JP2008010376A - ガイド灯 - Google Patents
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Abstract
【課題】弱視者や高齢者などのように健常者に比べて光に対する感度が低いロービジョン者であっても通路の壁面と床面との境界が認識しやすくなるガイド灯を提供する。
【解決手段】ガイド灯1は、通路の壁面Wにおける床面Fとの境界付近に設置されている。ガイド灯1は、光源2と、光源2を収納する箱状の器体3とを有している。器体3は、前面に光源2からの光を取り出す出射窓となる開口が形成されるとともに、出射窓が透光性を有する乳白色のカバー4で覆われている。光源2は、器体3内に複数個設けられたLEDからなり、これら複数個の光源2は、全体として壁面Wと床面Fとの境界に沿う線条を構成するように等間隔で列設されている。器体3は、光源2の点灯時に廊下の壁面Wと床面Fとの境界に沿ってライン状に光るカバー4が通路に存在する人Hに直視されるように配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】ガイド灯1は、通路の壁面Wにおける床面Fとの境界付近に設置されている。ガイド灯1は、光源2と、光源2を収納する箱状の器体3とを有している。器体3は、前面に光源2からの光を取り出す出射窓となる開口が形成されるとともに、出射窓が透光性を有する乳白色のカバー4で覆われている。光源2は、器体3内に複数個設けられたLEDからなり、これら複数個の光源2は、全体として壁面Wと床面Fとの境界に沿う線条を構成するように等間隔で列設されている。器体3は、光源2の点灯時に廊下の壁面Wと床面Fとの境界に沿ってライン状に光るカバー4が通路に存在する人Hに直視されるように配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、通路に設置され通行人の通行を補助するガイド灯に関するものである。
従来から、室内において、新たな照明効果を得ることを目的として、壁面における床面との境界付近に取り付けられる幅木に光源を内蔵し、この光源を発光させることにより壁面と床面との境界周囲を照明するものが提供されている。
さらに、近年では、廊下や階段などの通路において、照度が十分でない夜間などに通行を補助するガイド灯として上述の幅木を利用することが考えられている。ガイド灯は、点灯時に通路を視認しやすくすることにより、通行人の通行を補助する。
この種のガイド灯としては、幅木の上面と下端部とにそれぞれ透光部を設け、各透光部を通して幅木に内蔵された光源からの光を壁面と床面とのそれぞれに出射するものがある(たとえば特許文献1参照)。この照明器具では、幅木周辺の壁面と床面とを照明することができ、これにより、通路を通る人は、幅木周辺の壁面と床面とを視認できることになる。
特開2005−282257号公報(第3頁)
しかし、特許文献1に記載の発明では、幅木周辺の壁面と床面との両方が特に明暗の差もなく光って見えることとなるので、弱視者や高齢者などのように健常者に比べて光に対する感度が低い人(以下、ロービジョン者という)にとっては、壁面と床面との境界を認識しにくく、その結果、通路の形状を把握できず通行が困難になる。特に、壁面と床面とで色彩が類似する場合には、ロービジョン者にとって壁面と床面との境界を一層認識しにくくなる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであって、弱視者や高齢者などのように健常者に比べて光に対する感度が低いロービジョン者であっても通路の壁面と床面との境界が認識しやすくなるガイド灯を提供することを目的とする。
