JP3101018U - 誘導灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低消費電力、メンテナンスや清掃が容易、室内デザインを損なわないスマートな形状、リサイクル容易な避難口誘導灯、通路誘導灯等の誘導灯。
【解決手段】 避難マーク4を付した表示板1、表示板を照明する光源2、光源を収容しかつ表示板を取り付ける器具本体3を備えた誘導灯で、表示板1はレーザマーキングされた避難マーク4をその内部に有する透明プラスチック板であり、光源2は表示板を上下又は左右方向から照射する発光ダイオード5であり、発光ダイオードの照射光によって避難マークが発光するように構成された誘導灯。
【選択図】 図1

Description

本考案は、非常口や避難階段を示す非難口誘導灯、通路誘導灯、客席誘導灯等の誘導灯に関するものである。
オフィスビル、商業ビル、病院、劇場、ホテルなど多数の人の集まる場所で、火災その他の事故で停電したとき、居合わせた人々が速やかにかつ安全に避難できるように誘導するため、誘導灯の設置が義務づけられている。誘導灯に関する消防法令は、誘導灯を非難口誘導灯、通路誘導灯、客席誘導灯に区分し、それぞれについて技術基準が規定されており、誘導灯はこれに適合することが要求されている。
従来の誘導灯は、光源として蛍光灯を用い、避難の方向を示す避難マークを付した表示板を片面又は両面に取り付けたボックスからなるものが一般的であった。しかしながら、このようなボックス形状の誘導灯は、メンテナンスや清掃がしにくい上に、その無骨な形状で室内デザインを著しく損なうものであった。また、蛍光灯を光源とする従来の誘導灯は、消費電力が多く、蛍光灯の交換など手間のかかるものであった。更に、耐用年数が過ぎた誘導灯や建物の取り壊しで廃棄された誘導灯は、構成材料が鉄、銅、アルミニウム、ガラス、プラスチックなど多品種にわたるので、これを解体して材料を再資源化するのは困難であった。特に、プラスチック製の表示板は、非難口誘導灯では緑地に白の避難マーク、通路誘導灯では白地に緑の避難マークが付されており、これらのマークを消してプラスチックを再生利用することは不可能に近いものであった。
本考案の目的は、消費電力が少なく、メンテナンスや清掃が容易で、室内デザインを損なわないスマートな形状とすることができ、リサイクルが容易な誘導灯を提供することにある。
すなわち、請求項1に係わる考案は、避難マークが付された表示板と、前記表示板を照明する光源と、前記光源を収容すると共に前記表示板を取り付ける器具本体を備えた誘導灯であって、前記表示板がレーザマーキングされた避難マークをその内部に有する透明プラスチック板であり、前記光源が前記表示板を上下又は左右方向から照射する発光ダイオードであり、前記発光ダイオードの照射光によってレーザマーキングされた避難マークが発光するように構成されたことを特徴とする誘導灯である。
請求項2に係わる考案は、透明プラスチック板がメタクリル樹脂製である請求項1に記載の誘導灯である。
請求項3に係わる考案は、表側の表示板と裏側の表示板との間に遮光材を挟んでなる両面型用の請求項1又は2に記載の誘導灯である。
本考案の誘導灯は、発光ダイオードを光源としているので低消費電力、高寿命であり、表示板を板状のスマートな形状としているのでメンテナンスや清掃が容易であって、室内デザインを損なうことがなく、耐用年数が過ぎて廃棄する場合でも、リサイクルが容易である。
以下、本考案の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。図1は、避難口誘導灯の一例を、器具本体の則部カバーを外した状態で示す斜視図であり、図2〜図4は、通路誘導灯の一例を示す正面図、底面図及び表示板を外し内部を示す底面図である。各図において、同じ機能を有するものは同じ番号で示した。
図1〜図4において、本考案に係わる誘導灯は、避難マーク4が付された表示板1と、表示板1を照明する光源2と、光源2を収容すると共に表示板1を取り付ける器具本体3を備えている。表示板1は、レーザマーキングされた避難マーク4をその内部に有する透明プラスチック板であり、光源2は、表示板1を上下又は左右方向から照射する発光ダイオード5である。なお、本考案でいう避難マークとは、避難方向を示すシンボルのみならず、矢印、文字等を含む。
上記の構成を有する誘導灯の発光ダイオード5に通電すると、発光ダイオード5からLED光が照射される。このLED光が透明プラスチックを通過しても発光しない。レーザマーキングされた避難マーク4は、LED光の照射を受けると、LED光の色に発光し、表示板1の中に避難マーク4の形をした蛍光管が存在するように見える。
