JP2008016655A - 結晶化半導体膜の製造方法 - Google Patents

結晶化半導体膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 従来よりもアスペクト比の小さな凹部を利用して、結晶化した半導体薄膜を製造する方法を提供する。
【解決手段】 下地基板の表面に、各々が少なくとも1つの凹部を含む複数の単位パターンを形成する。下地基板の表面にxy直交座標系を定義し、x軸に平行な複数の仮想直線をy軸方向にある間隔を隔てて配置して縞模様を構成したとき、この単位パターンは、複数の仮想直線の各々の上に、相互に隣り合う2本の仮想直線上の単位パターンのy軸方向の最短距離よりも短い第1の間隔で配列するように配置されている。単位パターンの凹部の内面及び下地基板の表面上に、凹部が完全には埋め尽くされない条件で、非晶質または多結晶の半導体膜を堆積させる。半導体膜にレーザビームを照射して、レーザビームに照射された領域の半導体膜を一時的に溶融させて、結晶化させる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、結晶化半導体膜の製造方法に関し、特に非晶質または多結晶の半導体膜にレーザビームを照射して一時的に溶融させた後、結晶化させる結晶化半導体膜の製造方法に関する。
下記の特許文献1に開示された多結晶シリコン薄膜の製造方法について、図9A〜図9Cを参照して説明する。
図9Aに示すように、ガラス基板100の上に、酸化シリコン膜101を形成する。この酸化シリコン膜101に、円筒状の凹部102を形成する。凹部102の直径は50nm〜150nmの範囲内であり、深さは750nm程度である。凹部102内及び酸化シリコン膜101の上に、厚さ30nm〜150nm程度の非晶質シリコン膜103を形成する。
図9Bに示すように、レーザビーム105を非晶質シリコン膜103に入射させる。レーザビーム105として、例えば波長308nm、パルス幅150ns〜250nsのXeClエキシマレーザが用いられる。なお、レーザ照射時に、ガラス基板100を、200℃〜400℃の範囲内の温度に加熱しておく。非晶質シリコン膜103に入射したレーザビームは、そのほとんどが非晶質シリコン膜103の表面付近で吸収される。これは、波長308nmにおける非晶質シリコンの吸収係数が0.139nm−1程度であるためである。凹部102内の底部に非溶融状態の部分が残り、それ以外の部分はほぼ完全溶融状態になる。これにより、レーザ照射後のシリコンの結晶成長は、凹部102の底部近傍で先に始まり、非晶質シリコン膜103の表面付近へ進行する。
凹部102の底部では、いくつかの結晶粒が発生し得る。凹部102の平断面寸法を1個の結晶粒か、それよりも少し小さい程度にしておくと、凹部102の開口部には1個の結晶粒のみが到達する。凹部102の開口部に到達した結晶粒を種結晶として、非晶質シリコン膜103の面内方向に結晶成長が進行する。これにより、図9Cに示すように、ほぼ単結晶の結晶粒108が形成される。
下記の特許文献2に、第1の酸化シリコン膜に形成された直径1μm程度、深さ800nm程度の凹部の内面に、第2の酸化シリコン膜をコンフォーマルに堆積させることにより、凹部の直径を0.1μm程度まで縮小させる技術が開示されている。縮小された凹部の底面にNi等の結晶化推進膜を堆積させる。この上に、第1の非晶質シリコン膜を堆積させる。第1の酸化シリコン膜の上面が露出するまで、第1の非晶質シリコン膜、結晶化促進膜、及び第2の酸化シリコン膜を除去する。これにより、凹部内にのみ結晶化促進膜が残り、その上に第1の非晶質シリコン膜が残る。
除去工程後、第2の非晶質シリコン膜を堆積させることにより、その面方位を(111)面に揃えることができる。
特開2005−26330号公報 特開2005−56894号公報
上記特許文献1に開示された方法では、成長核を発生させるための凹部のアスペクト比を5〜15程度にしなければならない。凹部のアスペクト比が大きくなると、凹部内を非晶質シリコン膜で再現性よく埋め込むことが困難になる。
特許文献2に開示された方法においては、非晶質シリコン膜を充填すべき凹部の平断面の寸法が0.1μm程度まで縮小化されているため、その中に非晶質シリコン膜を充填することがより困難である。
本発明の目的は、従来よりもアスペクト比の小さな凹部を利用して、結晶化した半導体薄膜を製造する方法を提供することである。
本発明の第1の観点によると、
