JP2008011881A - 遊技機の施錠装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が少なく、簡単な構造で、安価であって、確実な施錠を可能とし、キーを解錠方向に回動させるだけで、その後は、指をキーから放して前面枠を本体枠に対し開くことができるといった解錠操作が容易で、然も、遊技機の前面枠と本体枠との間隙を利用した各種の不正操作具では解錠することが困難で防犯性が高い施錠装置を提供する。
【解決手段】 遊技機の前面枠に取り付けられる取付板2から起立した支持板3の内側に回動可能に軸支された一対の鉤部材6、7が上下に摺動可能な連結杆8で連結され、鉤部材には、本体枠に取り付けられる受け金具との当接部が形成され、一方の鉤部材6には、さらに、滑合部6dとこれに隣接した直線状傾斜縁を有する係合部6cが形成され、前記滑合部を圧接する圧接部12aとこれに隣接した鉤部材の回動を施錠時にロックする直線状傾斜縁を有する係止部12bとが形成されたロック部材12とを具備する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、遊技機の前面枠を本体枠に対し施錠させる施錠装置に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、パチンコ、パチスロ、スロットマシン、スマートボール、アレンジボール等に例示される遊技機の前面枠を本体枠に対し施錠したり解錠したりするのに好適な施錠装置に関するものである。
遊技機の前面枠は、一端が蝶番で本体枠に固定され、他端は自由端とされて本体枠に対し回動可能となっており、前面枠の自由端の背面に、本体枠に設けられた受け金具との施錠を可能とする施錠装置が取り付けられている。
このような施錠装置を採用した遊技機においては、解錠のためのキーを用いない何らかの不正な方法、例えば、前面枠と本体枠との間の僅かな隙間を利用して、先端にフックが形成された帯状で薄い鋼板や先端が折り曲げられてフックが形成されたピアノ線のような操作具を挿入し、キーを用いないで受け金具との施錠を解除し、蝶番を支点として前面枠を開き、前面枠の背面に配設された機器や部品を改変したり、遊技機の勝率を制御するROMを勝率の高い裏ROMと交換するといった不正操作を行うことができないようにし、防犯性を高めることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の施錠装置は、縦長の取付板の側方に支持板が起立した基枠体の内側で、上下部に鉤部が形成された施錠杆が第1引張バネで付勢されて、前記支持板の長手方向に沿って摺動可能とされ、前記取付板の中間部にシリンダ錠が取り付けられ、該シリンダ錠の錠軸に固定されたカム板が施錠杆の係合部と係合可能とされ、前記取付板が本体枠に対し開閉可能とされた前面枠に取り付けられ、前記鉤部が本体枠に取り付けられた受け金具に係合することで施錠される遊技機の施錠装置において、一方の受け金具との当接用の傾斜縁と施錠杆とのロック爪が形成されたロック部材が、第2引張バネで付勢されて、前記施錠杆と前記支持板の間で摺動可能に配設され、前記施錠杆に前記ロック爪と係合する係止部が形成され、前記ロック部材との当接部と前記カム板との係合部が形成されたロック解除部材が、前記施錠杆と前記支持板の間で摺動可能に配設されてなるものである。
この特許文献1に記載の施錠装置において、例えば、不正に解錠をするには、ロック部材のロック爪が施錠杆の係止部に係合された施錠杆のロック状態を解除させる操作具と、施錠杆を支持板に沿って摺動させて鉤部と受け金具との係合を解除させる操作具といった2種類の操作具を、前面枠と本体枠との間隙から挿入し、一方の操作具で施錠杆のロック状態の解除と、他方の操作具で施錠杆の摺動とをほぼ同時平行的に行わねばならず、防犯性は高い。
特開2002−58846号公報
ところで、特許文献1に記載の施錠装置は、解錠において、先ず、キーを操作してカム板を解錠方向に回動させて、カム板をロック解除部材の係合部と係合させ、ロック解除部材を摺動させ、ロック解除部材の当接部によって第2引張バネの付勢力に抗してロック爪と施錠杆の係止部との係合を解除させて、施錠杆を摺動可能とする。そして、さらに、カム板を解錠方向に回動させて、施錠杆の係合部と係合させ、施錠杆を第1引張バネの付勢力に抗し支持板に沿って摺動させ、鉤部と受け金具との係合を解除させるといったキー操作が必要となる。
このように解錠には、第2引張バネ、次いで、第1引張バネの付勢力に抗してキーを操作し、前面枠が本体枠に対しある程度開いて、キーによる解錠操作を解除しても鉤部と受け金具の係合がなされなくなるまで第1引張バネの付勢力に抗した力をキーに与え続けて解錠状態を維持する必要があり、点検等のため遊技場に設置された多数の遊技機を解錠するには、手、指等への負担が大きくる。
また、この施錠装置では、ロック部材、ロック解除部材、第2引張バネ、第1引張バネといった受け金具との施錠のための部品点数が多く、また、支持板と施錠杆の間にロック部材、ロック解除部材を配設する必要がある等構造が複雑であって、高コストとなる。
また、施錠に際しては、鉤部の傾斜縁を受け金具に当接させ、第1引張バネの付勢力に抗し施錠杆を摺動させ、次いで、鉤部の傾斜縁が受け金具を乗り越え、第1引張バネの付勢力で施錠杆を施錠位置に戻すことになるが、そのためには、前面枠を大きな力で閉鎖させる必要があり、衝撃や騒音が発生しやすく、さらに、鉤部の傾斜縁と受け金具の当接を繰り返すと両者の摩耗が大きい。そして、施錠は、施錠杆の係止部にロック部材のロック爪が係合することで行われる構造であることから、前面枠を本体枠に対し強く閉鎖すると、その時の衝撃で施錠杆の係止部とロック部材のロック爪との係合が稍不安定となる恐れがある。
