JP2009283278A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電池を備えることなく商用電源の停電時に損傷の発生を抑制する停止状態にすることができる燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システム10は、燃料電池30と、燃料電池30の商用電源99への連系と解列とを切り換える切換手段34と、酸化剤ガス遮断弁64が配設された酸化剤ガスライン54と、カソードオフガス遮断弁67が配設されたカソードオフガスライン54Qと、停電検出手段45と、制御装置36とを備える。酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67は、燃料電池30で発電された電力及び商用電源99から供給される電力により作動する。制御装置36は、商用電源99が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、燃料電池30を商用電源99から解列すると共に酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67を閉じるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は燃料電池システムに関し、特に蓄電池を備えることなく商用電源の停電時に損傷の発生を抑制する停止状態にすることができる燃料電池システムに関する。
水素と酸素とを使用して、これらの電気化学的反応により発電する燃料電池は、環境に優しい発電装置として注目されている。燃料電池は、発電に必要な水素を生成する改質器や、水素及び酸素を燃料電池に供給するブロワ等の補機類が併設された燃料電池システムが構築されることが多い。また、燃料電池は、電力負荷への電力供給の安定化の観点から商用電源と連系されるのが一般的である。そして商用電源が所定の時間以上停電した際には、停電復帰時の感電防止という安全上の観点から燃料電池を独立して運転させることが禁止されている場合が多いため、燃料電池を商用電源から解列しつつ燃料電池を停止させる制御を行うことが一般的である。他方、燃料電池を停止させる際には、燃料電池が残電圧で高電位にさらされることによる損傷や酸化劣化による損傷を防ぐため、所定の停止工程を経て停止されるのが一般的である。したがって、燃料電池を商用電源から解列しつつ停止させる際には、蓄電池から補機類や制御部等へ電力が供給されるのが一般的である。すなわち、燃料電池システムは蓄電池を備えていることが一般的である(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−10178号公報(段落0030、0046等)
しかしながら、我が国における商用電源網の現状に鑑みると、災害時などの特例を除いて燃料電池の起動中に停電する確率が非常に低い地域が多い。蓄電池は、商用電源から電力の供給を受けることができない状況の中で、停止状態に向かいつつある燃料電池システムを損傷から回避する状態にするために補機類等を作動させるのに寄与しているが、発生する確率が低い停電のために蓄電池を備えることは、燃料電池システムの構成を複雑にし、設置スペースが嵩むこととなる。
本発明は上述の課題に鑑み、蓄電池を備えることなく商用電源の停電時に損傷の発生を抑制する停止状態にすることができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、水素を含む水素含有ガスgを導入するアノード31と、酸素を含む酸化剤ガスtを導入するカソード32とを有し、アノード31に導入した水素とカソード32に導入した酸素との電気化学的反応により発電する燃料電池30と;燃料電池30の商用電源99への連系と解列とを切り換える切換手段34と;酸化剤ガスtをカソード32に導く酸化剤ガスライン54と;酸化剤ガスライン54に配設され、酸化剤ガスライン54内の酸化剤ガスtの流れを遮断可能な酸化剤ガス遮断弁64であって、燃料電池30で発電された電力及び商用電源99から供給される電力により作動する酸化剤ガス遮断弁64と;燃料電池30における電気化学的反応後にカソード32から導出されるカソードオフガスqを内部に流すカソードオフガスライン54Qと;カソードオフガスライン54Qに配設され、カソードオフガスライン54Q内のカソードオフガスqの流れを遮断可能なカソードオフガス遮断弁67であって、燃料電池30で発電された電力及び商用電源99から供給される電力により作動するカソードオフガス遮断弁67と;商用電源99が停電したことを検出する停電検出手段45と;商用電源99が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、燃料電池30を商用電源99から解列すると共に酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67を閉じるように、切換手段34、酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67を制御する制御装置36とを備える。
このように構成すると、商用電源が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、燃料電池を商用電源から解列すると共に酸化剤ガス遮断弁及びカソードオフガス遮断弁を閉じるので、燃料電池の残電圧で作動させることが可能な酸化剤ガス遮断弁及びカソードオフガス遮断弁を閉じる際に蓄電池の電力が不要となり、カソードへ流体の出入りを遮断することとなって損傷の発生を抑制する最低限の状態にすることができる。
