JP5936255B2 - 入力装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、ハプティックデバイスの一例が開示されている。特許文献1に開示されたハプティックデバイスは、全体がリング状で、下部にベース、上部にベースに対して回転可能なキャップが配置され、キャップを回転させることで入力操作を行うことができる。このハプティックデバイスの内部には、上記の回転状態を検出するためのセンサやこの回転操作に対して触覚的なフィードバックを付与するための圧電モータ(超音波モータ)などが配置されている。
振動波モータは、ステータとこのステータに圧接するロータとを有する。
ステータ及びロータのうち一方はベースに対して軸方向の変位が許容され、回転方向の変位が規制される。
他方は操作部に含まれる。
振動波モータは、操作部を介して、操作者に触覚的なフィードバックを与える。
振動波モータは、リング状のステータと上記ステータに圧接するリング状のロータとを有し、上記ステータ及び上記ロータのうち一方は上記ベースに対して軸方向の変位が許容され、回転方向の変位が規制されている。他方は上記操作部に含まれ、上記操作部を介して、操作者に触覚的なフィードバックを与える。操作部に含まれとは、例えば上記ステータ及び上記ロータのうちの一方が操作部そのものであってもよく、また、上記ステータ及び上記ロータのうちの一方がツマミ等の操作子と一体化したものが操作部であっても構わないという趣旨である。
また、本発明の一実施形態に係る入力装置を使用し、軸方向の操作量(押し込み量)に応じて、回転方向の触覚的なフィードバックのフォースパターンを変化させることもできる。
例えば、軸方向に2段階の押し込み操作ができるように構成し、押し込み位置が初期位置のときは、回転方向にクリック感がないフォースパターンとし、押し込み位置が1段目のときは、回転方向に90度の間隔でクリック感が得られるフォースパターンとし、押し込み位置が2段目のときは、回転方向に45度の間隔でクリック感が得られるフォースパターンとするように構成することができる。
なお、押し込み位置の段数やフォースパターンは任意に設定することができる。また、押し込み操作に対して特に段数を設けず押し込み量をアナログ的に検出し、この押し込み量に基づいて触覚的なフィードバックのフォースパターンを変化させるように構成してもよい。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る入力装置としてのハプティックデバイス100の斜視図である。図2は、図1のA−A断面図である。
ハプティックデバイス100は、第1の検出部としての回転検出センサ41と、回転検出用スリット42とを有する。
ハプティックデバイス100は、第2の検出部としてのZ軸方向位置検出センサ51と、着磁部52とを有する。
ハプティックデバイス100は、クッション材6と、台座7と、Z軸方向の位置保持用の球体80と、第1〜第4の位置保持用の溝81〜84と、第1の部材91と、回転止め用の溝92と、回転止め用の球体93とを有する。
ハプティックデバイス100は、圧力センサ10と、第1の弾性部材としてのスプリング11と、ローラ12と、低摩擦部材13を有する。
ツマミ1には、リング状であり、超音波モータ3のロータ31が低摩擦部材13を介して固定される。このツマミ1は、ベース2と対向して配置され、ベース2と対向する側に凹部を有し、この凹部に超音波モータ3等が配置される。
ツマミ1の内側面1aには回転検出用スリット42及び着磁部52が取り付けられている。また、ツマミ1の外周部の側面には位置保持用の球体80が配置されている。
ベース2の凹部の内底面には圧力センサ10が配置され、内側面には第1〜第4の位置保持用の溝81〜84が設けられている。
ロータ31は、ステータ32に圧接して対向配置される。
ステータ32は、ベース2に対してZ軸方向の変位が許容され、回転方向の変位が規制される。
図面上、ステータ32の上にロータ31が重ねられ、ベース2に固定されたスプリング11によりステータ32がロータ31側に付勢され、ロータ31がステータ32に圧接するように構成されている。ステータ32の下面には、分極された多数の圧電素子33が接着され、それらは駆動用高周波の1/4波長の間隔を変えて2組に分けられている。
