JP2008010178A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】商用電源に異常が生じても運転を継続しつつ改質器の燃焼部における不完全燃焼を回避することができる燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】継電器33Rを介して商用電源49に連系された燃料電池30と、改質器20と、インバータ35と、商用電源異常検出手段38と、制御装置31、36とを備える燃料電池システム10とする。改質器20は、アノードオフガスpを燃焼させ改質熱を発生させる燃焼部23を有する。制御装置31、36は、商用電源49の異常を検出したときに、継電器33Rの接続状態を維持しつつインバータ35のゲートブロックを行うと共に燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼が安定に行われるように制御し、異常を検出してからの第1の所定時間以内に異常が解消したときに燃料電池30の発電出力を増加させ、異常が解消しないときに継電器33Rを遮断する。
【選択図】図1

Description

本発明は燃料電池システムに関し、特に商用電源に異常が生じても安全に運転を継続することができる燃料電池システムに関する。
水素と酸素とを使用して、これらの電気化学的反応により発電する燃料電池は、環境に優しい発電装置として注目されている。燃料電池は発電に水素を必要とするが、水素自体を供給するインフラが普及していないことから入手が比較的困難であるため、都市ガスや灯油等の原料燃料を改質して燃料電池の発電に用いる水素を含む水素リッチガスを生成する改質器を燃料電池に併設した燃料電池システムが構築されることが多い。改質器は、水素リッチガスとなる原料燃料を導入して改質する改質部と、燃焼用の燃料と空気とを導入して燃料を燃焼させ改質部における改質に利用される改質熱を発生する燃焼部とを有している。燃料電池システムの運転中は、燃料電池に導入された水素リッチガスのうち電気化学的反応に利用されなかった水素を含むアノードオフガスを燃料として燃焼部に導入して燃焼させる。改質器を有する燃料電池システムは、一旦運転を停止すると再度立ち上げるのに所定の時間を要するため可能な限り運転を停止しないことが望ましい。
他方、燃料電池は、電力負荷への電力供給の安定化の観点から商用電源と連系されるのが一般的である。そして商用電源に停電等の異常が生じたときは、安全上、燃料電池を商用電源から解列することが求められる。
燃料電池を商用電源から解列すると、燃料電池で発電された電力は専ら燃料電池システムを運転するための補機類に供給されることとなる。すると、補機類の消費電力は一般に燃料電池の最低発電量に満たないため、燃料電池で発電された電力の消費量が減少し、燃料電池における水素の利用率が低下することとなる。水素の利用率が低下すると改質器の燃焼部に導入されるアノードオフガス中の可燃成分量が増加して不完全燃焼が生じうる。
本発明は上述の課題に鑑み、商用電源に異常が生じて電力負荷における電力消費量が低下しても、運転を継続しつつ改質装置の燃焼部における不完全燃焼を回避することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、水素と酸素との電気化学的反応により発電し、継電器33Rを介して商用電源49に連系された燃料電池30と;原料燃料m1を導入し加熱して改質することにより燃料電池30に供給する水素を含有する改質ガスgを生成する改質器20であって、燃料電池30における電気化学的反応に使用されなかった水素を含むアノードオフガスpと燃焼用空気aとを導入してアノードオフガスpを燃焼させることにより原料燃料m1の改質に用いる改質熱を発生させる燃焼部23を有する改質器20と;燃料電池30で発電した直流電力を交流電力に変換するインバータ35と;商用電源49の異常を検出する商用電源異常検出手段38と;商用電源異常検出手段38が商用電源49の異常を検出したときに、継電器33Rの接続状態を維持しつつ、燃料電池30の発電電力を低下させ、インバータ35のゲートブロックを行うと共に燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼が安定に行われるように制御し、商用電源49の異常を検出してからの第1の所定時間以内に商用電源49の異常が解消したときに燃料電池30の発電出力を低下前の状態に増加させ、第1の所定時間が経過しても商用電源49の異常が解消しないときに継電器33Rを遮断する制御装置31、36とを備える。ここで「アノードオフガスpの燃焼が安定に行われる」ような制御は、典型的には、改質器20への原料燃料m1の導入量を減少させること、及び燃焼部23への燃焼用空気aの導入量を増加させること、の少なくとも一方を行う制御である。
このように構成すると、商用電源異常検出手段が商用電源の異常を検出したときに、継電器の接続状態を維持しつつ、燃料電池の発電電力を低下させ、インバータのゲートブロックを行うと共に燃焼部におけるアノードオフガスの燃焼が安定に行われるように制御するので、ゲートブロックにより燃料電池と商用電源との連系が切断されて燃料電池から電力負荷へ供給する電力が減少することに伴い燃料電池内において消費される水素量が急減して燃焼部に導入されるアノードオフガス中の可燃成分量が上昇しても不完全燃焼状態を回避することができ、一酸化炭素などの有害な成分が系外に排出されることを回避することができる。