表示板1に使用する透明プラスチックとしては、可視光線の透過率が高いプラスチックであればいずれも使用でき、例えばメタクリル樹脂(PMMA)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエステル(PET、PBT)などが挙げられる。特に、透明性に優れ、任意の厚さに成形でき、耐久性があって、レーザマーキング形成が容易なメタクリル樹脂(アクリル、アクリル樹脂とも称される)が最も好ましい。透明プラスチック板の厚さは、数mmから数cmあれば十分であり、蛍光灯を光源とする従来の誘導灯に比べてコンパクトな設計が可能である。また、その形状は板状を原則とするが、任意の形状に加工することができ、調和のとれた室内デザインを実現できる。
透明プラスチック板内の避難マーク4は、レーザ加工によって形成する。透明プラスチック板にレーザ光を照射すると、レーザ光が集中した箇所のプラスチックが分解して微細な気泡が生じ、レーザマーキングが形成される。このレーザマーキングは、透明プラスチック板の内部に形成することが必要であり、表面に形成したのでは、LED光が外部に散乱し、表示板の明るさが消防法令の技術基準を満たすことができない。
このような目的に使用するレーザとしては、微細加工が可能な株式会社レーザーテクノロジーのYVO4レーザが挙げられる。YVO4レーザは、コンピュータ制御で、透明プラスチック板内部の任意の箇所に、任意のロゴ、イラスト、英数字、漢字、カナ文字などがマーキングできるので、避難方向を表すイラスト、矢印、文字等の避難マークを簡単に形成するのに好適である。レーザマーキングされた透明プラスチックは、レーザマーキングとそれ以外の箇所でも材料は同じであり、そのままリサイクルできる利点がある。
器具本体3は、光源2を収容し表示板1を支持すると共に、誘導灯を天井や壁に取り付ける際の取付け部にもなり、床置きの場合は台座にもなる。器具本体3への表示板1の支持は、突起と嵌合溝、ビス止め、接着など任意であるが、表示板1と器具本体3に形成した突起と嵌合溝で支持すると表示板1の着脱が容易である。器具本体3に、発光ダイオード5よりなる光源2も突起と嵌合溝で支持するとよい。器具本体3の材質としては、金属製、プラスチック製など任意であるが、加工性、耐久性、コスト、リサイクルの観点からアルミ押出製品が好ましい。
避難口誘導灯や通路誘導灯には、発光ダイオード5として緑色発光ダイオードが使用され、視線誘導灯の場合には、赤色発光ダイオードや黄色発光ダイオードが使用される。発光ダイオードの作動電圧は5V程度の低電圧で発光するものが好適である。発光ダイオード5の個数は、1個当たりの光量と誘導灯に要求される輝度によって決めればよい。複数個の発光ダイオードを一列又は複数列に連続配置した発光ダイオード板を使用することが好ましい。本考案の誘導灯は、発光ダイオードを使用することにより、同じ明るさを出すのに必要な電力消費量は、従来の蛍光灯の1/3〜1/10程度の省電力を実現できる。また、発光ダイオードは長寿命でメンテナンスフリーの利点もある。
発光ダイオード5の電源は、器具本体3内に直流電源を内蔵したものでもよいし、多数の誘導灯を設置する場合は、監視室や制御室などに直流電源設備を設け、専用配線で各誘導灯に導いてもよい。また、非常電源としてのバッテリーは、低電圧、低電力消費の発光ダイオードを使用しているので小型でよいという利点もある。
本考案の誘導灯は、壁付用の片面型にも、天井や非常口用の両面型にもすることができる。両面型は、表示板1の避難マーク4が左向きになった左用と、右向きになった右用を用意し、左用表示板と右用表示板との間に遮光材を挟んだものとすればよい。これは表示板1が透明プラスチック板であり、左右の避難マークが混じり合うことを防止するためである。なお、方向性のある文字や絵文字がない避難マークであれば、一枚の表示板だけでよい。
以上説明した本考案の誘導灯は、避難口誘導灯、通路誘導灯、客席誘導灯として好適である他、道路の路肩部、道路わきの側面、トンネルの内面などに設置する視線誘導灯としても使用できる。
図1は、避難口誘導灯の一例を示す斜視図である。 図2は、通路誘導灯の一例を示す正面図である。 図3は、図2の平面図である。 図4は、図3の表示板を外して内部を示す図面である。
符号の説明
1:表示板、2光源、3:器具本体、4:避難マーク、5:発光ダイオード

Claims (3)

  1. 避難マークが付された表示板と、前記表示板を照明する光源と、前記光源を収容すると共に前記表示板を取り付ける器具本体を備えた誘導灯であって、前記表示板がレーザマーキングされた避難マークをその内部に有する透明プラスチック板であり、前記光源が前記表示板を上下又は左右方向から照射する発光ダイオードであり、前記発光ダイオードの照射光によってレーザマーキングされた避難マークが発光するように構成されたことを特徴とする誘導灯。
  2. 透明プラスチック板がメタクリル樹脂製である請求項1に記載の誘導灯。
  3. 表側の表示板と裏側の表示板との間に遮光材を挟んでなる両面型用の請求項1又は2に記載の誘導灯。
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