JP2008018116A - 球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブ - Google Patents

球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブ Download PDF

Info

Publication number
JP2008018116A
JP2008018116A JP2006193562A JP2006193562A JP2008018116A JP 2008018116 A JP2008018116 A JP 2008018116A JP 2006193562 A JP2006193562 A JP 2006193562A JP 2006193562 A JP2006193562 A JP 2006193562A JP 2008018116 A JP2008018116 A JP 2008018116A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
ball
needle passage
needle
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006193562A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoso Ri
昌聰 李
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2006193562A priority Critical patent/JP2008018116A/ja
Publication of JP2008018116A publication Critical patent/JP2008018116A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Check Valves (AREA)

Abstract

【課題】空気漏れを防止するとともに、潤滑剤の流出を長期間に渡って防止できるようにする。
【解決手段】チューブ外側からチューブ内側に空気注入針を挿通可能な針通路45を有するバルブ31と、バルブ31を保持するバルブハウス33とを備える。針通路45における外側部55と内側部53の間には、潤滑剤47の収納空間49が設けられている。針通路45の外側部55及び内側部53は、互いに密着する切割面を有する切割部によってそれぞれ構成されている。バルブ41は、収納空間49を通る分割面51によって外側バルブ42と内側バルブ41とに分割されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブに関するものである。
従来の球技用ボール、例えばサッカーボール、バレーボール、バスケットボール、ハンドボール等の典型的なバルブ構造を図6に示す。この図はいわゆる貼りボールに設けられたバルブ構造を示している。貼りボールは、ブチルゴム等空気非透過性ゴムよりなるチューブ6と、チューブ6表面にナイロン糸等を無限軌道上に巻いて形成した補強層7と、この補強層7上に複数枚接着した天然皮革パネル又は合成皮革パネルよりなる表皮層8とを有する。一方、手縫いボールでは、これと異なり、補強層と表皮層が一体となったパネルで構成され、当該パネルとチューブ6は分離できる構造となる。
図6に示すように、バルブ構造は、チューブ6内側に接着されたバルブハウス1と、バルブハウス1に装着されたバルブ2とからなる。バルブ2は、円柱体形に形成され(通常直径約6mm)、その中間部に鍔部5が形成されている。バルブ2の中心には、空気注入孔Aが形成されている。空気注入孔Aは空気注入針挿入孔3と切割部4とからなる。挿入孔3は、空気注入針10を差し込むのに使用されるものであり、この挿入孔3は、バルブ2の上端から中間部分まで形成されている。切割部4は、挿入孔3の下端からバルブ2の下端にまで形成されている。この切割部4は互いに壁面が密着した切割面を有する。
ここで挿入孔3は、通常直径約2mmの断面円形状の小孔によって形成されている。そして、チューブ6に空気を注入するときには、注入孔3に空気注入針10を差し込み、切割部4を通して、針10の先端をバルブ2下端からチューブ6内空間に突き出させて、エアポンプ(図示せず)から圧搾空気を注入するのである。
バルブハウス1は、山高帽子形に形成されてチューブ6の内側に接着されている。バルブハウス1の中心には、バルブ2より僅かに小さい貫通孔及び鍔部5に対応する大径空間が形成されており、バルブ2はこの貫通孔及び大径空間に嵌合固定され、弾性的に締め付けられている。このため上記切割部4の切割面は密着し、圧縮空気が漏れることは無い。