また、請求項2に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、請求項1に記載の燃料電池システム10において、改質器20への原料燃料m1の導入量を調節する原料燃料流量調節手段28、65と;燃焼部23への燃焼用空気aの導入量を調節する燃焼用空気流量調節手段29とを備え;制御装置31、36が、原料燃料流量調節手段28、65を制御して改質器20への原料燃料m1の導入量を減少させると共に燃焼用空気流量調節手段29を制御して燃焼部23への燃焼用空気aの導入量を増加させるように構成されている。
このように構成すると、原料燃料流量調節手段を制御して改質部への原料燃料の導入量を減少させることにより改質器で生成される改質ガスが減少して燃焼部に導入される可燃成分量を含むアノードオフガスを減少させることができ、燃焼用空気流量調節手段を制御して燃焼部への燃焼用空気の導入量を増加させることにより燃焼部に導入された可燃成分量に対する空気不足を解消することができ、アノードオフガスの燃焼を安定させることができる。
また、請求項3に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1を参照して示すと、請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム10において、制御装置31、36が、継電器33Rを遮断した後の第2の所定時間以内に商用電源49の異常が解消したときに商用電源49の異常解消後の第3の所定時間経過後に継電器33Rを接続して燃料電池30の発電出力を増加させ、第2の所定時間が経過しても商用電源49の異常が解消しないときに燃料電池システム10を停止工程に移行させるように構成されている。
このように構成すると、継電器を遮断した後の第2の所定時間以内に商用電源の異常が解消したときに商用電源の異常解消後の第3の所定時間経過後に継電器を接続して燃料電池の発電出力を増加させるので、商用電源側が異常の捜査を終了するまで継電器の接続を控えることとなって安全を確保することができる。また、第2の所定時間が経過しても商用電源の異常が解消しないときに燃料電池システムを停止工程に移行させるので、待機運転に必要なエネルギー消費を抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、請求項3に記載の燃料電池システム10において、改質器20で生成された改質ガスgを燃料電池30をバイパスして燃焼部23へ導くバイパス手段53、61、62、63と;リレー33Aを介して燃料電池30と接続され、燃料電池30で発電された電力及び商用電源49から供給される電力を受電して作動し、改質器20及び燃料電池30を作動させるために用いる補機27、28、29を備え;制御装置31、36が、商用電源49の異常解消後第3の所定時間が経過するまでの間、燃料電池30と補機27、28、29との無接続状態を維持しつつバイパス手段53、61、62、63により改質器20で生成された改質ガスgを燃料電池30をバイパスして燃焼部23へ導き燃焼させると共に燃料電池30への酸素の供給を停止するように構成されている。
このように構成すると、商用電源の異常解消後第3の所定時間が経過するまでの間、燃料電池と補機との無接続状態を維持しつつバイパス手段により改質器で生成された改質ガスを燃料電池をバイパスして燃焼部へ導き燃焼させるので、商用電源の異常が解消したときの連系の再開を迅速に実施することができる。また、商用電源の異常解消後第3の所定時間が経過するまでの間、燃料電池への酸素の供給を停止するので、燃料電池が高電位状態にさらされるのを回避することができ、燃料電池の耐久性の低下を低減することができる。
本発明によれば、商用電源異常検出手段が商用電源の異常を検出したときに、継電器の接続状態を維持しつつ、燃料電池の発電電力を低下させ、インバータのゲートブロックを行うと共に燃焼部におけるアノードオフガスの燃焼が安定に行われるように制御するので、ゲートブロックにより燃料電池と商用電源との連系が切断されて燃料電池から電力負荷へ供給する電力が減少することに伴い燃料電池内において消費される水素量が急減して燃焼部に導入されるアノードオフガス中の可燃成分量が上昇しても不完全燃焼状態を回避することができ、一酸化炭素などの有害な成分が系外に排出されることを回避することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。なお、図1中、破線は制御信号を表す。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池システム10の構成を説明する。図1は、燃料電池システム10の模式的系統図である。燃料電池システム10は、水素に富む改質ガスgを生成する改質器20と、水素と酸素との電気化学的反応により発電する燃料電池30と、燃料電池システム10を構成する機器類を制御する制御部31と、直流電力を交流電力に変換可能であると共に系統連系保護機能を有するパワーコンディショナ34とを備えている。パワーコンディショナ34は、直流電力を交流電力に変換するインバータ35と、燃料電池システム10の電気系統を制御する制御部36と、燃料電池30と連系した商用電源49の異常を検出する商用電源異常検出手段38とを備えている。