請求項1の発明では、通路の壁面と床面との境界に沿って設置される器体と、器体内に収納され通路の壁面と床面との境界に沿って線状に配置される光源とを備え、器体は、光源の点灯時に前記通路の壁面と床面との境界に沿って線状に光ることにより当該境界の位置を示す発光部が前記通路上の人に直視されるように配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、器体が、光源の点灯時に前記通路の壁面と床面との境界に沿って線状に光ることにより当該境界の位置を示す発光部が前記通路上の人に直視されるように配置されているので、発光部からの直接光が通路上の人に直視されることとなる。したがって、通路上の人の視界においては、ガイド灯とガイド灯の周囲の壁面や床面との明暗の差が大きくなり、弱視者や高齢者などのように健常者に比べて光に対する感度が低いロービジョン者であっても、ガイド灯の位置を認識することができる。これにより、弱視者であっても通路の壁面と床面との境界の位置を容易に認識することができ、当該通路の通行が容易になる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記通路が階段であって、前記器体が、階段の各段の壁面と踏面との境界に沿ってそれぞれ設置されており、前記発光部が階段における各段の段鼻から蹴込み側に伸びるように配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、器体は、発光部が階段における各段の段鼻から蹴込み側に伸びるように配置されているので、発光部の位置によって階段における各段の段鼻の位置を通行人に認識させることができる。その結果、階段で通行人が足を踏み外す事故を防止することができる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記器体が、前記通路の幅方向の両側に設置されていることを特徴とする。
この構成によれば、通路の幅方向の両側に設置された一対のガイド灯の間隔は、当該通路の幅寸法に略同じであるから、弱視者であってもガイド灯の位置に基づいて通路幅を認識することができ、当該通路の通行が一層容易になる。
本発明は、器体が、光源の点灯時に通路の壁面と床面との境界に沿って線状に光ることにより当該境界の位置を示す発光部が前記通路上の人に直視されるように配置されているので、発光部からの直接光が通路上の人に直視されることとなる。つまり、通路上の人の目にはガイド灯からの直接光が入射することとなる。ガイド灯からの直接光とその他の光(たとえば壁面や床面での反射光など)とでは明暗の差が大きいので、通路上の人の視界においては、ガイド灯とガイド灯の周囲の壁面や床面との明暗の差が大きくなる。したがって、健常者はもちろんのこと、弱視者や高齢者などのように健常者に比べて光に対する感度が低いロービジョン者であってもガイド灯の位置を容易に認識することができ、ガイド灯の位置に基づいて壁面と床面との境界を容易に認識することが可能となる。その結果、弱視者であっても通路の通行が容易になるという利点がある。
以下の各実施形態では弱視者を、健常者に比べて光に対する感度が低い人(いわゆるロービジョン者)の一例として説明するが、弱視者を他のロービジョン者(たとえば高齢者)に読み替えてもよい。
(実施形態1)
本実施形態のガイド灯1は、図1(a)に示すように、通路を構成する廊下の壁面Wにおける床面Fとの境界付近(つまり下部)に設置されている。ガイド灯1は、光源2と、光源2を収納する箱状の器体3とを有している。器体3は一部が廊下の壁に埋め込まれる形で設置されており、廊下に臨む面に壁面Wと床面Fとの境界に沿って長い矩形状に開口し光源2からの光を取り出す出射窓が形成されるとともに、出射窓が透光性を有するカバー4で覆われている。以下では、ガイド灯1のうち廊下に臨む面、つまり光源2からの光を取り出す面を前面とする。
本実施形態のガイド灯1は、図1(a)に示すように、通路を構成する廊下の壁面Wにおける床面Fとの境界付近(つまり下部)に設置されている。ガイド灯1は、光源2と、光源2を収納する箱状の器体3とを有している。器体3は一部が廊下の壁に埋め込まれる形で設置されており、廊下に臨む面に壁面Wと床面Fとの境界に沿って長い矩形状に開口し光源2からの光を取り出す出射窓が形成されるとともに、出射窓が透光性を有するカバー4で覆われている。以下では、ガイド灯1のうち廊下に臨む面、つまり光源2からの光を取り出す面を前面とする。