かかるバルブ構造においては、図6に示す如く小石9が挿入孔3内に滞留しているときに、空気注入針10を挿入した場合、その小石9は切割部4に達し、そこに滞留することとなる。このため切割部4が常に開いた状態になり空気漏れが生ずることになる。
また、繰り返し行われる空気注入作業によって切割部4が空気注入針10の先端で傷付けられ、その傷が原因で空気漏れを生じる事故も数多く発生している。これに対して、挿入孔3にワセリンやシリコン等の潤滑剤を充填することが行われているが、このバルブ構造では挿入孔3が開口状態であることから潤滑剤が流出或いは蒸発してしまい、潤滑効果は長続きしない。
この問題を解決すべく、下記特許文献1には、図7〜図8に示すように、挿入孔3を廃止することが開示されている。そして、この文献には、空気注入孔Aを切割部4のみで構成したもの(図7)、空気注入孔Aの下部に切欠き部(図示省略)を形成したもの、空気注入孔Aの下部に小孔12を形成したもの(図8)が開示されている。
また、下記特許文献2には、図9に示すように、バルブ頂部に異物侵入防止用の密栓13を装着したものが開示されている。バルブ2に密栓13を装着することで砂、土等の異物が侵入するのを防止できるようになっている。この密栓13は着脱自在となっており、その大きさは直径約6mm程度のごく小さなものである。
実用新案登録第3043771号公報 特開平11−244421号公報
前記特許文献1に開示されるように空気注入孔Aを切割部4のみで構成した場合(図7)には、小石の滞留を無くすことができるが、新たな二つの問題を発生させている。第1の問題は、空気注入針10による切割部4の損傷が増加したことである。これは、挿入孔3が不在のために潤滑剤を蓄積する空間が無いことに起因する。第2の問題は、空気針挿入作業が困難になったばかりでなく、注入針10が折れる等の事故が増えたことである。これは、切割部4の長さが増加して、空気注入針10がバルブハウス1の弾性締め付けに抗して通過する距離が増加したこと、及び潤滑剤が充填されていないことに起因する。また、空気注入孔Aの下部に切欠き部又は小孔12(図8)が形成されているものでは、空気注入針10の挿入抵抗を低減できるものの、潤滑剤が長期間に渡って流出しないように保持することは困難である。
一方、前記特許文献2に開示されているように密栓13を設置した構成(図9)では、空気注入の度に小さな密栓13を取り外し、取り付けしなければならず、その作業は煩わしいばかりでなく困難である。しかも小さい為に紛失することも多く、その場合には挿入孔3内の潤滑剤は流失し、切割部4の保護機能がなくなる。このような理由から実際上は実施困難である。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、小石の滞留による空気漏れを防止するとともに、潤滑剤の流出を長期間に渡って防止できるようにすることにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、球技用ボールに用いられるチューブであって、チューブ外側からチューブ内側に空気注入針を挿通可能な針通路を有するバルブと、前記バルブを保持するバルブハウスとを備え、前記針通路における外側部と内側部の間には、潤滑剤の収納空間が設けられている。
本発明では、潤滑剤の収納空間が針通路における外側部と内側部との間に設けられるので、針通路内への小石等の侵入を防止できるとともに、この針通路における外側部と内側部とにおいて潤滑剤の流通を制限することができる。このため、潤滑剤が流出したり蒸発したりしないように長期間に渡って潤滑剤を保持することができる。すなわち、針通路の外側部は小石等の侵入を阻止する機能を有し、また針通路の外側部及び内側部は潤滑剤が流出しないように収納空間を塞ぐ機能を有する。したがって、針通路内に小石が滞留するのが防止されるとともに潤滑剤が収納空間に長期間に渡って保持されることになり、空気漏れを効果的に防止することができるとともに、空気注入針を針通路に挿入したときにこの注入針によってバルブが損傷するのを有効に防止することができる。
ここで、前記針通路の外側部及び内側部は、互いに密着する切割面を有する切割部によってそれぞれ構成することができる。
この態様では、バルブがバルブハウスによって保持されることにより、針通路の外側部と内側部において切割面が互いに押し付けられて密着する。これにより、小石の滞留を防止できるとともに潤滑剤の流出を効果的に防止することができる。
一方、前記針通路の外側部は、空気注入針を差し込むことによって開通するように構成されてもよく、この場合に前記針通路の内側部は、互いに密着する切割面を有する切割部によって構成されていてもよい。