改質器20は、原料燃料m1とプロセス水(不図示)とを導入し水蒸気改質反応により水素に富む改質ガスgを生成する改質部25と、原料燃料m1の水蒸気改質反応に用いる改質熱を発生する燃焼部23とを備えている。原料燃料m1は、典型的には、メタン、エタン等の鎖式炭化水素(天然ガスも含む)、あるいはメタノール、石油製品(灯油、ガソリン、ナフサ、LPG等)等の炭化水素を主成分とする混合物等の炭化水素系の燃料であり、加熱用の燃焼に適するものが用いられる。改質部25に導入するプロセス水(不図示)は水蒸気であってもよい。また、水素に富む改質ガスgとは、水素を主成分とするガスであり、水素を40体積%以上、典型的には70〜80体積%程度含んだ、燃料電池30に供給するガスである。改質ガスg中の水素濃度は80体積%以上でもよく、すなわち燃料電池30に供給したときに酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電可能な濃度であればよい。
改質部25には、改質触媒が充填されており、水蒸気改質反応を促進させるように構成されている。改質触媒としては、典型的には、ニッケル系改質触媒やルテニウム系改質触媒が用いられる。改質触媒の作用により原料燃料m1が改質されて生成された水素に富むガスに所定量以上の一酸化炭素が含まれていると、燃料電池30の電極触媒が被毒する。そのため、改質部25は、変成触媒が充填された変成部(不図示)、及び選択酸化触媒が充填された選択酸化部(不図示)を有し、改質器20から導出される改質ガスg中の一酸化炭素濃度が約10体積ppm以下、好適には1体積ppm程度となるようにするのが好ましい。変成触媒には、典型的には、鉄−クロム系変成触媒、銅−亜鉛系変成触媒、白金系変成触媒等が用いられる。選択酸化触媒には、典型的には、白金系選択酸化触媒、ルテニウム系選択酸化触媒、白金−ルテニウム系選択酸化触媒等が用いられる。なお、改質触媒における反応は吸熱反応であるが、変成触媒を有する変成部及び選択酸化触媒を有する選択酸化部における反応は発熱反応となる。改質部25には、原料燃料m1を導入するための原料燃料管55と、プロセス水(不図示)を導入するためのプロセス水管(不図示)とが接続されている。プロセス水管(不図示)は、改質部25直近の原料燃料管55に接続されていると、原料燃料m1とプロセス水(不図示)とが混合された状態で改質部25に導入されて好適である。しかしながら、プロセス水管(不図示)が改質部25に直接接続されていてもよい。原料燃料管55には、原料燃料弁65が設けられている。また、改質部25(改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減させる部位を有する場合は当該部位)には改質ガスgを導出する改質ガス管51が接続されている。さらに、改質部25には、温度を検出する温度検出器(不図示)が設けられている。
燃焼部23は、改質部25の改質触媒が設けられている位置に隣接するように、改質器20内に配設されている。燃焼部23は、炭化水素系燃料である燃焼用燃料m2、並びに水素含有ガスであるアノードオフガスp及び改質ガスgを導入すると共に、燃焼用空気aを導入し、バーナー(不図示)でこれらを燃焼させて水蒸気改質反応に用いる改質熱を得ることができるように構成されている。燃焼部23は、燃料電池システム10の状態に応じて、燃焼用燃料m2、アノードオフガスp、改質ガスgのいずれか1種類あるいは2種類以上を導入して燃焼させる。燃焼用燃料m2は、本実施の形態では、原料燃料m1と同じものが使用される。すなわち、原料燃料m1及び燃焼用燃料m2は、燃料管57を流れる燃料mが分流したものを用途に応じて呼称を変えたものであり、成分は同じものである。アノードオフガスpの成分は、典型的には、約半分が水素、残りの半分に二酸化炭素、窒素、メタンが含まれている。燃料管57には、気体の燃料mを送る燃料ブロワ28が配設されている。なお、燃料mが液体の場合は燃料ブロワ28に代えて燃料ポンプが配設されるが、本実施の形態では燃料ブロワ28として説明する。燃料ブロワ28は、燃料電池システム10の補機類27の1つである。燃焼部23には、改質熱を発生するための装置として、バーナー(不図示)が設けられている。燃焼部23には、アノードオフガスp及び改質ガスgを導入可能なアノードオフガス管52と、燃焼用燃料m2を導入する燃焼燃料管56と、燃焼用空気aを導入する燃焼空気管58とが接続されている。燃焼燃料管56には、燃焼燃料弁66が設けられている。また、燃焼部23には、バーナー(不図示)で燃焼した後の排ガスeを排出する排ガス管59が接続されている。
燃料電池30は、典型的には固体高分子形燃料電池である。燃料電池30は、改質ガスgを導入するアノード30Aと、酸化剤ガスtを導入するカソード30Cと、電気化学的反応により発生した熱を奪う冷却部(不図示)とを含んで構成されている。カソード30Cに導入される酸化剤ガスtは、典型的には空気である。燃料電池30は、図では簡易的に示されているが、実際には、固体高分子膜をアノード30Aとカソード30Cとで挟んで単一のセルが形成され、このセルを冷却部を介し複数枚積層して構成されている。燃料電池30では、アノード30Aに供給された改質ガスg中の水素が水素イオンと電子とに分解し、水素イオンが固体高分子膜を通過してカソード30Cに移動すると共に電子がアノード30Aとカソード30Cとを結ぶ導線を通ってカソード30Cに移動して、カソード30Cに供給された酸化剤ガスt中の酸素と反応して水を生成し、この反応の際に発熱する。この反応における、電子が導線を通ることにより、直流の電力を取り出すことができる。燃料電池30は、出力ケーブル41を介してパワーコンディショナ34と電気的に接続されている。
