JP2008007542A - 室温硬化性ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
耐候性、耐熱性、非汚染性、低湿分透過性、および低臭気などの良好な諸特性を有し、ガラス等との接着性に優れ、良好な室温での硬化性による優れた加工性を有し、特に、複層ガラス用シーリング材として有用な室温硬化性ゴム組成物を提供することにある。
【解決手段】
(A)ポリイソブチレンを除くアルケニル基を有する有機重合体、(B)特定構造のヒドロシリル基含有化合物、(C)アルコール溶媒を含ない、特定の白金濃度の白金−ビニルシロキサン錯体触媒、(D)エポキシ基又はアクリロイル基又はメタクリロイル基を含む化合物からなり、かつ(E)架橋反応を遅延させる化合物を含まない室温硬化性ゴム組成物。
【選択図】なし
Description
[1] 下記の必須成分(A)、(B)、(C)、および(D)からなり、成分(E)を含まない室温硬化性ゴム組成物。
(A)アルケニル基を有する有機重合体(ポリイソブチレンを除く)
(B)ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物が0.1〜100重量部(前記有機重合体100重量部に対する重量部、以下同様)
(C)アルコール溶媒を含まず、白金濃度が0.1〜10重量%の白金−ビニルシロキサン錯体触媒であり、有機重合体(A)に対するその量が、白金として0.1〜1000ppm
(D)エポキシ基又はアクリロイル基又はメタクリロイル基を含む化合物が0.01〜20重量部
(E)架橋反応を遅延させる化合物
[2] 前記[1]記載の必須成分である(A)アルケニル基を有する有機重合体が、エチレン、炭素数3から20のα−オレフィン、および下記一般式(1)または(2)で表わされる少なくとも一種の非共役ポリエンから導かれる構成単位を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体である前記[1]に記載の室温硬化性ゴム組成物。
[3] 前記[2]記載のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムが、下記の(イ)〜(ハ)を満足する 前記[2]記載のゴム組成物。
(イ)エチレン単位/α−オレフィン単位のモル比が、40/60〜95/5
(ロ)ヨウ素価が0.5〜50g/100g
(ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.01〜1.0dl/g
[4] 前記[1]記載の必須成分である(C)アルコール溶媒を含まず、白金濃度が0.1〜10重量%である白金−ビニルシロキサン錯体触媒の1分子中のビニル基が、3個以上である前記[1]〜[3]のいずれか記載の室温硬化性ゴム組成物。
[5] 前記[1]記載の必須成分である(D)エポキシ基又はアクリロイル基又はメタクリロイル基を含む化合物が、一般式(3)で示されるシラン系カップリング剤である前記[1]〜[4]のいずれか記載の室温硬化性ゴム組成物。
本発明で用いられるアルケニル基を有する有機重合体(A)は、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する有機重合体(A)であれば特に制限はなく、各種主鎖骨格をもつ有機重合体を使用することができる。アルケニル基を有する有機重合体(A)は、単独重合体でも共重合体でも差し支えない。ただし、本発明では、ポリイソブチレンを除く。
アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基やブテニル基、それらのメチル基やエチル基の置換体、あるいはエチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基などのアルキリデン基が挙げられ、特に、ビニル基が好ましい。
以下に、本発明の発泡体に用いられる有機重合体の中で、特に好ましいエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(以下、共重合体ゴム(A)と略す。)について詳細を説明する。
共重合体ゴム(A)に用いられるα−オレフィンは、炭素数3〜20が好ましく、単独でも2種以上混合しても差し支えない。その具体的例としては、側鎖の無い直鎖の構造を有する、炭素数3のプロピレン、同4の1−ブテンからはじまり、同9の1−ノネンや同10の1−デセンを経て、同19の1−ノナデセン、同20の1−エイコセン、並びに側鎖を有する4−メチル−1−ペンテン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどがあげられる。これらのα−オレフィンは単独で、または2種以上組み合せて用いられる。これらの中では炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが好ましく、最も好ましいのはプロピレンである。
共重合体ゴム(A)に用いられる非共役ポリエンは、前記一般式(1)または(2)で表わされるビニル基含有ノルボルネン化合物である。一般式(1)のR1は水素原子、またはメチル基、エチル基から始まりノニル基そしてデシル基に至るアルキル基であり、iso体やtert体などの構造異性体をすべて含む。R2は水素原子、またはメチル基、エチル基、プロピル基をから始まりペンチル基に至るアルキル基であり、iso体やtert体などの構造異性体をすべて含む。一般式(2)のR3は、R1の前記説明と同様である。
このような非共役ポリエンとしては、具体的には、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエンなどが挙げられる。
本発明で用いる共重合体ゴム(A)は、下記(イ)〜(ハ)の特性を全て有している。
(イ)エチレン単位/α−オレフィン単位のモル比が、40/60〜95/5
(ロ)ヨウ素価が0.5〜50g/100g
(ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.01〜1dl/g
[(イ)エチレン/α−オレフィンのモル比]
