JP2008015303A - 光基板及びその製造方法 - Google Patents

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Koichi Kumai
晃一 熊井
Ikuo Hirota
郁夫 広田
Hiromitsu Kinoshita
拡充 木下
Taketo Tsukamoto
健人 塚本
Akiko Tsujii
明子 辻井
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Abstract

【課題】光基板において、その曲げ半径を小さくできると共に、高密度な光配線回路を構成することができるようにする。
【解決手段】線状のコア5が、該コア5よりも屈折率の低い接着剤7によって基板3の表面3aに固着され、前記基板3の表面3aに配された前記接着剤7が、少なくとも前記コア5の長手方向にわたって前記コア5の周囲に形成されていることを特徴とする光基板1を提供する。また、前記接着剤7の屈折率が、前記コア5の屈折率の90.00%以上、かつ、100%未満であることを特徴とする光基板1を提供する。
【選択図】図2

Description

この発明は、光基板及びその製造方法に関する。
電子計算機のLSIクロック周波数は益々増大する傾向にあり、現在では1GHzオーダーのものが出現するに至っている。この結果、従来のボード内やシステム内の電気伝送のままでは、速度制限を受けてしまい、システム性能を阻害する原因となっていた。こうした速度制限は電気伝送による高周波減衰、インピーダンスの不整合、クロストーク、グランド雑音などの影響により生じていた。更に、テラビット/秒の性能が求められてくると、電気伝送の場合、誘電損失と表皮効果に起因する高周波減衰のため、高速化と共にボード内での許容伝送距離が短くなる課題もあった。
近年では、このような問題を解決するために、プリント基板の銅による電気配線の一部をコア及びコアよりも屈折率の低いクラッドからなる光ファイバに置き換えて、電気信号の変わりに光信号を利用することが行われている。この光伝送ではインピーダンスの不整合といった上記の悪影響を無視でき、又許容伝送距離が伝送速度に依存しないという利点を有する。
従来、上記光基板を製造する方法としては、例えば特許文献1に示すように、光透過性を有する接着剤を介してリジッド基板やフレキシブル基板の表面に光ファイバを固定する方法がある。
特開平11−248959号公報
しかしながら、上記従来の光基板の製造方法では、基板の表面に光ファイバを固定した光基板が製造されることになるため、光ファイバの限界曲げ半径に基づいて光基板の曲げ半径が制限されるという問題がある。
また、光ファイバの限界曲げ半径に基づいて、基板の表面における光ファイバ自体の曲げも制限されるため、光ファイバによって構成される光配線回路も大きくなり、高密度な光配線回路を構成することができないという問題がある。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、光基板の曲げ半径を小さくできると共に、高密度な光配線回路を構成することができる光基板及び光基板の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、線状のコアが、該コアよりも屈折率の低い接着剤によって基板の表面に固着され、前記基板の表面に配された前記接着剤が、少なくとも前記コアの長手方向にわたって前記コアの周囲に形成されていることを特徴とする光基板を提案している。
この発明に係る光基板においては、線状のコアとその周囲に配される接着剤とにより、光信号を伝播させる光導波路が構成されることになる。すなわち、接着剤が光導波路のクラッドとして機能することになる。
そして、この光基板において、コアの径寸法はクラッドを含む通常の光ファイバに比べて小さいため、コアを基板の表面に固着させるための接着剤の膜厚をより薄く形成することができ、これにより、光基板の薄型化を容易に図ることができる。さらに、光基板を薄く形成できることに加え、コアは小さい径寸法を有している分だけ光ファイバよりも小さい半径で曲げることができるため、より小さい半径で曲げることが可能な光基板を提供することができる。