(a)下地基板の表面に、各々が少なくとも1つの凹部を含む複数の単位パターンを形成する工程であって、該下地基板の表面にxy直交座標系を定義し、x軸に平行な複数の仮想直線をy軸方向にある間隔を隔てて配置して縞模様を構成したとき、該単位パターンが、該複数の仮想直線の各々の上に、相互に隣り合う2本の仮想直線上の単位パターンのy軸方向の最短距離よりも短い第1の間隔で配列するように該単位パターンを形成する工程と、
(b)前記単位パターンの凹部の内面及び前記下地基板の表面上に、該凹部が完全には埋め尽くされない条件で、非晶質または多結晶の半導体膜を堆積させる工程と、
(c)前記半導体膜にレーザビームを照射して、該レーザビームに照射された領域の半導体膜を一時的に溶融させて、結晶化させる工程と
を有する結晶化半導体膜の製造方法が提供される。
本発明の第2の観点によると、
(a)下地基板の表面に、各々が少なくとも1つの凹部を含む複数の単位パターンを形成する工程であって、該単位パターンは、該下地基板の表面上の点から放射状に延びる複数の仮想直線に沿い、該単位パターンの各々は、該仮想直線の長さ方向に長い平面形状を有する該単位パターンを形成する工程と、
(b)前記単位パターンの凹部の内面及び前記下地基板の表面上に、該凹部が完全には埋め尽くされない条件で、非晶質または多結晶の半導体膜を堆積させる工程と、
(c)前記半導体膜にレーザビームを照射して、該レーザビームに照射された領域の半導体膜を一時的に溶融させて、結晶化させる工程と
を有する結晶化半導体膜の製造方法が提供される。
発明の第1の観点によると、単位パターンのy軸方向側の領域に、相対的に大きな結晶粒を形成することができる。また、第2の観点によると、単位パターンの外側の端部から外側に向かって、相対的に大きな結晶粒を形成することができる。単位パターンを構成する凹部が、半導体膜で埋め尽くされないため、凹部のアスペクト比を小さくし、再現性よく半導体膜を形成することが可能になる。
図1Aに、第1の実施例で用いられる下地基板の平面図を示し、図1B及び図1Cに、それぞれ図1Aの一点鎖線B1−B1及びC1−C1における断面図を示す。なお、図1B及び図1Cには、結晶化すべき非晶質半導体膜が既に形成されている状態を示す。以下、第1の実施例による結晶化半導体膜の製造方法について説明する。下地基板の表面をxy面とし、法線方向をz軸とするxyz直交座標系を定義する。
図1B及び図1Cに示すように、シリコンからなる半導体基板1の上に、厚さ500nmの酸化シリコン膜2を形成する。酸化シリコン膜2は、例えば周知の化学気相成長(CVD)により形成することができる。この酸化シリコン膜2に、多数の凹部3を形成する。凹部3の各々の深さは500nmであり、その平面形状は、長軸が0.68μm、短軸が0.24μmの楕円である。なお、本明細書において、「楕円」は、数学上の厳密な2次楕円曲線で囲まれた図形のみならず、より一般的に円形を一方向に引き伸ばした細長い形状をも含むものとする。
図1Aに示すように、凹部3は、x軸に平行な複数の仮想直線10をy軸方向にある間隔を隔てて配置して縞模様を構成したとき、各仮想直線10上に、ピッチPxで配列する。ピッチPxは、例えば0.8μmである。このとき、x軸方向に相互に隣り合う2つの凹部3の間隔Dxは、0.56μmになる。複数の仮想直線10は、y軸方向にピッチPyで配置されている。ピッチPyは、例えば2.5μmである。このとき、凹部3のy軸方向に関する間隔Dyは、1.82μmになる。なお、複数の仮想直線10は、必ずしも等ピッチで配置する必要はない。ただし、x軸方向の間隔Dxが、相互に隣り合う2本の仮想直線上の凹部3のy軸方向に関する間隔Dyの最小値よりも短くなるように凹部3が配置される。
図1B及び図1Cに戻って説明を続ける。凹部3の内面、及び酸化シリコン膜2の上面を、厚さ30nmの酸化シリコン膜4で覆う。酸化シリコン膜4は、例えば、原料ガスとしてテトラエチルオルソシリケート(TEOS)とオゾン(O)とを用いたCVDにより形成することができる。
次に、凹部3の内面及び酸化シリコン膜4の表面上に、凹部3が完全には埋め尽くされない条件で、非晶質または多結晶シリコンからなる厚さ100nmの半導体膜5を堆積させる。半導体膜5は、例えばシラン(SiH)を用いたCVDにより形成することができる。