アノード30Aと改質部25とは、改質ガス管51を介して接続されている。改質ガス管51には改質ガス弁61が設けられている。また、アノード30Aと燃焼部23とは、アノードオフガス管52を介して接続され、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった水素を含むアノードオフガスpを燃焼部23に導入することができるようになっている。アノードオフガス管52には、アノードオフガス弁62が配設されている。また、改質ガス弁61の上流側の改質ガス管51と、アノードオフガス弁62よりも下流のアノードオフガス管52とが、バイパス管53で接続されている。バイパス管53にはバイパス弁63が設けられている。カソード30Cには、酸化剤ガスtを導入する酸化剤ガス管54と、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった酸素を含むカソードオフガス(不図示)を排出するカソードオフガス管(不図示)とが接続されている。酸化剤ガス管54は、空気管54Aから分岐した管の1つであり、空気管54Aから分岐した他の1つは燃焼空気管58である。空気管54Aには、カソード30Cに酸化剤ガスtを送ると共に燃焼部23に燃焼用空気aを送る空気ブロワ29が配設されている。空気ブロワ29は、燃料電池システム10の補機類27の1つである。酸化剤ガス管54には、酸化剤ガス遮断弁64が設けられている。また、酸化剤ガス管54には、典型的には、酸化剤ガスtを加湿する加湿器(不図示)が配設される。
補機類27は、燃料電池システム10の運転時に主として稼働する機器であり、上述の燃料ブロワ28及び空気ブロワ29の他、燃料電池30の冷却部(不図示)に冷却水を送る冷却水ポンプや換気用のファン等が該当する。本実施の形態では、補機類27は直流電力を受電して駆動されるモータを有している。燃料ブロワ28及び空気ブロワ29を含む補機類27は、それぞれ信号ケーブルを介して制御部31と接続されており、制御部31からの信号により起動及び停止するように構成されている。また、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29はそれぞれインバータを有しており、制御部31からの信号によって回転速度が調節されることにより流体の吐出量を各々調節することができるように構成されている。また、各弁61〜66は、それぞれ信号ケーブルを介して制御部31と接続されており、制御部31からの信号により開閉動作をするように構成されている。なお本実施の形態では、燃料ブロワ28及び原料燃料弁65で原料燃料流量調節手段を構成し、空気ブロワ29で燃焼用空気流量調節手段を構成している。
制御部31は、燃料電池システム10の運転を制御する装置である。制御部31は、上述のように、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29を含む補機類27に信号を送信して補機類27の発停を制御すると共に、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29から吐出される流体の流量を制御する。なお、補機類27に信号を送信することには、補機類27に送電する動力盤(不図示)に信号を送信することも含む。また、制御部31は、各弁61〜66とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、開閉信号を送信して弁の開閉動作をさせることができるように構成されている。また、制御部31は、後述するリレー84、86に信号を送信してこれらが配設された回路のオン・オフを制御する。また、制御部31は、改質部25の温度を検出する温度検出器(不図示)と信号ケーブルで接続されており、温度信号を受信することができるように構成されている。
パワーコンディショナ34は、燃料電池30と商用電源49とを連系する機能を有している。商用電源49は、電力会社から供給される交流電力の電源である。パワーコンディショナ34は、出力ケーブル41を介して燃料電池30と電気的に接続されており、系統ケーブル45を介して商用電源49と電気的に接続されている。パワーコンディショナ34は、計時手段としてタイマー37を有している。また、パワーコンディショナ34は、上述のように、インバータ35と、制御部36と、商用電源異常検出手段38とを備えている。
インバータ35は、IGBT等のスイッチング素子を複数有しており、スイッチング素子のスイッチング動作により直流電力を交流電力に変換する装置である。また、インバータ35は、スイッチング素子をすべてオフにするゲートブロックを行うことができ、ゲートブロックによって燃料電池30と商用電源49との連系を電気的に遮断することができるように構成されている。
制御部36は、インバータ35のゲートブロックの可否を制御する。また、制御部36は、後述するリレー33A、33Bや継電器33Rに信号を送信してこれらが配設された回路のオン・オフを制御する。制御部36はタイマー37と接続されており、タイマー37で計測した時間に基づいてリレー33A、33Bや継電器33R、あるいはインバータ35等を制御することができるように構成されている。また、制御部36は、制御部31と信号ケーブルを介して接続されており、互いに制御の状況を連絡し合うことができるように構成されている。制御部31及び制御部36は、図1では別々に示されているが、一体に制御装置として構成されていてもよい。また、制御部36は商用電源異常検出手段38と接続されており、商用電源49で発生した異常に対して適切な制御を行うことができるように構成されている。
