JP2008007155A - 仕切体を有する梱包箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】被梱包物を梱包箱内で常に安定した状態で保持できるとともに、梱包作業を簡便に行える仕切体を有する梱包箱を提供すること。
【解決手段】上方を開口して被梱包物5の出し入れが可能な上面視方形の梱包箱16を設け、該梱包箱16の底面16aに、断面山形の山折り部23,25を有する仕切体22を配設し、該仕切体22における山折り部23,25に上方が開口する切り込み部23a,23b,を設け、これら切り込み部23a,23bに、それぞれ被梱包物5の一部5a、5bを嵌合して被梱包物5を前記梱包箱16内に収納する。
【選択図】図4
【解決手段】上方を開口して被梱包物5の出し入れが可能な上面視方形の梱包箱16を設け、該梱包箱16の底面16aに、断面山形の山折り部23,25を有する仕切体22を配設し、該仕切体22における山折り部23,25に上方が開口する切り込み部23a,23b,を設け、これら切り込み部23a,23bに、それぞれ被梱包物5の一部5a、5bを嵌合して被梱包物5を前記梱包箱16内に収納する。
【選択図】図4
Description
本発明は、上方を開口して被梱包物の出し入れが可能な上面視方形の梱包箱を設け、該梱包箱の底面に、断面山形の山折り部を有する仕切体を配設した仕切体を有する梱包箱に関する。
従来の物品の輸送等に際し、該物品を包装する手段として、矩形箱状の底板(21)内に上面視縦横で2枚ずつの段ボール等の辺材を組み合わせた上面視格子状の支え部材(78)が嵌合するように配置され、辺材同士の互いの直交部(78a)に芯材(99)が嵌め込んで被包装物を支持可能になっている。そして被包装物を運搬する際には、緩衝材が内設された上部緩衝体(132)を備えた上板(153)で被包装物の上部を保護することで、上下の衝撃にも強く運搬性の良い包装装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
また物品全体を梱包する梱包装置としては、外箱の底部に被梱包物を設置した状態で、外箱の左右内端面(26)と被梱包物(1)の左右端面との隙間に、段ボールの折り曲げにより上面視略コ字状で形成された一対の緩衝材(7)を挿入することで、被梱包物の両端面(24)を保護した状態で保持し、外箱の左右および前後一対のフラップ(3)、(5)を折り込んで、フラップ中央部同士を粘着テープで封函するものがある。このものは外箱によって被梱包物の全体が保護されていて、左右の揺れにも強く運搬性および積載性に優れている。(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1の包装装置にあっては、支え部材を構成する部品点数が多いために組み付けに多くの時間が掛かるとともに、上板には上部緩衝体、支え部材には芯材といった保護部材が使用されているためにコストがかさむとともに、使用済みの包装装置を分別処理する際に、手間と費用が掛かった。また、被包装物の上下部が上板と底板で保護されるものの前後左右の側面部が露出しているので、例えば包装装置の運搬時における外部からの衝撃による破損や疵を生じさせてしまう虞があった。
一方、特許文献2の梱包装置にあっては、被梱包物全体が外箱で覆われているので、外部からの衝撃による等による破損や疵が生じる虞がなく、且つ被梱包物の左右端面も一対の緩衝材で保持されているので、外箱内でのガタツキがある程度抑えられるが、外箱内での移動を確実に抑えるためには前後側にも緩衝材が必要となり、梱包作業が煩雑であった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、被梱包物を梱包箱内で常に安定した状態で保持できるとともに、梱包作業を簡便に行える仕切体を有する梱包箱を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の仕切体を有する梱包箱は、上方を開口して被梱包物の出し入れが可能な上面視方形の梱包箱を設け、該梱包箱の底面に、断面山形の山折り部を有する仕切体を配設した仕切体を有する梱包箱であって、該仕切体における山折り部に上方が開口する切り込み部を設け、該山折り部の切り込み部に、前記被梱包物の一部を嵌合して被梱包物を前記梱包箱内に収納したことを特徴としている。
この特徴によれば、被梱包物の一部を山折り部に形成された切り込み部に嵌合することで、被梱包物を梱包箱内で常に安定した状態で保持できるとともに、被梱包物の外部からの衝撃や振動防止のために緩衝材を梱包箱内に配設することないので梱包作業を簡便に行える。
