JP2008015671A - 操作感覚呈示装置 - Google Patents

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雅彦 宮田
Terukazu Hiroe
輝一 廣江
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Abstract

【課題】操作部材の平面方向への移動操作に対して、操作感覚を適切に呈示する。
【解決手段】第1の円柱物6及び第2の円柱物7を、可動ワーク5の下面に形成された第1の溝部4a及び第2の溝部4bに、これらの内壁にそれぞれの側面の2箇所で接触するように嵌め込んで配置する。DCモータ8が駆動されると、第1の円柱物6が偏心回転し第1の溝部4aの内壁を押圧することで可動ワーク5がP1方向又はP2方向(左右方向)に移動される。一方、DCモータ9が駆動されると、第2の円柱物7が偏心回転し第2の溝部4bの内壁を押圧することで可動ワーク5がQ1方向又はQ2方向(上下方向)に移動される。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面方向に移動可能な操作部材を有し、その操作部材の移動操作に対して操作感覚を呈示する操作感覚呈示装置に関する。
操作部材の平面方向への移動操作に対して操作感覚を呈示する操作感覚呈示装置では、回転力を発生するモータなどを使用することが多い。この場合、ジョイスティック構造を用いてモータの回転力を略ダイレクトに操作部材に伝達する構成(例えば、特許文献1参照)や、ウォームギアやパンタグラフなどのリンク機構を用いてモータの回転力を直線方向への力に変換してから操作部材に伝達する構成などが考えられる。
特開2004−224202号公報
しかし、ジョイスティック構造を用いた場合、操作部材が球面状の動き(移動)になってしまい、平面方向への移動を完全には再現することができない。また、リンク機構を用いた場合、操作部材に対して与えられる力がモータダイレクトではないため、バックラッシュやがたつきが原因となり、所望の操作感覚を正確に呈示できない可能性がある。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、操作部材の平面方向への移動操作に対して、操作感覚を適切に呈示することができる操作感覚呈示装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明の操作感覚呈示装置は、平面方向に移動される操作部材と、前記操作部材と一体的に前記平面方向に移動される可動部材と、前記平面方向に対して直交する第1の回転軸を有する第1の回転手段と、側面の一部が前記可動部材の第1の側壁部に接し且つ前記第1の回転軸に偏心して設けられ前記第1の回転軸が回転することに連動して前記第1の回転軸の回転に対して偏心回転して側面から前記可動部材の第1の側壁部に押圧力を与える第1の押圧力付与手段と、前記平面方向に対して直交する第2の回転軸を有する第2の回転手段と、側面の一部が前記可動部材の第1の側壁部に対して直交する第2の側壁部に接し且つ前記第2の回転軸に偏心して設けられ前記第2の回転軸が回転することに連動して前記第2の回転軸の回転に対して偏心回転して側面から前記可動部材の第2の側壁部に押圧力を与える第2の押圧力付与手段と、前記可動部材の前記平面方向への変位を検出する変位検出手段と、前記操作部材が前記平面方向に移動されたことに応じて前記可動部材の前記平面方向への変位が前記変位検出手段により検出されたときに、当該可動部材を検出された移動方向とは反対方向に又は当該移動方向に且つ検出された移動距離に応じた距離だけ移動させるように前記第1の回転手段及び前記第2の回転手段のうち少なくともいずれかを駆動させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、使用者によって操作部材が平面方向に移動操作されると、操作部材と一体的に移動された可動部材の変位が変位検出手段によって検出され、制御手段は、この検出された可動部材の変位に応じて第1の回転手段及び第2の回転手段のうち少なくともいずれかを駆動させる。すると、第1の回転軸及び第2の回転軸の回転に連動して第1の押圧力付与手段及び第2の押圧力付与手段のうち少なくともいずれかが偏心回転されることで可動部材の第1の側壁部及び第2の側壁部のうち少なくともいずれかに押圧力が付与される。これにより、可動部材とともに操作部材が、使用者によって移動操作された方向とは反対方向に又は移動操作された方向に且つ移動距離に応じた距離だけ移動されるので、操作部材の平面方向への移動操作に対して平面方向への操作感覚を適切に呈示することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。