この態様では、針通路の内側部において切割面が互いに密着することによって空気が漏れないようにできるとともに、潤滑剤の流出を防止することができる。そして、針通路の外側部においては、空気注入針によって開通するまでは針通路が閉じられた状態となっていて、これにより小石等の滞留を防止できるとともに潤滑剤の流出を防止することができる。そして、空気注入針によって針通路の外側部が開通した後でも、針通路の内側部によって空気の漏れ及び潤滑剤の流出を効果的に防止することができる一方、針通路の外側部においても、バルブがバルブハウスによって保持されることにより、空気注入針による破断面が押し付けられて小石等の滞留及び潤滑剤の流出を防止することができる。
前記バルブは、前記収納空間を通る分割面によって外側部材と内側部材とに分割されているのが好ましい。
この態様では、外側部材と内側部材の少なくとも一方に収納空間が開口する。このため、バルブを成形する際に、中間部に収納空間が形成された針通路を簡単に形成することができる。
この態様において、前記外側部材と前記内側部材とは接着されていてもよい。そうすれば、バルブを一層安定して保持できるようになる。
前記バルブの外表面には、前記針通路の位置を標示する目印が設けられているのが好ましい。
この態様では、針通路の外側部が目立たずに針通路の位置がわかり難いのを解消することができる。特に、針通路の外側部が空気注入針によって開通されるまで閉じられている場合には、外側部の位置が一層わかり難くなるので、この態様のものにおいて針通路位置を示す目印がバルブの外表面に設けられていると有効に機能する。
本発明は、前記ボール用チューブを有する球技用ボールである。この発明では、空気漏れし難くすることができ、しかも空気注入作業を楽に行えるようにすることができる。
また本発明は、ボール用チューブに設けられたバルブハウスに装着されるバルブであって、一側から他側に渡って空気注入針を貫通可能な針通路を備え、前記針通路における一側部と他側部の間には、潤滑剤の収納空間が設けられているボール用バルブである。
以上説明したように、本発明によれば、小石の滞留による空気漏れを防止できるとともに、潤滑剤の流出を長期間に渡って防止できるようになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明に係る球技用ボールの一実施形態としてのサッカーボール20の外観を示している。このサッカーボール20は、複数の外皮パネル21を備えており、これら外皮パネル21で覆われている。本サッカーボール20は、図2に示すように、チューブ22と、このチューブ22の上に形成された補強層23とを備え、この補強層23の上に前記外被パネル21が接着されている。すなわち、本サッカーボール20はいわゆる貼りボールとして構成されている。
チューブ22は、ブチルゴム等の空気非透過性のゴムによって構成された中空状のものであり、中に圧搾空気が封入される。補強層23は、ナイロンフィラメント等の繊維を数千m分あらゆる方向に巻き付けることによって形成されている。外皮パネル21は、天然皮革又は合成皮革によって構成してもよく、あるいは合成樹脂に緩衝部材を貼り合わせた構成としてもよい。
なお、補強層23の上にカバーゴム層(図示省略)を設け、このカバーゴム層に外皮パネル21を接着するようにしてもよい。また、貼りボールではなく、いわゆる縫いボールあるいはミシン縫いボールとして構成してもよい。また本発明は、サッカーボール20に限られるものではなく、バレーボール、ラグビーボール等、種々の球技用ボールに適用することができる。
前記チューブ22には、チューブ22内に空気を注入するために使用されるバルブ31と、チューブ22に固定されてバルブ31を保持するバルブハウス33とが設けられている。バルブハウス33は、円柱状に形成されるとともに、その一端部(外端部)に鍔部34が形成されている。そして、この鍔部34がチューブ22の内面に接着されている。バルブハウス33は、天然ゴムからなり、全高が例えば15〜20mm、直径が例えば6〜20mmとなっている。
バルブハウス33には、軸方向に貫通する嵌合孔35が形成されていて、この嵌合孔35には、内側大径部37と外側大径部38が設けられている。内側大径部37及び外側大径部38は、内径がそれぞれ孔本体39よりも大径の円板状に形成されている。
内側大径部37は、バルブハウス33の内端部(図2における下端部)から所定長さだけ奥まったところに配置されており、孔本体39の略中央に位置している。そして、内側大径部37よりも内端部側の孔本体39は、テーパ状に形成されている。一方、外側大径部38は、バルブハウス33の外端部(図2における上端部)から所定長さだけ下方に位置するとともに、内側大径部37との間に所定の間隔が開けられている。
