JP2008012733A - 印刷装置、印刷方法、及び、プログラム - Google Patents

印刷装置、印刷方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印刷装置における制御上の負担を軽減する。
【解決手段】
この印刷装置は、ヘッドとコントローラとを有する。ヘッドは、複数種類のインクを吐出可能な構成とされる。コントローラは、印刷の制御を行う。その際に、複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷する第1印刷モードと、複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、他の種類のインクにおける特定のインクを、所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷する第2印刷モードと、を選択する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、印刷装置、印刷方法、及び、プログラムに関する。
印刷装置には、階調に応じたドットを形成することで印刷を行うものがある。例えば、ドット毎の指令階調値を用いて印刷を行うインクジェットプリンタがある(例えば、特許文献1を参照。)。このプリンタでは、指令階調値に応じてヘッドを制御することで、所定量のインクを吐出させる。
特開2005−305832号公報
この種の印刷装置において、画質のさらなる向上や印刷の高速化は、開発を行う上で必須の課題となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御上の負担を軽減することにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
(A)複数種類のインクを吐出可能なヘッドと、
(B)印刷の制御を行うコントローラであって、
前記複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷する第1印刷モードと、
前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクを、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷する第2印刷モードと、
を選択して印刷の制御を行うコントローラと、
(C)を有する印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
すなわち、(A)複数種類のインクを吐出可能なヘッドと、(B)印刷の制御を行うコントローラであって、前記複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷する第1印刷モードと、前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクを、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷する第2印刷モードと、を選択して印刷の制御を行うコントローラと、(C)を有する印刷装置が実現できることが明らかにされる。
このような印刷装置によれば、印刷の高速化と高画質化を高いレベルで両立することができる。
かかる印刷装置であって、前記ヘッドは、複数のノズルを有するノズル群を前記インクの種類に対応する複数有し、前記コントローラは、前記ノズル毎に定められる指令階調値に基づいて前記インクの吐出を前記ノズル毎に制御する構成が好ましい。
このような印刷装置によれば、指令階調値に基づき、インクの吐出がノズル毎に制御されるので、高い画質で印刷ができる。
かかる印刷装置であって、前記コントローラは、前記第1印刷モードでは、前記複数種類のインクのそれぞれについて、所定ビット数の指令階調値を用い、前記第2印刷モードでは、前記特定のインクについて、前記所定ビット数よりも多いビット数の指令階調値を用い、他のインクについて、前記所定ビット数の指令階調値を用いる構成が好ましい。
このような印刷装置によれば、特定のインクについてきめ細かな印刷ができ、第2印刷モードにおいて使用するインクの種類が第1印刷モードよりも少なくなっても、画質が損なわれてしまうことを抑制できる。
かかる印刷装置であって、前記コントローラは、装置本体側に設けられるメインコントローラと、前記ヘッド側に設けられるヘッド側コントローラであって、前記メインコントローラから送信された前記指令階調値を、ケーブルを通じて受信するヘッド側コントローラと、を有する構成が好ましい。また、前記ケーブルは、前記複数種類のインクに対応した数の信号線であって、前記指令階調値を前記インクの種類毎に送信する信号線を有する構成が好ましい。
このような印刷装置によれば、メインコントローラとヘッド側コントローラとの間で、指令階調値がケーブルを介して送受信されているため、ヘッドの配置に自由度が増す。例えば、ヘッドを移動可能に配置することが可能となる。また、信号線を複数有するので、指令階調値の送信を効率よく行うことができる。
かかる印刷装置であって、前記メインコントローラは、前記特定のインクの吐出に用いられる指令階調値を、複数の前記信号線を用いて送信する構成が好ましい。
このような印刷装置によれば、特定のインクの吐出に用いられる指令階調値の送信を効率よく行うことができる。
かかる印刷装置であって、駆動信号を生成する駆動信号生成部を有し、前記ヘッドは、前記ノズル毎に設けられ、印加された駆動信号に応じてインクを吐出するための動作をする素子を有し、前記ヘッド側コントローラは、前記指令階調値に基づいて前記駆動信号の必要部分を前記素子へ印加する構成が好ましい。
このような印刷装置によれば、駆動信号の必要部分を素子に印加することで、インクの吐出をきめ細かに制御することができる。
かかる印刷装置であって、前記駆動信号生成部は、或る期間において第1駆動信号と第2駆動信号をそれぞれ生成し、前記ヘッド側コントローラは、前記指令階調値に基づいて前記第1駆動信号又は第2駆動信号における必要部分を選択し、選択した部分を前記素子へ印加する構成が好ましい。
このような印刷装置によれば、必要部分の選択幅が拡がり、限られた時間であってもインクの吐出をきめ細かに制御することができる。
かかる印刷装置であって、前記ヘッドは、前記第1印刷モードにて、濃シアンインク、淡シアンインク、濃マゼンタインク、及び、淡マゼンタインクを含む、複数種類のインクを吐出し、前記第2印刷モードにて、濃シアンインク及び濃マゼンタインクを含み、かつ、淡シアンインク及び淡マゼンタインクを含まない他の種類のインクを吐出する構成が好ましい。また、前記コントローラは、前記濃シアンインク及び前記濃マゼンタインクを前記特定のインクとし、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させる構成が好ましい。
このような印刷装置によれば、画質が損なわれてしまう不具合を抑制しつつ印刷の高速化が図れる。
また、次の構成を有する印刷装置が実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)駆動信号を生成する駆動信号生成部であって、或る期間において第1駆動信号と第2駆動信号をそれぞれ生成する、駆動信号生成部と、(B)複数種類のインクを吐出可能なヘッドであって、複数のノズルを有するノズル群を前記インクの種類に対応する複数有するとともに、前記ノズル毎に設けられ、印加された駆動信号に応じてインクを吐出するための動作をする素子を有する、ヘッドと、(C)前記ノズル毎に定められる指令階調値に基づいて前記インクの吐出を前記ノズル毎に制御することで、印刷の制御を行うコントローラであって、装置本体側に設けられるメインコントローラと、前記ヘッド側に設けられるヘッド側コントローラであって、前記メインコントローラから送信された前記指令階調値を、前記複数種類のインクに対応した数の信号線であって前記指令階調値を前記インクの種類毎に送信する信号線を有するケーブルを通じて受信するヘッド側コントローラと、を有し、前記複数種類のインクについて、所定ビット数の指令階調値を用いるとともに、所定数の階調で吐出させて印刷する第1印刷モードと、前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクについては、前記所定ビット数よりも多いビット数の指令階調値を用い、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷し、他のインクについては所定ビット数の指令階調値を用いる第2印刷モードと、を選択して印刷の制御を行うコントローラと、(D)を有する印刷装置であって、(E)前記ヘッドは、前記第1印刷モードにて、濃シアンインク、淡シアンインク、濃マゼンタインク、及び、淡マゼンタインクを含む、複数種類のインクを吐出し、前記第2印刷モードにて、濃シアンインク及び濃マゼンタインクを含み、かつ、淡シアンインク及び淡マゼンタインクを含まない他の種類のインクを吐出し、(F)前記コントローラは、前記濃シアンインク及び前記濃マゼンタインクを前記特定のインクとし、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させ、(G)前記メインコントローラは、前記特定のインクの吐出に用いられる指令階調値を、複数の前記信号線を用いて送信し、(H)前記ヘッド側コントローラは、前記指令階調値に基づいて前記第1駆動信号又は前記第2駆動信号における必要部分を選択し、選択した部分を前記素子へ印加する、印刷装置が実現できることも明らかにされる。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
また、次の印刷方法が実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)第1印刷モードと第2印刷モードを含む複数の印刷モードの中から、1つの印刷モードを選択すること、(B)前記第1印刷モードが選択された場合に、複数種類のインクを吐出可能なヘッドから、前記複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷すること、(C)前記第2印刷モードが選択された場合に、前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクを、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷すること、(D)を行う印刷方法が実現できることも明らかにされる。
また、次のプログラムが実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)印刷装置を制御するためのプログラムであって、(B)第1印刷モードと第2印刷モードを含む複数の印刷モードの中から、1つの印刷モードを選択すること、(C)前記第1印刷モードが選択された場合に、複数種類のインクを吐出可能なヘッドから、前記複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷すること、(D)前記第2印刷モードが選択された場合に、前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクを、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷すること、(E)を前記印刷装置に行わせるプログラムが実現できることも明らかにされる。
