JP2008019817A - エンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造 - Google Patents

エンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】クラッチケースをカバーに取り付けた後、クラッチケースがカバーから脱落するのを防止すること。
【解決手段】カバー8のボス部8aの外周面8cには第1の環状溝8dが形成され、第1の環状溝8dには、バネクリップ90が装着され、クラッチケース60の内周壁60aには、第1の環状溝8dを臨む第2の環状溝69が形成されており、カバー8のボス部8aにクラッチケース60が装着されたときには、バネクリップ90が、ボス部8aの第1の環状溝8dとクラッチケース60の第2の環状溝69に亘って配置される。このため、クラッチケース60がカバー8のボス部8aに装着された後は、クラッチケース60を下面に向けても、クラッチケース60は、バネクリップ90の各屈曲部90a、90b、90c、90dとの当接により、ボス部8aの径方向と直交する方向に沿っての移動が規制されるので、クラッチケース60がカバー8から脱落するのを防止できる。
【選択図】図13

Description

本発明は、電磁ブレーキ手段により回転ドラムに制動力を作用させて、スプロケットに対するカムシャフトの回転位相を変化させてバルブの開閉タイミングを変化させるエンジンにおける位相可変装置に係わり、特に、位相可変装置の回転ドラムに制動力を作用させる電磁ブレーキ手段の取付構造の改良に関する。
この種の位相可変装置としては、例えば、エンジンのクランクシャフトの駆動力が伝達されるスプロケットと動弁機構を構成するカムシャフトが一体となって回動するように構成されて、スプロケットとカムシャフトとは同期して回転するが、電磁ブレーキ手段により回転ドラムに制動力が作用すると、回転ドラムにはスプロケットに対する回転遅れが生じ、この回転ドラムの回転遅れに連係して、スプロケットに対するカムシャフトの位相が変わるものが提案されている(特許文献1参照)。この位相可変装置では、クラッチケースの摩擦材と回転ドラム間の相対摺動部には、カムシャフト内に設けたオイル通路、クラッチケースの半径方向内側に設けたオイル溜まりおよびクラッチケースの内周壁前縁部に設けたオイル導入用の切り欠きを介してエンジンオイルが導入される構造を採用しているので、摩擦材と回転ドラムの相対摺動面を冷却することができる。
特開2002−371814号公報(第4頁から第6頁、図1〜図4参照)
特許文献1に記載されている位相可変装置では、図17に示すように、クラッチケース60のピン68がエンジンケース(カバー)8の孔8bと係合することで、クラッチケース60の周方向の移動を阻止するようになっているが、クラッチケース60は、エンジンケース(カバー)8のボス部8aに対して、径方向と直交する方向への移動が自在に装着さるようになっているので、クラッチケース60がエンジンケース(カバー)8のボス部8aから脱落する懸念があった。
そのため、クラッチケース60をエンジンケース(カバー)8に取り付けた後の運搬、梱包、あるいは組付け作業時には、クラッチケース60がエンジンケース(カバー)8から脱落するのを防止するために、クラッチケース60を常時上面に向ける管理が必要であった。
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、クラッチケースをカバーに取り付けた後、クラッチケースがカバーから脱落するのを防止することにある。
前記目的を達成するために、請求項1に係るエンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造においては、クランクシャフトの駆動力が伝達される円環状スプロケットに対し動弁機構を構成するカムシャフトが同軸状で相対回動可能に配置され、前記カムシャフトに回転ドラムが回転可能に支承され、前記回転ドラムと軸方向に正対する位置には、前記回転ドラムに制動力を作用させる電磁ブレーキ手段が設けられ、前記制動力によって回転ドラムに生じる前記スプロケットに対する回転遅れに連係して、前記スプロケットとカムシャフト間の位相が変わるエンジンにおける位相可変装置において、前記電磁ブレーキ手段は、前記回転ドラムのディスク面に向けて開口する横断面コ字型円環状で周方向に回り止めされたクラッチケースと、前記クラッチケース内に収容された電磁コイルと、前記クラッチケースの開口部内側に固定された摩擦材保持プレートと、前記摩擦材保持プレートに接着されて、その表面が前記クラッチケースの内外周壁前縁部より僅かに突出する偏平な摩擦材とを備え、前記クラッチケースを覆うカバーには環状のボス部が形成され、前記カバーのボス部外周面には第1の環状溝が形成され、前記第1の環状溝には、少なくとも一部が前記第1の環状溝から突出されて、前記第1の環状溝の径方向に弾性を有する弾性体が装着され、前記クラッチケースの内周壁には、前記第1の環状溝を臨む第2の環状溝が形成されており、前記カバーのボス部に装着されたクラッチケースは、前記第1の環状溝と前記第2の環状溝に亘って配置された前記弾性体との当接により、前記ボス部の径方向と直交する方向に沿っての移動が規制されてなる構成とした。
