JP2008009249A - 非磁性一成分現像用トナー - Google Patents

非磁性一成分現像用トナー Download PDF

Info

Publication number
JP2008009249A
JP2008009249A JP2006181282A JP2006181282A JP2008009249A JP 2008009249 A JP2008009249 A JP 2008009249A JP 2006181282 A JP2006181282 A JP 2006181282A JP 2006181282 A JP2006181282 A JP 2006181282A JP 2008009249 A JP2008009249 A JP 2008009249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
sulfonic acid
developing
magnetic
acid group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006181282A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuntaro Watanabe
俊太郎 渡辺
Tomoaki Igarashi
友昭 五十嵐
Kenichi Nakayama
憲一 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2006181282A priority Critical patent/JP2008009249A/ja
Publication of JP2008009249A publication Critical patent/JP2008009249A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】平均粒径よりも大きいトナーの帯電性を維持して、選択現像が起こりにくくし、トナーの帯電性と搬送性を改善する。
【解決手段】トナー担持体上にトナーの薄層を形成し、静電潜像を現像する現像方法であり、外部から補給されたトナーとトナー容器内のトナーとがトナー攪拌手段によって混合される現像方法において用いられる非磁性一成分現像用トナーにおいて、電荷制御剤としてスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体を含有し、このトナーをプラズマに導入して、原子化、励起、発光させる発光分析を行った際に、炭素原子における発光電圧の三乗根をVa、硫黄原子における発光電圧の三乗根をVbとしたときに下記1式の関係を満たす。 Va=A×Vb 2+B×Vb (1)(Aは0.01〜0.04、Bは0.10〜0.15)
【選択図】なし

Description

本発明は電子写真用トナー及び画像形成方法に関するものである。特に、電子写真プリンターや電子写真複写機等の電子写真装置おいて、現像剤中のトナー母体粒子に含有されるスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体に由来する硫黄原子の分散に特徴のある非磁性一成分現像用トナーに関するものである。
電子写真画像形成方式では、帯電、潜像作成、現像、転写、定着、除電、及び、クリーニングの7つの工程からなる画像形成装置が一般的である。このような画像形成装置において用いる電子写真用トナーは、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤、外添剤等で構成されている。この中で帯電制御剤は、トナーの帯電性、転写性、クリーニング性、環境保存安定性、及び、トナー補給機から現像機への供給安定性を確保するために用いられている。
これまでに、電子写真用トナーに添加されている材料の検出手段として、パーティクルアナライザーが用いられてきている。この手段では、電子写真用トナーの表面若しくは内部に含有されているトナー粒子の結着樹脂に由来する炭素元素に起因する発光電圧Xと、遊離した外添剤などに由来する無機元素に起因する発光電圧Yの相関をとることができる。これまでに、前記発光電圧がY=AX2/3の一次式に回帰したときの相関係数がある値の範囲内に収まるトナーを用いる提案などがなされてきている(特許文献1、2)。
この様な帯電制御剤としては、有機金属化合物が良く用いられており、無機化合物微粒子としてはアルミニウムや亜鉛などの錯体等が一般的である。帯電制御剤をトナーに添加する手段のひとつとして、ミキサー等を用いてトナー母体粒子と混合してトナー母体粒子の表面を被覆する技術も開示されている。このとき、混合条件によってはトナー粒子に付着せずに遊離して凝集塊が生じたりする問題がある。このような問題を解消するためには、トナー母体粒子に外添される無機物の付着の仕方を制御する必要がある(特許文献3乃至6)。
また、トナー母体粒子を作製するときに結着樹脂などに帯電制御剤を添加することでトナー母体粒子内に分散させる方法もある(特許文献7)。しかしながら、トナー粒子に内包化された帯電制御剤が、画像形成装置内で使用されることでトナーの表面上から帯電制御剤が遊離することもある(特許文献8)。このような方法では、帯電制御剤は低分子量のものが用いられることが多く遊離しやすい。このように、帯電制御剤が低分子量である場合にはトナー母体粒子から遊離し、画像形成装置内の部材を汚染する可能性もある。遊離した帯電制御剤は画像形成装置内のトナー規制部材に付着し、現像剤担持体上のトナーのコート状態を乱したり、トナーの帯電分布に悪影響を及ぼしたりする可能性がある。帯電制御剤が遊離するような状態を回避するためには、帯電制御の機能を保持した樹脂を併用してトナーの帯電性、環境安定性を向上させる必要がある。そこで、スルホン酸基含有樹脂を帯電制御剤として用いることが提案されている(特許文献9)。
また、帯電制御剤を含有したトナーを補給系に用いるには、帯電性を制御することでトナーの搬送性を改良する必要があり、帯電制御剤の分布をトナーの粒度分布に対して不均一にすることも非磁性二成分トナーにおいて提案されている(特許文献10乃至12)。具体的には、小粒径側のトナーで帯電制御剤を多めに含むようなトナーを用いているが、この方法では非磁性一成分トナーを用いた補給を伴う現像方法では、十分な帯電性が得られなかった(特許文献13)。
トナーの搬送性と帯電性は、帯電制御剤としてのスルホン酸基含有樹脂のトナー結着樹脂中での分散性に依存する。本発明では好適な分散状態を規定することで、非磁性一成分トナーの補給が行われる接触現像方法における画質を向上させることを提案する。
特開平11−174734 特開2002−156778 特開2003−122049 特開2002−304015 特開2002−304010 特開2002−304014 特開2001−13719 特開2002−174923 特開2005−221840 特開2004−109603 特開2000−029290 特開2001−188379 特開平6−59494
従来の非磁性一成分現像法では、トナーの粒度分布のうち重量平均粒径付近から小粒径側が選択的に現像されるため、プリンター等で印字枚数が経過すると、初期の現像剤のうち重量平均粒径よりも大きいトナーが現像器内に濃縮されていく。これが、現像剤の帯電性を低下させて画質を悪化させてきた。トナーの補給を行う非磁性一成分現像法では、例えばオールインワン方式のカートリッジのような現像器に比較して、トナーの総使用量が更に多くなる。そして、トナーが外部から補給されるために重量平均粒径よりも大きい粒径を持ったトナーの濃縮は進みやすい。このため、平均粒径よりも大きいトナーの帯電性を維持して、選択現像が起こりにくくする必要がある。そこで、本発明では、重量平均粒径よりも大きい側のトナーで、重量平均粒径よりも小さい側のトナーよりも帯電制御剤を多めに含有することを提案する。
上述の目的を達成するために、本発明は、トナー容器中のトナーをトナー供給手段を用いてトナー担持体に供給し、前記トナー供給手段により供給されたトナーをトナー規制手段で規制して前記トナー担持体上にトナーの薄層を形成し、トナー担持体に担持されたトナーによって像担持体に担持された静電潜像を現像する現像方法であり、該トナー容器には外部からトナーが逐次補給され、外部から補給されたトナーとトナー容器内のトナーとがトナー攪拌手段によって混合される現像方法において用いられる非磁性一成分現像用トナーにおいて、少なくとも結着樹脂、着色剤、およびスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体を含有させる。このトナーをプラズマに導入して、原子化、励起、発光させる発光分析を行った際に、炭素原子における発光電圧の三乗根をVa、硫黄原子における発光電圧の三乗根をVbとしたときに下記1式の関係を満たす。
a=A×Vb 2+B×Vb (1)
(但し、Aは0.01〜0.04の範囲であり、Bは0.10〜0.15の範囲である。)