また、前述のように、コアの曲げ半径は光ファイバよりも小さいため、基板の表面において光導波路がなす光配線回路を高密度に構成することが可能となる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の光基板において、前記接着剤の屈折率が、前記コアの屈折率の90.00%以上、かつ、100%未満であることを特徴とする光基板を提案している。
この発明に係る光基板において、接着剤の屈折率をコアの屈折率の90.00%以上、かつ、100%未満としたのは、接着剤の屈折率が、コアの屈折率の100%以上である場合には、コア内を反射しながら長手方向に通過する光信号をコア内に閉じこめておくことが困難となる、すなわち、光信号の閉じこめ効果が少なくなって、コア内で光信号を伝播させることができないためである。
また、接着剤の屈折率が、コアの屈折率の90.00%よりも小さい場合には、光信号の閉じこめ効果が強すぎて、光信号の伝播モードが劣化し、光伝送損失が大きくなってしまうためである。
さらに、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の光基板において、前記基板が、前記コアよりも低い屈折率を有していることを特徴とする光基板を提案している。
また、請求項4に係る発明は、請求項3に記載の光基板において、前記基板が、前記接着剤と同等以下の屈折率を有することを特徴とする光基板を提案している。
さらに、請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光基板において、前記コアが、前記接着剤により覆われていることを特徴とする光基板を提案している。
この発明に係る光基板によれば、基板の表面に配されたコアを接着剤の内部に埋め込むことで、コアが外方に露出する場合と比較して、コア内を通過する光信号がコアの外側に散乱することを抑制して、光基板の光信号特性を向上させることができる。
また、請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光基板において、前記コアの長手方向の端部が、前記基板の表面の周縁から突出していることを特徴とする光基板を提案している。
この発明に係る光基板によれば、コアの端部が基板の表面の周縁から突出しているため、基板に対するコアの端部の位置を明確とすることができる。したがって、レーザダイオードやフォトダイオード等の送受信光デバイスや、該送受信光デバイスに接続するためのコネクタ等の各種モジュールに光基板を取り付ける際には、コアの端部を基準として、コアと各種モジュールとの位置合わせを容易に行うことが可能となる。
さらに、コアの端部のみが基板から突出しているため、コアの端部の形状加工を容易に行うことができる。具体的には、突出したコアの端部をレンズ形状等の各種形状に容易に形成することができる。
また、請求項7に係る発明は、基板の表面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤よりも屈折率の高い線状のコアを前記接着剤に圧着するコア配置工程と、前記接着剤を硬化させて前記コアを前記基板に固着させる固着工程とを備えることを特徴とする光基板の製造方法を提案している。
また、請求項8に係る発明は、線状のコアを基板の表面に配置するコア配置工程と、少なくとも前記コアの周囲に位置する前記基板の表面に、前記コアよりも屈折率の低い接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤を硬化させて前記コアを前記基板に固着させる固着工程とを備えることを特徴とする光基板の製造方法を提案している。
これらの発明に係る光基板の製造方法によれば、線状のコアとその周囲に配される接着剤とにより光信号を伝播させる光導波路を構成した光基板を製造することができる。
そして、コアの径寸法はクラッドを含む通常の光ファイバに比べて小さいため、接着剤塗布工程においてコアを基板の表面に固着させるための接着剤の膜厚をより薄く形成することができ、これにより、光基板の薄型化を容易に図ることができる。さらに、コアは小さい径寸法を有している分だけ光ファイバよりも小さい半径で曲げることができるため、より小さい半径で曲げることが可能な光基板を提供することができると共に、基板の表面において光導波路がなす光配線回路を高密度に構成することが可能となる。