===第1実施形態===
<印刷装置について>
複数色のインクを吐出することで多色印刷を行う印刷装置としては、インクジェットプリンタ、ファクシミリ、及び、プロッタ等多くの種類がある。本明細書では、印刷装置の一種であるプリンタ・スキャナ複合機1(以下、単に複合機1ともいう。)を例に挙げて説明する。この複合機1は、画像を媒体に印刷する印刷機能、及び、媒体に印刷された画像を読み取る読み取り機能を有する印刷装置である。
<複合機1の構成について>
図1は、複合機1の外観を説明する斜視図である。図2は、複合機1及びコンピュータ110等の構成を説明するブロック図である。図3は、印刷機構3を説明する図である。図4Aは、ヘッドHDの断面図である。図4Bは、ヘッドHDをノズルNz側から見た図である。図5Aは、ASIC51が有する制御ユニット56の構成を説明するブロック図である。図5Bは、制御ユニット56が有するヘッド用コントローラ60の構成を説明するブロック図である。この複合機1は、画像読み取り機構2、印刷機構3、駆動信号生成部4、カードスロット5、センサ群6、及び、メインコントローラ7を有する。この複合機1では、メインコントローラ7によって制御対象部、すなわち、画像読み取り機構2、印刷機構3、及び、駆動信号生成部4が制御される。
画像読み取り機構2は、画像読み取り部に相当するものであり、図1に示すように、原稿台11、原稿台カバー12、読み取りキャリッジ、及び、読み取りキャリッジの移動機構を有する。なお、読み取りキャリッジ、及び、読み取りキャリッジの移動機構は、図示を省略している。この画像読み取り機構2では、画像の読み取り時において、移動機構が読み取りキャリッジを移動させる。そして、読み取りキャリッジは、画像濃度に応じた電気信号を出力する。この電気信号に基づいて、多階調の画像データが取得される。例えば、RGBの各色について256階調で表現されたRGB画像データが取得される。
印刷機構3は、媒体としての用紙Sへ画像を印刷する部分であり、画像印刷部に相当する。この印刷機構3は、例えば図3に示すように、用紙搬送機構21と、キャリッジCRと、キャリッジ移動機構22とを有する。用紙搬送機構21は、用紙Sを搬送方向へ搬送するためのものであり、用紙Sを裏面側から支えるプラテン23と、プラテン23よりも搬送方向の上流側に配置された搬送ローラ24と、プラテン23よりも搬送方向の下流側に配置された排紙ローラ25と、搬送ローラ24や排紙ローラ25の駆動源となる搬送モータ26とを有する。キャリッジCRは、インクカートリッジICやヘッドユニットHUが取り付けられる部材である。ヘッドユニットHUが有するヘッド側コントローラHSC(図11,図12を参照。)とメインコントローラ7とは、フレキシブルケーブルFCを介して電気的に接続されている。そして、フレキシブルケーブルFCにより、ヘッドユニットHUの配置に関する自由度が増す。例えば、ヘッドユニットHUを移動可能に構成したり、移動可能範囲を拡げたりできる。また、フレキシブルケーブルFCには、ヘッド間信号線群(HSO1〜HSO6,図9を参照。)が設けられている。このヘッド間信号線群は、ドット形成データSI(指令階調値群)をインクの種類毎に送信するための信号線群である。さらに、キャリッジCRに取り付けられた状態で、ヘッドユニットHUが有するヘッドHDは、ノズルNzの形成面がプラテン23に対向している。
図4Aに示すように、ヘッドHDは、ケース31と、流路ユニット32と、ピエゾ素子ユニット33とを有する。ケース31は、ピエゾ素子ユニット33を収容するための部材である。流路ユニット32には、共通インク室34から圧力室35を通じてノズルNzに至る一連の流路が、ノズルNzに対応する複数設けられている。そして、圧力室35の一部は、弾性膜36によって区画されている。また、弾性膜36における圧力室35とは反対の表面には、各圧力室35に対応させてアイランド部37が設けられている。ピエゾ素子ユニット33は、ピエゾ素子群38と、接着用基板39と、素子用配線基板HFCとを有する。ピエゾ素子群38は櫛歯状をしており、1つ1つの櫛歯状部分がピエゾ素子PZTに相当する。このピエゾ素子群38は、接着用基板39を介してケース31に固定されている。各ピエゾ素子PZTの先端面はアイランド部37に接着されている。このため、ピエゾ素子PZTが素子の長手方向に伸縮すると、アイランド部37が圧力室35側に押されたり反対方向へ引かれたりする。これに伴い、圧力室35内のインクに圧力の変化が生じ、ノズルNzからインクを吐出させることができる。従って、ピエゾ素子PZTは、インクを吐出させるための動作をする素子に相当する。素子用配線基板HFCは、各ピエゾ素子PZTに駆動信号を印加するための配線部材である。この素子用配線基板HFCには、ヘッド側コントローラHSCが実装されている。
また、ヘッドHDに設けられた複数のノズルNzはノズル列を構成する。図4Bに示すように、このヘッドHDでは、搬送方向に並ぶ複数のノズルNzによってノズル列が構成されている。そして、複数のノズル列がキャリッジ移動方向に並んだ状態で設けられている。具体的には、180個のノズルNzが所定間隔k・D(kは係数,Dは印刷解像度)で搬送方向に並んでおり、これらのノズルNzによってノズル列が構成されている。本実施形態では、隣り合うノズルNz同士は180dpi相当の間隔となっている。この場合、印刷解像度が720dpiのとき係数kは4となり、印刷解像度が1440dpiのとき係数kは8となる。また、このノズル列がキャリッジ移動方向に6つ並んでいる。なお、1つのノズル列は、1つのピエゾ素子ユニット33に対応している。そして、この複合機1では、図4Bの左端から順に、ブラックインクを吐出させるブラックインクノズル列Nk、イエローインクを吐出させるイエローインクノズル列Ny、濃シアンインクを吐出させる濃シアンインクノズル列Nc、濃マゼンタインクを吐出させる濃マゼンタインクノズル列Nm、淡シアンインクを吐出させる淡シアンインクノズル列Nlc、及び、淡マゼンタインクを吐出させる淡マゼンタインクノズル列Nlmとなっている。従って、この複合機1では最大6色で印刷が行える。
この複合機1では、第1印刷モードと第2印刷モードとを選択して実行することができる。第1印刷モードは、前述した各インクを所定数のドット階調で吐出させて画像の印刷を行う印刷モードである。この第1印刷モードは、画像の高画質印刷に適する。本実施形態では、前述した各インクを4段階のドット階調で吐出の制御をしている。具体的には、ドットなし、小ドット(Small dot)、中ドット(Middle dot)、大ドット(Large dot)のドット階調で吐出の制御をしている。この場合における指令階調値(後述する。)は、1つの単位領域について2ビットデータとなる。その内容は、ドットなしがデータ[00]、小ドットがデータ[01]、中ドットがデータ[10]、大ドットがデータ[11]である。
一方、第2印刷モードは、前述の各インクのうち一部のインクを用いて画像の印刷を行う印刷モードであって、一部のインクにおける特定のインクを、第1印刷モードにおけるドット階調の数よりも多い数のドット階調で吐出させる印刷モードである。この第2印刷モードでは、一部のインクで画像を印刷するので画像処理に要する時間が短縮できる。また、ヘッドHDの走査範囲を狭められるので、画像の高速印刷に適する。本実施形態では、ブラックインク、イエローインク、濃シアンインク、及び、濃マゼンタインクからなる4種類のインクを用いて印刷を行う。そして、濃シアンインクと濃マゼンタインクを特定のインクとし、6段階のドット階調で吐出の制御をしている。具体的には、ドットなし、小ドット(Small dot)、中ドット(Middle dot)、大ドット(Large dot)、特大ドット(Huge dot)、最大ドット(Extra Large dot)のドット階調で吐出の制御をしている。この場合における指令階調値は、メインコントローラ7側において4ビットデータとなる。その内容は、ドットなしがデータ[0000]、小ドットがデータ[0100]、中ドットがデータ[1000]、大ドットがデータ[1100]、特大ドットがデータ[1101]、最大ドットがデータ[1110]となっている。また、他のインク、すなわち、ブラックインクとイエローインクについては、第1印刷モードと同様に4段階のドット階調で吐出が制御される。従って、この場合における指令階調値は2ビットデータとなる。
なお、第2印刷モードにおいて、4ビットデータが用いられているのは、2ビットのデータを組にして処理をしているためである。すなわち、この第2印刷モードでは、第2印刷モードで使用されない淡シアンインク用の2ビットデータや淡マゼンタインク用の2ビットデータを用いて、濃シアンインクや濃マゼンタインクの階調数を多くしている。このように、淡シアンインク用の2ビットデータや淡マゼンタインク用の2ビットデータを用いることで、第1印刷モードにて指令階調値を扱う処理と、第2印刷モードにて指令階調値を扱う処理とを共通化でき、処理の効率化が図れる。また、第2印刷モードにおける濃シアンインク及び濃マゼンタインク用の指令階調値は、ヘッド側コントローラHSCにおいて3ビットで扱われる。このため、4ビットの指令階調値は、ヘッドHD側に送信される際に、3ビットデータとして扱えるように内容が変換される。この点については、後で説明する。
キャリッジ移動機構22は、キャリッジCRをキャリッジ移動方向へ移動させるためのものである。このキャリッジ移動機構22は、タイミングベルト41と、キャリッジモータ42と、ガイド軸43とを有している。タイミングベルト41は、キャリッジCRに接続されるとともに、駆動プーリー44とアイドラプーリー45との間に架け渡されている。キャリッジモータ42は、駆動プーリー44を回転させる駆動源である。ガイド軸43は、キャリッジCRをキャリッジ移動方向へ案内するための部材である。このキャリッジ移動機構22では、キャリッジモータ42を動作させることで、キャリッジCRをキャリッジ移動方向へ移動させることができる。そして、キャリッジCRを移動させながら断続的にインクを吐出させるドット形成動作を行うことで、用紙Sにはキャリッジ移動方向に並ぶドットの列が形成される。このドットの列はラスタラインともいわれる。このドット形成動作と用紙Sの搬送動作とを交互に繰り返し行うことで、搬送方向に並ぶ複数のラスタラインが用紙Sに形成され、画像の印刷がなされる。
駆動信号生成部4は、ヘッドHDからインクを吐出させる際に用いられる駆動信号COM(第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_B,図16を参照。)を生成する部分である。この駆動信号生成部4は、メインコントローラ7(ASIC51)が有する制御ユニット56からの制御信号(DAC値)に基づき、様々な波形の駆動信号COMを生成する。カードスロット5は、メモリカードMCと電気的な接続を行う部分である。このメモリカードMCには、印刷対象となる画像ファイル等が記憶される。センサ群6は、複合機1内の各部の状態を検出するための複数のセンサから構成されている。このセンサ群6には、例えば、キャリッジCRの位置を検出するためのリニア式エンコーダ46や用紙Sの搬送量を検出するためのロータリー式エンコーダ(図示せず。)が含まれる。そして、各センサによる検出信号はメインコントローラ7へ出力される。