光源2は、図1(b)のように器体3内に複数個設けられたLED(発光ダイオード)からなり、これら複数個の光源2は、壁面Wと床面Fとの境界に沿って列設されている。複数個の光源2は、全体として壁面Wと床面Fとの境界に沿うライン状となるように等間隔で配置される。光源2は、器体3の前面に沿って器体3内に収納される基板(図示せず)の前面側に配列されており、当該基板の前方に光を出射する。
ここにおいて、器体3は、光源2の点灯時に廊下の壁面Wと床面Fとの境界に沿ってライン状に光ることにより当該境界の位置を示す発光部が廊下を通る人Hに直視されるように配置されている。本実施形態では光拡散性を有する乳白色のカバー4を採用し、光源2からの光をカバー4で拡散するようにしている。そのため、光源2の点灯時にはカバー4が光っているように見え、カバー4が前記発光部として機能することとなる。
図2に、本実施形態のガイド灯1を複数台設置する例を示す。これら複数台のガイド灯1は、光源2の床面Fからの高さを所定高さに揃えて設置されている。所定高さは、たとえば10〜15cmの範囲から選択される。複数台のガイド灯1は、壁面Wと床面Fとの境界に沿って所定の間隔を空けて断続的に配置されている。ここでは、一例としてガイド灯1自体の長手方向(壁面Wと床面Fとの境界に沿う方向)の寸法を60cm程度とする。このように、ガイド灯1を所定間隔で配置すれば、廊下に設置するガイド灯1の台数を少なく抑えることができるので、ガイド灯1を設置する施工作業が簡単になり、且つガイド灯1の設置にかかるコストを低コストに抑えることができる。
一方、図3に示すように、複数台のガイド灯1を、壁面Wと床面Fとの境界に沿って密に連続して配置してもよい。この場合に、複数台のガイド灯1は点灯時に壁面Wと床面Fとの境界に沿う帯状の光を発することとなる。ただし、この場合でも、ガイド灯1自体の大きさが決まっているので壁面Wの端から端まで隙間なくガイド灯1を設置することは困難であり、図3のように、廊下の曲がり角において壁面Wの角部を挟む2個のガイド灯1の間には適宜隙間が設けられることがある。
上述のように本実施形態のガイド灯1を廊下に設置すると、図1(a)に矢印Aで示すようにカバー4(発光部)からの直接光が廊下を通る人Hに直視されることとなる。つまり、廊下上の人Hの目には、ガイド灯1から出射され壁面Wや床面Fで反射された反射光のみならず、ガイド灯1からの直接光が入射することとなる。壁面Wや床面Fでの反射光とガイド灯1からの直接光とでは明暗の差(コントラスト)が大きいので、廊下上の人Hの視界においては、ガイド灯1とガイド灯1の周囲の壁面Wや床面Fとのコントラストが高くなる。ここで、本実施形態のガイド灯1では、輝度制御と配光制御とにより、健常者および弱視者のいずれにとっても、認識し易く且つ眩しく感じない程度の光学設計としている。
その結果、健常者はもちろんのこと、弱視者であってもガイド灯1の位置を容易に認識することができ、ガイド灯1の位置に基づいて壁面Wと床面Fとの境界を容易に認識することが可能となる。仮に、壁面Wと床面Fとで色彩が類似していても、壁面Wと床面Fとの境界が容易に認識されることとなる。このように、壁面Wと床面Fとの境界を廊下上の人Hに認識させることにより、廊下の形状を廊下上の人Hに把握させることができるので、当該廊下の通行が困難になることはない。特に、途中で幾つかに分岐している廊下では、曲がり角の存在を廊下上の人Hに認識させることにより、廊下上の人Hが通行しやすくなる効果は大きい。
しかも、ガイド灯1は、廊下の幅方向の端部に位置するので、弱視者がガイド灯1からの光を頼りに通行する際にはガイド灯1からの光を直視できるものの、健常者においてはガイド灯1から視線を逸らして廊下を通行することも可能である。さらに、複数個の光源2を列設して帯状の光を実現しているので、目の障害などで視野欠損のある通行人でも、ガイド灯1の位置を容易に認識できる。
また、ここでは廊下の幅方向の両側にそれぞれガイド灯1を設置することにより、廊下の幅方向に並ぶ一対のガイド灯1の間隔から廊下の幅を認識できるようにしてある。廊下の幅が認識されると、通行時に壁面Wにぶつかることを回避し易くなり、通行が一層容易になるという利点がある。