(作用)クラッチケースをカバーのボス部に装着するに際して、ボス部を上面に向けてカバーを置き、このカバーのボス部の外周面に形成された第1の環状溝内に弾性体を装着すると、弾性体は、少なくとも一部が第1の環状溝から突出した状態で第1の環状溝に装着される。この状態で、カバーのボス部にクラッチケースの内周壁側を押し当てながら挿入すると、クラッチケースの内周壁の移動に伴って、弾性体のうち第1の環状溝から突出していた部位が、第1の環状溝の径方向に弾性変形して第1の環状溝内に収納され、その後、クラッチケースの内周壁に形成された第2の環状溝がボス部の第1の環状溝を臨む位置になると、第1の環状溝内に収納されていた弾性体の一部が再び第1の環状溝から突出して第2の環状溝内に挿入され、弾性体が第1の環状溝から第2の環状溝に亘って配置される。この状態でクラッチケースがカバーのボス部に装着されると、クラッチケースは、ボス部の第1の環状溝とクラッチケース内周壁の第2の環状溝に亘って配置された弾性体との当接により、ボス部の径方向と直交する方向に沿っての移動が規制されるので、クラッチケースを下面に向けても、クラッチケースがカバーから脱落するのを防止することができ、作業性の向上に寄与することができる。
また、クラッチケースをカバーのボス部に装着させた状態だけでは、クラッチケースは、弾性体との当接により、カムシャフトの軸方向に沿っての移動が規制(阻止)されることになるが、クラッチケースを装着したカバーがエンジンに組付けられた後は、弾性体は、第2の環状溝の略中央部に位置決めされるので、弾性体とクラッチケースとが干渉することはなく、電磁ブレーキ手段の挙動を妨げるのを防止できる。
請求項2に係るエンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造においては、クランクシャフトの駆動力が伝達される円環状スプロケットに対し動弁機構を構成するカムシャフトが同軸状で相対回動可能に配置され、前記カムシャフトに回転ドラムが回転可能に支承され、前記回転ドラムと軸方向に正対する位置には、前記回転ドラムに制動力を作用させる電磁ブレーキ手段が設けられ、前記制動力によって回転ドラムに生じる前記スプロケットに対する回転遅れに連係して、前記スプロケットとカムシャフト間の位相が変わるエンジンにおける位相可変装置において、前記電磁ブレーキ手段は、前記回転ドラムのディスク面に向けて開口する横断面コ字型円環状で周方向に回り止めされたクラッチケースと、前記クラッチケース内に収容された電磁コイルと、前記クラッチケースの開口部内側に固定された摩擦材保持プレートと、前記摩擦材保持プレートに接着されて、その表面が前記クラッチケースの内外周壁前縁部より僅かに突出する偏平な摩擦材とを備え、前記クラッチケースを覆うカバーには環状のボス部が形成され、前記カバーのボス部には一対の貫通孔が相対向して形成され、前記クラッチケースの内周壁には、前記各貫通孔を臨む環状溝が形成され、前記ボス部内周側には、湾曲した軸状部材として形成されて、その両端部が互いに離れる方向に弾性を有する弾性体が装着され、前記弾性体の両端部がそれぞれ前記各貫通孔を挿通して両端部先端側が前記環状溝内に突出されており、前記カバーのボス部に装着されたクラッチケースは、前記ボス部に装着された弾性体のうち前記各貫通孔から前記環状溝内に突出された両端部先端側との当接により、前記ボス部の径方向と直交する方向に沿っての移動が規制されてなる構成とした。
(作用)クラッチケースをカバーのボス部に装着するに際して、ボス部を上面に向けてカバーを置き、このカバーのボス部に、内周壁を相対向させてクラッチケースを装着すると、クラッチケースに形成された環状溝がボス部の貫通孔を臨む位置になる。次に、弾性体を、その両端部が互いに近づく方向に弾性変形させて弾性力を蓄積し、この後、弾性体の両端部先端側をそれぞれボス部の貫通孔内に挿入しながら弾性体の弾性力を徐々に解放すると、弾性体の両端部先端側が各貫通孔から突出して環状溝内に挿入される。これにより、弾性体は、その両端部を除く部位がボス部の内周側に装着され、両端部がボス部の貫通孔からクラッチケースの環状溝に亘って配置される。このため、クラッチケースがカバーのボス部に装着され、ボス部に弾性体が装着された後は、クラッチケースを下面に向けても、クラッチケースは、弾性体の両端部先端側との当接により、ボス部の径方向と直交する方向に沿っての移動が規制されるので、クラッチケースを下面に向けても、クラッチケースがカバーから脱落するのを防止することができ、作業性の向上に寄与することができる。一方、弾性体の中央部をカバーから離れる方向に引き出し、弾性体の両端部先端側を強制的にボス部の各貫通孔内に引き込むと、弾性体の両端部先端側とクラッチケースとの当接が解除されるので、クラッチケースをカバーから取り外すことができ、クラッチケースの交換作業を容易に行うことができる。
