JP2007153681A - 改質システム - Google Patents

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Yoshiaki Odai
佳明 尾台
Kazunori Tsuchino
和典 土野
Kazuhiko Kawajiri
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Abstract

【課題】制御電源の供給が喪失したときに、改質器の触媒を劣化させずに改質器を停止する改質システムを提供することである。
【解決手段】原料水ポンプにより供給される原料水から得られる水蒸気により原燃料を改質して水素含有ガスを生成する改質器を具備する改質システムにおいて、外部から制御電源が供給されて運転中のときには、上記原料ポンプから供給される原料水を運転中の上記改質器に原料水を供給するために必要な圧力に相当する水位まで溜めて原料水を上記改質器に供給し、上記制御電源が喪失したときには、内に溜まっている原料水を上記改質器に供給する貯水槽を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、原燃料と原料水から水素含有ガスを生成する改質システムに関するものである。
都市ガス、LPGまたは灯油などの原燃料を水素含有ガスに改質する改質システムは、燃料電池発電システムにおける燃料電池の燃料ガス生成に用いられている。原燃料の改質には、水蒸気改質法が用いられ、改質器には数百度の温度に制御された改質触媒が充填されており、水蒸気と原燃料を触媒により反応させて水素含有ガスを生成する。生成した水素含有ガスは、温度制御された触媒が充填された一酸化炭素転化部、一酸化酸素酸化部で水素含有ガス中の一酸化炭素が除去される。そして、改質システムは、改質器に原料水を供給する原料水ポンプや原燃料を供給する原燃料供給手段などの補機を制御駆動する制御装置を備える。
燃料電池発電システムを停止させる場合、すなわち改質システムを停止する場合には改質器触媒の劣化を防ぐために改質器に残留している原燃料や可燃性ガスを除去する必要がある。このため、システム停止時に改質器への原燃料の供給を停止する一方で原料水の供給を継続する方法が提案されている。停止時には、水蒸気発生部に供給される原料水が余熱で気化し、水蒸気だけが改質器を流通し内部に残留している原燃料や可燃性ガスを排除することができ、改質器触媒の劣化を防止できる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−282114号公報
ところで、燃料電池発電システムと改質システムを動かすためにはポンプや弁などの補機を動かすための制御電源が必要である。そして、燃料電池が発電中のときには制御電源を発電電力から供給することができるが、燃料電池を停止する時には外部電源から制御電源の供給を受けなければならない。そして、改質システムの上述の停止方法では、発電停止後にも原料水ポンプを動かし続け、改質器への原料水供給を継続する必要がある。
しかし、一般には外部電源として商用電源を使用しているために、商用電源の停電時には原料水ポンプが停止するので、改質器内部に原燃料や可燃性ガスが残留したままになり、改質器の触媒の劣化が起きるという問題がある。
この発明の目的は、制御電源の供給が喪失したときに、改質器の触媒を劣化させずに改質器を停止する改質システムを提供することである。
この発明に係わる改質システムは、原料水ポンプにより供給される原料水から得られる水蒸気により原燃料を改質して水素含有ガスを生成する改質器を具備する改質システムにおいて、外部から制御電源が供給されて運転中のときには、上記原料ポンプから供給される原料水を運転中の上記改質器に原料水を供給するために必要な圧力に相当する水位まで溜めて原料水を上記改質器に供給し、上記制御電源が喪失したときには、内に溜まっている原料水を上記改質器に供給する貯水槽を備える。
この発明に係わる改質システムの効果は、外部からの制御電源の供給が喪失したとき、改質器への原燃料の供給は停止するが、原料水の供給は継続するので、改質器内に残留している原燃料や可燃性ガスを押し出し、改質器内から除去することができ、触媒劣化を起こさずに改質器を停止することができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。
この発明の実施の形態1に係わる改質システム1は、図1に示すように、燃料電池2の燃料極2aに水素含有ガスからなる燃料ガスを燃料ガス供給導管3を介して供給するために燃料電池発電システムに適用される。この燃料電池2は、燃料極2aと酸化剤極2bとを備え、酸化剤極2bには空気ブロア4から酸化剤ガスである空気が供給される。図1では省略しているが、燃料電池2の発電出力は電力変換されて外部負荷に供給される。
また、燃料極2aに供給される燃料ガスの内の未反応分は、燃料オフガスとして燃料オフガス排気導管5を通り、改質器6に戻される。燃料オフガス排気導管5には燃料極2aから改質器6に向かう方向の流れのみ通す逆止弁7が設けられている。
この改質システム1は、図示していないが、一体構造になっている水蒸気発生部、改質部、一酸化炭素転化部、一酸化炭素酸化部を具備する改質器6、燃料ガスを生成するための原料の1つである原燃料を改質器6に供給する原燃料供給部10、もう1つの原料である原料水を改質器6に供給する原料水供給部11を備える。
原燃料供給部10は、原燃料供給手段としての原燃料源15、原燃料源15と改質器6とを連通し、原燃料が流される原燃料供給導管16、原燃料供給導管16に介設され、原燃料の流れを制御する原燃料供給弁17を備える。