上記構成のトナーを用いることで、トナーの帯電性と搬送性を改善することを達成できる。
ここで、本発明における実施の形態の好適な手順を説明する。
(トナーの製造方法)
本発明に用いられるトナー母体粒子を製造するための方法について説明する。トナー母体粒子は、粉砕法および重合法を用いて製造することが可能である。
粉砕トナー粒子の製造方法においては、結着樹脂、ワックス、着色剤としての顔料、染料、帯電制御剤、その他の添加剤をヘンシェルミキサー、ボールミルなどの混合機により十分混合し、得られた化合物を加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーなどの熱混練機を用いて溶融混練する。得られた混練物を冷却固化後粉砕および分級を行ってトナー母体粒子を得ることができる。
重合法における製造方法は、ディスクまたは多流体ノズルを用い溶融混合物を空気中に霧化し球状トナー粒子を得る方法や、懸濁重合法を用いて直接トナー粒子を生成する方法や、単量体には可溶で得られる重合体が、不溶な水系有機溶剤を用い直接トナー粒子を生成する分散重合法や、水溶性極性重合開始剤の存在下で直接重合しトナー粒子を生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法や、予め一次乳化重合粒子を作成した後に、反対電荷を有する極性粒子を加え会合させるヘテロ凝集法などを用いてトナー粒子を製造することが可能である。また、一旦得られた重合トナー粒子に更に単量体を吸着させた後に重合開始剤を用い重合させる所謂シード重合方法も本発明に好適に利用することができる。
このような製造方法のうち、スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体がトナー内で本発明の所望の分散状態を得るには、懸濁重合法を用いることが望ましい。
まず、トナー母体粒子を構成する結着樹脂としては、汎用の各種の結着樹脂を単独で或いは混合して用いる。例えば、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、オレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、石油樹脂等の合成樹脂或いは天然樹脂を用いることができる。さらには、線状樹脂と架橋成分を含む樹脂を混合して用いても良いものである。好ましい結着樹脂としては、スチレン―アクリル樹脂かポリエステル樹脂が挙げられる。スチレン―アクリル樹脂は架橋もしくは非架橋のものでも良い。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物などに代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、95,109,110、111,128,129,147,168,180が好適に用いられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48,57,81,144,146,166,169,177,184,185,202,206,220,221,254、269などが好適に用いられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物およびその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1,7,15,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66などが好適に用いられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラックや前記イエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが用いられる。
着色剤の量は、印字の着色力、トナーの形状安定性、トナー飛散等を考慮すると、トナー粒子の質量に対して1〜25質量%が好適である。
また、ワックスは、エステル系化合物、パラフィン系化合物、ポリオレフィン樹脂、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエステル樹脂等を用いることができる。
本発明のトナーおよび帯電制御樹脂を製造する場合に用いられる重合開始剤としては、アゾ系重合開始剤、例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(4−メトキシ2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)及びアゾビスシアノ吉草酸;
有機過酸化物系重合開始剤、例えばイソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキキシ2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(tert−パーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロへキサン、tert−ブチルパーオキキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシベンソエート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド及びt−ブチルハイドロパーオキサイド等があげられる。
本発明で用いられる帯電制御剤は、一般的に用いられる正帯電性又は負帯電性の帯電制御剤を用いることが可能である。例えば、カルボキシル基又は含窒素基を有する有機化合物の金属錯体、含金属染料、ニグロシン等が挙げられる。具体的には、スピロンブラックTRH(保土谷化学社製)、T−77(保土ヶ谷化学社製)、ボントロンS−34(オリエント化学社製)、ボントロンE−84(オリエント化学社製)、ボントロンN−01(オリエント化学社製)、コピーブルー−PR(ヘキスト社製)、4級アンモニウム塩などを挙げることができる。上記帯電制御剤は、コア用単量体100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部、好ましくは0.03〜5質量部を用いる。帯電制御剤のカウンターイオンは特に制約を受けるのもではなく、任意のものが使用できる。例えば、水素、リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウムなどがある。
帯電制御剤は、トナー母体粒子100質量部当り0.01乃至10質量部、より好ましくは0.05乃至5質量部使用するのが良い。添加量が0.01質量部未満の場合には、帯電能が十分に出ず、初期画像から中抜けが生じやすい。10質量部を超える場合には、帯電制御剤自身の分散が悪く、それに伴い着色剤のトナー中での分散も不良になり、高温で劣化のないトナーを製造するという目的が達成できなくなる。本発明のトナーが仮に重合法の場合には、水相、油相のどちらかに荷電制御剤を含有しても良い。
本発明のトナーには、帯電制御剤として、硫黄原子を有する重合体を添加することが必須である。硫黄原子を有する重合体の中でも、特にスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体を用いることが好ましい。本発明において用いられる帯電制御樹脂は、ビニル系単量体とSO3X(X=H、アルカリ金属)基含有(メタ)アクリルアミド(以下、スルホン酸アクリルアミドということがある)とからなる共重合体であって、かつ、重量平均分子量が10000〜30000のものであり、帯電制御性能を有する。スルホン酸基を有する重合体をトナーに添加することで、バインダー中のワックスの分散状態が良好になり、低温側と高温側の定着性が飛躍的に向上すると共にワックスによる帯電性の悪化を防ぐことができる。更にはスルホン酸基の持つ極性により、トナーの帯電性も良好なものとなるため、定着時に発生する飛び散りが十分に抑制できる共に画像濃度やカブリも良好になる。
本発明に用いられるスルホン酸基を有する重合体としては、側鎖にスルホン酸基を有する高分子型化合物等が挙げられ、特にスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系モノマーを共重合比で2質量%以上、好ましくは5質量%以上含有し、且つガラス転移温度が40〜90℃のスチレン及び/又はスチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる高分子型化合物を用いた場合、トナー粒子に求められる熱特性に影響を及ぼすことなく、好ましい帯電特性を享受することができる。
上記のスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド系モノマーとしては、式(2)で表せるものが好ましく、具体的には、2−アクリルアミド−2−メチルプロパン酸や2−メタクリルアミド−2−メチルプロパン酸等が挙げられる。
Figure 2008009249