本発明で用いる共重合体ゴム(A)のエチレン/炭素数3〜20のα−オレフィンのモル比は、40/60〜95/5である。好ましくは50/50〜90/10、さらに好ましくは55/45〜70/30、最も好ましくは55/45〜65/35である。該モル比が40/60未満では、機械強度が低下するので好ましくない。また、95/5を超えるとエチレン量が多くなり、低温特性等が悪化し好ましくない。
本発明で用いる共重合体ゴム(A)のヨウ素価は、0.5〜50g/100gである。好ましくは1〜40g/100g、さらに好ましくは2〜35g/100g、特に好ましくは2〜30g/100gである。該ヨウ素価が0.5g/100g未満では架橋速度が遅くなり、30g/100gを超えると長鎖分岐が多く、加工性悪化を招くため、好ましくない。
本発明で用いる共重合体ゴム(A)の極限粘度[η]は、0.01〜1.0dl/gである。好ましくは0.01〜0.7dl/g、より好ましくは0.01〜0.5dl/g、さらに好ましくは0.01〜0.5dl/g、特に好ましくは0.05〜0.5dl/g、最も好ましくは0.05〜0.3dl/gである。該極限粘度が0.01dl/g未満では、粘度が低すぎて加工性悪化や強度不足となり、1.0dl/gを超えると粘度が高くなりすぎて加工性悪化を招くため、好ましくない。
本発明で用いる共重合体ゴム(A)は、上記原料であるエチレン、α−オレフィン、および非共役ポリエンを公知の方法によりランダム共重合化して製造される。
VO(OR)nX3−n
(式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0または1〜3の整数である。)
で表わされる可溶性バナジウム化合物、またはVX4(Xはハロゲン原子である。)で表わされるバナジウム化合物が挙げられる。上記可溶性バナジウム化合物は、重合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、より具体的には、一般式
VO(OR)aXbまたはV(OR)cXd
(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c+d≦4)
で表わされるバナジウム化合物、あるいはこれらの電子供与体付加物を代表例として挙げることができる。
R’mAlX’3−m
(R’は炭化水素基であり、X’はハロゲン原子であり、mは1〜3の整数である。)
で表わされる有機アルミニウム化合物が挙げられる。上記有機アルミニウム化合物としては、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のアルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R1 0.5Al(OR1)0.5などで表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、極性モノマー例えば不飽和カルボン酸またはその誘導体(例えば酸無水物、エステル)でグラフト変性されていてもよい。
本発明で用いるヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物(B)(以下、ヒドロシリル基含有化合物(B)と略す。)は、アルケニル基を有する有機重合体(A)、特に共重合体ゴム(A)と反応して架橋剤として作用する。このヒドロシリル基含有化合物(B)は、従来から製造・市販されている、例えば、線状、環状、分岐状の各構造あるいは三次元網目状構造の樹脂状物など、その構造においていずれでも使用可能であるが、本発明で用いるヒドロシリル基含有化合物(B)は、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含んでいなければならない。
このようなヒドロシリル基含有化合物(B)は、通常、下記の一般組成式で表わされる化合物を使用することができる。
R4 bHcSiO(4−b−c)/2
上記の一般組成式中、R4は、脂肪族不飽和結合を除く、炭素原子数1〜10、特に炭素原子数1〜8の置換または非置換の1価炭化水素基であり、このような1価炭化水素基としては、メチル基やエチル基からはじまりノニル基やデシル基に至る、n−、iso−、sec−などの異性体を含むアルキル基、フェニル基、ハロゲン置換のアルキル基例えばトリフロロプロピル基を例示することができる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
(CH3)3SiO−(−SiH(CH3)−O−)d−Si(CH3)3
(式中のdは2以上の整数である。)
分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
(CH3)3SiO−(−Si(CH3)2−O−)e−(−SiH(CH3)−O−)f−Si(CH3)3
(式中のeは1以上の整数であり、fは2以上の整数である。)
分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
HSi(CH3)2O−(−Si(CH3)2−O−)e−Si(CH3)2H
(式中のeは1以上の整数である。)
分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
HSi(CH3)2O−(−SiH(CH3)−O−)e−Si(CH3)2H
(式中のeは1以上の整数である。)
分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体としては、例えば下式で示される化合物、さらには下式においてメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基、フェニル基、トリフロロプロピル基等で置換した化合物などが挙げられる。
HSi(CH3)2O−(−Si(CH3)2−O−)e−(−SiH(CH3)−O−)h−Si(CH3)2H
(式中のeおよびhは、それぞれ1以上の整数である。)