また、本発明の第2の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る燃料電池システム10において、炭化水素系の原料m1と水分sとを導入し、原料m1を水蒸気改質して水素含有ガスgを生成する改質部25を有する改質器20と;改質部25に原料m1を供給する原料供給装置28であって、燃料電池30で発電された電力及び商用電源99から供給される電力により作動する原料供給装置28と;改質部25に水分sを供給する水分供給装置27であって、燃料電池30で発電された電力及び商用電源99から供給される電力により作動する水分供給装置27と;酸化剤ガスライン54に配設され、カソード32に酸化剤ガスtを供給する酸化剤ガス供給装置29であって、燃料電池30で発電された電力及び商用電源99から供給される電力により作動する酸化剤ガス供給装置29とを備え;制御装置36が、商用電源99が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、原料供給装置28、水分供給装置27、及び酸化剤ガス供給装置29への通電を停止させる制御を行うように構成されている。
このように構成すると、商用電源が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、原料供給装置、水分供給装置、及び酸化剤ガス供給装置への通電を停止させるので、酸化剤ガス遮断弁及びカソードオフガス遮断弁を閉じるために必要な電力が不足することを回避することができる。
また、本発明の第3の態様に係る燃料電池システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る燃料電池システム10において、炭化水素系の原料m1と水分sとを導入し原料m1を水蒸気改質して水素含有ガスgを生成する改質部25と、燃料電池30における電気化学的反応に利用されなかった水素を含むアノードオフガスpと燃焼用空気aとを導入しアノードオフガスpを燃焼させて改質部25における水蒸気改質に用いられる改質熱を発生させる燃焼部23とを有する改質器20と;燃焼部23に燃焼用空気aを導く燃焼用空気ライン58であって、内部を流れる燃焼用空気aの流量を検出する流量検出器38が配設された燃焼用空気ライン58と;流量検出器38よりも下流側の燃焼用空気ライン58に配設され、燃焼用空気ライン58内の燃焼用空気aの流れを遮断可能な燃焼用空気遮断弁68であって、燃料電池30で発電された電力及び商用電源99から供給される電力により作動する燃焼用空気遮断弁68とを備え;制御装置36が、商用電源99が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、燃焼用空気遮断弁68を閉じる制御をするように構成されている。
このように構成すると、商用電源が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに燃焼用空気遮断弁を閉じるので、燃料電池の残電圧で作動させることが可能な燃焼用空気遮断弁を閉じる際に蓄電池の電力が不要となり、流量検出器を燃焼部から逆流した流体から保護することが可能となって、燃料電池システムの損傷の発生を抑制することが可能となる。
本発明によれば、商用電源が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、燃料電池を商用電源から解列すると共に酸化剤ガス遮断弁及びカソードオフガス遮断弁を閉じるので、燃料電池の残電圧で作動させることが可能な酸化剤ガス遮断弁及びカソードオフガス遮断弁を閉じる際に蓄電池の電力が不要となり、カソードへ流体の出入りを遮断することとなって損傷の発生を抑制する最低限の状態にすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池システム10の構成について説明する。図1は、燃料電池システム10の模式的系統図である。燃料電池システム10は、水素含有ガスとしての改質ガスgを生成する改質器20と、改質器20に水分としての改質用水sを供給する水分供給装置としての改質用水ポンプ27と、改質器20に原料m1を供給する原料供給装置としての燃料ブロワ28と、水素と酸素との電気化学的反応により発電する燃料電池30と、燃料電池30に酸化剤ガスtを供給する酸化剤ガス供給装置としての空気ブロワ29と、切換手段としてのパワーコンディショナ34と、燃料電池システム10を制御する制御装置36と、停電検出手段としての電力計45とを備えている。
改質器20は、原料m1と改質用水sとを導入し水蒸気改質反応により水素に富む改質ガスgを生成する改質部25と、原料m1の水蒸気改質反応に用いる改質熱を発生する燃焼部23とを備えている。原料m1は、典型的には、メタン、エタン等の鎖式炭化水素(天然ガスも含む)、あるいはメタノール、石油製品(灯油、ガソリン、ナフサ、LPG等)等の炭化水素を主成分とする混合物等の炭化水素系の燃料であり、加熱用の燃焼に適するものが用いられる。改質部25に導入する改質用水sは水蒸気であってもよい。また、水素に富む改質ガスgとは、水素を主成分とするガスであり、水素を40体積%以上、典型的には70〜80体積%程度含んだ、燃料電池30に供給するガスである。改質ガスg中の水素濃度は80体積%以上でもよく、すなわち燃料電池30に供給したときに酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発電可能な濃度であればよい。