そして、それぞれの組の圧電素子に互いに90°位相差のある高周波電圧を印加することにより、ステータ32に進行波を発生させる。ステータ32に発生させた進行波により、ステータ32に圧接されるロータ31にトルクが発生する。このトルクの発生方向や大きさ等を制御して、例えば操作者のツマミ1の回転操作時における触覚的なフィードバックのフォースパターンを、ツマミ1の押し込み位置毎に異ならせることができる。
本実施形態においては、ハプティックデバイス100に超音波モータ3を用いたことで、このような触覚的なフィードバックの違いを人間が感覚的に把握できるレベルまで容易に制御できる。
本実施形態では、ロータ31はツマミ1に被覆された形態をなし、ロータ31とツマミ1が、操作者によるZ軸方向の操作及び回転方向の操作で変位する操作部として機能するが、ツマミ1を設けずロータ31を露出し、このロータ31を直接操作者が操作する構成としてもよい。
第1の部材91は、ツマミ1の凹部内に位置し、リング状の超音波モータ3の環内に位置する。リング状の第1の部材91の内側面には回転検出センサ41及びZ軸方向位置検出センサ51が取り付けられている。
第1の部材91の外側面には回転止め用の溝92が設けられている。リング状の第1の部材91の内側面には、円周方向に亘って凹部が設けられている。この凹部内にローラ12が配置されることで、ツマミ1はZ軸方向への変位可能な範囲が規制される。
図3は、回転検出センサ41と回転検出用スリット42の位置関係を示す概略図である。
図2及び図3に示すように、ツマミ1の内側面1aには、ツマミ1の円周方向に亘ってZ軸方向に長手方向を有する複数の回転検出用スリット42が設けられる。回転検出センサ41は、第1の部材91の、ツマミ1の内側面1aと対向する面に固定されている。回転検出センサ41は、回転検出用スリット42を検出することにより、ツマミ1の操作量(回転角度)を検出する。
回転検出センサ41は、少なくとも1つ設ければよいが、例えば円周方向に等間隔に例えば4つ配置し、ノイズなどによる誤検出を認識できるようにしてもよい。
Z軸方向位置検出センサ51は、少なくとも1つ設ければよいが、例えば円周方向に等間隔に例えば4つ配置することで、例えばツマミ1の押し込みが斜めになった場合に4つのセンサの平均値などを算出して押し込み量の補正が行える。
クッション材6は、超音波モータ3から発生する振動が、図面下方向(ベース2方向)に伝わりにくくするものであり、振動の分散を防止し、超音波モータ3による触覚的なフィードバックを効率良くツマミ1を介して操作者に与えることができる。
図2及び図5に示すように、位置保持用の球体80は、ツマミ1の外側面に設けられた穴85内でスプリング86を介してツマミ1側に保持される。スプリング86の伸縮により球体80は穴85内で移動可能となっている。
ベース2の内側面には、第1〜第4の位置保持用の溝81〜84が円周方向に亘ってそれぞれ設けられている。操作者によるツマミ1の押込み操作や引き戻し操作によりツマミ1がZ軸方向に変位する際、球体80は、溝81〜84に嵌るまではベース2の内側面に押され、スプリング86が縮んで凹85部内に収まった状態で移動する。そして、球体80は、溝81〜84の位置まで移動すると、縮んでいたバネが伸びて溝81〜84のいずれかに嵌る。球体80が溝81〜84に嵌ることにより、ツマミ1のZ軸方向の変位は制限され、ツマミ1のZ軸方向の位置が保持される。
このようにツマミ1が保持されないまでも、球体80が溝81〜84を通過するたびに、ツマミ1を操作する操作者にクリック感にも操作感を与えるようにしてもよい。
このように球体80、位置保持用の溝81〜84からなる位置保持機構を設けることにより、操作者は、ツマミ1をZ軸方向に操作する際に、球体80が溝81〜84に嵌ったときのツマミ1を介して受ける感触で、モードの切替えが達成できたことを知ることができる。従って、ツマミ1のZ軸方向の入力操作を確実なものとすることができる。なお、モード切替の様子を別途設けたディスプレイに表示したり、あるいは、モード切替に応じてON−OFFするLED等を設けるようにしてもよい。
例えば、第1のモード設定時の回転操作では、ツマミ1の回転操作にクリック感が生じることなく、ツマミ1をスムーズに回転させることができるように、触覚的なフィードバックのフォースパターンが選択される。