この特徴によれば、被梱包物の一部を山折り部に形成された切り込み部に嵌合することで、被梱包物を梱包箱内で常に安定した状態で保持できるとともに、被梱包物の外部からの衝撃や振動防止のために緩衝材を梱包箱内に配設することないので梱包作業を簡便に行える。
本発明の請求項2に記載の仕切体を有する梱包箱は、請求項1に記載の仕切体を有する梱包箱であって、前記被梱包物を複数とし、前記仕切体の山折り部を、左右方向中央を中心として左右両側に略対称となるよう配設し、該各山折り部にそれぞれ複数の切り込み部を設け、前記被梱包物の左右両側を左右の山折り部の切り込み部にそれぞれ嵌合し、前記両山折り部と該山折り部と対向する前記梱包箱の内側面との間の少なくとも一方側に、他の前記被梱包物の少なくとも一部を切り込み部に嵌合して配置したことを特徴としている。
この特徴によれば、被梱包物の左右両側に左右の山折り部の切り込み部にそれぞれ嵌合し、両山折り部と該山折り部と対向する前記梱包箱の内側面との間の少なくとも一方側に
他の被梱包物の少なくとも一部が切り込み部に嵌合されることから、複数の被梱包物がガタツクことなく梱包箱に収納可能となる。
この特徴によれば、被梱包物の左右両側に左右の山折り部の切り込み部にそれぞれ嵌合し、両山折り部と該山折り部と対向する前記梱包箱の内側面との間の少なくとも一方側に
他の被梱包物の少なくとも一部が切り込み部に嵌合されることから、複数の被梱包物がガタツクことなく梱包箱に収納可能となる。
本発明の請求項3に記載の仕切体を有する梱包箱は、請求項2に記載の仕切体を有する梱包箱であって、前記仕切体の山折り部を、前記梱包箱の左右方向中央を中心として左右両側に略対称となるよう左右2箇所ずつ配設し、中央の左右2箇所の山折り部の切り込み部に、前記被梱包物の一つの左右両側を嵌合し、前記左右の2箇所の山折り部の間に他の被梱包物をそれぞれ少なくとも一部を山折り部の切り欠き部に嵌合したことを特徴としている。
この特徴によれば、梱包箱の左右方向中央を中心として左右対称で2箇所の山折り部を設けて全ての被梱包物の一部を各山折り部のいずれかの切り込み部に嵌合させることで、より多くの被梱包物を位置ズレすることなく梱包箱内に梱包することが可能となる。特に椅子に用いられる背フレームや肘掛けといった左右対称で一対となる被梱包物の梱包に適している。
この特徴によれば、梱包箱の左右方向中央を中心として左右対称で2箇所の山折り部を設けて全ての被梱包物の一部を各山折り部のいずれかの切り込み部に嵌合させることで、より多くの被梱包物を位置ズレすることなく梱包箱内に梱包することが可能となる。特に椅子に用いられる背フレームや肘掛けといった左右対称で一対となる被梱包物の梱包に適している。
本発明の請求項4に記載の仕切体を有する梱包箱は、請求項1乃至3のいずれかに記載の仕切体を有する梱包箱であって、前記梱包箱と前記仕切体を段ボール紙材で製作したことを特徴としている。
この特徴によれば、段ボール紙材を用いることで梱包箱および仕切体の製造コストを安価に抑えることができるとともに、仕切体は一枚の段ボール紙材を折り曲げ、かつ山折り部の一部を切り欠くだけで容易に製作できる。また、使用済みの梱包箱を廃棄する際にも梱包箱と仕切体を分別処理する手間が省ける。
この特徴によれば、段ボール紙材を用いることで梱包箱および仕切体の製造コストを安価に抑えることができるとともに、仕切体は一枚の段ボール紙材を折り曲げ、かつ山折り部の一部を切り欠くだけで容易に製作できる。また、使用済みの梱包箱を廃棄する際にも梱包箱と仕切体を分別処理する手間が省ける。
本発明の実施例を以下に説明する。
図1は、本発明の実施例における被梱包物である椅子の各部材を示す分解斜視図であり、図2は、梱包箱と仕切体の分解斜視図であり、図3は、仕切体の展開平面図であり、図4は、仕切体に支基を配置する第1収納作業工程を示す平面図であり、図5は、仕切体に右背フレームと2つの補強板を配置する第2収納作業工程を示す平面図であり、図6は、仕切体に左背フレームを配置する第3収納作業工程を示す平面図であり、図7は、仕切体に左右一対の肘掛部および肘押えと背連結フレームとを配置する第4収納作業工程を示す平面図であり、図8は、仕切体に中仕切板と座下フレームを配置する第5収納作業工程を示す平面図である。
本実施例においては図1に示されるように、椅子1を各部材毎に分解した状態で、一点鎖線で示された背凭れ2と座クッション3と脚部4およびボルト等の細かな接合部材(図示省略)を除く、その他の部材である脚部4に接続されるベース部材である支基5、上面視アーチ型の座下フレーム11、左右対称で一対の側面視略T字型の左肘掛部9,右肘掛部10、左右対称で一対の側面視略L字型の左背フレーム6,右背フレーム7、該左右の背フレーム6,7の上端同士を連結する上面視三日月型の背連結フレーム8を被梱包物として梱包箱に収納する。
