通路24を通って第二熱交換器36に供給される。これにより第二熱交換器36において、冷媒はその浴室2の空気、脱衣室3の空気、トイレ4の空気から吸熱する。第二熱交換器36で冷媒は吸熱した後、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45は閉鎖状態に設定されているため第二膨張機構37に導かれる。第二膨張機構37は開放状態に設定されており、ここでは冷媒は減圧膨張しない。次に冷媒は第三熱交換器38に導かれ、ここでも冷媒は浴室2の空気、脱衣室3の空気、トイレ4の空気から吸熱する。第二熱交換器36および第三熱交換器38で吸熱した冷媒は、流路切換弁39を通って圧縮機33に戻り、冷媒回路32を循環する。一方、第二熱交換器36および第三熱交換器38に供給された空気は、冷媒の吸熱によってエンタルピーが低下した後、排気ダクト8から屋外に排出される。以上の乾燥運転を実行して浴室2内に洗濯物を干すと、第一熱交換器34で加熱された高温空気が浴室2内を循環して洗濯物からの水分蒸発を促す。洗濯物から蒸発した水分は、浴室2の空気に含まれて換気ファン15により本体7内に吸い込まれ、第二熱交換器36および第三熱交換器38で熱を回収された後、屋外に排出される。この第二熱交換器36および第三熱交換器38には更に常時換気運転時よりも多量の空気が供給されているため冷媒の吸熱量が増加し、浴室2への放熱量も増加するため洗濯物の乾燥が速やかに行われることになる。
次に「除湿運転」時の運転動作について説明する。「除湿運転」は、入浴後等にカビ抑制のため浴室2を除湿する場合に選択される運転パターンである。この「除湿運転」を実行する場合は、換気ファン15を必要換気量が確保可能な「弱ノッチ」、開閉装置25を「開放位置」、開閉装置26を「開放位置」、開閉装置27を「閉鎖位置」、循環ファン22を使用者が設定した風量で運転させる「所定ノッチ」、風路切換手段31を「屋外側」に設定し、圧縮機33を運転させる。また、流路切換弁39を「暖房サイクル方向」、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「閉鎖状態」、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44を「閉鎖状態」、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45を「開放状態」、第一熱交換器34の冷媒配管途中に介在する開閉弁49を「閉鎖状態」、第一膨張機構35を「全開状態」、第二膨張機構37を「全開状態」に設定し、その他の補助ヒーター23、予熱ヒーター50、冷媒加熱手段47は「停止」状態に設定する。このような設定を行うことにより、圧縮機33で圧縮された高温高圧の冷媒が暖房サイクル方向に設定されている流路切換弁39を通り、第一バイパス回路40の第一開閉弁43が閉鎖しているので全て第一熱交換器34に導かれる。第一熱交換器34には循環ファン22が所定ノッチで運転しているため、吸込口18から本体7内に吸い込まれた浴室2の空気が供給される。また、第一熱交換器34の冷媒配管途中に位置する開閉弁49が、閉鎖状態に設定されているため、第一熱交換器34に流入した高温高圧の冷媒は、キャピラリーチューブ48を通り、ここで減圧膨張して低温低圧となり第一熱交換器34の残りの冷媒配管を通過する。そして循環通路21に流入した浴室2の空気は最初に第一熱交換器34のキャピラリーチューブ48下流側に供給される。この第一熱交換器34のキャピラリーチューブ48下流側において供給空気から冷媒が吸熱することにより供給空気は冷却除湿される。この第一熱交換器34のキャピラリーチューブ48下流側において冷却除湿された浴室2の空気は次に第一熱交換器34のキャピラリーチューブ48上流側に供給される。この第一熱交換器34のキャピラリーチューブ48上級側においては冷媒が供給空気に対して放熱するので供給された低温低湿空気は温度のみが上昇して高温低湿の乾燥空気となり吹出口19から浴室2に戻る。このような空気循環を繰り返すことにより浴室2内は高温低湿環境となり乾燥が進む。また、第一熱交換器34において供給空気に対する放熱および吸熱を行った冷媒は、第一開閉弁43が閉鎖状態になっており、第一膨張機構35が全開状態になっているため、減圧膨張されずに第二熱交換器36に導かれる。第二熱交換器36において、脱衣室3、トイレ4から吸込まれ屋外へ排出される空気と冷媒が熱交換する。冷媒は第二熱交換器36において吸熱した後、開閉弁49が開放状態に設定されているため、第三バイパス回路42側に流れて流路切換弁39を介し圧縮機33に戻って冷媒回路32を循環する。一方、換気ファン15は、室内空間1の必要換気量に見合う弱ノッチで運転しており、また、浴室換気通路24に位置する開閉装置27が閉鎖位置に設定されているため、排気ダクト10および排気ダクト14を通じて脱衣室3およびトイレ4の空気のみが換気ファン15に吸い込まれて屋外に排出される。これにより室内空間1には必要換気量に相当する新鮮な外気が給気口16から吸い込まれて換気が行なわれるとともに、浴室2においては、循環通路22において除湿された高温低湿の乾燥空気が浴室2外部に排出されることなく乾燥効率の低下が抑制されることになる。