改質部25には、改質触媒が充填されており、水蒸気改質反応を促進させるように構成されている。改質触媒としては、典型的には、ニッケル系改質触媒やルテニウム系改質触媒が用いられる。改質触媒の作用により原料m1が改質され、生成された水素に富むガスに所定量以上の一酸化炭素が含まれていると、燃料電池30の電極触媒が被毒する。そのため、改質部25は、変成触媒が充填された変成部(不図示)、及び選択酸化触媒が充填された選択酸化部(不図示)を有し、改質器20から導出される改質ガスg中の一酸化炭素濃度が約10体積ppm以下、好適には1体積ppm程度となるようにするのが好ましい。変成触媒には、典型的には、鉄−クロム系変成触媒、銅−亜鉛系変成触媒、白金系変成触媒等が用いられる。選択酸化触媒には、典型的には、白金系選択酸化触媒、ルテニウム系選択酸化触媒、白金−ルテニウム系選択酸化触媒等が用いられる。なお、改質触媒における反応は吸熱反応であるが、変成触媒を有する変成部及び選択酸化触媒を有する選択酸化部における反応は発熱反応となる。
改質部25には、原料m1を導入するための原料管55と、改質用水sを導入するための改質用水管26とが接続されている。改質用水管26は、改質部25直近の原料管55に接続されていると、原料m1と改質用水sとが混合された状態で改質部25に導入されて好適である。しかしながら、改質用水管26が改質部25に直接接続されていてもよい。原料管55には、原料弁65が設けられている。原料弁65は、典型的にはノーマルクローズの電磁弁である。改質用水管26には、改質用水sを改質部25に供給する改質用水ポンプ27が配設されている。また、改質部25(改質ガス中の一酸化炭素濃度を低減させる部位を有する場合は当該部位)には改質ガスgを導出する改質ガス管51が接続されている。さらに改質部25には、温度を検出する温度検出器(不図示)が設けられている。
燃焼部23は、改質部25の改質触媒が設けられている位置に隣接するように、改質器20内に配設されており、改質熱を発生するための装置として、バーナー(不図示)が設けられている。燃焼部23は、炭化水素系燃料である燃焼用燃料m2、並びに燃料電池30から導出された水素を含むガスであるアノードオフガスp及び改質ガスgを導入すると共に、燃焼用空気aを導入し、バーナー(不図示)でこれらを燃焼させて水蒸気改質反応に用いる改質熱を得ることができるように構成されている。燃焼部23は、燃料電池システム10の状態に応じて、燃焼用燃料m2、アノードオフガスp、改質ガスgのいずれか1種類あるいは2種類以上を導入して燃焼させる。燃焼用燃料m2は、本実施の形態では、原料m1と同じものが使用される。すなわち、原料m1及び燃焼用燃料m2は、原料供給ラインとしての燃料管57を流れる燃料mが分流したものを用途に応じて呼称を変えたものであり、成分は同じものである。アノードオフガスpの成分は、典型的には、約半分が水素、残りの半分に二酸化炭素、窒素、原料あるいはその化合物(例えばメタン等)が含まれている。燃料管57には、気体の燃料mを送る燃料ブロワ28が配設されている。燃料ブロワ28は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調節することができ、これにより燃料mの流量を増減することができるように構成されている。なお、燃料mが液体の場合は燃料ブロワ28に代えて燃料ポンプが配設されるが、本実施の形態では燃料ブロワ28として説明する。
燃焼部23には、アノードオフガスp及び改質ガスgを導入可能なアノードオフガスラインとしてのアノードオフガス管52と、燃焼用燃料m2を導入する燃焼燃料管56と、燃焼用空気aを導入する燃焼用空気ラインとしての燃焼空気管58とが接続されている。燃焼燃料管56には、燃焼燃料弁66が設けられている。燃焼燃料弁66は、典型的にはノーマルクローズの電磁弁である。燃焼空気管58には、内部を流れる燃焼用空気aの流量を検出する流量検出器としての流量計38と、燃焼用空気aの流れを遮断可能な燃焼用空気遮断弁68とが、上流側から下流側に向かってこの順に配設されている。燃焼用空気遮断弁68は、典型的には電動機(モータ)により弁の開閉が行われる電動二方弁である。また、燃焼部23には、バーナー(不図示)で燃焼した後の排ガスeを排出する排ガス管59が接続されている。
燃料電池30は、典型的には固体高分子形燃料電池である。燃料電池30は、改質ガスgを導入するアノード31と、酸化剤ガスtを導入するカソード32と、電気化学的反応により発生した熱を奪う冷却部33とを含んで構成されている。カソード32に導入される酸化剤ガスtは、典型的には空気である。燃料電池30は、図では簡易的に示されているが、実際には、固体高分子膜をアノード31とカソード32とで挟んで単一のセルが形成され、このセルを冷却部33を介し複数枚積層して構成されている。燃料電池30では、アノード31に供給された改質ガスg中の水素が水素イオンと電子とに分解し、水素イオンが固体高分子膜を通過してカソード32に移動すると共に電子がアノード31とカソード32とを結ぶ導線を通ってカソード32に移動して、カソード32に供給された酸化剤ガスt中の酸素と反応して水を生成し、この反応の際に発熱する。この反応における、電子が導線を通ることにより、直流の電力を取り出すことができる。