図2は、操作感覚呈示装置1を分解した外観斜視図である。操作感覚呈示装置1は、上面に矩形状の開口部2aを有したケース2と、このケース2の上面に開口部2aを塞ぐように載置されるドーム状をなすノブ3(操作部材に相当)とを備えて構成されている。
ケース2内には、下面に溝部4を有する略矩形板状をなす可動ワーク5(可動部材に相当)と、この溝部4の内壁を押圧するための第1の円柱物6及び第2の円柱物7(いずれも円柱部材に相当)と、これら各円柱物6、7を回転させる力を発生するDCモータ8、9と、各DCモータ8、9の回転軸8a、9aの回転角度を検出するポテンションメータ10、11(変位検出手段に相当)とが配設される。また、可動ワーク5の上面中央には、円柱状の連結部5aが突設されている。
図3は、操作感覚呈示装置1を組み立てた状態の断面を示している。このうち、(a)は平面断面図であり、特に可動ワーク5の溝部4及び各円柱物6、7の断面を示している。また、(b)は、(a)におけるX−X線に沿う縦断側面図であり、(c)は(a)におけるY−Y線に沿う縦断側面図である。図3(b)及び図3(c)に示すように、可動ワーク5の連結部5aの上端は、ケース2の上面の開口部2aを通ってノブ3の下面中央部に連結されている。これにより、可動ワーク5は、ノブ3と連動して平面方向に移動されるようになっている。
また、可動ワーク5の下面に設けられた溝部4の深さ方向の長さは、各円柱物6、7の高さ方向の長さよりも若干短くなっており、また、溝部4の幅方向の長さは、各円柱物6、7の直径と略同じに形成されている。第1の円柱物6及び第2の円柱物7は、溝部4の内壁にそれぞれの側面の2箇所で接触するように溝部4に嵌め込まれている。また、第1の円柱物6及び第2の円柱物7は、それぞれの下面が可動ワーク5の下面よりも若干突出するように配置されている。
第1の円柱物6及び第2の円柱物7の下方には、DCモータ8、9が位置しており、これらDCモータ8、9は、図示しない固定部材によってケース2内面に支持されている。また、DCモータ8、9は、それらの回転軸8a、9aがノブ3の移動する平面方向と直交する方向に延びるように配置されている。
第1の円柱物6は、その下面においてDCモータ8(第1の回転手段に相当)の回転軸8a(第1の回転軸に相当)の上端に偏心して取り付けられており、一方、第2の円柱物7は、その下面においてDCモータ9(第2の回転手段に相当)の回転軸9a(第2の回転軸に相当)の上端に偏心して取り付けられている。これにより、第1の円柱物6及び第2の円柱物7は、DCモータ8、9の回転軸8a、9aを回転中心として偏心回転するように配置されている。
DCモータ8、9の下方には、ポテンションメータ10、11が位置している。詳細は図示しないが、DCモータ8、9の回転軸8a、9aの下端は、それぞれポテンションメータ10、11の検出軸10a、11aに連結されており、回転軸8a、9aと検出軸10a、11aとは連動して回転される。また、本実施形態におけるポテンションメータ10、11は、例えば電気抵抗式のものであり、検出軸10a、11aの回転角度に応じて抵抗値が変化することで出力される信号(図4に符号Sx、Syを付して示す)が変化するような構成となっている。すなわち、各円柱物6、7の回転角度の変化に応じて、ポテンションメータ10、11から出力される信号Sx、Syが変化するようになっている。
図3(a)に示すように、可動ワーク5の下面に設けられた溝部4は、可動ワーク5の一側面から中央部まで延びる第1の溝部4aと、可動ワーク5の他側面から中央部まで延びる第2の溝部4bとよってL字状に形成されている。これら第1の溝部4a及び第2の溝部4bに、第1の円柱物6及び第2の円柱物7が前述したような状態でそれぞれ嵌め込まれて配置されている。