また、請求項8に記載の光基板の製造方法によれば、コア配置工程の後に接着剤塗布工程を行うため、基板の表面に配されたコアを接着剤の内部に埋め込むことができる。したがって、コアが外方に露出する場合と比較して、コア内を通過する光信号がコアの外側に散乱することを抑制して、光基板の光信号特性を向上させることができる。
さらに、この光基板の製造方法においては、コアを基板と接着剤とにより挟み込むようにして基板の表面に固着することができるため、コアを確実に基板の表面に固定することができる。
請求項1,請求項7及び請求項8に係る発明によれば、光基板を薄く形成できることに加えて、コアは光ファイバよりも小さい半径で曲げることができるため、より小さい半径で曲げることが可能な光基板を提供することができる。
また、基板の表面において光導波路がなす光配線回路を高密度に構成することができるため、光基板の小型化も図ることができる。
また、請求項2に係る発明によれば、接着剤の屈折率をコアの屈折率の90.00%以上、かつ、100%未満とすることで、コア内における光信号の閉じこめ効果を適正に発揮することができるため、光信号の伝播モードが良くなり、かつ、光伝送損失を小さく抑えることができる。
さらに、請求項3及び請求項4によれば、接着剤と共に基板も光導波路のクラッドとして機能させることができるため、コア内を通過する光信号の伝播モードを向上できると共に、光伝送損失を小さく抑えることができる。特に、基板が接着剤よりも低い屈折率を有する場合には、さらに光信号の伝播モードを向上させることができる。
また、請求項5及び請求項8に係る発明によれば、基板の表面に配されたコアを接着剤の内部に埋め込むことで、光基板の光信号特性を向上させることができる。
さらに、請求項6に係る発明によれば、基板に対するコアの端部の位置が明確となるため、送受信光デバイスやコネクタ等の各種モジュールに対するコアの位置合わせを容易に行うことができ、光基板の各種モジュールへの取り付けを簡便に行うことができる。
さらに、コアの端部のみが基板から突出しているため、コアの端部の形状加工を容易に行うこともでき、高機能な光基板を提供することができる。
また、請求項8に係る発明によれば、コアを確実に基板の表面に固定することができるため、信頼性の高い光基板を提供することが可能となる。
以下、図1〜4を参照し、本発明の第1実施形態に係る光基板及びその製造方法について説明する。
図1,2に示すように、この実施の形態に係る光基板1は、接着剤7によって基板3の表面3aに線状のコア5を固着して構成されている。ここで、基板3は、略板状に形成されており、任意の厚さ寸法に設定可能である。すなわち、基板3は可撓性を有する薄膜状に形成されていてもよいし、可撓性を有さない厚板状に形成されていても構わない。また、基板3は電気配線を含むプリント配線板からなるとしてもよい。
コア5は、ここではその断面を略円形状に形成して構成されており、その長手方向の一端部(端部)5a及び他端部(端部)5bが、基板3の表面3aの周縁からから各々突出している。なお、コア5の端部5a,5bの突出量は、例えば数μm〜数十μmとすればよい。
接着剤7は基板3の表面3a全体に形成されており、その膜厚はコア5の直径寸法よりも小さくなっている。したがって、コア5の下部は接着剤7の内部に埋まっているが、コア5の上部は接着剤7から外方に露出している。
この実施形態において、これら基板3、コア5及び接着剤7は、いずれも光透過性を有する光学材料によって構成されており、基板3及び接着剤7はコア5よりも低い屈折率を有している。これにより、コア5とその周囲に配される基板3及び接着剤7とにより、光信号を伝播させる光導波路が構成され、接着剤7及びコア5が光導波路のクラッドとして機能することになる。
ここで、接着剤7の屈折率は、コア5の屈折率の90.00%以上、かつ、100%未満となっている。これは、接着剤7の屈折率が、コア5の屈折率の100%以上である場合には、コア5内を反射しながら長手方向に通過する光信号をコア5内に閉じこめておくことが困難となる、すなわち、光信号の閉じこめ効果が少なくなって、コア5内で光信号を伝播させることができないためである。また、接着剤7の屈折率が、コア5の屈折率の90.00%よりも小さい場合には、光信号の閉じこめ効果が強すぎて、光信号の伝播モードが劣化し、光伝送損失が大きくなってしまうためである。
なお、基板3の屈折率は、上述した接着剤7の屈折率よりも低く設定されている。