図2A及び図2Bに示すように、半導体膜5に、パルスレーザビーム10を入射させる。パルスレーザビーム10は、例えばNd:YAGレーザの2倍高調波である。なお、Nd:YAGレーザの代わりに、Nd:YLFレーザ、Nd:YVOレーザ等の固体レーザの2倍高調波を使用してもよい。また、その他の波長1μm以下のレーザを用いてもよい。パルスレーザビーム10の照射は、例えば、第1のレーザパルスを入射させた後、遅延時間500nsの条件で、第2のレーザパルスを同一の位置に入射させる。第1のレーザパルスの基板表面におけるフルエンス(1パルス当たりのエネルギ密度)は0.6J/cmであり、第2のレーザパルスのフルエンスは1.0J/cmである。レーザパルス10の入射により、半導体膜5が一時的に溶融し、再結晶化する。
遅延時間は、第1のレーザパルスの入射による熱的影響が残存している間に、第2のレーザパルスが入射するように設定される。例えば、第1のレーザパルスで融点近傍まで予熱し、第2のレーザパルスで溶融させてもよいし、第1のレーザパルスで溶融させ、溶融状態が継続している間に第2のレーザパルスを入射させて溶融時間が長くなるようにしてもよい。
図2Cに、再結晶化した後の基板の平面図を模式的に示す。凹部3の各々の開口部の縁の近傍に成長核が発生し、この成長核から基板の面内方向に結晶が成長する。x軸方向に成長した結晶粒は、x軸方向に関して隣の凹部3から成長した結晶粒と衝突して成長が阻害され、衝突部分に粒界が形成される。また、y軸方向に成長した結晶粒は、y軸方向に関して隣の凹部3から成長した結晶粒と衝突し、衝突部分に粒界が形成される。
凹部3のy軸方向(図2Cにおいて縦方向)に関する間隔Dyが、x軸方向(図2Cにおいて横方向)に関する間隔Dxよりも大きいため、y軸方向に成長した結晶粒が、x軸方向に成長した結晶粒よりも大きくなる。このため、図2Cにおいて凹部3の上側及び下側に、凹部3に隣接するように、相対的に大きな結晶粒15が1つずつ形成される。凹部3の各々の右側及び左側に、相対的に小さな多数の結晶粒16が形成される。
図3に、実際に結晶化した半導体膜5の表面をセコエッチングした後の電子顕微鏡(SEM)写真を示す。図3において、凹部3の上側及び下側に、相対的に大きな結晶粒が形成されていることがわかる。凹部3の右側及び左側に形成された結晶粒は、上側及び下側に形成された結晶粒に比べて小さいことがわかる。結晶化した半導体膜の電子後方散乱パターン(EBSP)マップを測定したところ、各結晶粒は単結晶であることが確認された。
上記第1の実施例による方法を適用することにより、x軸方向に並んだ大きな結晶粒の列を、y軸方向に複数本配置させることができる。各結晶粒の位置は、その結晶粒に対応する凹部3の位置と関連付けられる。このため、凹部3の配置を調整することにより、所望の位置に大きな結晶粒15を形成することが可能になる。図2Cでは、x軸方向に関して凹部3の位置が揃ってる場合を示したが、x軸方向の位置を揃える必要はない。例えば、大きな結晶粒15の列ごとに、結晶粒15のx軸方向の位置をずらせて配置させることも可能である。
第1の実施例では、凹部3内が半導体膜で埋め尽くされないため、凹部3のアスペクト比を小さくすることができる。例えば、凹部3の平面形状の短軸を0.15μm以上にし、アスペクト比を3以下にすることができる。ここで、「アスペクト比」は、平面形状の短軸の長さに対する深さの比を意味する。
半導体膜5は、凹部3の平面形状の寸法に依存して、凹部3内が半導体膜5で埋め尽くされない程度の厚さに設定される。また、十分大きな結晶粒を形成するために、半導体膜5の厚さを50nm以上にすることが好ましい。
また、凹部3からy軸方向に成長する結晶粒の数を少なくするために、凹部3の開口部の両端の曲率半径を、他の部分の曲率半径よりも小さくすることが好ましい。
図1Aに示した凹部3のy軸方向の間隔Dyを広げすぎると、凹部3からy軸方向に成長した結晶粒同士が衝突する前に、仮想直線10の間に成長核が発生し、その成長核から結晶粒が成長する。この場合、図2Cに示したy軸方向に隣り合う2つの大きな結晶粒15の間に、多数の微結晶粒が形成されてしまう。微結晶粒の形成を防止するために、y軸方向に隣り合う2つの凹部3のy軸方向の間隔Dyの最大値を、一方の凹部3から他方の凹部3に向かって成長した結晶粒が、他方の凹部3から一方の凹部3に向かって成長した結晶粒と衝突する長さとすることが好ましい。
逆に、間隔Dyを狭くしすぎると、凹部3からx軸方向に成長した小さな結晶粒16と、y軸方向に成長した大きな結晶粒15との大きさが同程度になってしまうとともに、大きな結晶粒15の位置を制御することができなくなってしまう。大きな結晶粒15の十分な大きさを維持し、かつその位置の制御性を確保するために、間隔Dyを、間隔Dxの3倍以上とすることが好ましい。