このような構成により、第1の円柱物6の偏心回転に応じて第1の溝部4aの内壁が押圧されることで可動ワーク5が図3(a)における左右方向に移動され、一方、第2の円柱物7の偏心回転に応じて第2の溝部4bの内壁が押圧されることで可動ワーク5が図3(a)における上下方向に移動されるようになっている。このように、本実施形態においては、第1の円柱物及び第2の円柱物が、それぞれ第1の押圧力付与手段及び第2の押圧力付与手段に相当し、第1の溝部4a及び第2の溝部4bが、それぞれ第1の側壁部及び第2の側壁部に相当する。
また、使用者によってノブ3が平面方向に移動操作されることで可動ワーク5が平面方向(左右方向又は上下方向)に移動すると、これに応じて、第1の円柱物6又は第2の円柱物7は、可動ワーク5の溝部4の内側壁に押圧されて偏心回転される。すなわち、各円柱物6、7は、ノブ3の平面方向への変位に応じて偏心回転されるようになっている。
なお、可動ワーク5の移動可能な範囲は、可動ワーク5の端面がケース2の内壁に当接する位置、もしくは各円柱物6、7が±90°回転された位置で規制されるようになっており、従って、可動ワーク5と連動するノブ3の可動範囲も同様に規制されている。
図4は、操作感覚呈示装置1の電気的構成を示すブロック図であり、前述したDCモータ8、9及びポテンションメータ10、11からなる駆動部12が、制御部13によって制御される構成となっている。この制御部13は、図2及び図3には図示しないがケース2内に設けられており、DCモータ8、9の駆動制御を行う制御回路14(制御手段に相当)と、DCモータ8、9を駆動するためのドライバ15、16と、ポテンションメータ10、11から出力される信号の増幅及びA/D変換を行う信号処理回路17、18と、制御回路14と外部機器19との間でデータの送受信を行うための通信インターフェース20(入力手段に相当)を有して構成されている。
制御回路14は、CPUを主体として、メモリやI/Oなどの周辺装置(いずれも図示せず)を備えて構成されており、このうち、メモリにはノブ3の変位に応じてどのようにノブ3に対して操作感覚を呈示するかといった内容を示すデータが記憶されるようになっている。このデータは、外部機器19から通信インターフェース20を介して書き込まれるようになっている。
制御回路14は、上記データとノブ3の変位とに基づいてモータ駆動用の信号Sd1、Sd2をドライバ15、16に出力するように構成されており、ドライバ15、16は、これら信号Sd1、Sd2に応じた駆動電圧Vd1、Vd2をDCモータ8、9に印加して駆動させる。
一方、ポテンションメータ10、11から出力された各円柱物6、7の回転角度を示す信号Sx、Syは、信号処理回路17、18に入力されている。この信号処理回路17、18は、アンプ部とA/D変換部(いずれも図示せず)とを有しており、このうち、アンプ部で、信号Sx、Syの増幅を行い、A/D変換部で増幅後の信号をデジタル信号Dx、Dyに変換してから制御回路14に出力するようになっている。
なお、本実施形態における外部機器19は、例えばナビゲーション装置などであり、カーソルなどを画面上に表示する液晶モニタなどの表示装置を有する機器である。そして、制御回路14から外部機器19には、通信インターフェース20を介して、各円柱物6、7の回転角度に基づいたノブ3の変位を示すデータが出力されるように構成されており、これにより、ノブ3の移動操作に応じて画面上のカーソルが移動するようになっている。
次に、上記構成の作用について図1も参照して説明する。
なお、本実施形態では、図1に示すように、可動ワーク5がケース2内の中央に位置した状態におけるノブ3の位置を中立位置(ニュートラル位置)としている。また、制御回路14のメモリには、ノブ3の平面方向への移動操作に対してノブ3の移動方向とは反対方向に作用するような力を付与するようにDCモータ8、9を駆動制御する、すなわち、ノブ3の移動操作に抗するような操作感覚を呈示するといったデータが予め記憶されているものとする。
使用者がノブ3に手を載せて、ノブ3を中立位置から図1における矢印P1方向(左方向)に所定距離だけ移動操作すると、ノブ3とともに可動ワーク5も矢印P1方向に所定距離だけ移動される。これに伴って、第1の円柱物6が図1における矢印A1方向(時計回り方向)に所定角度だけ回転され、これにより、ポテンションメータ10から出力される信号Sxが変化する。