[式(2)中、R1は水素原子、又はメチル基を示し、R2とR3は、それぞれ水素原子、C1〜C10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアルコキシ基を示し、nは1〜10の整数を示す。]
スルホン酸アクリルアミドと共重合されるビニル系単量体の代表例としては、ビニル芳香族炭化水素単量体及び(メタ)アクリレート単量体が挙げられる。
SO3X(X=H、アルカリ金属)基含有(メタ)アクリルアミド、すなわち、スルホン酸基又はスルホン酸塩基含有(メタ)アクリルアミドとしては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ブタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ヘキサンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−オクタンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−ドデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−n−テトラデカンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−フェニルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2,2,4−トリメチルペンタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルフェニルエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−(4−クロロフェニル)プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−カルボキシメチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−(2−ピリジン)プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−1−メチルプロパンスルホン酸、3−アクリルアミド−3−メチルブタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−n−デカンスルホン酸、4−メタクリルアミドベンゼンスルホン酸等の酸、又はこれらの酸のナトリウム塩、カリウム塩等の金属塩などが挙げられる。これらは、単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビニル芳香族炭化水素単量体は、芳香族炭化水素にビニル基が結合した構造を有する化合物であり、具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2−プロピルスチレン、3−プロピルスチレン、4−プロピルスチレン、2−イソプロピルスチレン、3−イソプロピルスチレン、4−イソプロピルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、2−メチル−α−メチルスチレン、3−メチル−α−メチルスチレン、4−メチル−α−メチルスチレン、2−エチル−α−メチルスチレン、3−エチル−α−メチルスチレン、4−エチル−α−メチルスチレン、2−プロピル−α−メチルスチレン、3−プロピル−α−メチルスチレン、4−プロピル−α−メチルスチレン、2−イソプロピル−α−メチルスチレン、3−イソプロピル−α−メチルスチレン、4−イソプロピル−α−メチルスチレン、2−クロロ−α−メチルスチレン、3−クロロ−α−メチルスチレン、4−クロロ−α−メチルスチレン、2,3−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,3−ジエチルスチレン、3,4−ジエチルスチレン、2,4−ジエチルスチレン、2,6−ジエチルスチレン、2−メチル−3−エチルスチレン、2−メチル−4−エチルスチレン、2−クロロ−4−メチルスチレン、2,3−ジメチル−α−メチルスチレン、3,4−ジメチル−α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,6−ジメチル−α−メチルスチレン、2,3−ジエチル−α−メチルスチレン、3,4−ジエチル−α−メチルスチレン、2,4−ジエチル−α−メチルスチレン、2,6−ジエチル−α−メチルスチレン、2−エチル−3−メチル−α−メチルスチレン、2−メチル−4−プロピル−α−メチルスチレン、2−クロロ−4−エチル−α−メチルスチレンなどが挙げられる。これらのビニル芳香族炭化水素単量体は、単独であっても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(メタ)アクリレート単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ラウリル等のアクリル酸エステル類;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、などが挙げられる。これらの(メタ)アクリレート単量体は、単独であっても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
この様なトナー粒子に外添する微粒子としては、酸化珪素化合物、酸化チタン化合物、酸化アルミニウム化合物、酸化亜鉛化合物、酸化錫化合物、酸化マグネシウム化合物、酸化セリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機化合物微粒子、フッ素含有有機微粒子、窒素含有樹脂微粒子、或いは複合酸化物粒子を用いることができる。
また、この様な微粒子は、その表面をシランカップリング剤やシリコーンオイル等で化学的に処理したものを用いることができる。この様な表面処理剤としては、ジメチルジクロロシラン、ジメチルポリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、アミノシラン、或いは、アルコール等を用いることができる。さらに、帯電制御を目的として、アミン化合物等を添加した表面処理剤を用いても良いものである。
この様な表面処理をした無機化合物微粒子としては、酸化珪素化化合物(シリカ)微粒子としては、コロイダルシリカ「AEROSIL R972、R974、RY50、NY50、RY200、RY200S、RX50、NAX50、RX200、RX300(いずれも、日本アエロジル社製)」、
「TG−308F、TG−709F、TG−810G、TG−811F、TG−820F、TS−530、TS−610、TS−720、TS−500(いずれも、CABOT社製)」、
「H2015EP、H2050EP、H2150VP、H3050VP、H1018、H1303VP、H2000/4、H2000/4M、H2000、H3004、H15、H20、H30(いずれも、クラリアント社製)」を用いることができる。
また、前記複合酸化物粒子のうちの一つが少なくとも、以下の構造式を用いることも可能である。具体的にはハイドロタルサイト粒子をトナー粒子に添加することが好ましい。
2+ y3+ x(OH)2n- (X/N)・mH2
(2価又は3価金属は、少なくとも1種以上存在し、異なる元素を複数含有する固溶体であっても構わない。また、1価の金属を微量含んでも構わない。ただし、0<x≦0.5、y=1−x、m≧0、M2+:少なくともMg,Zn,Ca,Ba,Ni,Sr,Cu,Feから選ばれる2価の金属イオン、M3+:少なくともAl,B,Ga,Fe,Co,Inから選ばれる3価の金属イオン、An-:n価のアニオンで、CO3 2-、OH-、Cl-、I-、F-、Br-、SO4 2-、HCO3 2-、CH3COO-、NO3 -が挙げられる。単独あるいは複数存在しても構わない。)
(画像形成装置)
本発明の画像形成方法は、カラー画像を形成する複写機やプリンター等のカラー画像形成装置にも適用できる。カラー画像形成装置としては、感光体上で多色のトナー像を現像させ、それを転写材に一括転写させる多重現像方式、感光体上には単色のトナー像のみを現像させた後、転写材に転写させることをカラートナーの色の数だけ繰り返し行う多重転写方式がある。また、多重転写方式には、転写ドラムに転写材を巻きつけ、各色ごとに転写を行う転写ドラム方式;中間転写体上に各色毎に一次転写を行い、中間転写体上に多色の画像を形成させた後、一括して二次転写を行う中間転写方式、感光体廻りに現像装置をタンデムに配置させ、転写材を転写搬送ベルトで吸着搬送させて、順次各色を転写材に転写を行うタンデム方式がある。これらの中でも、画像形成を高速で行うことのできるタンデム方式の画像形成装置が好ましい。電子写真方式の画像形成装置にあって、現像剤たるトナーが使用され画像形成装置のトナーが消費された場合、画像形成装置に着脱可能な現像剤補給容器たるトナー補給容器を新たなトナー補給容器に交換することにより装置にトナーを補給する画像形成装置が知られている。