次に「浴室冷房運転」時の運転動作について説明する。「浴室冷房運転」は、夏場の浴室清掃時等、在室者が浴室2内の温度を下げて快適に入浴や作業が行えるように浴室2内を冷房する場合に選択される運転パターンである。この「冷房運転」を実行する場合は、換気ファン15を「常時換気運転」時よりも風量が多い「強ノッチ」、開閉装置25を「開放位置」、開閉装置26を「開放位置」、開閉装置27を「閉鎖位置」、循環ファン22を使用者が設定した風量で運転させる「所定ノッチ」、風路切換手段31を「屋外側」に設定し、圧縮機33を運転させる。また、流路切換弁39を「冷房サイクル方向」、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「閉鎖状態」、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44を「閉鎖状態」、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45を「閉鎖状態」、第一熱交換器34の冷媒配管途中に介在する開閉弁49を「開放状態」、第一膨張機構35を冷媒を減圧膨張させる「絞り状態」、第二膨張機構37を「全開状態」に設定し、その他の補助ヒーター23、予熱ヒーター50、冷媒加熱手段47は「停止」状態に設定する。このような設定を行うことにより、圧縮機33で圧縮された高温高圧の冷媒が冷房サイクル方向に設定されている流路切換弁39を通り、第三バイパス回路42の第三開閉弁45が閉鎖しているので全て第三熱交換器38に導かれる。第三熱交換器38には換気ファン15が強ノッチで運転しているため、排気ダクト10および排気ダクト14を通じて脱衣室3やトイレ4の空気が供給され、冷媒がこれら供給空気に対して放熱する。第三熱交換器38において冷媒の放熱により高温となった空気は排気ダクト8を通って屋外に排出される。第三熱交換器38で放熱した冷媒は、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44が閉鎖状態であるため、全て第二膨張機構37に導かれる。第二膨張機構37は開放状態となっているため、冷媒は減圧膨張されず、そのまま第二熱交換器36に導かれる。この第二熱交換器36においても、冷媒は脱衣室3、トイレ4から吸込まれて屋外へ排出される空気と熱交換する。冷媒は第二熱交換器36において放熱した後、第一バイパス回路40に介在する開閉弁49が閉鎖状態に設定されているため全て第一膨張機構35に導かれて減圧膨張し、第一熱交換器34に導かれる。第一熱交換器34には、循環ファン22が所定ノッチで運転しているため、吸込口18から本体7内に吸い込まれた浴室2の空気が供給され、冷媒はその浴室2の空気から吸熱する。第一熱交換器34で吸熱した冷媒は、流路切換弁39を通って圧縮機33に戻り、冷媒回路32を循環する。一方、第一熱交換器34に供給された空気は冷媒の吸熱により低温となって吹出口19から浴室2に吹き出される。このような空気循環を繰り返すことにより浴室2内の温度が低下して冷房が可能である。また、浴室換気通路24に位置する開閉装置27が閉鎖位置に設定されているため、循環通路21において冷却された低温空気が浴室2外部に排出されることなく空調効率の低下が抑制されることになる。
次に「浴室暖房」時の運転動作について説明する。「浴室暖房」は、冬場に浴室内の気温が低い際、使用者が入浴する前に浴室内を暖めておくことでヒートショックを予防し、入浴時に体などを洗う際、使用者が寒さを感じずに快適に入浴できるようにする場合に選択される運転パターンである。この「冷房運転」を実行する場合は、換気ファン15を「常時換気運転」時よりも風量が多い「強ノッチ」、開閉装置25を「開放位置」、開閉装置26を「開放位置」、開閉装置27を「閉鎖位置」、循環ファン22を使用者が設定した風量で運転させる「所定ノッチ」、風路切換手段31を「屋外側」に設定し、圧縮機33を運転させる。また、流路切換弁39を「暖房サイクル方向」、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「閉鎖状態」、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44を「閉鎖状態」、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45を「閉鎖状態」、第一熱交換器34の冷媒配管途中に介在する開閉弁49を「開放状態」、第一膨張機構35を冷媒を減圧膨張させる「絞り状態」、第二膨張機構37を「全開状態」、に設定し、その他の補助ヒーター23、予熱ヒーター50、冷媒加熱手段47は「停止」状態に設定する。このような設定を行うことにより、圧縮機33で圧縮された高温高圧の冷媒が暖房サイクル方向に設定されている流路切換弁39を通り、第一バイパス回路40の第一開閉弁43が閉鎖しているので全て第一熱交換器34に導かれる。第一熱交換器34には循環ファン22が所定ノッチで運転しているため、吸込口18から本体7内に吸い込まれた浴室2の空気が供給される。また、第一熱交換器34の冷媒配管途中に位置する開閉弁49は、開放状態に設定されているため、第一熱交換器34に流入した高温高圧の冷媒は極端な減圧作用を受けずに第一熱交換器34を通過する。この過程で第一熱交換器34に供給される浴室2の空気との熱交換が行われて冷媒が放熱する。この放熱により空気は加熱されて吹出口19から浴室2に吹き出される。第一熱交換器34で放熱した冷媒は、第一膨張機構35によって減圧膨張して第二熱交換器36に導かれる。第二熱交換器36には換気ファン15が強ノッチで運転しているため、排気ダクト10および排気ダクト14を通じて脱衣室3やトイレ4の空気が供給される。第二熱交換器36において、冷媒はこの脱衣室3やトイレ4から吸込んだ空気より吸熱する。第二熱交換器36を通過した冷媒は、第三開閉弁45が閉鎖状態になっているため、全て第二膨張機構37に導かれる。第二膨張機構37は開放状態になっているので、冷媒は減圧膨張されることなく第二膨張機構37を通過し、第二開閉弁44が閉鎖状態になっているのでそのまま第三熱交換器38に導かれる。