この発明は、上記のような実情に鑑み鋭意研究の結果創案されたものであり、部品点数が少なく、簡単な構造で、確実な施錠を可能とし、キーを解錠方向に回動させるだけで解錠できて、その後は、指をキーから放しても前面枠を本体枠に対し開くことができることから解錠操作が容易であり、然も、遊技機の前面枠と本体枠との間隙を利用した各種の不正操作具では解錠することが困難な防犯性の高い施錠装置を安価に提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この発明は、(1)縦長の取付板の側方に支持板が起立した基枠体の内側で、前記支持板の上部と下部に設けられた支軸を中心に回動可能に軸支された一対の板状の鉤部材が、前記支持板に沿って上下に摺動可能とされた連結杆の上下端部に連結され、前記取付板の中間部にシリンダ錠が取り付けられ、該シリンダ錠の錠軸に固定されたカム板が、前記連結杆と前記支持板との間で支持板に沿って上下に摺動可能とされて前記鉤部材の回動をロックする板状のロック部材のカム板用係合部に係合可能とされ、前記連結杆と前記ロック部材の間に引張バネが掛止され、前記取付板が本体枠に対し開閉可能とされた前面枠に取り付けられ、前記鉤部材の掛部と本体枠に取り付けられた受け金具を係合することで施錠される遊技機の施錠装置であって、前記一対の鉤部材の掛部に連続して前記受け金具と当接する当接部が形成されるとともに、前記鉤部材の一方には、前記ロック部材の係止部と係合する係合部と該係合部に隣接して滑合部が形成されており、前記ロック部材には、施錠に際し前記鉤部材の係合部が前記係止部と係合するまで前記滑合部を圧接したまま滑動させる圧接部が前記係合部に隣接して形成されてなることを特徴とする。
これによれば、一対の鉤部材がいずれも初期位置にある状態(鉤部材が掛部に受け金具が係合しておらず、引張バネの付勢力によって、ロック部材の圧接部が一方の鉤部材の滑合部に圧接している解錠状態)において、前面枠を本体枠に押圧すると、鉤部材の当接部が受け金具に当接し、鉤部材が押されて支軸を中心に施錠位置にまで回動する。その際、一方の鉤部材の係合部とロック部材の係止部とが係合するまで、鉤部材の滑合部はロック部材の圧接部に圧接したまま滑動し、掛部が受け金具に係合した施錠位置に至る。そして、引張バネの付勢力によりロック部材がロック方向に摺動し、その係止部と鉤部材の係合部が係合しロック状態となる。他方の鉤部材は施錠位置にまで回動し、その掛部に受け金具が係合した状態となる。
従って、この施錠装置によれば、確実な施錠を可能とし、しかも、施錠に際し、大きな力を必要とせず、静かであって、耐久性がある。仮に、前面枠を本体枠に対し強く閉鎖して衝撃が発生したとしても、確実にロック部材がロック方向に摺動し、係止部に係合部が係合して施錠されることになる。
このロックされた状態においては、前面枠と本体枠との間の僅かな間隙を利用して、先端にフックが形成された帯状で薄い鋼板や先端が折り曲げられてフックが形成されたピアノ線のような操作具を挿入し、鉤部材の掛部に引っ掛けて引っ張ることができたとしても、鉤部材はロック部材によってロックされたままで回動できず、解錠させることができない。また、ロック部材は、支持板と連結杆との間に配設されており、前記した操作具でロック部材を引っかけたりすることができない。そのため、前面枠は開放できず、前面枠の背面に配設された機器や部品への不正な操作や、これら機器や部品を改変したり、遊技機の勝率を制御するROMを勝率の高い裏ROMと交換したりするといった不正な操作を行うことが困難で、防犯性が高いものとなる。
一方、前記施錠状態において、キーをシリンダ錠に差し込み、キー操作によってカム板を解錠方向に回動させてシリンダ錠の解錠操作を行うと、カム板がロック部材のカム板用係合部と係合し、引張バネの付勢力に抗し、ロック部材を支持板に沿ってロック解除方向に摺動させ、ロック部材の係止部と鉤部材の係合部との係合が解除される。
そうすると、連結杆が引張バネの付勢力によって支持板に沿って摺動し、一方の鉤部材は、支軸を中心に解錠方向に回動し、他方の鉤部材も連結杆の摺動に伴って、支軸を中心に解錠方向に回動し、鉤部材はいずれも初期位置に戻り、鉤部材の掛部と受け金具との係合が外れ、解錠状態となる。その際、鉤部材の支軸を中心とする解錠方向への回動は、当接部が受け金具と当接して行われることから、反作用により前面枠と本体枠とが離れ、前面枠と本体枠との間に間隙を生じ、解錠が確認できるとともに前面枠を本体枠に対し開放させることが容易となる。
このように、施錠状態から解錠状態にするには、キー操作でロック部材の係止部と鉤部材の係合部との係合を解除さえすれば、その後はキー操作を中止してもよいことから、キーに加える力も小さく、しかも、短時間で済み、点検等のため遊技場に設置された多数の遊技機を解錠しても、手、指等へ負担は少ない。
また、この施錠装置は、部品点数も少なく、構造も簡単であって、安価でもある。
(2)前記ロック部材の係止部は、直線状傾斜縁を有しており、前記鉤部材の係合部は、前記ロック部材の係止部の直線状傾斜縁と合致して係合する直線状傾斜縁を有していることが好ましい。
これによれば、施錠時は、ロック部材の係止部の直線状傾斜縁に鉤部材の係合部の直線状傾斜縁が合致して面接触した状態での係合に至るまで、図12に示すように、鉤部材を支軸を中心に施錠方向に微小角度傾動させようとする力が発揮され、鉤部材の掛部と受け金具の係合ガタを減らすように働き、確実な施錠状態にすることができる。