図1は、本発明の画像形成方法が適用できるタンデム方式のカラー画像形成装置の一例を示す模式図である(番号は装置の機能によって識別され、番号の後のa、b、c、dはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックトナーのいずれかの現像器に属するもので、色の順序は任意である。)。タンデム方式のカラー画像形成装置には、レーザー光照射装置1、感光ドラム2、現像装置4、クリーニング装置10がセットとなった画像形成部が、使用するトナーの色の数だけ設けられている。各画像形成部は、中間転写ベルト11に沿って、通常、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で配置されている。各画像形成部によって形成された画像は、搬送ベルトに吸着されて搬送される転写材Pに転写ローラ12によって順次重ね合わせて転写され、定着される。上述したように、転写材Pは通常、搬送ベルトによる搬送が一般的であるが、転写ドラムに吸着して搬送することもできる。この場合、各画像形成部は、転写ドラムに沿って順に配置されている。また、中間転写ベルトに1次転写した後に転写材Pに2次転写することも可能である。
画像形成動作が開始すると、帯電手段3は、感光ドラム2の表面を一様に帯電する。その後、露光手段としての例えばレーザー光照射装置1は、画像情報に応じたレーザーにより帯電された表面を露光し、表面に静電潜像を形成する。現像装置4は、形成された静電潜像を供給する現像剤により可視化しトナー像を形成する。このトナー像は、感光ドラム2と転写ローラ12との間に形成される転写電界により静電的に中間転写ベルト17に1次転写した後、2次転写ローラ16で転写材P上に2次転写される。その後、転写材P上の未定着トナー像は定着装置13(加熱ローラ14、加圧ローラ15)において熱及び圧力によって記録材P上に定着される。また、トナー像の転写を終了した感光ドラム2の表面に残留する転写残トナーなどは、例えば、ブレード状のクリーニング部材を備えるクリーニング装置18により除去され、感光ドラム2は引き続き画像形成を行える状態となる。
次に、上記の画像形成装置にて用いられる現像装置4について更に説明する。
現像装置4は、現像剤を感光ドラム2へと搬送する、弾性体からなる現像剤担持体5を有する。そして、現像剤担持体5を感光ドラム2の表面に接触させて静電潜像の現像を行う。このような構成は、いわゆる接触現像方式として知られている。また、現像装置に対し、現像室内のトナーの減少に応じて、逐次又は一括してトナーを補給する方式も知られている。現像装置4は、現像剤として一成分現像剤を用いるものであり、特に、非磁性一成分現像剤を用いる。現像装置4において、現像容器6にはトナーが収容されている。また、現像容器4は、感光ドラム2と対向する側の一部が開口しており、この開口部から一部露出するようにして、現像剤担持体としての現像ローラ5が回転可能に支持されている。
現像容器4の開口部と反対側の奥部には、現像剤を攪拌及び搬送する手段である攪拌パドル7が、矢印R6方向に回転可能に設けられている。攪拌パドル7は、トナーを攪拌すると共に、現像ローラ5との供給ローラ8との当接部近傍領域へとトナーを搬送する。
現像剤供給手段としての供給ローラ8は、弾性体にて形成され、現像ローラ5に当接回転するように設けられている。攪拌パドル7によって搬送されたトナーは、供給ローラ8の矢印方向の回転に伴って、領域Dにおいて一度密な状態となることで均一化される。その後、互いにカウンター回転にて当接する現像ローラ4と供給ローラ8との摺擦に伴い、トナーには摩擦により電荷が付与される。ここで、カウンター回転とは、対向面(摺擦面)が互いに逆方向に進行する回転をいう。
現像ローラ5と供給ローラ8との摺擦域にて電荷を付与されたトナーは、この帯電電荷により鏡映力を受けて現像ローラ5上へと供給される。更に、現像容器4には、現像剤層厚規制部材としてのブレード9が現像ローラ4に押圧して設けられている。現像ローラ5上のトナーは、現像ローラ4の回転に伴ってブレード9との当接域を通り抜けることで層厚を規制されて現像ローラ5上に薄層状に塗布される。この際、トナーは、現像ローラ5及びブレード9との摩擦によって現像に十分な電荷を付与される。
その後、トナーは、現像ローラ5の回転に伴って、感光ドラム2と現像ローラ5とが当接する現像領域(現像ニップ)Nへと搬送される。一方、感光ドラム2と現像ローラ5との間には、電源(図示せず)から現像ローラ5へ電圧が印加され、現像電界が形成される。従って、現像ローラ5上のトナーは、この現像電界の作用によって感光ドラム2上の静電潜像に転移し、トナー像が形成される。このとき、図9に示すように、例えば感光ドラム2表面に現像ローラ5が当接回転する方式を採用する現像装置の場合、潜像に選択的に付着しトナー像を形成するトナー、即ち現像に寄与するトナーのみならず、現像ローラ4上に担持されたトナーは感光ドラム2との摺擦を受けることになる。このような状態を、本発明ではトナーを感光ドラム2上に接触させた状態という。
現像ローラ5上に塗布されて現像ニップNへと担持搬送されたトナーの内、現像に寄与せずに現像ローラ5上に残留したトナーは、供給ローラ8による摺擦で現像ローラ5上から剥ぎ取られる。剥ぎ取られたトナーの一部は新たに供給ローラ8に供給されたトナーと共に、再び供給ローラ8によって現像ローラ5上へと供給され、残りは現像容器内へと戻される。
また、現像容器4上方には、取り外し可能な補給用トナー容器6が設けられている。使用により現像容器4内のトナーが減少すると、画像形成装置はトナー容器の交換要求を出し、使用者が新しいトナー容器と交換し、更に補給用トナー容器11下方の開口にあるシール剤を除去することによりトナーが現像容器4に一括補給される。
新たなトナーの補給の方式としては、一括補給する方式とともに、現像ローラ等の現像剤担持体が内部に配置されている現像室の現像剤の量を検知又は推測し、逐次補給するものが提案されている。しかしながら、従来の画像形成装置のように、トナーを像担持体に接触させた状態で現像を行う構成を有する画像形成装置では以下のような問題点がある。トナーは現像容器4から搬送される順に、供給ローラ8と現像ローラ5との間の摺擦、現像ローラ5とブレード9との間でトナーの層厚を規制される際の摺擦、及び感光ドラム2と現像ローラ5との間で現像される際の摺擦をそれぞれ受けて現像工程に供給される。更に、現像に寄与しなかったトナーは、現像ローラ5から剥ぎ取られて現像容器4に回収されるために、供給ローラ8による摺擦を再び受ける。このように、画像形成動作に伴うこれら一連の動作は、いずれもトナーと部材との接触を伴うものであり、このような接触の度にトナーは負荷を繰り返し受ける。このような負荷により、現像容器4内のトナーの一部あるいは全部が損傷を受けて、トナー表面に外添されたシリカなどの添加剤がトナー粒子自体に埋め込まれたり、あるいは遊離したりする。そのため、トナーは現像剤として求められる流動性、帯電性などの性能が次第に劣化してくる。
従来の非磁性一成分現像法では、トナーの粒度分布のうち重量平均粒径付近から小粒径側が選択的に現像されるため、プリンター等で印字枚数が経過すると、初期の現像剤のうち重量平均粒径よりも大きいトナーが現像器内に濃縮されていく。これが、現像剤の帯電性を低下させて現像性を悪化させてきた。トナーの補給を行う非磁性一成分現像法では、補給を行わない場合よりもトナーの消費量が更に多くなる。そして、トナーが外部から補給されるために重量平均粒径よりも大きい粒径を持ったトナーの濃縮は進みやすい。このため、平均粒径よりも大きいトナーの帯電性を維持して、選択現像が起こりにくくする必要がある。そこで、本発明では、重量平均粒径よりも大きい側のトナーで重量平均粒径よりも小さい側のトナーよりも帯電制御剤を多めに含有することを提案する。
トナー内での帯電制御剤の分布状態を測定する手段としてはいくつかのものがあるが、トナー内での帯電制御剤の分散状態を捉える測定手段としてはパーティクルアナライザー(横河電器社製、PT−1000)を用いることが好ましい。パーティクルアナライザーでは、トナーをプラズマに導入して、原子化、励起、発光させる発光分析を行ったとき、炭素原子における発光電圧の三乗根Va、硫黄原子における発光電圧の三乗根Vbの値の相関性の測定が可能である。この場合、炭素元素の発光と同時に発光した元素は、同一のトナー粒子或いはこのトナー粒子に含まれる元素と見なされる。粒径の大きなトナー粒子ほど炭素原子の発光電圧Vaが高くなる。また、本発明ではスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体のような帯電制御剤の内包化されている量が多いと硫黄元素の発光電圧Vbが高くなる。どの粒径のトナーでも帯電制御樹脂の重量分率が同一になるように含まれていれば、帯電制御樹脂に由来する硫黄元素の発光電圧Vbの3乗根は、炭素元素の発光電圧Vaの3乗根に1次で比例することになる。
