JP2008009488A - 飲料生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コスト及びランニングコストが大幅に増大する事態を招来することなく、粉末原料を良好な状態で装置筐体の内部に貯蔵すること。
【解決手段】粉末容器の周囲を囲繞する態様で画成した収容室20と、収容室20の内部に配設したユニット筐体41と、ユニット筐体41の内部に設定した第1領域41A及び第2領域41Bの間を循環移動する態様でユニット筐体41の内部に配設した水分吸着体42と、収容室20の空気をユニット筐体41の内部に導入し、第1領域41Aを通過させた後に収容室20に返還させる空気導入ファン44と、第2領域41Bにおいて水分吸着体42を加熱するヒータ45と、第2領域41Bの空気を冷却して水分を結露させる循環通路52と、結露した水分を貯留する貯留容器47とを備えるようにしている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、粉末原料を用いて飲料の生成を行う飲料生成装置に関するものである。
この種の飲料生成装置は、砂糖や粉末ミルク、粉末ココア等の粉末原料を装置筐体の内部に貯蔵しており、これらの粉末原料を白湯やコーヒー抽出液に混合させることによって飲料を生成するものである。
通常、粉末原料は、種類毎に個別の粉末容器に貯蔵されており、都度カップ等の飲料容器に所定量ずつ払い出されて飲料の生成に供されることになる。これら粉末原料の貯蔵に関しては、湿度の管理が極めて重要となる。すなわち、粉末原料は、湿度が高い状況下に配置された場合、吸湿によって凝固し、粉末容器から払い出すことが困難になる等の問題を招来する虞れがある。このため従来の飲料生成装置では、装置筐体の内部に除湿用冷却器を配設することにより、粉末原料の吸湿による凝固を防止するようにしたものが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2998863号公報
しかしながら、装置筐体の内部は、飲料の生成に用いる湯によって高温、高湿の状態となる機会が極めて多い。従って、装置筐体に除湿用冷却器を配設したとしても、その内部全体の湿度を低下させるには多大な時間が必要となり、粉末容器に貯蔵した粉末原料が高湿の状態に晒される事態を防止することは困難である。因に、こうした問題は大容量の冷却器を配設することで解決できるものの、製造コストやランニングコストが大幅に増大するばかりでなく、装置筐体の著しい大型化を招来することになるのは否めない。
本発明は、上記実情に鑑みて、製造コスト及びランニングコストが大幅に増大する事態を招来することなく、粉末原料を良好な状態で装置筐体の内部に貯蔵することのできる飲料生成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る飲料生成装置は、装置筐体の内部に粉末原料を貯蔵する粉末容器を備え、粉末容器から払い出した粉末原料を用いて飲料の生成を行う飲料生成装置において、粉末容器の周囲を囲繞する態様で画成した収容室と、収容室の内部に配設したユニット筐体と、ユニット筐体の内部に設定した第1領域及び第2領域の間を循環移動する態様でユニット筐体の内部に配設した水分吸着体と、収容室の空気をユニット筐体の内部に導入し、第1領域を通過させた後に収容室に返還させる空気流通手段と、第2領域において水分吸着体を加熱する加熱手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る飲料生成装置は、上述した請求項1において、第2領域の空気を冷却して水分を結露させる冷却手段と、結露した水分を貯留する貯留手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、粉末容器の周囲を囲繞する収容室の空気をユニット筐体に導入し、該ユニット筐体の内部に配設した水分吸着体によって除湿するようにしているため、装置筐体の内部が高湿の状態となった場合にも粉末容器の内部に貯蔵した粉末原料が高湿の状態に晒される事態を防止することができるようになり、粉末原料が吸湿によって凝固する虞れもなくなる。しかも、ユニット筐体の内部に配設した水分吸着体により収容室の内部雰囲気を繰り返し除湿するのみであるため、製造コストやランニングコストが増大する事態を招来する虞れもない。
以下、添付図面を適宜参照しながら、本発明に係る飲料生成装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である飲料生成装置を示したものである。ここで例示する飲料生成装置は、砂糖や粉末ミルク、粉末ココア等の粉末原料を用いて飲料の生成を行うもので、装置筐体1の内部に粉末原料を貯蔵する粉末容器10を備えている。