商用電源異常検出手段38は、商用電源49の電圧低下や停電を検出する手段であり、典型的には次のものが必要に応じて設けられる。すなわち、商用電源異常検出手段38は、過電圧検出器、不足電圧検出器、周波数上昇検出器、周波数低下検出器、あるいはこれらと同等の機能を有する単独運転検出器のうち必要に応じて1又は2以上が実装される。商用電源異常検出手段38は制御部36と接続されており、商用電源49の異常の有無を信号として制御部36に送信することができるように構成されてる。
出力ケーブル41には、補機類27へ直流電力を送電するための補機ケーブル43が接続されている。補機ケーブル43には、リレー33Aが設けられており、補機ケーブル43の回路のオン・オフをすることができるように構成されている。リレー33Aは、典型的にはa接点(ノーマリオープン)のリレーであり、制御部36からの信号によりオン・オフをすることができるように構成されている。リレー33Aと補機類27との間の補機ケーブル43には、燃料電池30で発電された直流電力を制御部31へ送電するための制御ケーブル42が接続されている。
系統ケーブル45には、燃料電池30を商用電源49から物理的に解列するための継電器33Rが設けられており、系統ケーブル45の回路のオン・オフをすることができるように構成されている。継電器33Rと商用電源49との間の系統ケーブル45には、補機類27及び制御部31へ向けて交流電力を送電するための補機ケーブル46が接続されている。制御部31は補機ケーブル46から分岐した制御ケーブル47に接続されている。本実施の形態では補機類27及び制御部31が直流駆動であるため、商用電源49から供給された交流電力を直流電力に変換するコンバータ39が、制御ケーブル47の分岐点と系統ケーブル45との間の補機ケーブル46に配設されている。また、補機ケーブル46には、リレー33Bが設けられており、補機ケーブル46の回路のオン・オフをすることができるように構成されている。リレー33Bは、典型的にはb接点(ノーマリクローズ)のリレーであり、制御部36からの信号によりオン・オフをすることができるように構成されている。また、補機ケーブル46の分岐点と商用電源49との間の系統ケーブル45には、電力を消費する電気機器等の電力負荷へ交流電力を送電するための負荷ケーブル48が接続されている。
また、燃料電池システム10は、非常用電源として蓄電池81を備えている。蓄電池81は、燃料電池30からの発電がなく商用電源49も停電している場合に、後述する第2の所定時間と燃料電池システム10を停止する工程に要する時間とを加えた時間で制御部31及び補機類27を作動させることができる。蓄電池81は、制御部31と制御ケーブル82を介して接続されている。また、蓄電池81は、制御ケーブル42の分岐点とリレー33Aとの間の補機ケーブル43と蓄電池ケーブル83を介して接続されている。蓄電池ケーブル83にはa接点のリレー84が設けられており、蓄電池ケーブル83の回路のオン・オフをすることができるように構成されている。また、蓄電池81は、制御ケーブル47の分岐点とコンバータ39との間の補機ケーブル46と蓄電池ケーブル85を介して接続されている。蓄電池ケーブル85にはa接点のリレー86が設けられており、蓄電池ケーブル85の回路のオン・オフをすることができるように構成されている。以上のようなケーブルの接続関係により、蓄電池81は、商用電源49から供給される電力及び燃料電池30で発電された電力を蓄電することができ、制御部31及び補機類27に向けて放電することができる。
引き続き図1を参照して、燃料電池システム10の作用を説明する。停止している燃料電池システム10の運転を開始するには、燃料ブロワ28を起動して燃焼部23に燃焼用燃料m2を供給すると共に空気ブロワ29を起動して燃焼部23に燃焼用空気aを供給する。燃料電池システム10の起動初期は、リレー33Aにより補機ケーブル43の回路がオフ(通電がない状態)に、リレー33Bにより補機ケーブル46の回路がオン(通電がある状態)になっており、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29にはコンバータ39が変換した直流電力が供給される。つまり、コンバータ39には、商用電源49から供給された交流電力が入力される。さらに蓄電池81に空き容量がある場合はリレー86により蓄電池ケーブル85の回路がオンとなり、蓄電池81にコンバータ39が変換した直流電力が供給される。蓄電池81に空き容量がなくなると制御部31はリレー86を作動させて蓄電池ケーブル85の回路をオフにする。また、燃焼燃料弁66は開、その他の弁61〜65は閉となっている。燃焼部23で燃焼用燃料m2が燃焼して改質熱が発生し、改質部25が昇温したら、原料燃料弁65を開にして原料燃料m1を改質部25に導入する。改質部25の温度は温度検出器(不図示)で検出する。改質部25にはプロセス水(不図示)も導入され、燃焼部23から改質熱を得て原料燃料m1が水蒸気改質反応を起こし、改質ガスgが生成される。改質器20では、上述のように改質ガスgが生成されるが、運転開始当初は改質ガスgの組成が安定していないため、改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を閉にし、バイパス弁63を開にして、組成が安定していない改質ガスgを燃料電池30に供給せずに燃焼部23に導いて燃焼させる。このとき、燃焼部23に導入した組成が安定していない改質ガスgを主として燃焼させ、不足分の燃焼用燃料m2を燃焼燃料弁66の開度を調節して燃焼部23に導入する。組成が安定していない改質ガスgで足りる場合は燃焼燃料弁66を閉とする。