一方、前記施錠状態において、キー操作によってシリンダ錠の解錠操作を行なって、ロック部材を支持板に沿ってロック解除方向に僅かに摺動させるだけで、ロック部材の係止部の直線状傾斜縁に鉤部材の係合部の直線状傾斜縁が合致して面接触した係合状態から、ロック部材の係止部の直線状傾斜縁に鉤部材の係合部の直線状傾斜縁の先端部が線接触した係合した状態となり(図13参照)、その接触係合位置は移動しながら鉤部材の係合部との係合状態が解除されるまで継続することになり、キー操作を極めて軽快に行うことができる。
このように、キー操作によって、ロック部材が支持板に沿ってロック解除方向に摺動するのに伴って、ロック部材の係止部と鉤部材の係合部との係合状態が解除されるまで、ロック部材の係止部の直線状傾斜縁と鉤部材の係合部の直線状傾斜縁との接触係合位置が順次移動することで、引張バネの付勢力が連結杆を介して一対の鉤部材に働き、一対の鉤部材はその当接部に受け金具が当接し始めながら支軸を中心に傾き、鉤部材の微小角度傾動に伴う当接部と受け金具との当接の反作用により前面枠と本体枠の間に自然と僅かな間隙が生じる。
そして、ロック部材の係止部と鉤部材の係合部の係合状態が解除されるまでロック部材をロック解除方向に更に摺動すると、引張バネがより伸張し、その付勢力が強まり、連結杆が支持板に沿って摺動し、鉤部材は支軸を中心に解錠方向に回動して初期位置にまで戻り、その際の鉤部材の回動に伴う当接部と受け金具との当接の反作用により、更に前面枠と本体枠の間の間隙が広がる。
なお、ロック部材が、ロック解除方向に摺動して、その係止部と鉤部材の係合部との係合状態が解除されれば、その後、キー操作を中止(例えば、キーから手を放しても)しても、引張バネの付勢力により鉤部材が支軸を中心に解錠方向に回動し、他方の鉤部材は連結杆の摺動に伴って、支軸を中心に解錠方向に回動し、鉤部材はいずれも初期位置に戻り、鉤部材の掛部と受け金具との係合が外れ、解錠状態となる。
このような鉤部材の支軸を中心とする解錠方向への微小角度傾動とそれに続く回動によって、前面枠と本体枠とが自然と離れ、前面枠と本体枠との間に生じた間隙によって解錠が確認できるとともに前面枠を本体枠に対し容易に開放させることができることになる。
キー操作によるロック部材の支持板に沿ったロック解除方向への摺動に始まるこれらの一連の解錠動作は、実際には、滑らかにかつ瞬時に行われる。
(3)前記鉤部材の滑合部が前記支軸を中心とする所定半径の円弧状凸部であり、前記ロック部材の圧接部が前記滑合部が滑合する同半径の円弧状凹部であることが好ましい。
これによれば、施錠・解錠時における鉤部材の支軸を中心とする回動において、ロック部材の圧接部に対する鉤部材の滑合部の滑動が円滑に行なわれることになる。
(4)前記受け金具が円柱状ピンであって、前記鉤部材の掛部が前記受け金具を係止するU字形状とされていることが好ましい。
これによれば、鉤部材の掛部と受け金具とをガタの極めて少ない状態で係止することができる。
(5)前記支持板の上下部には、前記受け金具を受け入れる凹部が形成されていることが好ましい。
これによれば、施錠時に、受け金具が支持板の凹部に受け入れられた状態で鉤部材の掛部で受け金具を係合することになり、例えば、前面枠を無理に持ち上げて、鉤部材の掛部と受け金具との係合を外そうとしても、凹部が受け金具と当接して持ち上げをすることができない。そのため、不正操作を防止できることにもなる。
この発明の施錠装置は、以上説明したように構成されているので、施錠装置に必要とする部品点数が少なく、簡単な構造であって、安価でもある。そして、施錠装置を取着した前面枠を受け金具を取り付けた本体枠に対し閉鎖すると、鉤部材の掛部が受け金具に係合するに際し、鉤部材の当接部が受け金具に当接し鉤部材が支軸を中心として回動することから、一方の鉤部材の滑動部がロック部材の圧接部に圧接したまま滑動した後、ロック部材の係止部に鉤部材の係合部が係合することで、鉤部材の掛部が受け金具と係合した施錠状態となるものであって、確実な施錠を可能とし、しかも、施錠に際し、大きな力を必要とせず、静かであって、耐久性がある。そして、施錠状態において、遊技機の前面枠と本体枠との間隙を利用した各種の不正操作具によって解錠することは困難であり、防犯性が高い。また、キーを解錠方向に回動させるだけで容易に解錠でき、その後は、指をキーから放して前面枠を本体枠に対し開くことができることから解錠操作が容易である。
このように、施錠状態から解錠状態にするのには、キー操作でロック部材の係止部と鉤部材の係合部との係合を解除さえすればよいことから、キーに加える力も小さく、しかも、短時間で済み、点検等のため遊技場に設置された多数の遊技機を解錠しても、手、指等へ負担は少ない。
以下、発明を実施するための最良の形態を示し、さらに詳しくこの発明について説明する。もちろんこの発明は以下の実施の形態によって限定されるものではない。
図1は、この発明の遊技機の施錠装置の一実施の形態を示す正面図、図2は右側面図、図3は背面図、図4は左側面図、図5は右側面分解図、図6は背面分解図である。この施錠装置は、パチスロ機に使用されるものとして図示されている。
図に示されているように、施錠装置1は、縦長の取付板2の側方に支持板3が起立した断面L字状の基枠体4の内側において、支持板3の上部と下部に設けられた支軸5、5を中心に回動可能に軸支された一対の板状の鉤部材6、7が、支持板3に沿って上下に摺動可能とされた帯状の連結杆8の上下端部に、連結ピン9、9で連結されている。鉤部材6、7は解錠位置(初期位置)と施錠位置との間で回動可能とされている。また、連結杆8と支持板3との間にリセット作動杆11、ロック部材12が配設され、それぞれ支持板3に沿って上下に摺動可能に構成されている。