粉末容器10は、図2に示すように、上端部に粉末原料を投入するための投入用開口11を備える一方、下端部にオーガスクリュ12を備え、駆動ユニット13のオーガモータ14によってオーガスクリュ12を回転した場合に下端部前方のノズル15から所定量の粉末原料を払い出すものである。投入用開口11には、これを開閉するための蓋体16が設けてある。粉末容器10のノズル15から払い出された粉末原料は、キャップ17を介して一時保留筒18に供給され、その後、適宜のタイミングで一時保留筒18の底部が開口することによりカップCに吐出されて飲料の生成に供される。本実施の形態では、同様の構成を有した多数の独立した粉末容器10が装置筐体1の内部に互いに並設する態様で配設してある。
また、上記飲料生成装置には、装置筐体1の内部において粉末容器10を囲繞する部位に収容室20が設けてある。収容室20は、図1及び図2に示すように、すべての粉末容器10を囲繞する態様で画成したもので、前面上部に扉体21を有した直方状に構成してある。収容室20の上壁22、4つの側壁23及び底壁24、扉体21は、いずれも断熱性が十分に小さい壁部材によって構成してある一方、扉体21を閉塞した場合、その内部に所望の気密性を確保するものである。
この収容室20の内部には、オーガスクリュ12を回転させる駆動ユニット13及びノズル15、キャップ17を含む粉末容器10の全体部分と、ノズル15から払い出された粉末原料を受け入れる一時保留筒18の上端部までの構成が収容してある。具体的には、収容室20の底壁24に支持フレーム25が設けてあり、駆動ユニット13及びノズル15、キャップ17を含む粉末容器10の全体部分が支持フレーム25の上面に取り付けてある一方、キャップ17に接触しない態様で一時保留筒18の上端部が収容室20の底壁24に取り付けてある。
収容室20の扉体21は、上下方向に沿ってスライド可能に支持させたもので、下方にスライドさせて収容室20を開放することにより、内部の粉末容器10を取り扱うことができるようになる。扉体21の開閉移動は、扉体21の移動域に設けた開成センサ30及び閉成センサ31によってこれを検知することが可能である。さらに、収容室20は、前側壁23が着脱可能であり、この前側壁23を取り外すことにより、ノズル15やキャップ17、一時保留筒18を取り扱うことが可能となる。
さらに、上記飲料生成装置には、収容室20の内部に除湿ユニット40が設けてある。除湿ユニット40は、収容室20の内部雰囲気を除湿するためのもので、図1及び図3に示すように、ユニット筐体41の内部に水分吸着体42、駆動モータ43、空気導入ファン(空気流通手段)44、ヒータ(加熱手段)45、空気循環ファン46及び貯留容器(貯留手段)47を備えている。
ユニット筐体41は、所定の気密性を確保した直方状を成す箱体である。このユニット筐体41の内部には、上下方向のほぼ中間となる部位に仕切板48が設けてあり、その下半部に第1領域41Aが画成してある一方、その上半部に第2領域41Bが画成してある。
水分吸着体42は、ゼオライト等、乾燥剤を材料として円板状に構成したもので、その中心部に軸部材42aを有している。この水分吸着体42は、軸部材42aを仕切板48の延在方向に沿って配置することにより、上半部がユニット筐体41の第2領域41Bに収容される一方、その下半部がユニット筐体41の第1領域41Aに収容される態様で軸部材42aの軸心回りに回転可能に配設してある。
駆動モータ43は、軸部材42aを介して水分吸着体42に接続し、水分吸着体42を軸心回りに回転させるものである。この駆動モータ43が回転すると、軸部材42aの軸心回りに回転した水分吸着体42は、第1領域41A及び第2領域41Bの間を循環移動することになる。
空気導入ファン44は、収容室20の内部雰囲気をユニット筐体41の内部に導入するためのもので、空気導入口49aから空気排出口49bの間に設けた空気流通通路(空気流通手段)49の内部に配設してある。空気導入口49aは、ユニット筐体41の側面に設けた開口である。空気排出口49bは、ユニット筐体41の上面に設けた開口であり、連絡通路50を介して送風ダクト51に連通している。送風ダクト51は、収容室20の上部において複数の粉末容器10の並設方向に沿って延在するもので、その底壁に複数の吹出口51aを有している。図3からも明らかなように、空気流通通路49は、ユニット筐体41の第1領域41Aに配置された水分吸着体42を通過しており、空気導入口49aから導入した空気が空気排出口49bから排出されるまでの間に水分吸着体42と接触するように構成してある。