前記バルブ31は、バルブハウス33の嵌合孔35に嵌め込まれている。バルブ31は、内側部材としての内側バルブ41と、外側部材としての外側バルブ42とからなる積層バルブによって構成されている。これら内側バルブ41及び外側バルブ42は、それぞれ天然ゴムによって構成されるものであるが、これらは図3及び図4に示すように、別体に構成されている。そして、内側バルブ41の上側に外側バルブ42が密着した状態で積層され、この状態でバルブハウス33の嵌合孔35に組み付けられている。内側バルブ41及び外側バルブ42は、バルブハウス33の嵌合孔35よりも若干大径に形成されており、バルブハウス33に弾性的に締め付けられている。
内側バルブ41は、バルブハウス33の嵌合孔35の内側大径部37及びその内側の孔本体39に配置されていて、内側バルブ41の上端部は、バルブハウス33の略中央に位置している。内側バルブ41は、バルブ本体41aと、その上端部に設けられた鍔部41bとを備えている。バルブ本体41aは、断面円形状の先細状に形成されるものであり、直径が4〜8mmとなっている。鍔部41bは、バルブハウス33の嵌合孔35における内側大径部37に対応した形状に形成されるとともに内側大径部37内に配設されている。この鍔部41bは、バルブハウス33と係合することによって、内側バルブ41の抜け止めとして機能する。鍔部41bの直径は、8〜12mmである。
外側バルブ42は、略円柱状に形成されたバルブ本体42aと、このバルブ本体42aの中間部に形成された鍔部42bとを備え、全長が3〜10mm程度に構成されている。鍔部42bは、嵌合孔35の外側大径部38に対応した形状に形成されて、外側大径部38内に配設されている。鍔部42bは、内側バルブ41の鍔部41bよりもわずかに小径に形成されていて、0.5〜3mmの厚みを有している。外側大径部38がバルブハウス33の外端面の近傍に配置されているが、鍔部42bは、バルブハウス33のみならず外皮パネル21等によっても押さえつけられるため、この鍔部42bがバルブハウス33の外側大径部38と係合することによって、外側バルブ42の抜け止めとして有効に機能する。
内側バルブ41及び外側バルブ42にはそれぞれ鍔部41b,42bが形成されることでバルブ41,42が段差状になっているが、これらバルブ41,42をバルブハウス33に組み付ける際には、鍔部41b,42bが弾性変形するので、この段差状になっているバルブ41,42でも容易に組み付けることができる。
外側バルブ42は、バルブ本体42aがチューブ22よりも外方(図2の上方)へ突出するように設けられ、チューブ22、補強層23、外皮パネル21に形成された貫通孔25に挿入されている。そして、外側バルブ42の外端面は、サッカーボール20の表面に露出している。
バルブ31には、チューブ外側からチューブ内側に空気注入針10を挿通可能な針通路45が設けられている。この針通路45は、バルブ31の外端部から内端部に渡って中心軸に沿うように貫通形成されるものであり、内側部53と外側部55とを備え、これらの間の中間部に潤滑剤47が保持される収納空間49が設けられている。収納空間49は、例えば円柱状に形成された空間であり、この収納空間49の中に潤滑剤47が充填される。
収納空間49は、内側バルブ41と外側バルブ42にまたがって形成されている。言い換えると、内側バルブ41の上端面と外側バルブ42の下端面がバルブ31の分割面51となっていて、この分割面51に収納空間49が開口している。そして、収納空間49の外端部(上端部)は、外側バルブ42の鍔部42bにおける下端部の近傍に位置し、収納空間49の内端部(下端部)は、内側バルブ41の鍔部41bにおける下端部の近傍に位置している。
内側バルブ41においては、収納空間49の内方(図2の下方)に位置する針通路45の内側部(他側部)53が、互いに密着した状態の切割面を有する切割部となっている。切割面が密着した状態に維持されることで針通路45の内側部53において空気の流通が阻止される。一方、外側バルブ42においては、収納空間49の外方(上方)に位置する針通路45の外側部(一側部)55が、互いに密着した状態の切割面を有する切割部となっている。この切割部は、空気の流通を阻止する機能を有するのが好ましいが、針通路45の内側部53のみで空気の流通を阻止する構成とすることも可能である。
上下の切割部は、各バルブ41,42においてそれぞれ収納空間側から細長いやじり状の刃物を突き刺すことによって形成される。そして、バルブ31がバルブハウス33によって締め付けられることで、切割面が確実に密着するようになっている。収納空間49の上下両側に切割部が配置されることで、潤滑剤47を収納空間49内に長期間に亘って留めておくことができるようになっている。なお、切割面は、図示のように断面直線状に形成されていてもよく、あるいは断面十字状に形成されていてもよい。