間隔Dxを広くしすぎると、x軸方向に隣り合う2つの凹部3からx軸方向に成長する結晶粒の成長を、相互に衝突させて停止させることができなくなる。このため、x軸方向に成長する結晶粒がy方向に成長し始め、大きな結晶粒15の成長を妨げる場合がある。大きな結晶粒15の成長が妨げられないように、間隔Dxは、x軸方向に隣り合う2つの凹部3から、x軸方向に成長する結晶粒がy軸方向に成長を始める前に、結晶粒同士が接触して成長が停止する程度の長さとすることが好ましい。
結晶化した半導体膜5に薄膜トランジスタ等の能動素子を形成する場合、1つの能動素子が1つの大きな結晶粒15内に配置されるように凹部3を配置しておくことが好ましい。このような配置にすると、能動素子内に結晶粒界が存在しないことになり、能動素子の電気的特性を向上させることが可能になる。
図4に、第2の実施例による方法で製造された結晶化半導体膜の平面図を模式的に示す。以下、第1の実施例との相違点に着目して説明する。第1の実施例では、基板上に形成された凹部3の平面形状が楕円であったが、第2の実施例では、凹部3の各々に代えて、複数、例えば5個の凹部20aがy軸方向に配列した単位パターン20が形成されている。各凹部20aの平面形状は円形であり、1つの単位パターン20内で隣り合う2つの凹部20aの間隔Cyは、x軸方向に隣り合う2つの単位パターン20の間隔Dxよりも短い。
単位パターン20のx軸方向の間隔Dxは、y軸方向の間隔Dyの最小値よりも短い。基板上に形成された半導体膜は、図2A及び図2Bに示した第1の実施例の場合と同様に、凹部20a内が埋め尽くされない程度の厚さに設定されている。
第2の実施例においても、第1の実施例の場合と同様に、図4において単位パターン20の上側及び下側に、単位パターン20の両端の凹部20aに隣接するように、相対的に大きな結晶粒25が1つずつ形成される。単位パターン20の各々の右側及び左側に、相対的に小さな多数の結晶粒26が形成される。単位パターン20の各々を構成する凹部の数は、3個以上とすることが好ましい。
図5Aに示すように、単位パターン20を構成する凹部20aの平面形状を四角形にしてもよいし、図5Bに示すように三角形にしてもよい。さらに、他の多角形や、楕円等にしてもよい。
図6に、第3の実施例による方法で製造された結晶化半導体膜の平面図を模式的に示す。以下、第2の実施例との相違点に着目して説明する。第2の実施例では、1つの単位パターン20が複数の凹部20aで構成されていたが、第3の実施例では、1つの単位パターン20が、1つの溝30で構成される。各溝30は、y軸方向に長い平面形状を有する。基板上に形成された半導体膜は、図2A及び図2Bに示した第1の実施例の場合と同様に、溝30内が埋め尽くされない程度の厚さに設定されている。
第3の実施例においても、第1の実施例の場合と同様に、図6において単位パターン20(溝30)の上側及び下側に、溝30の両端に隣接するように、相対的に大きな結晶粒25が1つずつ形成される。溝30の各々の右側及び左側に、相対的に小さな多数の結晶粒26が形成される。
上記第2及び第3の実施例においても、第1の実施例の場合と同様に、x軸方向に並んだ大きな結晶粒の列を、y軸方向に複数本配置させることができる。各結晶粒の位置は、その結晶粒に対応する単位パターンの位置と関連付けられる。このため、単位パターンの配置を調整することにより、所望の位置に大きな結晶粒を形成することが可能になる。単位パターンの好ましい配置条件は、第1の実施例の凹部3の好ましい配置条件と同一である。また、x軸方向に単位パターンが並んで構成された単位パターン列ごとに、単位パターンのx軸方向の位置をずらせることにより、大きな結晶粒の列ごとに、結晶粒のx軸方向の位置をずらせて配置させることも可能である。
図7A〜図7Cに、第4の実施例による方法で製造した半導体膜の平面図を模式的に示す。以下、第1の実施例との相違点に着目して説明する。第1の実施例では、凹部3(単位パターン)が行列状に配置されていたが、第4の実施例では、基板上の中心点41から放射状に延びる複数の仮想直線に沿うように、単位パターン40が配置される。図7A〜図7Cは、それぞれ放射状に延びる仮想直線の本数が4本、5本、及び6本の例を示す。単位パターン40の各々は、仮想直線の長さ方向に長い平面形状を有する。各単位パターン40は、図7A及び図7Cに示すように、細長い平面形状を持つ溝状の凹部としてもよいし、図7Bに示すように、複数の凹部が仮想直線に沿って配列した構造としてもよい。