メインコントローラ7は、この複合機1の制御を行う部分であり、複合機1における装置本体側に設けられる。ここで、装置本体とは、画像の読み取り時や画像の印刷時において移動されない部分を意味する。例えば、画像読み取り機構2が有する読み取りキャリッジは、画像の読み取り時に移動されるので、装置本体には含まれない。同様に、印刷機構3が有するキャリッジCRは、画像の印刷時において移動されるので、装置本体には含まれない。従って、この複合機1では、読み取りキャリッジやキャリッジCRを除いた部分が装置本体に相当する。図2に示すように、メインコントローラ7は、ASIC51(application specific IC)と、メモリ52とを有している。ASIC51は、複合機1を動作させるために必要なCPUや制御回路を組み込んだ集積回路である。また、メモリ52には、複合機1を制御するための各種のプログラムやデータ、画像ファイル、イメージデータ等が確保される。
<ASIC51について>
ASIC51は、CPU53、外部I/F54、カードI/F55、及び、制御ユニット56を備えている。これらの各部は、ASIC51の内部バスIBに接続されている。この内部バスIBには、前述したメモリ52やセンサ群6も接続されている。CPU53は、メモリ52に記憶されたプログラムに従って動作し、複合機1の動作を統括的に制御する。例えば、CPU53は、制御ユニット56を通じて画像読み取り機構2を制御することで、用紙Sに印刷された画像の読み取り処理を実行させる。また、CPU53は、印刷機構3を制御することで、用紙Sに画像を印刷させる。外部I/F54は、コンピュータ110(ホストコンピュータ)や外部機器200との間における通信を制御する。カードI/F55は、カードスロット5に装着されたメモリカードMCとの間で通信を行う。例えば、メモリカードMCから画像ファイルを読み出す。また、読み出した画像ファイルを、内部バスIBを通じてメモリ52に記憶させる。制御ユニット56は、CPU53からの命令に基づいて各種の制御を行う。図5Aに示すように、制御ユニット56は、モータドライバ57、画像処理回路58、DAC値出力部59、及び、ヘッド用コントローラ60を有する。モータドライバ57は、モータを制御するためのモータ制御信号を出力する。このモータ制御信号は、例えば搬送モータ26やキャリッジモータ42に供給される。
画像処理回路58は、色変換処理やハーフトーン処理等を行うことで、JPEG形式の画像ファイルから多階調のRGB画像データを得たり、多階調のRGB画像データからドット毎(用紙Sに印刷されるドット毎)のCMYKドットデータを得たりする。また、マイクロウィーブ処理を行うことで、画像処理回路58は、CMYKドットデータからマイクロウィーブ処理に適合したイメージデータを生成する。これらのCMYKドットデータやイメージデータについては後で説明する。DAC値出力部59は、駆動信号生成部4で用いられる制御信号として、DAC値を出力する。このDAC値は、駆動信号生成部4から出力させる駆動信号COMの電圧値を定める。従って、DAC値出力部59は、出力するDAC値を適宜変更することで、所望の電圧波形を有する駆動信号COMを生成させることができる。ヘッド用コントローラ60は、主に、イメージデータのヘッドHDへの転送を制御する。このヘッド用コントローラ60については後で説明する。
<CMYKドットデータ等について>
CMYKドットデータは、ドットが形成され得る領域毎にドットの大きさ(ドット階調)を示す一群のデータによって構成されている。この領域は、単位領域とも呼ばれ、印刷解像度に対応した大きさの矩形状領域として、用紙Sの上に仮想的に定められる。従って、CMYKドットデータは、ドット階調を単位領域毎に示すデータともいえる。イメージデータは、CMYKドットデータの並び替えを行うラスタライズ処理を行うことで生成される。この並び替えは、マイクロウィーブ処理に適合させるために行われる。
ここで、マイクロウィーブ処理について簡単に説明する。同じノズル列に属する各ノズルNzは、前述したように、そのノズルピッチが印刷解像度に相当する間隔よりも広い。このため、キャリッジCRを1回移動させただけでは、搬送方向に隣接するラスタラインを形成することはできない。そこで、各回のドット形成動作ではノズルピッチの間隔で複数本のラスタラインを形成し、搬送動作における用紙Sの搬送量を調整することで、既に形成されたラスタライン同士の間を他のラスタラインによって埋めている。このような印刷処理をマイクロウィーブ処理という。
このマイクロウィーブ処理を行う場合、ドットの形成順序をマイクロウィーブに適した順序に変更する必要がある。このため、画像処理回路58はラスタライズ処理を行い、CMYKドットデータをマイクロウィーブ処理に適合するように並び替える。これにより、イメージデータが生成される。従って、CMYKドットデータとイメージデータとは、ドットの並び順は異なっているものの、各ドットについての内容は同じである。
なお、以下の説明では、イメージデータにおけるドット毎(単位領域毎)のデータのこと、及び、ドット形成データSI(後述する。)におけるドット毎のデータのことを、指令階調値ともいう。すなわち、イメージデータにおけるドット毎のデータとドット形成データSIにおけるドット毎のデータとは、ドット階調を表している点で共通点を有している。従って、指令階調値とは、単位領域毎のドット階調を表すデータと表現することができる。そして、イメージデータは、複数の指令階調値によって構成されているといえる。また、本実施形態における指令階調値は、2ビットや4ビット(ヘッドHD側では3ビット)のデータで構成されている。この点については、後で説明する。
<ヘッド用コントローラ60について>
図5Bに示すように、ヘッド用コントローラ60は、書き込み送信制御部61と、第1RAM群62及び第2RAM群63と、6階調変換部64と、データ選択部65とを有する。書き込み送信制御部61は、イメージデータをメモリ52から読み出したり、読み出したイメージデータを第1RAM群62や第2RAM群63へ書き込んだりする。また、書き込み送信制御部61は、第1RAM群62や第2RAM群63に書き込んだイメージデータを読み出し、データ選択部65や6階調変換部64へ送信する制御も行う。第1RAM群62及び第2RAM群63は、ヘッドHDに転送されるイメージデータを一時的に記憶するものである。また、イメージデータの記憶に用いられない空き領域には、SPコマンドデータが記憶される。このSPコマンドデータは、ヘッド側コントローラHSCが有する第1スイッチ79や第2スイッチ80(図12を参照。)の動作を定めるスイッチ動作情報の基となるデータである。言い換えれば、ヘッドHD用の駆動信号COMを選択的にピエゾ素子PZTへ印加させるためのデータである。
第1RAM群62は複数の第1RAMによって構成され、第2RAM群63は複数の第2RAMによって構成されている。これらの第1RAM及び第2RAMは、組になって使用される。この複合機1では、組になる第1RAMと第2RAMに対し、イメージデータの書き込みや読み出しが交互に行われる。例えば、或る第1RAMからイメージデータが読み出されている場合には、組になる第2RAMへイメージデータが書き込まれる。反対に、或る第1RAMからイメージデータが読み出されている場合には、組になる第2RAMへイメージデータが書き込まれる。便宜上、以下の説明では、組になる第1RAMと第2RAMのことをユニットともいう。そして、或るユニットから読み出された指令階調値は、書き込み送信制御部61を通じてデータ選択部65へ送信されたり、6階調変換部64を通じて変換された後にデータ選択部65へ送信されたりする。
<6階調変換部64について>
次に6階調変換部64について説明する。ここで、図6Aは、第1RAM群62及び第2RAM群63によって構成される複数のユニットRU1〜RU6と6階調変換部64との関係を説明する概念図である。図6Bは、第1の6階調変換部64aと第2の6階調変換部64bの機能を説明する概念図である。図7は、第1印刷モードにおける各ユニットRU1〜RU6と使用されるヘッド間信号線HSO1〜HSO6との関係を説明する概念図である。図8Aは、変換前指令階調値と変換後指令階調値の関係を説明する図である。図8Bは、第1印刷モードにおける指令階調値、及び、第2印刷モードにおけるブラックインクやイエローインク用の指令階調値を説明する図である。図9は、ヘッド間信号線群HSO1〜HSO6及び送信されるドット形成データSIの内容を印刷モード毎に説明する図である。
6階調変換部64は、階調値変換部に相当し、4ビットデータの指令階調値をヘッドHD側で3ビットデータとして扱えるように変換する。また、6階調変換部64は、2ビットデータの指令階調値と4ビットデータ(ヘッドHD側では3ビットデータ)の指令階調値とで同じ量のインクを吐出させる場合に、ヘッドHD側での制御が共通化されるように4ビットデータの内容を定める。本実施形態では、4ビットデータにおける下位2ビットの内容を、2ビットデータの指令階調値の内容に揃える。この6階調変換部64は、濃シアンのイメージデータを変換する第1の6階調変換部64aと、濃マゼンタのイメージデータを変換する第2の6階調変換部64bを有している。
第1の6階調変換部64aは、1番目のユニットRU1に記憶されている濃シアンインク用の指令階調値における下位2ビット、及び、5番目のユニットRU5に記憶されている濃シアンインク用の指令階調値における上位2ビットを、入力指令階調値として取得する。そして、変換後指令階調値の下位2ビットを、濃シアンの第1ドット形成データSI(C1)として第1ヘッド間信号線HSO1を通じてヘッドHD側へ送信する。また、変換後指令階調値の上位2ビットを、濃シアンの第2ドット形成データSI(C2)として第5ヘッド間信号線HSO5を通じてヘッドHD側へ送信する。同様に、第2の6階調変換部64bは、2番目のユニットRU2に記憶されている濃マゼンタインク用の指令階調値における下位2ビット、及び、6番目のユニットRU6に記憶されている濃マゼンタインク用の指令階調値における上位2ビットを、入力指令階調値として取得する。そして、変換後指令階調値の下位2ビットを、濃マゼンタの第1ドット形成データSI(M1)として第2ヘッド間信号線HSO2を通じてヘッドHD側へ送信し、変換後指令階調値の上位2ビットを、濃マゼンタの第2ドット形成データSI(M2)として第6ヘッド間信号線HSO6を通じてヘッドHD側へ送信する。なお、3番目のユニットRU3に記憶されているイエローのイメージデータ(指令階調値群)は、イエローのドット形成データSI(Y)として第3ヘッド間信号線HSO3を通じてヘッドHD側へ送信され、4番目のユニットRU4に記憶されているブラックのイメージデータは、ブラックのドット形成データSI(K)として第4ヘッド間信号線HSO4を通じてヘッドHD側へ送信される。