第三熱交換器38には、脱衣室3およびトイレ4から吸込まれ屋外へ排気される空気が流れているので、この第三熱交換器38においても冷媒はこの空気から吸熱する。第三熱交換器38を通過した冷媒は流路切換弁39を通過して圧縮機33に戻り、冷媒回路32を循環する。一方、第二熱交換器36および第三熱交換器38において冷媒によって吸熱されエンタルピーが低下した空気は排気ダクト8を通って屋外へ排出される。このような運転動作により、浴室2の温度は上昇し、暖房運転が行われる。また、浴室換気通路24中に位置する開閉装置27は閉鎖位置になっているため、循環風路21において加熱された空気は浴室2外部に排出されることがないため、空調効率の低下が抑制されることになる。また、入浴者の好みに応じて補助ヒーター23の運転/停止の切り換えが可能になっている。例えば、入浴者がドラフト感を感じて循環ファン22の風量を減らすように設定した場合、ドラフト感は減少するが、第一熱交換器34に供給される風量の減少に伴い冷媒の放熱量も低下して浴室2の温度が低下してしまう。このような場合に補助ヒーター23を運転されると、第一熱交換器34を通過した空気が更に補助ヒーター23で加熱されて高温になり浴室2に供給されるので温度低下が抑制される。更に補助ヒーター23に輻射式のヒーターを用いた場合は、補助ヒーター23からの輻射熱が人体に直接照射されて、より温熱感を得ることができる。このような運転動作を行うことにより、使用者が寒さを感じずに快適に入浴することができる。
また、冬場に外気温が極めて低く、室内空間1の気温が著しく低い場合には、浴室2、脱衣室3、トイレ4の気温も低く換気ファンに吸込まれる空気の温度が低くなるため、暖房運転を行っているときに第二熱交換器36、第三熱交換器38に霜が付着する着霜現象が起こる。このような問題を抑制するために、第二熱交換器36および第三熱交換器38の温度を監視し、温度が所定値以下になった場合には第二熱交換器36および第三熱交換器38に付着した霜を除去する「除霜運転」を実行する必要がある。この「除霜運転」時の運転動作について説明する。「除霜運転」には、除霜運転時に浴室暖房を一旦停止するAパターンと、浴室暖房を継続するBパターンがあり、Aパターンは浴室が所望の気温に達してその気温を維持する際や入浴前に浴室を予熱する際に行われ、Bパターンは厳寒時など入浴時に暖房を継続させたまま除霜運転を行いたい場合に選択される。はじめにAパターンにおける運転動作を説明する。
Aパターンでは、基本動作は浴室暖房運転とほぼ同じだが、換気ファン15および循環ファン22を「停止状態」、流路切換弁39を「冷房サイクル方向」に設定する。このような設定にすることにより、圧縮機33から吐出された高圧高温の冷媒は流路切換弁39が冷房サイクル方向に流れ、冷媒を第三熱交換器38に送り、第三熱交換器38内の冷媒配管を暖めて付着した霜を溶かす。第三熱交換器38を通過した冷媒は第二熱交換器36に流れ、第二熱交換器36に付着した霜を溶かすことができる。第二熱交換器36を通過した冷媒は第一膨張機構35、第一熱交換器34、流路切換弁39を通り、圧縮機33へ戻り、冷媒回路32を循環する。このような冷媒の循環を連続して行うと、いずれ付着した霜が全て溶け、第二熱交換器36、第三熱交換器38の温度が上昇していく。そして温度が所定の温度を超えた時点で、再び浴室暖房運転に切り換えることで、除霜運転が完了する。このとき霜が溶けて発生する水は、ドレンパン61に落下し、排水管62を通って本体7外に排水される。
つぎにBパターンについて説明する。Bパターンでは、基本動作は浴室暖房運転とほぼ同じだが、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「開放状態」、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44を「開放状態」、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45を「開放状態」、第一膨張機構35を「全開状態」、第二膨張機構37を「全閉状態」、第三バイパス回路42に取り付けられた冷媒加熱ヒーター46或いは冷媒加熱手段47を「運転」、第三熱交換器38に供給される前の空気を予熱する予熱ヒーター50を「入」に設定する。このような設定にすることにより、圧縮機33から吐出された高温の冷媒は流路切換弁39によって暖房サイクル方向に流れ、第一熱交換器34に流れる回路と第一バイパス回路40と第二バイパス回路41に分流する。第一熱交換器34に流れた冷媒は循環風路21内の空気に放熱するので、浴室暖房は継続されることになる。一方、第二熱交換器36に送られた冷媒は、第一熱交換器34と第一膨張機構35を通過した冷媒と合流し、第二熱交換器36内の冷媒配管を暖めて付着した霜を溶かすことができる。第二熱交換器36を通過した冷媒は第二膨張機構37が全閉状態になっているので第三バイパス回路42を通り、冷媒加熱ヒーター46あるいは冷媒加熱手段47から吸熱し、流路切換弁39を通って圧縮機33に戻る。一方、第三熱交換器38に送られた冷媒は、第三熱交換器38の冷媒配管を暖め付着した霜を溶かし、流路切換弁39を通って圧縮機に戻る。このようにして、冷媒は冷媒回路32を循環する。さらに、換気ファン15によって脱衣室3およびトイレ4から吸込まれ屋外へ排出される空気は、第三熱交換器38に供給される前に予熱ヒーター50によって加熱されるので、第三熱交換器38の表面に付着した霜を溶かすことができる。このような冷媒の循環を連続して行うと、いずれ付着した霜が全て溶け、第二熱交換器36、第三熱交換器38の温度が上昇していく。そして温度が所定の温度を超えた時点で、再び浴室暖房運転に切り換えることで、除霜運転が完了する。このとき霜が溶けて発生する水は、ドレンパン61に落下し、排水管62を通って本体7外に排水される。