第2のモード設定時の回転操作では、初期位置に対してツマミ1の45度の回転操作毎にクリック感が生じるように、触覚的なフィードバックのフォースパターンが選択される。
第3のモード設定時の回転操作では、初期位置に対してツマミ1の90度の回転操作毎にクリック感が生じるように、触覚的なフィードバックのフォースパターンが選択される。
第4のモード設定時の回転操作では、初期位置に対してツマミ1の120度の回転操作毎にクリック感が生じるように、触覚的なフィードバックのフォースパターンが選択される。
各モードに対応したフォースパターンをメモリに記憶させ、設定されたモードに対応するフォースパターンをメモリから読み出し、このフォースパターンに基づいて超音波モータ3を制御することにより、達成することができる。
なお、設定されるモード数やフォースパターンは任意であり、また、回転方向の操作時にクリック感を生じさせる場合であっても、モード毎にクリック感の大きさを変化させてもよく、被操作対象機器に応じて適宜設定することができる。また、ケーム機器等において、ツマミ1の回転方向の操作に応じてディスプレイ上のポインターを動かす場合、このポインターがディスプレイ上の所定の領域に侵入したときに、触覚的なフィードバックのフォースパターンを変化させるように構成してもよい。
これにより、検出される電圧の大きさから、ツマミ1のZ軸方向の変位を検出することができ、どのモードが選択されたかを検出できる。
球体80と溝81〜84とで単なるスイッチ回路を構成しても同様にモードの検出が可能である。
このように、位置保持用の機構に加え導通回路を設けた構成を、ツマミ1及びロータ31の軸方向の変位を検出する第2の検出部として用いることもできる。
このような溝92と球体93からなる回転止めの機構は、円周方向に略等間隔で複数設けられている。
スプリング11は、ステータ32をロータ31に圧接させ、かつ、両者が圧接した状態でステータ32をZ軸方向に保持するためのもので、
ツマミ1の押込み操作に対して押込み時、ベース2のZ軸方向でベース2より離れる方向(図面上、上方向)に対してステータ32を介して操作部側のロータ31に弾性力を付与する。
このようなスプリング11を設けることにより、ツマミ1のZ軸方向の位置にかかわらず、ステータ32をロータ31に常時圧接させることができる。
また、スプリング11の弾性力を調整することにより、ツマミ1の引き戻し操作(図面上、上方向側への操作)を僅かな力で行うことができる。
また、スプリング11を設けることにより、ロータ31が弾性的に保持されるため、ツマミ1に過大な押圧力が加わった場合でも、ロータ31とステータ32との擦動面に加わる押圧力を緩和することができる。
スプリング11に代えて板バネなどの他の弾性部材を用いても勿論構わない。
ローラ12は、第1の部材91の側面に設けられた凹部の天面及び床面によりZ軸方向の移動が規制され、ローラ12によってツマミ1の押込み量及び引き戻し量が規制される。また、ローラ12によってZ軸方向の変位限界でのツマミ1の回転方向の操作を円滑に行うことができる。さらに、ツマミ1の押込み量が規制されることにより、Z軸方向に超音波モータ3に過度に圧力がかかることを防止することができる。
軸方向への入力操作によって切り替えられるモード毎に、
そのモードでの回転操作時の操作部の
回転方向の触覚的なフィードバックが操作者に異なって与えられるように制御される。
(システムの構成)
本実施形態におけるシステムは、ハプティックデバイス100と、駆動回路15と、制御回路16と、コントロールユニット17とを有する。
発振回路150は、高周波電圧を発生させる。発振回路150から発生する高周波電圧は、増幅回路152と、90°位相器151を介して増幅回路153に入力される。増幅回路152、153それぞれに入力した高周波電圧は、それぞれ増幅回路152、153で増幅される。増幅回路152、153で増幅した互いに90°位相差がある高周波電圧は、ハプティックデバイス100の圧電素子33に印加される。
制御回路16では、読み出されたフォースパターンに対応した触覚的なフィードバックを発生させるための駆動信号を発振回路150に出力する。
なお、ツマミ1の回転方向の操作量は、回転検出センサ41で検出され、回転検出センサ41からの出力信号は、制御回路16を介してコントロールユニット17へ入力する。