また、クラッチケースをカバーのボス部に装着させた状態だけでは、クラッチケースは、弾性体との当接により、カムシャフトの軸方向に沿っての移動が規制(阻止)されることになるが、クラッチケースを装着したカバーがエンジンに組付けられた後は、弾性体は、環状溝の略中央部に位置決めされるので、弾性体とクラッチケースとが干渉することはなく、電磁ブレーキ手段の挙動を妨げるのを防止できる。
以上の説明から明らかなように、請求項1に係るエンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造によれば、クラッチケースを下面に向けても、クラッチケースがカバーから脱落するのを防止することができ、作業性の向上に寄与することができる。
請求項2に係るエンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造によれば、クラッチケースを下面に向けても、クラッチケースがカバーから脱落するのを防止することができ、作業性の向上に寄与することができるとともに、クラッチケースの交換作業を容易に行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図16は、本発明に係る位相可変装置の第1の実施例を示し、図1は、本発明の第1の実施例であるエンジンにおける位相可変装置の縦断面図、図2は、同装置の内部構造を示す斜視図、図3は、電磁ブレーキ手段の要部を構成する電磁クラッチの斜視図、図4は、同電磁クラッチの平面図、図5は、同電磁クラッチの縦断面図、図6(a)は、カバーの要部縦断面図、(b)は、カバーの要部平面図、図7(a)は、バネクリップの正面図、(b)は、バネクリップの平面図、図8は、バネクリップが装着されたカバーの要部縦断面図、図9は、図8のA−A線に沿う断面図、図10は、カバーのボス部に電磁クラッチが装着されたときの状態を示す要部断面図、図11は、図10の要部拡大図、図12は、ボス部を上面に配置して、カバーのボス部に電磁クラッチを装着したときの状態を示す要部縦断面図、図13は、電磁クラッチが装着されたカバーのボス部を下面に向けた状態を示す要部縦断面図、図14は、図13の要部拡大縦断面図、図15(a)は、1点保持構造のバネクリップの平面図、(b)は、2点保持構造のバネクリップの平面図、(c)は、全周保持構造のバネクリップの平面図、図16は、本発明の他の実施例を示す図であって、バネクリップが装着されたカバーの要部縦断面図である。
これらの図において、この実施例に示す位相可変装置は、例えば、自動車用エンジンに組み付け一体化された形態でエンジンオイル雰囲気下で用いられ、クランクシャフトの回転に同期して吸排気弁が開閉するようにクランクシャフトの回転をカムシャフトに伝達するとともに、エンジンの負荷や回転数などの運転状態によってエンジンの吸排気弁の開閉のタイミングを変化させるための装置であって、エンジンのクランクシャフトの駆動力が伝達されるスプロケットである円環状外筒部10と、外筒部10と同軸に配置されて外筒部10に対し相対回動可能で、カムシャフト2の一部を構成する従動側の円環状内筒部20と、外筒部10と内筒部20にそれぞれヘリカルスプライン係合して外筒部10と内筒部20間に介装され、軸方向に移動して外筒部10に対する内筒部20の位相を変える中間部材30と、内筒部20のカムシャフト2非配設側に設けられて、中間部材30を軸方向に移動させる電磁ブレーキ手段40と、を備えて構成されており、電磁ブレーキ手段40は、カバー(エンジンケース)8に取り付けられている。
外筒部10は、内周縁にリング状の凹部13が設けられたスプロケット本体12と、スプロケット本体12の側面に密着し、凹部13と協働してフランジ係合溝13Aを画成する内フランジプレート14と、内フランジプレート14をスプロケット本体12に共締め固定し、中間部材30とのスプライン係合部が内周に形成されたスプラインケース16とから構成されている。凹部13の開口側の大径凹部13aと、凹部13の奧側の小径凹部13bとの間には、後述する内筒部20側のフランジ24の外周縁と正対する段差部13cが設けられている。スプロケットである外筒部10(スプロケット本体12)には、エンジンのクランクシャフトの回転がチェーンCを介して伝達される。符号11は、スプロケット本体12と内フランジプレート14とスプラインケース16を固定一体化する締結ねじで、スプロケット本体12と内フランジプレート14とスプラインケース16でスプロケット(外筒部10)を構成することで、フランジ係合溝13Aの形成が容易で、外筒部10(スプラインケース16)におけるスプライン係合部17の形成も容易となっている。