制御回路14は、この信号Sxの変化により、ノブ3の左右方向の変位、すなわち、この場合にはノブ3が矢印P1方向に所定距離だけ移動されたことを検出する。そして、制御回路14は、検出されたノブ3の移動方向及び移動距離と、メモリに記憶されたデータとに基づいて、第1の円柱物6を矢印A1方向とは反対の図1における矢印A2方向(反時計回り方向)に所定角度回転させるようにDCモータ8の駆動を制御する。
これにより、可動ワーク5及びノブ3には、可動ワーク5を矢印P1方向とは反対の図1における矢印P2方向(右方向)に移動させるような力が作用する。このとき、使用者の手がノブ3に載せられているため、実際には可動ワーク5及びノブ3は矢印P2方向に移動されないが、使用者の手には、ノブ3を介して矢印P1方向への移動操作に抗するような操作感覚が呈示される。
また、使用者がノブ3に手を載せて、ノブ3を中立位置から矢印P2方向に所定距離だけ移動操作すると、ノブ3とともに可動ワーク5も矢印P2方向に所定距離だけ移動される。これに伴って、第1の円柱物6が矢印A2方向に所定角度だけ回転され、これにより、ポテンションメータ10から出力される信号Sxが変化する。
制御回路14は、この信号Sxの変化により、ノブ3の左右方向の変位、すなわち、この場合にはノブ3が矢印P2方向に所定距離だけ移動されたことを検出する。そして、制御回路14は、検出されたノブ3の移動方向及び移動距離と、メモリに記憶されたデータとに基づいて、第1の円柱物6を矢印A2方向とは反対の矢印A1方向に所定角度回転させるようにDCモータ8の駆動を制御する。
これにより、可動ワーク5及びノブ3には、可動ワーク5を矢印P2方向とは反対の矢印P1方向に移動させるような力が作用する。このとき、使用者の手がノブ3に載せられているため、実際には可動ワーク5及びノブ3は矢印P1方向に移動されないが、使用者の手には、ノブ3を介して矢印P2方向への移動操作に抗するような操作感覚が呈示される。
一方、使用者がノブ3に手を載せて、ノブ3を中立位置から図1における矢印Q1方向(下方向)、又は矢印Q2方向(上方向)に所定距離だけ移動操作した場合も、前述した矢印P1方向(左方向)や矢印P2方向(右方向)の場合と同様の原理で、ノブ3を介して使用者の手にこれらの移動操作に抗するような操作感覚が呈示される。
操作感覚呈示装置1は、上記した各方向(P1方向、P2方向、Q1方向、Q2方向)への移動操作だけではなく、これら各方向の間の方向である斜め方向への移動操作も可能であり、この操作に対しても所定の操作感覚を呈示することが可能となっている。この一例として、例えば、ノブ3が矢印P1方向と矢印Q2方向との間の方向に移動操作された場合について説明する。
使用者がノブ3に手を載せて、ノブ3を中立位置から矢印P1方向と矢印Q2方向との間の方向(図1における左上方向)に所定距離だけ移動操作すると、ノブ3とともに可動ワーク5も左上方向に所定距離だけ移動される。これに伴って、第1の円柱物6が矢印A1方向に所定角度だけ回転されるとともに第2の円柱物7が矢印B2方向に所定角度だけ回転され、これにより、ポテンションメータ10、11から出力される信号Sx、Syが変化する。
制御回路14は、これら信号Sx、Syの変化により、ノブ3の左右方向及び上下方向の変位、すなわち、この場合にはノブ3が左上方向(矢印P1方向と矢印Q2方向との間の方向)に所定距離だけ移動されたことを検出する。そして、制御回路14は、検出されたノブ3の移動方向及び移動距離と、メモリに記憶されたデータとに基づいて、第1の円柱物6を矢印A1方向とは反対の矢印A2方向に所定角度回転させるように、且つ第2の円柱物7を矢印B2方向とは反対の矢印B1方向に所定角度回転させるようにDCモータ8、9の駆動を制御する。
これにより、可動ワーク5及びノブ3には、可動ワーク5を左上方向(矢印P1方向と矢印Q2方向との間の方向)とは反対の右下方向(矢印P2方向と矢印Q1方向との間の方向)に移動させるような力が作用する。このとき、使用者の手がノブ3に載せられているため、実際には可動ワーク5及びノブ3は右下方向に移動されないが、使用者の手には、ノブ3を介して左上方向への移動操作に抗するような操作感覚が呈示される。
上述したような制御により、操作感覚呈示装置1は、ノブ3の平面方向(左右方向、上下方向、これらの間の方向)への移動操作に応じて、ノブ3に対して平面方向への所定の操作感覚を呈示するようになっている。なお、上記作用説明においては、ノブ3の移動操作に抗するような操作感覚を呈示する場合について説明したが、第1の円柱物6及び第2の円柱物7を偏心回転させる方向を上述したものと反対方向に設定することによって、ノブ3に対して、ノブ3の移動操作をアシストするような操作感覚を呈示することも可能である。