改質器20で生成される改質ガスgの組成が安定するようになると、制御部31が改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を開に、バイパス弁63を閉にして、改質ガスgが燃料電池30に導入されるようにする。これにより、燃料電池30のアノード30Aに改質ガスgが導入される。他方、制御部31は、酸化剤ガス遮断弁64を開にし、これによって燃料電池30のカソード30Cに酸化剤ガスtが導入される。
燃料電池30ではアノード30Aに導入された改質ガスg中の水素と、カソード30Cに導入された酸化剤ガスt中の酸素とによる電気化学的反応が行われる。電気化学的反応は、アノード30A側では以下の(1)式に示す反応が行われ、カソード30C側では以下の(2)式に示す反応が行われる。
2H → 4H + 4e ・・・(1)
+ 4H + 4e → 2HO ・・・(2)
この電気化学的反応によって発電し、発熱すると共に水分が生成される。さらに説明を加えると、アノード30A側の電子が外部電気回路を通ってカソード30C側に移動する際に電力を得ることができる。アノード30A側の水素イオンは固体高分子膜を通過してカソード30C側に移動し、酸素と結合して水分が発生する。この電気化学的反応は発熱反応である。
燃料電池30に改質ガスg及び酸化剤ガスtが供給されて燃料電池30で出力が得られるようになると、制御部31はリレー33A、33Bに信号を送信してリレー33Aをオンに、リレー33Bをオフにする。これにより補機類27は、コンバータ39で直流に変換された電力に代えて、燃料電池30で発電された直流電力を直接受電して運転を継続する。このように補機類27が燃料電池30から直流電力を受電すると、交流から直流への変換ロスがなくなり燃料電池システム10の効率が向上する。また、依然として蓄電池81に空き容量がある場合、制御部31はリレー84、86を作動させて蓄電池ケーブル83の回路をオンにし、蓄電池ケーブル85の回路をオフにして、蓄電池81に燃料電池30が発電した直流電力が供給される。他方、燃料電池30によって得られる電力は直流電力であるため、パワーコンディショナ34のインバータ35で交流電力に変換されて電力負荷(不図示)に送電される。燃料電池30で発電される電力は、制御部31により燃料電池30に供給される改質ガスg及び酸化剤ガスtが調節されることで、補機類27及び電力負荷の消費電力の合計に対して所定の値(例えば消費電力の90%)に制御される。不足分の電力は、商用電源49から交流電力の供給を受ける。なお、燃料電池30で発生する熱は、例えば貯湯タンク(不図示)に蓄えられ、必要に応じて給湯や暖房等の熱負荷において消費される。燃料電池30で発生した熱を有効利用することにより、燃料電池システム10の効率が向上することとなる。
燃料電池30の作動中、アノード30Aからはアノードオフガスpが排出される。排出されたアノードオフガスpは、アノードオフガス管52を介して改質器20の燃焼部23に導かれて燃焼される。燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼により、改質部25における改質に用いる改質熱を発生させることができる。燃焼部23へ導入されるアノードオフガスpの燃焼では発生する改質熱が不足する場合は、燃焼燃料弁66の開度を調節して燃焼用燃料m2を燃焼部23に導入する。燃焼部23における燃焼によって生じた排ガスeは、排ガス管59を介して系外に排出される。他方、カソード30Cからはカソードオフガス(不図示)が排出され、カソードオフガス管(不図示)を介して系外に排出される。
上述のように、燃料電池システム10が停止した状態から燃料電池30の出力を得られるようになるまでには、改質器20が昇温するのと、その後改質ガスgの組成が安定するのとを待つことから相応の時間を要するため、需要があるうちはできる限り燃料電池システム10の停止を行わないことが好ましい。
ところで、商用電源49に停電や電圧低下等の異常が生じた場合は、一般的に、商用電源49と燃料電池30との連系を解列することが求められる。解列を求められるのは、一般に商用電源49側の配電系統では配電線を適当な区間に区分し、異常が生じたときに異常が生じた区間より下流側を切り離して異常の捜査をするところ、捜査時に燃料電池30で発電された電力が商用電源49側の配電系統に印加することがないようにして系統側の安全を確保するためである。商用電源49に異常が発生した場合、燃料電池システム10は、以下のような制御を行う。
図2を参照して、商用電源49に異常が発生したときの燃料電池システム10の制御について説明する。図2は、商用電源異常発生時の燃料電池システムの制御を示すフローチャートである。なお、以下の説明において燃料電池システム10の構成要素の符号については適宜図1を参照するものとする。燃料電池システム10は、制御部36により商用電源異常検出手段38が商用電源49の異常を検出したか否かを判断する(S11)。異常を検出しない場合はこの判断を繰り返す。異常を検出した場合はインバータ35のスイッチング素子をオフにするゲートブロックを行う(S12)。ゲートブロックを行うことにより、商用電源49の異常が瞬時停電等の速やかに解消される場合に、定常運転への復帰を迅速に行うことができる。