原燃料源15は、原燃料が都市ガスであるならば都市ガス配管、LPGであるならばLPGガスボンベ、灯油であるならば灯油タンクである。
原燃料供給弁17は、制御電源の喪失時に原燃料の供給を停止できるように自動的に閉止状態になる弁、例えば、ノーマルクローズ弁である。
なお、原燃料供給手段は、原燃料源15における供給圧力が不足する場合にはポンプやブロアなどが併設される。
原料水供給部11は、原料水タンク19、原料水ポンプ20、貯水槽21、原料水ポンプ20と貯水槽21の注水孔22とを連通する第1原料水供給導管23、改質器6と貯水槽21の出水孔24とを連通する第2原料水供給導管25、第1原料水供給導管23に介設され、原料水の流れを制御する原料水供給弁26を備える。
貯水槽21の出水孔24は、改質システム1の停止時に出水孔24が空中に出て改質器6へ空気が侵入することを防ぐために、改質器6への原料水の供給が停止したときの原料水の水位(以下、停止時水位と称す。)29より下方に位置するように設けられている。
原料水供給弁26は、改質システム1の停止時に貯水槽21に溜まっている原料水が原料水ポンプ20を停止したときに原料水ポンプ20の方向に逆流しないようにするため、制御電源喪失時に自動的に閉状態となるような弁、例えば、ノーマルクローズ弁である。
また、原料水ポンプ20、空気ブロア4、原燃料供給弁17、原料水供給弁26などを稼動するために必要な制御電源は、燃料電池2の発電中には発電出力を使用し、燃料電池2が発電していないときには商用電源を使用するのが一般的だが、この説明では常時商用電源から制御電源の供給を受けているとする。
なお、以下の説明における電源の供給とは、制御装置を駆動するために必要な電力を供給することであり、制御電源の喪失とは、制御装置を駆動するために必要な電力の供給が一般には意図せずに停止したことを意味する。
次に、燃料電池発電システムおよび改質システム1の動作について説明する。
燃料電池発電システムおよび改質システム1が停止しているときには、空気ブロア4と原料水ポンプ20は停止しており、原燃料供給弁17と原料水供給弁26はノーマルクローズ弁のため閉止状態にある。また、貯水槽21には停止時水位29まで原料水が溜まっている。
燃料電池発電システムおよび改質システム1が運転されているときには、空気ブロア4と原料水ポンプ20は稼動しており、原燃料供給弁17と原料水供給弁26は開状態にある。
このとき、燃料電池2の酸化剤極2bには、空気ブロア4から空気が供給され、燃料極2aには改質器6から燃料ガスが供給され、燃料電池2で発電している。また、燃料極2aから排出される燃料オフガスは、燃料オフガス排気導管5を通して改質器6に供給され、バーナで燃焼される。燃焼に伴って発生する熱エネルギーは、改質器6の触媒温度や水蒸気発生部を適温に維持するとともに、水蒸気発生部に必要な原料水の気化熱や改質に必要な改質エネルギーとして供される。
運転されているときの改質器6の内部では、高温で改質反応や原料水の気化が起こっているために、改質器6の内圧は大気圧より高くなっている。また、燃料ガスを燃料ガス供給導管3を通して燃料極2aに供給し、燃料極2aから燃料オフガスを燃料オフガス排気導管5を通して改質器6に送る際の圧力損失もあるので、改質器6に原料水を供給するためには数kPaから数十kPaの供給圧力が必要になる。以降、この改質器6に原料水を供給するため改質器6の入口での原料水に必要な供給圧力を改質器側原料水供給圧力と称す。
原料水は、原料水タンク19から原料水ポンプ20より送り出され、第1原料水供給導管23を通って貯水槽21に送られるが、出水孔24において原料水に加わる圧力(以下、貯水槽側原料水供給圧と称す。)が改質器側原料水供給圧力より低いときには原料水は貯水槽21に溜まっていき、貯水槽21内の原料水の水位は上昇する。
そして、貯水槽21内の原料水の水位が改質器6の改質器側原料水供給圧力に相当する水位(以下、相当水位と称す。)を超えると、原料水は第2原料水供給導管25を通って改質器6に供給される。そして、改質システム1の運転中においては、貯水槽21内の原料水の水位が運転時相当水位30で釣り合う。改質器側原料水供給圧力は貯水槽側原料水供給圧Poutと等しく、貯水槽側原料水供給圧Poutは、式(1)により求められる。但し、Hは運転時相当水位30から出水孔24までの深さ、kは定数である。
Pout=k×H・・・(1)
当然、貯水槽21の出水孔24は、運転時相当水位30より下方に位置するように設けられている。従って、運転時の貯水槽21内の原料水は、運転時相当水位30で溜まっているので、所定の圧力、流量の原料水が第2原料水供給導管25を通り改質器6に供給される。一方、原燃料も原燃料源15から原燃料供給導管16を通って所定の圧力で所定の流量が改質器6に供給される。
次に、制御電源としての商用電源が停電した時の動作について説明する。
商用電源が停電すると燃料電池発電システムおよび改質システム1の制御電源が喪失するので、空気ブロア4と原料水ポンプ20は停止する。また、原燃料供給弁17と原料水供給弁26は制御電源喪失時に自動的に閉止するノーマルクローズ弁であるために、閉止する。このため改質器6への原燃料の供給は停止する。
一方、原料水は、貯水槽21に運転時相当水位30まで溜まっているため、制御電源が喪失した時点では、運転時の貯水槽側原料水供給圧で改質器6に供給される。改質器6に供給された原料水は、余熱によって気化され、気化された水蒸気は改質器6内部に残留している原燃料や可燃性ガスを押し出し、改質器6内部から原燃料や可燃性ガスを除去する。