単位パターン40を構成する凹部及び半導体膜は、図1B及び図1Cに示した第1の実施例の場合と同様に、凹部内が半導体膜で埋め尽くされないような構成にされている。
単位パターン40の側方に向かって成長した結晶粒42、及び中心側の端部から中心点41に向かって成長した結晶粒43は、対向する単位パターンから成長した結晶粒と衝突するため、大きく育たない。これに対し、単位パターン40の外側の端部から外側に向かって成長した結晶粒45は、近くに対向する単位パターンが配置されていないため大きく育つ。このため、単位パターン40の外側の端部に接する領域に大きな結晶粒45が形成される。
このように、第4の実施例においても、単位パターンの配置を調節することにより、所望の位置に大きな結晶粒を形成することができる。
図8Aに、第5の実施例による方法で製造した結晶化半導体膜及び下地基板の断面図を示す。第1の実施例では、図1B及び図1Cに示したように、下地基板として、シリコンからなる半導体基板1、酸化シリコン膜2及び4からなる複合基板を用いた。第5の実施例では、下地基板としてガラス基板50を用いる。ガラス基板50の表面に、複数の凹部3が形成されている。凹部3の形状及び配置は、図1Aに示した第1の実施例の場合と同一である。
ガラス基板50の上に、半導体膜5が形成される。半導体膜5は、凹部3内が埋め尽くされない程度の厚さに設定されている。第5の実施例においても、パルスレーザビームの照射を行うと、半導体膜5が一時的に溶融し、凹部3の開口部の縁に発生した成長核から結晶が成長する。このため、第1の実施例と同様に、大きな結晶粒を形成することができる。
図8Bに、第6の実施例による方法で製造した結晶化半導体膜及び下地基板の断面図を示す。第1の実施例では、基板面に垂直な凹部の断面がほぼ四角形であったが、第6の実施例では、凹部3の断面が、開口部を底辺とする二等辺三角形に近似した形状を有する。ただし、開口部の縁は丸みを帯び、基板の表面と凹部の側面とが滑らかに接続されている。下地基板としてガラス基板50が用いられる。凹部3の面内の分布は、図1Aに示した第1の実施例の場合と同一である。
凹部3の平面形状が円形の場合には、凹部3はほぼ円錐形になる。凹部3の平面形状が細長い溝状である場合には、長手方向に直交する断面が、図8Bに示した二等辺三角形に近似した形状になり、長手方向に平行な断面は、台形状になる。
第6の実施例においても、凹部の開口部の縁に成長核が発生し、そこから面内方向に結晶が成長する。このため、第1の実施例の場合と同様に、大きな結晶粒を形成することができる。また、第2〜第4の実施例の凹部を、第6の実施例の凹部と同じ断面形状としてもよい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
(1A)は、第1の実施例による結晶化半導体膜の製造方法で用いられる下地基板の平面図であり、(1B)及び(1C)は、その断面図である。 (2A)及び(2B)は、第1の実施例による結晶化半導体膜の製造方法のレーザ照射工程における基板の断面図であり、(2C)は、レーザ照射後の結晶化半導体膜の模式的な平面図である。 第1の実施例による方法で製造した結晶化半導体膜の表面をセコエッチングした後の電子顕微鏡写真である。 第2の実施例による方法で製造した結晶化半導体膜の模式的な平面図である。 (5A)及び(5B)は、第2の実施例の変形例による方法で用いられる下地基板の平面図である。 第3の実施例による方法で製造した結晶化半導体膜の模式的な平面図である。 (7A)〜(7C)は、第4の実施例による方法で製造した結晶化半導体膜の模式的な平面図である。 (8A)は、第5の実施例による方法で用いられる下地基板と半導体膜との断面図であり、(8B)は、第6の実施例による方法で用いられる下地基板と半導体膜との断面図である。 従来の結晶化半導体膜製造方法を説明するための、製造途中段階における基板の断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2、4 酸化シリコン膜
3、20a 凹部
5 半導体膜
10 パルスレーザビーム
15、25、45 大きな結晶粒
16、26、42、43 小さな結晶粒
20、40 単位パターン
30 溝
41 中心点
50 ガラス基板

Claims (13)