ゲートブロックを行うと燃料電池30で発電された電力が補機類27以外で消費されなくなる。すると、一般に補機類27の消費電力は燃料電池30の最低発電量に満たないため発電量が過剰となり、燃料電池30が高電位にさらされて耐久性が低下する原因となる。この不都合を回避するため、制御部31は、燃料電池30の発電電力を低下させる。また、燃料電池30で発電された電力の消費量が減少すると改質ガスg中の水素の利用率が低下し、アノードオフガスp中の可燃成分量が増加する。可燃成分量が増加したアノードオフガスpを燃焼部23に導入して燃焼させると、燃焼性が高い水素は完全燃焼するが、燃焼性が低いメタンが不完全燃焼となり、一酸化炭素等の有害成分を含んだ排ガスeが系外に排出されるおそれが生じる。この不都合を回避するため、ゲートブロックを行った後、制御部31は、空気ブロワ29の回転速度を上昇させることにより燃焼部23への燃焼用空気aの導入量を増加させ、燃料ブロワ28の回転速度を低下させることにより改質部25への原料燃料m1の導入量を減少させる(S13)。これにより、燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼が安定に行われる。
このゲートブロックによる対応は、商用電源49の異常を検出してから第1の所定時間以内であれば燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼が安定に行われるように制御する(燃焼用空気aの増加及び原料燃料m1の減少)ことにより、燃焼部23における不完全燃焼が抑制され、一酸化炭素等の有害成分を含んだ排ガスeが系外に排出されないという実験的知見に基づいている。なお、アノードオフガスpの燃焼が安定に行われるようにする制御は、燃焼用空気aの増加及び原料燃料m1の減少のいずれか一方で足りる場合は、その一方だけ行うこととしてもよい。また、第1の所定時間は、ゲートブロックを行ったときにアノードオフガスpの燃焼を安定に行う制御をすることで一酸化炭素等の有害成分の排出を阻止することができる時間であり、例えば0.8秒である。
制御部36は、商用電源49の異常を検出してから第1の所定時間以内に異常が解消したか否かを判断する(S14)。異常が解消していれば、解消してから安全確認に要する所定時間(本実施の形態では5秒間とする)待機し(S15)、その後インバータ35のゲート接続(ゲートブロックの解除)を行う(S16)。ゲート接続を行うと燃料電池30が商用電源49と連系し、燃料電池30で発電された電力が電力負荷へも供給されて電力消費量が増加する。このため、制御部31は、燃料ブロワ28の回転速度を上昇させることにより改質部25への原料燃料m1の導入量を増加させ(S17)、空気ブロワ29の回転速度を低下させることにより燃焼部23への燃焼用空気aの導入量を減少させて(S18)、燃料電池30の発電電力を商用電源49の異常を検出する前(出力の低下前)の状態に戻して定常運転を続ける。
商用電源49の異常を検出してから第1の所定時間以内に異常が解消したか否かを判断する工程(S14)において、異常が解消していなければ継電器33Rを遮断する(S21)。継電器33Rを遮断することにより、商用電源49側の配電系統への電力の印加を確実に防ぐことができる。そして、改質部25に導入する原料燃料m1の流量を、改質器20のホットホールド運転時の流量にする(S22)。改質器20のホットホールド運転とは、改質部25の触媒の温度を定常運転時の温度に近い状態で維持する運転であり、改質器20で生成された改質ガスgを燃焼部23に直接(アノード30Aをバイパスして)導いて燃焼させる運転である。改質器20をホットホールド運転とするのは、燃料電池30の耐久性の低下を抑制するために燃料電池30への改質ガスgの供給を停止しつつ要求があったときに直ちに改質ガスgを供給することができるようにするためである。上述のように、改質器20が冷えた(周囲環境温度の)状態から組成が安定した改質ガスgが生成されるようになるまでには相当の時間を要するため、ホットホールド運転が必要となる。
原料燃料m1の流量をホットホールド運転時の流量にしたら、改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を閉に、バイパス弁63を開にして(S23)、改質器20で生成された改質ガスgを燃焼部23へと導く。そして、酸化剤ガス遮断弁64を閉にして(S24)燃料電池30のカソード30Cへの酸化剤ガスtの供給を停止し、燃焼部23に導入する燃焼用空気aの流量を、改質器20のホットホールド運転時の流量にする(S25)。燃料電池30への改質ガスg及び酸化剤ガスtの供給を停止して燃料電池30の電圧を低下させることにより、燃料電池30の耐久性が低下することを最小限度に抑えることができる。なお、ホットホールド運転にして燃料電池30への改質ガスg及び酸化剤ガスtの供給を停止すると燃料電池30からの発電がなくなるが、このときの補機類27や制御部31等の作動は蓄電池81から供給される電力により行われる。
その後制御部36は、継電器33Rを遮断してから第2の所定時間以内に異常が解消したか否かを判断する(S26)。異常が解消していれば、異常解消後から第3の所定時間が経過するのを待機する(S27)。第2の所定時間は、改質器20の作動を継続した方が、一旦停止してから立ち上げるよりも燃料mの消費量が少ないと思われる時間である。第3の所定時間は、安全上燃料電池30等の分散型電源の商用電源49への接続が禁止される時間であり、電気事業者(電力会社)によって異なる。なお、異常が解消した後は、商用電源49からの電力が補機類27や制御部31等へ供給されることとなる。このとき制御部36は、リレー33Bをオンに、リレー33Aをオフにする。また、制御部31は、リレー86をオンにして蓄電池81に充電する。