制御電源が喪失した時点から時が経過すると、原料水の供給に従って貯水槽21内の原料水の水位は低下し、貯水槽側原料水供給圧も低下する。しかし、改質器6への原燃料の供給が停止しているので、改質反応が停止し、燃料ガスの発生がなくなること、および、燃料オフガス排気導管5から改質器6に供給される燃料オフガス中の可燃成分ガスがなくなることにより、改質器6内部の温度が低下し、改質器6の改質器側原料水供給圧力も低下する。このように、原料水を改質器6に供給するために要する供給圧力が低下していくので、原料水の供給が直に停止することはない。
そして、貯水槽21内の原料水の水位が更に低下し、貯水槽側原料水供給圧が停止中の改質器6に原料水を供給するために要する供給圧力より低下すると、原料水の供給は停止する。
また、逆止弁7が有るために、改質器6に空気が逆流して触媒を酸化させることもない。
このような改質システム1は、制御電源が喪失したとき、改質器6への原燃料の供給は停止するが原料水の供給は継続するので、改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを押し出し、改質器6内から除去することができ、触媒劣化を起こさずに改質器6を停止することができる。
なお、実施の形態1においては、制御電源を商用電源から供給しているが、制御電源を燃料電池2の発電出力から供給しても、結局燃料電池2の発電停止後の制御電源は商用電源から供給しなければならないので、改質器6に原料水を制御電源の喪失後も供給継続することは同じになる。
但し、異なる点は、燃料電池発電システムを停止するときに制御電源が喪失することを予め予測できる点である。すなわち、燃料電池2を停止する前に改質器6に供給する原燃料を減らして運転し、停止後の改質器6内に残留する原燃料や可燃性ガスを少なくすることができる。また、貯水槽21に溜められた原料水の水位を通常より上昇させ、原料水の溜められた量を増やし、制御電源喪失後に長く原料水の供給を継続することができる。
また、実施の形態1においては、制御電源喪失時に自動的に閉じる原料水供給弁26を備えたが、逆流を阻止するためには、原料水ポンプ20から注水孔22の方向への流れしか通さない図示しない逆止弁を第1原料水供給導管23に設けてもよい。
また、停止時の原料水タンク19の原料水の水位や停止した原料水ポンプ20の逆方向の閉止性などにより、制御電源喪失時に原料水供給弁26が自動的に閉止する必要がない場合もある。すなわち、停止時に貯水槽21の原料水の一部は原料水タンク19へ戻るが、改質器6へも必要量の原料水が供給されるように構成できる場合もある。
また、図2に示すように、注水孔22を運転時相当水位30より上方に配設すれば、制御電源喪失時に自動的に閉止する原料水供給弁26を第1原料水供給導管23に設けなくてもよい。
また、燃料電池発電システムを起動するときには、先ず改質器6で燃料ガスを生成できるようになるまで触媒を昇温するために改質器6の暖機運転が必要となる。暖機運転中に改質器6の温度が上昇すると、改質器6の内部圧力が上昇し、第2原料水供給導管25を改質器6内のガスが逆流し貯水槽21から放出される場合がある。これを防ぐためには第2原料水供給導管25に貯水槽21から改質器6への方向の流れだけを通す図示しない逆止弁を設置すればよい。
また、第2原料水供給導管25に図示しない制御弁を設け、暖機運転中はこの制御弁を閉状態にしておき、運転中は開状態にしておけばよい。この制御弁は、制御電源喪失時に自動的に開状態になる弁、例えば、ノーマルオーオープン弁である。
また、実施の形態1においては、貯水槽21の注水孔22と出水孔24とが別々に設けられているが、図3に示すように、貯水槽21の下部に導管27を接続し、注水孔22と出水孔24を同じにしても同様な効果がある。このような構成にすると、導管27の長さを調整することで、貯水槽21の設置高さを調整しやすくなる。
また、実施の形態1においては、逆止弁7を燃料オフガス排気導管5に介設したが、改質器6の触媒が空気により劣化される恐れが少なければ省略してもよい。
また、実施の形態1においては、停止時において原料水の改質器6への供給が停止したときの原料水の停止時水位29が出水孔24の上方にくるようにしたが、改質器6の触媒が空気により劣化される恐れが少なければ、停止時において原料水の改質器6への供給が停止したとき出水孔24が原料水の停止時水位29より上方になるように配設してもよい。
また、実施の形態1においては、原料水ポンプ20と改質器6の間に貯水槽21を設けているが、原料水ポンプ20の送出する原料水量Qpと改質器6に供給される原料水量Qrとの水量差ΔQがあると、貯水槽21の水位が変化する。水量差ΔQは、貯水槽21の水位Hの水位変化ΔHと貯水槽断面積Sを用いて式(2)により求められる。
ΔQ=ΔH×S・・・(2)
従って、改質器6へ供給する原料水量Qrの制御を正確に行うためには、貯水槽21に図示しない水位計を設け、水位Hをモニターし、式(3)を満たすように原料水ポンプ20の送出する原料水量Qpを制御すればよい。但し、Qrは改質器6に供給すべき原料水量である。
Qp=Qr+ΔH×S・・・(3)
また、直接改質器6に供給される原料水量Qrを測定するために第2原料水供給導管25に図示しない流量計を備えて、この流量計の計測値がQrとなるように原料水ポンプ20の送出する原料水量Qpを制御してもよい。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2に係わる改質システムを適用した燃料電池発電システムの主要構成図である。
この発明の実施の形態2に係わる改質システム1Bは、実施の形態1に係わる改質システム1と原料水供給部11Bが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態2に係わる原料水供給部11Bは、実施の形態1に係わる原料水供給部11と貯水槽21Bが異なり、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態2に係わる貯水槽21Bは、気密容器であり、気密容器の原料水が占めている空間以外の空間(以下、ガス空間と称す。)8はガスにより占められている。