以上のような化合物は、公知の方法により製造することができ、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/またはテトラメチルシクロテトラシロキサンと、末端基となり得るヘキサメチルジシロキサンあるいは1,3−ジハイドロ−1,1,3,3− テトラメチルジシロキサンなどの、トリオルガノシリル基あるいはジオルガノハイドロジェンシロキシ基を含む化合物とを、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に、−10℃〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易に得ることができる。
本発明で用いる白金−ビニルシロキサン錯体触媒(C)は、付加反応触媒であり、上記アルケニル基を有する有機重合体(A)のアルケニル基と、ヒドロシリル基含有化合物(B)のヒドロシリル基との付加反応(アルケンのヒドロシリル化反応)を促進するものである。
本発明では、白金−ビニルシロキサン錯体触媒(C)中の白金濃度は、0.1〜10重量%である。好ましくは0.1〜8重量%、より好ましくは0.1〜5重量%、最も好ましくは0.5〜5重量%である。白金濃度が0.1重量%未満になると、架橋速度が低下するので好ましくない。また、白金濃度が10重量%より大きくなると、架橋速度が過度に速くなるため、好ましくない。
本発明で用いるエポキシ基又はアクリロイル基又はメタクリロイル基を含む化合物(D)(以下、化合物(D)と略す)は、アルケニル基を有する有機重合体(A)にガラス等との接着性を付与させる。このような化合物としては3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランのようなシランカップリング剤や、エポキシ樹脂のような樹脂類が例として挙げられる。その中でも前記式(3)からなるシランカップリング剤が好ましい。更に、この中でも式(6)に挙げられるシランカップリング剤の化合物群がより好ましい。
本発明では、架橋反応を遅延させる化合物を用いない。架橋反応を遅延させる化合物は、「反応抑制剤」、「反応遅延剤」、あるいは「架橋(反応)低減剤」などと表現する場合があり、いすれも該当する。具体的には、ベンゾトリアゾール、エチニルシクロヘキサノールを代表例とするエチニル基含有アルコール、アクリロニトリル、N,N−ジアリルアセトアミド、N,N−ジアリルベンズアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−o−フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−m−フタル酸ジアミド、N,N,N’,N’−テトラアリル−p−フタル酸ジアミドなどのアミド化合物、イオウ、リン、窒素、アミン化合物、イオウ化合物、リン化合物、スズ、スズ化合物、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン、およびハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物が挙げられる。
本発明のゴム組成物には、上記の必須の配合剤以外に、必要に応じて、補強剤、無機充填剤、軟化剤、老化防止剤(安定剤)、加工助剤、さらには発泡剤、発泡助剤、可塑剤、着色剤、他のゴム配合剤、ゴム、樹脂などを他の成分として配合することができる。それらの配合剤は、用途に応じて、その種類、含有量が適宜選択される。
本発明のゴム組成物は、必須成分である、アルケニル基を有する有機重合体(A)、特に、共重合体ゴム(A)、ヒドロシリル基含有化合物(B)、白金−ビニルシロキサン錯体触媒(C)、および化合物(D)を含み、架橋反応を遅延させる目的で添加する化合物を含まず、それらを用いて製造する。具体的には、公知の方法が特に制限無く適用でき、用いるアルケニル基を有する有機重合体(A)の種類によって、温度や時間は異なるが、一般的には以下の通りである。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されものではない。本実施例で求めた各種物性は、以下のようにして求めた。
1)組成;13C−NMRで求めた。
2)ヨウ素価;滴定法により求めた。
3)極限粘度〔η〕;135のデカリン溶液で測定した。
4)加工性;ブルックフィールド回転粘度計により、スピンドルNo.7、回転数1rpm、室温下でブルックフィールド粘度を測定し、5000Pa・s以下を○、5000Pa・sより大きい場合を×と評価した。
5)可使時間;測定機器RPA−2000((株)アルファテクノロジー社製、により、25℃にて配合物の架橋速度を測定し、測定開始から架橋トルクが増加し始める(硬化し始める)時間までを可使時間として測定し、1時間以上経過した後、硬化し始めるものを○、1時間以内に硬化し始めるものを△、10分以内に硬化し始めるものを×と評価した。
6)硬化時間;測定機器RPA−2000((株)アルファテクノロジー社製)により、25℃にて配合物の架橋速度を測定し、測定開始から架橋トルクが増加し、一定の値をとる(硬化が終了する)までの時間を硬化時間として測定し、6時間以内に硬化反応が終了するものを○、硬化終了まで6時間以上かかるもの×と評価した。
7)ガラスとの接着性;JIS−K6850に準拠し、被着体にフロート板ガラスを用いて、引張せん断応力を測定した。また、破壊の様式を目視観察した。
撹拌羽根を備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合器(撹拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエチレンとプロピレンと5−ビニル−2−ノルボルネンとの三元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時ヘキサンを60リットル、エチレンを2.1kg、プロピレンを1.9kg、5−ビニル−2−ノルボルネンを400gの速度で、また、水素を515リットル、触媒としてVO(OC2H5)2Clを280ミリモル、Al(Et)1.5Cl1.5を1680ミリモルの速度で連続的に供給した。以上に述べたような条件で共重合反応を行い、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムが均一な溶液状態で得られた。その後、重合器下部から連続的に抜き出した重合溶液中に、少量のメタノールを添加して重合反応を停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行った。上記のようにして得られたエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムは、エチレン単位/プロピレン単位のモル比が63/37、ヨウ素価14.3、極限粘度〔η〕0.12dl/g、であった。以後、本製造例1で得られたエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴムを「共重合体ゴムA−1」と略す。