この6階調変換部64からの変換後指令階調が用いられるのは、第2印刷モードが設定された場合である。第1印刷モードが設定された場合、図7に示すように、各ユニットRU1〜RU6には対応する種類のインクに用いられる指令階調値が記憶される。そして、各指令階調値に基づく各ドット形成データSI(C)〜SI(LM)は、それぞれ対応するヘッド間信号線HSO1〜HSO6を通じてヘッドHD側へ送信される。
図8A及び図8Bに示すように、この複合機1では、印刷解像度が720dpiの場合、4階調の大ドットにおけるインク吐出量、及び、6階調の最大ドットにおけるインク吐出量はともに21pLとなる。これは、ベタを埋めるために必要なインク量として定められるからである。そして、4階調の中ドットにおけるインク吐出量、及び、6階調の大ドットにおけるインク吐出量はともに7pLであり、4階調の小ドットにおけるインク吐出量、及び、6階調の中ドットにおけるインク吐出量はともに3pLである。一方、6階調の特大ドットにおけるインク吐出量は14pL、小ドットにおけるインク吐出量は1.5pLであり、それぞれ4階調には同じ吐出量がない。
6階調変換部64は、6階調の最大ドットに対応する変換前指令階調値[1110]を変換し、変換後指令階調値[0011]とする。すなわち、下位2ビットについては、6階調の大ドットに対応する指令階調値[11]に揃える。また、上位2ビットについてはデータ[00]を設定する。また、6階調変換部64は、6階調の大ドットに対応する変換前指令階調値[1100]を変換し、変換後指令階調値[0010]とする。すなわち、下位2ビットについては4階調の中ドットに対応する指令階調値[10]に揃え、上位2ビットについてはデータ[00]を設定する。同様に、6階調変換部64は、6階調の中ドットに対応する変換前指令階調値[1000]を変換し、変換後指令階調値[0001]とする。すなわち、下位2ビットについては4階調の小ドットに対応する指令階調値[01]に揃え、上位2ビットについてはデータ[00]を設定する。
また、6階調変換部64は、6階調の特大ドットに対応する変換前指令階調値[1101]については、3ビットデータで扱えるように変換する。具体的には、変換前指令階調値[1101]を変換し、変換前指令階調値[0101]とする。このように、最上位ビットをデータ[0]に設定することで、この最上位ビットを使用せずに6階調を表現できる。また、下位側から3ビット目にデータ[1]を設定することで、4階調では吐出されない量であることが識別できる。なお、小ドットに対応する変換前指令階調値[0100]は、最上位ビットがデータ[0]であり、かつ、他の階調値と内容が重複しないので、6階調変換部64はそのまま変換後指令階調値として出力する。
このような6階調変換部64を設けることにより、この複合機1では、ヘッドHD側(ヘッド側コントローラHSC)における制御上の負担が軽減され、処理の効率化が図れる。また、画像処理回路58によって生成された4ビットの指令階調値を、ヘッドHD側では3ビットデータとして扱うことができる。すなわち、最上位ビットを使用せず、下位側の3ビットで指令階調値を構成することができる。具体的には、ドットの非形成を指令階調値[000]として扱うことができ、小ドットの形成(インク量1.5pL)を指令階調値[100]として扱うことができる。同様に、中ドットの形成(インク量3pL)を指令階調値[001]、大ドットの形成(インク量7pL)を指令階調値[010]、特大ドットの形成(インク量14pL)を指令階調値[101]、最大ドットの形成(インク量21pL)を指令階調値[011]として、それぞれ扱うことができる。これにより、ヘッド側コントローラHSCに設けるメモリ(シフトレジスタ71〜73やラッチ回路74〜76)が削減できる等、構成の簡素化が図れる。なお、この3ビットの指令階調値の説明に際し、便宜上、最も上位のビットを「上位ビット」ともいう。また、中間のビットを「中位ビット」ともいい、最も下位のビットを「下位ビット」ともいう。
<指令階調値の送信について>
次に、指令階調値(6階調の変換後指令階調値や4階調の指令階調値)のヘッド側コントローラHSCへの送信について説明する。ここで、図10Aは、第1印刷モードにおいてメインコントローラ7からヘッド側コントローラHSCに送信されるデータの内容をヘッド間信号線HSO1〜HSO6毎に説明する図である。図10Bは、第2印刷モードにおいてメインコントローラ7からヘッド側コントローラHSCに送信されるデータの内容をヘッド間信号線HSO1〜HSO6毎に説明する図である。
図10A,図10Bに示すように、複数種類のドット形成データSIとSPコマンドデータとが、対応するヘッド間信号線HSO1〜HSO6を通じて送信される。ここで、ドット形成データSIについて説明する。ドット形成データSIは、イメージデータをヘッドHDの仕様に適合するように並べ替えたものである。すなわち、組となる2ビットデータにおける上位側のビットをノズルNzの順番に並べ、続いて下位側のビットをノズルNzの順番に並べたものである。そして、SPコマンドデータは下位側のビット群の後に送信される。
第1印刷モードでは、濃シアンのドット形成データSI(C)とSPコマンドデータが第1ヘッド間信号線HSO1を通じて送信され、濃マゼンタのドット形成データSI(M)とSPコマンドデータが第2ヘッド間信号線HSO2を通じて送信される。そして、イエローのドット形成データSI(Y)とSPコマンドデータが第3ヘッド間信号線HSO3を通じて送信され、ブラックのドット形成データSI(K)とSPコマンドデータが第4ヘッド間信号線HSO4を通じて送信される。また、淡シアンのドット形成データSI(LC)とSPコマンドデータが第5ヘッド間信号線HSO5を通じて送信され、淡マゼンタのドット形成データSIと(LM)SPコマンドデータが第6ヘッド間信号線HSO6を通じて送信される。
一方、第2印刷モードでは、濃シアンの第1ドット形成データSI(C1)及びSPコマンドデータが第1ヘッド間信号線HSO1を通じて送信される。ここで、濃シアンの第1ドット形成データSI(C1)は、3ビットの指令階調値における中位ビット群と下位ビット群によって構成される。濃マゼンタの第1ドット形成データSI(M1)及びSPコマンドデータは、第2ヘッド間信号線HSO2を通じて送信される。ここで、濃マゼンタの第1ドット形成データSI(M1)は、3ビットの指令階調値における中位ビット群と下位ビット群によって構成される。そして、イエローのドット形成データSI(Y)とSPコマンドデータが第3ヘッド間信号線HSO3を通じて送信され、ブラックのドット形成データSI(K)とSPコマンドデータが第4ヘッド間信号線HSO4を通じて送信される。これらのドット形成データSI(Y),SI(K)は、上位ビット群と下位ビット群によって構成される。濃シアンインク用の第2ドット形成データSI(C2)とSPコマンドデータは、第5ヘッド間信号線HSO5を通じて送信される。濃シアンインク用の第2ドット形成データSI(C2)は、ダミービット群と3ビットの指令階調値における上位ビット群によって構成される。濃マゼンタインク用の第2ドット形成データSI(M2)とSPコマンドデータは、第6ヘッド間信号線HSO6を通じて送信される。濃マゼンタインク用の第2ドット形成データSI(M2)もまた、ダミービット群と3ビットの指令階調値における上位ビット群によって構成される。
ここで、第1印刷モードでの送信処理と第2印刷モードでの送信処理とを比較する。第2印刷モードでは、濃シアンインク及び濃マゼンタインク用の指令階調値のビット数が、ダミービットを含めて4ビットとなっている。つまり、2ビット分増えている。そして、増えた分のビットを、第2印刷モードでは使用されないインク(淡シアンインク,淡マゼンタインク)に対応するヘッド間信号線HSO5,HSO6を通じて送信している。要するに、濃シアンインク及び濃マゼンタインク用の指令階調値を分割して、複数のヘッド間信号線を通じて送信している。これにより、第2印刷モードにて、濃シアンインク及び濃マゼンタインク用の指令階調値のビット数を増やしたとしても、第1印刷モードと同等の送信時間で送信することができる。このことは、4ビットの指令階調値を単に送信するよりも、例えば最上位ビット群から最下位ビット群からなるドット形成データSIを生成して送信するよりも、送信時間が短縮できることを意味する。また、余分なヘッド間信号線HSO1〜HSO6を使わなくても済むので、フレキシブルケーブルFCが有する信号線の数の増加を抑えることができる。
<ヘッド側コントローラHSCについて>
メインコントローラ7(ヘッド用コントローラ60)から送信された各ドット形成データSI(指令階調値群)は、ヘッドHDが有するヘッド側コントローラHSCで用いられる。以下、ヘッド側コントローラHSCについて説明する。ここで、図11は、ヘッドHDが有する複数のヘッド側コントローラHSCを説明する図である。図12は、第1ヘッド側コントローラHSCの構成を説明するブロック図である。図13Aは、第1印刷モードにおいて、各ヘッド側コントローラHSC1〜HSC6が有する上位側入力端子SI_Uや下位側入力端子SI_Dへ入力されるデータの内容を説明する図である。図13Bは、第2印刷モードにおいて、各ヘッド側コントローラHSC1〜HSC6が有する上位側入力端子SI_Uや下位側入力端子SI_Dへ入力されるデータの内容を説明する図である。
ヘッド側コントローラHSCは、吐出させるインクの種類に応じた数が設けられる。本実施形態のヘッドHDには、図11に示すように、第1ヘッド側コントローラHSC1から第6ヘッド側コントローラHSC6からなる6個のヘッド側コントローラHSC1〜HCS6が設けられている。これらのヘッド側コントローラHSC1〜HCS6は、いずれも同じ構成である。このため、濃シアンインク用の第1ヘッド側コントローラHSC1について構成を説明し、他のヘッド側コントローラHSC2〜HSC6については説明を省略する。図12に示すように、第1ヘッド側コントローラHSC1は、第1シフトレジスタ71と、第2シフトレジスタ72と、第3シフトレジスタ73と、第1ラッチ回路74と、第2ラッチ回路75と、第3ラッチ回路76と、制御ロジック77と、デコーダ78と、第1スイッチ79と、第2スイッチ80とを有する。そして、制御ロジック77を除いた各部、すなわち、各シフトレジスタ71〜73、各ラッチ回路74〜76、デコーダ78、第1スイッチ79、及び、第2スイッチ80は、それぞれピエゾ素子PZT毎に設けられる。
第1シフトレジスタ71、第2シフトレジスタ72、及び、第3シフトレジスタ73には、メインコントローラ7からのドット形成データSIがセットされる。第1シフトレジスタ71には濃シアンのドット形成データSIが有する中位ビットがセットされ、第2シフトレジスタ72には下位ビットがセットされる。すなわち、この中位ビットは、下位側入力端子SI_Dから入力され、制御ロジック77及び第2シフトレジスタ72を通って第1シフトレジスタ71にセットされる。同様に、下位ビットは、下位側入力端子SI_Dから入力され、制御ロジック77を通って第2シフトレジスタ72にセットされる。また、下位ビットに続いて送信されるSPコマンドデータは、下位側入力端子SI_Dから入力され、制御ロジック77内のSPシフトレジスタ77aにセットされる。また、第3シフトレジスタ73には濃シアンのドット形成データSIにおける上位ビットがセットされる。すなわち、この上位ビットは、ダミーデータに続いて上位側入力端子SI_Uから入力され、制御ロジック77を通った後に第3シフトレジスタ73へセットされる。