そして、コントロールユニット17から被制御対象機器(不図示)へツマミ1の回転方向の操作量に応じた指令信号が出力されることになる。
なお、ツマミ1のZ軸方向の操作はモードの設定ではなく、このZ軸方向の操作により、被制御対象機器を操作するように構成してもよい。
また、ツマミ1に付与する触覚的なフィードバックもクリック感に限定されるものではなく、例えば、一定の回転角度毎に触覚的なフィードバックを変化させてもよく、また、ツマミ1に回転方向に微小な振動を付与するようにしてもよく、操作対象機器や操作モードに応じて任意に設定できる。また、ツマミ1が回転方向に操作される際の回転方向の速度や加速度、また、ツマミ1がZ軸方向に操作される際の速度や加速度を検出して、被制御対象機器を操作するとともに、ツマミ1に付与される触覚的なフィードバックを変化させたり、触覚的なフィードバックのフォースパターンを変化させるように構成してもよい。
[第2の実施形態]
図7は、ハプティックデバイスの断面図である。第1の実施形態と比較して、構造上、超音波モータとベースに固定されるスプリングとの間に中間部材を設けた点、回転検出センサ及びZ軸方向位置検出センサの配置が異なる点が主に異なる。
ハプティックデバイス200は、第1の検出部としての回転検出センサ241と、回転検出用スリット242とを有する。
ハプティックデバイス200は、第2の検出部としてのZ軸方向位置検出センサ251と、着磁部252とを有する。
ハプティックデバイス200は、クッション材206と、台座207と、位置保持用の球体281と、第1の位置保持用の溝282と、第2の位置保持用の溝283と、第3の位置保持用の溝284と、回転止め用の溝292と、回転止め用の球体293とを有する。
ハプティックデバイス200は、圧力センサ210と、第1の弾性部材としてのスプリング211と、スプリング212と、スプリング213と、軸受け215と、を有する。
ツマミ201は、ベース202に対してZ軸方向及びZ軸を回転軸とした回転方向に変位可能となっている。
このツマミ201は、ベース202と対向して配置され、ベース202と対向する側に凹部を有する。
ツマミ201の凹部の内側面には、回転検出用スリット242が設けられる。
ベース202の内底面には圧力センサ210が配置され、内側面には第1の位置保持用の溝282、第2の位置保持用の溝283、第3の位置保持用の溝284及び着磁部252が設けられる。
ロータ231はステータ232に圧接して対向配置される。
ステータ232は、ベース202に対してZ軸方向の変位が許容され、回転方向の変位が規制される。操作部であるロータ231は、ツマミ201に固定されており、ツマミ201のZ軸方向及び回転方向の変位に伴って移動する。
中間部材214とツマミ201は、軸受け215を介して回転方向に位置する。
中間部材214は、ツマミ201のZ軸方向の変位に伴って、Z軸方向に移動可能であるが、回転方向への変位がなされないよう、回転止め機構により回転方向への変位は規制される。
中間部材214の上面には超音波モータ203のロータ231が挿入可能な凹部が設けられており、この凹部の側面には、回転止め機構をなす回転止め用の溝292が設けられる。
リング状の中間部材214の内周側面にはZ軸方向位置検出センサ251、外周側面には回転検出センサ241及び位置保持用の球体281が設けられる。
スプリング212は中間部材214の上面に円周方向に設けられた凹部に円周方向に亘って複数設けられる。
スプリング212は、ステータ232をロータ231に圧接させ、かつ、両者が圧接した状態でステータ232をZ軸方向に保持するためのもので、
ツマミ201の押込み操作に対して、ベース202のZ軸方向でベース202より離れる方向(図面上、上方向)に対してステータ232を介して操作部側のロータ231に弾性力を付与する。
このようなスプリング212を設けることにより、ツマミ201のZ軸方向の位置にかかわらず、ステータ232をロータ231に常時圧接させることができる
とともに、ツマミ201の押込み操作に対してロータ231を弾性的に保持することができる。
スプリング212を設けることにより、ツマミ201がZ軸方向に強く押込まれても、その力をスプリング212で弾性的に受け止めることができ、
摺動部に加わる押圧力を緩和することができる。