製造例1で得られた共重合体ゴムA−1の100重量部に対して、表1に示す各種配合剤、すなわち重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名スノーライト1500)、カーボンブラック(旭カーボン(株)製、商品名旭#55HG)、必須成分(D)の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名KBM−403、エポキシシランと略す)、および必須成分(B)のトリス(ジメチル水素シロキシ)フェニルシラン[C6H5−Si−(O−SiH−(CH3)2)3]を表1に示す所定量(単位;重量部)、3本ロール((株)小平製作所製、商品名3本ロール)で室温にて混練した。
実施例1において、Pt−CyVM(CyVM溶液)の代わりに、式(7)で表される化合物(Pt−CyVM(CyVM溶液)−2と略す)を用いた以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1において、Pt−CyVM(CyVM溶液)の代わりに、Pt−CyVMのイソプロパノール溶液(IPA溶液と略す)を用いた以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1において、Pt−CyVM(CyVM溶液)の代わりに、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(ビニルジメチルシロキサン末端−ポリジメチルシロキサン溶液、Pt−DVTMと略す)を用いた以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1において、共重合体ゴムAの代わりに、液状ポリイソブチレン(株式会社カネカ製、商品名EP200A)を用いた以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1において、エポキシシランの代わりに、3−アクロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、商品名KBM−5103、アクリロイルシランと略す)を用いた以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1において、エポキシシラン用いないこと以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1において、成分(E)架橋反応を遅延させる化合物として1−エチニル−1−ヘキサノールを添加したこと以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1において、Pt−CyVM(CyVM溶液、白金濃度3重量%)の代わりに、Pt−CyVM(CyVM溶液:白金濃度0.01重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
実施例1においてPt−CyVM(CyVM溶液:白金濃度3重量%)の代わりに、Pt−CyVM(CyVM溶液、白金濃度12重量%)を用いた以外は、実施例1と同様にして配合物を得た。この配合物の評価結果を表1に示す。
Claims (5)
- 下記の必須成分(A)、(B)、(C)、および(D)からなり、成分(E)を含まないことを特徴とする室温硬化性ゴム組成物。
(A)アルケニル基を有する有機重合体(ポリイソブチレンを除く)
(B)ヒドロシリル基を1分子中に少なくとも2個持つヒドロシリル基含有化合物が0.1〜100重量部(前記(A)の有機重合体100重量部に対する重量部、以下同様)
(C)アルコール溶媒を含まず、白金濃度が0.1〜10重量%の白金−ビニルシロキサン錯体触媒であり、有機重合体(A)に対するその量が、白金として0.1〜1000ppm
(D)エポキシ基又はアクリロイル基又はメタクリロイル基を含む化合物が0.01〜20重量部
(E)架橋反応を遅延させる化合物 - 請求項2に記載のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムが、下記の(イ)〜(ハ)を満足することを特徴とする請求項2に記載の室温硬化性ゴム組成物。
(イ)エチレン単位/α−オレフィン単位のモル比が、40/60〜95/5
(ロ)ヨウ素価が0.5〜50g/100g
(ハ)135℃のデカリン溶液で測定した極限粘度[η]が0.01〜1.0dl/g - 請求項1に記載の(C)アルコール溶媒を含まず、白金濃度が0.1〜10重量%である白金−ビニルシロキサン錯体触媒において、ビニルシロキサン1分子中のビニル基が、3個以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の室温硬化性ゴム組成物。
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JP2002037950A (ja) * | 2000-07-25 | 2002-02-06 | Mitsui Chemicals Inc | 硬化性ゴム組成物およびその用途 |
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-
2006
- 2006-06-27 JP JP2006176342A patent/JP2008007542A/ja active Pending
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