なお、ガス空間8のガスは、原料水や構造材と反応しなければ、いずれのガスでも使用できる。空気でも窒素でも二酸化炭素でもよい。さらに、改質器6の触媒に悪影響を与えないガスであれば好ましい。この場合は、出水孔24が原料水の停止時水位29より上方に位置し、改質器6にガスが入っても改質器6の触媒が劣化しないため、停止時の水位管理が不要になる。
また、ガス空間8のガスが改質器6の触媒に悪影響を与えるガスでも、停止時に出水孔24が貯水槽21の原料水の水面下になるのでガスが改質器6に流れない。
また、ガスが改質器6の触媒に悪影響を与えるガスでも、図5に示すように、出水孔24に水位によって開閉する水位弁31を設け、改質器6へのガス空間8のガスの流入を防ぐことができる。
図5は、水位弁31の動作を示しており、図5(a)は、水位弁31が開の状態、図5(b)は、水位弁31が閉の状態を示している。
図5(a)において、貯水槽21Bから第2原料水供給導管25への入り口である出水孔24に取り付けられた水位弁31は、弁座32と接離可能な可動弁33がロッド34でフロート35に接続されている。貯水槽21内の原料水の水位36がフロート35より上であれば、フロート35は浮力を得てフロート35に接続された可動弁33を弁座32から引き離しており、出水孔24は開状態であり、原料水は第2原料水供給導管25を通って改質器6に供給される。
水位36が下がると、図5(b)に示すようにフロート35が浮力を失い可動弁33が弁座32に接して出水孔24が閉じる。すなわち出水孔24が水面上に出る前に水位弁31が閉じるため、ガス空間8のガスが改質器6に入ることはなく、改質器6の触媒に悪影響を与えるガスであっても貯水槽21Bのガス空間8のガスとして用いることができる。なお、水位弁31の構造は図5に示したものに限らない。
次に、実施の形態2に係わる改質システム1Bの動作について説明する。
改質システム1Bが停止しているとき、実施の形態1に係わる改質システム1と同様であり、停止状態の貯水槽21Bの原料水は、停止時水位29まで溜まっている。
改質器6に原料水を供給するために原料水ポンプ20を動かすと、まず改質器6に原料水を供給するために必要な貯水槽側原料水供給圧になるまで、貯水槽21Bに原料水が溜まっていく。
このときに貯水槽21Bのガス空間8の容積は縮小し、ガスが圧縮され、貯水槽21Bのガス空間の圧力は上昇する。また、原料水の水位が上昇することによっても出水孔24での貯水槽側原料水供給圧Poutは上昇する。出水孔24での貯水槽側原料水供給圧Poutが改質器6の改質器側原料水供給圧力を超えると、原料水が改質器6に供給され始め、運転時の貯水槽側原料水供給圧になると原料水ポンプ20の供給原料水量と改質器6に供給される原料水量が等しくなり、貯水槽21B内の運転時相当水位30で釣り合う。
停止状態の貯水槽21Bのガス空間8の容積V、圧力P(絶対圧)、運転時に貯水槽21Bに溜められた原料水の体積増分v、運転時相当水位30から出水孔24までの深さHとすると、出水孔24での貯水槽側原料水供給圧Pout(絶対圧)は式(4)で求められる。但し、kは定数である。
Pout=V×P/(V−v)+k×H・・・(4)
従って、運転中は貯水槽21Bに原料水が運転時相当水位30まで溜められており、出水孔24での貯水槽側原料水供給圧Poutは運転時の改質器側原料水供給圧力を超えている。このとき、制御電源が喪失すると、空気ブロア4と原料水ポンプ20が停止し、原料水供給弁26と原燃料供給弁17が閉止し、原燃料の供給は停止する。しかし、貯水槽21B内には原料水が運転時相当水位30まで溜められているので、出水孔24から第2原料水供給導管25を通って原料水が改質器6に供給され続ける。改質器6に供給された原料水は、改質器6の余熱により水蒸気となり、改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを排除することができる。貯水槽21B内の原料水量が減り、出水孔24での貯水槽側原料水供給圧が改質器6の改質器側原料水供給圧力より低くなると、原料水の供給は停止する。
このような改質システム1Bは、制御電源が喪失したとき、改質器6への原燃料の供給は停止するが原料水の供給は継続するので、改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを押し出し、改質器6内から除去することができ、制御電源が喪失したときでも触媒劣化を起こさず改質器6を停止することができる。
また、実施の形態1では原料水の供給圧を貯水槽21内の原料水の水位から得ているために、貯水槽21の設置位置の制限があるのに対して、実施の形態2では原料水の供給圧を貯水槽21B内の原料水の水位と合わせて貯水槽21Bのガス空間8の圧力から得ているために、貯水槽21Bの設置位置に関する制限がないという効果がある。
なお、実施の形態2においても実施の形態1と同様に運転時に貯水槽21Bに溜まる原料水の水位が変動する場合は、原料水ポンプ20が送出する原料水量と改質器6に供給される原料水量に差異が生じるが、実施の形態1で説明したように貯水槽21Bの原料水の水位を測定することで改質器6に所定の原料水が供給されるように原料水ポンプ20を制御できる。
また、実施の形態2においては、貯水槽21Bの原料水の水位が変動することによってガス空間8の圧力も変化するため、ガス空間8の圧力を検出して改質器6に供給される原料水量を制御してもよい。
実施の形態3.