左右の背フレーム6,7には、背凭れ2を支持する背杆6a,7aと座クッション3を支持する座杆6b,7bとが形成され、座杆6b,7bの先端部には上方に上方を向く突出部6c,7cとで構成されている。左右一対の肘掛部9,10は上部に肘掛け座を有する基部9d、10dを有し、この基部9d、10d下端にはそれぞれ左背フレーム6と右背フレーム7に連結した線状の操作ワイヤ9a,10aが設けられている。
図2に示されるように、上面視方形の段ボール紙材で製作された梱包箱16の上端には開閉可能な上蓋16bが形成され、上蓋16bを開放した状態で底面16aと前後左右の内側面16e,16f,16c,16dで囲まれた収納スペースSに上記した複数の被梱包物(符号5〜11)が出し入れ可能に収納される。以下、図2に示された梱包箱16の配置における奥行き側を前方とし、正面側を後方をとし、左側を左方とし、右側を右方として本実施例を説明する。
梱包箱16には予め段ボール紙材の折り曲げ形成によって製作された梱包箱用仕切体(以下、仕切体22)が収納スペースS内に配設されており、仕切体22には左右方向中央を中心として左右両側に略対称となるように4箇所の山折り部、即ち中央左山折り部23,中央右山折り部25、およびその左右外方の外方左山折り部27,外方右山折り部29が配設されている。
図2,図3に基づき仕切体22について具体的に説明する。仕切体22は一枚の段ボール紙材から製作され、所定位置で上面視前後左右方向に山折り線(一点鎖線)および谷折り線(点線)が複数形成されている。仕切体22の左右方向中央を中心として略対称に、中央およびその外側位置に山折り部が左右に2箇所ずつ形成されるように、山折り線および谷折り線が前後方向に向けて複数形成されている。中央左山折り部23と中央右山折り部25には、上面視矩形に切り込み線が形成され上下に貫通するように切り取られた切り込み部23a〜23c,25a〜25cと、同じく上面視略台形に切り込み線が形成され一部を切り取った切り込み部23d,25dとが左右対称で共通位置に形成されている。中央左山折り部23の後方位置には切り込み部23eが切り込み線で形成され、同じく中央右山折り部25の後方位置には前後に切り込み部25fと切り込み部25eが切り込み線で形成されており、これら切り込み部23eと25f,25eとは左右非対称で形成されている。
外方左山折り部27と外方右山折り部29には、外側の一部を切り取った上下に貫通する切り込み部27a,29aが左右対称で形成されている。外方左山折り部27の前後端には左方切り込み線22d,22cが形成され、同じく外方右山折り部29の前後端には右方切り込み線22b,22aが左右対称位置で形成されている。
外方左山折り部27と外方右山折り部29の前方位置には、前方コ字状に開口するように切り欠かれた左方切り欠き部32と右方切り欠き部34が形成され、外方左山折り部27と外方右山折り部29の後方位置には、それぞれ左方切り込み線31と右方切り込み線33が形成され、これら左右の切り込み線31,33に沿って折曲片35,37を折り曲げ形成される。
図示された複数の山折り線(一点鎖線)および谷折り線(点線)に沿って仕切体22が折り曲げられると、図2に示されるように、中央左右の山折り部23,25が上方に向けて立ち上がるとともに、その外方左右の山折り部27,29も上方に向けて立ち上がる。そして、折曲片35,37も上方に向けて上面視L字状に立設され、仕切体22の左右端部も上方に向けて折り曲げられる。
中央左山折り部23には、切り込み部23a,23b,23d,23eが上方に開口され、切り込み部23cが内方に向けて開口される。中央右山折り部25には、切り込み部25a,25b,25d,25e,25fが上方に開口され、切り込み部25cが内方に向けて開口される。外方の左右山折り部27,29には、それぞれ切り込み部27a,29aが上方に向けて開口される。そこで、仕切体22を梱包箱16の前後左右の内側面16e,16f,16c,16dに沿って摺接しながら底面16aに配置するだけで容易に収納スペースS内に配設することができ、中央左右の山折り部23,25の前後端面が前後の内側面16e,16fに当接され、仕切体22の左右端部が左右の内側面16c,16dに当接されることで、仕切体22が梱包箱16内で位置ずれすることなく保持される。