第1ラッチ回路74、第2ラッチ回路75、及び、第3ラッチ回路76は、第1シフトレジスタ71、第2シフトレジスタ72、及び、第3シフトレジスタ73にセットされたドット形成データSIをラッチするものである。すなわち、第1ラッチ回路74は、第1シフトレジスタ71にセットされたドット形成データSIの中位ビットをラッチする。第2ラッチ回路75は、第2シフトレジスタ72にセットされたドット形成データSIの下位ビットをラッチする。第3ラッチ回路76は、第3シフトレジスタ73にセットされたドット形成データSIの上位ビットをラッチする。これらの第1ラッチ回路74〜第3ラッチ回路76にてラッチされることで、濃シアンのドット形成データSIはノズルNz毎の組(つまり、3ビットの指令階調値)とされ、デコーダ78に入力される。
制御ロジック77は、第1スイッチ79の動作を定めるためのスイッチ動作情報と、第2スイッチ80の動作を定めるための他のスイッチ動作情報とを記憶する。これらのスイッチ動作情報は、SPシフトレジスタ77aにセットされたSPコマンドデータに基づいて生成される。例えば、パターンレジスタ77bがSPシフトレジスタ77aにセットされたSPコマンドデータをラッチすることにより、生成される。制御ロジック77からは、これらのスイッチ動作情報が各デコーダ78へ出力される。そして、スイッチ動作情報の内容は、図16に示すラッチ信号LATで規定されるタイミング、第1チェンジ信号CH_Aで規定されるタイミング、及び、第2チェンジ信号CH_Bで規定されるタイミングで更新される。
デコーダ78は、制御ロジック77から出力されるスイッチ動作情報及び他のスイッチ動作情報を、各ラッチ回路74〜76でラッチされたドット形成データSI(3ビットの指令階調値)に応じて選択し、選択したスイッチ動作情報及び他のスイッチ動作情報を、第1スイッチ79と第2スイッチ80のそれぞれに出力する。第1スイッチ79は、スイッチ動作情報によって動作するスイッチであり、第1駆動信号COM_Aのピエゾ素子PZTへの印加を制御する。第2スイッチ80は、他のスイッチ動作情報によって動作するスイッチであり、第2駆動信号COM_Bのピエゾ素子PZTへの印加を制御する。なお、制御内容については後で説明する。
ここで、各ヘッド側コントローラHSCが有する上位側入力端子SI_U及び下位側入力端子SI_Dに入力されるドット形成データSIについて説明する。図13Aに示すように、第1印刷モードでは、全ての上位側入力端子SI_Uにグランド電位が与えられる。そして、第1ヘッド側コントローラHSC1の下位側入力端子SI_Dには濃シアンのドット形成データSI(C)が入力され、第2ヘッド側コントローラHSC2の下位側入力端子SI_Dには濃マゼンタのドット形成データSI(M)が入力される。第3ヘッド側コントローラHSC3の下位側入力端子SI_Dにはイエローのドット形成データSI(Y)が入力され、第4ヘッド側コントローラHSC4の下位側入力端子SI_Dにはブラックのドット形成データSI(K)が入力される。第5ヘッド側コントローラHSC5の下位側入力端子SI_Dには淡シアンのドット形成データSI(LC)が入力され、第6ヘッド側コントローラHSC6の下位側入力端子SI_Dには淡マゼンタのドット形成データSI(LM)が入力される。
このため、第1印刷モードでは、対応する部分のSPシフトレジスタ77a及び第3シフトレジスタ73にはデータ[0]がセットされる。その結果、デコーダ78に入力されるドット形成データSIは、形式的には3ビットデータとなる。例えば、大ドットのデータは、メインコントローラ7から送られてきた2ビットデータ[11]の上位側にデータ[0]が付加された3ビットデータ[011]となる。同様に、中ドットのデータは、メインコントローラ7から送られてきた2ビットデータ[10]の上位側にデータ[0]が付加された3ビットデータ[010]となる。
また、図13Bに示すように、第2印刷モードでは、第1ヘッド側コントローラHSC1の上位側入力端子SI_Uには濃シアンの第2ドット形成データSI(C2)が入力され、下位側入力端子SI_Dには濃シアンの第1ドット形成データSI(C1)が入力される。同様に、第2ヘッド側コントローラHSC2の上位側入力端子SI_Uには濃マゼンタの第2ドット形成データSI(M2)が入力され、下位側入力端子SI_Dには濃マゼンタの第1ドット形成データSI(M1)が入力される。そして、第3ヘッド側コントローラHSC3及び第4ヘッド側コントローラHSC4に入力されるドット形成データSIは、第1印刷モードと同じである。すなわち、第3ヘッド側コントローラHSC3の上位側入力端子SI_Uにはグランド電位が与えられ、下位側入力端子SI_Dにはイエローのドット形成データSI(Y)が入力される。第4ヘッド側コントローラHSC4の上位側入力端子SI_Uにはグランド電位が与えられ、下位側入力端子SI_Dにはブラックのドット形成データSI(K)が入力される。また、第5ヘッド側コントローラHSC5及び第6ヘッド側コントローラHSC6にはドット形成データSIは入力されない。このため、上位側入力端子SI_U及び下位側入力端子SI_Dのそれぞれにグランド電位が与えられる。
その結果、第2印刷モードでは、第1ヘッド側コントローラHSC1には濃シアンインク用の3ビットの指令階調値がノズルNz毎にセットされ、第2ヘッド側コントローラHSC2には濃マゼンタインク用の3ビットの指令階調値がノズルNz毎にセットされる。また、第3ヘッド側コントローラHSC3にはイエローインク用の2ビットの指令階調値がノズルNz毎にセットされ、第4ヘッド側コントローラHSC4にはブラックインク用の2ビットの指令階調値がノズルNz毎にセットされる。なお、第1印刷モードと同様に、イエローインク用の指令階調値及びブラックインク用の指令階調値は、実質的に3ビットのデータとなる。ここで、3ビットのデータとして考えると、イエローインク用及びブラックインク用の指令階調値と濃シアンインク及び濃マゼンタインクの指令階調値は、同じ量のインクを吐出させる場合に同じ内容となる。その結果、これらのヘッド側コントローラHSCでは、これらの指令階調値を区別することなく扱うことができ、制御の簡素化が図れる。なお、第5ヘッド側コントローラHSC5及び第6ヘッド側コントローラHSC6に関し、それぞれが有するSPシフトレジスタ77a及びシフトレジスタ71〜73にはデータ[0]がセットされる。このため、対応するピエゾ素子PZTには駆動信号COMは印加されず、インクも吐出されない。
このような入力信号の切り替えは、入力信号切り替え部ISCによってなされる。この入力信号切り替え部ISCは、図11に示すように、上位側入力端子SI_U及び下位側入力端子SI_Dと対応するヘッド間信号線HSO1〜HSO6との間に設けられている。そして、入力信号切り替え部ISCは、メインコントローラ7から出力されたモード選択信号SLに基づき、接続されたヘッド側コントローラHSCに入力する信号を切り替える。
===印刷処理について===
次に、上記構成の複合機1における印刷処理について説明する。この印刷処理は、印刷データを生成するための処理と、用紙Sに対する印刷時に行われる処理とを有する。ここで、図14は、印刷データを生成するための処理を説明するためのフローチャートである。図15は、用紙Sに対する印刷時に行われる処理を説明するためのフローチャートである。
<印刷データを生成するための処理について>
まず、印刷データを生成するための処理について説明する。この処理は、例えばコンピュータ110によってなされる。このコンピュータ110は、例えば図2に示すように、CPU112、メモリ113、インタフェース114を有するホスト側コントローラ111と、CD−ROM等の記録再生装置115とを有する。そして、このコンピュータ110には、ディスプレイによって構成される表示装置120、及び、キーボード等によって構成される入力装置130が接続されている。コンピュータ110のCPU112は、メモリ113に記憶されたプリンタドライバ(コンピュータプログラムの一種)に従って動作をする。このため、プリンタドライバは、この処理を行うためのコードを有する。この場合、コンピュータ110は印刷装置の一部を構成する。また、ホスト側コントローラ111は、メインコントローラ7及びヘッド側コントローラHSCとともに、第1印刷モードと第2印刷モードとを選択して印刷の制御を行うコントローラを構成する。そして、ホスト側コントローラ111は、第1印刷モードと第2印刷モードの選択を担当する。
一方、複合機1が単体で用いられる場合、印刷データを生成するための処理は、メインコントローラ7によってなされる。この場合、ASIC51のCPU53は、メモリ52に記憶されたプリンタドライバに従って動作をする。このため、プリンタドライバは、この処理を行うためのコードを有する。そして、第1印刷モードと第2印刷モードとを選択して印刷の制御を行うコントローラは、メインコントローラ7及びヘッド側コントローラHSCによって構成される。
便宜上、以下の説明は、コンピュータ110のCPU112による処理について説明するが、ASIC51のCPU53についても同様にあてはまる。図14に示すように、印刷データを生成するための処理では、印刷モード決定処理(S10)、解像度変換処理(S20)、色変換処理(S30)、ハーフトーン処理(S40)、ラスタライズ処理(S50)が行われる。
印刷モード決定処理は、画像を用紙Sに印刷する際の印刷モードを定める処理である。この印刷モード決定処理にて、CPU112は、コンピュータ110のユーザインタフェースを介して、ユーザに印刷モードを選択させる。例えば、第1印刷モード(高画質モード)や第2印刷モード(高速モード)の何れかのモードを、ユーザに選択させる。そして、ユーザインタフェースを介して取得した選択情報、すなわち選択された印刷モードを示す情報に基づいて、以下の処理を行う。
解像度変換処理は、画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、用紙Sに画像を印刷する際の解像度(印刷するときのドットの間隔であり、印刷解像度ともいう。)に変換する処理である。
色変換処理は、多階調のRGB画像データを多階調のCMYK画像データに変換する処理である。この色変換処理は、例えば、RGBの階調値とCMYKの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブル)を参照することによって行われる。なお、この色変換処理は、画像処理回路58で行われる処理と同等の処理である。このため、コンピュータ110で色変換処理が行われた場合、画像処理回路58で色変換処理は行われない。