上述の実施の形態2に係わる改質システム1Bの運転において、原料水の供給圧力は改質器6の内部圧力により変動し、改質器6の内部圧力は改質器6の温度や供給する原料水量や原燃料量に依存する。運転開始直後の改質器6の温度は、定常状態に達しておらず一般的には定常状態より高い温度で運転されるために改質器6の内部圧力は高くなる。
また、燃料電池発電システムの定格運転時に比べ部分負荷運転時では、改質システム1Bが供給しなければならない燃料ガスが少ないので、供給する原燃料や原料水も減少するために改質器6の内部圧力は低くなる。
また、制御電源が喪失し、システムが停止した時点で貯水槽21Bに溜まっている原料水は、システムが停止する直前の改質器側原料水供給圧力に相当する水位とガス圧とで溜まっている。それゆえ、停止直前の運転状態によっては貯水槽21Bに溜まっている原料水の出水孔24での貯水槽側原料水供給圧が不足し、制御電源喪失後の原料水の供給が不足することがある。実施の形態3に係わる発明は、この点に関するものである。
図6は、この発明の実施の形態3に係わる改質システムを適用した燃料電池発電システムの主要部の構成図である。
この発明の実施の形態3に係わる改質システム1Cは、実施の形態2に係わる改質システム1Bに蓄圧部12を追加したことが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態3に係わる蓄圧部12は、貯水槽21Bのガス空間8の運転中に達する最高圧力を蓄える蓄圧容器38、蓄圧容器38と貯水槽21Bとを連通する圧力導管37、圧力導管37に介設され、ガスの流れを制御する蓄圧制御弁39を備える。
貯水槽21B、圧力導管37および蓄圧容器38は、気密構造である。
蓄圧制御弁39は、圧力導管37の流通制御を行うが、制御電源が喪失した時には自動的に開状態になるような弁、例えばノーマルオープン弁である。
次に、実施の形態3に係わる改質システム1Cの動作について説明する。
停止状態の貯水槽21B内の原料水は、停止時水位29で溜まっている。
運転開始時には蓄圧制御弁39を開状態とし、原料水ポンプ20を動かし、改質器6に原料水を供給する。貯水槽21B内の原料水の水位が上昇し、出水孔24での貯水槽側原料水供給圧が改質器6の改質器側原料水供給圧力になったときに改質器6に原料水が供給される。そして、改質器6が運転中になると、貯水槽21B内の水位が運転時相当水位30となり、釣り合う。原料水の水位が停止時水位29から運転時相当水位30に上昇するまでに貯水槽21Bの原料水の水面上部のガス空間8は圧縮され、ガス空間8に接続されている圧力導管37を通して蓄圧容器38にガスが圧縮され蓄えられる。そして、運転開始から貯水槽21Bのガス空間8の圧力が上昇している間は蓄圧制御弁39を開状態にし、ガス空間8の圧力が減少するときに蓄圧制御弁39を閉状態とする。このように蓄圧制御弁39を制御することで、蓄圧容器38にはシステム起動以降に貯水槽21Bのガス空間8が達した最高圧力が蓄えられることになる。
制御電源が喪失すると、原料水ポンプ20と空気ブロア4が停止し、原料水供給弁26と原燃料供給弁17が閉止し、さらに蓄圧制御弁39が開となる。従って、改質器6への原燃料の供給は停止するが、貯水槽21Bには蓄圧容器38に蓄えられた圧力が掛かるために原料水の供給は継続する。そして、制御電源の喪失が燃料電池発電システムおよび改質システム1Cのいかなる運転状態のとき起こっても、蓄圧容器38には最高圧力が蓄えられているため、貯水槽21Bから改質器6への原料水の供給圧力の不足は起こらず、確実に改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを排除することができる。
なお、実施の形態3においては、運転中に蓄圧制御弁39を貯水槽21のガス空間8の圧力の増減により制御しているが、図7に示すように、貯水槽21Bと蓄圧容器38とを蓄圧導管40と放圧導管41とで連通してもよい。蓄圧導管40には貯水槽21Bから蓄圧容器38方向への流れしか通さない逆止弁42が介設され、放圧導管41には放圧制御弁43が介設されている。放圧制御弁43は、制御電源喪失時に自動的に開状態となる弁、例えば、ノーマルオープン弁である。
そして、システム運転時は放圧制御弁43を閉状態に維持しておく。このようにすると蓄圧容器38に比べて貯水槽21Bのガス空間8の圧力が高ければ、ガス空間8内のガスが逆止弁42を通って蓄圧容器38に流れ、蓄圧容器38内の圧力が高くなり、蓄圧容器38に比べて貯水槽21Bのガス空間8の圧力が低ければ逆止弁42によりガスの流れは遮断されているので、蓄圧容器38の圧力は維持される。蓄圧容器38の圧力は、システム起動後に貯水槽21Bのガス空間8が達した最高圧力となる。このようにすることにより、蓄圧容器38の圧力を最高圧力に保つための制御が不要になり、システム制御を簡単に行える。
このような改質システム1Cは、制御電源が喪失したとき、改質器6への原燃料の供給は停止するが原料水の供給は継続するので、改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを押し出し、改質器6内から除去することができ、制御電源が喪失したときでも触媒劣化を起こさず改質器6を停止することができる。
また、制御電源の供給が喪失したときの運転状態に係わらず蓄圧容器38にはガス空間8での最高圧力のときの圧力でガスが蓄えられているため、貯水槽21Bから改質器6への原料水の供給圧力の不足は起こらず、確実に改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを排除することができる。
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4に係わる改質システムを適用した燃料電池発電システムの主要部の構成図である。