スプリング211は、ツマミ201押込み時に、ベース202のZ軸方向でベース202より離れる方向(図面上、上方向)に、ベース202、超音波モータ203及び中間部材214の一体化したものに対して、弾性力を付与する。
スプリング213は、ツマミ201が押込まれることにより伸びる。従って、スプリング213は、ツマミ201押込み時に、図面上、上方向に、ベース202、超音波モータ203及び中間部材214の一体化したものに対して、弾性力を付与する。
すなわち、Z軸方向にツマミ201が押込まれる際、ツマミ201、超音波モータ203及び中間部材214は一体化して、Z軸方向に移動するため、超音波モータ203のZ軸方向の位置にかかわらず、スプリング212の圧縮状態は略同じである。これに対して、第1の実施形態においては、スプリング212と同様の機能を有するスプリング11は、超音波モータ3のZ軸方向の位置によって圧縮状態が異なるため、超音波モータ3のZ軸方向の位置によってはロータ31とステータ32との擦動面の接触圧が異なることがある。
超音波モータが発生するトルクは、ロータとステータとの擦動面の接触圧に影響を受けることがあるため、第1の実施形態においては、ツマミ1のZ軸方向の位置によって、トルクが変化してしまうおそれがあるが、本実施形態においては、このようなトルクの変化を防止することができる。
[第3の実施形態]
図8に示すように、ハプティックデバイス300は、操作部としてのツマミ301と、ベース302と、超音波モータ303とを有する。
ハプティックデバイス300は、第1の検出部としての回転検出センサ341と、回転検出用スリット342とを有する。
ハプティックデバイス300は、第2の検出部としてのZ軸方向位置検出センサ351と、着磁部352とを有する。
ハプティックデバイス300は、第1の弾性部材としてのスプリング311と、第1の弾性部材としてのスプリング317と、第2の弾性部材としてのスプリング316とを有する。
ハプティックデバイス300は、クッション材306と、台座307と、回転止め用の溝392、回転止め用の球体393と、軸受け315と、を有する。
ハプティックデバイス300は、第1の部材391と第2の部材318とを有する。
尚、本実施形態においては、第1及び第2の実施形態で示した位置保持用機構、圧力センサを設けていないが、第1及び第2の実施形態と同様に設けてもよく、以下の実施形態においても同様である。
スプリング316、317は、第2の部材318をZ軸方向に移動可能に保持するものであり、本実施形態において、スプリング311、316、317を設け、これらスプリングのバネ定数関係を調整することにより、入力操作時に必要な押圧力と摺動部にかかる圧力との関係を任意に設定することが可能である。また、スプリング311、316、317により、ツマミ301のZ軸方向の変位を所定の範囲内に制限することができる。
[第4の実施形態]
図9に示すように、ハプティックデバイス400は、操作部としてのツマミ401と、ベース402と、超音波モータ403とを有する。
ハプティックデバイス400は、第1の検出部としての回転検出センサ441と、回転検出用スリット442とを有する。
ハプティックデバイス400は、第2の検出部としてのZ軸方向位置検出センサ451を有する。
ハプティックデバイス400は、第1の弾性部材としてのスプリング411と、第2の弾性部材としてのスプリング418とを有する。
ハプティックデバイス400は、クッション材406と、台座407と、回転止め用の溝492、回転止め用の球体493と、軸受け419と、第1のローラ412と、第2のローラ420とを有する。
ハプティックデバイス400は、その断面が凸形状を有しており、操作部となるツマミ401がベース402から突出した形状となっている。
軸受け419は、スプリング418とツマミ401の突出部401aとの間に配置される。軸受け419の一部を構成する2つの軌道板のうち一方の軌道板は、ツマミ401の突出部401aに固定されており、軸受け419の一方の軌道板とツマミ401とロータ431が、操作者の回転操作により一体となって回転する。
ローラ412、420は、いずれも円周方向に亘って複数設けられる。