ハーフトーン処理は、多階調のCMYK画像データからCMYKドットデータを生成する処理である。このハーフトーン処理では、2ビットデータの指令階調値や4ビットデータの指令階調値からなるCMYKドットデータが生成される。なお、このCMYKドットデータもまた、画像処理回路58で行われる処理と同等の処理である。このため、コンピュータ110でハーフトーン処理が行われた場合、画像処理回路58でハーフトーン処理は行われない。
ラスタライズ処理は、CMYKドットデータを並び替えてイメージデータを生成する処理である。これにより、マイクロウィーブ処理で画像の印刷が行えるようになる。なお、このラスタライズ処理もまた、画像処理回路58で行われる処理と同等の処理である。このため、コンピュータ110でラスタライズ処理が行われた場合、画像処理回路58でラスタライズ処理は行われない。
ラスタライズ処理によって生成されたイメージデータは、印刷データの一部となり、ケーブル等を通じて複合機1に送信される。
<用紙Sに印刷するための処理について>
次に、用紙Sに印刷するための処理について説明する。この処理は、例えばメインコントローラ7によって行われる。具体的には、ASIC51のCPU53がメモリ52に記憶されたコンピュータプログラムに基づいて動作することで行われる。このため、コンピュータプログラムは、この処理を行うためのコードを有する。図15に示すように、この処理では、印刷命令の受信動作(S110)、給紙動作(S120)、ドット形成動作(S130)、搬送動作(S140)、排紙判断(S150)、排紙動作(S160)、及び、印刷終了判断(S170)が行われる。
印刷命令の受信動作では、メインコントローラ7は、外部I/F54を介して、コンピュータ110からの印刷コマンドを受信する。この印刷コマンドは、コンピュータ110から送信される印刷データに含まれている。給紙動作は、印刷対象となる用紙Sを移動させ、印刷開始位置に位置決めする動作である。この給紙動作において、メインコントローラ7は、搬送モータ26を制御して用紙Sを搬送する。ドット形成動作は、キャリッジ移動方向に沿って移動するヘッドHDからインクを断続的に吐出させ、用紙Sにラスタライン(ドットの列)を形成する動作である。このドット形成動作において、メインコントローラ7は、キャリッジモータ42を駆動し、キャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させる。また、メインコントローラ7は、キャリッジCRが移動している間に、ドット形成データSIに基づいてノズルNzからインクを吐出させる。搬送動作は、用紙Sを搬送方向に移動させる動作である。この搬送動作において、メインコントローラ7は、搬送モータ26を制御して用紙Sを搬送方向に搬送する。この搬送動作により、ヘッドHDは、先程のドット形成動作によって形成されたドットの位置とは異なる位置にドットを形成することができる。排紙判断は、印刷中の用紙Sを排出するか否かを判断する処理である。この判断は、印刷データの有無に基づいて行われる。ここで、プリンタ側コントローラは、印刷データがなければ排紙すると判断し、排紙ローラ25を回転させることで、印刷された用紙Sを排出する。印刷終了判断は、印刷を続行するか否かの判断である。この判断において、プリンタ側コントローラは、印刷データの有無を判断する。そして、次の用紙Sに印刷を行うのであれば、次の用紙Sについての給紙動作を行う。一方、次の用紙Sに印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===ドット形成動作===
次にドット形成動作(S130)について説明する。ここで、図16は、駆動信号生成部4によって生成される駆動信号COM(第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_B)を説明する図である。図17Aは、第1印刷モードでピエゾ素子PZTに印加される駆動パルスと吐出されるインクの量を、インクの種類毎及び指令階調値毎に説明する図である。図17Bは、第2印刷モードでピエゾ素子PZTに印加される駆動パルスと吐出されるインクの量を、インクの種類毎及び指令階調値毎に説明する図である。
<駆動信号COMについて>
まず、ドット形成動作で使用される駆動信号COMについて説明する。例示した駆動信号COMは、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとを有する。この駆動信号COMは、第1印刷モードと第2印刷モードにおいて共通に使用される。また、この駆動信号COMは、ラッチ信号LATがHレベルになる毎に繰り返し生成される。従って、これらの第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bは、繰り返し周期T毎に繰り返し生成される。なお、ラッチ信号LATとは、リニア式エンコーダ46からの検出信号に基づき、キャリッジCRの移動に関連して出力されるタイミング信号である。この実施形態では、キャリッジCRが単位領域分だけキャリッジ移動方向へ移動する毎に、ラッチ信号LATがHレベルになる。
第1駆動信号COM_Aは、最初の期間T1で生成される第1波形部SS11と、2番目の期間T2で生成される第2波形部SS12と、3番目の期間T3で生成される第3波形部SS13とから構成されている。また、第2駆動信号COM_Bは、最初の期間T1で生成される第1波形部SS21と、2番目の期間T2で生成される第2波形部SS22と、3番目の期間T3で生成される第3波形部SS23とから構成されている。そして、第1駆動信号COM_Aが有する第1波形部SS11は、第1駆動パルスPS1を有する。また、第2波形部SS12は第2駆動パルスPS2を、第3波形部SS13は第3駆動パルスPS3をそれぞれ有する。同様に、第2駆動信号COM_Bが有する第1波形部SS21は第4駆動パルスPS4を、第2波形部SS22は第5駆動パルスPS5を、第3波形部SS23は第6駆動パルスPS6をそれぞれ有する。
これらの駆動パルスPS1〜PS6は、ピエゾ素子PZTを駆動して所望の動作を行わせるためのものである。これらの駆動パルスPS1〜PS6が適宜印加されることでピエゾ素子PZTは伸縮し、アイランド部37を変位させる。アイランド部37の変位に伴って圧力室35内のインクに圧力変動が生じ、ノズルNzからインクを吐出させたり、メニスカス(ノズルNzから露出しているインクの自由表面)をインクが吐出されない程度に微振動させたりできる。これらの駆動パルスPS1〜PS6の中で、第1駆動パルスPS1,第3駆動パルスPS3,第5駆動パルスPS5は何れも同じ波形をしており、1つの駆動パルスがピエゾ素子PZTに印加されると約7pLのインクが吐出される。また、第2駆動パルスPS2がピエゾ素子PZTへ印加されると約2.5pLのインクが吐出され、第6駆動パルスPS6がピエゾ素子PZTへ印加されると約1.6pLのインクが吐出される。そして、第4駆動パルスPS4がピエゾ素子PZTに印加されると、インクが吐出されない程度の弱い圧力変動が圧力室35内のインクに生じ、メニスカスが微振動される。
<駆動信号COMのピエゾ素子PZTへの印加動作について>
次に、スイッチ動作情報に基づく、駆動信号COMのピエゾ素子PZTへの印加動作について説明する。まず、第1印刷モードにおける印加動作について説明する。第1印刷モードにおけるドット形成データSIは、ドットなし、小ドットの形成、中ドットの形成、及び、大ドットの形成のそれぞれに対応する4種類となる。この第1印刷モードにおいて、ピエゾ素子PZTに印加される駆動パルスと指令階調値の関係は、各インクにおいて共通である。
ドットなしの指令階調値(データ[00])の場合、ピエゾ素子PZTには第4駆動パルスPS4が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[000]に定められ、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[100]に定められる。ここで、各スイッチ動作情報の最上位ビットは、期間T1におけるスイッチのオンオフ状態を示す。同様に、2番目のビットは期間T2におけるスイッチのオンオフ状態を示し、最下位ビットは期間T3におけるスイッチのオンオフ状態を示す。そして、データ[1]はスイッチをオンすること、すなわち、駆動信号COMのピエゾ素子PZTへの印加を示す。また、データ[0]はスイッチをオフすること、すなわち、駆動信号COMのピエゾ素子PZTへの非印加を示す。従って、ドットなしの指令階調値の場合には、期間T1にて第2駆動信号COM_Bが有する第1波形部SS21がピエゾ素子PZTに印加される。その結果、第4駆動パルスPS4がピエゾ素子PZTへ印加され、メニスカスが微振動する。
小ドットの指令階調値(データ[01])の場合、ピエゾ素子PZTには第2駆動パルスPS2が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[010]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[000]に、それぞれ定められる。従って、期間T2にて第1駆動信号COM_Aが有する第2波形部SS12がピエゾ素子PZTに印加される。その結果、第2駆動パルスPS2がピエゾ素子PZTへ印加され、ノズルNzからは3pLのインクが吐出される。
中ドットの指令階調値(データ[10])の場合、ピエゾ素子PZTには第5駆動パルスPS5が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[000]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[010]に、それぞれ定められる。従って、期間T2にて第2駆動信号COM_Bが有する第2波形部SS22がピエゾ素子PZTに印加される。その結果、第5駆動パルスPS5がピエゾ素子PZTへ印加され、ノズルNzからは7pLのインクが吐出される。
大ドットの指令階調値(データ[11])の場合、ピエゾ素子PZTには第1駆動パルスPS1,第3駆動パルスPS3,第5駆動パルスPS5が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[101]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[010]に、それぞれ定められる。従って、期間T1にて第1駆動信号COM_Aが有する第1波形部SS11が、期間T2にて第2駆動信号COM_Bが有する第2波形部SS22が、期間T3にて第1駆動信号COM_Aが有する第3波形部SS13が、それぞれピエゾ素子PZTへ印加される。その結果、3つの駆動パルスがピエゾ素子PZTへ印加され、ノズルNzからは21pLのインクが吐出される。
次に、第2印刷モードにおける印加動作について説明する。この第2印刷モードにおいて、ピエゾ素子PZTに印加される駆動パルスと指令階調値の関係は、イエローインクとブラックインクが共通とされ、濃シアンインクと濃マゼンタインクが共通とされる。ここで、イエローインク及びブラックインクにおける上記関係は、第1印刷モードで説明した関係と同じである。このため説明は省略する。