バルブ31の頭部には、針通路45の位置を標示する目印57が設けられている。本実施形態では、針通路45の外側部55が切割部によって構成されているため、針通路45の位置が外部から視認しにくくなり易いが、外側バルブ42の外表面に目印57が設けられることで、それを解消できるようになっている。この目印57は、外側バルブ42の外端面に例えば丸の中に十字が形成された形態の突起によって構成されている。なお、目印57は、この構成に限られるものではなく、例えば刻印されたものであってもよい。
ここで、本実施形態1に係るサッカーボール20の耐久テストを行った結果について説明する。この耐久テストは、サッカーボール20を時速50kmで発射するとともに、それを3m先に配置された鉄板に衝突させ、それを5000回繰り返すというものである。この耐久テストでは、テスト開始前に内圧が80kPa(0.8bar)であったのが、テスト終了後でも内圧に変化が見られず、良好な結果を示した。
以上説明したように、本実施形態によれば、針通路45における外側部55と内側部53との間に潤滑剤47の収納空間49が設けられるので、該空間49が両側で閉鎖されることとなる。これにより、針通路45内への小石等の異物が侵入するのを防止できるとともに、針通路45における外側部55と内側部53とにおいて潤滑剤47の流通を制限することができる。このため、針通路45内に小石等が滞留するのが防止されるとともに潤滑剤47が流出したり蒸発したりしないように長期間に渡って潤滑剤47を保持でき、これにより空気漏れを効果的に防止することができる。しかも、空気注入に際しては、空気注入針10は収納空間49を通過する際に常に潤滑剤47で潤滑された状態となって針通路45の内側部53に達するから、この注入針10によってバルブ31が損傷するのを有効に防止することができる。さらに空気注入針10の挿入抵抗も同時に軽減される。そして、外側バルブ42及び内側バルブ41の密着固定は弾性的な締め付けによるから、ボール使用時に外れることは無い。
また本実施形態1では、針通路45の内側部53及び外側部55の双方を切割部によって構成しているので、バルブ31がバルブハウス33によって保持されることにより、針通路45の外側部55と内側部53において切割面が互いに押し付けられて密着する。これにより、小石の滞留を防止できるとともに、潤滑剤47が針通路45を通して流出するのを効果的に防止することができる。
また本実施形態1では、バルブ31は2つの部材41,42に分割されており、その分割面51が収納空間49を通るように設定されている。このため、内側バルブ41と外側バルブ42の少なくとも一方に収納空間49が開口することとなり、特殊な製法を用いることなく針通路45の中間部に容易に収納空間49を形成できるようになっている。なお、分割面51はこの位置に設定されるのに限られない。例えば、分割面51は収納空間49の外側端部を通るように設定されてもよく、あるいは収納空間49の内側端部を通るように設定されてもよい。
なお、本実施形態1では、内側バルブ41と外側バルブ42が単に密着するように配設された例について説明したが、これに代え、内側バルブ41と外側バルブ42とを互いに接着するようにしてもよい。この場合には、バルブ31を一層安定して保持できるようになる。
(実施形態2)
図5は本発明の実施形態2を示す。以下具体的に説明するが、ここでは実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その要素についての詳細な説明を省略する。
本実施形態2では、バルブ31の針通路45のうち外側バルブ42に位置する外側部55が、空気注入針10が差し込まれるまで塞がれた状態となっている。具体的に説明すると、外側バルブ42のバルブ本体42aは、外端部が底部となる有底の円筒状に形成されていて、バルブ本体42aの外端部が1mm程度の薄肉に形成されている。そして、この外端部には実施形態1と異なり、切割部等が形成されていない。すなわち、本実施形態2では、針通路45の外側部55として切割部等が形成されていなくても、外側バルブ42のバルブ本体42aにおける外端部を薄肉にすることで、針通路45の外側部55に空気注入針10を容易に挿通できるようになっている。したがって、本実施形態2では、針通路45の外側部55は、空気注入針10を差し込むことによって切割面状に開通するように構成されている。さらに、空気注入針10を抜き取った後に、開通孔は材料のゴム弾性によって自動的に閉じる。
外側バルブ42の鍔部42bは、バルブ本体42aの内端部に形成されている。一方、内側バルブ41の鍔部41bは、軸方向の中間部に形成されていて、この鍔部41bよりも外側に向かって突出した突出部59が外側バルブ42のバルブ本体42a内に挿入されている。そして、内側バルブ41の突出部59と外側バルブ42とが密着している。この内側バルブ41と外側バルブ42との密着面が、バルブ31に設けられた分割面51となっている。