燃料電池30は、出力ケーブル41及び商用電源ケーブル49を介して商用電源99に接続されている。商用電源99は、電力会社から供給される交流電力の電源である。出力ケーブル41と商用電源ケーブル49との接続部には、電力負荷98につながる電力負荷ケーブル48が接続されている。すなわち、燃料電池30と、商用電源99と、電力負荷98とは電気的に接続されている。電力負荷98は、典型的には、家電や生産機械等の電気機器である。出力ケーブル41にはパワーコンディショナ34が配設されている。また、商用電源ケーブル49には、商用電源99から供給を受ける電力を計測する電力計45が配設されている。電力計45は、電力を検出しないことをもって商用電源99の停電を検出することができる。電力計45は、信号ケーブルを介して制御装置36に電力値の信号を送信できるように構成されている。
また、パワーコンディショナ34の燃料電池30側及び商用電源99側の出力ケーブル41に補機ケーブル42が接続されている。補機ケーブル42には、交流電力を直流電力に変換するコンバータを有するAC/DC電源35が配設されている。AC/DC電源35は、商用電源99から入力した交流電力を直流電力に変換して出力するように構成されている。AC/DC電源35よりも燃料電池30側の補機ケーブル42にはDCケーブル43が接続されており、DCケーブル43には直流電力で作動するDC補機143が接続されている。AC/DC電源35よりも商用電源99側の補機ケーブル42にはACケーブル44が接続されており、ACケーブル44には交流電力で作動するAC補機144が接続されている。
パワーコンディショナ34は、燃料電池30と商用電源99とを連系する機能を有している。パワーコンディショナ34は、燃料電池30で発電された直流電力を交流電力に変換するインバータを有している。インバータは、IGBT等のスイッチング素子を複数有しており、スイッチング素子のスイッチング動作により直流電力を交流電力に変換する。また、インバータは、スイッチング素子をすべてオフにすることにより、燃料電池30と商用電源99との連系を電気的に遮断(解列)することができるように構成されている。パワーコンディショナ34は、制御装置36と信号ケーブルで接続されており、制御装置36からの指令信号を受信して燃料電池30と商用電源99とを連系するか解列するかを切り換えることができるように構成されている。
アノード31と改質部25とは、改質ガスラインとしての改質ガス管51を介して接続されている。改質ガス管51には改質ガスgの流れを遮断可能な改質ガス弁61が設けられている。また、アノード31と燃焼部23とは、アノードオフガス管52を介して接続され、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった水素を含むアノードオフガスpを燃焼部23に導入することができるようになっている。アノードオフガス管52には、アノードオフガスpの流れを遮断可能なアノードオフガス弁62が配設されている。また、改質ガス弁61の上流側の改質ガス管51と、アノードオフガス弁62よりも下流のアノードオフガス管52とが、バイパス管53で接続されている。バイパス管53にはバイパス弁63が設けられている。改質ガス弁61、アノードオフガス弁62、バイパス弁63は、典型的にはノーマルクローズの電磁弁である。
カソード32には、酸化剤ガスtを導入する酸化剤ガスラインとしての酸化剤ガス管54と、燃料電池30での電気化学的反応に利用されなかった酸素を含むカソードオフガスqを排出するカソードオフガスラインとしてのカソードオフガス管54Qとが接続されている。酸化剤ガス管54からは、燃焼空気管58が分岐している。燃焼空気管58への分岐部よりも上流側の酸化剤ガス管54には、カソード32に酸化剤ガスtを送ると共に燃焼部23に燃焼用空気aを送る酸化剤ガス供給手段としての空気ブロワ29が配設されている。空気ブロワ29は、典型的にはインバータにより回転数(rpm)を調節することができ、これにより燃焼用空気aや酸化剤ガスtの流量を増減することができるように構成されている。燃焼空気管58への分岐部よりも下流側の酸化剤ガス管54には、酸化剤ガスtの流れを遮断可能な酸化剤ガス遮断弁64が設けられている。酸化剤ガス遮断弁64は、典型的には電動二方弁である。また、酸化剤ガス管54には、典型的には、酸化剤ガスtを加湿する加湿器(不図示)が配設される。カソードオフガス管54Qには、カソードオフガスqの流れを遮断可能なカソードオフガス遮断弁67が設けられている。カソードオフガス遮断弁67は、典型的には電動二方弁である。
燃料電池30の冷却部33の冷却水導入口には冷却水管75が、冷却水導出口には冷却水管74が、それぞれ接続されている。冷却水管74、75は、図1では省略しているが、熱交換器(不図示)を介して接続され、熱交換器(不図示)を通過して温度が下がった冷却水cが冷却水ポンプ(不図示)により燃料電池30に導入されるように循環流路が形成されている。