第3の所定時間が経過したら、継電器33Rを接続すると共に、インバータ35のゲート接続を行う(S28)。そして制御部31は、燃料ブロワ28の回転速度を上昇させることにより改質部25への原料燃料m1の導入量を増加させ(S29)、改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を開に、バイパス弁63を閉にして(S30)、燃料電池30のアノード30Aに改質ガスgを供給する。その後、酸化剤ガス遮断弁64を開にして(S31)燃料電池30のカソード30Cへの酸化剤ガスtの供給を再開し、空気ブロワ29の回転速度を上昇させることにより燃焼部23への燃焼用空気aの導入量を増加させて定常運転時の流量とする(S32)。これにより燃料電池システム10が定常運転の状態に戻り、燃料電池30で発電された電力が電力負荷へ供給される。また、燃料電池システム10が定常運転の状態に戻ると、制御部36はリレー33Aをオンに、リレー33Bをオフにして、燃料電池30で発電された直流電力が補機類27に供給されるようにする。
商用電源49の異常を検出してから第2の所定時間以内に異常が解消したか否かを判断する工程(S26)において異常が解消していなければ、商用電源49の異常が早期に解消するのは困難であると判断して、燃料電池システム10を停止する工程に移行し(S41)、燃料電池30による発電が行われない状態での燃料mの消費を防ぐ。燃料電池システム10の停止は、改質部25に窒素ガス等の不活性ガスあるいは改質ガスgを封入して改質部25の触媒の劣化を抑制する手段を講じた後、補機類27を停止することにより行う。停止工程を行っているときは、蓄電池81から補機類27や制御部31等へ電力が供給される。
以上の説明では、燃料電池30が固体高分子形燃料電池であるとして説明したが、りん酸形燃料電池等の固体高分子形燃料電池以外の燃料電池であってもよい。しかしながら、固体高分子形燃料電池とすると、比較的低温で運転することができ、装置を小型化できるので、一般家庭等に設置するのに適している。
本発明の実施の形態に係る燃料電池システムを示す模式的系統図である。 商用電源異常発生時の制御を示すフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池システム
20 改質器
23 燃焼部
27 補機
28 燃料ブロワ(補機)
29 空気ブロワ(補機)
30 燃料電池
31、36 制御部
33A リレー
33R 継電器
35 インバータ
38 商用電源異常検出手段
49 商用電源
53 バイパス管
61 改質ガス弁
62 アノードオフガス弁
65 原料燃料弁
a 燃焼用空気
g 改質ガス
m1 原料燃料
p アノードオフガス

Claims (4)

  1. 水素と酸素との電気化学的反応により発電し、継電器を介して商用電源に連系された燃料電池と;
    原料燃料を導入し加熱して改質することにより前記燃料電池に供給する水素を含有する改質ガスを生成する改質器であって、前記燃料電池における電気化学的反応に使用されなかった水素を含むアノードオフガスと燃焼用空気とを導入して前記アノードオフガスを燃焼させることにより前記原料燃料の改質に用いる改質熱を発生させる燃焼部を有する改質器と;
    前記燃料電池で発電した直流電力を交流電力に変換するインバータと;
    前記商用電源の異常を検出する商用電源異常検出手段と;
    前記商用電源異常検出手段が商用電源の異常を検出したときに、前記継電器の接続状態を維持しつつ、前記燃料電池の発電電力を低下させ、前記インバータのゲートブロックを行うと共に前記燃焼部におけるアノードオフガスの燃焼が安定に行われるように制御し、前記商用電源の異常を検出してからの第1の所定時間以内に前記商用電源の異常が解消したときに前記燃料電池の発電出力を低下前の状態に増加させ、前記第1の所定時間が経過しても前記商用電源の異常が解消しないときに前記継電器を遮断する制御装置とを備える;
    燃料電池システム。
  2. 前記改質器への前記原料燃料の導入量を調節する原料燃料流量調節手段と;
    前記燃焼部への前記燃焼用空気の導入量を調節する燃焼用空気流量調節手段とを備え;
    前記制御装置が、前記原料燃料流量調節手段を制御して前記改質器への前記原料燃料の導入量を減少させると共に前記燃焼用空気流量調節手段を制御して前記燃焼部への前記燃焼用空気の導入量を増加させるように構成された;
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御装置が、前記継電器を遮断した後の第2の所定時間以内に前記商用電源の異常が解消したときに前記商用電源の異常解消後の第3の所定時間経過後に前記継電器を接続して前記燃料電池の発電出力を増加させ、前記第2の所定時間が経過しても前記商用電源の異常が解消しないときに燃料電池システムを停止工程に移行させるように構成された;
    請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記改質器で生成された改質ガスを前記燃料電池をバイパスして前記燃焼部へ導くバイパス手段と;
    リレーを介して前記燃料電池と接続され、前記燃料電池で発電された電力及び前記商用電源から供給される電力を受電して作動し、前記改質器及び前記燃料電池を作動させるために用いる補機を備え;
    前記制御装置が、前記商用電源の異常解消後前記第3の所定時間が経過するまでの間、前記燃料電池と前記補機との無接続状態を維持しつつ前記バイパス手段により前記改質器で生成された改質ガスを前記燃料電池をバイパスして前記燃焼部へ導き燃焼させると共に前記燃料電池への酸素の供給を停止するように構成された;
    請求項3に記載の燃料電池システム。
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