JP2008019184A - 易破壊性カプセル及びその製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】合成樹脂フィルムからなる2方シール又は3方シールによる局所用組成物収納用包装体であって、該シールの少なくとも1ヶ所が、幅3mm以下のジグザグ形状に130℃以下でヒートシールされたヒートシール強さが「日本包装技術協会作成の包装製品のヒートシール強さ分類」の下限基準値の3〜6N/15mmを満たす易破壊部であり、且つ残りが、幅5mm以上の帯状に140℃以上の温度でヒートシールされた易破壊性カプセル。
【選択図】 図1
Description
本発明は、処置面素材と天面素材を積層した美容製品の内部に局所用組成物を収納した易破壊性カプセルを収納させて、使用時に該カプセルを指圧で破壊して収納した粉末又は液体を外部に滲出させて、顔、首、胸、頭髪、手、足等に用いる美容製品に関する。
さらに、特許文献6に、液体や粉末を充填して周囲をヒートシールしたフィルムで形成された使い捨て容器に、シールの一部に易破壊部を設けた4方シール製袋による易開封性の容器が示されているが、粉末状の出がよくない、充填シールの品種切り替えに難点があり、包装能力を上げることも困難、コスト高になる等の問題があった。
そこで、本発明では、上述する従来の課題を解決した易破壊性の製袋包装体であって、高生産性で、経済性が高く、取扱い性がよく、安全であるような、易破壊性カプセル及びそれらのカプセルを収納する美容製品を提供することを課題とする。
本発明における日本包装技術協会作成の包装製品のヒートシール強さ分類の下限基準値の3〜6N/15mmとは、上記(C)及び(D)の場合を意味する。
(1)合成樹脂フィルムからなる2方シール又は3方シールによる局所用組成物収納用製袋包装体であって、該シールの少なくとも1ヶ所が、他のヒートシール部より接着力が弱く、幅3mm以下のジグザグ形状に130℃以下でヒートシールされたヒートシール強さが「日本包装技術協会作成の包装製品のヒートシール強さ分類」の下限基準値の3〜6N/15mmを満たす易破壊部であり、且つ残りが、幅5mm以上の帯状に140℃以上の温度でヒートシールされたことを特徴とする易破壊性カプセル。
(2)上記局所用組成物が、粉末状、液状、ゲル状、クリーム状の化粧料又は薬剤から選ばれたものであることを特徴とする(1)に記載の易破壊性カプセル。
(3)上記易破壊性カプセルが、処置面素材及び天面素材で形成された内部空所に内蔵されてなることを特徴とする美容製品。
シール形状と幅は、剥離のし易さと安全性に重要な機能を果たすものであり、ヒートシーラント素材の温度と強度の関係は、綿状低密度ポリエチレン(LLDPE)では、温度120℃のヒートシール強度3N/15mm、温度140℃のヒートシール強度50N/15mmが得られる。低密度ポリエチレン(LDPE)では、温度120℃のヒートシール強度8N/15mm、温度140℃のヒートシール強度35N/15mmが得られる。ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)では、温度100℃のヒートシール強度3N/15mm、温度130℃のヒートシール強度40N/15mmが得られるように、ヒートシール温度によってシール強度の差を設けることができる。
なお、ヒートシール強さは、「日本包装技術協会作成の包装製品のヒートシール強さ分類」の基準値によった。
本発明では、ヒートシール温度を130℃以下と140℃以上の温度差を設けて、130℃以下では易破壊部のヒートシールを行うことが適当であり、これに適するヒートシール材としては、LLDPEやLDPEが好ましい。
また、易破壊部の形成に当たっては、ヒートシールの幅を3mm以下のジグザグ形状にして130℃以下の温度でヒートシールをすることで、易破壊部の強さを3〜6N/15mmに設定する。
易破壊部以外のヒートシール部は、必然的に上記易破壊部のヒートシール条件よりは強固な接着力を得るハードな条件が必要で、例えば5mm幅以上の帯状に140℃以上の温度でヒートシールをすることで強さ23N/15mm以上に設定することによって、易破壊部とのシール力の差異を顕著に設定することができる。