なお、上述のように本実施形態のガイド灯1は壁面W下部に器体3の一部が埋め込まれる形で設置されるから、ガイド灯1を設置する施工は比較的簡単で、且つ壁面Wからの突出寸法を小さく抑えることにより廊下を通る人Hの足がガイド灯1に引っ掛かるなどの不具合を回避できる。
ところで、近年、導光部材(図示せず)を用いて光源2からの光を導光することにより発光面積を広げる構成が広く採用されており、この構成をガイド灯1に採用することも考えられる。つまり帯状の導光部材を壁面Wと床面Fとの境界に沿って配置し、当該導光部材の端部に光源2を設けて、光源2からの光によって導光部材を発光させることが考えられる。
しかし、光源2からの光は導光部材内で分散し且つ導光部材内でも光損失は生じるので、導光部材から出射される光は、光源2から直接取り出される光に比べて光量が劣ることになる。しかも、導光部材を用いる構成では、光源2から離れるに従って導光部材から出射される光量が低下するので、導光部材において光源2付近と光源2から離れた位置とでは輝度が均一にはならないおそれがある。このように輝度が均一でないと、弱視者は、ガイド灯1の光を、足元灯などの照明器具の光や他の照明器具からの反射光と誤って認識してしまうことがある。
すなわち、上述したように健常者および弱視者のいずれにとっても認識し易く且つ眩しく感じない程度の光学設計とするガイド灯1においては、導光部材を用いて発光面積を広げる構成は、十分な輝度が得られず且つ輝度が均一でないという点で好ましくなく、本実施形態のように複数個の光源2をライン状に列設することが望ましい。
以下、本実施形態のガイド灯1の具体例について図4を参照して説明する。
図4のガイド灯1は、壁面Wに開口された埋込穴6に設置される。器体3は、前面に出射窓が開口するとともに前端部の全周に亘って鍔部3aが突出した形状に形成されており、鍔部3aの背面を壁面Wの埋込穴6の周縁に当接させる形で前端部を除く大部分が埋込穴内に配置される。カバー4は、鍔部6も含めて器体3の前面を覆う形に形成された矩形板状の主板4aと、主板4aの周縁から壁面Wとの隙間を埋めるように立設された周壁4bとを有しており、主板4aに貫設された取付穴に挿通される一対の取付ねじ7によって器体3に取り付けられる。カバー4は乳白色のポリカーボネート製であって、器体3はステンレス製で白色塗装が施されている。
器体3とカバー4とに囲まれた空間には、光源2としてのLEDが複数個配列されたLEDユニット8が収納される。光源2の出力光には白色光を採用している。白色光は、赤色光のように「止まれ」や「危険」などの特定の意味を持たないので、壁面Wと床面Fとの境界を認識させるためのガイド灯1には適している。
図4のガイド灯1の寸法を一例として示しておく。この例では、器体3の鍔部3aを除く幅寸法を34mm、カバー4の幅寸法を50mm、器体3の鍔部3aを除く長手寸法を322mm、カバー4の長手寸法を344mm、取付ねじ7の間隔を314mm、壁面Wから器体3の背面までの寸法を38mm、壁面Wからの器体3の突出寸法を12mmに設定してある。ここでは、光源2としてのLEDは器体3の長手方向に沿って36個配列されている。壁面Wに形成される埋込穴6においては、幅寸法を40mm、長手寸法を330mmに設定してある。
また、光源2の構成としてLEDのような点光源を複数個列設する構成に代えて、図5(b)に示すように、蛍光灯などの線状光源を採用してもよい。線状光源であれば、光源2からの光が連続した線条に見えることとなる。
ただし、蛍光灯を光源2とする場合には光源2の周面の略全面から光が出射されるので、光源2からの光を前方に効率的に取り出すために、反射板5を用いることが望ましい。たとえば、図5(a)に示すように、器体3において光源2の後方に位置する背面と、光源2の下方に位置する底面とに跨る形で配置される反射板5を採用する。この反射板5は、光源2の長手方向に直交する断面が円弧の一部となる形状に形成されることにより、斜め下後方に凸となるように湾曲しており、光源2からの光を斜め上前方に効率よく取り出すように配光制御する。
