JP2008008365A - 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 - Google Patents

一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】密封性能を確保しつつ、プーリの加工工数を削減でき、製作コストの低減を図ることが可能な一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供する。
【解決手段】一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、スリーブ11の外周面とプーリ12の内周面との間で、少なくとも回転軸Sが挿入される側と反対側の軸方向端部側に設けられるシール部材30を備える。シール部材30は、プーリ12の内周面に固定され、板厚tより長い軸方向幅bを有する円筒部33、及び円筒部33から径方向内方に延出して、スリーブ11とラビリンスシールを構成するフランジ部34を有する環状固定部31と、環状固定部31に固定され、芯金35、及びスリーブ11の外周面に摺接する弾性部材36とを有する環状シール部32と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関し、より詳細には、自動車のオルタネータ用プーリ、クランクプーリ、コンプレッサー等のエンジン補機及びエンジンアイドリングストップ時のモータによる補機駆動、又はエンジン始動用等に使用される一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関する。
従来、自動車のエンジンを駆動源として種々の補機が駆動されており、例えば自動車に必要な発電を行なうオルタネータを駆動する際には、一方向クラッチが組み込まれたクラッチ内蔵型プーリ装置を使用することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置100は、図7に示すように、オルタネータの回転軸に固定されるスリーブ101と、エンジンのクランク軸に固定された駆動プーリからの駆動ベルトが掛け渡される従動プーリ102とを備え、スリーブ101とプーリ102との間には、一方向クラッチ103と、サポート軸受としてのころ軸受104a及び玉軸受104bが配置されている。
一方向クラッチ103は、クラッチ内輪軌道面105をカム面として、クラッチ内輪及びクラッチ外輪軌道面105,106間に楔空間を構成し、ばね107によってロック方向に押圧された状態で楔空間に配置されるローラ108を係脱することで、ロック状態とオーバーラン状態とを繰り返す。従って、クランク軸の回転角速度が変動した場合でも、一方向クラッチ103の作用により、無端ベルトと従動プーリ102が擦れ合うことが防止され、鳴きと呼ばれる異音の発生や摩耗による無端ベルトの寿命低下を防止すると共に、オルタネータの発電効率が低下することを防止できる。
また、スリーブ101とプーリ102との間で、オルタネータが配置される側と反対側の軸方向端部には、ダストカバー109と、シール部材110とがそれぞれ独立して設けられている。ダストカバー109は、スリーブ101の外周面に外嵌される一方、シール部材110は、ダストカバー109より軸方向内側で、プーリ102の内周面に形成された段付の環状溝111に内嵌され、スリーブ101の外周面と摺接している。
特開2003−4122号公報(第1図)
ところで、上記一方向クラッチ内蔵型プーリ装置100では、シール部材110をプーリ102に固定するためにプーリ102の内周面に段付の環状溝111を形成する必要があるため、環状溝形成用の加工が必要となる。特に、図7に示すプーリ装置100では、プーリ102の内周面にクラッチ外輪軌道面及び両サポート軸受104a,104bの軸受外輪軌道面も形成されているため、これら両軌道面の加工も必要となり、環状溝111の形成によってプーリ102の加工工数及び加工後の検査項目が増加することになる。
また、図7に示すように、ダストカバー109とシール部材110が別々にプーリ装置100に組み付けられる場合には、組み立て時に組み立て工程が増加することになる。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、密封性能を確保しつつ、プーリの加工工数を削減でき、製作コストの低減を図ることが可能な一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回転軸が内嵌可能なスリーブと、
スリーブの径方向外側にスリーブと同心に配置されるプーリと、
スリーブの外周面とプーリの内周面との間に設けられ、プーリとスリーブの一方が他方に対して所定の方向に相対回転する傾向となる場合のみ、プーリとスリーブとの間で回転力を伝達する一方向クラッチと、
スリーブの外周面とプーリの内周面との間で、一方向クラッチの軸方向両側に設けられ、プーリに加わるラジアル荷重を支承しつつプーリとスリーブとの相対回転を可能とする一対のサポート軸受と、
スリーブの外周面とプーリの内周面との間で、少なくとも回転軸が挿入される側と反対側の軸方向端部側に設けられるシール部材と、