つぎに、「脱衣室冷房」時の運転動作について説明する。「脱衣室冷房」は夏場洗面台や洗濯機が置かれていることが多い脱衣室のみを冷房したいときに選択する運転モードである。基本動作は浴室冷房運転とほぼ同じだが、開閉装置26を「閉鎖位置」に設定し、圧縮機33を運転させる。また、流路切換弁39を「冷房サイクル方向」、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「開放状態」、第一膨張機構35を「全閉状態」、第二膨張機構37を「絞り状態」、風路切換手段31は「脱衣室側」に設定する。このような設定を行うことにより、圧縮機33で圧縮された高圧高温の冷媒が冷房サイクル方向に設定されている流路切換弁39を通り、第三バイパス回路42の第三開閉弁45が閉鎖しているので全て第三熱交換器38に導かれる。第三熱交換器38には換気ファン15が強ノッチで運転しているため、排気ダクト10を通じて脱衣室3の空気が供給され、また開閉装置26が閉鎖位置に設定されているのでトイレ4の空気は供給されない。従って、第三熱交換器において冷媒は脱衣室3から吸込んだ供給空気に対して放熱する。第三熱交換器38において冷媒の放熱により高温となった空気は排気ダクト8を通って屋外に排出される。一方、第三熱交換器38で放熱した冷媒は、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44が閉鎖状態であるため、全て第二膨張機構37に導かれる。第二膨張機構37は絞り状態となっているため、冷媒がこの第二膨張機構37において減圧膨張され第二熱交換器36に導かれる。この第二熱交換器36において、冷媒は脱衣室3から吸込み風路切換手段31を介して再び脱衣室3に吹き出す空気と熱交換する。冷媒は第二熱交換器36において吸熱した後、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43が開放状態に設定されているため、流路切換弁39を通って圧縮機33に戻り、冷媒回路32を循環する。一方、脱衣室3から吸込まれて第二熱交換器36に供給された空気は冷媒の吸熱により低温となり、風路切換手段31を介し、送風ダクト12を通って送風口11から脱衣室3に吹き出される。このような空気循環を繰り返すことにより脱衣室3内の温度が低下して冷房できる。この「脱衣室冷房」では、浴室に冷房風は吹き出されないため、効率よく個別に脱衣室を冷房することができる。
つぎに、「浴室・脱衣室冷房」時の運転動作について説明する。「浴室・脱衣室冷房」は夏場、入浴時に浴室の温度を下げ快適に入浴を行った後、脱衣室において火照った体を冷ましたい時などに選択する運転モードである。基本動作は浴室冷房運転とほぼ同じだが、開閉装置26を「閉鎖位置」に設定し、圧縮機33を運転させる。また、流路切換弁39を「冷房サイクル方向」、第一膨張機構35を「全開状態」、第二膨張機構37を「絞り状態」、風路切換手段31は「脱衣室側」に設定する。このような設定を行うことにより、圧縮機33で圧縮された高温高圧の冷媒が冷房サイクル方向に設定されている流路切換弁39を通り、第三バイパス回路42の第三開閉弁45が閉鎖しているので全て第三熱交換器38に導かれる。第三熱交換器38には換気ファン15が強ノッチで運転しているため、排気ダクト10を通じて脱衣室3の空気が供給され、また開閉装置26が閉鎖位置に設定されているのでトイレ4の空気は供給されない。従って、第三熱交換器において冷媒は脱衣室3から吸込んだ供給空気に対して放熱する。第三熱交換器38において冷媒の放熱により高温となった空気は排気ダクト8を通って屋外に排出される。第三熱交換器38で放熱した冷媒は、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44が閉鎖状態であるため、全て第二膨張機構37に導かれる。第二膨張機構37は絞り状態となっているため、冷媒はこの第二膨張機構37において減圧膨張され第二熱交換器36に導かれる。この第二熱交換器36において、冷媒は脱衣室3から吸込み風路切換手段31を介して再び脱衣室3に吹き出す空気と熱交換する。冷媒は第二熱交換器36において吸熱した後、第一開閉弁43が閉鎖状態、第一膨張機構が全開状態になっているので、そのまま第一熱交換器34に導かれる。第一熱交換器34には、循環ファン22が所定ノッチで運転しているため、吸込口18から本体7内に吸い込まれた浴室2の空気が供給され、冷媒が供給される浴室2の空気から吸熱する。第一熱交換器において、冷媒は循環風路21内の空気に流路切換弁39を通って圧縮機33に戻り、冷媒回路32を循環する。一方、脱衣室3から吸込まれて第二熱交換器36に供給された空気は冷媒の吸熱により低温となり、風路切換手段31を介し、送風ダクト12を通って送風口11から脱衣室3に吹き出される。このような空気循環を繰り返すことにより浴室2および脱衣室3内の温度が低下して冷房できる。また、浴室換気通路24に位置する開閉装置27が閉鎖位置に設定されているため、循環通路21において冷却された低温空気が浴室2外部に排出されることなく空調効率の低下が抑制されることになる。