なお、本発明のガイド灯1には種々のデザインを適用可能であって、一般に幅木を取り付けることのない公共施設等の通路にも違和感無く設置することができる。また、ガイド灯1を設置する通路は屋内に限るものではなく、ガイド灯1に防水機能を付与することにより屋外の通路にガイド灯1を設置することもできる。
(実施形態2)
本実施形態のガイド灯1は、透明のカバー4を採用している点が実施形態1のガイド灯1とは相違する。つまり、カバー4ではなく光源2そのものが光源2の点灯時に廊下の壁面Wと床面Fとの境界に沿ってライン状に光る発光部として機能する。そのため、器体3は、通路を通行する人Hが発光部としての光源2を直視できるように配置される。その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
本実施形態のガイド灯1は、透明のカバー4を採用している点が実施形態1のガイド灯1とは相違する。つまり、カバー4ではなく光源2そのものが光源2の点灯時に廊下の壁面Wと床面Fとの境界に沿ってライン状に光る発光部として機能する。そのため、器体3は、通路を通行する人Hが発光部としての光源2を直視できるように配置される。その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
本実施形態では、ガイド灯1は図6に示すように通路を構成する階段に設置されている。ここでは、壁面Wにおける床面F(階段の踏面、つまり踏み板の上面)との境界付近(つまり下部)に設置されている。ガイド灯1は、各段の床面Fに対して通路の幅方向の各側方に1台ずつ設置される。
ところで、従来から、階段の各段の床面Fにおいて段鼻Eに沿って蛍光テープを貼り付けることにより段鼻Eの位置を通行人に認識され易くすることが一般に行われているが、蛍光テープで反射された反射光程度では、弱視者にとっては認識しにくい可能性があるので、自発光式の器具等で段鼻Eの位置を示すことが望ましい。
そこで、本実施形態では以下の構成を採用することにより、ガイド灯1によって段鼻Eの位置を示している。
ガイド灯1は、複数個の光源2のうち最も階段の下段側に位置する光源2を、床面Fの段鼻Eの真上に位置させるように配置されている。つまり、複数個の光源2の集まりを帯状の光源とみれば、当該帯状の光源は、長手方向における階段の段鼻E側の一端縁が床面Fの段鼻Eの真上に位置し、床面Fに沿って蹴込み側に延長された形になる。この構成によれば、ガイド灯1の光に基づいて段鼻Eの位置を認識できるから、壁面Wと床面F(ここでは踏面)との境界がガイド灯1により認識できるだけでなく、各段の段鼻Eの位置もガイド灯1によって認識できることとなる。
さらに、この構成では、各段における段鼻Eの全域に亘ってガイド灯1を設置する場合に比べて、ガイド灯1の必要台数を抑えることができるから、低コストで施工も簡単になり、且つ、踏み板そのものには加工は必要ないので、ガイド灯1を設けたことにより踏み板の強度が低下することもないという利点がある。
また、上述のガイド灯1は、図7に示すように、器体3の一部を踏み板に埋め込む形で床面Fに設置されていてもよい。図7のガイド灯1は、壁面Wと床面Fとの境界に沿って配置され、長手方向における段鼻E側の一端縁を各段の段鼻E付近に位置させている。これにより、上述の図6のガイド灯1と同様の効果を得ることができる。
以下、本実施形態のガイド灯1の具体例について図8を参照して説明する。
図8のガイド灯1は、壁面Wあるいは床面Fに予め埋設された前面開口の埋込ボックス9に取り付けられる。埋込ボックス9は、ステンレス製であって、前面側の長手寸法を小さくする段差9aを前端部に有するとともに、前面の長手方向の両端部から互いに近づく向きに一対の取付片9bが延出された形状に形成されている。器体3は、出射窓の前面側の開口面積を大きくする段差3bを前端部に有するとともに、前端部の全周に亘って鍔部3aが突出した形状に形成されており、鍔部3aの背面を埋込ボックス9の取付片9bに当接させる形で前端部を除く大部分が埋込ボックス9内に配置され、鍔部3aに貫設された取付穴に挿通される一対の取付ねじ7によって埋込ボックス9に取り付けられる。