を備える一方向クラッチ内蔵型プーリ装置であって、
シール部材は、
嵌合部と、嵌合部から径方向に延出して相手部材と近接対向するフランジ部とを有する環状固定部と、
芯金、及び相手部材に摺接する弾性部材を有する環状シール部と、
を備え、
環状シール部は、環状固定部に固定されることを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、少なくとも回転軸が挿入される側と反対側の軸方向端部側に設けられるシール部材が、相手部材とラビリンスシールを構成するフランジ部を有する環状固定部と、相手部材と摺接する弾性部材を有する環状シール部材と、を備えるので、プーリ装置の密封性能を確保することができる。
また、環状シール部材は、環状固定部に固定されるので、プーリの内周面にシール部材取り付け用の環状溝を形成する必要がない。このため、回転軸が挿入される側と反対側の軸方向端部におけるプーリの内周面は、断面ストレート形状とすることができ、プーリの加工工数を削減でき、製作コストの低減を図ることが可能となる。
以下、本発明の各実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態について詳細に説明する。図1(a)に示すように、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、オルタネータ等の補機の回転軸Sが螺合して内嵌されるスリーブ11と、スリーブ11の径方向外側にスリーブ11と同心に配設され、外周面にベルト溝12aが形成されたプーリ12とを備えている。ベルト溝12aには、エンジンのクランク軸に固定された駆動プーリ(図示せず)に懸架された駆動ベルト(図示せず)が掛け渡されている。なお、ベルト溝12aの形状は、V溝、ポリV溝、歯型溝等の任意の形状に設計可能である。
また、スリーブ11の軸方向中間部における外周面とプーリ12の軸方向中間部における内周面との間には、一方向クラッチ13が配置されており、一方向クラッチ13の軸方向両端側となる、スリーブ11の軸方向両端部における外周面とプーリ12の軸方向両端部における内周面との間には、一対のサポート軸受14a,14bが配置されている。
一方向クラッチ13は、プーリ12がスリーブ11に対して所定方向に相対回転する傾向となる場合のみ、プーリ12とスリーブ11との間で回転力を伝達する。サポート軸受14a,14bは、プーリ12に加わるラジアル荷重を支承しつつ、スリーブ11とプーリ12との相対回転を可能する。これらサポート軸受14a,14bでは、回転軸Sが挿入される側と反対側、即ち、オルタネータが配置される側と反対の一方のサポート軸受14aをころ軸受とし、回転軸Sが挿入される側、即ち、オルタネータが配置される側の他方のサポート軸受14bを玉軸受としている。
スリーブ11の外周面は、一方向クラッチ13のクラッチ内輪軌道面11a、一対のサポート軸受14a,14bの軸受内輪軌道面11b、11cを一体に形成しており、スリーブ11の外周面によって形成されるクラッチ内輪軌道面11aは、図2に示すように、複数のランプ部15が円周方向に所定の間隔で形成されたカム面をなしている。
一方、プーリ12の内周面には、一方向クラッチ13のクラッチ外輪軌道面16aと、反オルタネータ側の一方のサポート軸受14aの軸受外輪軌道面16bとが形成された外輪部材16と、オルタネータ側の他方のサポート軸受14bの軸受外輪17とが内嵌されている。
このため、一方向クラッチ13では、係合子である複数のローラ19が、外輪部材16によって構成されるクラッチ外輪軌道面16aとスリーブ11の外周面によって構成されるカム面をなすクラッチ内輪軌道面11aとの間の楔空間内に回動自在に配置される。また、一方向クラッチ13は、各ローラ19を個別に収容する複数のポケットを有するクラッチ保持器20と、各ローラ19を楔空間の係合する方向に弾性的に押圧するばね21(図2参照)とを有している。
一方、ころ軸受14aでは、転動体であるころ22が、外輪部材16によって構成される軸受外輪軌道面16bとスリーブ11の外周面によって構成される軸受内輪軌道面11bとの間に転動自在に配置される。また、ころ軸受14aは、ころ22を円周方向に所定の間隔で保持する軸受保持器23を有している。
また、玉軸受14bでは、転動体である玉24が、軸受外輪17によって構成される軸受外輪軌道面17aと、スリーブ11の外周面によって構成される軸受内輪軌道面11c間に転動自在に配置される。また、玉軸受14bは、玉24を円周方向に所定の間隔で保持する軸受保持器25を有している。
さらに、玉軸受14bの軸受外輪17の軸方向端部には、スリーブ11の外周面に摺接するシール部材26が取り付けられている。また、スリーブ11の外周面とプーリ12の内周面との間で、反オルタネータ側の軸方向端部側にもシール部材30が設けられており、これらシール部材26,30が、スリーブ11の外周面とプーリ12の内周面との間の空間を密封し、外部からの異物の侵入や、潤滑材の漏れを防止している。