この発明の実施の形態4に係わる改質システム1Dは、実施の形態2に係わる改質システム1Bに補充ガス供給部13を追加したことが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態4に係わる補充ガス供給部13は、図8に示すように、高圧の補充ガスが貯められている補充ガス供給手段45、補充ガス供給手段45と貯水槽21Bとを連通するガス補充導管44、ガス補充導管44に介設され、補充ガスの圧力を制御するレギュレータ46および補充ガスの供給を制御するガス補充制御弁47を備える。
ガス補充制御弁47は、制御電源喪失時に自動的に開状態になる弁、例えばノーマルオープン弁である。
補充ガス供給手段45は、ガスボンベやガス貯蔵装置などが使用できる。
ガスとしては、原料水や構造材に悪影響を及ぼさずに、さらに、改質器6の触媒に悪影響を与えないことが好ましい。
レギュレータ46は、補充ガス供給手段45の供給ガス圧を所定の値まで減圧供給するように設定されている。
次に、実施の形態4に係わる改質システム1Dの動作について説明する。
実施の形態4に係わる燃料電池発電システムおよび改質システム1Dの動作は、停止中と運転中は実施の形態2と同様である。なお、運転中ではガス補充制御弁47は閉状態であり、貯水槽21B内の原料水が運転時相当水位30まで上昇し、ガス空間8の圧力も上昇して、制御電源喪失時に貯水槽21Bにはシステム停止直前の原料水供給圧力に対応する水位まで原料水が溜まっている。
制御電源が喪失したとき、空気ブロア4と原料水ポンプ20が停止し、原燃料供給弁17と原料水供給弁26が閉止するとともに、ガス補充制御弁47が開状態となる。
制御電源喪失後に貯水槽21Bに溜められている原料水が改質器6に供給され続け、改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを排除し、改質器6の触媒劣化を防止できる。
実施の形態4に係わる改質システム1Dは、制御電源が喪失したとき、ガス補充制御弁47を開いて貯水槽21Bに補充ガス供給手段45からレギュレータ46で減圧された補充ガスを供給し、制御電源が喪失した後の貯水槽21Bの出水孔24での貯水槽側原料水供給圧をレギュレータ46の減圧設定値以上に維持することができるので、供給圧力不足による原料水供給の停止を起こさずに確実に原料水を供給することができる。従って、改質器6内に残留する原燃料や可燃性ガスの排除が確実にでき、信頼性の高いシステムとなる。
なお、貯水槽21B内の原料水が無くなると改質器6に補充ガスが流入することになるが、補充ガスは改質器6の触媒に悪影響を与えないので問題がない。逆に、残留する原燃料や可燃性ガスを水蒸気で排除した後、改質器6に補充ガスを流すことにより、改質器6内部の水蒸気が凝縮水となることが避けられ、腐食などを防ぐという効果がある。
制御電源の喪失後、時間経過とともに改質器6の温度は低下し、改質器6内部の水蒸気の凝縮などにより改質器6内部は負圧になるが、補充ガスを用いて停止後の改質器6の負圧防止にも利用することができる。この場合にはレギュレータ46の設定値を大気圧とほぼ同等に設定しておけばよい。
制御電源の喪失後、貯水槽21B内に溜められた原料水が改質器6に供給され続け、貯水槽21Bの出水孔24での貯水槽側原料水供給圧が改質器6の改質器側原料水供給圧力より下がれば原料水の供給が一旦停止する。しかし、さらに時間が経過して改質器6の温度が低下し、改質器6の内圧が下がれば貯水槽21B内に残っている原料水も改質器6に供給される。そして、原料水の水位が出水孔24の位置以下になくなれば、補充ガスが改質器6に供給される。貯水槽21B内の圧力はレギュレータ46により大気圧程度に維持されるので改質器6の内部が負圧になることはない。
このような改質システム1Dは、制御電源が喪失したとき、改質器6への原燃料の供給は停止するが原料水の供給は継続するので、改質器6内に残留している原燃料や可燃性ガスを押し出し、改質器6内から除去することができ、制御電源が喪失したときでも触媒劣化を起こさずに改質器6を停止することができる。
また、制御電源の供給が喪失したときに補充ガス供給部13から貯水槽21Bに補充ガスが供給されるので、貯水槽21Bのガス空間8に蓄えられた圧力が低くても確実に原料水を改質器6に供給できる。
なお、実施の形態4においては、貯水槽21Bにガスを補充しているが、図6に示した蓄圧容器38にガスを補充しても同様な効果がある。
また、実施の形態4においては、貯水槽21Bにガス空間8が形成されているが、レギュレータ46の設定値を原料水供給圧から貯水槽21B内の出水孔24の深さに相当する圧力を減じた値に設定しておけば、ガス空間8が無くとも制御電源喪失時に改質器6に貯水槽21Bに溜められた原料水を供給することができる。
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5に係わる改質システムを適用した燃料電池発電システムの主要部の構成図である。
この発明の実施の形態5に係わる改質システム1Eは、実施の形態2に係わる改質システム1Bと原料水供給部11Eが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態5に係わる原料水供給部11Eにおいて、第1原料水供給導管23と第2原料水供給導管25とが接続点28で接続されている。そして、貯水槽21Bの下部には、原料水が出入する貯水導管48の一端が接続されている。この貯水導管48の他端は、第1原料水供給導管23と第2原料水供給導管25とに接続点28で接続されている。
貯水導管48には、貯水導管48の流れを制御する貯水制御弁49が設けられている。貯水制御弁49は、制御電源が喪失した時に自動的に開状態となる弁、例えばノーマルオープン弁である。
次に、実施の形態5に係わる改質システム1Eの動作について説明する。
制御電源が供給されている場合、改質器6に原料水の供給を開始するときは、貯水制御弁49は開状態である。