重量平均粒径よりも大きい側のトナーで重量平均粒径よりも小さい側のトナーよりも帯電制御剤を多めに含有することは、現像剤の含有する前記帯電制御剤の重量平均分子量が10000〜50000であるものを使用することで、平均粒径よりも大き目のトナーで帯電制御剤が大目に含まれる傾向があるために好ましい。このようなトナーを用いることで、補給を行う現像方法に用いられる非磁性一成分トナーの帯電性と搬送性を改善することを達成できる。
スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体のトナー内における具体的な含有状態としては、下記式の関係を満たす状態が好ましい。ただし、下記式は、炭素原子あるいは硫黄原子のいずれかがゼロの値を示す測定値について除外した上で、最小2乗法で2次式に回帰した曲線の回帰式である。
a=A×Vb 2+B×Vb
(但し、Aは0.01〜0.04の範囲であり、Bは0.10〜0.15の範囲である。)
AおよびBが上記範囲内の値をとらない場合は、重量平均粒子径よりも大きいトナーの帯電性が劣化しやすくカブリが発生し、画像上にもムラが発生しやすくなる。またこのときの相関係数が0.90以上となるときに上記式を満足したものとみなす。相関係数が0.90未満の場合、同粒径の各トナー粒子でも帯電制御剤となる樹脂成分の含有量が分布を持つことになるため、帯電分布をコントロールすることが難しくなる。そして、重量平均粒径よりも大き目のトナーでスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体を多めに含ませることで得られる、補給時の帯電分布差を縮小する効果が減じてしまう可能性がある。
図2は、スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体を添加したトナーについて、各トナー粒子の炭素元素の発光電圧Vaと、硫黄元素の発光電圧Vbとの相関を各発光電圧の3乗根でプロットした図である。なお、炭素の発光電圧Vaがゼロの時における硫黄元素の発光電圧Vbは、トナー粒子に内包化されていない遊離した帯電制御樹脂によるものとなる。本発明では、トナー母体粒子に含有される帯電制御樹脂の分布状態に焦点を合わせるのでこのようなデータを削除している。
(発光電圧の測定について)
本発明では、トナー粒子を構成する炭素原子に起因する発光電圧、及び、帯電制御樹脂であるスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体に由来する硫黄元素に起因する発光電圧をパーティクルアナライザーPT1000(横河電気製商品名)を用いて測定する。
この場合の測定方法は、平行平板型の誘導結合プラズマ(ICP)装置を用いて行うものである。具体的には、Heガスをキャリアガスとして、トナーにHe/O2混合ガスを吹きつけて浮遊させるとともに、平行平板電極間に浮遊したトナーを一個づつ送り込んで電気的に励起し、励起準位から基底準位に遷移した時に発生する発光を測定する。炭素に起因する発光及び帯電制御樹脂に由来する硫黄元素に起因する発光を、誘導結合プラズマ装置の観測ポートを通して、スペクトル分析器を介してディテクターアレイによってそれぞれ特有な波長として発光強度を測定する。また、その測定強度を発光電圧として出力するものである。
(移送性指数)
また、トナーの搬送性を示す移送性指数を測定する方法としては、図3に示すパーツフィーダー(コニカミノルタ製)により測定されることによって得られる一定の振動を与えた状態における補給用現像剤の移動性を指数化したものである。この移送性指数は補給用現像剤の静止時における静かさ密度、安息角などによって評価される流動性とは異なるものである。
具体的には、パーツフィーダーは、特定の振動を発生させるための駆動源Aおよび、この駆動源Aの上方において支持された円筒状のボールBにより構成されており、ボールBにはその内週壁面に沿って、その底面と上端縁とを連絡する螺旋状の坂路Cが形成されている。ここで、坂路Cはその上端部DがボールBの上端縁と同じ高さ位置において当該ボールBの側壁から径方向外方に突出した態様で配設されている。図3においてEはボールBの中心軸、Fは坂路Cの上端部Dの下方に設けられた受け皿、2は受け皿に接続された計量手段である。
このパーツフィーダーにおいては、駆動源Aにより供給される回転動力をボールBに伝達されることによりボールBを全体的に振動させる振動運動に変換し、上下運動の戻り位置を角度を持たせて配設されたバネの作用により変更させることにより、ボールB内に位置されたトナーが坂路Cに沿って上方に移送され、坂路Cの上端部Dより受け皿Fに落下する。
こうして、本発明におけるトナーの移送性指数の測定は以下のように行う。まず、ボールBの内部の中心軸E周辺に補給用現像剤1gを投入するとともに、駆動源Cを周波数134.0〜136.0Hz、振幅0.59〜0.61mmの条件で駆動させる。次に、トナーを坂路Eに沿って上方に移動し受け皿に到達させて、計量手段Gによって計量された受け皿に到達したトナーの量が300mg乃至700mgとなったときの、前記駆動源Aの駆動を開始したときからの時間を測定し、下記一般式利用して算出することができる。
(移送性指数)=(700−300)mg/(T700−T300)秒
上記一般式においてT300は受け皿に300mgのトナーを移送するために要した時間を示し、T700は受け皿に700mgのトナーを移送するために要した時間を示す。また、移送性指数は0.1〜5.0の値をとることが好ましい。移送性指数が0.1よりも小さい値を取るときは、トナーの搬送性が悪化しすぎてトナーの補給が順調に行われず現像機内でトナーが詰まりやすくなってしまう。移送性指数が5.0を超えるとトナーが補給器から現像器に補給される接合部で滞留しやすくなってしまう。
(凝集度)
本発明で凝集度の測定装置としては、パウダーテスター(細川ミクロン社製)を用いる。測定法としては、振動台に600メッシュ、400メッシュ、200メッシュのフルイを目開の狭い順に、すなわち200メッシュフルイが最上位にくるように600メッシュ、400メッシュ、200メッシュのフルイ順に重ねてセットする。このセットした200メッシュフルイ上に正確に秤量した試料5gを加え、振動台への入力電圧を21.7Vになるようにし、その際の振動台の振幅が60〜90μmの範囲に入るように調整し(レオスタット目盛約2.5)、約15秒間振動を加える。その後、各フルイ上に残った試料の質量を測定して下式にもとづき凝集度を得る。
(凝集度)=(#200上に載っているトナー質量)/(初期に篩に載せたトナー質量)
+(#400上に載っているトナー質量)/(初期に篩に載せたトナー質量)
×3/5
+(#400上に載っているトナー質量)/(初期に篩に載せたトナー質量)
×1/5
本発明のトナーで凝集度は、20乃至50の値を取ることが好ましい。凝集度が20以下だとトナーの補給が制御できなくなり安定的に画質を維持できなくなる。また、凝集度が50以上だとトナーの補給においてトナーの搬送性が悪く、トナーが現像機内で詰まり易くなる。
(重量平均粒子径)
本発明において、トナーの平均粒径はコールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用いて行うが、コールターマルチサイザー(コールター社製)を用いることも可能である。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。
測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、2.00μm以上のトナーの体積、個数を測定して体積分布と個数分布とを算出する。それから本発明に係る体積分布から求めた重量平均粒子径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求める。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
本発明のトナーの重量平均粒子径としては、トナーの搬送性および帯電性を維持するには4〜8μmが好ましい。トナーの重量平均粒子径が4μm未満だとトナーの凝集性が向上してしまいトナーの補給が困難になる。また、重量平均粒子径が8μm以上だとトナーの帯電性が十分に発揮されず画質の向上が難しくなる。
また、重量平均粒子径の変動係数は、重量平均粒子径の標準偏差を重量平均粒子径で除したものである。本発明におけるトナーの重量平均粒子径の変動係数は20〜35であることが好ましい。変動係数が20未満だと現像機内のトナーと補給されたトナーの帯電分布の差が大きくなりすぎて、画像に現像工程におけるムラが発生してしまう。変動係数が35以上だと重量平均粒子径よりも大きいトナーと重量平均粒子径よりも小さいトナーの帯電差が大きくなりすぎて、印字においてカブリが発生してしまう。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、部および%は特に断りのない限り質量基準である。