シール部材30は、プーリ12の内周面に固定される環状固定部31と、この環状固定部31に固定される環状シール部32とを備える。環状固定部31は、金属からなり、板厚tより長い軸方向幅bを有する円筒部33、及び円筒部33から径方向内方に延出して、相手部材である、スリーブ11の外周面とラビリンスシールを構成するフランジ部34を有する。また、環状シール部32は、芯金35、及び相手部材である、スリーブ11の外周面に形成されたシール溝11dに摺接して接触シールを構成する弾性部材36を有する。
環状固定部31の円筒部33には、フランジ部34近傍の内周面に環状溝33aが形成されており、環状シール部32は、その径方向外端部を環状溝33aに嵌め込むことで、環状固定部31に固定される。そして、環状シール部32が一体化された環状固定部31が、フランジ部34を軸方向内側に位置するようにして、嵌め合い、接着、あるいは、これらを併用してプーリ12の内周面に固定されることで、シール部材30がプーリ装置10に組み付けられる。
プーリ12の内周面に固定される環状固定部31の円筒部33は、その外周面33bが一様外径であることから、プーリ12の内周面は従来のようなシール部材取り付け用の環状溝が不要であり、シール部材30が取り付けられるプーリ12の内周面を断面ストレート形状(即ち、一様内径)とすることができる。また、クラッチ外輪軌道面16aや軸受外輪軌道面16b,17aを形成する外輪部材16及び軸受外輪17の外径も、環状固定部31の外径と同一寸法であるので、プーリ12の内周面は、軸方向全域に亙って断面ストレート形状とすることができる。
また、環状固定部31の固定部33の外周面33bは、板厚tより長い軸方向幅bに亙って一様外径に形成されているので、十分な嵌め合い(或は接着)面積を確保することができ、シール部材30の脱落を確実に防止することができる。
このように構成された一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、プーリ12の回転角速度が回転軸の回転角速度より速い場合、即ち、プーリ12がスリーブ11に対して所定の方向に相対回転する傾向となる場合には、ローラ19が楔作用によって楔空間に噛み込まれて、プーリ12とスリーブ11との間で各ローラ19を介して回転力が伝達自在となる。これにより、プーリ12とスリーブ11とが相対回転不能(ロック状態)となり、エンジンの回転力が回転軸に伝達される。一方、プーリ12の回転角速度が回転軸の回転角速度より遅い場合には、ローラ19の噛み込みが解除されて、プーリ12とスリーブ11との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。
以上説明した様に、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10によれば、反オルタネータ側の軸方向端部に設けられるシール部材30が、ラビリンスシールを構成するフランジ部34を有する環状固定部31と、スリーブ11のシール溝11dに摺接する弾性部材36を有する環状シール部32と、を備えるので、プーリ装置の密封性能を確保することができる。
また、環状シール部材32は、環状固定部31に固定され、環状固定部31は、板厚より長い一様外径の外周面33bを有する円筒部33によって、プーリ12の内周面に固定されるので、プーリ12の内周面にシール部材取り付け用の環状溝を形成する必要がない。このため、反オルタネータ側の軸方向端部におけるプーリ12の内周面は、断面ストレート形状とすることができ、プーリ12の加工工数を削減でき、製作コストの低減を図ることが可能となる。
さらに、クラッチ外輪軌道面16aや軸受外輪軌道面16b,17aを形成する外輪部材16及び軸受外輪17の外径も、環状固定部31の外径と同一寸法であるので、プーリ12の内周面は、軸方向全域に亙って断面ストレート形状とすることができ、プーリ12の加工工数をより削減できる。
また、環状シール部32が一体化された環状固定部31をプーリ12の内周面に固定するだけで、シール部材30をプーリ装置10に組み付けることができ、プーリ装置10の組立工程を削減することができる。
さらに、環状シール部32は、環状固定部31の軸方向端面から突出せずに環状固定部31に固定されているので、ラビリンスシールと接触シールの両方の機能を有するシール部材30の軸方向寸法を小さくすることができ、プーリ装置10の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、オルタネータ側のシール部材は、玉軸受14bの軸受外輪17に固定されるシール部材26としたが、この代わりに、反オルタネータ側に用いられたシール部材30を適用してもよい。
(第2実施形態)
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態について詳細に説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
図3に示される本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10Aでは、シール部材30aの環状固定部31は、円筒部33の外周面33bの軸方向中間部に環状溝33cを有しており、この環状溝33cにOリング37を配置した状態で、環状溝33cの両側の外周面33bをプーリ12の内周面と嵌合することで、プーリ12に固定されている。このため、環状固定部31は、円筒部33の外周面33bとプーリ12の内周面との間のシール性を向上しつつ、プーリ12の内周面に固定される。