易破壊に選ばれる少なくとも1ヶ所のヒートシール部は、包装体の両端のいずれかでも、センターシール部でもよい。該当する包装体は縦形の2方シール機、3方シール機、ピロー包装機、テトラパック包装機、を用いて充填シールをすることができる。
易破壊性カプセルには局所用組成物として、粉末状、液状、ゲル状、クリーム状の化粧料、薬剤を充填し収納することができる。
処置面素材及び天面素材で形成された内部に易破壊性カプセルを内蔵することにより、局所用組成物の塗布具として美容製品の分野に幅広い用途開発が期待される。特に化粧用塗布具の分野、パック材の分野では手を汚すことなく使用に便利な製品として、効果を十分に発揮することができる。
ヒートシール強さの設定は、「日本包装技術協会作成の包装製品のヒートシール強さ分類」の基準値によった。
上記包装体の上端部は、幅2.5mmのジグザグ形状に120℃でヒートシールし、ヒートシールの強さを3.4N/15mmとした。
次いで、局所用組成物として表1の処方のクレンジング液を収納し、本発明の易破壊性カプセルとした。
比較のために、易破壊部を設けた上端部を、幅2.5mmのジグザグ形状に140℃でヒートシールして強度14N/15mmのカプセル(比較例1)、易破壊部の幅を5mmとして120℃でヒートシールをして強度9N/15mmのカプセル(比較例2)を作成した。
得られたカプセルを、処置面素材が不織布で天面素材が合成樹脂フィルムで形成された内部に内蔵させて化粧落しに用いるクレンジング用美容製品を製造した。
上記クレンジング用美容製品の中央部を指で加圧することで、実施例1の易破壊性カプセルは指で押して内蔵のカプセルを簡単に破壊してクレンジング液を処置面に滲出させることができて、化粧落としをすることができた。手を汚すことなく、クレンジングを短時間で行うことができ、使用性が抜群であった。
これに対して、比較例1、比較例2のものはカプセルを容易に破壊することができず、易破壊機能を発揮しなかった。
センターシール部を幅2mmのジグザグ形状に125℃でヒートシールし、ヒートシールの強さを3N/15mmとした。
局所用組成物として表2の処方の粉白粉を収納して易破壊性カプセルとした。
比較のために、易破壊部としたセンターシール部を140℃でヒートシールを行ったものを比較例3とした。
得られた易破壊性カプセルを、処置面素材が不織布で天面素材が合成樹脂フィルムでグローブ型に形成された内部に収納させた白粉を含有する美容製品を製造した。該美容製品の中央部を指で加圧することで、内蔵のカプセルを破壊して白粉粉末を処置面から出すことができ、簡単に粉白粉を肌に塗布することができた。
実施例2の易破壊性カプセルは、指で押して容易に破壊することができたが、比較例1のものは破壊することが困難であった。
2 易破壊シールではない通常のシール部
Claims (3)
- 合成樹脂フィルムからなる2方シール又は3方シールによる局所用組成物収納用製袋包装体であって、該シールの少なくとも1ヶ所が、他のヒートシール部より接着力が弱く、幅3mm以下のジグザグ形状に130℃以下でヒートシールされたヒートシール強さが「日本包装技術協会作成の包装製品のヒートシール強さ分類」の下限基準値の3〜6N/15mmを満たす易破壊部であることを特徴とする易破壊性カプセル。
- 上記局所用組成物が、粉末状、液状、ゲル状、クリーム状の化粧料又は薬剤から選ばれたものであることを特徴とする請求項1に記載の易破壊性カプセル。
- 上記易破壊性カプセルが、処置面素材及び天面素材で形成された内部空所に内蔵されてなることを特徴とする美容製品。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009242352A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Naris Cosmetics Co Ltd | 有効成分の長期保存に優れた化粧料 |
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- 2006-07-11 JP JP2006190644A patent/JP2008019184A/ja active Pending
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