収納空間49は、内側バルブ41に形成されている。収納空間49は、鍔部41bの内端部近傍から突出部59の先端面(外端面)に亘って形成されている。したがって、本実施形態2では、分割面51が収納空間49の上端部を通る構成となっている。
本実施形態2によれば、針通路45の内側部53において切割面が互いに密着することによって空気が漏れないようにできるとともに、潤滑剤47の流出を防止することができる。そして、針通路45の外側部55においては、空気注入針10によって開通するまでは針通路45が閉じられた状態となっていて、これにより小石の滞留を防止できるとともに潤滑剤47の流出を防止することができる。そして、空気注入針10によって針通路45の外側部55が開通した後でも、空気注入針10による破断面はゴム弾性によって自動的に閉鎖され、小石等の滞留及び潤滑剤47の流出を防止することができる。
なお、本実施形態2では外側バルブ42のバルブ本体42aを1mm程度の肉厚としたが、これに限られるものではない。空気注入針10によって針通路45を開通でき、かつ潤滑剤47の流出を阻止できる厚みに形成されていればよい。
また本実施形態2においても内側バルブ41と外側バルブ42とが接着された構成としてもよい。その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記実施形態1と同様である。
本発明の実施形態1に係るサッカーボールの外観を示す正面図である。 前記サッカーボールに設けられたバルブ及びバルブハウスの構成を示す断面図である。 外側バルブの正面図、及び外側バルブの外端面を示す図である。 内側バルブの正面図である。 本発明の実施形態2に係るバルブ及びバルブハウスの構成を示す断面図である。 従来のバルブ構造を示す断面図である。 従来のバルブを示す断面図である。 従来のバルブを示す断面図である。 従来のバルブ構造を示す断面図である。
符号の説明
31 バルブ
33 バルブハウス
41 内側バルブ
42 外側バルブ
45 針通路
47 潤滑剤
49 収納空間
51 分割面
53 内側部
55 外側部
57 目印

Claims (8)

  1. 球技用ボールに用いられるチューブであって、
    チューブ外側からチューブ内側に空気注入針を挿通可能な針通路を有するバルブと、
    前記バルブを保持するバルブハウスとを備え、
    前記針通路における外側部と内側部の間には、潤滑剤の収納空間が設けられているボール用チューブ。
  2. 前記針通路の外側部及び内側部は、互いに密着する切割面を有する切割部によってそれぞれ構成されている請求項1に記載のボール用チューブ。
  3. 前記針通路の外側部は、空気注入針を差し込むことによって開通するように構成され、
    前記針通路の内側部は、互いに密着する切割面を有する切割部によって構成されている請求項1に記載のボール用チューブ。
  4. 前記バルブは、前記収納空間を通る分割面によって外側部材と内側部材とに分割されている請求項1から3の何れか1項に記載のボール用チューブ。
  5. 前記外側部材と前記内側部材とは接着されている請求項4に記載のボール用チューブ。
  6. 前記バルブの外表面には、前記針通路の位置を標示する目印が設けられている請求項1から5の何れか1項に記載のボール用チューブ。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載のボール用チューブを有する球技用ボール。
  8. ボール用チューブに設けられたバルブハウスに装着されるバルブであって、
    一側から他側に渡って空気注入針を貫通可能な針通路を備え、
    前記針通路における一側部と他側部の間には、潤滑剤の収納空間が設けられているボール用バルブ。
JP2006193562A 2006-07-14 2006-07-14 球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブ Pending JP2008018116A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006193562A JP2008018116A (ja) 2006-07-14 2006-07-14 球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006193562A JP2008018116A (ja) 2006-07-14 2006-07-14 球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008018116A true JP2008018116A (ja) 2008-01-31