コア5を構成する材料、及び、クラッドをなす基板3及び接着剤7を構成するクラッド材料には、屈折率を調整した光透過性の光学材料を使用すればよい。コア5及び基板3には、例えば石英材料、有機無機複合材料、有機材料(ポリイミド、エポキシ、シリコン、アクリル、ウレタン、カーボネートおよびこれらの変性化合物)などを使用することができる。また、接着剤7には、例えば石英材料を除いて、コア5及び基板3と同様の材料を使用することができる。なお、コア材料及びクラッド材料は、熱硬化もしくは紫外線硬化することが望ましい。
ここで、紫外線硬化する材料としては、例えば光重合型のオリゴマー(UVプレポリマー)、光重合性型モノマー(UVモノマー)、光重合開始剤から構成されているものが挙げられる。UVプレポリマーとしては、例えばエポキシアクリレート、脂肪族環状エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、臭化エポキシ樹脂、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、アルキドアクリレート等が使用可能である。UVモノマーとしては、例えば単官能アクリレート、2官能アクリレート、3官能アクリレート、4官能アクリレート等のアクリルモノマーが使用可能である。光重合開始剤としては、例えばベンゾイン系、アセトフェノン系、パーオキサイド系、チオキサントン系、p−メトキシベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートといった芳香族ジアゾニウム塩、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等の芳香族スルホニウム塩などが挙げられる。
これらの組成を構成要素としてなる紫外線硬化型の樹脂によりコア材料及びクラッド材料を構成することができる。
ところで、コア5及びクラッドをなす基板3,接着剤7によって構成される光導波路における光伝送損失は赤外振動吸収の高調波や密度・濃度ゆらぎによるレイリー散乱による散乱損失といった物質固有の要因が影響を及ぼしている。このうち、熱運動による固体内のゆらぎを抑えるためには、線形高分子よりも紫外線等により三次元硬化する上記樹脂の方が好ましい。また、紫外線硬化する高分子光導波路の屈折率は、分子構造や組成を変えることにより自由に制御可能である。こうして、光導波路をなすコア材とクラッド材は光伝送の波長に適した屈折率差になるように設定することができる。
コア材料及びクラッド材料に使用する紫外線硬化型の樹脂のさらなる具体例としては、以下のものを十分に混合して配合したものがある。
フェノールノボラック型エポキシアクリレート分子量5000;新中村化学工業(株)製・・・16.25重量部
光重合性モノマー;ジペンタエリスリトールペンタアクリレート・・・13.75重量部
光重合開始剤;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1・・・4.0重量部
4,4−ジエチルチオキサントン・・・0.75重量部
2,4ジエチルチオキサントン・・・0.25重量部
エチレングリコールモノブチルエーテル・・・65重量部
上述した紫外線硬化型の樹脂を硬化させる際には、通常水銀灯やハロゲンランプ等の光源を使用するが、紫外線硬化型の樹脂の種類や厚さ、硬化の程度等に応じて、照射する紫外線の波長、強度などの紫外線の照射条件を適宜設定すればよい。
なお、上述した材料により構成される基板3、コア5及び接着剤7は、屈折率差を容易に制御することができるように、同一の出発材料を使用し、その共重合比を変えて用いることが好ましい。
このように構成された光基板1においては、コア5の上部が接着剤7から外方に露出しているが、空気はコア5の屈折率よりも低いため、光信号をコア5の長手方向に通過させることは可能である。ただし、光信号をコア5内で安定して伝播させるためには、接着剤7の膜厚をコア5の直径寸法の半分以上とする、すなわち、接着剤7の内部にコア5を半分以上埋め込むことがより好ましい。
次に、上記構成の光基板1の製造方法について説明する。