基枠体4は、金属製の板材を折り曲げ加工して形成されたもので、支持板3は上下部と中間部が幅広となっている。支持板3の中間部は縦長の開口窓13が形成されており、取付板2が外側(図6において右方)に延設され幅広の中間部を形成している。
取付板2の中間部には、シリンダ錠15が、そのフランジ部16を介してネジ止めされており、シリンダ錠15の錠軸17が基枠体4の内側に突出し、錠軸17には第1突部18aと第2突部18bを備えたカム板18が固定されている。取付板2の中間部の右側縁にはガイド片19が、後方に向けて垂直に起立して形成されている。取付板2には、複数の止めネジ挿通孔20が穿設されており、施錠装置1がネジ等でパチスロ機の前面枠の自由端の背面に取り付けられる。
また、支持板3は、開口窓13に隣接して支持片22が外側に折り曲げ加工されている。支持片22には、リセットスイッチ23が取り付けられる。
支持板3の中間部より上方側に縦長の逃がし窓24が穿設され、さらに上部にはバネ掛止部25が設けられている(図4、図5参照)。逃がし窓24を介して、リセット作動杆付勢用の引張バネ26(図においてはコイルスプリングで示している。)が支持板3のバネ掛止部25とリセット作動杆11のバネ掛止部27とに掛止されている。
支持板3の上下の幅広部の後端縁には、受け金具28、28(図7参照)を受け入れる凹部29、29が形成されている。支持板3には、連結杆8と鉤部材6、7を結合したピン9、9の逃げ孔30、30が設けられている。
また、支持板3の下方の凹部29の下方位置に、湾曲した当接案内面を有するプラスチック製の当接部材31が取り付けられている。
連結杆8は、金属製の帯状の板材を中間段部が形成されるように折り曲げ加工したもので、長孔33、33、33、33が穿設され、上から順にピン5、34、34、5がそれぞれ長孔33、33、33、33を通って支持板3に固定されており、連結杆8が支持板3に沿って上下にピンと長孔とによって定まった距離を上下に摺動する。ピン5、5は、鉤部材6、7を回動可能に軸支する支軸としても機能する。
中間段部には、縦長の逃がし窓35が穿設され、カム板18の反時計または時計方向への回動を可能とする。
連結杆8の下部にスリット36とバネ掛止部37が形成されている。スリット36を通して、後述するロック部材12に設けられたバネ掛止孔を有する突片39を内側に突出させ、引張バネ40(図においてはコイルプリングで示している。)を突片39のバネ掛止孔と連結杆8のバネ掛止部37に掛止させることで、連結杆8が上方に付勢される。連結杆8は、後述するロック部材12、リセット作動杆11を覆うことができる横幅となっており、不正操作具をロック部材12等にダイレクトにアクセスできないようになっている。
鉤部材6、7は、金属製の板材が加工されたものである。
上方の鉤部材7には、施錠時に受け金具28を係合するU字状の掛部7aが設けられており、掛部7aから連続して受け金具28との当接部7bが形成されている。
同様に下方の鉤部材6には、施錠時に受け金具28を係合するU字状の掛部6aが設けられており、掛部6aから連続して受け金具28との当接部6bが形成されている。さらに、この下方の鉤部材6は、当接部6bに隣接した箇所が段状に切り欠かれてロック部材12との係合部6cが形成されている。係合部6cは、直線状傾斜縁を有する。そして、鉤部材6の係合部6cに隣接する円弧状縁の箇所はロック部材12の圧接部12aとの滑合部6dとなっている。円弧状縁の中心は、鉤部材6の回動中心とは偏心した位置に設定されているが、これに限られるものではない。
ロック部材12は、金属製の板材が中間やや上方位置で段状に折り曲げ加工されて、上方板部と下方板部が形成され、支持板3に沿ってロック解除位置とロック位置との間で上下に摺動できるようにしたものである。
下方板部の下端側は、圧接部12aとそれに隣接する箇所が段状に切り欠かれて係止部12bが形成されている。圧接部12aは、図5において右斜め上に向かう直線状傾斜縁となっているがこれに限られるものではない。係止部12bは、ロック部材12の摺動方向に対し稍左に傾いた(圧接部と係合部の交差箇所から摺動方向に対し外側へなす振れ角θ)直線状傾斜縁を有している(図11(a)参照)。ロック部材12の係止部12bの直線状傾斜縁は、後述するように施錠時に下方の鉤部材6の係合部6cの直線状傾斜縁と合致して面接触した状態で係合し、鉤部材6の解錠方向への回動を阻止する。
下方板部の上部側には、バネ掛止孔を有する突片39が支持板3の内側に突出するように直角に折り曲げ形成されている。突片39を連結杆8のスリット36から内側に突出させ、引張バネ40を突片39のバネ掛止孔と連結杆8のバネ掛止部37に掛止させることで、ロック部材12が下方に付勢される。また、下方板部には長孔43が穿設され、支持板3に固定されたピン34により、ロック部材12の摺動距離が定められる。
上方板部には、カム板18の第1突部18aが下方から係合する係合孔44が穿設されている。また、後方に向かう張出片45が設けられている。張出片45は、例えば、遊技場に設置したパチスロ機のシリンダ錠15が故障し、キー操作では解錠ができなくなった場合等に、隣のパチスロ機を解錠し、解錠したパチスロ機を取り外し、空いたスペースを利用して、故障したパチスロ機の裏側に手を回し、張出片45を手動で操作して、施錠状態を強制的に解除する等のトラブル回避に使用される。
リセット作動杆は、金属製の板材が中間部で段状に折り曲げ加工されて、上方板部と下方板部とされ、支持板3に沿って上下に摺動できるようにしたものである。