また、符号32、33は、中間部材30の内外周面に設けられた雌雄ヘリカルスプライン、符号23は内筒部20の外周面に設けられている雄ヘリカルスプライン、符号17はスプラインケース16の内周面に設けられている雌ヘリカルスプラインである。そして、中間部材30の内外のスプライン32、33は逆方向ヘリカルスプラインで、中間部材30の軸方向への僅かな移動で、外筒部10に対し内筒部20の位相を大きく変化させることができる。符号31は、中間部材30の外周面に形成された雄角ねじ部である。
電磁ブレーキ手段40は、カバー(エンジンケース)8に支持された電磁クラッチ42と、ベアリング22によって内筒部20に回転可能に支承されるとともに、中間部材30の雄角ねじ部31が螺合し、電磁クラッチ42の制動力が伝達される回転ドラム44と、回転ドラム44と外筒部10間に軸方向に介装されたねじりコイルばね46とを備えて構成されている。電磁クラッチ42は、カバー8のボス部8aの外周側に装着されている。符号45は、回転ドラム44の内周面に設けられた雌角ねじ部で、回転ドラム44と中間部材30は、角ねじ部45、31に沿って周方向に相対回動できる。即ち、中間部材30は、角ねじ部45、31に沿って回動しながら軸方向に移動できる。また、回転ドラム44と外筒部10とは、巻き上げられたねじりコイルスプリング46で連結されており、回転ドラム44に制動力が作用しない状態では、外筒部10、内筒部20、中間部材30および回転ドラム44は、一体となって回転する。また、回転ドラム44と外筒部10(スプラインケース16)間に介装したねじりコイルばね46は軸方向に介装されているため、それだけ位相可変装置全体が軸方向には延びるが、半径方向にはコンパクトとなっている。
そして、電磁クラッチ42のON・OFFおよび電磁クラッチ42への通電量を制御することによって、中間部材30が角ねじ部45、31に沿って回動しながら軸方向に移動し、これによって外筒部10と内筒部20の位相が変化して、カムシャフト2のカム2aによるバルブの開閉のタイミングが調整される。
即ち、電磁クラッチ42をONする前は、電磁クラッチ42は図1仮想線に示す位置にあって、回転ドラム44と電磁クラッチ42間には隙間Sが形成されており、外筒部10と内筒部20は位相差なく一体に回転している。そして、電磁クラッチ42をONすると、電磁クラッチ42が図1右方向にスライドして回転ドラム44を吸引し、これにより回転ドラム44には電磁クラッチ42から伝達される制動力が作用する。そして、制動力が作用する回転ドラム44に外筒部10に対する回転遅れが生じ、即ち、中間部材30が角ねじ部31、45によって前進(図1右方向に移動)し、中間部材30の内外ヘリカルスプライン32、33によって、内筒部20(カムシャフト2)が外筒部10(スプロケット本体12)に対し回動してその位相が変わる。そして、回転ドラム44は、伝達された制動力とねじりコイルばね46のばね力とがバランスする位置(内筒部20が外筒部10に対し所定の位相差をもつ位置)に保持される。
一方、電磁クラッチ42をOFFにすると、その制動力が回転ドラム44に伝達されないため、コイルばね46のばね力だけが作用する中間部材30は、角ねじ部31、45によって後退(図1左方向に移動)して元の位置となり、この間に、内筒部20(カムシャフト2)が外筒部10(スプロケット本体12)に対し順方向もしくは逆方向に回動して、その位相差がなくなる。
また、内筒部20の外周面(スプロケット本体12とのジャーナル面)にはフランジ24が周設され、一方、外筒部10(スプロケット本体12)の内周面には、フランジ24が係合するフランジ係合溝13Aが周設され、フランジ24の側面とフランジ係合溝13Aの側面間に摩擦トルク付加部材51、55が介装されて、外筒部10と内筒部20間の相対摺動部の摩擦トルクが高められて、中間部材30と外筒部10および内筒部20間のヘリカルスプライン係合部23、32、33、17、角ねじ部31、45における歯部同士がぶつかる打音の発生が抑制されている。
電磁クラッチ42は、図3乃至図5に示すように、回転ドラム44のディスク面に向けて開口する横断面コ字型円環状で周方向に回り止めされたクラッチケース60と、クラッチケース60内に収容された電磁コイル62と、クラッチケース60の開口部内側に固定された金属製の摩擦材保持プレート64と、摩擦材保持プレート64に接着されて、その表面がクラッチケース60の内周壁60a、外周壁60b前縁部より僅かに突出する偏平な摩擦材66とを備えて構成されている。符号68は、クラッチケース60の背面側周方向複数個所に突設されたピンで、このピン68がカバー8側の孔8bに係合して、クラッチケース60は軸方向にはスライドできるが、周方向には移動できないように拘束されている。