イエロー、マゼンタ、ブラックトナーについては下記製造例に基づくトナーを作製し、トナーの発光電圧、移送性指数、凝集度、重量平均粒子径とその変動係数などは表1にまとめた。シアントナーでは各種製造条件を変更して画質を検討した。
(スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体の製造例1)
イソプロピルアルコール 300質量部
スチレン 800質量部
アクリル酸n−ブチル 150質量部
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 100質量部
水 2500質量部
アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 50質量部
を、80℃の温度条件にて10(1/sec)のせん断速度で5分間撹拌したときに形成される分散状態が無撹拌後2相に相分離する時間が70分となる撹拌条件にて5時間重合した。その後、得られた重合物を減圧乾燥して本発明での帯電制御剤であるスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体SA(数平均分子量7000、重量平均分子量15000)を得た。
(スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体の製造例2)
イソプロピルアルコール 290質量部
スチレン 780質量部
アクリル酸n−ブチル 120質量部
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 90質量部
水 2600質量部
アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 65質量部
を、80℃の温度条件にて10(1/sec)のせん断速度で5分間撹拌したときに形成される分散状態が無撹拌後2相に相分離する時間が70分となる撹拌条件にて5時間重合した。その後、得られた重合物を減圧乾燥して本発明での帯電制御剤であるスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体SB(数平均分子量5500、重量平均分子量9000)を得た。
(スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体の製造例3)
イソプロピルアルコール 290質量部
スチレン 780質量部
アクリル酸n−ブチル 120質量部
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 90質量部
水 2600質量部
アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 30質量部
を、80℃の温度条件にて10(1/sec)のせん断速度で5分間撹拌したときに形成される分散状態が無撹拌後2相に相分離する時間が70分となる撹拌条件にて5時間重合した。その後、得られた重合物を減圧乾燥して本発明での帯電制御剤であるスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体SC(数平均分子量35000、重量平均分子量40000)を得た。
(シアントナーの製造例1)
下記の手順によって懸濁重合法トナーを作製した。60℃に加温したイオン交換水900gに、リン酸三カルシウム3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10,000rpmにて撹拌して水系媒体を作製した。
また、下記処方をTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)に投入し、60℃に加温した後、用いて、9,000rpmにて攪拌し、溶解分散工程を加えた。
・スチレン 140質量部
・n−ブチルアクリレート 60質量部
・ピグメントブルー15:3 10質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物 3質量部
(オリエント化学社製「ボントロンE−88」)
・ポリエステル樹脂 15質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、
Tg=65℃、Mw=10000、Mn=6000)
・ステアリン酸ステアリルワックス(DSCのメインピーク60℃) 30質量部
・スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体SA
2質量部
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーを用いて8,000rpmで攪拌し、造粒工程を加えた。
その後、プロペラ式攪拌装置に移して攪拌しつつ、2時間かけて70℃に昇温して、更に4時間後、昇温速度40℃/Hrで80℃まで昇温し、80℃で5時間反応を行い、重合体粒子を製造した。重合反応終了後、該粒子を含むスラリーを冷却し、スラリーの10倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥の後、分級によって粒子径を調整して、重量平均粒子径が6.0μmのシアントナー粒子Aを得た。
次に、60℃に加温したイオン交換水900gに、リン酸三カルシウム3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、10,000rpmにて撹拌して水系媒体を作製した。
また、下記処方をTK式ホモミキサー(特殊機化工業製)に投入し、60℃に加温した後、用いて、9,000rpmにて攪拌し、溶解分散工程を加えた。
・スチレン 140質量部
・n−ブチルアクリレート 60質量部
・ピグメントブルー15:3 10質量部
・サリチル酸アルミニウム化合物 3質量部
(オリエント化学社製「ボントロンE−88」)
・ポリエステル樹脂 15質量部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、
Tg=65℃、Mw=10000、Mn=6000)
・ステアリン酸ステアリルワックス(DSCのメインピーク60℃) 30質量部
・スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体SA
5質量部
これに重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)5質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。前記水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃,窒素雰囲気下において、TK式ホモミキサーを用いて6,000rpmで攪拌し、造粒工程を加えた。の後、プロペラ式攪拌装置に移して攪拌しつつ、2時間かけて70℃に昇温し、更に4時間後、昇温速度40℃/Hrで80℃まで昇温し、80℃で5時間反応を行い、重合体粒子を製造した。重合反応終了後、該粒子を含むスラリーを冷却し、スラリーの10倍の水量で洗浄し、ろ過、乾燥の後、分級によって粒子径を調整して、7.0μmの重量平均粒子径を持つシアントナー粒子Bを得た。
得られたトナー粒子A,Bを50質量部ずつ混合して100質量部として、これに対してコロイダルシリカ(日本アエロジル社製、R972)2.0質量部、ハイドロタルサイト(協和化学社製、DHT−4A)0.3質量部を添加しヘンシェルミキサー(三井三池社製)を用いて混合することによりシアントナーを得た。このときのトナーをパーティクルアナライザーで測定を行った。発光電圧で炭素原子あるいは硫黄原子のいずれかがゼロの値を示す測定値について除外した上で、最小2乗法で2次式に回帰した時、前記定数Aが0.015、Bが0.12となった。このトナーの移送性指数は2.5mg/secで、凝集度は48であった。また、コールターカウンターにおける重量平均粒子径は6.5μmであり、その変動係数は26となる。
(イエロートナーの製造例1)
シアントナーの製造例1における着色剤をC.I.ピグメントイエロー17に変更する以外は同様の条件でイエロートナー1を得た。
(マゼンタトナーの製造例1)
シアントナーの製造例1における着色剤をC.I.ピグメントレッド269に変更する以外は同様の条件でマゼンタトナー1を得た。
(ブラックトナーの製造例1)
シアントナーの製造例1における着色剤をカーボンブラック(キャボット社製、リーガル330R)に変更する以外は、同様の条件でブラックトナー1を得た。
(シアントナーの製造例2)
・結着樹脂(ポリエステル系樹脂 ガラス転移点Tg 60℃) 100質量部
・カーボンブラック 3質量部
・スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体SA
2質量部
・ワックス(ポリエチレンワックス、軟化点100℃) 5質量部