次に、「脱衣室暖房」時の運転動作について説明する。「脱衣室暖房」は、冬場洗面台や洗濯機が置かれていることが多い脱衣室のみを暖房したいときに選択する運転モードである。基本動作は浴室暖房運転とほぼ同様だが、循環ファン22を「停止状態」、開閉装置26を「閉鎖位置」、風路切換手段31を「脱衣室側」、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「開放状態」、第一膨張機構35を「全閉状態」、第二膨張機構37を「絞り状態」に設定する。このような設定にすることにより、圧縮機33から吐出された高圧高温の冷媒は、流路切換弁39によって暖房サイクル方向に流れ、第一開閉弁43が開放状態、第二開閉弁44が閉鎖状態、第一膨張機構35が全閉状態になっているので全て第一バイパス回路40に流れて第二熱交換器36に導かれる。第二熱交換器36には、換気ファン15が強ノッチで運転されているため、排気ダクト10を通じて脱衣室3の空気が供給され、また開閉装置26が閉鎖位置に設定されているのでトイレ4の空気は供給されない。従って、第二熱交換器36において冷媒は脱衣室3から吸込んだ供給空気に対して放熱する。第二熱交換器36において熱交換され高温となった空気は、風路切換手段31を介し、送風ダクト12を通って送風口11から脱衣室3へ吹き出される。このような空気循環を繰り返すことにより、脱衣室3内の温度が上昇して暖房される。また、第二熱交換器36を通過した冷媒は、第三開閉弁45が閉鎖状態であるので第二膨張機構37に導かれる。第二膨張機構37は絞り状態に設定されており、冷媒はここで減圧膨張する。第二膨張機構37を通過した冷媒は、第二開閉弁44が閉鎖状態であるため、そのまま第三熱交換器38に導かれる。第三熱交換器38において、脱衣室3から吸込み屋外へ排出される空気から吸熱する。第三熱交換器38において冷媒に吸熱され、エントロピーの低下した空気は排気ダクト8を通じて屋外へ排出される。第三熱交換器38を通過した冷媒は、流路切換弁39を介して圧縮機33にもどる。このようにして冷媒は冷媒回路32を循環する。以上述べた運転動作によって、脱衣室3を暖房することができる。この「脱衣室暖房」では、浴室に暖房風は吹き出されないため、効率よく個別に脱衣室を暖房できる。
次に「浴室・脱衣室暖房」時の運転動作について説明する。「浴室・脱衣室暖房」は、冬場に入浴し、体などを洗う際に寒さを感じずに快適に入浴できるようにするとともに、入浴後、脱衣室が寒いためにヒートショックを起こしてしまうことを予防したい場合に選択する運転モードである。基本動作は浴室暖房運転とほぼ同様だが、風路切換手段31を「脱衣室側」、開閉装置26を「閉鎖位置」、第一バイパス回路40に介在する第一開閉弁43を「開放状態」、第一膨張機構35を「全開状態」、第二膨張機構37を「絞り状態」に設定する。このような設定にすることにより、圧縮機33から吐出された高圧高温の冷媒は、流路切換弁39によって暖房サイクル方向に流れ、第一開閉弁43が開放状態、第二開閉弁44が閉鎖状態になっているので第一熱交換器34に至る回路と第一バイパス回路40に分流する。第一熱交換器34には循環ファン22が所定ノッチで運転しているため、吸込口18から本体7内に吸い込まれた浴室2の空気が供給される。また、第一熱交換器34の冷媒配管途中に位置する開閉弁49は、開放状態に設定されているため、第一熱交換器34に流入した高温高圧の冷媒は極端な減圧作用を受けずに第一熱交換器34を通過する。この過程で第一熱交換器34に供給される浴室2の空気との熱交換が行われて冷媒は放熱する。この放熱により浴室2から吸込まれた空気は加熱されて吹出口19から浴室2に吹き出される。第一熱交換器34を通過した冷媒は、第一膨張機構35が全開状態であるため、そのまま第一バイパス回路40を通る冷媒と合流して第二熱交換器36に導かれる。第二熱交換器36には、換気ファン15が強ノッチで運転されているため、排気ダクト10を通じて脱衣室3の空気が供給され、また開閉装置26が閉鎖位置に設定されているのでトイレ4の空気は供給されない。従って、第二熱交換器36において冷媒は脱衣室3から吸込んだ供給空気に対して放熱を行う。第二熱交換器36において熱交換され高温となった空気は、風路切換手段31を介し、送風ダクト12を通って送風口11から脱衣室3へ吹き出される。このような空気循環を繰り返すことにより、脱衣室3内の温度が上昇して暖房される。一方、第二熱交換器36を通過した冷媒は、第三開閉弁45が閉鎖状態であるので第二膨張機構37に導かれる。第二膨張機構37は絞り状態に設定されており、冷媒はここで減圧膨張する。第二膨張機構37を通過した冷媒は、第二開閉弁44が閉鎖状態であるため、そのまま第三熱交換器38に導かれる。第三熱交換器38において、脱衣室3から吸込み屋外へ排出される空気から吸熱する。第三熱交換器38において冷媒に吸熱され、エントロピーの低下した空気は排気ダクト8を通じて屋外へ排出される。第三熱交換器38を通過した冷媒は、流路切換弁39を介して圧縮機33にもどる。このようにして冷媒は冷媒回路32を循環する。
また、厳寒時や急速に暖房を行う場合は、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45が「開放状態」、冷媒加熱ヒーター46或いは冷媒加熱手段が「運転」に設定される。このような設定にすることにより、第二熱交換器36を通過した冷媒が第三バイパス回路42に分流し、冷媒加熱ヒーター46または冷媒加熱手段47によって加熱され、第三熱交換器38から流路切換弁39に至る回路に合流する。厳寒時など脱衣室3の気温が低く、つまり第三熱交換器38に供給される空気の温度が低い場合や急速に暖房を行う場合、第三熱交換器38の温度が所定の温度以下になっていることを感知するとこの設定となり、第三熱交換器38における冷媒の吸熱不足を補填する。
また、「浴室暖房」時と同様に、「脱衣室暖房」時、「浴室・脱衣室暖房」時も除霜運転が必要になる場合がある。それぞれの場合における除霜運転について説明する。