上方板部には前記したようにバネ掛止部27が形成され、リセット作動杆付勢用の引張バネ26が支持板3のバネ掛止部25との間に掛止され、リセット作動杆11が上方に付勢される。また、上方板部には長孔47が穿設され、支持板3に固定されたピン34により、リセット作動杆11が、リセット作動杆付勢用の引張バネ26に抗して上下に所定距離摺動可能となっている。
下方板部には、下方において側方が直角に折り曲げられて外側に突出したリセットスイッチ作動片46が形成されている。また、下方板部には、カム板18の第2突部18bが上方から係合する係合孔48と、第1突部18aの逃がし孔49が穿設されている。
リセットスイッチ23は、リセットスイッチ作動片46を検出して、パチスロ機のリセット信号を出力するもので、例えば、光電スイッチ等の非接触スイッチが採用できるが、これに限られるものではない。
図7(a)に受け金具の左側面図、(b)に正面図を示す。
受け金具28、28は、ピン状体で、鉤部材6、7に対応する位置で基板51に固定されている。基板51には、複数の止めネジ挿通孔52が穿設されており、ネジ等でパチスロ機の本体枠に取り付けられる。図7では受け金具28は、円柱状ピンとして示している。受け金具が円柱状ピンであれば、施錠によって鉤部材の当接部との当接を繰り返しても、受け金具、鉤部材の摩耗が少なく、施錠時に受け金具と鉤部材の掛部との係合が確実であり、又、ガタが少ない利点がある。
基板51の下端には、支持板3に取り付けられたプラスチック製の当接部材31の受部53が設けられている。受部53の前方部は、平坦部53aに引き続く傾斜面部となっている。
基板51には、断面L字状の側縁54が形成されている。この側縁54は、基板51を補強するとともに、前面枠に取り付けられた施錠装置1と、本体枠に取り付けられた受け金具28とが施錠状態となったとき、後述するように取付板2と側縁54とが近接することで、取付板2と基板51との間から不正操作具を挿入することを困難とする。
この施錠装置1は、以下のようにして組み立てることができる。
基枠体4の内側で支持板3に沿ってリセット作動杆11、ロック部材12を所定位置に配設し、連結ピン9、9で鉤部材6、7が連結された連結杆8を重ね合わせる。これによって、ロック部材12の突片39が連結杆8のスリット36を通して基枠体4の内側に突出された状態となる。
そして、鉤部材6、7の支軸挿通孔、リセット作動杆11の長孔47、ロック部材12の長孔43、連結杆8の長孔33、33、33、33にピン5、5、34、34を挿通し、支持板3に固定して、鉤部材6、7をピン(支軸)5、5に回動可能とするとともに、連結杆8、リセット作動杆11、ロック部材12を上下方向に摺動可能とする。
そして、カム板18が錠軸17に固定されたシリンダ錠15を、取付板2の中間部に穿設されたシリンダ錠挿通孔(図示せず)に挿通し、カム板18の第1突部18aをロック部材12の係合孔44に、第2突部18bをリセット作動杆11の係合孔48に向かい合わせるようにして、フランジ部16を取付板2にネジ固定する。
そして、引張バネ40を突片39のバネ掛止孔と連結杆8のバネ掛止部37に掛止させる。
また、リセット作動杆付勢用の引張バネ26を支持板3のバネ掛止部25との間に掛止する。
なお、リセットスイッチ23は、支持板3の支持片22にネジ等で固定する。
このような構造の施錠装置1を、図8に示されるようにパチスロ機の前面枠56の自由端の背面に、取付板2の止めネジ挿通孔20を利用してネジ(図示せず)で固定し、一方、受け金具28、28が施錠装置1の鉤部材6、7に対応するように位置決めして、基板51を本体枠57にネジ(図示せず)で固定する。図8においては、説明の便宜上、受け金具28、28を実線で示し、基板51、受部53等は2点鎖線で示している。
前面枠56が開放された状態において、引張バネ40の付勢力により、連結杆8は、ピン5、34、34、5がその長孔33、33、33、33の下端に当接した位置にあり、鉤部材6、7は初期位置(すなわち解錠位置)にある。鉤部材6、7の当接部6b、7bは、支持板3の凹部29、29を塞いだ状態となっている。そして、下方の鉤部材6の滑合部6dにロック部材12の圧接部12aが圧接している。
本体枠57に対して前面枠56を閉鎖するため、蝶番を支点として前面枠56を押圧して回動させる。前面枠56は、取り付けられている各種機器の重量が加わることで、自由端側が若干下がった状態にあるが、支持板3の当接部材31が、本体枠57に固定された基板51の受部53に導かれ、前面枠56が上方に持ち上げられる。
そして、鉤部材6、7の当接部6b、7bが受け金具28、28に当接すると(図9参照)、鉤部材6、7が押されて支軸5、5を中心に反時計方向に回動し始める。その際、鉤部材6の滑合部6dはロック部材12の圧接部12aに圧接したまま滑動する。より具体的には、鉤部材6の滑合部6dとロック部材12の圧接は厚さ方向の線接触となっている(図9、図11(a)参照。なお、図11では説明の便宜上他の部材は省略し、下方の鉤部材6とロック部材12のみの関係を示している。)。鉤部材6が回動するに伴い、ロック部材12の圧接部12aとの圧接位置は順次ずれて行き(図11(b)参照)、ロック部材12は引張バネ40の付勢力に抗し上方に稍摺動する。
さらに、前面枠56が本体枠57に閉鎖されるまで前面枠56を押圧すると、支持板3の凹部29、29が受け金具28、28を受け入れ、下方の鉤部材6の滑合部6dがロック部材12の圧接部12aとの圧接の終端(交差箇所)を過ぎ、下方の鉤部材6の係合部6cとロック部材2の係止部12bとが係合することになる。この係合に際し、引張バネ40の付勢力によりロック部材12が下方(ロック方向)に摺動し、その係止部12bに下方の鉤部材6の係合部6cが係合し、ロック状態となる(図10、図11(c)参照)。より具体的には、施錠時に、ロック部材12の係止部12bの直線状傾斜縁に下方の鉤部材6の係合部6cの直線状傾斜縁が合致して面接触した状態での係合に至るまで、鉤部材6を支軸5を中心に反時計方向に微小角度傾動させようとする力が発揮され、鉤部材6の掛部6aと受け金具28との係合のガタを減らすように働き、確実な施錠状態にすることができる(図12参照)。