上記混合物を、125℃に加熱された二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕した。
前記粗粉砕物を機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕後、分級して重量平均粒径6.2μmのトナー分級品Aを得た。
・結着樹脂(ポリエステル系樹脂 ガラス転移点Tg 60℃) 100質量部
・カーボンブラック 3質量部
・スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体SA
5質量部
・ワックス(ポリエチレンワックス、軟化点100℃) 5質量部
上記混合物を、125℃に加熱された二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕した。
前記粗粉砕物を機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕後、分級して重量平均粒径7.0μmのトナー分級品Bを得た。
得られたトナー粒子A,Bを50質量部ずつ混合して100質量部として、これに対してコロイダルシリカ(日本アエロジル社製、R972)2.0質量部、ハイドロタルサイト(協和化学社製、DHT−4A)0.3質量部を添加しヘンシェルミキサー(三井三池社製)を用いて混合することによりシアントナーを得た。このときのトナーをパーティクルアナライザーで測定を行う。
(シアントナーの製造例3)
シアントナーの製造例1のうち、トナー粒子A,B作製時のうちスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体としてSBを用いる以外は、同様の条件でシアントナー3を得た。
(シアントナーの製造例4)
シアントナーの製造例1のうち、トナー粒子A,B作製時の溶解分散工程における攪拌を6000rpmに低下させて、双方ともに温度を50℃にする以外は、同様の条件でシアントナー4を得た。
(シアントナーの製造例5)
シアントナーの製造例1のうち、トナー粒子A,B作製時のリン酸3カルシウムの水系媒体作製時にリン酸カルシウムを2.5質量部にしイオン交換水を500gにする以外は、同様の条件でシアントナー5を得た。
(シアントナーの製造例6)
シアントナーの製造例1のうち、トナー粒子A,B作製時の造粒工程の攪拌をそれぞれ6000rpmと5000rpmにする以外は、同様の条件でシアントナー6を得た。
(シアントナーの製造例7)
シアントナーの製造例1のうち、ハイドロタルサイトを添加しない以外は、同様の条件でシアントナー7を得た。
(シアントナーの製造例8)
シアントナーの製造例1のうち、トナー粒子A,B作製時のうちスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体としてSCを用いる以外は、同様の条件でシアントナー8を得た。
(シアントナーの製造例9)
シアントナーの製造例1のうち、スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体を添加しない以外は、同様の条件でシアントナー9を得た。
(シアントナーの製造例10)
シアントナーの製造例1のうち、スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体を添加しない以外は、同様の条件でシアントナー10を得た。
(シアントナーの製造例11)
シアントナーの製造例1のうち、スルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体を添加せず、造粒工程の攪拌を6000rpmにする以外は、同様の条件でシアントナー11を得た。
(現像剤の製造及び各種物性測定、画質の評価方法)
フルカラーの評価には、キヤノン製LBP5700を改造して本発明のトナーを搭載する画像形成装置を用意した。そして、中間転写ベルトや補給装置を組み込み、プロセススピードは150mm/secで現像ローラ5の周速は225mm/secである。また、現像ローラの体積抵抗率は5.0×106[Ω/cm]で、表面の算術平均粗さRaは1.1μmのものを用いた。そして、現像装置および補給装置にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックトナーをそれぞれ充填して、次のような評価基準に基づいてフルカラー画像を評価した。また、シアントナーでモノカラーの評価を行うときは、前記LBP5700改造機で単色の出力に切り替えて画像の評価を行った。
表2は実施例、比較例におけるトナーの組み合わせである。評価結果は表3に示した。
(画像の評価方法)
画像の評価は、各環境下で行った。具体的には高温高湿環境(30℃,82RH%)、常温常湿環境(20℃,60RH%、低温低湿環境(10℃,20%RH)で検討した。
画像上のカブリ
印字率3%のチャートを500枚、印字率6%のチャートを500枚交互にフルカラーで出力していく耐刷テストを40000枚(ゼロックス社製、LETTERサイズ、75g紙)行った。40000枚における白色部のカブリの評価を行う。マクベス濃度計914D(マクベス社製)で測定を行って、全くカブリがない印字前の紙上と印字後の紙上における濃度の変化率を評価した。
A:変化率が2%未満で実用上問題なし。
B:変化率が2%以上4%未満である。
C:変化率が4%以上6%未満である。
D:変化率が6%以上である。実用上問題あり。
(2)補給性
印字率30%のチャートを用い500枚の連続通紙をフルカラーで行った。500枚印字後の画像濃度をマクベス濃度計914D(マクベス社製)で測定を行って濃部と淡部の差分を比較した。トナー濃度変化量を評価し以下のようにランク付けする。
A:濃度変化量が2%未満で実用上問題なし。
B:濃度変化量が2%以上4%未満である。
C:濃度変化量が4%以上6%未満である。
D:濃度変化量が6%より大きくなり、画像濃度低下等の問題を引き起こす。
(3)画像上のスジ
印字率2%のチャートを用い、1.5万枚のフルカラーで耐刷テストを行いハーフトーン画像における縦スジが発生しないかどうか目視した。
A:スジが全くない。
B:スジが1本ある。
C:スジが2乃至5本ある。
D:スジが6本以上である。実用上問題あり。
以上の事項を前提として、次に、本発明の具体的実施例を説明する。
(実施例1)
イエロートナー1、シアントナー1、マゼンタトナー1、ブラックトナー1を各現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってフルカラー画像を評価した。
(実施例2)
シアントナー2を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(実施例3)
シアントナー3を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(実施例4)
シアントナー4を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(実施例5)
シアントナー5を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(実施例6)
シアントナー6を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(実施例7)
シアントナー7を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(比較例1)
シアントナー8を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(比較例2)
シアントナー9を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(比較例3)
シアントナー10を現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
(比較例4)
シアントナー11を各現像装置および補給装置に充填して、前記の評価基準に従ってモノカラー画像を評価した。
Figure 2008009249
Figure 2008009249
Figure 2008009249
本発明に用いられる画像形成装置の一例である。 本発明におけるパーティクルアナライザーの測定結果の解析図である。 トナーの移送性指数を測定するためのパーツフィーダーの概要図である。
符号の説明
1、スキャナ
2、感光体ドラム
3、帯電ローラ
4、現像器
5、現像ローラ
6、補給器
7、補給攪拌羽
8、トナー供給部材
9、現像剤規制部材
10、クリーニング容器
11、中間転写体
12、1次転写ローラ
14、定着用加熱ローラ
15、定着用加圧ローラ
16、2次転写ローラ
P、転写材

Claims (9)