接続点28で原料水に加わる圧力が改質器6の改質器側原料水供給圧力に達するまで、貯水槽21B内の原料水の水位は上昇し、ガス空間8を圧縮する。そして、改質器6が運転中では原料水が運転時相当水位30まで溜まる。
改質器側原料水供給圧力は、改質器6の運転状態によって変化し、上昇するときもあれば減少するときもある。運転中、改質器側原料水供給圧力が上昇するときには貯水制御弁49を開状態にし、改質器側原料水供給圧力が下降するときには貯水制御弁49を閉状態とする。具体的には、改質器6に原料水を供給開始後は接続点28で原料水に加わる圧力が上昇するので貯水制御弁49を開状態とし、改質器6の温度が定常状態になるにつれて改質器側原料水供給圧力が下降するとき貯水制御弁49を閉状態とする。貯水制御弁49が閉状態で接続点28で原料水に加わる水圧が貯水導管48の貯水制御弁49より貯水槽21B側で原料水に加わる圧力より高くなると、貯水制御弁49を開状態とする。運転中、このような制御を繰り返す。
制御電源の喪失時には、原料水ポンプ20が停止し、原燃料供給弁17と原料水供給弁26は閉状態となり、さらに、貯水制御弁49もそれまでの状態に拘わり無く開状態となる。
貯水槽21Bにはシステム運転開始時から制御電源の喪失が起きるまでに発生した接続点28で原料水に加わる最大の水圧に相当する水位まで原料水が溜められている。この結果、供給圧力の不足が起こることなく貯水槽21Bに溜められた原料水が改質器6に供給され、改質器6内に残留する原燃料や可燃性ガスが確実に改質器6内から排除されるため改質器6の触媒劣化を防止でき、信頼性の高いシステムが得られる。
なお、実施の形態5においては、貯水槽21Bに1本の貯水導管48を通って原料水が入出力されるが、図10に示すように、第1貯水導管48aと第2貯水導管48bとで貯水槽21Bと第1原料水供給導管23および第2原料水供給導管25とを接続すれば、制御が不要になる。この場合、貯水槽21Bの下部に第1貯水導管48aと第2貯水導管48bとが接続されている。そして、第1貯水導管48aの他端が、第1原料水供給導管23に接続点28の近傍の注水孔22で接続されている。また、第2貯水導管48bの他端が、第2原料水供給導管25に接続点28の近傍の出水孔24で接続されている。
第1貯水導管48aには、注水孔22から貯水槽21Bへの方向の流れだけを通す逆止弁50が設けられ、第2貯水導管48bには、制御電源喪失時には自動的に開状態となる放水弁51が設けられる。
システム運転中では、放水弁51は閉状態を維持しており、出水孔24で原料水に加わる圧力は注水孔22で原料水に加わる圧力とほぼ等しいために、注水孔22で原料水に加わる圧力が逆止弁50の貯水槽21B側で原料水に加わる圧力より高くなると、逆止弁50を通って貯水槽21Bに原料水が溜められる。一方、注水孔22で原料水に加わる圧力が逆止弁50の貯水槽21B側で原料水に加わる圧力より低くなると、逆止弁50は閉じたままで貯水槽21Bに溜められた原料水量はそのまま維持される。従って、貯水槽21Bにはシステム運転開始以降、注水孔22で原料水に加わった最大の圧力に相当する水位まで原料水が溜められている。
そして、制御電源が喪失したときには、放水弁51が開状態となるので、貯水槽21Bから供給される原料水の供給圧力が不足することなく、改質器6に原料水を継続して供給することができる。従って、運転中の貯水槽21Bに改質器6に供給した原料水の最高圧力に相当する水位まで原料水を特別な制御無しに溜めることができる。
実施の形態6.
図11は、この発明の実施の形態6に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。
この発明の実施の形態6に係わる改質システム1Fは、実施の形態2に係わる改質システム1Bに水蒸気排気部14を追加したことが異なっており、それ以外は同様であるので、同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
上述の実施の形態1乃至5に係わる改質器6には、改質器6の内部圧力と燃料ガス供給導管3、燃料極2a、燃料オフガス排気導管5を水蒸気が通る時の圧力損失に打ち勝つ改質器側原料水供給圧力で原料水を供給している。しかし、システム停止時に改質器6内部に残留する原燃料や可燃性ガスを排除するだけならば、改質器6から出た水蒸気を燃料ガス供給導管3、燃料極2a、燃料オフガス排気導管5に通す必要はない。この実施の形態6はこの考えに基づいている。
実施の形態6に係わる水蒸気排気部14は、図11に示すように、燃料ガス供給導管3から分岐する水蒸気排気導管52、水蒸気排気導管52に介設され、改質器6から排気方向の流れだけ通す逆止弁53および水蒸気の流れを制御する水蒸気排気弁54を備える。
水蒸気排気導管52は、システム外に排気するようになっている。
水蒸気排気弁54は、制御電源喪失時に自動的に開状態になる弁、例えば、ノーマルオープン弁である。
このように構成しても、運転時に貯水槽21Bに原料水を運転時の改質器側原料水供給圧力に相当する水位まで溜められ、制御電源喪失時に改質器6に原料水を供給し続けられ、改質器6の触媒劣化を防止できる。
また、制御電源が喪失したときには水蒸気排気弁54が開状態となるので、改質器6から送出された水蒸気は水蒸気排気導管52を通り排気される。そのため、改質器6以降の水蒸気が通る流路の圧力損失が小さく、制御電源が喪失した後で改質器6に原料水を供給する改質器側原料水供給圧力が小さくて済む。この結果、運転中に貯水槽21Bに溜まる原料水の圧力が小さくて済み、ガス空間8を小さくでき或いは運転時相当水位30を低くできるので、貯水槽21Bの小形化が可能となる。
逆止弁53は、貯水槽21Bの圧力が低下して改質器6への原料水供給が停止後に水蒸気排気導管52から改質器6へ空気が流入しないために設けられており、改質器6の触媒が空気により悪影響を受けなければ必要無い。
実施の形態7.