上方の鉤部材7は、その当接部7bに受け金具28が当接することで施錠位置にまで回動し、その掛部7aに受け金具28が係合した状態となる。
鉤部材6、7の初期位置から施錠位置への回動に伴い、連結杆8は、引張バネ40の付勢力に抗し下方に摺動する。
前面枠56が本体枠57に閉鎖された段階においては、支持板3に設けられた当接部材31が、本体枠57に固定された基板51の受部53の平坦部53aに支持されており、前面枠56が所定の位置に正確に維持される。
また、前面枠56が本体枠57に閉鎖された施錠状態では、支持板3の凹部29、29が受け金具28、28を受け入れていることから、前面枠56を無理に持ち上げて、鉤部材6、7の掛部6a、7aと受け金具28、28との係合を外そうとしても、凹部29、29の下縁が受け金具28、28に当接して、持ち上げることができず、係合を外すことができない。
このロックされた状態においては、前面枠と本体枠との間の僅かな間隙を利用して、先端にフックが形成された帯状で薄い鋼板や先端が折り曲げられてフックが形成されたピアノ線のような操作具を挿入し、鉤部材6の掛部6aに引っ掛けて引っ張っることができたとしても、下方の鉤部材6はロック部材12によってロックされたままで解錠方向へ回動できず、解錠させることができない。また、ロック部材12は、支持板3と連結杆8との間に配設されており、前記した操作具をロック部材12に引っかけたりすることができない。そのため、前面枠は不正に開放できず、前面枠56の背面に配設された機器や部品への不正な操作や、これら機器や部品を改変したり、遊技機の勝率を制御するROMを勝率の高い裏ROMと交換したりするといったこれまでの施錠装置で行われてきたような不正な操作を行うことが困難で、防犯性が高いものとなる。
前記施錠状態において、キー(図示せず)をシリンダ錠15に差し込み、キー操作によりカム板18を解錠方向(図3において反時計方向)に回動させると、概略、カム板18の第1突部18aがロック部材12の係合孔44の上縁に下方から係合し、ロック部材12が引張バネ40の付勢力に抗し上方に摺動し、ロック部材12の係止部12bと鉤部材6の係合部6cとの係合が解除され、連結杆8が引張バネ40の付勢力によって支持板3に沿って上方へ摺動し、下方の鉤部材6は支軸5を中心に解錠方向(図10において時計方向)に回動する。この時、上方の鉤部材7も連結杆8の摺動に伴って、支軸5を中心に解錠方向に回動し、鉤部材6、7はいずれも初期位置に戻り、鉤部材6、7の掛部6a,7aと受け金具28、28との係合が外れた解錠状態となる。
より具体的には、施錠状態において、キー操作によってシリンダ錠の解錠操作を行なって、ロック部材12を支持板3に沿って上方(ロック解除方向)に僅かに摺動させるだけで、ロック部材12の係止部12bの直線状傾斜縁に下方の鉤部材6の係合部6cの直線状傾斜縁が合致して面接触した状態から、ロック部材12の係止部12bの直線状傾斜縁に下方の鉤部材6の係合部6cの直線状傾斜縁の先端部が鉤部材6の厚さ方向に線接触して係合した状態となり(図13参照)、その線接触係合位置は順次移動しながら鉤部材6の係合部6cとの係合状態が解除されるまで継続することになり、キー操作を極めて軽快に行うことができる。
このように、キー操作によって、ロック部材12が支持板3に沿って上方(ロック解除方向)に摺動するのに伴って、ロック部材12の係止部12bと下方の鉤部材6の係合部6cとの係合状態が解除されるまで、ロック部材12の係止部12bの直線状傾斜縁と下方の鉤部材6の係合部6cの直線状傾斜縁との線接触係合位置が順次移動することで、引張バネ40の付勢力が連結杆8を介して鉤部材6、7に働き、鉤部材6、7はその当接部6b、7bに受け金具28、28が当接し始めながら支軸5、5を中心に時計方向に傾き、鉤部材6、7の微小角度傾動に伴う当接部6b、7bと受け金具28、28との当接の反作用により前面枠56と本体枠57の間に自然と僅かな間隙が生じる。
そして、ロック部材12が、その係止部12bと下方の鉤部材6の係合部6cとの係合状態が解除されるまで上方(ロック解除方向)に摺動すると、引張バネ40が伸張し、その付勢力が強まり、連結杆8が支持板3に沿って更に摺動し、鉤部材6、7は支軸5、5を中心に解錠方向に回動して初期位置にまで戻り、その際の鉤部材の回動に伴う当接部6b、7bと受け金具28、28との当接の反作用により、更に前面枠と本体枠の間の間隙が広がる。
なお、ロック部材12が、上方(ロック解除方向)に摺動して、その係止部12bと鉤部材6の係合部6cとの係合状態が解除されれば、その後、キー操作を中止(例えば、キーから指を放しても)しても、引張バネ40の付勢力により鉤部材6が支軸5を中心に解錠方向に回動し、上方の鉤部材7は連結杆8の摺動に伴って、支軸5を中心に解錠方向に回動し、鉤部材6、7はいずれも初期位置に戻り、鉤部材6、7の掛部6a、7aと受け金具28、28との係合が外れ、解錠状態となる。
このような鉤部材6、7の支軸5、5を中心とする解錠方向への微小角度傾動とそれに続く回動によって、前面枠56と本体枠57とが自然と離れ、前面枠56と本体枠57との間に生じた間隙によって解錠が確認できるとともに前面枠56を本体枠57に対し容易に開放させることができることになる。