カバー4は、矩形板状に形成され、周部の背面を器体3の段差3bに対向させる形で鍔部3aに囲まれた位置に固定される。カバー4は透明の強化ガラスからなり、前面が鍔部3aの前面と面一になる厚み寸法に設定されている。器体3はステンレス製であって塗装が施されている。器体3とカバー4とに囲まれた空間には、光源2としての白色LEDが複数個配列されたLEDユニット8が収納される。
なお、器体3とカバー4とに囲まれた空間に充填剤等を充填し、この空間の空気を排除することによりカバー4の背面に結露が生じない構造としてもよい。
図8のガイド灯1の寸法を一例として示しておく。この例では、器体3の鍔部3aを除く幅寸法を46mm、器体3の鍔部3aを含めた幅寸法を62mm、器体3の鍔部3aを除く長手寸法を134mm、器体3の鍔部3aを含めた長手寸法を174mm、取付ねじ7の間隔を150mm、壁面W(あるいは床面F)から器体3の背面までの寸法を27mm、壁面W(あるいは床面F)からの器体3の突出寸法を6mmに設定してある。ここでは、光源2としてのLEDは器体3の長手方向に沿って1列に10個配列されている。埋込ボックス9においては、幅寸法を52mm、長手寸法を204mm、壁面W(あるいは床面F)から背面までの寸法を65mmに設定してある。
また、ガイド灯1は、出射光の範囲が、壁面Wと床面Fとのいずれにも照射しない範囲のみに限定されていてもよい。ガイド灯1からの光が壁面Wと床面Fとのいずれにも照射しない範囲に配光制御されていると、ガイド灯1の周囲の壁面Wや床面Fが光って見えることはないので、通路上の人Hの視界において、ガイド灯1とガイド灯1の周囲の壁面Wや床面Fとの明暗の差が一層大きくなり、ガイド灯1の位置をより一層認識しやすくなる。
ガイド灯1からの光が壁面Wと床面Fとのいずれにも照射しない範囲に配光制御する構成としては、たとえば光源2の前方に光を遮る遮光板を配置し、不要方向(つまり壁面W方向および床面F方向)への光を遮光することが考えられる。あるいは、光源2の周囲に反射板を配置し、光源2からの光が壁面Wと床面Fとのいずれにも照射しない範囲に出射されるように配光制御するようにしてもよい。このように反射板を用いた場合には、光源2に代えて反射板が、光源2の点灯時に廊下の壁面Wと床面Fとの境界に沿ってライン状に光る発光部として機能する。
なお、特定の指向性を有するLEDを光源2として採用し、器体3内での光源2の向きを適宜することにより、ガイド灯1からの光を壁面Wと床面Fとのいずれにも照射しない範囲に配光制御することもできる。たとえば器体3を壁面Wに埋め込んで取り付ける場合には、床面F側に光が出射されないように、光の出射方向が斜め上前方となる向きで光源2を器体3内に収納する。
1 ガイド灯
2 光源
3 器体
4 カバー(発光部)
F 床面
H 人
W 壁面
2 光源
3 器体
4 カバー(発光部)
F 床面
H 人
W 壁面
Claims (3)
- 通路の壁面と床面との境界に沿って設置される器体と、器体内に収納され通路の壁面と床面との境界に沿って線状に配置される光源とを備え、器体は、光源の点灯時に前記通路の壁面と床面との境界に沿って線状に光ることにより当該境界の位置を示す発光部が前記通路上の人に直視されるように配置されていることを特徴とするガイド灯。
- 前記通路は階段であって、前記器体は、階段の各段の壁面と踏面との境界に沿ってそれぞれ設置されており、前記発光部が階段における各段の段鼻から蹴込み側に伸びるように配置されていることを特徴とする請求項1記載のガイド灯。
- 前記器体は、前記通路の幅方向の両側に設置されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のガイド灯。
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2006
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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