JP2008016701A - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に酸化皮膜層及びエッチング層を備えた電極箔に引き出し端子を接続し、この電極箔を、セパレータを介して巻回又は積層する電解コンデンサの製造方法において、前記電極箔の引き出し端子接続部位の上下両面に、それぞれ所定の開口部を有する上部冷却板及び下部冷却板を電極箔に密着するように配設し、アルミニウム芯金とエッチング層と該エッチング層上に形成された酸化皮膜層とからなる電極箔の前記引き出し端子接続部位に、前記上部冷却板の開口部を介して所定のレーザ光を照射することにより、その照射部位を加熱して溶融させて接続部を形成し、この接続部に前記引き出し端子を接続する。
【選択図】図1
Description
すなわち、酸化皮膜層をプレスや研磨などによって機械的に除去する方法や、酸化皮膜層及びエッチング層を回転ローラや超音波振動などによって機械的に除去する方法では、電極箔に除去治具を直接的に接触させて酸化皮膜層やエッチング層を除去しているため、接触時の機械的ストレスが、電極箔自体、例えば電極箔の芯金部分や除去部分近傍の酸化皮膜層及びエッチング層に加わることによって、損傷や歪み等が起こり、また前記除去治具の一部が電極箔に転写するなどにより、電極箔の信頼性を悪化させるという問題点があった。
このような請求項2に記載の発明によれば、レーザ光の高エネルギー部分のみを加工対象部位に効率良く照射することができるので、加工対象部位の周囲にボイドが発生することをさらに防止することができる。
パルスYAGレーザは、1照射あたりの発光のピーク値が比較的低く、発光幅が長いため、電極箔にレーザ照射される際に、照射側の反対側まで十分な加熱がなされ、その結果、電極箔のアルミニウム芯金、エッチング層及び酸化皮膜層が溶融して混合され、良好な接続部が形成される。
本実施形態においては、図1に示すように、電極箔6,10の加工対象部位の上下両面に、熱伝導性に優れた部材からなる上部冷却板40a及び下部冷却板40bが電極箔6,10に密着するように配設されている。また、この上部冷却板40aには、レーザ光の照射路となる開口部41が形成されている。
上記のような構成を有する本実施形態においては、以下のようにして接続部が形成される。すなわち、図3に示すように、電極箔6,10の表面に形成された酸化皮膜層18の所定の部位、すなわち、引き出し端子12,14を接続する部位に、レンズ22を通過して集束されたレーザ光20を、上部冷却板40aの開口部41を介して照射することにより、電極箔の所定箇所を加熱する。
上述したように、本発明によれば、引き出し端子の接続部となる電極箔の加工対象部位の上下両面に、上部冷却板40a及び下部冷却板40bを設置した後、レーザ光を照射することによって、加工対象部位のみを局部的に加熱し、その部分のアルミニウム芯金とエッチング層と該エッチング層上に形成された酸化皮膜層とを溶融させることにより新たな接続部を形成することができる。また、この接続部は、表面に酸化皮膜層がなく平坦状であると共に所定の厚さを維持することができるため、接続部としての強度が増し、これによって、引き出し端子との良好な接続が可能となる。
図4に示すように、レンズ22と上部冷却板40aの間に、レーザ光20の一部(中心部)のみを透過する開口部61を有するマスク60を配置しても良い。これにより、レーザ光の高エネルギー部分のみを加工対象部位に効率良く照射することができるので、加工対象部位の周囲にボイドが発生することをさらに防止することができる。
なお、上記の実施形態では巻回型電解コンデンサについて説明したが、陰極箔に陰極用引き出し端子を接続し、陽極箔に陽極用引き出し端子を接続し、電極箔間にセパレータを介在して電極箔を交互に複数重ね合わせた積層型電解コンデンサにも適用することができる。
また、酸化皮膜層の引き出し端子接続部分にカーボン層を設けて、そのカーボン層にレーザ光20を照射すると、酸化皮膜層18及びエッチング層の熱吸収が高められるので、加熱溶融を促進させることができる。あるいは、まずレーザ光20を照射することにより少なくとも酸化皮膜層18を一部溶融した後、その表面にカーボン層を設け、さらにレーザ光20を照射することで加熱溶融の速度を上げることもできる。
10…陽極箔
16…金属箔(アルミニウム芯金)
20…レーザ光
22…レンズ
24…レーザ源
30…接続部
31…ボイド
40a…上部冷却板
40b…下部冷却板
41、42…開口部
50…ガス供給路
60…マスク
61…開口部
Claims (3)
- 表面に酸化皮膜層及びエッチング層を備えた電極箔に引き出し端子を接続し、この電極箔を、セパレータを介して巻回又は積層する電解コンデンサの製造方法において、
前記電極箔の前記引き出し端子接続部位の上下両面に、それぞれ所定の開口部を有する上部冷却板及び下部冷却板を該電極箔に密着するように配設し、
アルミニウム芯金とエッチング層と該エッチング層上に形成された酸化皮膜層とからなる電極箔の前記引き出し端子接続部位に、前記上部冷却板の開口部を介して所定のレーザ光を照射することにより、その照射部位を加熱して溶融させて接続部を形成し、この接続部に前記引き出し端子を接続することを特徴とする電解コンデンサの製造方法。 - 前記上部冷却板のレーザ源設置側に、前記レーザ光の一部のみを透過するマスクを配置し、該マスクを透過したレーザ光を、前記上部冷却板の開口部を介して前記電極箔に照射することを特徴とする請求項1に記載の電解コンデンサの製造方法。
- 前記レーザ光が、パルスYAGレーザ光であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電解コンデンサの製造方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013150077A1 (fr) * | 2012-04-04 | 2013-10-10 | M.U.L Micro Usinage Laser | Procede de metallisation d'une patte de connexion d'un composant electrique multicouches |
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2006
- 2006-07-07 JP JP2006187686A patent/JP2008016701A/ja active Pending
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