JP2013181439A - コンバインド発電システム、及びコンバインド発電システムの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コンバインド発電システム1は、燃焼器9、ガスタービン11、及び外部電力系統51に電力を供給する発電機13を有するガスタービンシステム3と、燃料ガス及び空気が供給されて発電するSOFC本体15、及びSOFC本体15で発電した電力を外部電力系統51に供給するインバータ53を有するSOFCシステム5を備える。さらに、コンバインド発電システム11は、外部電力系統51、発電機13、及びインバータ53に接続された二次電池52と、外部電力系統51の異常を検知する系統異常検知部58と、系統異常検知部58が系統異常を検知した場合に、発電機13及びインバータ53の電力の供給先を、外部電力系統51から二次電池52へ切り替える切替部50A,50Bとを備える。
【選択図】図1
Description
このような燃料電池は、700℃から1000℃の作動温度で高いイオン伝導率により運転されるので、ガスタービンシステムの圧縮機から吐出される高温の圧縮空気を空気極側に供給する空気(酸化剤)として使用し、燃料電池において未利用の燃料成分を含む高温の排燃料をガスタービンの燃焼器の燃料として使用する複合型発電システムを実現することができる。
従って、本構成は、二次電池へ供給している間に、ガスタービンシステム及び燃料電池システムを正常に運転し続けることや、徐々に負荷を減少させることによって、ガスタービンシステム及び燃料電池システムを正常に停止させることができる。特に燃料電池は、負荷を徐々に下げながら停止させることができるので、冷却用不活性ガスの使用量を低減することができる。
このように、本構成は、外部電力系統に異常が発生し、要求される負荷が急激に変化しても正常な運転制御が可能である。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1には、本第1実施形態に係るコンバインド発電システム1が示されている。コンバインド発電システム1は、ガスタービンシステム3、及び燃料電池である固体酸化物形燃料電池(以下「SOFC」という。)を有するSOFCシステム5を備えている。なお、以下の説明において、ガスタービンシステム3をMGT(Micro Gas Turbine)とも称呼する。
燃焼器9には、燃料ガス排出流路L2を介して、SOFC本体15から排出される燃料ガスも導かれる。さらに、燃焼器9には、空気排出流路L5を介して、SOFC本体15から排出される空気が導かれる。
再生熱交換器17によって加熱された圧縮空気は、空気供給流路L4を通り、SOFC本体15の空気極へと導かれる。
燃料極膜は、例えば、ニッケル/イットリア安定化ジルコニアで形成されている。電解質膜は、例えば、イットリア安定化ジルコニアで形成されている。空気極膜は、例えば、ランタンマンガネートで形成されている。インターコネクタ膜は、隣り合うセル同士を電気的に接続し、例えば、ランタンクロマイトで形成されている。
燃料ガス排出流路L2には、燃焼器9へ供給する排出燃料ガスの流量を調整する排出燃料ガス流量調整弁32が設けられている。
燃料ガス再循環流路L3には、燃料ガス排出流路L2から分岐した燃料ガスを燃料ガス供給流路L1へ押し込むための燃料ガス再循環ブロワ34が設けられている。燃料ガス再循環流路L3により、未利用の燃料を再循環させることで燃料利用率を向上させると共に、SOFC本体15の発電反応で得られた水蒸気を燃料系統L1に投入することで、改質反応に必要な水蒸気を確保することができる。なお、再循環ブロワ34の位置は、燃料ガス排出流路L2において、燃料ガス再循環流路L3の分岐部上流側としてもよい。
空気排出流路L5には、SOFC本体15から燃焼器9へ排出する空気を遮断する遮断弁48が設けられている。なお、本第1実施形態では省略しているが、空気排出流路L5を流れる空気と空気供給流路L4を流れる空気とを熱交換させる熱交換器、及び空気供給流路L4を流れる空気を昇温するための機器(燃焼器等)を設けてもよい。また、熱交喚器19は省略されてもよい。さらに、熱交喚起19とは別にガスタービン11から排出される排ガスから排熱を回収する別の機器(例えば温水加熱器等)が設けられてもよい。