段ボール紙材を用いることで梱包箱16および仕切体22の製作を行えるので、製造コストを安価に抑えることができるとともに、一枚の段ボール紙材を折り曲げるだけで左右方向に複数の山折り部23,25,27,29を形成でき、これら山折り部の一部を切り欠くだけで容易に複数の切り込み部23a〜23e,25a〜25f,27a,29aが形成されるので、仕切体22を簡便に製作できる。また、段ボール紙材で梱包箱16および仕切体22を製作したことで、例えば、使用済みの梱包箱16を廃棄する際にも梱包箱16と仕切体22を分別処理する手間を省いて廃棄を行うことができる。
また、図2に示されるように本実施例では、梱包箱16内に仕切体22を配置したのち、後述において説明する各被梱包物5〜11(図1参照)を梱包箱16に収納する過程において、仕切体22には、段ボール紙材からなる左右一対の肘押え17,18と前後一対の補強板19,20と仕切体21の上部前方を覆う中仕切板21が用いられている。中仕切板21は左右長手方向に延びる上面視矩形となっており、左右方向中央を中心として対称位置に、後端縁に切欠係合溝21a,21aが形成され、前方部に係止孔21b,21bが形成されている。
補強板19,20は側面視下向きコ字状に折り曲げ形成され、仕切体22の中央左山折り部23と中央右山折り部25の前後位置に配置可能となっており、右肘押え18と左肘押え17は正面視上向きコ字状に折り曲げ形成され、中央左山折り部23と外方左山折り部27の間に右肘押え18、中央右山折り部25と外方右山折り部29の間に左肘押え17がそれぞれ配置可能となっている。尚、右肘押え18および左肘押え17の左右後方先端部には、操作ワイヤ9a,10aをそれぞれ係止可能な係止切溝18a,17aが形成され、前方先端部には舌片18b,17bが形成されている。
次に、図4〜図8に基づいて仕切体22が配設された梱包箱16に複数の被梱包物である支基5、左背フレーム6,右背フレーム7、左肘掛部9,右肘掛部10、背連結フレーム8、座下フレーム11を梱包箱16に収納する収納作業工程(第1〜第5収納作業工程)の手順を以下に順を追って説明する。
第1収納作業工程として図4に示されるように、先ず支基5を収納するには、支基5の中央部を中央左山折り部23と中央右山折り部25の間に配置し、左右の端部5b,5bを切り込み部23b,25bに嵌合するとともに、左右の下端部5a,5aを切り込み部23a,25aに嵌合することで、左右の動きが中央左山折り部23と中央右山折り部25の内側で規制され、前後の動きが切り込み部23b,25bおよび切り込み部23a,25aで規制されるので、支基5が前後左右にガタツクことなく安定した状態で収納保持される。
第2収納作業工程として図5に示されるように、左背フレーム6の背杆6aを梱包箱16の後方の内側面16f側に、座杆6bを左方の内側面16c側に向け、背杆6aと座杆6bとの角部を左方折曲片35の外方に位置するように配置し、突出部6cを切り込み部27aに嵌合するとともに、背杆6aを中央左山折り部23と中央右山折り部25の後方の切り込み部23e,25eに嵌合することで、座杆6bの左右の動きが外方左山折り部27の外側と内側面16cとで規制され、背杆6aの前後の動きが切り込み部27a,23e,25eで規制されるので、左背フレーム6が前後左右にガタツクことなく安定した状態で収納保持される。次いで、補強板19および補強板20を中央左山折り部23と中央右山折り部25の間の前後のスペースの配置し、補強板19は背杆6aの一部を覆うように配置する。
第3収納作業工程として図6に示されるように、右背フレーム7の背杆7aを梱包箱16の後方の内側面16f側に、座杆7bを右方の内側面16d側に向け、背杆7aと座杆7bとの角部を右方折曲片37の外方に位置するように配置し、突出部7cを切り込み部29aに嵌合するとともに、背杆7aを中央右山折り部25と中央左山折り部23の後方の切り込み部25f,23eに嵌合することで、座杆7bの左右の動きが外方右山折り部29の外側と内側面16dとで規制され、背杆7aの前後の動きが切り込み部29a,25f,23eで規制されるので、右背フレーム7が前後左右にガタツクことなく安定した状態で収納保持される。尚、補強板20が背杆6aの上部に配置されたことで、背杆6a,7a同士の接触が避けられ破損や傷等を生じることがない。
第4収納作業工程として図7に示されるように、まず右肘掛部10の基部10dを中央左山折り部23と外方左山折り部27の間の前方位置に配置し、右肘掛部10の後端部10bを中央左山折り部23の外側の切り込み部23dから内側の切り込み部23cに嵌合したのち、前端部10cを中央左山折り部23の前端と外方左山折り部27の前方及び梱包箱16前方の内側面16eの間に配置することで、基部10dの左右の動きが中央左山折り部23の外側と外方左山折り部27の内側で規制され、後端部10bと前端部10cの前後の動きが中央左山折り部23の切り込み部23c,23dと、内側面16eおよび外方左山折り部27の前方で規制されるので、右肘掛部10が前後左右にガタツクことなく安定した状態で収納保持される。