キー操作によるロック部材12の支持板3に沿った上方(ロック解除方向)への摺動に始まるこれらの一連の解錠動作は、実際には、滑らかにかつ瞬時に行われる。
このように、施錠状態から解錠状態にするのには、キー操作でロック部材12の係止部12bと下方の鉤部材6の係合部6cとの係合を解除さえすればよいことから、キーに加える力も小さく、しかも、短時間で済み、点検等のため遊技場に設置された多数の遊技機を解錠しても、手、指等へ負担は少ない。
また、施錠状態において、キーをシリンダ錠15に差し込み、カム板18を図3における時計方向に回動させると、カム板18の第2突部18bがリセット作動杆11の係合孔48の下縁に上方から係合し、リセット作動杆11をリセット作動杆付勢用の引張バネ26の付勢力に抗し下方に摺動させると、リセットスイッチ23がリセットスイッチ作動片46を検出し、リセット信号が出力される。リセット信号によってパチスロ機のリセットが行われる。キーによるリセット操作を解除すると、リセット作動杆11はリセット作動杆付勢用の引張バネ26の付勢力により、その長孔47の下縁にピン34が当接した初期位置に復帰する。
こような施錠装置は、部品点数も少なく、構造も簡単であって、安価であり、前面枠の自由端の背面への取り付け作業も容易である。また、鉤部材が解錠位置にあるときは、鉤部材は支持板から後方に出っ張ることがなく、各種の機器や部品の取り付け・調整、交換等の作業の支障にならない利点もある。
施錠装置としては、前記した構造に限定されるものではなく、種々の構造が採用できる。
図14は、施錠状態において、シリンダ錠の故障等によりキー操作では解錠できないトラブルが発生した場合、強制的にロック部材12によるロック状態をパチスロ機の外部から解除することができるようにした施錠装置61の左側面図である。
そのために、ロック部材12の張出片45に遠隔操作用のワイヤー62の一端が固定され、案内チューブ63が支持板3に固定されている。
図示していないが、ワイヤー62の他端に指かけを設け、パチスロ機の外部から牽引してロック部材によるロック状態を強制的に解除するようにしてもよいし、他端をソレノイド等によって牽引してロック状態を強制的に解除するようにしてもよい。ソレノイド等を使用する場合は、集中管理室等での遠隔操作が可能であって、キーやマスターキーを使用しないでも遊技場に設置された多数のパチスロ機の解錠が制御可能となる。解錠操作を遠隔操作によって行う場合は、キーやマスターキーを別途保管、管理しておけばよく、キーの不正入手を防止し易く、防犯性を高めることができる。
その他の構造は、図1に示す施錠装置1と同様であることから説明、及び、他の図面を省略する。
図15は、連結杆を複数の部材から構成した施錠装置71の右側面図である。
図15に示されるように連結杆72は、中間がロッド72aで連結されたものである。受け金具の基板への設置間隔が異なる施錠装置を製造する場合、基枠体とロッドを変えるだけで、その他の部品を共用できる利点がある。
その他の構造は、図1に示す施錠装置1と同様であることから説明、及び、他の図面を省略する。
図15に示す施錠装置において、ロッドを分断し、ターンバックルで連結した構造とすれば、施錠杆の長さの微調節が可能となる。
また、ターンバックルの長さと、基枠体を交換すれば、受け金具の基板への設置間隔が異なる施錠装置を製造する場合、その他の部品を共用できる利点がある。
図16は、図1に示す施錠装置1とは、鉤部材とロック部材の構造が異なるものであって、下部の鉤部材とロック部材の部分のみを示す概略説明図である。
図16に示す下方の鉤部材75は、滑合部75aが支軸を中心とする所定半径の円弧状凸部となっており、ロック部材76の圧接部76aは滑合部75aが滑合する同半径の円弧状凹部となっている。滑合部75aと圧接部76aがこのような関係となっていると、施錠または解錠時に、鉤部材75の細幅状の滑合面とロック部材76の細幅状の圧接面とが面接触した状態で、鉤部材75が支軸を中心に回動することから、鉤部材75の回動が円滑である。そのため、滑合部75aと圧接部76aの摩耗が少なく、耐久性に優れる。
ロック部材76の係止部76bは、その摺動方向に対し稍左に傾いた(圧接部と係合部の交差箇所から摺動方向に対し外側へなす振れ角θ)直線状傾斜縁を有しており、鉤部材75の係合部75bは、ロック部材76の係止部76bと合致して係合する鉤部材75の支軸を中心とする半径方向の直線状傾斜縁を有している。77は、支軸挿通孔である。係止部76bと係合部75bがこのような関係となっていると、施錠時のロック部材の係止部76bと鉤部材75の係合部75bとの係合が滑らかとなる。
なお、この鉤部材75には、掛部75cおよび当接部75dに相当する箇所が折り曲げ加工されて細幅の湾曲面が形成されている(図17参照)。この湾曲面は、鉤部材75の補強と、受け金具との当接等において鉤部材75、受け金具28の摩耗を軽減するのに有効である。図示していないが、上方の鉤部材の同様に細幅の曲面が形成されている。
その他の構造は、図1に示す施錠装置1と同様であることから説明、及び、他の図面を省略する。
図18は、ロック部材78の係止部78aが直線状傾斜縁で形成されたものである点が、図16のロック部材76の係止部76bが段状となっているものとは異なる。ロック部材78と鉤部材75との係合時には、ロック部材78は長孔78bに挿通して支持板に固定されたピンによって下方への摺動位置(ロック位置)が決まっている。
その他は、図16に示す構造と相違がないことから、詳細な説明を省略する。