以上に説明したように、第1の実施形態によれば、次のような効果を奏する。
ノブ3の平面方向への移動操作に応じて、DCモータ8、9のうち少なくともいずれかを駆動させ、第1の円柱物6及び第2の円柱物7のうち少なくともいずれかを偏心回転させて可動ワーク5を平面方向へ所定距離だけ移動させるような力をノブ3に作用させるようにしたので、使用者に対して、ノブ3を介して平面方向への操作感覚を正確に呈示することができる。
第1の円柱物6及び第2の円柱物7の回転角度を示す出力信号Sx、Syと制御回路14のメモリに記憶されたデータとに基づいて、DCモータ8、9の駆動制御を行うことによってノブ3に平面方向への操作感覚を呈示するようにしたので、制御回路14のメモリに記憶されているデータを変更するだけで、ノブ3に対して呈示する操作感覚のパターンを変更することが可能となり、容易に様々な種類の操作感覚をノブ3に呈示することができる。
この場合、制御回路14のメモリのデータを、ノブ3の所定方向への移動操作に対して、これに抗する力とこれをアシストする力とを交互に付与するように変更すれば、使用者に対してノブ3を介して、いわゆるクリック感を呈示することができる。また、制御回路14のメモリのデータを、ノブ3が所定位置まで移動操作されたときに、この移動操作に抗する非常に大きな力を付与するように変更すれば、使用者に対してノブ3を介して、適正操作範囲外であることを報知することができる。
(第2の実施形態)
図5は本発明の第2の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。
図5は第1の実施形態における図1相当図であり、操作感覚呈示装置31の平面断面図を示している。図5に示すように、操作感覚呈示装置31は、第1の実施形態における第1の円柱物6及び第2の円柱物7と同様の形状をなす第1の円柱物32、第2の円柱物33、第3の円柱物34、及び第4の円柱物35(いずれも円柱部材に相当)と、第1の実施形態における可動ワーク5よりも若干小さな矩形板状をなして形成された可動ワーク36(可動部材に相当)とを有して構成されている。
このうち、第1の円柱物32及び第2の円柱物33の下方には、第1の実施形態におけるDCモータ8、9と同様に構成された回転軸37a(第1の回転軸に相当)を有するDCモータ37(第1の回転手段に相当)と、回転軸38a(第2の回転軸に相当)を有するDCモータ38(第2の回転手段に相当)とが設けられている。また、第1の実施形態と同様に、第1の円柱物32及び第2の円柱物33は、回転軸37a、38aにそれぞれ偏心して取り付けられており、偏心回転するように配置されている。
第1の円柱物32は、可動ワーク36の図5における左側の外側壁部36aにその側面の1箇所で接するように配置されている。また、第3の円柱物34は、第1の円柱物32と可動ワーク36を挟んで対向するように、且つ図5における右側の外側壁部36bにその側面の1箇所で接するように配置されている。一方、第2の円柱物33は、可動ワーク36の図5における上側の外側壁部36cにその側面の1箇所で接するように配置されている。また、第4の円柱物35は、第2の円柱物33と可動ワーク36を挟んで対向するように、且つ図5における下側の外側壁部36dにその側面の1箇所で接するように配置されている。
第3の円柱物34及び第4の円柱物35の下方には、それぞれ回転軸39、40が設けられており、第3の円柱物34及び第4の円柱物35は、それらの下面において回転軸39、40の上端に偏心して取り付けられている。また、これら回転軸39、40と、DCモータ37、38の回転軸37a、38aとは、ベルト41、42によって連結されている。これにより、第1の円柱物32と第3の円柱物34とはDCモータ37の回転に同期して偏心回転され、第2の円柱物33と第4の円柱物35とはDCモータ38の回転に同期して偏心回転されるように構成されている。
なお、本実施形態においては、第1の円柱物32及び第3の円柱物34によって第1の押圧力付与手段が構成され、第2の円柱物33及び第4の円柱物35によって第2の押圧力付与手段が構成されている。また、外側壁部36a、36bによって第1の外側壁部(第1の側壁部に相当)が構成され、外壁側部36c、36dによって第2の外側壁部(第2の側壁部に相当)が構成されている。