脱衣室暖房時の除霜運転(Cパターン)では、脱衣室暖房時における設定とほぼ同様であるが、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44を「開放状態」、第二膨張機構37を「全開状態」に設定する。このような設定にすることにより、圧縮機33から吐出した冷媒は、流路切換弁39によって暖房サイクル方向に流れ、第一バイパス回路40と第二バイパス回路41に分流する。第一バイパス回路40に流れた冷媒は、第二熱交換器36に導かれる。第二熱交換器36において、換気ファン15によって脱衣室3から吸込まれた空気に冷媒が放熱するので、脱衣室3に吹き出す空気を加熱することができ、脱衣室の暖房は継続される。第二熱交換器36を通過した冷媒は第二膨張機構37が全開状態になっているため、そのまま第二バイパス回路41を流れてきた冷媒と合流して第三熱交換器38に導かれる。冷媒は第三熱交換器38内の冷媒配管を暖め、付着した霜を溶かすことができる。第三熱交換器38を通過した冷媒は、流路切換弁39を介して圧縮機33にもどる。このようにして、冷媒は冷媒回路32を循環する。この運転が連続して行われると、いずれ第三熱交換器38に付着した霜が全て溶け、第三熱交換器38の温度が上昇する。第三熱交換器38の温度が所定の温度を越えたことを感知した時点で脱衣室暖房運転に切り換わり、除霜運転が完了する。このとき霜が溶けて発生する水は、ドレンパン61に落下し、排水管62を通って本体7外に排水される。
また、浴室・脱衣室暖房時の除霜運転(Dパターン)では、浴室・脱衣室暖房運転時における設定とほぼ同様であるが、第二バイパス回路41に介在する第二開閉弁44を「開放状態」、第三バイパス回路42に介在する第三開閉弁45を「開放状態」、第二膨張機構37を「全開状態」、冷媒加熱ヒーター46或いは冷媒加熱手段47を「運転」、予熱ヒーター50を「入」に設定する。このような設定にすることにより、圧縮機33から吐出した高圧高温の冷媒は、流路切換弁39によって暖房サイクル方向に流れ、第一熱交換器34に至る回路と第一バイパス回路40と第二バイパス回路41に分流する。第一熱交換器34と第二熱交換器36には高温の冷媒が流れるので、浴室暖房および脱衣室暖房は継続される。第一膨張機構35および第二膨張機構37は全開状態になっているので、第一熱交換器34および第二熱交換器36にて放熱した冷媒は、第二バイパス回路41を流れた冷媒と合流して第三熱交換器38に導かれる。冷媒は第三熱交換器38の冷媒配管を暖め付着した霜を溶かすことができる。第三熱交換器38を通過した冷媒は流路切換弁39を介して圧縮機33に戻る。このようにして冷媒は冷媒回路32を循環する。さらに、換気ファン15によって脱衣室3およびトイレ4から吸込まれ屋外へ排出される空気は、第三熱交換器38に供給される前に予熱ヒーター50によって加熱されているので、第三熱交換器38の表面に付着した霜を溶かすことができる。このような冷媒の循環を連続して行うと、いずれ付着した霜が全て溶け、第二熱交換器36、第三熱交換器38の温度が上昇していく。そして温度が所定の温度を超えた時点で、再び浴室暖房運転に切り換えることで、除霜運転が完了する。このとき霜が溶けて発生する水は、ドレンパン61に落下し、排水管62を通って本体7外に排水される。
また、換気ファン15を図7に示すように2つの羽根車66、67を備える送風機とし、一方の羽根車66は浴室2以外の室内空間から空気を吸込んで第二熱交換器36と第三熱交換器38に送風し、他方の羽根車67は別の室内空間から吸込んだ空気を熱交換させず、換気ファン15の吹出側と屋外を連通する風路68を介して屋外に送風することもできる。このようにすると、換気ファン15が浴室2以外の室内空間から吸込む空気のうち、他の室内空間の空気と混合したくない室内空間、例えばトイレの空気を含む場合、その混合したくない空気を単独で屋外へ排出することが可能になる。
また、図8に示すように換気ファン15から第二熱交換器36および第三熱交換器38に至る風路28から分岐し屋外へ連通する直接換気風路69と、前記風路28と直接換気風路69との分岐点に直接換気風路切換手段70を備える構成にし、換気ファン15から吹き出す空気が第二熱交換器36および第三熱交換器38を介さないで屋外へ吹き出されるようにすることもできる。このようにすると、換気ファン15から吹き出す空気が第二熱交換器36および第三熱交換器38を介さないで直接換気風路69を介して屋外へ吹き出されるようになり、換気を行う際に、第二熱交換器36または第三熱交換器38を介さずに屋外へ排気できるので圧損が低減され、換気ファンが吹き出す風量を増加することにより、換気能力の向上が可能になる。直接換気風路切換手段70としては、風路を切り替えることができればよく、例えばダンパー構造を有していればよく、ダンパーなどがある。
以上説明した内容は、発明を実施するための一形態についてのみ説明したものであり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
なお、本実施の形態では室内空間Aを浴室としたが、これに限定されるものではなく、室内空間1に含まれる脱衣室3、トイレ4、リビング5、キッチン6、寝室のいずれかでもよい。この場合は、室内空間Bは選択した室内空間A以外の室内空間1のうち少なくとも一つ以上の空間となる。表1に実施の形態1の浴室空調装置における運転パターン1を示す。
Figure 2008020107
表2に実施の形態1の浴室空調装置の運転パターン2を示す。
Figure 2008020107
表3に実施の形態1の浴室空調装置の運転パターン3を示す。
Figure 2008020107
表4に実施の形態1の浴室空調装置の運転パターン4を示す。