制御装置36は、燃料電池システム10の運転を制御する。燃料電池システム10の運転は、典型的には後述する作用の説明の手順に沿ったシーケンスに従って制御される。制御装置36は、改質用水ポンプ27、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29に信号を送信して発停を制御すると共に、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29から吐出される流体の流量を制御する。なお、改質用水ポンプ27、燃料ブロワ28、空気ブロワ29に信号を送信することには、これらに送電する動力盤(不図示)に信号を送信することも含む。また、制御装置36は、各弁61〜68とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、開閉信号を送信して弁の開閉動作をさせることができるように構成されている。また、制御装置36は、流量計38及び電力計45とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、流量計38から流量信号を及び電力計45から電力信号をそれぞれ受信することができるように構成されている。また、制御装置36は、パワーコンディショナ34に信号を送信して、燃料電池30における発電電流を設定する一方、燃料電池30と商用電源99との連系及び解列を切り換えることができるように構成されている。また、制御装置36は、改質部25の温度を検出する温度検出器(不図示)と信号ケーブルで接続されており、温度信号を受信することができるように構成されている。また、制御装置36は、不揮発性メモリ(不図示)を有しており、制御装置36への電力の供給が途絶えた時点の燃料電池システム10の状態を記憶することができるように構成されている。
燃料電池システム10を構成する補機類は、原則として、燃料電池30で発電された電力で作動することも、商用電源99から供給された電力で作動することもできるようになっている。補機類とは、燃料電池30から出力を得るために流体の搬送や流量の調節等を行うように作動させる電気機器であり、改質用水ポンプ27及び各ブロワ28、29や弁61〜68等が、適宜DC補機143又はAC補機144に振り分けられる。なお、DC補機143、AC補機144は、燃料電池システム10を構成する補機類(改質用水ポンプ27及び各ブロワ28、29や弁61〜68等)の総称である。本実施の形態では、改質用水ポンプ27、燃料ブロワ28、空気ブロワ29、酸化剤ガス遮断弁64、カソードオフガス遮断弁67、燃焼用空気遮断弁68、及び制御装置36のそれぞれが、燃料電池30で発電された電力で作動することも、商用電源99から供給された電力で作動することもできるように構成されている。また、改質ガス弁61、アノードオフガス弁62、バイパス弁63、原料弁65、燃焼燃料弁66のそれぞれも、燃料電池30で発電された電力で作動することも、商用電源99から供給された電力で作動することもできるように構成されている。
また、本実施の形態では、可燃性ガスの燃料電池システム10外への漏洩を抑制する観点から炭化水素系ガス(改質ガスg、燃料m)系統に配設された改質ガス弁61、アノードオフガス弁62、バイパス弁63、原料弁65、燃焼燃料弁66をノーマルクローズの電磁弁とし、炭化水素系ガスに比べて流量が多くなる空気(酸化剤ガスt、燃焼用空気a)を通すため口径が大きくなる弁において消費電力を低減する観点から空気系統に配設された酸化剤ガス遮断弁64、カソードオフガス遮断弁67、燃焼用空気遮断弁68を電動二方弁としている。
引き続き図1を参照して、燃料電池システム10の作用を説明する。停止している燃料電池システム10の運転を開始するには、燃料ブロワ28を起動して燃焼部23に燃焼用燃料m2を供給すると共に空気ブロワ29を起動して燃焼部23に燃焼用空気aを供給する。このとき、燃焼燃料弁66及び燃焼用空気遮断弁68は開、その他の弁61〜65、67は閉となっている。燃焼部23で燃焼用燃料m2が燃焼して改質熱が発生し、改質部25が昇温したら、原料弁65を開にして原料m1を改質部25に導入する。改質部25の温度は温度検出器(不図示)で検出する。改質部25には改質用水ポンプ27の起動により改質用水sも導入され、燃焼部23から改質熱を得て原料m1が水蒸気改質反応を起こし、改質ガスgが生成される。改質器20では、上述のように改質ガスgが生成されるが、運転開始当初は改質ガスgの組成が安定していないため、改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を閉にし、バイパス弁63を開にして、組成が安定していない改質ガスgを燃料電池30に供給せずに燃焼部23に導いて燃焼させる。このとき、燃焼部23に導入した組成が安定していない改質ガスgを主として燃焼させ、不足分の燃焼用燃料m2を燃焼燃料弁66を開にして燃焼部23に導入する。組成が安定していない改質ガスgで足りる場合は燃焼燃料弁66を閉とする。
改質器20で生成される改質ガスgの組成が安定し、改質ガスg中の一酸化炭素濃度が所定の値まで低減するようになると、制御装置36が改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62を開に、バイパス弁63を閉にして、改質ガスgが燃料電池30に導入されるようにする。これにより、燃料電池30のアノード31に改質ガスgが導入される。他方、制御装置36は、酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67を開にし、これによって燃料電池30のカソード32に酸化剤ガスtが導入される。典型的には、アノード31に供給される改質ガスgの量が、水素の利用率が70〜80%程度、好ましくは75%程度となるように、改質器20で改質ガスgが生成される(これに合わせて原料m1が改質部25に導入される)。また、酸素の利用率が45〜60%程度、好ましくは50%程度となる量の酸化剤ガスtがカソード32に供給されるように空気ブロワ29の回転数や流量調整弁(不図示)が調節される。