即ち、クラッチケース60内に電磁コイル62が樹脂モールドにより固定され、クラッチケース60の開口部内側には、摩擦材66を一体化した摩擦材保持プレート64が段差部60cに載置され、摩擦材保持プレート64の内周及び外周の周方向等分3個所がカシメ部60dのカシメにより、クラッチケースの内周壁60aおよび外周壁60bに固定されている。また、摩擦材66の半径方向の幅は摩擦材保持プレート64の半径方向の幅より僅かに小さい寸法に形成され(摩擦材66の内径は摩擦材保持プレート64の内径より僅かに大きく、摩擦材66の外径は摩擦材保持プレート64の外径より僅かに小さく形成され)ており、これによってクラッチケースの内周壁60aおよび外周壁60bと摩擦材66間には、オイル通路となるリング状の溝63a、63bが設けられている。なお、摩擦材保持プレート64のクラッチケース60の開口部への固定手段は、前記したカシメに限るものではなく、接着や嵌合その他の適宜固定手段であればよい。
摩擦材66は、電磁クラッチ42がONされたときに回転ドラム44のディスク面に接近して摩擦力(制動力)を生じさせるためのもので、抄造基材もしくは不織布基材に熱硬化性樹脂を含浸した厚さ500μmのプレート状の多孔質成形体で構成されており、クラッチケース60の内周壁60aおよび外周壁60bの前縁部より僅かにその表面が突出した形態となっている。
また、電磁クラッチ42の摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面には、エンジンオイルが常に供給されて、両者66、44の摺動面温度の上昇が抑制されている。
即ち、クラッチケース60の半径方向内側には、図1に示すように、カムシャフト2内のオイル通路70に連通し、かつクラッチケース60と回転ドラム44間の相対摺動部の内周側に連通するオイル溜り74がカバー8によって画成され、カムシャフト2内のオイル通路70には、カムシャフト2のジャーナル軸受73のオイルポートおよびカムシャフト2の側孔73aを介して、エンジンオイルがポンプPによって圧送されている。符号73bは、カムシャフト2に設けられて、オイル通路70とオイル溜り74に連通する側孔である。そして、クラッチケースの内周壁60a前縁部には、摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面にエンジンオイルを導入するオイル導入用の切り欠き61aが設けられ、一方、クラッチケースの外周壁60b前縁部には、摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面のエンジンオイルを外方に導出するオイル導出用の切り欠き61bが設けられている。
そして、クラッチケース60の摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面には、カムシャフト2内に設けたオイル通路70、カバー8と回転ドラム44(ベアリング22)間のオイル溜まり74およびクラッチケース60の内周壁60a前縁部に設けた切り欠き61aを介してエンジンオイルが導入されて、摩擦材66と回転ドラム44の相対摺動面を冷却するとともに、摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面の冷却に供されたエンジンオイルは、クラッチケース60の外周壁60b前縁部に設けたオイル導出用の切り欠き61bを介して半径方向外方に積極的に排出される。すなわち、摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面におけるエンジンオイルは、クラッチケース60の内周壁60a寄りに形成されたオイル導出孔80を介して回転ドラム44の前面側に導出されるようになっている。このため、それだけ摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面へのエンジンオイルの給排速度が速く、摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動部におけるオイルの循環が活発となって、摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動面に発生する摺動熱が、循環するエンジンオイルに放熱されて、摩擦材66と回転ドラム44の相対摺動面が効果的に冷却される。