Figure 2008020107
以上のように本発明にかかる浴室空調装置は、室内空間から屋外へ排出する空気から熱(冷熱)を回収し、浴室2を循環する空気に熱(冷熱)を供給して浴室の空調を行うことによって熱効率を向上することができ、また、浴室以外の室内空間、たとえば脱衣室のみを効率よく個別に空調することができ、さらに省スペースと施工性の向上を図ることができる浴室空調装置を提供できる。これらの特長を有するため、住宅、ビルなどの空調システムに応用することができる。
本発明の実施の形態に係る浴室空調装置が設置されている居住空間の平面図 同浴室空調装置の設置状態を表す断面図 同浴室空調装置の風路構成図 同浴室空調装置の冷媒回路図 冷媒加熱ヒーターの構造を表す概略構成図 冷媒−水熱交換器の構造を表す概略構成図 換気ファンを2つの羽根車を用いて構成した場合における同浴室空調装置の風路構成図 換気ファンの吹出側に直接換気風路を形設した場合における同浴室空調装置の風路構成図
符号の説明
1 室内空間
2 浴室
3 脱衣室
4 トイレ
5 リビング
6 キッチン
7 本体
8 排気ダクト
9 排気口
10 排気ダクト
11 送風口
12 送風ダクト
13 排気口
14 排気ダクト
15 換気ファン
16 給気口
17 空調機
18 吸込口
19 吹出口
20 フィルター
21 循環風路
22 循環ファン
23 補助ヒーター
24 浴室換気通路
25 開閉装置
26 開閉装置
27 開閉装置
28 風路
29 風路
30 風路
31 風路切換手段
32 冷媒回路
33 圧縮機
34 第一熱交換器
35 第一膨張機構
36 第二熱交換器
37 第二膨張機構
38 第三熱交換器
39 流路切換弁
40 第一バイパス回路
41 第二バイパス回路
42 第三バイパス回路
43 第一開閉弁
44 第二開閉弁
45 第三開閉弁
46 冷媒加熱ヒーター
47 冷媒加熱手段
48 キャピラリーチューブ
49 開閉弁
50 予熱ヒーター
51 冷媒管路
52 電熱管
53 冷媒管路の入口部
54 冷媒管路の出口部
55 端子部
56 伝熱筒
57 冷媒−水熱交換器
58 給湯管路
59 給湯流入部
60 給湯流出部
61 ドレンパン
62 排水管
63 冷媒流入部
64 ツイスト管
65 冷媒流出部
66 羽根車
67 羽根車
68 風路
69 直接換気風路
70 直接換気風路切換手段

Claims (25)

  1. 室内空間A、例えば浴室(2)に開口した吸込口(18)から空気を吸い込んで前記浴室(2)に開口した吹出口(19)から空気を吹き出す循環ファン(22)と、前記浴室(2)以外の室内空間B、例えば脱衣室(3)に開口した排気口から空気を吸い込んでその空気の少なくとも一部を屋外に排出する換気ファン(15)と、冷媒を圧縮する圧縮機(33)、空気と冷媒を熱交換させる第一熱交換器(34)、冷媒を膨張させる第一膨張機構(35)、空気と冷媒を熱交換させる第二熱交換器(36)、空気と冷媒を熱交換させる第三熱交換器(38)の順に冷媒を循環させる冷媒回路(32)を備え、冷媒が前記第二熱交換器(36)と前記第三熱交換器(38)のうち少なくとも一方にて前記換気ファン(15)によって吹き出される空気から吸熱し、前記第一熱交換器(34)にて前記循環ファン(22)によって吹き出される空気に放熱することにより前記浴室(2)を暖房することを特徴とする、浴室空調装置。
  2. 圧縮機(33)の吐出側から第一熱交換器(34)に至る冷媒回路(32)中から分岐し第一膨張機構(35)から第二熱交換器(36)に至る冷媒回路(32)中に合流する第一バイパス回路(40)と、前記第一バイパス回路中に介設された第一開閉弁(43)を備えることを特徴とする、請求項1記載の浴室空調装置。
  3. 第二熱交換器(36)から第三熱交換器(38)に至る冷媒回路(32)中に介設され冷媒を膨張させる第二膨張機構(37)を備え、換気ファン(15)によって吹き出される空気が前記第二熱交換器(36)を通る空気と前記第三熱交換器(38)を通る空気に分かれるようにし、前記第二熱交換器(36)において熱交換された空気を前記脱衣室(3)に開口した送風口から吹き出すようにしたことを特徴とする、請求項1または2記載の浴室空調装置。
  4. 第二熱交換器(36)から第三熱交換器(38)へ至る冷媒回路(32)中に介設された冷媒を膨張させる第二膨張機構(37)を備え、換気ファン(15)によって吹き出される空気が前記第二熱交換器(36)を通る空気と前記第三熱交換器(38)を通る空気に分かれるようにし、第二熱交換器(36)において熱交換された空気を前記脱衣室(3)に開口した送風口から吹き出すか、もしくは屋外へ排出するかを切り換える風路切換手段(31)を備えることを特徴とする、請求項1または2記載の浴室空調装置。
  5. 排気口から換気ファン(15)の吸込側に至る風路を開閉する開閉装置を備えることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の浴室空調装置。
  6. 冷媒の流れ方向を圧縮機(33)、第三熱交換器(38)、第二熱交換器(36)、第一膨張機構(35)、第一熱交換器(34)の順番に切り換える流路切換弁(39)を備え、第三熱交換器(38)において、または第二熱交換器(36)と第三熱交換器(38)の両方において前記換気ファン(15)により送風される空気に対して冷媒が放熱し、第一熱交換器(34)において循環ファン(22)により浴室(2)内を循環する空気から冷媒が吸熱することによって浴室(2)を冷房することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の浴室空調装置。