燃料電池30ではアノード31に導入された改質ガスg中の水素と、カソード32に導入された酸化剤ガスt中の酸素とによる電気化学的反応が行われる。電気化学的反応は、アノード31側では以下の(1)式に示す反応が行われ、カソード32側では以下の(2)式に示す反応が行われる。
2H → 4H + 4e ・・・(1)
+ 4H + 4e → 2HO ・・・(2)
この電気化学的反応によって発電し、発熱すると共に水分が生成される。さらに説明を加えると、アノード31側の電子が外部電気回路を通ってカソード32側に移動する際に電力を得ることができる。アノード31側の水素イオンは固体高分子膜を通過してカソード32側に移動し、酸素と結合して水分が発生する。この電気化学的反応は発熱反応である。
燃料電池30によって得られる電力は直流電力であるため、パワーコンディショナ34で交流電力に変換されて電力負荷98に、及び改質用水ポンプ27、各ブロワ28、29、各弁61〜68に送電される。燃料電池30で発電される電力は、電力負荷及び改質用水ポンプ27、各ブロワ28、29、各弁61〜68等を含む補機類の消費電力の合計に対して所定の値(例えば合計消費電力の90%)となるように、パワーコンディショナ34で設定される。この設定値に対して適切な供給量となるように、制御装置36により燃料電池30に供給される改質ガスg及び酸化剤ガスtの量が調節される。このときパワーコンディショナ34では燃料電池30と商用電源99とを連系するようにインバータが制御されており、不足分の電力は、商用電源99から交流電力の供給を受ける。
燃料電池30の作動中、アノード31からはアノードオフガスpが排出される。排出されたアノードオフガスpは、アノードオフガス管52を介して改質器20の燃焼部23に導かれて燃焼される。燃焼部23におけるアノードオフガスpの燃焼により、改質部25における改質に用いる改質熱を発生させることができる。燃焼部23へ導入されるアノードオフガスpの燃焼だけでは発生する改質熱が不足する場合は、燃焼燃料弁66を開けて燃焼用燃料m2を燃焼部23に導入する。燃焼部23における燃焼によって生じた排ガスeは、排ガス管59を介して系外に排出される。他方、カソード32からはカソードオフガスqが排出され、カソードオフガス管54Qを介して系外に排出される。
上述のように、燃料電池30における電気化学的反応は発熱反応であるため、燃料電池30の運転を継続するために発生した熱を冷却水cで除去する。燃料電池30に改質ガスg及び酸化剤ガスtが導入されて発電が行われるようになると、制御装置36は、冷却水ポンプ(不図示)を起動して冷却水cを循環させる。冷却部33に導入された冷却水cは、燃料電池30における電気化学的反応で発生した熱によって温度が上昇する。燃料電池30は冷却水cによって発熱が除去されて、運転に適した温度(約60℃〜80℃程度)に維持される。
燃料電池30の発電を停止する際は、まず、空気ブロワ29を停止すると共に酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67を閉じてカソード32を密封する。次に、燃料ブロワ28及び改質用水ポンプ27を停止すると共に原料弁65、改質ガス弁61、アノードオフガス弁62、及び燃焼用空気遮断弁68を閉にする。また、燃焼燃料弁66が開になっている場合はこれを閉にする。このように、まずカソード32を密封すると、カソード32に密封された酸化剤ガスt中の酸素がアノード31中の水素と電気化学的反応を起こし、反応により発生した電力は例えば燃料ブロワ28の動力として消費されると共に、カソード32の酸素が消費される。カソード32の酸素が消費されると燃料電池30における発電がなくなるため、上記の停止処理を行う際に必要な燃料ブロワ28や改質用水ポンプ27等の稼働に必要な電力は商用電源99から供給を受ける。カソード32に密封した酸化剤ガスt中の酸素を消費することにより、酸化剤ガスt中から酸素成分がなくなってカソード32を不活性雰囲気にすることができると共に、残留酸素により燃料電池30で発電された電力を消費するので停止中の燃料電池30が残電圧により高電位にさらされることを回避することができる。停止中の燃料電池30のカソード32を不活性雰囲気にすることにより、残留酸素が固体高分子膜を透過してカソード32からアノード31に入り込むことを回避することができ、これにより燃料電池30が酸化により損傷することを防ぐことができる。
上述のように、燃料電池システム10は、商用電源99と連系して電力負荷98に電力を供給している。ところが、商用電源99が所定の時間以上(例えば0.1秒以上)停電した際には、停電復帰時の感電防止の観点から燃料電池30を独立して運転を継続する自立運転が禁止されている場合がある。このような場合は、商用電源99が所定の時間以上停電した際に直ちに燃料電池30が商用電源99から解列されると共に、燃料電池システム10も停止するように制御される。燃料電池30が商用電源99から解列され、燃料電池30での発電も行われないと、燃料電池システム10を構成する補機類(各ポンプ及びブロワ27、28、29や弁61〜68等)が電力の供給を受けられなくなり、上記の所定の停止工程が完結せず、燃料電池30が酸化により損傷しうる状態で燃料電池システム10が停止してしまう可能性がある。このような不都合を回避するため、本実施の形態では、商用電源99が所定の時間以上停電した際に以下のような制御を行う。
