JP3814707B2 - 圧入コンクリート漏出防止構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンクリート充填鋼管(CFT)柱におけるコンクリート圧入速さの確認用孔から、コンクリートが漏出するのを防止する圧入コンクリート漏出防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンクリート充填鋼管(CFT)柱におけるポンプ車からの鋼管柱へのコンクリートの圧送は、新都市ハウジング協会のCFT構造技術指針・同解説に従い、圧入速さが1m/分となるよう推奨されている。また、CFT構造技術指針・同解説に従い、火災時の柱鋼管内の圧力上昇を防止するため、柱頭および柱脚の近傍に直径が20mm以上の蒸気抜き孔が一対対向配置させて設けられている。
【0003】
この蒸気抜き孔は多くの場合、充填コンクリートの圧送速さを把握するための確認用孔と兼用されている。この蒸気抜き孔を利用したコンクリート圧入時における圧入速さの管理は、この蒸気抜き孔からのコンクリートの漏出確認によりなされている。そして、コンクリートの漏出確認によりコンクリートの圧送速さを確認した後、無用のコンクリートの漏出を避けるため、この蒸気抜き孔兼確認孔は木栓やアクリル栓により塞がれる。
【0004】
しかしながら、圧入高さが高い場合、建物下層の柱鋼管の内圧が高くなり、木栓やアクリル栓がその内圧に耐え切れずに吹き飛ばされてしまうことがある。これを防止するため、従来より木栓やアクリル栓は布テープにより押さえ付けられているが、布テープが破断してしまうのでたいした効果は得られない。
【0005】
また、木栓やアクリル栓が吹き飛ばされる距離は相当なもので、例えば木栓の場合、柱の1スパン分にも及ぶことがある。そして、この吹き飛ばされた木栓が工事エリア外に飛び出した場合、重大な問題となる。さらに、木栓やアクリル栓が吹き飛ばされると、柱鋼管からコンクリートが漏出して汚れてしまうという問題もある。しかも、このコンクリートの漏出が多いと、充填されたコンクリートの所望強度が部分的に得られないという問題も生ずる可能性がある。
【0006】
さらにまた、木栓やアクリル栓自体のコストも無視し得ず、しかもその木栓やアクリル栓は一度使用されると、コンクリートが固着したりしているので、他への転用が困難であるという問題もある。また、使用される木栓やアクリル栓の個数も多いため、その施工現場における管理も煩雑であるとともに、その管理費用も無視し得ない。そのため、施工コストの上昇を招来している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑みなされたものであって、蒸気抜き孔兼確認孔を塞いでいる栓が、コンクリート充填時に柱鋼管内に発生する内圧により吹き飛ばされることのない構造を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の圧入コンクリート漏出防止構造は、所定強度を有するベルトと、前記ベルトにスライド自在に装着された一対のブロック体とを備え、前記ブロック体の内面に柱鋼管に形成された孔を塞ぐ栓が配設され、前記栓が前記孔を塞いだ状態でベルトが締められ、それにより栓の吹き飛びが防止されてなることを特徴とする。
【0009】
本発明の圧入コンクリート漏出防止構造においては、前記ベルト内面に複数の平板状磁石が貼付されてなるのが好ましく、また前記ベルト、前記ブロック体および前記栓が透明とされてなるのが好ましい。
【0010】
【作用】
本発明においては、孔を塞いでいる栓が所定強度を有するベルトにより締め付けられているので、孔を塞いでいる栓が内圧により吹き飛ぶことはない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではない。
【0012】
本発明の圧入コンクリート漏出防止構造は、蒸気抜き孔兼確認孔を塞ぐ合成樹脂製栓を一対ベルトに装着し、これらの合成樹脂製栓により蒸気抜き孔兼確認孔を塞いだ後、合成樹脂製栓が装着されたベルトを柱鋼管に締め付け固定し、合成樹脂製栓がコンクリート充填時に柱鋼管内に発生する内圧により吹き飛ばされないようにしてなるものである。
【0013】
図1にかかる合成樹脂製の栓を備えたベルトの一例が斜視図で示されている。また、このベルトが装着された柱鋼管が図2および図4に示されている。このベルト1には、図1に示すように、内面1aに平板状磁石2が所定間隔で貼付されているとともに、内面3aに蒸気抜き孔兼確認孔を塞ぐ栓4が配設されたブロック体3が、その外面3bに形成されたベルト挿通部5に、ベルト1が通されてベルト1に装着されている。この栓4は図3に示すように、先細のテーパ状に形成されている。また、このベルト挿通部5は、このベルト1に装着されているブロック体3を、ベルト内面1aに貼付されている平板状磁石2に邪魔されずにスライドさせて位置調整がなし得るよう、そのサイズが調整されている。なお、ブロック体3に配設された栓4は、柱鋼管Cに形成されている蒸気抜き孔兼確認孔Caの孔径に応じた直径のものを数種類用意し、それらの栓4を交換することにより異なった孔径の蒸気抜き孔兼確認孔Caに対処するようにされている。