  1. トナー容器中のトナーをトナー供給手段を用いてトナー担持体に供給し、前記トナー供給手段により供給されたトナーをトナー規制手段で規制して前記トナー担持体上にトナーの薄層を形成し、トナー担持体に担持されたトナーによって像担持体に担持された静電潜像を現像する現像方法であり、該トナー容器には外部からトナーが逐次補給され、外部から補給されたトナーとトナー容器内のトナーとがトナー攪拌手段によって混合される現像方法において用いられる非磁性一成分現像用トナーにおいて、
    前記トナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、およびスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体を含有し、
    前記トナーをプラズマに導入して、原子化、励起、発光させる発光分析を行った際に、炭素原子の発光電圧の三乗根をVa、硫黄原子の発光電圧の三乗根をVbとしたときに、下記1式の関係
    a=A×Vb 2+B×Vb (1)
    (但し、Aは0.010〜0.040の範囲であり、Bは0.10〜0.15の範囲である。)
    を満たすことを特徴とする非磁性一成分現像用トナー。
  2. 前記トナーのスルホン酸基、スルホン酸塩基、又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体の重量平均分子量が10000〜50000であることを特徴とする請求項1に記載の非磁性一成分現像用トナー。
  3. 前記トナーの移送性指数が0.1〜5.0の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の非磁性一成分現像用トナー。
  4. 前記トナーの凝集度が20〜50の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の非磁性一成分現像用トナー。
  5. 前記トナーの重量平均粒径(D4)が4.0〜8.0μmの範囲であり、かつ、変動係数SDが20〜35の範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の非磁性一成分現像用トナー。(但し、SD=体積分布の標準偏差/重量平均粒径 である。)
  6. 前記トナーは、ハイドロタルサイトを含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の非磁性一成分現像用トナー。
  7. 前記トナーは、トナーを補給しながら現像を行い、現像剤担持体と現像剤規制部材との間に交番電圧が印加されている現像方法で用いられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の非磁性一成分現像用トナー。
  8. 前記トナーは、前記現像剤担持体の体積抵抗率が1.04〜1.07Ω・cmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の非磁性一成分現像用トナー。
  9. 前記トナーは、前記現像剤担持体表面の算術平均粗さRaが0.5〜1.5μmであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の非磁性一成分現像用トナー。
JP2006181282A 2006-06-30 2006-06-30 非磁性一成分現像用トナー Withdrawn JP2008009249A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006181282A JP2008009249A (ja) 2006-06-30 2006-06-30 非磁性一成分現像用トナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006181282A JP2008009249A (ja) 2006-06-30 2006-06-30 非磁性一成分現像用トナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008009249A true JP2008009249A (ja) 2008-01-17

Family

ID=39067519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006181282A Withdrawn JP2008009249A (ja) 2006-06-30 2006-06-30 非磁性一成分現像用トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008009249A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010060731A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Canon Inc トナー及び画像形成方法、現像装置
JP2014002324A (ja) * 2012-06-20 2014-01-09 Kyocera Document Solutions Inc 磁性1成分現像用トナー
JP2016166936A (ja) * 2015-03-09 2016-09-15 株式会社リコー トナー収容容器、及び画像形成装置
JP2018116116A (ja) * 2017-01-17 2018-07-26 株式会社沖データ 白トナー及び画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010060731A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Canon Inc トナー及び画像形成方法、現像装置
JP2014002324A (ja) * 2012-06-20 2014-01-09 Kyocera Document Solutions Inc 磁性1成分現像用トナー
US8962231B2 (en) 2012-06-20 2015-02-24 Kyocera Document Solutions Inc. Toner for magnetic single-component development
JP2016166936A (ja) * 2015-03-09 2016-09-15 株式会社リコー トナー収容容器、及び画像形成装置
JP2018116116A (ja) * 2017-01-17 2018-07-26 株式会社沖データ 白トナー及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5607910B2 (ja) 一成分トナー及びその製造方法
KR101665509B1 (ko) 전자사진용 토너 및 그의 제조방법
JP2004109603A (ja) トナーおよび画像形成方法
JP5230115B2 (ja) 現像方法
JP5064949B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
KR101820482B1 (ko) 전자사진용 토너 및 그의 제조방법
KR101829388B1 (ko) 전자사진용 토너 및 그의 제조방법
KR101546673B1 (ko) 전자 사진용 토너 및 그의 제조방법
KR101518803B1 (ko) 전자 사진용 토너 및 그의 제조방법
JP2006301091A (ja) 画像形成方法及び現像装置
KR101532608B1 (ko) 정전하 현상용 토너 및 그의 제조방법
KR101546672B1 (ko) 정전하 현상용 토너 및 그의 제조방법
JP2008009249A (ja) 非磁性一成分現像用トナー
KR101773164B1 (ko) 전자사진용 토너 및 그의 제조방법
JP2002062686A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
KR101532607B1 (ko) 정전하 현상용 토너 및 그의 제조방법
JP2009015257A (ja) 画像形成方法
JP2003076131A (ja) 電子写真画像形成装置
JP5521980B2 (ja) 補給用キャリアおよび補給用二成分現像剤
JP2007121465A (ja) 現像装置、並びに、これを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2004020805A (ja) 画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
KR20100076782A (ko) 전자사진용 토너 및 그의 제조방법
KR101907514B1 (ko) 전자사진용 토너 및 그의 제조방법
US20160299449A1 (en) Electrostatic image developing toner
JP5962523B2 (ja) 電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090901