濃シアンインク及び濃マゼンタインクにおいて、ドットなしの指令階調値(データ[000])の場合、ピエゾ素子PZTには第4駆動パルスPS4が印加される。この場合、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[000]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[100]に、それぞれ定められる。前述したように、この場合には、第4駆動パルスPS4がピエゾ素子PZTへ印加され、メニスカスが微振動する。
小ドットの指令階調値(データ[100])の場合、ピエゾ素子PZTには第6駆動パルスPS6が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[000]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[001]に、それぞれ定められる。従って、期間T3にて第2駆動信号COM_Bが有する第3波形部SS23がピエゾ素子PZTに印加される。その結果、第6駆動パルスPS6がピエゾ素子PZTへ印加され、ノズルNzからは1.5pLのインクが吐出される。
中ドットの指令階調値(データ[001])の場合、ピエゾ素子PZTには第2駆動パルスPS2が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[010]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[000]に、それぞれ定められる。従って、第1印刷モードにおける小ドットの指令階調値と同じく、ノズルNzからは3pLのインクが吐出される。
大ドットの指令階調値(データ[010])の場合、ピエゾ素子PZTには第5駆動パルスPS5が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[000]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[010]に、それぞれ定められる。従って、第1印刷モードにおける中ドットの指令階調値と同じく、ノズルNzからは7pLのインクが吐出される。
特大ドットの指令階調値(データ[101])の場合、ピエゾ素子PZTには第1駆動パルスPS1と、第5駆動パルスPS5が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[100]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[010]に、それぞれ定められる。このため、期間T1にて第1駆動信号COM_Aが有する第1波形部SS11が、期間T2にて第2駆動信号COM_Bが有する第2波形部SS22が、それぞれピエゾ素子PZTに印加される。その結果、第1駆動パルスPS1と第5駆動パルスPS5がピエゾ素子PZTへ印加され、ノズルNzからは14pLのインクが吐出される。
最大ドットの指令階調値(データ[011])の場合、ピエゾ素子PZTには第1駆動パルスPS1,第3駆動パルスPS3,第5駆動パルスPS5が印加される。このため、第1スイッチ79用のスイッチ動作情報はデータ[101]に、第2スイッチ80用のスイッチ動作情報はデータ[010]に、それぞれ定められる。従って、第1印刷モードにおける大ドットの指令階調値と同じく、ノズルNzからは21pLのインクが吐出される。
このように、本実施形態の複合機1は、インクの吐出を制御するための指令階調値をノズルNz毎に定めているので、インクの吐出をきめ細かに制御することができ、高い画質で印刷ができる。また、インクの吐出制御にあたり、第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bにおける必要部分を選択的にピエゾ素子PZTに印加する構成であるので、この点でもインクの吐出をきめ細かに制御することができる。さらに、この複合機1では、複数種類の駆動信号COMを繰り返し周期Tで規定される期間において同時に生成し、必要部分(各波形部SS11〜SS23)を選択するようにしているので、限られた期間であっても必要部分の選択幅を拡げることができる。その結果、印刷速度を高めつつも高い画質で印刷できる。
<まとめ>
以上の説明から判るように、第1実施形態の複合機1において、メインコントローラ7、ヘッド側コントローラHSC及びホスト側コントローラ111は、第1印刷モードと第2印刷モードとを選択して印刷の制御を行うコントローラを構成する。そして、第1印刷モードが選択された場合、これらのコントローラは、濃シアンインク、淡シアンインク、濃マゼンタインク、淡マゼンタインク、イエローインク、及び、ブラックインクからなる6種類のインクを、所定数の階調値である4階調で吐出させるための制御を行う。一方、第2印刷モードが印刷された場合、これらのコントローラは、一部の種類のインクを対象として吐出の制御を行う。具体的には、濃シアンインク、濃マゼンタインク、イエローインク、及び、ブラックインクからなる4種類のインクを対象にして吐出の制御をする。さらに、一部の種類のインクにおける特定のインクについては、第1印刷モードにおける階調数よりも多い階調数で吐出の制御をする。具体的には、濃シアンインク及び濃マゼンタインクについて、6階調で吐出の制御をする。
この構成を採ることにより、次の利点を有する。すなわち、第1印刷モードでは第2印刷モードよりも多くの種類のインクを使用するので、高い画質で印刷ができる。一方、第2印刷モードでは、使用されるインクの種類が第1印刷モードよりも少ないので、制御上の負荷が軽減されて処理の高速化が図れる。加えて、キャリッジCRの走査範囲を狭くすることもできる。また、第2印刷モードでは、特定のインクについて、ドット階調値の種類が第1印刷モードよりも多い数に定められているので、使用されるインクの種類が少ないことに起因する画質の劣化を抑制できる。このため、印刷の高速化と高画質化を高いレベルで両立することができる。特に、単位面積あたりの着弾量の変化に対する画像濃度の変化度合いが他のインク(例えば、ブラックインクやイエローインク)よりも大きい濃シアンインク及び濃マゼンタインクについて、ドット階調値の種類を多くしているので、画質が損なわれてしまう不具合を抑制しつつ印刷の高速化が図れる。
また、第1印刷モードでは、各インクに対応する指令階調値を2ビットデータで構成している。一方、第2印刷モードでは、特定のインクに対応する指令階調値を4ビットデータ(ヘッドHD側では3ビットデータ)で構成し、残りのインクに対応する指令階調値を2ビットデータで構成している。そして、第1印刷モードでは、6種類のインクのそれぞれに対応して設けられたヘッド間信号線HSO1〜HSO6を通じて、各インクに対応するドット形成データSI(指令階調値群)を送信している。また、第2印刷モードでは、濃シアンインク及び濃マゼンタインク用の指令階調値を分割し、複数のヘッド間信号線を用いて送信している。具体的には、第1印刷モードにて淡シアンインク及び淡マゼンタインク用の指令階調値を送信していた第5ヘッド間信号線HSO5を及び第6ヘッド間信号線HSO6を用いて送信している。これにより、第2印刷モードにて、濃シアンインク及び濃マゼンタインク用の指令階調値のビット数が増えているが、第1印刷モードと同等の時間で送信することができる。
===その他の実施形態===
前述した実施形態は、複合機1について説明されている。この説明の中には、印刷装置や、印刷装置を制御するためのコンピュータプログラム及びコードの説明も含まれている。また、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれる。
<インクの色について>
前述した第1実施形態では、第1印刷モードにおいて6種類のインクを用いていたが、インクの種類は6種類に限定されるものではない。例えば、ブラックの階調印刷を濃ブラックインクと淡ブラックインク(グレーインク)で行い、イエローの階調印刷を濃イエローインクと淡イエローインクで行う印刷装置では、濃シアンインク、濃マゼンタインク、濃イエローインク、及び、濃ブラックインクを特定のインクとしてもよい。すなわち、第2印刷モードにおいて、濃シアンインク、濃マゼンタインク、濃イエローインク、及び、濃ブラックインクを用い、6階調でインクの吐出を制御するようにしてもよい。
<ドット階調について>
前述した第1実施形態において、第2印刷モードでは、特定のインクについて6階調でインクの吐出制御を行っていた。特定のインクにおけるドット階調は6階調に限定されるものではない。例えば、8階調であってもよい。また、ヘッドHD側で4ビットの指令階調値を扱える場合には16階調としてもよい。
複合機の外観を説明する斜視図である。 複合機及びコンピュータ等の構成を説明するブロック図である。 印刷機構を説明する図である。 図4Aは、ヘッドの断面図である。図4Bは、ヘッドをノズル側から見た図である。 図5Aは、ASICが有する制御ユニットの構成を説明するブロック図である。図5Bは、制御ユニットが有するヘッド用コントローラの構成を説明するブロック図である。 図6Aは、第1RAM群及び第2RAM群によって構成される複数のユニットと6階調変換部との関係を説明する概念図である。図6Bは、第1の6階調変換部と第2の6階調変換部の機能を説明する概念図である。 第1印刷モードにおける各ユニットと使用されるヘッド間信号線との関係を説明する概念図である。 図8Aは、変換前指令階調値と変換後指令階調値の関係を説明する図である。図8Bは、第1印刷モードにおける指令階調値、及び、第2印刷モードにおけるブラックインクやイエローインク用の指令階調値を説明する図である。 ヘッド間信号線群及び送信されるドット形成データの内容を印刷モード毎に説明する図である。 図10Aは、第1印刷モードにおいてメインコントローラからヘッド側コントローラに送信されるデータの内容をヘッド間信号線毎に説明する図である。図10Bは、第2印刷モードにおいてメインコントローラからヘッド側コントローラに送信されるデータの内容をヘッド間信号線毎に説明する図である。 ヘッドが有する複数のヘッド側コントローラを説明する図である。 第1ヘッド側コントローラの構成を説明するブロック図である。 図13Aは、第1印刷モードにおいて、上位側入力端子や下位側入力端子へ入力されるデータの内容を説明する図である。図13Bは、第2印刷モードにおいて、上位側入力端子や下位側入力端子へ入力されるデータの内容を説明する図である。 印刷データを生成するための処理を説明するためのフローチャートである。 用紙に対する印刷時に行われる処理を説明するためのフローチャートである。 駆動信号生成部によって生成される駆動信号を説明する図である。 図17Aは、第1印刷モードでピエゾ素子に印加される駆動パルスと吐出されるインクの量を、インクの種類毎及び指令階調値毎に説明する図である。図17Bは、第2印刷モードでピエゾ素子に印加される駆動パルスと吐出されるインクの量を、インクの種類毎及び指令階調値毎に説明する図である。
符号の説明
1 複合機,2 画像読み取り機構,3 印刷機構,4 駆動信号生成部,
5 カードスロット,6 センサ群,7 メインコントローラ,11 原稿台,
12 原稿台カバー,21 用紙搬送機構,22 キャリッジ移動機構,
23 プラテン,24 搬送ローラ,25 排紙ローラ,26 搬送モータ,