光基板1を製造する際には、予め線状のコア5を製造しておく。ここで、コア5を製造する際には、はじめに、図3(a)に示すように、平坦面20Aから窪んで形成された凹部20Bを有する型20を用意する。この凹部20Bには、コア5の半径と同じ寸法の半径で形成された半円形の円筒面からなる底面20Cが形成されており、底面20Cの最下部と平坦面20Aとの間の寸法は、コア5の直径と同じ寸法か、あるいは、コア5の直径よりも僅かに大きな寸法となっている。そして、図3(b)に示すように、凹部20Bにコア材料を盛り上げて充填し硬化させることで、断面が略円形状のコア5を形成することができる。
ここで製造されるコア5は、柔軟性を有して容易に曲げることができるようになっていることが好ましい。
コア5の形状は、断面が略円形状であれば、光ファイバや受発光素子、送受信光デバイスとの接続部分での光伝送損失を抑えることができ好ましい。本発明の光基板では、コア5の断面形状が方形や台形、多角形、半円など、いずれの形態であっても用いることができる。また、コア5の太さが変わったり、分岐していても良い。
上記の断面形状を備えた線状のコア5は、例えば、型20の凹部20Bの形状を変更することで製造できる。
そして、図4に示すように、基板3の表面3a全体に接着剤7を塗布する(接着剤塗布工程)。なお、この工程においては、ディスペンサー、スプレー、インキジェット、カーテンコータ、ディッピング等の任意の手法によって接着剤7を塗布するとしても良いし、図示のように、予めシート状に形成した接着剤7を基板3の表面3aに配するとしても構わない。
さらに、コア5を接着剤7に圧着し(コア配置工程)、接着剤7を硬化させてコア5を基板3に固着させることで、図1,2に示す光基板1の製造が完了する。
上記のように、この光基板1及びその製造方法によれば、光導波路を構成するコア5の径寸法はクラッドを含む通常の光ファイバに比べて小さい、具体的には、通常の光ファイバの直径寸法が100μm以上であることに対して、コア5の直径寸法は例えば50μm程度に細く形成することができる。このため、接着剤塗布工程においてコア5を基板3の表面3aに固着させるための接着剤7の膜厚をより薄く形成することができ、これにより、光基板1の薄型化を図ることができる。さらに、光基板1を薄く形成できることに加え、コア5は小さい径寸法を有している分だけ光ファイバよりも小さい半径で曲げることができるため、可撓性を有する基板3を使用することで、より小さい半径で曲げることが可能な光基板1を提供することができる。
また、前述のように、コア5の曲げ半径は光ファイバよりも小さいため、コア配置工程においてコア5を曲げる等して、基板3の表面3aにおいて光導波路がなす光配線回路を高密度に構成することが可能となり、光基板1の小型化も図ることができる。
さらに、前述のように、コア5よりも直径寸法の大きい光ファイバを使用する場合と比べて接着剤7の膜厚を薄く形成することができるため、コア配置工程において、接着剤7の内部や接着剤7とコア5との間に気泡が混入することを容易に防止でき、信頼性の高い光基板1を提供することができる。
また、接着剤7の屈折率をコア5の屈折率の90.00%以上、かつ、100%未満とすることで、コア5内における光信号の閉じこめ効果を適正に発揮することができるため、光信号の伝播モードが良くなり、かつ、光伝送損失を小さく抑えることができる。
さらに、接着剤7に加えて基板3も光導波路のクラッドとして機能しているため、コア5内を通過する光信号の伝播モードをさらに向上できると共に、光伝送損失をさらに小さく抑えることができる。特に、基板3は接着剤7よりも低い屈折率を有しているため、光信号の伝播モードを特に向上させることができる。
また、コア5の端部5a,5bが基板3の表面3aの周縁から突出しているため、基板3に対するコア5の端部5a,5bの位置を明確とすることができる。したがって、レーザダイオードやフォトダイオード等の送受信光デバイスや、該送受信光デバイスに接続するためのコネクタ等の各種モジュールに光基板1を取り付ける際には、コア5の端部5a,5bを基準として、コア5と各種モジュールとの位置合わせを容易に行うことが可能となり、光基板1の各種モジュールへの取り付けを簡便に行うことができる。
さらに、コア5の端部5a,5bのみが基板3から突出しているため、コア5の端部5a,5bの形状加工を容易に行うことができ、高機能な光基板1を提供することができる。具体的には、突出したコア5の端部5a,5bをレンズ形状等の各種形状に容易に形成することができる。