【0014】
また、このベルト1はブロック体3に配設されている栓4が蒸気抜き孔兼確認孔Caを塞いだ状態において、ベルト1が破断してその栓4がコンクリート充填により柱鋼管C内に発生する内圧により吹き飛ばされることのないように充分な強度を有するものとされている。なお、このベルト1には普通のベルトと同様に、バックル6および締め付け長さ調整のための孔7も複数(図示例では5個)所定間隔を設けて形成されている。
【0015】
そして、このブロック体3およびこのブロック体3に配設された栓4は透明とされ、かつベルト1も透明とされ、それによりコンクリートを漏出させることなくコンクリートの充填が確認できるようにされている。
【0016】
次に、図2〜図4を参照しながら、かかる構成とされている圧入コンクリート漏出防止構造Kの施工について説明する。
【0017】
(1)ベルト内面1aに貼付されている磁石2を柱鋼管Cに吸着させ、ベルト1を柱鋼管Cに仮固定する。
【0018】
(2)仮固定されているベルト1の位置およびブロック体3の位置を調整して、ブロック体3に配設されている栓4の位置を蒸気抜き孔兼確認孔Caの位置に合わせる。
【0019】
(3)栓4を蒸気抜き孔兼確認孔Caに打ち込んで蒸気抜き孔兼確認孔Caを塞ぐ。
【0020】
(4)ベルト1を締めてベルト1を柱鋼管Cに固定する。
【0021】
(5)柱鋼管Cにコンクリートを充填する。
【0022】
(6)ベルト1の栓4の背面位置から蒸気抜き孔兼確認孔Caを覗き、コンクリートの充填状況を確認する。この場合、ベルト1の強度はコンクリート充填時に柱鋼管Cに発生する内圧に耐えるようにされているので、栓4が内圧により吹き飛ばされることはない。
【0023】
このように、この実施の形態によればコンクリートを漏出させなくても、蒸気抜き孔兼確認孔Caを塞いでいる栓4の色の変化を確認するだけでコンクリートの充填状況が確認できる。そのため、柱鋼管Cが漏出したコンクリートにより汚れることもない。また、コンクリート充填前に蒸気抜き孔兼確認孔Caを栓4で塞いでいるので、栓4の端面4a以外はコンクリートが付着することもない。したがって、栓4の繰返し使用が可能となる。そして、栓4の繰返し使用が可能となるので、従来の木栓などを用いた場合に比してその数が著しく減少し、施工現場における管理が楽になるとともに、その費用も低減される。
【0024】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施の形態のみに限定されるものではなく種々改変が可能である。例えば、実施の形態では柱鋼管は丸型鋼管とされているが、角型鋼管とされてもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の圧入コンクリート漏出防止構造によれば、柱鋼管に設けられた孔を塞いでいる栓が所定強度を有するベルトにより締め付けられているので、コンクリート充填により柱鋼管に作用する内圧により栓が吹き飛ばされるのが防止されるという優れた効果が得られる。
【0026】
また、ベルト内面に平板状磁石が貼付された本発明の好ましい形態によれば、ベルトを柱鋼管に仮固定できるので、作業性が向上するという優れた効果が得られる。
【0027】
さらに、栓などを透明とした本発明の別の好ましい形態によれば、栓をベルトに締め付けたままでコンクリートの充填状況が確認できるという優れた効果が得られる。その上、この好ましい形態においてはコンクリート充填前に栓により孔を塞ぐことができるので、栓の端面以外はコンクリートが付着することがなく、繰返し使用が可能となる。そのため、施工現場における部品点数が著しく減少するので、施工現場における部品管理が簡素化され、またそれに要するコストも著しく低減されるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧入コンクリート漏出防止構造に用いられるベルトの斜視図である。
【図2】本発明の圧入コンクリート漏出防止構造が適用された柱鋼管の断面図である。
【図3】ブロック体の詳細図である。
【図4】本発明の圧入コンクリート漏出防止構造が適用された柱鋼管の断面の正面図である。
【符号の説明】
1 ベルト
2 平板状磁石
3 ブロック体
4 栓
5 ベルト挿通部
6 バックル
7 締め付け長さ調整のための孔
K 圧入コンクリート漏出防止構造
C 鋼管柱
Claims (3)
- 所定強度を有するベルトと、前記ベルトにスライド自在に装着された一対のブロック体とを備え、
前記ブロック体の内面に柱鋼管に形成された孔を塞ぐ栓が配設され、
前記栓が前記孔を塞いだ状態でベルトが締められ、それにより栓の吹き飛びが防止されてなる
ことを特徴とする圧入コンクリート漏出防止構造。 - 前記ベルト内面に複数の平板状磁石が貼付されてなることを特徴とする請求項1記載の圧入コンクリート漏出防止構造。
- 前記ベルト、前記ブロック体および前記栓が透明とされてなることを特徴とする請求項1記載の圧入コンクリート漏出防止構造。
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