ヒータ45は、水分吸着体42を加熱するためのもので、ユニット筐体41の第2領域41Bにおいて水分吸着体42に近接する態様で配設してある。
空気循環ファン46は、仕切板48に設けた通気孔48a及び循環通路(冷却手段)52を介して第1領域41Aと第2領域41Bとの間に空気を循環させるためのもので、第2領域41Bにおいてヒータ45により加熱された空気を水分吸着体42に吹き付ける位置に配設してある。通気孔48aは、仕切板48においてヒータ45の下方域となる部位に開口してある。循環通路52は、空気流通通路49において水分吸着体42よりも上流側となる部位を通過する態様で上下方向に延在した通路であり、第1領域41Aと第2領域41Bとの間を連通する態様で設けてある。この循環通路52は、空気循環ファン46が駆動した場合に第2領域41Bから第1領域41Aに空気を供給するとともに、空気流通通路49を通過する空気によって第2領域41Bから第1領域41Aに供給される空気の冷却を図るものである。
貯留容器47は、上面が開口した容器であり、開口を循環通路52の下端下方域に合致させた状態で第1領域41Aに配設してある。この貯留容器47には、排水通路53が設けてある。排水通路53は、貯留容器47に貯留した水を外部に排出するもので、その下流端部が冷却水槽60の内部に浸漬する態様で設けてある。冷却水槽60は、コールド飲料を生成するために設けられたもので、内部にほぼ0℃の飲料用冷却水を貯留している。
上記のように構成した除湿ユニット40では、空気導入ファン44を駆動すると、空気導入口49aから導入した収容室20の空気が空気流通通路49において水分吸着体42を通過する際にこれに含まれる水分が除去され、その後、空気排出口49bを介して排出される。空気排出口49bから排出された空気は、送風ダクト51の吹出口51aから収容室20の内部に供給されることになる。
この間、ヒータ45及び空気循環ファン46の駆動により、第2領域41Bにおいて水分吸着体42に熱風が供給されるため、空気流通通路49で吸着した水分が水分吸着体42から第2領域41Bで放出されることになる。
以下、除湿ユニット40が駆動している間、駆動モータ43を駆動して水分吸着体42を第1領域41A及び第2領域41Bの間を循環移動させれば、上述した水分の吸着及び放出が繰り返し行われることになり、常に水分吸着体42において乾燥した部分を空気流通通路49の空気と接触させることができ、これに含まれる水分を継続的に吸着することができるようになる。
さらに、水分吸着体42から水分が放出されて高温高湿となった第2領域41Bの空気は、空気循環ファン46の駆動により循環通路52を介して第1領域41Aに供給される間に冷却されることになり、その水分が循環通路52に結露されて除去される。つまり、ユニット筐体41に導入された空気に含まれる水分は、水分吸着体42によって除去された後、最終的に循環通路52において結露され、さらに循環通路52から滴下して貯留容器47に貯留されることになる。
図4は、上述した飲料生成装置の空気循環供給系を模式的に示したものである。図4に示す制御手段70は、収容室20に設けた湿度センサ71、開成センサ30及び閉成センサ31の出力結果に基づいて除湿ユニット40の駆動を制御するものである。
図5は、図4に示した制御手段70が所定のサイクルタイムで繰り返し実施する除湿処理の内容を示すフローチャートである。以下、これら図4及び図5を適宜参照しながら、飲料生成装置における除湿処理の内容について詳述する。
除湿処理において制御手段70は、まず、湿度センサ71を通じて収容室20の湿度を検出する(ステップS101)。
湿度センサ71の検出する収容室20の湿度が予め設定した湿度(例えば20%)以上となった場合(ステップS102:YES)、制御手段70は、開成センサ30及び閉成センサ31の出力結果を通じて収容室20の扉体21が開閉操作されたか否かを判断し(ステップS103)、扉体21が開閉操作されていないことを条件に(ステップS103:NO)、除湿ユニット40を駆動する(ステップS104)。この除湿ユニット40の駆動は、収容室20の扉体21が開閉操作されない限り、ステップS102で検出する湿度がいずれも設定値未満となるまで継続することになる(ステップS102:NO→ステップS105)。
除湿ユニット40が駆動すると、上述したように、収容室20の内部雰囲気がユニット筐体41に導入され、水分吸着体42によってこれに含まれる水分が除去された後に送風ダクト51の吹出口51aから排出されることになる。従って、収容室20の内部が20%以下の低湿度の状態に維持されることになり、粉末容器10に貯蔵した粉末原料に吸湿による凝固を招来する虞れがなくなる。