ここで図2を参照して、商用電源99が停電した際の燃料電池システム10の制御を説明する。図2は、商用電源99が停電した際の燃料電池システム10の制御を説明するフローチャートである。以下の説明において言及する燃料電池システム10の構成の符号については、適宜図1を参照することとする。
典型的には外部からの指令により、燃料電池システム10が起動すると(S1)、燃料電池システム10を構成する補機類は商用電源99から電力の供給を受け、上述した燃料電池システム10の運転を開始する手順で燃料電池30を発電可能にする。燃料電池30で発電が行われるようになると、制御装置36は、パワーコンディショナ34に信号を送信して燃料電池30を商用電源99に連系し(S2)、燃料電池システム10が定常運転状態となる。燃料電池システム10が定常運転をしている状態で、制御装置36は電力計45から随時信号を受信して商用電源99が停電したか否かを判断する(S3)。停電していなければ燃料電池30と商用電源99とが連系した燃料電池システム10の定常運転状態を維持する。
他方、商用電源99が停電した場合は、商用電源99の停電が所定の時間以上であったか否かを判断する(S4)。ここで「所定の時間」は、典型的には、商用電源99側の配電系統において配電線を適当な区間に区分して異常が生じた区間より下流側を切り離して異常の捜査が行われるような停電が継続した時間であり、例えば0.1秒である。所定の時間以上の停電が生じた際は、捜査時に燃料電池30で発電された電力が商用電源99側の配電系統に印加することがないように、燃料電池30の商用電源99からの解列が求められる。商用電源99の停電が所定の時間以上であったか否かを判断する工程(S4)において、所定時間以上でなかった場合は、燃料電池システム10の定常運転状態を維持する。
他方、商用電源99の停電が所定の時間以上であった場合は、制御装置36はパワーコンディショナ34に信号を送信して燃料電池30を商用電源99から解列する(S5)。これと共に、改質用水ポンプ27、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29を停止して(S6)、改質器20への改質用水s及び原料m1の供給、並びに燃料電池30への改質ガスg及び酸化剤ガスtの供給を停止する。その後、酸化剤ガス遮断弁64、カソードオフガス遮断弁67、及び燃焼用空気遮断弁68を閉にする(S7)。この、各弁64、67、68を閉にする工程(S7)では、改質用水ポンプ27、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29を停止した後に燃料電池30に残存する改質ガスg中の水素と酸化剤ガスt中の酸素との電気化学的反応により発生した電力(この電力を以下「残電力」という。)によって電動弁のモータが動かされる。本実施の形態では、燃料電池30を商用電源99から解列すると共に比較的消費電力が大きい改質用水ポンプ27、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29を停止して燃料電池30の残電力の消費を防ぐことにより、燃料電池30を商用電源99から解列した後の酸化剤ガス遮断弁64、カソードオフガス遮断弁67、及び燃焼用空気遮断弁68を閉にする動作を可能にしている。燃焼用空気遮断弁68を閉にすることにより、改質器20の燃焼部23から蒸気が逆流拡散して結露した水分が流量計38に付着することによる流量計38の故障を回避することができる。なお、燃料電池30の酸化による損傷を防ぐ観点から、酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67を、燃焼用空気遮断弁68よりも優先して閉にすることが好ましい。
酸化剤ガス遮断弁64、カソードオフガス遮断弁67、燃焼用空気遮断弁68を閉にしたら(S7)、残電力を制御装置36に供給して(S8)残電力を消費させる。残電力を消費させることにより、酸化剤ガス遮断弁64及びカソードオフガス遮断弁67が閉じられて密封されたカソード32が不活性雰囲気となることを促進させると共に、燃料電池システム10の停止中に燃料電池30が高電位にさらされることを回避することができる。なお、本実施の形態では、典型的には、改質用水ポンプ27、燃料ブロワ28及び空気ブロワ29を停止した際(S6)に改質ガス弁61及びアノードオフガス弁62も閉にして、バーナが消えているために燃焼されない水素含有ガスが燃焼部23に流入することを防いでいるが、密封されたカソード32の酸素消費を促進させるために改質部25に残存する改質ガスgがアノード31へ入るのを許容する観点から、残電力を制御装置36に供給すると共に改質ガス弁61にも供給して、改質ガス弁61を開の状態に維持してもよい。
カソード32に密封された酸化剤ガスt中から酸素成分がなくなり残電力の発生がなくなると、制御装置36への電力の供給も途絶える。このとき、改質ガス弁61にも残電力を供給していた場合は、ノーマルクローズの改質ガス弁61への電力の供給も途絶えて改質ガス弁61が閉となる。本実施の形態では、残電力の発生がなくなって制御装置36への電力の供給が途絶えても燃料電池システム10が停止した際の状態を制御装置36が有する不揮発性メモリが記憶するため、一般的に生じうる制御装置36への電力の供給が途絶えてシーケンスがリセットされることによって燃料電池システム10の各部材(ブロワや弁等)の状態とシーケンスとに齟齬が生じて商用電源99が復電したときに「システム状態不一致」を検出して燃料電池システム10を再起動することができなくなる、という不都合が生じることを回避することができる。