切替部50Bは、インバータ53の電力の供給先を、外部電力系統51及び二次電池52の何れか一方に切り替える。
また、系統異常検知部58は、系統異常の解消の有無も検知する。例えば、外部電力系統51から要求される負荷が、系統異常が発生する前の大きさとなった場合に、系統異常検知部58は、系統異常が解消したことを検知する。
系統異常検知部58は、一例として、系統異常を検知した場合に異常検知信号を制御装置57へ出力し、系統異常の解消を検知した場合に解消検知信号を制御装置57へ出力する。
図2は、系統異常が発生した場合に制御装置57で実行される系統異常発生処理の流れを示したフローチャートである。系統異常発生処理は、コンバインド発電システム1の運転が開始されると共に開始する。
図3は、外部電力系統51に異常が発生した場合における、ガスタービンシステム3及びSOFCシステム5が出力する負荷の変化、二次電池52の充電状態を示した図である。
なお、ガスタービンシステム3及びSOFCシステム5は、一例として、系統異常は発生するまでは定格出力で運転されているものとする。
切替部50Aは、切替信号が入力されると、発電機13の電力の供給先を外部電力系統51から二次電池52へ切り替える。切替部50Bは、切替信号が入力されると、インバータ53の電力の供給先を外部電力系統51から二次電池52へ切り替える。
そこで、本第1実施形態に係るコンバインド発電システム1は、系統異常が発生した場合、切替部50A,50Bによって、ガスタービンシステム3が有する発電機13、及びSOFCシステム5が有するインバータ53の電力の供給先を、外部電力系統51から二次電池52へ切り替える。これにより、系統異常が発生した場合であっても、ガスタービンシステム3及びSOFCシステム5の発電電力の供給先が確保されることとなる。
図3に示されるように、本第1実施形態に係る制御装置57は、一例として、系統異常発生してから解消待ち時間である30分が経過した後に、1時間かけて徐々にガスタービンシステム3及びSOFCシステム5の負荷を下げる。なお、図3に示される減少させる負荷の大きさ、負荷を減少させ続ける時間は一例である。
このように、系統異常が発生しても、ガスタービンシステム3及びSOFCシステム5の電力の供給先が確保されているので、系統異常が発生せずに外部電力系統51へ電力を供給している場合と同じように、制御装置57は、ガスタービンシステム3及びSOFCシステム5を停止させるための制御が可能である。従って、系統異常が発生しても、ガスタービンシステム3及びSOFCシステム5は、トリップをすることなく正常に停止できる。
切替部50Aは、切替信号が入力されると、発電機13の電力の供給先を二次電池52から外部電力系統51へ切り替える。切替部50Bは、切替信号が入力されると、インバータ53の電力の供給先を二次電池52から外部電力系統51へ切り替える。
これにより、コンバインド発電システム1は、系統異常が発生しても系統異常が早期に解消した場合、外部電力系統51へ電力供給を遅滞なく実施することが可能となる。
二次電池52は、解消待ち時間の間に発電機13及びインバータ53から供給される電力を充電でき、かつ負荷減少制御が行われている間に発電機13及びインバータ53から供給される電力を充電できる充電容量を有する。
本第1実施形態に係るコンバインド発電システム1では、系統異常が発生するまでは二次電池52の充電残容量を100%としておく。すなわち、二次電池52には充電がされていない。
さらに、二次電池52は、解消待ち時間である30分が経過した時点で、その後、負荷減少制御が行われる間に供給される電力(図3の差分Aに相当する電力)を充電できる充電残容量を有していなければならない。
ガスタービンシステム3及びSOFCシステム5が停止された後、MGT制御電源54、SOFC制御電源55、補機制御電源56、及び制御装置57等への電力の供給が継続される場合は、二次電池52の充電残容量は増加することとなる。
なお、二次電池52が十分な充電容量を有する場合は、系統異常が発生する前であっても、充電残容量が100%ではなく、充電がされている状態であってもよい。