  1. (a)下地基板の表面に、各々が少なくとも1つの凹部を含む複数の単位パターンを形成する工程であって、該下地基板の表面にxy直交座標系を定義し、x軸に平行な複数の仮想直線をy軸方向にある間隔を隔てて配置して縞模様を構成したとき、該単位パターンが、該複数の仮想直線の各々の上に、相互に隣り合う2本の仮想直線上の単位パターンのy軸方向の最短距離よりも短い第1の間隔で配列するように該単位パターンを形成する工程と、
    (b)前記単位パターンの凹部の内面及び前記下地基板の表面上に、該凹部が完全には埋め尽くされない条件で、非晶質または多結晶の半導体膜を堆積させる工程と、
    (c)前記半導体膜にレーザビームを照射して、該レーザビームに照射された領域の半導体膜を一時的に溶融させて、結晶化させる工程と
    を有する結晶化半導体膜の製造方法。
  2. 前記工程cにおいて、前記単位パターンを構成する凹部の開口部の縁に発生した成長核を起点として、前記下地基板の面内方向に結晶を成長させる請求項1に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  3. 前記単位パターンの各々が1つの凹部で構成され、該凹部は、y軸方向に長い平面形状を有する請求項1または2に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  4. 前記単位パターンの各々が、y軸方向に配列した複数の凹部で構成され、1つの単位パターンを構成する複数の凹部のy軸方向の間隔は、前記第1の間隔よりも狭い請求項1または2に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  5. 前記単位パターンの各々は、y軸方向に配列した少なくとも3個の凹部を含む請求項4に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  6. y軸方向に隣り合う2つの単位パターンの間隔は、一方の単位パターンから他方の単位パターンに向かって成長した結晶粒が、他方の単位パターンから一方の単位パターンに向かって成長した結晶粒と衝突する長さである請求項1〜5のいずれかに記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  7. y軸方向に隣り合う2つの単位パターンの間隔の最小値は、前記第1の間隔の3倍以上である請求項1〜6のいずれかに記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  8. 前記第1の間隔は、相互にx軸方向に隣り合う2つの単位パターンから、x軸方向に広がりながらy軸方向に向かって成長した結晶粒同士が接触する大きさである請求項1〜7のいずれかに記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  9. (a)下地基板の表面に、各々が少なくとも1つの凹部を含む複数の単位パターンを形成する工程であって、該単位パターンは、該下地基板の表面上の点から放射状に延びる複数の仮想直線に沿い、該単位パターンの各々は、該仮想直線の長さ方向に長い平面形状を有する該単位パターンを形成する工程と、
    (b)前記単位パターンの凹部の内面及び前記下地基板の表面上に、該凹部が完全には埋め尽くされない条件で、非晶質または多結晶の半導体膜を堆積させる工程と、
    (c)前記半導体膜にレーザビームを照射して、該レーザビームに照射された領域の半導体膜を一時的に溶融させて、結晶化させる工程と
    を有する結晶化半導体膜の製造方法。
  10. 前記工程cにおいて、前記単位パターンを構成する凹部の開口部の縁に発生した成長核を起点として、前記下地基板の面内方向に結晶を成長させる請求項9に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  11. 前記単位パターンの各々が1つの凹部で構成され、該凹部は、該仮想直線の長さ方向に長い平面形状を有する請求項9または10に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  12. 前記単位パターンの各々が、前記仮想直線上に配列した複数の凹部で構成されている請求項9または10に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
  13. 前記単位パターンの各々は、前記仮想直線上に配列した少なくとも3個の凹部を含む請求項12に記載の結晶化半導体膜の製造方法。
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