以上の説明では、燃料電池30が固体高分子形燃料電池であるとして説明したが、りん酸形燃料電池等の固体高分子形燃料電池以外の燃料電池であってもよい。しかしながら、固体高分子形燃料電池とすると、比較的低温で運転することができ、装置を小型化できるので、一般家庭等に設置するのに適している。
本発明の実施の形態に係る燃料電池システムの模式的系統図である。 商用電源停電時の燃料電池システムの制御を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池システム
20 改質器
23 燃焼部
25 改質部
27 改質用水ポンプ
28 燃料ブロワ
29 空気ブロワ
30 燃料電池
31 アノード
32 カソード
34 パワーコンディショナ
36 制御装置
38 流量計
45 電力計
54 酸化剤ガスライン
54Q カソードオフガスライン
58 燃焼用空気ライン
64 酸化剤ガス遮断弁
67 カソードオフガス遮断弁
68 燃焼用空気遮断弁
99 商用電源
a 燃焼用空気
g 改質ガス
q カソードオフガス
m1 原料
s 改質用水
t 酸化剤ガス

Claims (3)

  1. 水素を含む水素含有ガスを導入するアノードと、酸素を含む酸化剤ガスを導入するカソードとを有し、前記アノードに導入した水素と前記カソードに導入した酸素との電気化学的反応により発電する燃料電池と;
    前記燃料電池の商用電源への連系と解列とを切り換える切換手段と;
    前記酸化剤ガスを前記カソードに導く酸化剤ガスラインと;
    前記酸化剤ガスラインに配設され、前記酸化剤ガスライン内の前記酸化剤ガスの流れを遮断可能な酸化剤ガス遮断弁であって、前記燃料電池で発電された電力及び前記商用電源から供給される電力により作動する酸化剤ガス遮断弁と;
    前記燃料電池における前記電気化学的反応後に前記カソードから導出されるカソードオフガスを内部に流すカソードオフガスラインと;
    前記カソードオフガスラインに配設され、前記カソードオフガスライン内の前記カソードオフガスの流れを遮断可能なカソードオフガス遮断弁であって、前記燃料電池で発電された電力及び前記商用電源から供給される電力により作動するカソードオフガス遮断弁と;
    前記商用電源が停電したことを検出する停電検出手段と;
    前記商用電源が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、前記燃料電池を前記商用電源から解列すると共に前記酸化剤ガス遮断弁及び前記カソードオフガス遮断弁を閉じるように、前記切換手段、前記酸化剤ガス遮断弁及び前記カソードオフガス遮断弁を制御する制御装置とを備える;
    燃料電池システム。
  2. 炭化水素系の原料と水分とを導入し、前記原料を水蒸気改質して前記水素含有ガスを生成する改質部を有する改質器と;
    前記改質部に前記原料を供給する原料供給装置であって、前記燃料電池で発電された電力及び前記商用電源から供給される電力により作動する原料供給装置と;
    前記改質部に水分を供給する水分供給装置であって、前記燃料電池で発電された電力及び前記商用電源から供給される電力により作動する水分供給装置と;
    前記酸化剤ガスラインに配設され、前記カソードに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置であって、前記燃料電池で発電された電力及び前記商用電源から供給される電力により作動する酸化剤ガス供給装置とを備え;
    前記制御装置が、前記商用電源が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、前記原料供給装置、前記水分供給装置、及び前記酸化剤ガス供給装置への通電を停止させる制御を行うように構成された;
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 炭化水素系の原料と水分とを導入し前記原料を水蒸気改質して前記水素含有ガスを生成する改質部と、前記燃料電池における前記電気化学的反応に利用されなかった水素を含むアノードオフガスと燃焼用空気とを導入し前記アノードオフガスを燃焼させて前記改質部における前記水蒸気改質に用いられる改質熱を発生させる燃焼部とを有する改質器と;
    前記燃焼部に前記燃焼用空気を導く燃焼用空気ラインであって、内部を流れる前記燃焼用空気の流量を検出する流量検出器が配設された燃焼用空気ラインと;
    前記流量検出器よりも下流側の前記燃焼用空気ラインに配設され、前記燃焼用空気ライン内の前記燃焼用空気の流れを遮断可能な燃焼用空気遮断弁であって、前記燃料電池で発電された電力及び前記商用電源から供給される電力により作動する燃焼用空気遮断弁とを備え;
    前記制御装置が、前記商用電源が所定の時間にわたり停電したことが検出されたときに、前記燃焼用空気遮断弁を閉じる制御をするように構成された;
    請求項1に記載の燃料電池システム。
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