  7. 圧縮機(33)の吐出側から第一膨張機構(35)に至る冷媒回路(32)中から分岐して、前記第一膨張機構(35)から前記圧縮機(33)の吸入側に至る冷媒回路(32)中に合流するバイパス回路と、前記バイパス回路を開閉する開閉弁を備えたことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の浴室空調装置。
  8. 圧縮機(33)の吐出側から第一熱交換器(34)に至る冷媒回路(32)中から分岐し、第二熱交換器(36)から第三熱交換器(38)に至る冷媒回路(32)中に合流する第二バイパス回路(41)と、前記第二バイパス回路(41)中に介設された第二開閉弁(44)を備えることを特徴とする、請求項7の記載の浴室空調装置。
  9. 第一熱交換器(34)の冷媒が流れる配管中に冷媒を減圧する減圧手段を更に備え、前記減圧手段の下流側の冷媒が循環ファン(22)により送風される空気から吸熱した後、前記減圧手段の上流側の冷媒が放熱することによって浴室(2)内を除湿することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の浴室空調装置。
  10. 浴室(2)を暖房、冷房あるいは除湿して空調を行う場合は、換気ファン(15)のみを運転させて排気口が開口した空間の換気を行う場合に対して前記換気ファン(15)の風量を増加させることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の浴室空調装置。
  11. 排気口に吸い込まれる空気を、浴室(2)以外に設置された空調機(17)によって空調された空気としたことを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の浴室空調装置。
  12. 浴室(2)内と換気ファン(15)の吸込側を連通する浴室換気通路(24)と、前記浴室換気通路(24)を開閉する開閉装置(27)とを備え、前記浴室(2)を空調する場合は前記開閉装置(27)を閉状態に設定し、前記浴室(2)の換気や乾燥を行う場合は前記開閉装置(27)を開状態に設定することを特徴とする、請求項1乃至11のいずれかに記載の浴室空調装置。
  13. 浴室(2)を乾燥する場合に、前記浴室換気通路(24)を通って屋外に排出される空気から第二熱交換器(36)と第三熱交換器(38)の少なくとも一方において冷媒が吸熱することを特徴とする、請求項12記載の浴室空調装置。
  14. 浴室換気通路(24)を吸込口(18)を介して浴室(2)内と連通させたことを特徴とする、請求項12または13記載の浴室空調装置。
  15. 循環ファン(2)が送風する空気の少なくとも一部を加熱する補助ヒーター(23)を備えたことを特徴とする、請求項1乃至14のいずれかに記載の浴室空調装置。
  16. 補助ヒーター(23)を浴室(3)内に輻射熱を放散する輻射式のヒーターとしたことを特徴とする、請求項15記載の浴室空調装置。
  17. 換気ファン(15)によって第三熱交換器(38)に、または第二熱交換器(36)と第三熱交換器(38)に供給される前の空気を予熱する予熱ヒーター(50)を備えたことを特徴とする、請求項1乃至16のいずれかに記載の浴室空調装置。
  18. 第一熱交換器(34)もしくは第二熱交換器(36)もしくは第三熱交換器(38)の冷媒温度に基づいて流路切換弁(39)を切り換えることを特徴とする、請求項1乃至17のいずれかに記載の浴室空調装置。
  19. 第三熱交換器(38)に対して直列もしくは並列となるように冷媒回路(32)中に冷媒を加熱する冷媒加熱手段(47)を介在させたことを特徴とする、請求項1乃至18のいずれかに記載の浴室空調装置。
  20. 冷媒加熱手段(47)を、電熱により冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーター(46)としたことを特徴とする、請求項19記載の浴室空調装置。
  21. 冷媒加熱手段(47)を、給湯水との熱交換により冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器(57)としたことを特徴とする、請求項19記載の浴室空調装置。
  22. 冷媒−水熱交換器(57)に供給される給湯水に、ヒートポンプ式給湯機で沸かされた湯を用いることを特徴とする、請求項21記載の浴室空調装置。
  23. 冷媒−水熱交換器(57)で冷媒との熱交換をした後の給湯水を、第一熱交換器(34)或いは第二熱交換器(36)或いは第三熱交換器(38)に生じた結露水を排水する排水経路を通じて装置外部に排水する構成としたことを特徴とする、請求項21または22記載の浴室空調装置。
  24. 換気ファン(15)は2つの羽根車(66,67)を備え、一方の羽根車(66)を用いて浴室(2)以外の室内空間から空気を吸込んで第二熱交換器(36)と第三熱交換器(38)に送風し、他方の羽根車(67)を用いて別の室内空間から吸込んだ空気を熱交換させないで屋外に送風することを特徴とする、請求項1乃至23のいずれかに記載の浴室空調装置。
  25. 換気ファン(15)から第二熱交換器(36)および第三熱交換器(38)に至る風路(29)より分岐し屋外へ連通する直接換気風路(69)と、前記風路(29)と直接換気風路(69)との分岐点に直接換気風路切換手段(70)を備え、換気ファン(15)から吹き出す空気が第二熱交換器(36)および第三熱交換器(38)を介さないで屋外へ吹き出されることを特徴とする、請求項1乃至24のいずれかに記載の浴室空調装置。
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