なお、この実施形態において、基板3は、接着剤7よりも低い屈折率を有するとしたが、これに限ることはなく、少なくとも接着剤7の屈折率と同等以下の屈折率を有していればよい。例えば、基板3の屈折率が接着剤7の屈折率と同等であっても、基板3を接着剤7と共に光導波路のクラッドとして機能させることができる。
また、光基板1の光導波路は、コア5とその周囲に配される基板3及び接着剤7とによって構成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくともコア5及びその周囲に配される接着剤7によって構成されていればよい。すなわち、基板3は、光透過性を有さない材料によって構成されるとしても構わない。
さらに、基板3は、上や横から見て長方形に形成されることに限らず、任意の外観形状に設定することができる。すなわち、基板3は、例えば、その端面を表面3aに対して傾斜させる等して、横から見てひし形や台形に形成されるとしてもよいし、例えば、上から見て丸形やひし形、段差形状に形成されるとしても構わない。
また、コア5の断面は略円形状に形成されることに限らず、四角形状など、任意の形状に形成されていて構わない。
さらに、コア5の端部5a,5bは、基板3の表面3aの周縁から各々突出するとしたが、これに限ることはなく、例えば突出せずに基板3の表面3aに配置されるとしても構わない。
また、コア配置工程においては、単純にコア5を接着剤7に圧着するとしたが、例えば線状のコア5をその長手方向の一端部5a側から他端部5b側まで順番に圧着しても構わない。この場合には、接着剤7の内部や接着剤7とコア5との間に気泡が混入することさらに容易に防止することができ、さらに信頼性の高い光基板1を提供することができる。
次に、本発明による第2実施形態について図5,6を参照して説明する。なお、この第2実施形態の光基板及びその製造方法は、第1実施形態と接着剤の配置及び製造工程の順番のみ異なっている。ここでは、主に上記相違点についてのみ説明し、第1実施形態の光基板1と同一の部分については同一符号を付し、その説明を省略する。
図5に示すように、この実施形態に係る光基板31は、基板3の表面3aに配されたコア5の上部が接着剤7によって覆われている。すなわち、コア5が接着剤7の内部に埋め込まれている。基板3の表面3aに配される接着剤7、及び、コア5の上部を覆う接着剤7は、一体的に形成されており、これらの膜厚は、上述した第1実施形態と同様に、いずれもコア5の直径寸法よりも小さくなっている。
この光基板31を製造する場合には、図6に示すように、はじめに、コア5を基板3の表面3aに配置する(コア配置工程)。この工程においては、コア5を基板3の表面3aに固定しておくことが好ましい。
その後、基板3の表面3a全体に接着剤7を塗布する(接着剤塗布工程)。この工程においては、コア5の上から接着剤7が塗布されることになるため、接着剤7の膜厚がコア5の直径寸法よりも小さくてもコア5の上部を覆うことができ、コア5を接着剤7の内部に埋め込むことができる。なお、この工程においては、第1実施形態と同様に、ディスペンサー、スプレー、インキジェット、カーテンコータ、ディッピング等の任意の手法によって接着剤7を塗布するとしても良いし、図示のように、予めシート状に形成した接着剤7を基板3の表面3aに配するとしても構わない。
最後に、第1実施形態と同様の固着工程を行うことで、光基板31の製造が完了する。
上記のように、この光基板31及びその製造方法によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
また、コア5が接着剤7の内部に埋め込まれるため、第1実施形態のようにコア5が外方に露出する場合と比較して、コア5内を通過する光信号がコア5の外側に散乱することを抑制して、光基板31の光信号特性を向上させることができる。
さらに、この光基板31の製造方法においては、コア5を基板3と接着剤7とにより挟み込むようにして基板3の表面3aに固着することができるため、コア5を確実に基板3の表面3aに固定することができ、信頼性の高い光基板31を提供することが可能となる。
また、上述した全ての実施形態において、接着剤7は、基板3の表面3a全体に塗布して形成されるとしたが、これに限ることはなく、図7,8に示すように、少なくともコア5の長手方向にわたってコア5の周囲に位置する基板3の表面3aのみに形成されていればよい。すなわち、接着剤7は、基板3の表面3aにおけるコア5の経路に合わせて形成されていればよい。