次に、上記構成の作用について説明する。
なお、本実施形態では、各円柱物32〜35が図5に示すような状態で可動ワーク36の周囲に配置されている状態におけるノブの位置を中立位置(ニュートラル位置)としている。
使用者がノブに手を載せて、ノブを中立位置から図5における矢印P3方向(左方向)に所定距離だけ移動操作すると、ノブとともに可動ワーク36も矢印P3方向に所定距離だけ移動される。これに伴って、第1の円柱物32が図5における矢印A3方向(時計回り方向)に所定角度だけ回転されるとともにベルト41を介して第3の円柱物34も矢印A3方向に所定角度だけ回転される。これにより、ポテンションメータ10から出力される信号Sxが変化する。
制御回路14は、この信号Sxの変化により、ノブの左右方向の変位、すなわち、この場合にはノブが矢印P3方向に所定距離だけ移動されたことを検出する。そして、制御回路14は、検出されたノブの移動方向及び移動距離と、メモリに記憶されたデータとに基づいて、第1の円柱物32及び第3の円柱物34を矢印A3方向とは反対の図5における矢印A4方向(反時計回り方向)に所定角度回転させるようにDCモータ37の駆動を制御する。
これにより、可動ワーク36及びノブには、可動ワーク36を矢印P3方向とは反対の図5における矢印P4方向(右方向)に移動させるような力が作用する。このとき、使用者の手がノブに載せられているため、実際には可動ワーク36及びノブは矢印P4方向に移動されないが、使用者の手には、ノブを介して矢印P3方向への移動操作に抗するような操作感覚が呈示される。
また、使用者がノブに手を載せて、ノブを中立位置から矢印P4方向に所定距離だけ移動操作すると、ノブとともに可動ワーク36も矢印P4方向に所定距離だけ移動される。これに伴って、第3の円柱物34が矢印A4方向に所定角度だけ回転されるとともにベルト41を介して第1の円柱物32も矢印A4方向に所定角度だけ回転される。これにより、ポテンションメータ10から出力される信号Sxが変化する。
制御回路14は、この信号Sxの変化により、ノブの左右方向の変位、すなわち、この場合にはノブが矢印P4方向に所定距離だけ移動されたことを検出する。そして、制御回路14は、検出されたノブの移動方向及び移動距離と、メモリに記憶されたデータとに基づいて、第3の円柱物34及び第1の円柱物32を矢印A4方向とは反対の矢印A3方向に所定角度回転させるようにDCモータ37の駆動を制御する。
これにより、可動ワーク36及びノブには、可動ワーク36を矢印P4方向とは反対の矢印P3方向に移動させるような力が作用する。このとき、使用者の手がノブに載せられているため、実際には可動ワーク36及びノブは矢印P3方向に移動されないが、使用者の手には、ノブを介して矢印P4方向への移動操作に抗するような操作感覚が呈示される。
一方、使用者がノブに手を載せて、ノブを中立位置から図5における矢印Q3方向(下方向)、又は矢印Q4方向(上方向)に所定距離だけ移動操作した場合も、前述した矢印P3方向(左方向)や矢印P4方向(右方向)の場合と同様の原理で、ノブを介して使用者の手にこれらの移動操作に抗するような操作感覚が呈示される。
以上説明したように、第2の実施形態の構成によっても、第1の実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。また、可動ワーク36を溝の無い単なる矩形板状としたので、可動ワーク36を容易に形成することができる。
なお、本発明は上記し且つ図面に記載した各実施形態に限定されるものではなく、次のような変形又は拡張が可能である。
第1の回転手段及び第2の回転手段として、ステッピングモータやACモータなどのモータを用いてもよい。
第1の溝部4a及び第2の溝部4bを、それぞれ独立した別々の溝で形成してもよい。
変位検出手段として、ロータリエンコーダなどの光学式のものを用いてもよい。
本発明の第1の実施形態を示すもので、発明の要部を示す平面断面図 操作感覚呈示装置の全体構成を示す分解斜視図 操作感覚呈示装置の断面を示すもので、(a)は平面断面図、(b)はX−X線に沿う縦断側面図、(c)はY−Y線に沿う縦断側面図 操作感覚呈示装置の電気構成を示すブロック図 本発明の第2の実施形態を示すもので、発明の要部を示す平面断面図
符号の説明