ローラ412、420の軸はツマミ401の外周側面に固定され、ツマミ401のZ軸方向の移動に伴ってローラ412、420もベース402の凹部内で移動する。図面上、上部に位置する第1のローラ412はベース402の庇部により図面上方向への移動が制限される。図面上、下部に位置する第2のローラ420はベース402の内底部により図面下方向への移動が制限される。よって2つのローラ412、420により、ツマミ401のZ軸方向の変位が一定の範囲内に制限される。
スプリング411は、一端がベース402に、他端が台座407に固定され、Z軸方向に伸縮可能となっている。
スプリング411は、ツマミ401の押込み操作に対して操作部であるロータ431に弾性力を付与する。
スプリング411はベース402のリング状の凹部に円周方向に亘って複数設けられる。
スプリング411の機能は、スプリング11と同様である。
スプリング418は、一端がベース402の庇部の下面に、他端が軸受け419の他方の軌道板に固定され、Z軸方向に伸縮可能となっている。
スプリング418は、ツマミ401の引張方向の操作に対して、ロータ431に弾性力を付与する。
スプリング418は、ベース402のリング状の凹部に円周方向に亘って複数設けられる。
[第5の実施形態]
ハプティックデバイス500は、第1の検出部としての回転検出センサ541と、回転検出用スリット542とを有する。
ハプティックデバイス500は、第2の検出部としてのZ軸方向位置検出センサ551を有する。
ハプティックデバイス500は、第1の弾性部材としてのスプリング511と、第2の弾性部材としてのスプリング518とを有する。
ハプティックデバイス500は、クッション材506と、台座507と、回転止め用の溝592、回転止め用の球体593と、第1のローラ512と、第2のローラ520とを有する。
軸受け519は、スプリング511とツマミ501の突出部501aとの間に配置される。軸受け519の一部を構成する2つの軌道板のうち一方の軌道板は、ツマミ501の突出部501aに固定されており、軸受け519の一方の軌道板とツマミ501とロータ531が、操作者の回転操作により回転する。
スプリング511は、一端がベース502に、他端が軸受け519の他方の軌道板に固定され、Z軸方向に伸縮可能となっている。
スプリング511は、ベース502の押し込み操作に対して操作部であるロータ531に弾性力を付与する。
スプリング511はベース502のリング状の凹部に円周方向に亘って複数設けられる。
スプリング518は、一端がベース502の庇部の下面に、他端が台座507に固定され、Z軸方向に伸縮可能となっている。
スプリング518は、ツマミ501の引張方向の操作に対してロータ531に弾性力を付与する。
スプリング518は、ベース502のリング状の凹部に円周方向に亘って複数設けられる。
[第6の実施形態]
ハプティックデバイス600は、第1の検出部としての回転検出センサ641と、回転検出用スリット642とを有する。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態に係るハプティックデバイスについて図12を用いて説明する。第4の実施形態では2つのローラを設けていたが、第7の実施形態においては、ローラの代わりに摺動材721及び722を設ける。以下、上述の実施形態と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、主に異なる点について説明する。
[第8の実施形態]
ハプティックデバイス800は、第1の弾性部材としてのスプリング811と、第2の弾性部材としてのスプリング818とを有する。
ハプティックデバイス800は、第1のクッション材806aと、第2のクッション材806bと、第1の台座807aと、第2の台座807bと、第1の回転止め用の溝892aと、第2の回転止め用の溝892bと、回転止め用の球体893aと、回転止め用の球体893bとを有する。
第1の超音波モータ803aと第2の超音波モータ803bは、ツマミ401の突出部401aを介して対向するように配置される。
第1の超音波モータ803aの第1のロータ831aはツマミ401の突出部401aの上面と固定される。第1の超音波モータ803aは、突出部401a側から図面上部に向かって第1のロータ831a、第1のステータ832a、第1の圧電素子833aが順に配置されてなる。
第2の超音波モータ803bの第2のロータ831bはツマミ401の突出部401aの下面と固定される。第2の超音波モータ803bは、突出部401a側から図面下部に向かって第2のロータ831b、第2のステータ832b、第2の圧電素子833bが順に配置されてなる。