図12は、この発明の実施の形態7に係わる貯水槽の断面図である。
この発明の実施の形態7に係わる改質システムは、実施の形態2に係わる改質システム1Bと貯水槽21Gが異なっており、それ以外は同様であるので同様な部分に同じ符号を付記して説明は省略する。
実施の形態7に係わる貯水槽21Gは、図12に示すように、容積が変わる気密容器である。貯水槽21Gは、貯水筐体55内に容積可変の貯水容器56と貯水容器56に圧縮力を掛けるばね機構57が設けられている。貯水容器56は側面が蛇腹構造を持ち、上下方向に伸び縮みし内容積が変化する。第1原料水供給導管23および第2原料水供給導管25は、貯水容器56に接続されている。
システム停止状態では、図12(a)に示すように、貯水容器56はばね機構57により圧縮されているが、運転時には、図12(b)に示すように、原料水ポンプ20により原料水が貯水容器56に供給され、原料水供給圧力まで貯水容器56の内部圧力が上昇する。この結果、貯水容器56は、ばね機構57を圧縮して容積が増加する。すなわち、貯水容器56には原料水供給圧力で原料水が溜められる。
制御電源喪失時には、ばね機構57の力で貯水容器56は圧縮されるため原料水が改質器6に供給され、改質器6の触媒劣化を防止することができる。
また、貯水槽21Gは、原料水供給圧力をばね機構57に蓄えるために貯水容器56内にガス空間が必要なく、制御電源喪失後に溜めた全ての原料水を供給し終わった後に改質器6内にガスが流入することが無い。従って、ガスによる改質器6の触媒劣化を考慮せずにシステム構成や改質器6の触媒選定ができる。
また貯水容器56内にガス空間が無いため、出水孔24は貯水容器56の下方に限らず設置位置の制限が無い。
貯水容器56としては、例えばシリンダと可動ピストンからなり可動ピストンの位置の変化により容積が可変になる容器など、図12で示した蛇腹構造を持つ容器に限るものではない。
なお、実施の形態1乃至7において改質システムを燃料電池発電システムに適用した場合を例として説明したが、この発明の改質システムの適用を燃料電池発電システムに限るものではない。
この発明の実施の形態1に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。 実施の形態1に係わる貯水槽の変形例の構成図である。 実施の形態1に係わる貯水槽の他の変形例の構成図である。 この発明の実施の形態2に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。 実施の形態2に係わる貯水槽の変形例の一部構成図である。 この発明の実施の形態3に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。 実施の形態3に係わる蓄圧部の変形例の構成図である。 この発明の実施の形態4に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。 この発明の実施の形態5に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。 実施の形態5に係わる原料水供給部の変形例の一部構成図である。 この発明の実施の形態6に係わる改質システムを適用する燃料電池発電システムの主要部の構成図である。 この発明の実施の形態7に係わる貯水槽の構成図である。
符号の説明
1、1B、1C、1D、1E、1F 改質システム、2 燃料電池、2a 燃料極、2b 酸化剤極、3 燃料ガス供給導管、4 空気ブロア、5 燃料オフガス排気導管、6 改質器、7、42、50、53 逆止弁、8 ガス空間、10 原燃料供給部、11、11B、11E 原料水供給部、12 蓄圧部、13 補充ガス供給部、14 水蒸気排気部、15 原燃料源、16 原燃料供給導管、17 原燃料供給弁、19 原料水タンク、20 原料水ポンプ、21、21B、21G 貯水槽、22 注水孔、23、25 原料水供給導管、24 出水孔、26 原料水供給弁、27 導管、28 接続点、29 停止時水位、30 運転時相当水位、31 水位弁、32 弁座、33 可動弁、34 ロッド、35 フロート、36 水位、37 圧力導管、38 蓄圧容器、39 蓄圧制御弁、40 蓄圧導管、41 放圧導管、43 放圧制御弁、44 ガス補充導管、45 補充ガス供給手段、46 レギュレータ、47 ガス補充制御弁、48、48a、48b 貯水導管、49 貯水制御弁、51 放水弁、52 水蒸気排気導管、54 水蒸気排気弁、55 貯水筐体、56 貯水容器、57 ばね機構。

Claims (5)

  1. 原料水ポンプにより供給される原料水から得られる水蒸気により原燃料を改質して水素含有ガスを生成する改質器を具備する改質システムにおいて、
    外部から制御電源が供給されて運転中のときには、上記原料ポンプから供給される原料水を運転中の上記改質器に原料水を供給するために必要な圧力に相当する水位まで溜めて原料水を上記改質器に供給し、上記制御電源が喪失したときには、内に溜まっている原料水を上記改質器に供給する貯水槽を備えることを特徴とする改質システム。
  2. 上記貯水槽は、溜められる原料水により内部にガス空間が形成される気密容器であり、上記制御電源が供給されて運転中のときには、運転中の上記改質器に原料水を供給する圧力が溜まっている原料水の水位に係わる水圧と上記ガス空間の圧力との和に釣り合っていることを特徴とする請求項1に記載する改質システム。
  3. 上記ガス空間に連なり、上記制御電源が供給されて運転中のときには、運転中に達する上記ガス空間での最大圧力でガスを貯め、上記制御電源が喪失したときには、貯められたガスを上記ガス空間に流す蓄圧部を備えることを特徴とする請求項2に記載する改質システム。
  4. 上記ガス空間に連なり、上記制御電源が喪失したときに、上記ガス空間に補充ガスを補充する補充ガス供給部を備えることを特徴とする請求項2に記載する改質システム。
  5. 水素含有ガスを上記改質器から出力する導管から分岐し、上記制御電源が喪失したときに、上記導管の分岐した地点を外部に開放する水蒸気排気部を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載する改質システム。
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JP2014137976A (ja) * 2013-01-18 2014-07-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 燃料電池システム

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