また、スリーブ11の外周面とプーリ12の内周面との間で、シール部材30aの軸方向外方には、ダストカバー40が設けられており、塩水噴霧等で、水が直接シール部材30aに掛かることを防ぎ、環状シール部32を保護することで、更にシール性を高めることができる。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
(第3実施形態)
次に、図4を参照して、本発明の第3実施形態について詳細に説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
図4に示される本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10Bでは、シール部材30bの環状固定部31は、環状シール部32が一体化された状態で、フランジ部34が軸方向外側に位置するようにして、プーリ12の内周面に固定されている。また、フランジ部34は、環状固定部31がプーリ12の内周面に固定された状態で、スリーブ11の外周面(例えば、シール溝11d)よりも径方向内方に突出する長さ寸法に形成されている。従って、シール部材30bでは、環状固定部31の円筒部33と環状シール部32の部分が、スリーブ11の外周面とプーリ12の内周面との間に位置し、フランジ部34が、スリーブ11及びプーリ12の軸方向端面から軸方向に突出して位置される。
このため、フランジ部34の先端部はスリーブ11と径方向にオーバーラップしており、フランジ部34は、スリーブ11の軸方向端面とラビリンスシールを構成する。また、第1実施形態と同様、環状シール部32の弾性部材36もスリーブ11のシール溝11dと摺接し、接触シールを構成する。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
(第4実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第4実施形態について詳細に説明する。なお、第1実施形態と同等部分については同一符号を付して、説明を省略或いは簡略化する。
図5に示される本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10Cでは、第3実施形態同様、シール部材30bの環状固定部31は、環状シール部32が一体化された状態で、フランジ部34が軸方向外側に位置するようにして、プーリ12の内周面に固定されている。また、フランジ部34は、環状固定部31がプーリ12の内周面に固定された状態で、スリーブ11のシール溝11dよりも径方向内方に突出する長さ寸法を有するが、スリーブ11には、シール溝11dの軸方向外側にフランジ部34の長さ及び幅寸法に対応する小径部11eが形成されている。
このため、環状固定部31がプーリ12の内周面に固定された際、フランジ部34は、スリーブ11の小径部11eと軸方向で、シール溝11dと小径部11eとの間の軸方向端面11fと径方向でそれぞれオーバーラップし、環状固定部31及び環状シール部32はスリーブ11及びプーリ12の軸方向端面より軸方向内方に位置するので、プーリ装置の軸方向長さの増加を抑制できる。
また、このように構成されるシール部材30cでは、フランジ部34はスリーブ11の小径部11eと軸方向端面11fとでラビリンスシールを構成し、環状シール部32の弾性部材36はスリーブ11のシール溝11dと摺接し、接触シールを構成する。
さらに、フランジ部34の基部には、軸方向に貫通するドレイン孔38が形成されており、環状シール部32とフランジ部34との間の空間に水分が溜まらないようにしている。
その他の構成及び作用については、第1実施形態のものと同様である。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本発明のクラッチ内輪軌道面及びクラッチ外輪軌道面と一対のサポート軸受の軸受内輪軌道面及び軸受外輪軌道面の構成は、本実施形態のものに限定されるものでなく、即ち、プーリの内周面或はスリーブの外周面によって構成されてもよいし、これら周面に固定される軌道輪部材によって構成されてもよい。
また、本実施形態では、環状固定部31がプーリ12の内周面に固定されているが、サポート軸受14aの軸受外輪の内周面に固定されてもよい。さらに、フランジ部34はスリーブ11の外周面や軸方向端面とラビリンスシールを構成しているが、サポート軸受14aの軸受内輪とラビリンスシールを構成してもよく、環状シール部32の弾性部材36もスリーブ11の外周面に摺接させているが、サポート軸受14aの軸受内輪の外周面に摺接させてもよい。
例えば、図6に示す一方向クラッチ内蔵型プーリ装置では、サポート軸受14aの軸受外輪を構成する外輪部材16がプーリ12の内周面にその軸方向端部まで嵌合されており、軸受内輪軌道面50aを有するサポート軸受14bの軸受内輪50がスリーブ11の外周面に嵌合されている。従って、このようなプーリ装置の場合には、環状固定部31が外輪部材16の内周面に固定され、フランジ部34は軸受内輪50とラビリンスシールを構成し、環状シール部32の弾性部材36も軸受内輪50のシール溝50bと摺接する。