従って、本第1実施形態に係るコンバインド発電システム1は、系統異常が発生し、要求される負荷が急激に変化しても正常な運転制御が可能である。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
本第2実施形態に係る二次電池52’は、SOFC16の圧力容器14の内部に収容され、SOFC16の運転温度よりも低い温度で運転する二次電池である。例えば、二次電池52’は、運転温度が400℃程度のナトリウム硫黄電池とされる。
本第2実施形態に係るコンバインド発電システム1は、二次電池52がSOFC16の圧力容器14の内部に収容されるので、システムの構成をより小型化できる。また、SOFC16で発生する熱の一部を、二次電池52’を作動させるに必要な温度を維持するための熱源とすることで、熱の有効利用ができる。
3 ガスタービンシステム
5 SOFCシステム
9 燃焼器
11 ガスタービン
13 発電機
16 SOFC
50A 切替部
50B 切替部
51 外部電力系統
52 二次電池
53 インバータ
54 MGT制御電源
55 SOFC制御電源
56 補機制御電源
58 系統異常検知部
Claims (6)
- 燃焼器、ガスタービン、及び前記ガスタービンによる電力を外部電力系統に供給する第1負荷装置を有するガスタービンシステムと、
燃料電池、及び該燃料電池で発電する電力を前記外部電力系統に供給する第2負荷装置を有する燃料電池システムと、
前記外部電力系統、前記第1負荷装置、及び前記第2負荷装置に接続された二次電池と、
前記外部電力系統の異常を検知する異常検知手段と、
前記異常検知手段が前記外部電力系統の異常を検知した場合に、前記第1負荷装置及び前記第2負荷装置の電力の供給先を前記外部電力系統から前記二次電池へ切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とするコンバインド発電システム。 - 前記切替手段は、前記外部電力系統の異常が検知されてから所定時間の間に前記外部電力系統の異常が解消したことが検知された場合、前記第1負荷装置及び前記第2負荷装置の電力の供給先を、前記二次電池から前記外部電力系統へ切り替えることを特徴とする請求項1記載のコンバインド発電システム。
- 前記ガスタービンシステム及び前記燃料電池システムは、前記所定時間が経過しても前記外部電力系統の異常が解消したことが検知されない場合、それぞれの運転を停止するために負荷減少制御が行われることを特徴とする請求項2記載のコンバインド発電システム。
- 前記二次電池は、前記所定時間の間に前記第1負荷装置及び前記第2負荷装置から供給される電力を充電し、かつ前記負荷減少制御が行われている間に前記第1負荷装置及び前記第2負荷装置から供給される電力を充電することを特徴とする請求項3記載のコンバインド発電システム。
- 前記二次電池は、前記第1負荷装置及び前記第2負荷装置の電力の供給先が前記二次電池へ切り替えられた後、前記ガスタービンシステムを制御するための電源、前記燃料電池システムを制御するための電源、及び補機を制御するための電源へ電力を供給することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項記載のコンバインド発電システム。
- 燃焼器、ガスタービン、及び該ガスタービンによる電力を外部電力系統に供給する第1負荷装置を有するガスタービンシステムと、燃料電池、及び該燃料電池で発電する電力を前記外部電力系統に供給する第2負荷装置を有する燃料電池システムと、前記外部電力系統、前記第1負荷装置、及び前記第2負荷装置に接続された二次電池と、前記外部電力系統の異常を検知する異常検知手段と、を備えるコンバインド発電システムの運転方法であって、
前記異常検知手段によって前記外部電力系統に異常が発生したか否かを判定する第1工程と、
前記外部電力系統に異常が発生したと判定した場合に、前記第1負荷装置及び前記第2負荷装置の電力の供給先を、前記外部電力系統から前記二次電池へ切り替える第2工程と、
を含むことを特徴とするコンバインド発電システムの運転方法。
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