左肘掛部9の収納については、右肘掛部10と対称に収納配置するので説明を割愛するが、基部9dが中央右山折り部25と外方右山折り部29の間に配置され、後端部9bが切り込み部25d,25c、前端部9cが外方右山折り部29の前端と梱包箱16前方の内側面16eの間に配置されることで、左肘掛部9の前後左右のガタツキが規制され、安定した状態で収納保持される。
次いで、右肘掛部10および左肘掛部9の基部10d,9dを上方から覆うようにして中央左山折り部23と外方左山折り部27の間と、中央右山折り部25と外方右山折り部29の間にそれぞれ右肘押え18と左肘押え17を係止切溝18a,17aが後方側に位置するように配置し、基部10dから延在される操作ワイヤ10aを右方に向けて係止切溝18a,17aの右片に挟み込むことで係止され、同様にして基部9dから延在される操作ワイヤ9aを左方に向けて係止切溝17a,18aの左片に挟み込むことで係止されるので、両操作ワイヤ10a,9aの動きが固定され安易な取り外れを防止している。
そして、背連結フレーム8の中央部を中央左右の山折り部23,25の切り込み部23d,25dに嵌合することで、前後のガタツキが防止されるとともに、背連結フレーム8の左右端部が外方左右の山折り部27,29の内側に当接されることから、左右のガタツキも防止される。また、背連結フレーム8の中央部の下面が補強板19の上面で保持されるのでより安定した状態で保持される。また、右肘押え18と左肘押え17の舌片18b,17bが基部10d,9dの上部に配置されていることから、背連結フレーム8の左右端部と基部10d,9dとの接触が防止され、左右の肘掛部10,9と背連結フレーム8同士の当接による破損や傷等を生じることもない。
このように仕切板22には、梱包箱16の左右方向中央を中心として左右対称で2箇所の山折り部(符号23,25,27,29)を設けたことで、梱包箱16の左右方向中央側の山折り部(中央左山折り部23,中央右山折り部25)と、梱包箱16の左右内側面16c,16dとが外側の山折り部(外方左山折り部27,外方右山折り部29)によって左右に仕切られることから、複数の被梱包物(支基5、左右背フレーム6,7、左右の肘掛部9,10、背連結フレーム8)を梱包箱16内に配置した場合に、これら全ての被梱包物(符号5、6,7、9,10、8)の一部が各山折り部(符号23,25,27,29)のいずれかの切り込み部(符号23a〜23e,25a〜25f,27a,29a)に嵌合することで、被梱包物を梱包箱内で常に安定した状態で保持できる。
したがって、複数の被梱包物(符号5、6,7、9,10、8)のガタツキが個々に防止されるので梱包箱16内で位置ズレが確実に防止され、常に安定した状態で確実に梱包可能となる。また各山折り部(符号23,25,27,29)が略左右対称に配置されたことから、特に椅子1(図1参照)に用いられる左右の背フレーム6,7や左右の肘掛け9,10といった左右対称で一対となる被梱包物の梱包に適している。
第5収納作業工程として図8に示されるように、中仕切板21を梱包箱16の内側面16c、16d、16eに沿って前方上部を覆うように配置する。このとき左右の切欠係合溝21a,21aは右肘押え18と左肘押え17にそれぞれ嵌合することで梱包箱16内での位置ずれが防止されている。座下フレーム11には下方に向けて凸部11a,11aが形成されており、この凸部11a,11aを中仕切板21の前後略中央に形成された左右の係止孔21b,21bに嵌合することで、座下フレーム11が前後左右方向にガタツクことなく、安定した状態で中仕切板21に配置される。また、この中仕切板21によって下方に位置する右肘掛部10および左肘掛部9と、上方に位置する座下フレーム11との接触が未然に避けられ、左右の肘掛部10,9と座下フレーム11同士の当接による破損や傷等を生じることもない。
以上の各収納作業工程によって、複数の被梱包物(支基5、左右背フレーム6,7、左右の肘掛部9,10、背連結フレーム8、座下フレーム11)がガタツキを生じさせることなく安定した状態で無駄なく梱包箱16内に収納され、最終工程として4片の各上蓋16bを閉塞することで梱包作業が終了する。