31 ケース,32 流路ユニット,33 ピエゾ素子ユニット,
34 共通インク室,35 圧力室,36 弾性膜,37 アイランド部,
38 ピエゾ素子群,39 接着用基板,41 タイミングベルト,
42 キャリッジモータ,43 ガイド軸,44 駆動プーリー,
45 アイドラプーリー,46 リニア式エンコーダ,51 ASIC,
52 メモリ,53 CPU,54 外部I/F,55 カードI/F,
56 制御ユニット,57 モータドライバ,58 画像処理回路,
59 DAC値出力部,60 ヘッド用コントローラ,
61 書き込み送信制御部,62 第1RAM群,63 第2RAM群,
64 6階調変換部,64a 第1の6階調変換部,64b 第2の6階調変換部,
65 データ選択部,71 第1シフトレジスタ,72 第2シフトレジスタ,
73 第3シフトレジスタ,74 第1ラッチ回路,75 第2ラッチ回路,
76 第3ラッチ回路,77 制御ロジック,77a SPシフトレジスタ,
77b パターンレジスタ,78 デコーダ,79 第1スイッチ,
80 第2スイッチ,110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 CPU,113 メモリ,114 インタフェース,
115 記録再生装置,120 表示装置,130 入力装置,
200 外部機器,S 用紙,MC メモリカード,IB 内部バス
,FC フレキシブルケーブル,CR キャリッジ,IC インクカートリッジ,
HU ヘッドユニット,HD ヘッド,HFC 素子用配線基板,
Nz ノズル,Nk ブラックインクノズル列,Ny イエローインクノズル列,
Nc 濃シアンインクノズル列,Nm 濃マゼンタインクノズル列,
Nlc 淡シアンインクノズル列,Nlm 淡マゼンタインクノズル列,
HSC ヘッド側コントローラ,SI_U 上位側入力端子,
SI_D 下位側入力端子,ISC 入力信号切り替え部,COM 駆動信号,
COM_A 第1駆動信号,COM_B 第2駆動信号,SI ドット形成データ,
SI(C1) 濃シアンの第1ドット形成データ,
SI(C2) 濃シアンの第2ドット形成データ,
SI(M1) 濃マゼンタの第1ドット形成データ,
SI(M2) 濃マゼンタの第2ドット形成データ,
SI(Y) イエローのドット形成データ,
SI(K) ブラックのドット形成データ,
SI(C) 濃シアンのドット形成データ,
SI(LC) 淡シアンのドット形成データ,
SI(M) 濃マゼンタのドット形成データ,
SI(LM) 淡マゼンタのドット形成データ,
RU1 1番目のユニット,RU2 2番目のユニット,
RU3 3番目のユニット,RU4 4番目のユニット,
RU5 5番目のユニット,RU6 6番目のユニット,
HSO1 第1ヘッド間信号線,HSO2 第2ヘッド間信号線,
HSO3 第3ヘッド間信号線,HSO4 第4ヘッド間信号線,
HSO5 第5ヘッド間信号線,HSO6 第6ヘッド間信号線

Claims (13)

  1. (A)複数種類のインクを吐出可能なヘッドと、
    (B)印刷の制御を行うコントローラであって、
    前記複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷する第1印刷モードと、
    前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクを、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷する第2印刷モードと、
    を選択して印刷の制御を行うコントローラと、
    (C)を有する印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記ヘッドは、
    複数のノズルを有するノズル群を前記インクの種類に対応する複数有し、
    前記コントローラは、
    前記ノズル毎に定められる指令階調値に基づいて前記インクの吐出を前記ノズル毎に制御する、印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記コントローラは、
    前記第1印刷モードでは、前記複数種類のインクのそれぞれについて、所定ビット数の指令階調値を用い、
    前記第2印刷モードでは、前記特定のインクについて、前記所定ビット数よりも多いビット数の指令階調値を用い、他のインクについて、前記所定ビット数の指令階調値を用いる、印刷装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記コントローラは、
    装置本体側に設けられるメインコントローラと、
    前記ヘッド側に設けられるヘッド側コントローラであって、前記メインコントローラから送信された前記指令階調値を、ケーブルを通じて受信するヘッド側コントローラと、
    を有する、印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置であって、
    前記ケーブルは、
    前記複数種類のインクに対応した数の信号線であって、前記指令階調値を前記インクの種類毎に送信する信号線を有する、印刷装置。
  6. 請求項5に記載の印刷装置であって、
    前記メインコントローラは、
    前記特定のインクの吐出に用いられる指令階調値を、複数の前記信号線を用いて送信する、印刷装置。
  7. 請求項4から請求項6の何れかに記載の印刷装置であって、
    駆動信号を生成する駆動信号生成部を有し、
    前記ヘッドは、
    前記ノズル毎に設けられ、印加された駆動信号に応じてインクを吐出するための動作をする素子を有し、
    前記ヘッド側コントローラは、
    前記指令階調値に基づいて前記駆動信号の必要部分を前記素子へ印加する、印刷装置。
  8. 請求項7に記載の印刷装置であって、
    前記駆動信号生成部は、
    或る期間において第1駆動信号と第2駆動信号をそれぞれ生成し、
    前記ヘッド側コントローラは、
    前記指令階調値に基づいて前記第1駆動信号又は前記第2駆動信号における必要部分を選択し、選択した部分を前記素子へ印加する、印刷装置。
  9. 請求項1から請求項8の何れかに記載の印刷装置であって、
    前記ヘッドは、
    前記第1印刷モードにて、濃シアンインク、淡シアンインク、濃マゼンタインク、及び、淡マゼンタインクを含む、複数種類のインクを吐出し、
    前記第2印刷モードにて、濃シアンインク及び濃マゼンタインクを含み、かつ、淡シアンインク及び淡マゼンタインクを含まない他の種類のインクを吐出する、印刷装置。
  10. 請求項9に記載の印刷装置であって、
    前記コントローラは、
    前記濃シアンインク及び前記濃マゼンタインクを前記特定のインクとし、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させる、印刷装置。
  11. (A)駆動信号を生成する駆動信号生成部であって、或る期間において第1駆動信号と第2駆動信号をそれぞれ生成する、駆動信号生成部と、
    (B)複数種類のインクを吐出可能なヘッドであって、
    複数のノズルを有するノズル群を前記インクの種類に対応する複数有するとともに、
    前記ノズル毎に設けられ、印加された駆動信号に応じてインクを吐出するための動作をする素子を有する、ヘッドと、
    (C)前記ノズル毎に定められる指令階調値に基づいて前記インクの吐出を前記ノズル毎に制御することで、印刷の制御を行うコントローラであって、
    装置本体側に設けられるメインコントローラと、
    前記ヘッド側に設けられるヘッド側コントローラであって、前記メインコントローラから送信された前記指令階調値を、前記複数種類のインクに対応した数の信号線であって前記指令階調値を前記インクの種類毎に送信する信号線を有するケーブルを通じて受信するヘッド側コントローラと、を有し、
    前記複数種類のインクについて、所定ビット数の指令階調値を用いるとともに、所定数の階調で吐出させて印刷する第1印刷モードと、
    前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクについては、前記所定ビット数よりも多いビット数の指令階調値を用い、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷し、他のインクについては所定ビット数の指令階調値を用いる第2印刷モードと、
    を選択して印刷の制御を行うコントローラと、
    (D)を有する印刷装置であって、
    (E)前記ヘッドは、
    前記第1印刷モードにて、濃シアンインク、淡シアンインク、濃マゼンタインク、及び、淡マゼンタインクを含む、複数種類のインクを吐出し、
    前記第2印刷モードにて、濃シアンインク及び濃マゼンタインクを含み、かつ、淡シアンインク及び淡マゼンタインクを含まない他の種類のインクを吐出し、
    (F)前記コントローラは、
    前記濃シアンインク及び前記濃マゼンタインクを前記特定のインクとし、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させ、
    (G)前記メインコントローラは、
    前記特定のインクの吐出に用いられる指令階調値を、複数の前記信号線を用いて送信し、
    (H)前記ヘッド側コントローラは、
    前記指令階調値に基づいて前記第1駆動信号又は前記第2駆動信号における必要部分を選択し、選択した部分を前記素子へ印加する、印刷装置。
  12. (A)第1印刷モードと第2印刷モードを含む複数の印刷モードの中から、1つの印刷モードを選択すること、
    (B)前記第1印刷モードが選択された場合に、複数種類のインクを吐出可能なヘッドから、前記複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷すること、
    (C)前記第2印刷モードが選択された場合に、前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクを、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷すること、
    (D)を行う印刷方法。
  13. (A)印刷装置を制御するためのプログラムであって、
    (B)第1印刷モードと第2印刷モードを含む複数の印刷モードの中から、1つの印刷モードを選択すること、
    (C)前記第1印刷モードが選択された場合に、複数種類のインクを吐出可能なヘッドから、前記複数種類のインクを所定数の階調で吐出させて印刷すること、
    (D)前記第2印刷モードが選択された場合に、前記複数種類よりも少ない数の他の種類のインクを用いるとともに、前記他の種類のインクにおける特定のインクを、前記所定数よりも多い数の階調で吐出させて印刷すること、
    (E)を前記印刷装置に行わせるプログラム。

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