この場合、ユニット筐体41の内部に配設した水分吸着体42により収容室20の内部雰囲気を繰り返し除湿するのみであるため、大型の除湿ユニットを設ける必要もなく、製造コストやランニングコストが増大する事態を招来する虞れもない。
一方、上述したステップS103において、扉開閉操作を検知した場合、つまり開成センサ30及び閉成センサ31を通じて収容室20の扉体21が一旦開成された後に閉成されたことを検知した場合(ステップS103:YES)、制御手段70は、除湿ユニット40を停止し(ステップS106)、その後タイマーを起動し(ステップS107)、予め設定した時間が経過するまで待機してその他の処理を実行しない(ステップS108)。
従って、例えば収容室20の扉体21を開成して粉末容器10に粉末原料を補充し、その後、扉体21を閉成した場合には、仮に湿度センサ71の検出した湿度が20%を超える状態であっても、除湿ユニット40が予め設定した時間(例えば5分間)だけ停止状態となる。
ここで、収容室20の扉体21を開成するのは、そのほとんどが粉末容器10に粉末原料を補充するためであると考えられる。従って、粉末原料の補充後、5分間程度除湿ユニット40の駆動を停止すれば、収容室20の内部に粉末原料が飛散している場合にも、これがユニット筐体41の内部に導入される虞れがなくなり、水分吸着体42に粉末原料が付着してその水分吸着性能が低下する等の不具合を招来する虞れがなくなる。
タイマーがタイムアップすると、手順がリターンされ、ステップS101において収容室20の湿度を検出する処理が実施され、これが設定値以上であれば、再び除湿ユニット40が駆動されることになる。
尚、上述した実施の形態では、貯留容器47に貯留した結露水を冷却水槽60に排出するようにしているが、例えばユニット筐体41に対して貯留容器47を着脱可能に設ければ、定期的に結露水を排出することが可能となり、排水通路53を設ける必要がなくなる。
さらに、上述した実施の形態では、水分吸着体42としてゼオライトからなるものを例示しているが、通過する空気に含まれる水分を吸着する一方、加熱した場合に水分を放出するものであれば、その他の材料からなるものを適用しても構わない。また、水分吸着体42を円板状に形成しているが、その形状は必ずしも円板である必要はなく、ユニット筐体の内部に設定した第1領域及び第2領域の間を循環移動すれば如何なる形状のものを適用しても良い。
本発明の実施の形態である飲料生成装置の構成を概念的に示す要部透視斜視図である。 図1に示した飲料生成装置に適用する収容室及び粉末容器の断面側面図である。 図1に示した飲料生成装置に適用する除湿ユニットの内部構造を模式的に示す概念図である。 図1に示した飲料生成装置の空気循環供給系を模式的に示した概念図である。 図4に示した制御手段が所定のサイクルタイムで繰り返し実施する除湿処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 装置筐体
10 粉末容器
11 投入用開口
12 オーガスクリュ
13 駆動ユニット
14 オーガモータ
15 ノズル
16 蓋体
17 キャップ
18 一時保留筒
20 収容室
21 扉体
25 支持フレーム
30 開成センサ
31 閉成センサ
40 除湿ユニット
41 ユニット筐体
41A 第1領域
41B 第2領域
42 水分吸着体
43 駆動モータ
44 空気導入ファン
45 ヒータ
46 空気循環ファン
47 貯留容器
48 仕切板
49 空気流通通路
50 連絡通路
51 送風ダクト
52 循環通路
53 排水通路
60 冷却水槽
70 制御手段
71 湿度センサ

Claims (2)

  1. 装置筐体の内部に粉末原料を貯蔵する粉末容器を備え、粉末容器から払い出した粉末原料を用いて飲料の生成を行う飲料生成装置において、
    粉末容器の周囲を囲繞する態様で画成した収容室と、
    収容室の内部に配設したユニット筐体と、
    ユニット筐体の内部に設定した第1領域及び第2領域の間を循環移動する態様でユニット筐体の内部に配設した水分吸着体と、
    収容室の空気をユニット筐体の内部に導入し、第1領域を通過させた後に収容室に返還させる空気流通手段と、
    第2領域において水分吸着体を加熱する加熱手段と
    を備えたことを特徴とする飲料生成装置。
  2. 第2領域の空気を冷却して水分を結露させる冷却手段と、
    結露した水分を貯留する貯留手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の飲料生成装置。
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