第2の超音波モータ803bとスプリング811との間には、クッション材806b、台座807bが配置され、台座807bはスプリング811と固定される。超音波モータ803bと台座807bとの間には、第1の実施形態と同様にクッション材806bが設けられる。
スプリング811は、ツマミ801の押込み操作に対して操作部であるロータ831bに弾性力を付与する。
スプリング811はベース802のリング状の凹部内に円周方向に亘って複数設けられる。
スプリング811を設けることにより、ツマミ801がZ軸方向に強く押込まれても、その力をスプリング811で弾性的に受け止めることができ、
第2の超音波モータ803bの摺動部に強い圧力がかかることを防止することができる。
スプリング818は、ツマミ801の引張り操作に対してロータ831aに弾性力を付与する。
スプリング818はベース802のリング状の凹部内に円周方向に亘って複数設けられる。
[第9の実施形態]
ハプティックデバイス900は、第2の検出部としてのZ軸方向位置検出センサ951と、着磁部952とを有する。
ハプティックデバイス900は、第1の部材991を有する。
[第10の実施形態]
第10の実施形態は、第9の実施形態と比較して、スプリングと超音波モータとの位置関係が異なる点が主な相違点であり、その他には、Z軸方向位置検出センサと着磁部がない点等が相違する。以下、第9の実施形態と同様の構成については同様の符号を付して説明を省略し、主に異なる点について説明する。
ハプティクデバイス1000は、第1の部材991と、第2の部材1020と、スプリング1011を有する。
以上の実施の形態においては、操作部としてツマミを用いたものを例示したが、操作部は、ツマミに限定されるものではなく、被制御対象機器に応じて適宜変更することができる。例えば、本発明に係る入力装置をゲーム機器のコントローラとして使用する場合、自動車のゲーム用のステアリングホイール(ハンドル)と連動するように装着することができる。また、本発明に係る入力装置を飛行機のゲーム用の操縦桿と連動させ、Z軸方向の入力操作で航空機のピッチ角を制御し、回転方向の入力操作でロール角を制御し、ピッチ角が所定の範囲を超えたときの、回転方向の入力操作に対して、触覚的なフィードバックを付与することもでき、その使用範囲は任意である。さらに、本発明に係る入力装置は、デジタル機器の操作をアナログ的な操作感で行う場合にも好適である。
上記の実施の形態においては、いずれも振動波モータ(超音波モータ)のロータ側を入力装置の操作部としたものを例示したが、ステータ側を入力装置の操作部とすることもできる。
Claims (6)
- ベースと、
操作部と、
ステータと前記ステータに圧接するロータとを有し、前記操作部を介して、操作者に触覚的なフィードバックを与える振動波モータと
を備えた入力装置であって、
前記ステータ及び前記ロータのうち一方は、前記ベース側に取り付けられ、前記ベースに対して軸方向の変位が許容されるとともに回転方向の変位が規制され、
前記ステータ及び前記ロータのうち他方は前記操作部に含まれる
ことを特徴とする入力装置。 - 請求項1に記載の入力装置において、
前記ベースの軸方向で前記ベースより離れる方向に対して前記操作部に弾性力を付与する第1の弾性体
を更に具備する入力装置。 - 請求項1又は2に記載の入力装置において、
前記ベースの軸方向で前記ベースへ近づく方向に対して前記操作部に弾性力を付与する第2の弾性体
を更に具備する入力装置。 - 請求項1から3の何れか一項に記載の入力装置において、
前記操作部の前記ベースに対する回転方向の変位を検出する第1の検出部
を更に具備する入力装置。 - 請求項1から3の何れか一項に記載の入力装置において、
前記操作部の前記ベースに対する軸方向の変位を検出する第2の検出部
を更に具備する入力装置。 - 請求項1から3の何れか一項に記載の入力装置において、
前記操作部の前記ベースに対する回転方向の変位を検出する第1の検出部と、
前記操作部の前記ベースに対する軸方向の変位を検出する第2の検出部
を更に具備する入力装置。
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