Family

ID=39074551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006193562A Pending JP2008018116A (ja) 2006-07-14 2006-07-14 球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008018116A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011239875A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Molten Corp 球技用のボール
KR101427162B1 (ko) 2012-12-14 2014-08-07 조위현 놀이 공
KR20150083534A (ko) * 2014-01-10 2015-07-20 주식회사 디알비동일 고무막체 파라펫 고무백의 공기주입구 및 이를 이용한 고무백의 제조방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011239875A (ja) * 2010-05-17 2011-12-01 Molten Corp 球技用のボール
KR101427162B1 (ko) 2012-12-14 2014-08-07 조위현 놀이 공
KR20150083534A (ko) * 2014-01-10 2015-07-20 주식회사 디알비동일 고무막체 파라펫 고무백의 공기주입구 및 이를 이용한 고무백의 제조방법
KR101593774B1 (ko) * 2014-01-10 2016-02-12 주식회사 디알비동일 고무막체 파라펫 고무백의 공기주입구 및 이를 이용한 고무백의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2373761C (en) Two shot molding method and fastener clip with seal made thereby
JP2008018116A (ja) 球技用ボール、ボール用チューブ及びボール用バルブ
JP4538281B2 (ja) バルブノズル
US20100167851A1 (en) Hooded Valve and Valve Assembly for an Inflatable Object
CN105982704A (zh) 密封套及具有其的穿刺器
PE20150961A1 (es) Dispositivo de extraccion para la ejecucion de un metodo de preparacion de al menos un compuesto a partir de sangre
KR20100054960A (ko) 골프공 라이너
ATE432381T1 (de) Spindelförmiges bauteil für eine luftdüsenspinnvorrichtung mit einem injektionskanal
ES2345339T3 (es) Instrumento de escribir.
US20120058846A1 (en) Pneumatic inflation valve core for inflatable sports ball
JP3554259B2 (ja) 遺体用流体注入管
JP4136035B2 (ja) ソフトテニスボール
JP4022467B2 (ja) ソフトテニスボール及び空気入れポンプ
JP6744865B2 (ja) 医療装置用弁体及び医療装置
US10603853B2 (en) Flat tire repair liquid container
BRPI0915144A2 (pt) dispositivo para a colocação de uma rolha com uma verificação simultânea de um alinhamento correto da rolha
JP2012143421A (ja) 針挿通弁及び中空ボール
JP3043771U (ja) 球技用ボール
KR20230008310A (ko) 봉합 유도 기능을 가진 수술용 의료 도구
JP2011126109A (ja) 閉塞部材、パンク修理器具
KR820002652Y1 (ko) 공의 튜브체
JP3814707B2 (ja) 圧入コンクリート漏出防止構造
JPH10295853A (ja) ソフトテニスボール
JP4433489B2 (ja) ソフトテニスボール用空気入れポンプ
KR200366411Y1 (ko) 골프용 볼마크 고정구조