本実施例では、梱包箱16の底面16aに配設した仕切体22に被梱包物(符号5、6,7、9,10、8、11)を順次配置することで被梱包物が梱包箱に収納されるので梱包作業を簡便に行え、収納された被梱包物の一部が各山折り部(符号23,25,27,29)に形成された各切り込み部(符号23a〜23e,25a〜25f,27a,29a)に嵌合されることで、梱包箱16内でガタツクことなく常に安定した状態で保持されるので、緩衝材を新たに梱包箱16内に配設する必要がない。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれ、例えば上記実施例では、梱包箱16の左右方向中央を中心として左右両側に略対称となるよう左右2箇所ずつ山折り部(符号23,27および25,29)を配設したことで、より多くの被梱包物を配置可能となっていることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも梱包箱に配設された仕切体には上方に開口する切り込み部を備えた山折り部が配設されていれば良い。
また、上記実施例では、肘押え17,18、前後の補強板19,20、中仕切板21を配置することで隣接する被梱包物同士の接触を回避できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、仕切体22により各種の切り込み部を形成し、各被梱包物の嵌合箇所を設定することで、これら肘押え17,18、前後の補強板19,20、中仕切板21を用いることなく、隣接する被梱包物同士の接触を避けることも可能である。
また、上記実施例では、梱包箱16と仕切体22を段ボール紙材で製作したことで、簡便な構成で製造コストを抑え、且つ使用済みの梱包箱16を廃棄する際にも梱包箱16と仕切体22を分別処理する手間を省いて廃棄できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、梱包箱16と仕切体22をそれぞれ別材料で形成したり、梱包箱16と仕切体22を段ボール紙材以外の材質で形成しても良いことは言うまでもない。
1 椅子
2 背凭れ
3 座クッション
4 脚部
5 支基(被梱包物)
5a、5b 端部(被梱包物の一部)
6 左背フレーム(被梱包物)
6a 背杆(被梱包物の一部)
6b 座杆
6c 突出部(被梱包物の一部)
7 右背フレーム(被梱包物)
7a 背杆(被梱包物の一部)
7b 座杆
7c 突出部(被梱包物の一部)
8 背連結フレーム(被梱包物)
9 左肘掛部(被梱包物)
9a 操作ワイヤ
9b 後端部(被梱包物の一部)
9c 前端部
9d 基部
10 右肘掛部(被梱包物)
10a 操作ワイヤ
10b 後端部(被梱包物の一部)
10c 前端部
10d 基部
11 座下フレーム(被梱包物)
11a 凸部
16 梱包箱
16a 底面
16b 上蓋
16c、16d 左右の内側面
16e、16f 前後の内側面
17 左肘押え
17a 係止切溝
17b 舌片
18 右肘押え
18a 係止切溝
18b 舌片
19、20 前後の補強板
21 中仕切板
21a 切欠係合溝
21b 係止孔
22 仕切体(梱包箱用仕切体)
22a、22b 右方切り込み線
22c、22d 左方切り込み線
23 中央左山折り部
23a〜23e 切り込み部
25 中央右山折り部
25a〜25f 切り込み部
27 外方左山折り部
27a 切り込み部
29 外方右山折り部
29a 切り込み部
31 左方切り込み線
32 左方切り欠き部
33 右方切り込み線
34 右方切り欠き部
35 左方折曲片
37 右方折曲片
S 収納スペース
2 背凭れ
3 座クッション
4 脚部
5 支基(被梱包物)
5a、5b 端部(被梱包物の一部)
6 左背フレーム(被梱包物)
6a 背杆(被梱包物の一部)
6b 座杆
6c 突出部(被梱包物の一部)
7 右背フレーム(被梱包物)
7a 背杆(被梱包物の一部)
7b 座杆
7c 突出部(被梱包物の一部)
8 背連結フレーム(被梱包物)
9 左肘掛部(被梱包物)
9a 操作ワイヤ
9b 後端部(被梱包物の一部)
9c 前端部
9d 基部
10 右肘掛部(被梱包物)
10a 操作ワイヤ
10b 後端部(被梱包物の一部)
10c 前端部
10d 基部
11 座下フレーム(被梱包物)
11a 凸部
16 梱包箱
16a 底面
16b 上蓋
16c、16d 左右の内側面
16e、16f 前後の内側面
17 左肘押え
17a 係止切溝
17b 舌片
18 右肘押え
18a 係止切溝
18b 舌片
19、20 前後の補強板
21 中仕切板
21a 切欠係合溝
21b 係止孔
22 仕切体(梱包箱用仕切体)
22a、22b 右方切り込み線
22c、22d 左方切り込み線
23 中央左山折り部
23a〜23e 切り込み部
25 中央右山折り部
25a〜25f 切り込み部
27 外方左山折り部
27a 切り込み部
29 外方右山折り部
29a 切り込み部