この場合には、コア5の配置部分を除いて光基板1,31の厚さ寸法を薄くすることができるため、上記実施形態のものよりもさらに小さい半径で曲げることが可能な光基板1,31を提供することができる。また、基板3の表面3aにおける接着剤7の塗布量を最小限に抑えることもできるため、光基板1,31の製造コスト削減を図ることもできる。
また、接着剤7の膜厚は、コア5の直径寸法よりも小さいとしたが、これに限ることはなく、例えば図9に示すように、コア5の直径寸法よりも大きくしても構わない。この構成の光基板41を製造する際には、第1実施形態のように接着剤塗布工程の後にコア配置工程を実施しても良いし、第2実施形態のようにコア配置工程の後に接着剤塗布工程を実施するとしても構わない。
この構成に場合でも、第2実施形態と同様に、コア5が接着剤7の内部に埋め込まれることになるため、コア5内を通過する光信号がコア5の外側に散乱することを抑制して、光基板41の光信号特性を向上させることができる。
なお、上記構成において光基板41の薄型化を考慮する場合には、図示のように接着剤7を基板3の表面3a全体ではなく、コア5の長手方向にわたってコア5の周囲に位置する基板3の表面3aのみに形成することがより好ましい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
この発明の第1実施形態に係る光基板を示す概略断面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 この発明の第1実施形態に係る光基板の製造方法に使用するコアの製造方法の説明図である。 この発明の第1実施形態に係る光基板の製造方法を示す概略斜視図である。 この発明の第2実施形態に係る光基板を示す概略断面図である。 この発明の第2実施形態に係る光基板の製造方法を示す概略斜視図である。 この発明の他の実施形態に係る光基板を示す概略断面図である。 この発明の他の実施形態に係る光基板を示す概略断面図である。 この発明の他の実施形態に係る光基板を示す概略断面図である。
符号の説明
1,31,41 光基板
3 基板
3a 表面
5 コア
5a 一端部(端部)
5b 他端部(端部)
7 接着剤

Claims (8)

  1. 線状のコアが、該コアよりも屈折率の低い接着剤によって基板の表面に固着され、
    前記基板の表面に配された前記接着剤が、少なくとも前記コアの長手方向にわたって前記コアの周囲に形成されていることを特徴とする光基板。
  2. 前記接着剤の屈折率が、前記コアの屈折率の90.00%以上、かつ、100%未満であることを特徴とする請求項1に記載の光基板。
  3. 前記基板が、前記コアよりも低い屈折率を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光基板。
  4. 前記基板が、前記接着剤と同等以下の屈折率を有することを特徴とする請求項3に記載の光基板。
  5. 前記コアが、前記接着剤により覆われていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光基板。
  6. 前記コアの長手方向の端部が、前記基板の表面の周縁から突出していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光基板。
  7. 基板の表面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
    前記接着剤よりも屈折率の高い線状のコアを前記接着剤に圧着するコア配置工程と、
    前記接着剤を硬化させて前記コアを前記基板に固着させる固着工程とを備えることを特徴とする光基板の製造方法。
  8. 線状のコアを基板の表面に配置するコア配置工程と、
    少なくとも前記コアの周囲に位置する前記基板の表面に、前記コアよりも屈折率の低い接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、
    前記接着剤を硬化させて前記コアを前記基板に固着させる固着工程とを備えることを特徴とする光基板の製造方法。

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