さらに、環状固定部31は、スリーブ11の外周面或はサポート軸受14aの軸受内輪に固定され、フランジ部34が相手部材である、プーリ12の内周面或はサポート軸受14aの軸受外輪とラビリンスシールを構成し、環状シール部32の弾性部材も相手部材である、プーリ12の内周面或はサポート軸受14aの軸受外輪と摺接するようにしてもよい。即ち、シール部材30は、プーリ或はサポート軸受の軸受外輪に固定、若しくは、スリーブ或はサポート軸受の軸受内輪に固定されてもよい。
また、本実施形態では、ころ軸受14aが反オルタネータ側に、玉軸受14bがオルタネータ側にそれぞれ配置されているが、ころ軸受14aがオルタネータ側に、玉軸受14bが反オルタネータ側にそれぞれ配置されてもよい。
さらに、本実施形態では、クラッチ外輪軌道面16aところ軸受14aの軸受外輪軌道面16bを単一の外輪部材16によって形成したが、クラッチ外輪軌道面16aと、ころ軸受14aの軸受外輪軌道面16bは別部材によって構成されてもよい。
本実施形態では、外輪の内周面を円筒面、内輪の外周面をカム面としたが、外輪の内周面をカム面、内輪の外周面を円筒面とする構成であっても良い。
本実施形態では、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置はオルタネータの回転軸と従動プーリ間に装着されたが、スタータのプーリと回転軸間に装着されてもよく、この場合には、スリーブがプーリに対して所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ、スリーブとプーリとの間で回転力の伝達が自在となる。
(a)は本発明の第1実施形態である一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図であり、(b)は(a)のI部拡大断面図である。 図1(a)のII−II断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態である一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図であり、(b)は(a)のIII部拡大断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態である一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図であり、(b)は(a)のIV部拡大断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態である一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図であり、(b)は(a)のV部拡大断面図である。 本発明の変形例である一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の要部拡大断面図である。 従来の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を示す縦断面図である。
符号の説明
10 クラッチ内蔵型プーリ装置
11 スリーブ
12 プーリ
13 一方向クラッチ
14a ころ軸受(サポート軸受)
14b 玉軸受(サポート軸受)
16 外輪部材
19 ローラ(係合子)
22 ころ(転動体)
24 玉(転動体)
30 シール部材
31 環状固定部材
32 環状シール部
33 円筒部
34 フランジ部
35 芯金
36 弾性部材

Claims (1)

  1. 回転軸が内嵌可能なスリーブと、
    前記スリーブの径方向外側に該スリーブと同心に配置されるプーリと、
    前記スリーブの外周面と前記プーリの内周面との間に設けられ、前記プーリと前記スリーブの一方が他方に対して所定の方向に相対回転する傾向となる場合のみ、前記プーリと前記スリーブとの間で回転力を伝達する一方向クラッチと、
    前記スリーブの外周面と前記プーリの内周面との間で、前記一方向クラッチの軸方向両側に設けられ、前記プーリに加わるラジアル荷重を支承しつつ前記プーリと前記スリーブとの相対回転を可能とする一対のサポート軸受と、
    前記スリーブの外周面と前記プーリの内周面との間で、少なくとも前記回転軸が挿入される側と反対側の軸方向端部側に設けられるシール部材と、
    を備える一方向クラッチ内蔵型プーリ装置であって、
    前記シール部材は、
    嵌合部と、該嵌合部から径方向に延出して相手部材と近接対向するフランジ部とを有する環状固定部と、
    芯金、及び前記相手部材に摺接する弾性部材を有する環状シール部と、
    を備え、
    前記環状シール部は、前記環状固定部に固定されることを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
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