また、摩擦材66の表面には、図3、図4に示すように、内周側から外周側に延びる風車型のオイル溝67が設けられて、オイル導入用の切り欠き61aとオイル導出用の切り欠き61bがリング状の隙間63a、風車型のオイル溝67、リング状の隙間63bを介して連通している。このため、摩擦材66と回転ドラム44間の相対摺動部の半径方向内側に導入されたエンジンオイルは、摩擦材66表面のオイル溝67に沿ってスムーズに流れて、オイル導出用の切り欠き61bから導出するので、摩擦材66表面全体が均一に冷却されるとともに、オイルの導出量および導入量も増えて、それだけオイルの循環が活発となって、冷却効果もより優れている。
次に、電磁ブレーキ手段40を構成する電磁クラッチ42にカバー8を取り付けるための取付構造について説明する。
カバー8に形成された円環状のボス部8aの外周面8cには、図6に示すように、第1の環状溝8dが形成されており、この第1の環状溝8d内には、図8と図9に示すように、少なくとも一部が第1の環状溝8dから突出し、第1の環状溝8dの径方向に弾性を有する矩形形状の弾性体として、例えば、バネクリップ90が装着されている。バネクリップ90は、図7に示すように、略Cリング状に形成されているとともに、外形のうち4箇所の屈曲部90a、90b、90c、90dがボス部8aの直径よりも大きく形成されている。このバネクリップ90は、4箇所の屈曲部90a、90b、90c、90dに作用する径方向の外力に対して、各屈曲部90a、90b、90c、90dが径方向および周方向に弾性変形するように構成されている。
一方、クラッチケース60の内周壁60aには、図3と図5に示すように、第1の環状溝8dを臨む第2の環状溝69が形成されている。第2の環状溝69は、溝幅が第1の環状溝8dよりも大きく形成されているとともに、第2の環状溝69には、図14に示すように、溝底69aを間にして、溝底69aから内周壁60a壁面に向かって漸次径が大きくなるテーパ部69b、69cが形成されている。
ここで、電磁クラッチ42のクラッチケース60をカバー8のボス部8aに装着するに際しては、図12に示すように、ボス部8aを上面に向けてカバー8を作業台などの上に置き、このカバー8のボス部8aの外周面8cに形成された第1の環状溝8d内にバネクリップ90を装着すると、バネクリップ90は、図9に示すように、4箇所の屈曲部90a、90b、90c、90dが第1の環状溝8dから突出した状態で第1の環状溝8dに装着される。
次に、バネクリップ90が装着されたカバー8のボス部8aに、クラッチケース60の内周壁60aの内周側を押し当てながら内周壁60aを順次挿入すると、クラッチケース60の内周壁60aの移動に伴って、各屈曲部90a、90b、90c、90dが径方向および周方向に弾性変形して第1の環状溝8d内に収納される。この後、さらに、クラッチケース60の内周壁60aがボス部8a側に移動して、クラッチケース60の内周壁60aに形成された第2の環状溝69がボス部8aの第1の環状溝8dを臨む位置になると、第1の環状溝8d内に収納されていた各屈曲部90a、90b、90c、90dが再び第1の環状溝8dから突出して第2の環状溝69内に挿入される。これにより、バネクリップ90は、ボス部8aの第1の環状溝8dからクラッチケース60の第2の環状溝69に亘って配置される(図10、図11参照)。クラッチケース60をカバー8側に移動させる過程では、クラッチケース60から突出されたピン68とカバー8の孔8bとの位置合わせが行われ、ピン68が孔8b内に挿入され、クラッチケース60がカバー8のボス部8aに装着される。このとき、クラッチケース60は、ピン68と孔8bとの係合により、周方向の移動が規制された状態で、即ち、回り止めされた状態でカバー8に固定されることになる。
クラッチケース60がカバー8のボス部8aに装着された後は、クラッチケース60を下面に向けても、クラッチケース60は、図13および図14に示すように、ボス部8aの第1の環状溝8dからクラッチケース60の第2の環状溝69に亘って配置されたバネクリップ90のうち各屈曲部90a、90b、90c、90dとの当接により、ボス部8aの径方向と直交する方向に沿っての移動が規制(阻止)されるので、クラッチケース60がカバー8から脱落(落下)するのを防止することができ、クラッチケース60が装着されたカバー8の運搬、梱包、組付けに伴う作業の作業性の向上を図ることができる。
一方、電磁クラッチ42をカバー8のボス部8aに装着させた状態だけでは、クラッチケース60は、ボス部8aの第1の環状溝8dからクラッチケース60の第2の環状溝69に亘って配置されたバネクリップ90との当接により、カムシャフト2の軸方向に沿っての移動が規制(阻止)されることになる。但し、電磁クラッチ42を装着したカバー8をエンジンに組付けられた後は、バネクリップ90が、第1の環状溝8dよりも溝幅の大きい第2の環状溝69の略中心部に相対向して位置決めされるので、バネクリップ90とクラッチケース60との干渉によって電磁クラッチ42の挙動を妨げることはない。