31 左方切り込み線
32 左方切り欠き部
33 右方切り込み線
34 右方切り欠き部
35 左方折曲片
37 右方折曲片
S 収納スペース
Claims (4)
- 上方を開口して被梱包物の出し入れが可能な上面視方形の梱包箱を設け、該梱包箱の底面に、断面山形の山折り部を有する仕切体を配設した仕切体を有する梱包箱であって、該仕切体における山折り部に上方が開口する切り込み部を設け、該山折り部の切り込み部に、前記被梱包物の一部を嵌合して被梱包物を前記梱包箱内に収納したことを特徴とする仕切体を有する梱包箱。
- 前記被梱包物を複数とし、前記仕切体の山折り部を、左右方向中央を中心として左右両側に略対称となるよう配設し、該各山折り部にそれぞれ複数の切り込み部を設け、前記被梱包物の左右両側を左右の山折り部の切り込み部にそれぞれ嵌合し、前記両山折り部と該山折り部と対向する前記梱包箱の内側面との間の少なくとも一方側に、他の前記被梱包物の少なくとも一部を切り込み部に嵌合して配置した請求項1に記載の仕切体を有する梱包箱。
- 前記仕切体の山折り部を、前記梱包箱の左右方向中央を中心として左右両側に略対称となるよう左右2箇所ずつ配設し、中央の左右2箇所の山折り部の切り込み部に、前記被梱包物の一つの左右両側を嵌合し、前記左右の2箇所の山折り部の間に他の被梱包物をそれぞれ少なくとも一部を山折り部の切り欠き部に嵌合した請求項2に記載の仕切体を有する梱包箱。
- 前記梱包箱と前記仕切体を段ボール紙材で製作した請求項1乃至3のいずれかに記載の仕切体を有する梱包箱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006179095A JP2008007155A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 仕切体を有する梱包箱 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006179095A JP2008007155A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 仕切体を有する梱包箱 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008007155A true JP2008007155A (ja) | 2008-01-17 |
Family
ID=39065705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006179095A Pending JP2008007155A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 仕切体を有する梱包箱 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008007155A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010021537A1 (en) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | Yeo Aik Wood Sdn. Bhd. | Transparent packaging |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08244760A (ja) * | 1995-01-13 | 1996-09-24 | Taiyo Ind Kk | 水栓の包装構造 |
-
2006
- 2006-06-29 JP JP2006179095A patent/JP2008007155A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08244760A (ja) * | 1995-01-13 | 1996-09-24 | Taiyo Ind Kk | 水栓の包装構造 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010021537A1 (en) * | 2008-08-18 | 2010-02-25 | Yeo Aik Wood Sdn. Bhd. | Transparent packaging |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110609 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20111108 |