図面中、1は操作感覚呈示装置、3はノブ(操作部材)、4aは第1の溝部(第1の側壁部)、4bは第2の溝部(第2の側壁部)、5は可動ワーク(可動部材)、6は第1の円柱物(第1の押圧力付与手段、円柱部材)、7は第2の円柱物(第2の押圧力付与手段、円柱部材)、8はDCモータ(第1の回転手段)、8aは回転軸(第1の回転軸)、9はDCモータ(第2の回転手段)、9aは回転軸(第2の回転軸)、10、11はポテンションメータ(変位検出手段)、14は制御回路(制御手段)、20は通信インターフェース(入力手段)、31は操作感覚呈示装置、32は第1の円柱物(第1の押圧力付与手段、円柱部材)、33は第2の円柱物(第2の押圧力付与手段、円柱部材)、34は第3の円柱物(第1の押圧力付与手段、円柱部材)、35は第4の円柱物(第2の押圧力付与手段、円柱部材)、36は可動ワーク(可動部材)、36a、36bは外側壁部(第1の外側壁部、第1の側壁部)、36c、36dは外側壁部(第2の外側壁部、第2の側壁部)、37はDCモータ(第1の回転手段)、37aは回転軸(第1の回転軸)、38はDCモータ(第2の回転手段)、38aは回転軸(第2の回転軸)を示す。

Claims (4)

  1. 平面方向に移動される操作部材と、
    前記操作部材と一体的に前記平面方向に移動される可動部材と、
    前記平面方向に対して直交する第1の回転軸を有する第1の回転手段と、
    側面の一部が前記可動部材の第1の側壁部に接し且つ前記第1の回転軸に偏心して設けられ前記第1の回転軸が回転することに連動して前記第1の回転軸の回転に対して偏心回転して側面から前記可動部材の第1の側壁部に押圧力を与える第1の押圧力付与手段と、
    前記平面方向に対して直交する第2の回転軸を有する第2の回転手段と、
    側面の一部が前記可動部材の第1の側壁部に対して直交する第2の側壁部に接し且つ前記第2の回転軸に偏心して設けられ前記第2の回転軸が回転することに連動して前記第2の回転軸の回転に対して偏心回転して側面から前記可動部材の第2の側壁部に押圧力を与える第2の押圧力付与手段と、
    前記可動部材の前記平面方向への変位を検出する変位検出手段と、
    前記操作部材が前記平面方向に移動されたことに応じて前記可動部材の前記平面方向への変位が前記変位検出手段により検出されたときに、当該可動部材を検出された移動方向とは反対方向に又は当該移動方向に且つ検出された移動距離に応じた距離だけ移動させるように前記第1の回転手段及び前記第2の回転手段のうち少なくともいずれかを駆動させる制御手段とを備えたことを特徴とする操作感覚呈示装置。
  2. 前記可動部材は、前記平面方向に沿って互いに直交する方向に延びる第1の溝部及び第2の溝部を備えて構成され、
    前記第1の押圧力付与手段は、その側面が前記第1の溝部の両側壁部に2箇所で接するように前記第1の溝部内に収容されている1つの円柱部材から構成され、
    前記第2の押圧力付与手段は、その側面が前記第2の溝部の両側壁部に2箇所で接するように前記第2の溝部内に収容されている1つの円柱部材から構成されていることを特徴とする請求項1記載の操作感覚呈示装置。
  3. 前記可動部材は、互いに対向する一対の第1の外側壁部と当該第1の外側壁部に対して直交し且つ互いに対向する一対の第2の外側壁部とを備えて構成され、
    前記第1の押圧力付与手段は、各々の側面が前記第1の外側壁部に1箇所で接するように前記可動部材を介して対向配置され且つ各々が前記第1の回転軸の回転に対して互いに同期して偏心回転する2つの円柱部材から構成され、
    前記第2の押圧力付与手段は、各々の側面が前記第2の外側壁部に1箇所で接するように前記可動部材を介して対向配置され且つ各々が前記第2の回転軸の回転に対して互いに同期して偏心回転する2つの円柱部材から構成されていることを特徴とする請求項1記載の操作感覚呈示装置。
  4. データを外部から入力するための入力手段を備え、
    前記制御手段は、外部から前記入力手段に入力されたデータに基づいて前記第1の回転手段及び前記第2の回転手段のうち少なくともいずれかの駆動を制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の操作感覚呈示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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