また、クラッチケース60の第2の環状溝69には、溝底69aを間にして、溝底69aから内周壁60a壁面に向かって漸次径が大きくなるテーパ部69b、69cが形成されているので、カバー8のボス部8aとクラッチケース60との隙間にシムを円滑に挿入することができ、クラッチケース60の取り外し作業を容易に行うことができる。
本実施例によれば、クラッチケース60がカバー8のボス部8aに装着された後は、クラッチケース60を下面に向けても、クラッチケース60は、ボス部8aの第1の環状溝8dからクラッチケース60の第2の環状溝69に亘って配置されたバネクリップ90との当接により、ボス部8aの径方向と直交する方向に沿っての移動が規制(阻止)されるので、クラッチケース60がカバー8から脱落(落下)するのを防止することができ、クラッチケース60が装着されたカバー8の運搬、梱包、組付けに伴う作業の作業性の向上を図ることができる。
また、略Cリング状に形成されたバネクリップ90としては、屈曲部90a、90b、90c、9で4点保持する構造のものを用いる代わりに、図15(a)に示すように、屈曲部90eで一点保持する構造のものを用いたり、図15(b)に示すように、屈曲部90f、90gで2点保持する構造のものを用いたり、さらに、図15(c)に示すように、全周で保持する構造のものを用いたりすることもできる。これらバネクリップ90は、屈曲部90e、90f、90gまたはバネクリップ全周に作用する径方向の外力に対して、各屈曲部90e、90f、90gまたはバネクリップ90全体が径方向および周方向に弾性変形するように構成されている。
また、バネクリップ90に代わりに、図16に示すように、湾曲した軸状部材として略V字状でボス部8aの直径よりも大きく形成されて、両端側が互いに近づく方向に縮められたときに、両端側が互いに離れる方向に弾性を有する弾性体であるバネクリップ91を用い、カバー8のボス部8aに、第1の環状溝8dの代わりに、ボス部8aの外周面8cと内周面8eとを結ぶ一対の貫通孔8fを、クラッチケース60の環状溝(第2の環状溝)69を臨む部位に相対向させて形成し、バネクリップ91の両端部を屈曲させて、その先端側をそれぞれ貫通孔8f内を挿通させて、外周面8cからクラッチケース60の第2の環状溝69内に僅かに突出させる構成を採用することもできる。この場合、例えば、ボス部8aを上面に向けてカバー8を作業台などの上に置き、カバー8のボス部8aに、内周壁60aを相対向させてクラッチケース60を装着すると、クラッチケース60の内周壁60aに形成された第2の環状溝69がボス部8aの貫通孔8fを臨む位置になる。次に、バネクリップ91を、その両端部が互いに近づく方向に弾性変形させて弾性力を蓄積し、この後、バネクリップ91の両端部先端側をそれぞれボス部8aの貫通孔8f内に挿入しながらバネクリップ91の弾性力を徐々に解放すると、バネクリップ91の両端部先端側が各貫通孔8fから突出して第2の環状溝69内に挿入される。これにより、バネクリップ91は、両端部を除く部位がボス部8aの内周側に装着され、両端部がボス部8aの貫通孔8fからクラッチケース60の第2の環状溝69に亘って配置される。
このため、クラッチケース60がカバー8のボス部8aに装着され、ボス部8aにバネクリップ91が装着された後は、クラッチケース60を下面に向けても、クラッチケース60は、図16に示すように、バネクリップ91の両端部先端側との当接により、ボス部8aの径方向と直交する方向に沿っての移動が規制(阻止)されるので、クラッチケース60がカバー8から脱落(落下)するのを防止することができ、クラッチケース60が装着されたカバー8の運搬、梱包、組付けに伴う作業の作業性の向上を図ることができる。また、バネクリップ91の中央部をカバー8から離れる方向に引き出し、バネクリップ91の両端部先端側を強制的にボス部8aの貫通孔8f内に引き込むと、バネクリップ91の両端部先端側とクラッチケース60との当接が解除されるので、クラッチケース60をカバー8から取り外すことができ、クラッチケース60の交換作業を容易に行うことができる。
本発明の第1の実施例であるエンジンにおける位相可変装置の縦断面図である。 同装置の内部構造を示す斜視図である。 電磁ブレーキ手段の要部を構成する電磁クラッチの斜視図である。 同電磁クラッチの平面図である。 同電磁クラッチの縦断面図である。 (a)は、カバーの要部縦断面図、(b)は、カバーの要部平面図である。 (a)は、バネクリップの正面図、(b)は、バネクリップの平面図である。 バネクリップが装着されたカバーの要部縦断面図である。 図8のA−A線に沿う断面図である。 カバーのボス部に電磁クラッチが装着されたときの状態を示す要部断面図である。 図10の要部拡大図である。 ボス部を上面に配置して、カバーのボス部に電磁クラッチを装着したときの状態を示す要部縦断面図である。 電磁クラッチが装着されたカバーのボス部を下面に向けた状態を示す要部縦断面図である。 図13の要部拡大側面断面図である。 (a)は、1点保持構造のバネクリップの平面図、(b)は、2点保持構造のバネクリップの平面図、(c)は、全周保持構造のバネクリップの平面図である。 本発明の他の実施例を示す図であって、バネクリップが装着されたカバーの要部縦断面図である。 従来の自動車用エンジンにおける位相可変装置の要部分解断面図である。