以上説明したようなロック部材の係止部の直線状傾斜縁の摺動方向に対し稍左に傾いた角度(圧接部と係合部の交差箇所から摺動方向に対し外側へなす振れ角θ)は、引張バネの弾発力、鉤部材の係合部と面接触するロック部材の係止部の直線状傾斜縁の長さ、鉤部材の係合部の直線状傾斜縁と回動中心との関係等を勘案して適宜設定すればよいが、45゜以下であることが好ましい。
図19に示すものは、図16の構造とは、ロック部材79の係止部79aが、摺動方向と同方向の直線状縁を有しており、下方の鉤部材80の係合部80aは、ロック部材79の係止部79aの直線状縁と合致して係合する直線状縁を有している点が異なるものである。
鉤部材の掛部が受け金具を下方から係合するものに限られず、図20に示すような鉤部材の掛部が受け金具を上方から係合するようにしてた施錠装置81であってもよい。従って、施錠に際し、鉤部材は支軸を中心に時計方向に回動する。解錠に際しては、キー操作によりロック部材が下方に摺動し、鉤部材は反時計方向に回動することになる。その他は、図1に示す施錠装置と同様なことから、詳細な説明は省略する。
施錠装置としては、パチスロ機に適したものとして説明したが、これに限られず、リセット作動杆に代えパチンコ機用のガラス枠解錠操作杆を採用することで、パチンコ機用の施錠装置とすることができることはいうまでもない。
この発明の施錠装置の一実施の形態を示す正面図である。 図1に示す施錠装置の右側面図である。 図1に示す施錠装置の背面面図である。 図1に示す施錠装置の左側面図である。 図1に示す施錠装置の右側面分解図である。 図1に示す施錠装置の背面分解図である。 図1に示す施錠装置と係合する受け金具の一実施の形態を示し、(a)は左側面図、(b)は正面図である。 図1の施錠装置をパチスロ機に取り付けた状態を示す説明図である。 図8での施錠装置の施錠開始時を示す説明図である。 図8での施錠装置の施錠状態を示す説明図である。 図1の施錠装置のロック部材と下方の鉤部材の施錠動作を示す説明図で、(a)は初期状態(解錠状態)、(b)は鉤部材の回動中の状態、(c)は施錠状態を示す。 図1の施錠装置のロック部材と下方の鉤部材とが係合に移行する際の拡大部分図で、実線は係合移行中、一点鎖線は係合完了を示す。 図1の施錠装置のロック部材と下方の鉤部材とが係合を解除する際の部分拡大部分図で、実線は係合時、一点鎖線は係合解除途中を示す。 この発明の施錠装置の他の実施の形態を示す左側面図である。 この発明の施錠装置のさらに他の実施の形態を示す右側面図である。 この発明の施錠装置のさらに他の実施の形態におけるロック部材と下方の鉤部材の関係構造を示す概略的部分説明図で、(a)は初期状態(解錠状態)、(b)は施錠状態を示す。 図16に示す下方の鉤部材の斜視図である。 この発明の施錠装置のさらに他の実施の形態におけるロック部材と下方の鉤部材の関係構造を示す概略的部分説明図で、(a)は初期状態(解錠状態)、(b)は施錠状態を示す。 この発明の施錠装置のさらに他の実施の形態におけるロック部材と下方の鉤部材の関係構造を示す概略的部分説明図で、(a)は初期状態(解錠状態)、(b)は施錠状態を示す。 この発明の施錠装置のさらに他の実施の形態を示す右側面図である。
符号の説明
1 施錠装置
2 取付板
3 支持板
5 支軸
6、7 鉤部材
6a、7a 掛部
6b、7b 当接部
6c 係合部
6d 滑合部
8 連結杆
12 ロック部材
12a 圧接部
12b 係止部
28 受け金具
29 凹部
40 引張バネ

Claims (5)

  1. 縦長の取付板の側方に支持板が起立した基枠体の内側で、前記支持板の上部と下部に設けられた支軸を中心に回動可能に軸支された一対の板状の鉤部材が、前記支持板に沿って上下に摺動可能とされた連結杆の上下端部に連結され、前記取付板の中間部にシリンダ錠が取り付けられ、該シリンダ錠の錠軸に固定されたカム板が、前記連結杆と前記支持板との間で支持板に沿って上下に摺動可能とされて前記鉤部材の回動をロックする板状のロック部材のカム板用係合部に係合可能とされ、前記連結杆と前記ロック部材の間に引張バネが掛止され、前記取付板が本体枠に対し開閉可能とされた前面枠に取り付けられ、前記鉤部材の掛部と本体枠に取り付けられた受け金具を係合することで施錠される遊技機の施錠装置であって、
    前記一対の鉤部材の掛部に連続して前記受け金具と当接する当接部が形成されるとともに、
    前記鉤部材の一方には、前記ロック部材の係止部と係合する係合部と該係合部に隣接して滑合部が形成されており、
    前記ロック部材には、施錠に際し前記鉤部材の係合部が前記係止部と係合するまで前記滑合部を圧接したまま滑動させる圧接部が前記係合部に隣接して形成されてなることを特徴とする遊技機の施錠装置。
  2. 前記ロック部材の係止部は、直線状傾斜縁を有しており、前記鉤部材の係合部は、前記ロック部材の係止部の直線状傾斜縁と合致して係合する直線状傾斜縁を有していることを特徴とする請求項1記載の遊技機の施錠装置。
  3. 前記鉤部材の滑合部が前記支軸を中心とする所定半径の円弧状凸部であり、前記ロック部材の圧接部が前記滑合部が滑合する同半径の円弧状凹部であることを特徴とする請求項1または2記載の遊技機の施錠装置。
  4. 前記受け金具が円柱状ピンであって、前記鉤部材の掛部が前記受け金具を係止するU字形状とされていることを特徴とする請求項1、2または3記載の遊技機の施錠装置。
  5. 前記支持板の上下部には、前記受け金具を受け入れる凹部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の遊技機の施錠装置。

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