符号の説明
2 カムシャフト
2a カム
8 カバー
8a ボス部
8b カバーの孔
8c ボス部外周面
8d 第1の環状溝
10 スプロケットである円環状外筒部
12 スプロケット本体
13 凹部
14 内フランジプレート
16 スプラインケース
17、32 雌ヘリカルスプライン
17、33、23、32 ヘリカルスプライン係合部
20 カムシャフトの一部を構成する円環状内筒部
23、33 雄ヘリカルスプライン
30 中間部材
31、45 角ねじ部
40 電磁ブレーキ手段
42 電磁クラッチ
44 回転ドラム
46 ねじりコイルばね
60 クラッチケース
60a クラッチケース内周壁
60b クラッチケース外周壁
62 電磁コイル
69 第2の環状溝
90 バネクリップ
90a、90b、90c、90d 屈曲部

Claims (2)

  1. クランクシャフトの駆動力が伝達される円環状スプロケットに対し動弁機構を構成するカムシャフトが同軸状で相対回動可能に配置され、前記カムシャフトに回転ドラムが回転可能に支承され、前記回転ドラムと軸方向に正対する位置には、前記回転ドラムに制動力を作用させる電磁ブレーキ手段が設けられ、前記制動力によって回転ドラムに生じる前記スプロケットに対する回転遅れに連係して、前記スプロケットとカムシャフト間の位相が変わるエンジンにおける位相可変装置において、
    前記電磁ブレーキ手段は、前記回転ドラムのディスク面に向けて開口する横断面コ字型円環状で周方向に回り止めされたクラッチケースと、前記クラッチケース内に収容された電磁コイルと、前記クラッチケースの開口部内側に固定された摩擦材保持プレートと、前記摩擦材保持プレートに接着されて、その表面が前記クラッチケースの内外周壁前縁部より僅かに突出する偏平な摩擦材とを備え、 前記クラッチケースを覆うカバーには環状のボス部が形成され、前記カバーのボス部外周面には第1の環状溝が形成され、前記第1の環状溝には、少なくとも一部が前記第1の環状溝から突出されて、前記第1の環状溝の径方向に弾性を有する弾性体が装着され、前記クラッチケースの内周壁には、前記第1の環状溝を臨む第2の環状溝が形成されており、前記カバーのボス部に装着されたクラッチケースは、前記第1の環状溝と前記第2の環状溝に亘って配置された前記弾性体との当接により、前記ボス部の径方向と直交する方向に沿っての移動が規制されてなることを特徴とするエンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造。
  2. クランクシャフトの駆動力が伝達される円環状スプロケットに対し動弁機構を構成するカムシャフトが同軸状で相対回動可能に配置され、前記カムシャフトに回転ドラムが回転可能に支承され、前記回転ドラムと軸方向に正対する位置には、前記回転ドラムに制動力を作用させる電磁ブレーキ手段が設けられ、前記制動力によって回転ドラムに生じる前記スプロケットに対する回転遅れに連係して、前記スプロケットとカムシャフト間の位相が変わるエンジンにおける位相可変装置において、
    前記電磁ブレーキ手段は、前記回転ドラムのディスク面に向けて開口する横断面コ字型円環状で周方向に回り止めされたクラッチケースと、前記クラッチケース内に収容された電磁コイルと、前記クラッチケースの開口部内側に固定された摩擦材保持プレートと、前記摩擦材保持プレートに接着されて、その表面が前記クラッチケースの内外周壁前縁部より僅かに突出する偏平な摩擦材とを備え、前記クラッチケースを覆うカバーには環状のボス部が形成され、前記カバーのボス部には一対の貫通孔が相対向して形成され、前記クラッチケースの内周壁には、前記各貫通孔を臨む環状溝が形成され、前記ボス部内周側には、湾曲した軸状部材として形成されて、その両端部が互いに離れる方向に弾性を有する弾性体が装着され、前記弾性体の両端部がそれぞれ前記各貫通孔を挿通して両端部先端側が前記環状溝内に突出されており、前記カバーのボス部に装着されたクラッチケースは、前記ボス部に装着された弾性体のうち前記各貫通孔から前記環状溝内に突出された両端部先端側との当接により、前記ボス部の径方向と直交する方向に沿っての移動が規制されてなることを特徴とするエンジンにおける位相可変装置の電磁ブレーキ取付構造。
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